更新日: 2022年6月24日

いちかわの巨樹

巨樹は、大きく太く成長した樹木であるだけでなく、地域に長い年月にわたり生育してきた結果であり、地域の自然環境や人々の生活の歴史を反映しています。
 
人が暮らすために便利に発展を遂げてきた都市である「市川市」の中で、開発による伐採や衰弱による枯死などを乗り越えて、大きく成長し、歴史を伝えてきた巨樹をご紹介します。
 
私たちの一番身近にある自然の「巨樹」から、生物多様性の恵みや、これまで巨樹が生きてきた時代に想いをめぐらせてみてはいかがでしょうか。

☆ここでの「巨樹」とは、幹周り3メートル以上のものをさしています。また、ここにとりあげたものはほんの一部で、市内には約200本ほどの巨樹があります。
 
 

巨樹の場所と紹介

 

 

 

 

番号 場所 樹種
 1  伊弉諾神社 ハリギリ 
 2  愛宕神社 イチョウ
 3  里見公園 シラカシ・タブノキ
 4  子安神社 スダジイ
 5  葛飾八幡宮 イチョウ
 6  法華経寺 ケヤキ
 7  駒形堂 イチョウ
 8  神明(豊受)神社 イチョウ・ケヤキ
 9  稲荷神社 イチョウ
 10  源心寺 イチョウ

 ※表と地図上の番号が同一で、おおまかな場所を示しています。

 

1.伊弉諾(いざなき)神社 (堀之内4-26) 北総開発鉄道 北国分駅下車、約200メートル

伊弉諾神社のハリギリ 市指定天然記念物
伊弉諾神社のハリギリ 市指定天然記念物
空に伸びるハリギリ
空に伸びるハリギリ
樹高約20メートルで遠くからも良く見える県内最大級といわれるハリギリです。
ハリギリは別名センノキともいいます。カエデのような手のひら型の大きな葉をつけます。
市内では雑木林等、落葉広葉樹林に混ざって見られますが、その中でも飛びぬけて大きなハリギリです。
 

2.愛宕神社(北国分1-12) 北総開発鉄道 矢切駅下車、約300メートル

愛宕神社のイチョウ 市指定天然記念物
愛宕神社のイチョウ 市指定天然記念物
両方とも雄株です
両方とも雄株です
北国分の愛宕神社の参道入口に2本の大イチョウが並んでいます。
幹周は社殿に向って5.7メートル程(左側)と5.4メートル程(右側)、樹高はともに約25メートルあります。
2本の太さの違いは幹の形状によるもので、樹齢は同じくらいと思われます。なお、2本とも雄株ですので銀杏は成りません。
参道の奥、境内には銀杏の成る大きなイチョウの木があります。また、幹周190センチほどの、市内では最大クラスのマテバシイもあります。

 

3.里見公園(国府台3-9)JR市川駅・京成国府台駅から京成バス「国立病院」下車 約300メートル

スダジイとタブノキの相生
スダジイとタブノキの相生
シラカシの大樹
シラカシの大樹
里見公園はお花見のサクラやバラなど、四季折々の花々が魅力的ですが、市内でも自然が豊富で、たくさんの巨樹にふれあえる場所のひとつでもあり、こちらも見逃すことはできません。
園内の奥にある、左側の写真はタブノキとスタジイが根本で合体して相生になっている珍しいケースです。併せた幹周は4.1メートル程、樹高は約15メートルです。
また、右側の写真は幹周4メートル近い、市内最大のシラカシです。

4.子安神社(柏井町3-655)JR市川大野駅から京成バス「浜道」下車、約500メートル

子安神社のスダジイ
子安神社のスダジイ
スダジイの幹
スダジイの幹
船橋から柏井町を通って大野方面へ抜ける県道沿いにスダジイの巨木があります。子安神社の入り口に当たり、どっしりとした姿は、柏井の産土神「土神社」として、信仰を集めた昔から変わらないのではないでしょうか。
社殿に向かう参道沿いにある樹々は、3メートル以上の巨木や、それに準じる大きさのもので、「巨木林」として扱います。
林を抜けると、市の重要文化財にも指定されている庚申五層塔の石塔があります。
静かな鎮守様のたたずまいです。

5.葛飾八幡宮(八幡4-2) 京成八幡駅下車約100メートル、JR本八幡駅下車 約200メートル

葛飾八幡宮の千本公孫樹(国天然記念物)
葛飾八幡宮の千本公孫樹(国天然記念物)
葛飾八幡宮参道のクスノキ
葛飾八幡宮参道のクスノキ
葛飾八幡宮本殿の脇にある雄株のイチョウです。胸高幹周12メートル、樹高約20メートルと巨木の名にふさわしいこのイチョウは、昭和6年に国の天然記念物に指定されました。
江戸後期に書かれた「江戸名所図会」にも描かれていて、イチョウとしては全国でも有数の巨樹として知られています。
しめ縄をまいたその姿はご神木として崇敬を集めており、近年ではライトアップが行われる日もあります。  
また、参道の左手(市川市八幡分庁舎手前)には、幹周り3メートルのクスノキがそびえています。何百店舗もの露店が出ていたという、往年の農具市を見守っていたのでしょう。



 

6.法華経寺(中山2-4)京成中山駅下車約200メートル、JR下総中山駅下車約300メートル

 
法華経寺参道前ケヤキ
法華経寺参道前ケヤキ
聖教殿付近のクスノキ
聖教殿付近のクスノキ
中世に建立された中山法華経寺は、国宝をはじめとした歴史的価値の高い文化財の宝庫ですが、そのお宝を見守った(かもしれない)巨木もたくさんあります。
参道から境内に入る手前にある、樹齢300年とも言われるケヤキや、境内を抜けて聖教殿付近のクスノキなど、古刹とともに生きる巨木もまた、歴史を超えたパワーをくれるものではないでしょうか。

7.駒形堂(中山3-10)京成中山駅下車約250メートル、JR下総中山駅下車約350メートル

駒形堂の泣き銀杏
駒形堂の泣き銀杏
法華経寺五重塔の南側、道路をはさんだ場所にあります。
法華経寺開祖の日常上人の死を悲しんで日頂上人が木の元で泣きあかしたという伝説から「泣き銀杏」の名がついたとされています。
葛飾八幡宮の千本公孫樹と同様、江戸名所図会にも描かれていますが、現在は、周辺の住宅への配慮から強い剪定が施されています。
イチョウの葉が落ちる冬の季節には、見あげる枝の中ほどに、鳥がタネを運んだと思われるモチノキのような常緑樹がこの木から茂っているのが見られます。

8.神明(豊受)神社 (本行徳1-10) 東京メトロ行徳駅から京成バス「行徳1丁目」下車、約50メートル

神明(豊受)神社のイチョウ
神明(豊受)神社のイチョウ
神明(豊受)神社のケヤキ
神明(豊受)神社のケヤキ
神明(豊受)神社のイチョウは、葛飾八幡宮の千本公孫樹と同様、江戸名所図会にも描かれている幹周6メートル程の巨樹ですが、
周辺住民への配慮から、毎年のように強剪定されて樹高は低くなっています。
また、ケヤキの方は、2007年の火災でケヤキの巨樹も幹が焼け痛ましい姿を見せていますが、焼けていない側は今でもたくさんの葉を繁らせています。
ここは、かつて欠真間から高谷にいたる14ヶ村の総鎮守でした。現在でも3年ごとに行われる行徳五ヶ町祭りの大神輿はここから出発します。
 

9.稲荷神社(押切6-6) 東京メトロ行徳駅下車、約200メートル

押切稲荷神社の千寿銀杏
押切稲荷神社の千寿銀杏
押切稲荷神社のイチョウは幹周約6.1メートル程で、千寿銀杏の名札が立っています。すぐ近くまで住宅が隣接しているため、強度の剪定が行われており、巨樹の風格が損なわれているのが残念です。
鎌倉時代に日本に渡来したとされるイチョウは、火に強いため、火除けの木として神社仏閣に植えられたといわれています。
この木は雌で、毎年たくさんの銀杏がなります。

10.源心寺(香取1-16) JR本八幡駅から京成バス「源心寺」下車、約50メートル

六地蔵とイチョウ
六地蔵とイチョウ
イチョウの幹
イチョウの幹
六地蔵で有名な源心寺のイチョウです。一見すると何の木かわからないほどの剪定をされています。
寺社林はこれまであまり伐採されることが無く、巨樹が育つには恵まれた環境でした。そのためでしょうか、寺社の多い行徳地区には、市内にあるイチョウの巨樹34本中、14本のイチョウの巨樹があります。
しかしながら近年、墓地の拡張や建造物の増改築、また落ち葉の掃除や処理の問題などで伐採されるケースが多く、巨樹の生育にとって安心できる環境とは言えなくなって来ています。
 
人里離れた山の中で人知れず成長した巨樹と違い、市川の巨樹たちは、少なくとも100年以上にわたり何らかの形でずっと人と生きて来ています。
今後とも市川市で、たくさんの巨樹を楽しむことが出来ればよいですね。

このページに掲載されている
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千葉県市川市南八幡2丁目20番2号

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