文化財（市指定）伊弉諾神社ハリギリ

ハリギリはウコギ科の落葉高木で山地に生え、大木になると高さ25メートル、直径1メートルに達するものもあります。幹や枝が太く、鋭いトゲがあることから「ハリギリ（針桐）」の名が付けられ、センノキ、ヤマギリ（山桐）とも呼ばれています。日本列島、朝鮮半島、中国大陸に分布し、国内ではとくに中部地方に多く見られます。

10センチメートルから25センチメートルの長い柄をつけた手のひら形の葉は、ゴワゴワとして固く、縁には細かい鋸歯があります。6月から7月の花期には黄緑色の花が数多く咲き、10月には黒く熟した球形の実をつけます。木材としても、つやがあって美しいため、建築用材、げた材などに広く利用されています。

伊弉諾神社境内のハリギリは他の樹木を圧するように立ち、大地に根を広げてゴツゴツとした太い幹を空へと伸ばしています。目通り幹囲は2.26メートルもあり、一般的な中部地方のハリギリと比較しても大きく、千葉県では最大級のものです。