更新日: 2019年4月5日

いちかわの四季 Diary(旧年度版)

市川市の季節の自然の移り変わりを、美しい写真とともにお伝えします。
どうぞお楽しみください。

2014年 12月

22日 めずらしいお客様が市川に

12月19日(金)午後2時頃、行徳鳥獣保護区にコハクチョウ20羽(若鳥5羽含む)
が飛来しました。同保護区海面部で休息をとっており、夕方5時半頃までは
確認できましたがその後どうやら保護区外へ飛び去ったようです。

市内でハクチョウの飛来は珍しいかと思いますので情報提供として
画像と共にお知らせいたしました。行徳鳥獣保護区では平成17年12月31日
に10羽が飛来して以来のまとまった記録です。
左側の黒っぽいのが若鳥です
コハクチョウ
行徳野鳥観察舎では、市川に住む鳥を始め、渡り鳥や迷い鳥。さまざまな種類の鳥たちを見ることが出来ます。

ぜひお尋ねください♪

暖かい観察舎の中から、望遠鏡で見る事も出来ます。 


来年もいちかわの四季Diaryを宜しくお願いいたします。

4日 撮れたて!紅葉

12月2日に大町公園内のもみじ山で撮影された写真です。

今週末ならまだ間に合うかも?
紅葉
黄葉

足元の葉っぱのじゅうたんもふかふかです!

カマキリ
葉っぱのじゅうたんの下で、命をつないでいく昆虫達。

来年あたらしい命に生まれ変わります。
斜面
しずかな季節に入っても、森には命がいっぱいです。

2014年 11月

17日 モミジの話 いろ・色

※※※本日は、市川市環境政策課 自然環境政策専門員の高野 史郎よりお届けいたします※※※<

 晩秋の野山を彩るモミジ、サクラ前線が日本列島を北上するのとは反対に、モミジの紅葉は山から里へ、北から南へとおりてきます。
 市川市でのモミジの名所はどこ? と質問したら、あなたの返事はどこになるでしょうか? 大町の自然観察園が一番有名でしょうね。11月末から12月にかけてが見ごろですが、温暖化の影響か、年によっては落葉しないまま新年を向かえ、松飾りの上に紅葉が見られることもあります。
 本数は少ないけれど、里見公園の奥にもモミジ林があります。中山法華経寺近くのお寺でも見られます。
黄色になる樹木では、葛飾八幡宮の千本イチョウも楽しみ。裏側にも回って、緑色から黄色へのデリケートな移り変わりを調べてみるのも面白い。
市川から北へ向かえば、松戸の21世紀の森の小川沿いにも、モミジがたくさん植えてあります。晴れ上がった青空、西日を浴びて逆光線に透かして見るモミジは印象的です。
 どうしてモミジが赤くなる? 葉の根元(葉柄)に落葉する準備の離層ができて水分を通さなくなる。葉に残された糖分が、化学変化を起こして赤くなる。簡単に言えばこうなります。葉脈を傷つけて水を通さなくしたり、葉の一部にアルミ箔を貼って日が当たらないようにする実験もあります。
 よく聞かれる質問は、モミジとカエデはどう違う? 語源的には、カエルの手の形に似ている。「カエル手」がなまってカエデ。赤い色を現す古い言葉「もみずる」からモミジに。だから、モミジとカエデは同じものなのですが、微妙な使い分けもあります。分類的には、すべてカエデ科です。
 でも、葉っぱの形が似ているから、モミジイチゴ(バラ科)、モミジカラマツ(キンポウゲ科)、モミジガサ(キク科)などの植物もあって、これらは、きれいに紅葉するわけではありません。尾瀬の湿原などでは、多様な植物が金茶色に染まり秋の終わりを告げてくれる。これを「草モミジ」というけれど、このモミジは形ではなく、色の表現です。
 ついでにいうと、「楓」の文字は、マンサク科のモミジバフウのことで、モミジではない。フウは晩秋になるときれいなワインカラーに紅葉し、トゲトゲの丸い果実をぶら下げます。モミジの実はプロペラ型で、風で飛ばされて分布を広げます。
 間もなくモミジの季節、どちらへ出かけましょうか?
大町自然観察園(3枚とも)
大町自然観察園 モミジ
大町自然観察園 紅葉
大町自然観察園 紅葉

2014年 8月

6日 『シナントロープ』

「すずめ百まで踊り忘れず」という言葉があります。

一方で、「ニワトリは三歩歩くと忘れる鳥頭」という言葉もあります。 
同じ鳥なのに興味深いですね。

自分はニワトリ寄りですので、スズメにあやかりたいものです。
スズメ 野鳥観察舎
スズメ 野鳥観察舎
スズメは、北海道から沖縄まで、一部の離島を除いてどこにでも生息しています。
市川市でも、普通に見ることができますね。

西はポルトガルから、ユーラシア大陸~日本列島の広い範囲に生息していますが、日本(東アジア)のスズメの特徴は、農耕地から都市部まで、人の生活の傍らにいるということ。

ヨーロッパのスズメは、主に農村部の農耕地付近にいて、都市部にはあまりいないそうです。
(都市部には「イエスズメ」という、別の種類のスズメがいるそうです)

日本(東アジア)のスズメは、典型的な「シナントロープ」で常に人とともに暮らしています。
人が住み着くところに生息して、集落から人がいなくなると、スズメもいなくなってしまうんだそうです。

そんなに人が好きなのに。。。なぜあんなに警戒心が強いのでしょう;

人が好きというよりは、人の近くなら、天敵から身を守りやすい。
人の生活の隙間に巣を作り、ヒナを育てる。

というわけで、人間は、スズメに上手に利用されているのです。

まんまるいスズメ

ところで「シナントロープ」とは、どのような意味かというと

シナントロープ(synanthrope, synanthrop) 
ギリシア語で syn-「共に」+anthrôpos「人間」)とは、人間社会の近くに生息し、人間や人工物の恩恵を受けて共生する、野生の動植物を指して言う。
人工物には、庭、公園、田畑等も含まれる。(出典 wikipedia)


カラス、ドバト、ツバメ、カモメ、などもシナントロープの例に挙げられます。

自然や、野生って、いわゆる大自然の中にあるだけのものではありません。
都会の中で、人間といういきものと一緒に暮らしていく命も自然であり、野生です。
 
私たちの暮らしに寄り添ってくる命たちを総称して、こんな言葉があったとは。

そしてたとえばこんなのもシナントロープ


【閲覧注意 アオダイショウ(抜け殻)】

 

  ↓ ↓ ↓

へび 抜け殻
地方卸売市場で見つかった、アオダイショウの抜け殻です。
2メートル近くあるもので、本体はなかなか撮影が難しいとのこと。

アオダイショウも、人の近くで、人の営みと一緒に生きている、シナントロープです。
毒もないし、ねずみを食べたりして、人間の役に立ってくれています。
見た目が苦手な方は、多いと思われますが。。


『シナントロープ』
人や人の作ったものと一緒に生きていく野性の動植物。
日本語に訳すと、長い!
でも、いい言葉だなぁと思います。





2014年 7月

17日【減った?増えた?市川のツバメ 自然環境政策専門員の眼】

※※※本日は、市川市環境政策課 自然環境政策専門員の澁谷 孝よりお届けいたします※※※

 今年も市内のあちらこちらでツバメの姿を見かけますね。
 ツバメは「夏鳥」です。「夏鳥」は、春に南方から海を越えて日本に渡ってきて子育てをし、秋になると再び南へ移動していく鳥です。あの小さな鳥が毎年海を越えてくると思うと、その能力と根性(?)には感心してしまいます。

 さて、ツバメが飛んでいるところはよく見ると思いますが、巣はどこにあるでしょうか?
 「昔に比べて巣が少なくなった」「以前は巣がたくさんあったのに、近年はほとんど見なくなった」という人がたくさんいます。
 一方で、「うちの近所に巣がいくつもあるよ」「昔より増えたのでは?」という方もいます。
 市川市全体ではどうなのか、最近の調査を踏まえて見てみましょう。

 1970年代頃まではまだ市内に田んぼが残っていて、農家の玄関に巣を作ったり、商店の軒下でヒナを育てたりしていました。。
 ところが、その後田んぼが畑や住宅街になり、米を作っている農家も減り続け、商店街は「シャッター街」になって、すっかりツバメの巣を見なくなりました。しかし、ツバメ自体は毎年市内で普通に飛んでいます。では、どこで子育てしているのでしょう。不思議ですね。

 市川市では、2011年にツバメの巣の調査を行いました。私も調査員として参加し、市内あちこちを自転車でまわり、(多少怪しまれながらも)片っ端から巣を探しました。

 その結果、半地下の駅のホーム、ガソリンスタンド、消防署、駐車場、マンション、比較的新しい住宅地など、意外な場所に巣のあることがわかりました。近隣の市も含めると、コンビニ、道の駅、犬のしつけをする施設(常に犬も人もいる)などにもありました。昔からの商店街でも、人通りが多く活気のあるところには巣がありました。一方、昔あったような場所ではあまり見つかりませんでした。

 巣の数も、昔同様な調査をしたときとほどんど変わりがありませんでした。従って、ツバメが増えた・減ったというよりも、少なくとも市川市に関しては、巣を作る場所が変わった、と考えられます。

 

意外なものも巣材にします
ツバメの巣

巣がある家の人に聞いてみると、ほとんどの人がツバメを大切にしています。カラスよけの糸を張ったり、巣を作りやすいように板を設置したり、シャッターに穴を空けていつでも出入りできるようにしていたり、毎日ヒナの写真を撮っていたり。
田んぼを作る農家は、市内ではほとんど見られなくなってしまいましたが、人が温かく見守っているおかげで、ツバメも安心して子育てできているのでしょう。

 今後も、人とツバメとの良好な関係が続いていくといいですね。

 

ツバメのヒナたち
※ なお、調査の詳細については、「市史研究 いちかわ 第4号」の「千葉県市川市におけるツバメの繁殖生態と生息環境の変化  2011年市内全域のツバメ調査報告 唐沢孝一」をご覧下さい。

2014年 6月

梅雨の晴れ間に歩いてみたら

梅雨の晴れ間、市川市内のお散歩に行ってみましょう。

場所は原木です♪

ヤブガラシ(ビンボウカズラ)
ヤブガラシという植物です。

別名ビンボウカズラ。


本名も別名も。ミもフタもなさすぎる。。。

この名前は「庭の手入れどころではない貧乏人の家に生い茂る」

「この植物に絡まれると家が貧相に見える」

「この植物が茂ったことが原因で、貧乏になってしまう」意味らしいです。。。

言われたい放題です;

中国名は「ウレンボ」といい、利尿・解毒・鎮痛に効く生薬として扱われています。

日本では貧乏神扱い。中国ではお薬。ところ変わればですね。


名前だけではなく、この植物は意外と器用です。

おしべとめしべを交代して発達させるのです。

要は性転換します。自由ですね。

いろんな虫をおびき寄せるために。また、自家受粉を避けるために。

植物は一生懸命考えているのですね。

自由な(?)ヤブガラシのまわりに、どんな昆虫がいるのか、観察してみるとおもしろいかも。

ワルナスビ
そしてこれは「ワルナスビ」

あんまりな名前ですが、こちらの植物は英語でも、「Apple of Sodom(ソドムのりんご)」「Devil's tomato(悪魔のトマト)」と、散々な言われようです。

この植物は鋭いとげが多く、一度生えると駆除しにくく、除草剤も効かないそうです。

耕運機などでずたずたにしても、そこから芽を出してしまいもっと増えるのだそうです!

しかも実だけでなく、葉や茎など全体的に「ソラニン」「サポニン」といった有毒物質を含んでおり、家畜が食べると場合によっては中毒死することもあるそうです!!

なのにナスやトマトの花にそっくりという。。。

ワルナスビは一生懸命生きているのでしょうが、これはさすがにやっかいです。

秋になっても黄色い実をつけているのを、河川敷などで観察することができます。



次!行ってみましょう。

左 ギボウシ  右 テリハノイバラ
左は、ギボウシ。

花言葉は「落ち着き」「静かな人」

小さいけれど、とても綺麗な花ですね。

若芽は山菜として食べられるそうです。

※新芽ってみんな美味しそうですが、毒があるものもたくさんあるので、食べる際にはくれぐれもご注意ください。



右は、テリハノイバラ。野生のバラです。

「ノイバラ」は市川市内でたくさん見られますが、

葉っぱがつやつやしているこの「テリハノイバラ」は、市内ではほとんど見かけなくなりました。

ノイバラとテリハノイバラは、花の時期が20日くらい違います。

ノイバラは5月中旬、テリハノイバラは6月中旬です。

里見公園で、今咲いている(普通よりちょっと遅い)バラは、もしかしたら先祖がテリハノイバラなのかも。



晴れた日に、日差しを避けて、下を向いて歩いていても

けっこういろいろな植物が、市川でがんばって生きていることを発見できます♪

次の晴れ間に、出かけてみてはいかがですか??





2014年 5月

20日 温暖化と昆虫たち【自然環境政策専門員の眼】

※※※本日は、市川市環境政策課 自然環境政策専門員の澁谷より「温暖化と昆虫たち」をお届けします※※※

 
 近年、「地球温暖化」という言葉を聞く機会が多くなりました。都市のヒートアイランド現象もすっかり当たり前のことに。
 
単に「温暖化」と言うと気温がちょっと上がるだけ、という印象を受けますが、どうやらそんな簡単な話ではなく、生物にとっては甚大な影響があるとも言われています。
 
特に、昆虫は変温動物なので、温暖化の影響を受けやすい、と考えられています。
 
一方で、幼虫時代に草食の昆虫は特定の植物しか食べないものも多く、暖かくなったことでその地方で冬を越せても、肝心の食草がなければ成長できません。
 
また、冬の気温が上がった方が生きやすいか、というと、必ずしもそうではなく、冬の寒い時期を経験することが成長の次のステップに進むのに欠かせない場合もあるそうで、温暖化によって逆に生きられなくなる、ということも。
昆虫ではないですが、植物も冬に一度寒い思いをしないと春に花が咲かないしくみがあったりして、日本の春の象徴であるソメイヨシノも、温暖化が進むと花が咲かなくなる、という予想があります。
 
そこで、市川市で近年急に増えたり減ったりした昆虫をいくつかあげてみました。増減の原因が温暖化のせいか他の要因か、両方が関係した複合的なものなのか、考えてみましょう。
 
・ナガサキアゲハ
 10年以上前は、市川で見られる黒いアゲハチョウのほとんどがクロアゲハでした。ところが、最近では大抵このナガサキアゲハです。
ナガサキアゲハは、後ろ羽の「尾状突起」と呼ばれるシッポ状の突起がないのが特徴です。南方系のチョウで、温暖化に伴い分布が北上している、と言われています(1)。逆にクロアゲハはあまり見なくなりました。
 
・ヒロバネカンタン
 カンタンは声がきれいということで名前だけ知っている人が多いですが、実は市川市内に広く分布しています。そして、この虫にそっくりなヒロバネカンタンは、昔の図鑑では「関西の海岸地方に分布」などと書かれていて、関東には少ない虫でした。
 ところが、2002年の調査では、市川市内の多くの場所に生息していることがわかりました。昨年の国府台江戸川河川敷での調査では、多くがヒロバネカンタンで、カンタンの数が激減しています。
 関東で分布が広がっている原因の一つとして、温暖化の影響が指摘されています。
ヒロバネカンタン
ヒロバネカンタン
 ・ツマグロヒョウモン
 この種も近年市川で普通に見られるようになりました。これも南方系のチョウですが、増えたのは温暖化だけが原因ではなさそうです。
幼虫が食べるのはスミレ科の植物ですが、パンジーなどの園芸種があちこちに植えられていることも、分布を広げた要因と考えられています。
ツマグロヒョウモンとオオキンケイギク

ツマグロヒョウモンとオオキンケイギク

 ・クマゼミ
 「シャー・シャー」という独特の鳴き声の、黒っぽい大型のセミです。
夏、甲子園の高校野球中継を見ていると、この声がよく聞こえてきます。関西では普通にいるセミでしたが、最近は市川市内でも声を聞くことがあります。
 分布が局所的である場合も多く、樹木を移植する際に、土の中にいる幼虫が一緒に運ばれてきた可能性も考えられます。
 
・アカボシゴマダラ
 ゴマダラチョウは、エノキのまわりによく飛んでいる、白と黒のやや大きめのチョウです。
アカボシゴマダラは国内では奄美諸島に棲んでいることになっていますが、ここ数年で関東でも見られるようになりました。
去年の国府台緑地での調査では、約8割がアカボシゴマダラで、従来のゴマダラチョウは2割ほどしかいませんでした。
 関東地方だけ急に増えたのは、誰かが中国からアカボシゴマダラを持ってきて放したのが原因と言われています。
 
 このように、分布が変化する原因が、単純に「温暖化のせい」と言えない場合も多いですが、身近にいた虫がほんの10年ほどで知らないうちに他の虫に変わっている、というのは、興味深くもあり、ちょっと怖くもありますね。
 
参考文献
(1) 吉尾政信・石井実2010 気候温暖化とナガサキアゲハの分布拡大.地球温暖化と昆虫 全国農村教育協会pp.54-69
(2) 山﨑秀雄・渋谷孝2002.ヒロバネカンタン Oecanthus sp.市川市の記録.房総の昆虫,(28):9-14.
(3) 津吹卓2012. ツマグロヒョウモンはなぜ北上したのか.昆虫と自然,47(6):4-7.

2014年 3月

18日 カワヅザクラとソメイヨシノのはざまで

シダレザクラです。

写真は昨年の真間山弘法寺の伏姫桜です。

真間山弘法寺 伏姫桜
シダレザクラ、というのは、枝がしなやかで文字通り「しだれる」サクラの総称で、

実は品種もさまざま。

伏姫桜は「エドヒガン」という、日本古来の野生種のサクラがしだれたものです。
エドヒガンは、枝がしだれる個体が他の種類よりも高い割合で出現する種類なのだそうです。

これは市内に咲くエドヒガンです。

国分2丁目 エドヒガン

ソメイヨシノは、このエドヒガンをお母さん(お父さんかも!?)、同じく野生種のオオシマザクラをお父さん(お母さんかも!?)にして
江戸の染井村の造園師や植木職人たちによって作られた品種と言われています。

江戸末期から明治初期にかけてのことだと言う話ですので、まるで日本の原風景のようなサクラですが、実は意外と新しいのです。

遠山の金さんの桜吹雪は、時代的にはソメイヨシノか野生種の桜かは微妙ですね。

お花見じたいは一説によると、享保年間に始まったとのことですので、日本古来の野生種も庶民に愛されてきたのでしょう。


シダレザクラの場合、おなじエドヒガン系のしだれ桜でも、伏姫桜と原木山妙行寺の桜は、枝の垂れ下がり方や毎年の生長量が、まったく違います。
多分DNAが違うのでしょう。


植物を含む、地球上の生きものの歴史で、DNAは複製段階で、時に変異を起こして親とは違ったものが生み出されることがあります。

こうして、何千万と言われる「生物の多様性」が出てきたのです。

環境が変わっても、どれかが生き残って、「いのち」をつないでいけるように。






 

法華経寺 ソメイヨシノ満開

今年もこれから、綺麗なお花見の季節がやってきますね。

サクラの樹の下で、新しい門出を向かえる人も多いでしょう。

そんなときに一瞬だけ、サクラという植物、生きものはどこからきたのかな。

どれほどの命をつないできたのかな。と、思いをはせてみてはいかがでしょうか♪

2014年 2月

13日 野鳥観察舎冬景色

先週(8日 土曜日)に、市川市は大雪に見舞われました。

シベリア?ではなく、これは行徳野鳥観察舎の雪景色
野鳥観察舎からの雪景色
オオバン
オオバンでございます。

一年中を通して見られる鳥ですが、冬は寒い地方(北海道からなど)からの越冬のために飛来する個体も多いらしく、数が多くなります。

観察舎では年々見られる数が増えているとのこと。

オオバン ツーショット

仲良しのつがい。

か、どうかは判りません。

オオバンはオスとメスの区別がつきにくく,この場合もオス同志、メス同志かもしれないのです。

比較的、群れを作って行動する傾向のある鳥らしいので、みんなで仲良くわいわいやっているのでしょう(想像)


今週末も雪の予報が出ています。

例年よりも厳しい冬かもしれませんが、

オオバンたちのふるさとよりは、過ごしやすいんでしょうね~。市川市

2013年 12月

冬の里山

里山 は、人と一緒に生きていく山。

枝は燃料に。葉っぱは肥料に。

人があってこその山なのです。

小塚山
市川の里山は、今も人があってこそ。

ボランティアの方々が手入れをしてくださっています。
放置しておくと倒れそうな、いたんだ木を切り倒します。
木を切り倒したところ
そのままでは危ないし、他の植物の妨げになるので、小さくカットして処分。
木を小さくカット

手を入れてくださる方たちのおかげで、安らぎの風景は保たれます。

今の里山は、私達に経済的な豊かさを与えてくれるところではありませんが

行ってみると、気持ちが豊かになりますよ♪

ちょっとの時間でリフレッシュできる、近所の自然に出かけてみてはいかがですか☆


※この記事は、市川市の北西部にある小塚山公園です  みどり管理課のページ

2013年 11月

26日 市川の珍百景

思わず「ナニコレ!」と叫んでしまいました。


柏井の子安神社です。

参道を進み、本殿の裏手のほうに
柏井 子安神社
こ、これは・・・何という過保護、というよりは
竹がスダジイの内部に入っている写真
竹、ずうずうしいぞ。というより、たくましい。
竹がスダジイに入っている写真アップ

安心して大きくなれそうですね。


スダジイはもうよれよれでしたが(空洞が出来ているということは、木が弱っている証拠の一つです)、中でぬくぬく暮らす竹たちは若々しくぴっちぴちでした。

人間に例えてみると多少悲しくなりますが。。


なにはともあれ、珍しい光景ですね。お近くにお越しの際にはのぞいてみてください♪

8日 秋のジイさん

どうも、スダジイです。
写真 スダジイ 大六神社

市川市内では、神社などにあるありふれた木です。

たまに巨樹とよばれる大きさになっています。

※いちかわの巨樹についてはこちらから 


地域によっては、貴重な種のようですね。

 本種は温暖多湿な環境を好むため、冬季に冷涼な地域では個体数が少なく、群落を形成することが少ないことから、

 新潟県や福島県、栃木県など北限周辺の群落は、各県のレッドリストおよび天然記念物に指定されることが多い(wikipediaより)

 

写真 ドングリ

ドングリでお・も・て・な・し


 

2013年 10月

21日 ススキとオギ

市川市民プールの前で「オギ」が見られますよ~。

市民プール前 オギ
ススキ??
行徳自然保護区 ススキ
ススキはこちら。行徳野鳥保護区にて撮影されたものです。


ススキは、茎が株になりますが、オギは、茎が一本ずつ、ほぼ等間隔に生えるそうです。

この写真では、わかりにくいですね。。


簡単な見分け方としては、

「オギ」は水辺(湿地など)に生えます。「ススキ」は乾いた土地に生えます。

「オギ」は白くてふさふさしています。「ススキ」は茶色、黄色、ときには紫色がかったものもあります。

 

どちらにしても、秋の風情たっぷり!

「ちいさい秋」を、市川で見つけにいってみてはいかがでしょう。

2013年 9月

25日 秋の七草

秋の七草のひとつ、フジバカマはご存知ですか?

千葉県内では非常にめずらしい自生地が、市川市内、旧坂川沿いにあります。


 

近寄ってみましょう!
旧坂川沿い フジバカマ
フジバカマの花
こんなお花です。かわいらしい。

乾燥するとよい香りがするので、中国では昔々、枕の中に入れたりしたようです。

※ただし、ここのお花は保護されておりますので、持って帰らないようにしましょう



七草のほかの花は、ちなみに

おみなえし、尾花(ススキ)、桔梗、撫子、葛、萩。


秋の七草は目で見て愛でるもの

けっしてお粥に入れないようにしましょう!

2013年 1月

1日 『水鳥はしもやけにならない?』(こざと公園)

写真 カモ
写真 ダイサギ
写真 こざと公園 北池

記念すべき第一回目は、こざと公園の水鳥のレポートです。 (写真をクリックすると拡大されます。)

冷たい水の中で凍えているようにも見えますが、
水鳥たちはもっと寒い北部から温かい日本で越冬するためにやってきます。
ブルブル体を震わす仕草も見られますが、これは口の中に含んだエサと水を振り分けているだけ。
鳥の体温は40℃近くもあるのです。

ではなぜ、水鳥たちは冷たい水の中に足を入れて、しもやけにならないのでしょうか・・・?

実は、鳥たちの“足の”温度は、外気と同じ温度なのです!
水の中に足があるとき、鳥の足の温度は水の温度に近いということ。
つまり鳥たちは、上体と足で別々の2つの体温をもっているということになります。

これは、上体と足の間の関節にある『ワンダーネット』=“熱交換器”のおかげだと言われています。
このワンダーネットを通して、上体と足の血液の温度を上げたり下げたり調節しているのです。

冷たい水の中でも凍えずにいられたり、エサをとったりできる仕組みをちゃんともっているのですね。


 

14日 『大積雪!』 市内

写真 積雪風景
今冬初雪、しかも大雪となりました。
午前10時近くから降り始め、お昼過ぎにはもう写真の様子にまで。
キレイキレイと、喜んでいたのも束の間、東京都心午後4時の降雪量は8センチ。
近年稀に見る大変な積雪でした。

翌日も雪は溶けず、氷の張った道路に多くの人が転倒していた様子。
屋根に積もった雪が雪崩れとなったり、交通事情に支障が出たり。
突然の大雪に混乱、事故が生じた地域もありました。

これも、異常気象の一種なのでしょうか。

雪に慣れない関東の人間は特に、大事故にならぬよう十分警戒する必要があります。







このページに掲載されている
情報の問い合わせ

市川市 環境部 自然環境課

〒272-8501
千葉県市川市南八幡2丁目20番2号

自然共生グループ
電話 047-712-6307(野生生物関係)
FAX 047-712-6308
動物愛護グループ
電話 047-712-6309(犬の登録・地域猫など)
FAX 047-712-6308
行徳野鳥観察舎
電話 047-702-8045
FAX 047-702-8047