更新日: 2021年10月21日

【終了しました】昭和の市川に暮らした作家 式場 隆三郎

式場隆三郎 しきば・りゅうざぶろう 精神医学者・随筆家

1898(明治31)~1965(昭和40)
〔1936(昭和11)~1965(昭和40) 市川市国府台在住〕
展示風景
 青年時代に志賀直哉 (しがなおや)らの主宰する「白樺(しらかば)」に関心を寄せていた精神科医の式場が、精神病院国府台病院を設立したのは、1936年(昭和11)のこと。すでに、精神病理学の立場から、ゴッホの研究書などを多く出していました。
 戦後は、「東京タイムス」創刊(1946・昭和21)、雑誌「ロマンス社」設立(1947・昭和22)、永井隆『長崎の鐘』の出版(1948・昭和23)など、出版界でも活躍。
 ことに、顧問をしていた八幡学園で知り合った山下清(1922~1971)を、放浪画家として世に送り出した功積に大きいものがあります。
 市川では、建築家・岸田日出刀(きしだひでと)(1899~1965)らと文化団体を組織し、戦後市川の文化復興にも大きな役割を果たしました。
 1999年(平成11)、市川市名誉市民に選ばれました。

展示内容

式場隆三郎『美しき本能』1949 靑々堂出版部
式場隆三郎『夜想』1946 大元社
式場隆三郎『文学的診療簿』1947 かに書房
式場隆三郎『山下清 放浪記』1956 現代社
式場隆三郎『二笑亭綺譚』1956 三笠書房
式場俊三編『式場隆三郎 めぐりあい』1977 私家版
式場隆三郎生誕百年記念展『式場隆三郎とその時代』1998 市川市民文化賞を推進する会
 こんど市川では自転車の相乗(あいのり)禁止令が出た。この交通地獄に相乗を禁止されるのは大打撃である。・・・欧米の人たちからみたら、日本の自転車はうるさく、相のりなどは危かしい限りであろう。しかし、電車や自動車が戦災で大半潰滅(かいめつ)した現在うるさい、ちよこまこした自転車の右往左往するのを認識してほしいと思ふ。
   式場隆三郎「夜想」1946(昭和21)

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