更新日: 2023年3月3日

市川の千葉県指定伝統的工芸品

 

全国には100年以上の伝統を受け継いで作られ、日常生活に使われてきた工芸品が数多くあります。千葉県においても、千葉県独自の風土と歴史のなかで生まれ、育まれてきた伝統的工芸品には、私たちに潤いと安らぎを与えてくれるものが数多くあります。
こうしたことから、伝統的工芸品産業のより一層の発展を図るため、昭和59年度から県指定制度を実施し、優れた工芸品を伝統的工芸品として指定しています。
伝統的工芸品マーク

ここで紹介する工芸品は、千葉県が伝統的工芸品として指定したものであり、市川市内でその技術と技法を継承し、伝統的工芸品産業として生産しつつ、その保存、発展に日々研鑚している方々の作品です。

 
 
 
・屏風(田島 義弘さん)
 
・手描友禅(伊藤 知子さん)
 
・行徳神輿(中台 洋さん)
 
・江戸つまみかんざし(穂積 裕さん)
 
・江戸つまみかんざし(穂積 裕子さん)
 
・市松人形(岩村 亮さん)
 

行徳神輿 中台 實さん(昭和60年度指定)

 行徳神輿は江戸時代以来の歴史を有しています。中台さんは四代目として50年以上にわたって、行徳神輿の製造に取り組んできました。
 
写真【中台實さん】

中台さんは、主に木地師として古くから行徳地方に伝わる行徳大唐破風神輿をはじめ各種の神輿を製造しています。また、文化・文政時代の神輿の復元、修理等にも力を入れています。雅号は、「中台祐信」。

写真【中台實さんの作品】
写真【中台實さんの作業場の様子】

江戸つまみかんざし 穂積 実さん(平成3年度指定)

 小さく刻まれた色鮮やかな羽二重を、つまんで作ることに由来するつまみかんざしは、江戸時代初期、上方に起こり江戸に伝わったといわれています。
写真【穂積実さん】

町人文化が開花した文化・文政年間に最盛期を迎え、明治以降も盛衰を経ながら今日まで、晴れ着姿を一層ひきたたせる女性の髪飾りとして受け継がれてきました。

かんざしを通じて女性を演出し続けてきた穂積さん、「世の中が振り向いてくれるよう」流行には絶えず気を配っています。

写真【穂積実さんの作品1】
写真【穂積実さんの作品2】

木彫刻 薮崎 保治さん(平成19年度指定)

 行徳地区は江戸時代から神輿作りが盛んなところです。
写真【藪崎保治さん】

薮崎さんは15歳からこの地の神輿店で彫刻の修行を始め、堂宮彫刻の技法を習得しました。その後東京での経験を経て、昭和30年代中頃から行徳の彫刻師として、数多くの欄間、神輿、山車、向背などの彫刻を手がけています。

一木から生み出された躍動感あふれる彫刻に、熟練した職人技を感じることができます。

写真【藪崎さんの作品1】
写真【藪崎さんの作品2(浅間神社(押切 稲荷神社内))】

写真【製作作業中の薮崎さん】

屏風 田島 義弘さん(平成22年度指定)

 屏風の歴史は古く、室町時代頃から生活様式の移り変わりとともに、調度品、装飾品としてさまざまなものが創り出され、現代に至ったといわれています。
写真【田島義弘さん】

田島さんは横浜で表具製作の修行を始め、表具全般の伝統技法を習得しました。近年、衰退の一途をたどる屏風製作に意を注ぎ、風炉先屏風に竹を組み入れるなど、その技術は県下において第一人者であり、また後進の指導・育成にも貢献しています。

写真【田島さんの作品1】
写真【田島さんの作品2】

手描友禅 伊藤 知子さん(平成27年度指定)

 友禅染は、江戸時代中期の扇絵師「宮崎友禅斎」が、小袖に小紋模様の多彩色の図案を描いたことが発祥といわれる、生地への染色技術です。
写真【伊藤知子さん】

伊藤さんの手描友禅は、全ての工程を一人の作者の一貫作業で行なう点を大きな特徴とする「東京手描友禅」です。

伊藤さんは、伝統を継承しつつ、現代的な図柄を取り入れるなど、新たな作品づくりにも取り組んでおり、次の世代にも引き継いでいきたいと意欲的に活動しています。

写真【伊藤さんの作品1】

写真【伊藤さんの作品2】


写真【伊藤さんの作品3】

行徳神輿 中台 洋さん(平成29年度指定)

行徳神輿は「関東型」と呼ばれ、屋根が大きく張出し、堂が細くメリハリのある形が特徴です。
写真【中台洋さん】

中台洋さんの営む、有限会社中台製作所は、材料の選定から組み立てまでの全行程を自社で一貫して製作できる数少ない製作所です。

中台さんは「行徳神輿ミュージアム」の公開によって、神輿の魅力と伝統工芸の技術を国内外に伝えるための新たな取り組みも積極的に行っています。

写真【中台洋さんの作品:行徳神輿1】
写真【中台洋さんの作品:行徳神輿2】

江戸つまみかんざし 穂積 裕さん(平成29年度指定)

つまみかんざしは、江戸時代初期、上方に起こり江戸に伝わったといわれており、小さく刻まれた色鮮やかな羽二重をつまんで作ることに由来します。
写真【穂積裕さん】

穂積裕さんは平成3年に県指定を受けた父の実さんから伝統技術・技法を受け継ぐとともに、現代感覚を盛り込んだブローチやフォトフレームの製作など、つまみかんざしの技法のアレンジにも広く取り組んでいます。

写真【穂積裕さんの作品1】
写真【穂積裕さんの作品2】

江戸つまみかんざし 穂積 裕子さん(令和元年度指定)

つまみかんざしは、江戸時代初期、上方に起こり江戸に伝わったといわれており、小さく刻まれた色鮮やかな羽二重をつまんで作ることに由来します。
写真【穂積裕子さん】

穂積裕子さんは、父の実さんから伝統技術・技法を受け継ぐとともに、女性の感性を取り入れたチョーカーやバッグチャーム等の制作にも取り組み、つまみかんざしの魅力の普及に努めています。

写真【穂積裕子さんの作品1】
写真【穂積裕子さんの作品2】

市松人形 岩村 亮さん(令和元年度指定)

市松人形は、江戸時代の歌舞伎役者、佐野川市松に似せて作られたことに由来するとされ、「いちまさん」の愛称でも親しまれてきました。
写真【岩村亮さん】

岩村さんは、現代に残る数少ない市松人形師の号である松乾齋東光の四代目として伝統の技法を現代に残すべく、市松人形の制作と普及に取り組んでおります。

写真【岩村亮さんの作品1】写真【岩村亮さんの作品2】

江戸組紐 福田 隆太 さん(令和4年度指定)

組紐は、奈良時代に仏教と供に渡来し、我が国独特の技術の発展を経て、日本独自の組紐、優美な紐がつくられるようになりました。
写真【福田隆太さん】

福田さんは、現代の名工として認定を受けた実父の隆さんの下で修業を重ね、伝統工芸技術を極めることに留まらず、現代に合った組紐の形を生み出すことにも積極的に挑戦しています。

写真【福田隆太さんの作品1】写真【福田隆太さんの作品2】

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