更新日: 2020年12月8日

広報いちかわ11月2日号 トップページ・特集1

広報いちかわ/いつも新しい流れがある 市川 ICHIKAWA
 

今週号の紙面から

目次〈1625号〉

市川市住民基本台帳人口(9月30日現在)

●人口…490,145人 男 248,317人/女 241,828人
●世帯…246,460世帯
 

色づく秋を感じる

色づく秋を感じる

 秋も深まり、イチョウやカエデなどの葉が色づき始めます。
 市内でも大町公園やじゅんさい池緑地、市民キャンプ場などでもうすぐ紅葉を楽しむことができます。
 赤や黄色に色づいた葉の下を歩き、秋を感じてみませんか。

(広報広聴課)

 

[特集1] あやしくって楽しい 永井荷風と谷崎潤一郎展

あやしくって楽しい 永井荷風と谷崎潤一郎展

 この地で生涯をとじた市川ゆかりの文豪、永井荷風(ながいかふう)。荷風の激賞のもと華々しくデビューした谷崎潤一郎。
 『あめりか物語』『刺青(しせい)』『つゆのあとさき』『断腸亭日乗(だんちょうていにちじょう)』『細雪(ささめゆき)』……。文学史上に燦然(さんぜん)と輝く作品を残してきた二人の間には、生涯交流がありました。
 本展ではそんな二人の「あやしくって楽しい」世界を、書簡や原稿から紹介します。
 荷風生誕140年、没後60年の記念の年に、あらためて作品に触れてみませんか。

問い合わせ=TEL047-320-3334文学ミュージアム

永井荷風▽永井荷風(1879-1959)
東京・小石川生まれ。1903年より外遊し帰国後『あめりか物語』『ふらんす物語』を発表。東京大空襲で焼け出された後、各地を転々とし、戦後市川に住み亡くなるまで暮らす。代表作に『腕くらべ』『つゆのあとさき』『墨東綺譚(ぼくとうきだん)』など。亡くなる前日まで書かれた『断腸亭日乗』は日記文学の最高峰と評され今なお高い評価を得ている。

谷崎潤一郎▽谷崎潤一郎(1886-1965)
東京・日本橋生まれ。東京帝国大学在学中に発表した『刺青』などの作品が永井荷風に認められたことで、華々しくデビューする。その後『痴人(ちじん)の愛』『春琴抄(しゅんきんしょう)』などを発表。関東大震災を機に関西に移住し、戦時中は疎開先で『細雪』の執筆をつづけ、戦後ベストセラーとなる。華やかな日本の文化を描いた作品の数々は多くの人を魅了し続けている。

 

企画展からみる二人の関係性

谷崎潤一郎「幼少時代」▽第1章・東京に生まれて
 東京山の手生まれで武家の子の永井荷風。下町生まれで商人の子の谷崎潤一郎。対照的な二人の幼少時代について、『狐』『幼少時代』などの作品からたどります。青年期の荷風が作家デビューし憧れの作家森鴎外(もりおうがい)に認められるまでを紹介します。

永井荷風「ふらんす物語」(さいたま文学館蔵)▽第2章・二人の青春
 1903年より荷風はアメリカ、フランスに遊学。帰国後発表した『あめりか物語』『ふらんす物語』は評判をよびます。若かりしころの谷崎は、自身を勇気づけた『あめりか物語』と出会い、荷風の激賞により華々しくデビューします。「三田文学」を介しての二人の交流などを紹介します。

谷崎潤一郎「魔術師」原稿(芦屋市谷崎潤一郎記念館蔵)▽第3章・東京―メルティングポット―
 荷風の『つゆのあとさき』刊行後の両者の交流、大正・昭和期の東京に向けられた両者のまなざしを『東京をおもふ』『つゆのあとさき』などから紹介します。また、ふたりの母への思い、活動写真やカメラへの興味などを作品とともに探っていきます。

谷崎より贈られた断腸亭印(永井壮一郎氏蔵)▽第4章・書く―戦争『断腸亭日乗』『細雪』
 戦時中書き続けられた谷崎の『細雪』、同じく書き続けられた荷風の『問はずがたり』を当時の社会情勢とともに紹介します。併せて、戦時中の二人の交流を『断腸亭日乗』とともにたどっていきます。

荷風使用のメガネ(永井壮一郎氏蔵)▽第5章・暮らしのなかで
 1946年より、亡くなるまで市川で暮らした荷風。二人の晩年の思いを、荷風は生前にしたためた『死後始末書』や『断腸亭日乗』から、谷崎は文学上の遺書ともいわれる晩年のエッセイ、『雪後庵夜話(せつごあんやわ)』から紹介します。メガネや筆道具などの愛用品も一緒にご覧ください。

 

《企画展》KAFU & TANIZAKI

《企画展》KAFU & TANIZAKI 「僕は先生を崇拝してをります!」(『青春物語』)の一言に始まる若かりしころの谷崎の荷風への傾倒、「或(あるい)は手を下さうともしなかつた、藝術(げいじゅつ)の一方面を開拓した成功者は谷崎潤一郎氏である」(「谷崎潤一郎氏の作品」)という荷風の激賞と谷崎の華々しいデビュー、戦時中の岡山での滞在、戦後の交流などを紹介しながら、両者の作品世界をたどっていきます。

日時=令和2年1月19日(日)まで
休館日=月曜日(11月4日、1月13日は開館)、11月5日・29日、12月28日~1月4日、1月14日
時間=午前10時~午後7時30分(土・日曜日、祝日は午後6時)
費用=一般500円(400円)、65歳以上400円(300円)、高校生・大学生250円(200円)、中学生以下無料
障害者手帳をお持ちの方と付き添いの方1人無料。( )は25人以上の団体料金。
場所・会場=文学ミュージアム
協力=永井壮一郎氏、芦屋市谷崎潤一郎記念館、さいたま文学館、中央公論新社、日本大学図書館

《企画展》KAFU & TANIZAKI▽企画展開催に寄せて/監修 千葉俊二(早稲田大学名誉教授)
 永井荷風と谷崎潤一郎との出会いは、文学史的にドラマティックである。谷崎は荷風の『あめりか物語』の出現に勇気づけられ、荷風から絶讃されて文壇に躍り出た。一方、荷風は一時文壇から見放されそうになったとき、谷崎の理解ある批評によって再生した。戦争中には疎開先でふたりは出会い、終戦の日に別れている。強烈な個性をもったふたりの文学者の、生涯にわたる交流を確認しながら、両者の文学の魅力をさぐった。

 

関連イベント

文学さんぽ「荷風と町歩き」▽文学さんぽ「荷風と町歩き」
市川案内人の会のガイドとともに市内の荷風ゆかりの地を巡ります。
日時=11月23日(祝)午後1時
場所・会場=大黒家(八幡3-26-5)、葛飾八幡宮(八幡4-2-1)など
対象・人数=申込順30人
申し込み・応募=TEL047-320-3334文学ミュージアム

文学さんぽ「荷風と町歩き」▽映画「細雪」上映会
1950年製作・公開された作品です。監督は阿部豊、出演は高峰秀子、山根寿子、轟夕起子、花井蘭子。
(フィルム提供:国立映画アーカイブ)
日時=令和2年1月13日(祝)午後2時
場所・会場=メディアパーク市川 グリーンスタジオ
対象・人数=当日先着220人(午後1時より整理券配布)

▽講演会&対談
講師に千葉俊二氏(早稲田大学名誉教授)を、対談者に川本三郎氏(評論家)をお招きします。
日時=12月15日(日)午後1時30分
場所・会場=メディアパーク市川 グリーンスタジオ
対象・人数=当日先着220人(午後0時30分より整理券配布)

▽ギャラリートーク
学芸員による企画展の見どころを紹介するギャラリートークを行います(参加には当日の観覧券が必要です)。トーク終了後、各日午後3時から午後6時まで、大黒家が公開されます。
日時=11月3日(祝)、12月7日(土)・22日(日)、令和2年1月19日(日)各日午後2時」
場所・会場=文学ミュージアム企画展示室

文学さんぽ「荷風と町歩き」◎図録の販売
文学ミュージアムで販売します。定価:1,000円 A4変型判、72ページフルカラー

【PRESENTS】荷風の誕生日に関連して12月3日(火)~8日(日)にご来館いただいた方にオリジナル誕生日カードを差し上げます。

 

文学ミュージアム 通常展

文学ミュージアム 通常展 通常展示フロアでは映画、演劇、小説、詩歌の4つのコーナーに分かれ水木洋子、井上ひさし、永井荷風、宗左近らの市川ゆかりの文人たちを無料で紹介しています。同フロアに設置されたタッチパネルではゆかりの作家たちの百点以上の画像や動画を自由に見ることができます。3階資料室でも、荷風作品の胡蝶本などを手に取ってお読みいただけるほか、関係書籍や雑誌、掲載された新聞記事などを無料で見られます。

住所=市川市鬼高1-1-4 メディアパーク市川2階
開館時間=平日午前10時~午後7時30分、土・日曜日・祝日午前10時~午後6時(資料室は午後5時まで)
休館日=月曜日(月曜が祝日の場合は翌日休館)、館内整理日(毎月最終平日)、年末年始

文学ミュージアム

 

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情報の問い合わせ

市川市 市長公室 広報広聴課

〒272-8501
千葉県市川市八幡1丁目1番1号

広報グループ
電話 047-712-8632 FAX 047-712-8764
広聴・Webグループ
電話 047-712-8633 FAX 047-712-8764
政策発信プロモーショングループ
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