更新日: 2022年3月8日

教育長室からのお知らせNo.12

田中教育長

  幼稚園(※教育要領  21年度~),小学校(23年度~)に続き,中学校でも今年4月から新学習指導要領が完全実施となったことにより,幼・小・中学校における新教育課程への切り替えが完了しました。各学校・園においては,子どもたちの「生きる力」を育むために,基礎的・基本的な「知識・技能」の確実な習得と,これらを活用して課題を解決するために必要な「思考力・判断力・表現力」等の能力をバランスよく育むという,新学習指導要領のねらいを具現化するために,日々,創意工夫を生かしながら教育実践に取り組んでいます。

  現在市内には,幼稚園8園,小学校39校,中学校16校,特別支援学校1校の計64の市立の学校・園がありますが,その内,平成23年度には,学力向上推進校の指定を受け,本年度公開研究会を予定している3校を除く61の学校・園で,日頃の教育実践の成果を発表する自主公開研究会を開催しました。

  また,現在の市川教育の重点である「教育の接続化」の推進のために,中学校ブロックを軸とした,教育課程や生徒指導などの一貫したカリキュラムの編成や,教師,園児児童生徒の交流など,近隣の幼稚園,小学校,中学校,高等学校等の異校種間の連携強化にも積極的・継続的に取り組んでいます。つい先日も,市川市の推進する「ガーデニングシティいちかわ」(※1)ともリンクして,隣接する国府台高校と第一中学校の生徒たちが協力しながら,両校の校庭や正門付近に花を植える「ガーデニングスクール 一中・国府台」を実施したばかりです。
※1 ガーデニングシティいちかわ:市、市民及び事業者が協働してまちを花や緑で満たすことにより、まち全体が潤いと安らぎにあふれた快適で魅力ある美しいまちづくりを目指す活動です。

 このような市川教育の取組に伴い,その成果も,様々な面で確実に表れてきています。

児童生徒アンケート結果

 これは,教育委員会が毎年行っている児童生徒アンケートの過去3年間の結果です。どの項目を見ても,徐々にではありますが年々確実に向上してきていることがわかります。また,昨年度は,千葉日報社主催の千葉教育大賞において,地域連携を中心とした市川市教育委員会の取組が特別賞を受賞することができました。
 このように,学校における学習主体である児童生徒の率直な反応や,表彰等の外部機関からの客観的な評価を得ることにより,教育委員会及び各学校・園の教職員のモチベーションが高まり,それが,さらなる教育実践の発展・充実,そして定着へとつながっていくという,まさに市川教育の正のスパイラルが展開されていることに対し,確実な手ごたえを実感しているところです。

 一方,今年前半の教育界を振り返ってみますと,子どもや保護者を巻き込む重大な交通事故や児童虐待など,学校内外における子どもたちの安全・安心を脅かす事件・事故の多発に,大きな危機感を覚えます。加えて,ここにきて,「いじめ」の連鎖が全国的に広がり,本来,社会性や協調性を身に付けるべき場である学校内における,子どもたち同士及び教職員を含めた人間関係にも憂慮すべき事態が生じています。どれも大変に悲しく,残念なことであり,改めてつらい思いを抱きつつ亡くなられた子どもたち,不慮の事故により尊い命を落とされた保護者の方のご冥福をお祈り申し上げるとともに,命の尊厳について,家庭・学校・地域等,社会全体で今一度見直すことの必要性・重要性を痛感せずにはいられません。
 夏休みもいよいよ後半に入りました。各学校・園では,登下校を含めた学校・園での生活が,子どもたちにとって真に安全・安心で,楽しく充実したものとなるよう,2学期の開始を前に万全の準備に努めているところです。保護者や地域の皆様のより一層のご支援・ご協力,よろしくお願いいたします。

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