更新日: 2025年2月13日

有機フッ素化合物(PFOS・PFOA)について

有機フッ素化合物とは

有機フッ素化合物とは、炭素とフッ素の結合を持つ有機化合物であり、そのうち、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物の総称をPFAS(ピーファス)と呼んでいます。

PFASの一種であるペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS:ピーフォス)やペルフルオロオクタン酸(PFOA:ピーフォア)は、耐熱性や撥水性などの性質を有していることから、泡消火薬剤や撥水撥油剤など幅広い用途で使用されてきました。

しかし、PFOS、PFOAは環境中で分解されにくく、高い蓄積性があるため、現在国内では、製造、使用等が原則禁止されています。

(PFOSは平成22年(2010年)、PFOAは令和3年(2021年)から)

※通常家庭で使われている住宅用消火器には、PFOS、PFOAを含有しているものはありません。

また、フライパンや撥水スプレー等に用いられるフッ素樹脂は、PFOS、PFOAとは別の物質です。

環境省「PFOS・PFOAとは」

人への健康影響

国によると、PFOS、PFOAがどの程度身体に入ると健康に影響が出るのかについては、未だ確定的な知見はなく、国内において、PFOS、PFOAの摂取が主たる要因とみられる健康被害が発生したという事例は確認されておりません。

そのため、国において、最新の科学的知見に基づき、専門家による検討が進めされています。

※詳しくは、環境省が公開しているQ&A集をご覧ください。

環境省「PFOS、PFOAに関するQ&A集」(2024年8月)

暫定目標値(暫定指針値)

国は、水道水について、令和2年4月にPFOS、PFOAを水質管理目標設定項目(注1)に位置付け、暫定目標値としてPFOSとPFOAの合算値で1リットルあたり50ナノグラム(50ng/L)以下に定めました。

また、公共用水域及び地下水について、令和2年5月に人の健康の保護に関連する物質ではあるが、公共用水域等における検出状況等からみて、現時点では直ちに環境基準項目とせず、引き続き知見の集積に努めるべきと判断された物質とする要監視項目に位置付け、暫定指針値として合算値で1リットルあたり50ナノグラム(50ng/L)以下に定めました。(注2)

なお、暫定目標値(暫定指針値)とは、体重50キログラムの人が水を一生涯にわたって毎日2リットル飲用したとしても、この濃度以下であれば人の健康に悪影響が生じないと考えられる水準として、国により設定されたものです。(注3)

(注1)水道水中での検出の可能性があるなど、水質管理上留意すべきとされている項目

(注2)環境省HP「水質汚濁に係る人の健康の保護に関する環境基準等の見直しについて」(外部サイトへリンク)

(注3)WHO(世界保健機関)では、2022年9月に PFOS 及び PFOA に関する飲料水水質暫定ガイドライン値として、PFOS、PFOA各々100ナノグラム(100ng/L)とする案が公表されています。

水道水について

市川市の水道水は、千葉県が管理する浄水場から送水されており、千葉県営水道が定期的に水質調査を実施しています。

各浄水場における水道水の PFOS 及び PFOA の結果は、以下のリンク先から確認できます。

※水質検査結果(千葉県営水道)(外部サイトへリンク)

市川市における水質調査状況

河川について

令和6年度より PFOS 及び PFOA の調査を実施しています。

調査地点及び調査結果は以下のとおりです。

調査地点

No. 調査年月日 河川名 調査地点 調査結果※
R6-1 令和6年9月12日 真間川 根本水門 4.4 ng/L
R6-2 令和6年9月12日 真間川 三戸前橋 12 ng/L
R6-3 令和6年9月12日 国分川 須和田橋 12 ng/L
R6-4 令和6年9月12日 春木川 国分川合流前 12 ng/L
R6-5 令和6年9月12日 大柏川 浅間橋 14 ng/L
R6-6 令和6年9月12日 国分川 稲越地先 12 ng/L

※PFOS 及び PFOA の合算値(暫定指針値:50 ng/L)

すべての地点で暫定指針値の超過はありません。

地下水について

令和3年度より PFOS 及び PFOA の調査を実施しています。

調査地点及び調査結果は以下のとおりです。

調査地点

No. 調査年月日 調査地点

調査結果( PFOS 及び PFOA の合算値)

※暫定指針値50ng/L

R3-1 令和3年6月15日 大町 0.4 ng/L未満
R4-1 令和4年6月14日 高石神 15 ng/L
R5-1 令和5年6年13日 新井1丁目 6.5 ng/L
R6-1 令和6年6月11日 大和田5丁目 31 ng/L

すべての地点で暫定指針値の超過はありません。

また、市内の調査にあわせて近隣市の状況も注視していきます。

※千葉県内の調査結果(外部サイトへリンク)

規制の状況

令和5年2月、水質汚濁防止法施行令第3条の3に規定する指定物質に PFOS 及び PFOA が追加されました。

事業者は、事故により PFOS 及び PFOA を含む水が公共用水域に排出され、又は地下浸透したことにより人の健康や生活環境に被害が生じるおそれがあるときは、直ちに応急措置を講じるとともに、速やかに事故の状況や講じた措置の内容を市に届け出ることが義務付けられました。(ただし、消火のために泡消火薬剤を使用した場合については、法律の対象から除外されています。)

PFOS、PFOAに関する情報

PFASに対する総合戦略検討専門家会議(外部サイトへリンク)

PFOS・PFOAに係る水質の目標値等の専門家会議(外部サイトへリンク)

このページに掲載されている
情報の問い合わせ

市川市 環境部 生活環境保全課

〒272-8501
千葉県市川市南八幡2丁目20番2号

水質・土壌グループ
  電話:047-712-6310(水質・土壌)
  電話:047-712-6314(ユスリカ・ネズミ)
  FAX :047-712-6316

大気・騒音・振動グループ
  電話:047-712-6311(大気・放射能)
  電話:047-712-6312(騒音・振動・悪臭)
  FAX :047-712-6316