龍宮さまと大蛇

イラスト

音声ファイルのダウンロード

むかし、むかし。

南行徳駅のあたりに森があって、そこは「龍宮」と呼ばれていました。龍宮さまには、このあたりの塩田や、田んぼを津波などの被害から守るために、海の神さまがまつられていました。

この龍宮さまには、たいそう枝ぶりのいいりっぱな松と、このあたりの主の、黒い大蛇が住んでいました。

大蛇はときどきまっ赤な細長い舌をちょろちょろだして、松の根元でひる寝をしていました。

はじめて大蛇をみる人は、おそろしさに顔をまっ青にして逃げていきますが、この大蛇はとてもおとなしく、人には悪さをしませんでした。

ある日のこと。

植木の好きな金作どんは、きょうもまたこの松を見に龍宮さまにやってきました。金作どんは、きょうで一カ月と十日、こうして毎日松を見にきているのでした。

「見れば見るほど、枝ぶりのいい松だなあ。こんな立派な松はいままで見たことがない。ああ、わしの家の庭に植えて、毎日眺めていたいものだ。ほしいなあ、ほしいなあ。」

見ているうちに金作どんは、松がほしくてほしくてたまらなくなってきました。それにきょうは、どうしたわけか、主の大蛇の姿も見えません。

「龍宮さま、松をもらっていきますよ。どうかおこらないで下さい。」

そういうと、金作どんは松をこっそり堀りおこし、家に持って帰って、庭に植えてしまいました。

西の空に日が沈んで、夜になりました。

ところがその晩から、金作どんは ・・・(省略)・・・

・・・この続きは図書館でお読み下さい。

現在、この「龍宮さま」は、南行徳4丁目の東海面公園にうつされています。

昔話の朗読をMP3ファィルで聞くことができます。ページ上のアイコンをクリックしてください。

このページに掲載されている情報の問い合わせ

市川市教育委員会 生涯学習部 中央図書館

〒272-0015
千葉県市川市鬼高1丁目1番4号 生涯学習センター内

電話
047-320-3333(自動応答)
047-320-3346(直通)