更新日: 2019年8月1日

地域ブランド『市川の梨』

地域ブランド『市川の梨』とは

 平成19年8月3日に「市川の梨」「市川のなし」は、特許庁より地域団体商標登録の認定を受けました。地域団体商標登録とは、平成18年から開始された制度で、「地域名+商品名」を商標登録できるものです。「市川の梨」「市川のなし」が正式にブランド化されたことによって、第三者が無断で名称を使用できなくなり、消費者の方々にも安心してお買い求めいただけます。
 地域ブランドとして認定を受けた市川の梨は、200年以上前から栽培されている歴史ある果物であり、果樹栽培に適した水はけのよい関東ローム層が広がっているため、市川市では甘く美味しい梨を栽培することが出来ます。

 市川の梨は、「市川のなし」のロゴマークが書かれた箱などで出荷されますので、市川の梨を購入する際には、この出荷箱などを目印にしてください。

梨品評会での販売
市川の梨

梨栽培の歴史

 市川市における梨栽培の歴史は大変古く、江戸時代から行われています。
 市川に初めて梨を伝えたのは、寺子屋の師匠をしていた川上善六という人で、善六は、市川の土地に梨の栽培が適していることがわかると、美濃国大垣(現在の岐阜県大垣市)から梨の枝を持ち帰り、葛飾八幡宮の境内で試験栽培をはじめました。
 当初、八幡、市川、中山などで栽培されていた梨も、総武線開通などの都市化に伴い、生産地区は次第に北部へ移り、今では大町、大野町、柏井町を中心に栽培されています。
「川上善六翁顕彰碑」
川上善六翁顕彰碑
「梨園」
梨園

石井早生について

 数ある品種の中で、市川の農家が育成して全国で一斉風靡したのが、「石井早生」です。
 
 石井早生は東葛飾郡大野村字迎米(現在の大野町2丁目)の故石井兼吉氏が大正5年4月に人工交配によって創り出した品種です。石井兼吉氏は梨の栽培農家でしたが、当時優良な早生品種がなかったためこれを作り出そうと、千葉県農業試験場に通い、栽培技術、交配技術を学びました。そして、まず、大正5年4月に「二十世紀」雌花に「独逸」の花粉を交配し、その果実から種をとり、その苗を接ぎ木して果実を実らせることに成功しました。

 この品種は農業試験場によって大変有望な新品種であることが認識され、「石井早生」と命名されました。「石井早生」は、他の在来の早生品種に勝る優秀な品種であったことから全国的に大きな反響を呼び、一時は全国的に栽培されました。しかし、その後さらに優秀な早生品種が開発されたことから栽培面積は次第に減少し、ほとんど栽培されなくなりましたが、今でもその原木は市川市内に保存樹として残されています。
石井早生原木

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