飼育日誌

ちょっとおもしろいはなし

似てる…かな?

ミニてつ広場へ行く途中にいる、エミュー。
前を通りかかったお客さんがよく
「ダチョウだ!」と言っています。
これは無理もないかなと思います。ダチョウはエミューと同じ「走鳥類」に
分類されることもあるほど、よく似た仲間です。

が、同じくらいよく聞こえてくるのが…
「フラミンゴだ!」

……??

大きくて足や首の長いトリ、という点は共通していますが…

「フラミンゴ」=「ピンク」というイメージなので
エミューとは似ても似つかないと思うのですが・・・・・
意外とそうでもないのでしょうか。

フラミンゴの画像
エミューの画像
……似てますか……?

名は体をあらわさない…?その2

以前、「モルモット」の名前は「マーモット」という動物と混同されてついたらしい、
というお話しをしましたが
モルモットが初めてオランダから日本にやって来た時に、
オランダ語で「マルモット」と呼ばれていて(「マーモット」とは別に)
それが日本では「モルモット」へ変わっていった、という文献もあるようです。

また、和名の「テンジクネズミ」や英語の「Guinea Pig」ですが

「天竺」は「遠方・外国・舶来の意を表す」と辞書に載っていたり、
「from ギニア」で「遠くから」という意味を表したりもするようです。

単に地名ではなく、「はるかかなたから来た動物」という事を表そうとして
付けた名前なのかも…?

まだまだ色々な理由がありそうです。皆さんも、調べてみると面白いかもしれません。

…もちろんモルモットは、相変わらずそんなことにはお構いなしです。

モルモットの絵

下描き

先日開催された「飼育の日特別企画」。
飼育スタッフが、担当動物のエピソードを
それぞれ工夫して
期間限定で獣舎前に展示しました。

イベントにあたって、オランウータン担当者から
「こんな感じで絵を描いてほしい」と渡されたのが
この下描きです。

よくこういう形で頼まれるのですが
そのたびに、このまま展示したいんだけど、と提案しても
頑として拒否されてしまいます。

これはこれで、味があっていい感じだと思うのですが・・・。

オランウータンの絵

名は体をあらわさない…?

前回に引き続き?「名前」のお話です。

なかよし広場の人気者、モルモット。
この名前、実は「マーモット」という、どちらかというとリスに近い仲間の
別の動物と混同されて付いた呼び名だそうです。
モルモットの正式な和名は「テンジクネズミ」といいます。
漢字で書くと「天竺鼠」…「天竺」というのは、今のインドあたりのことですが
テンジクネズミの原産地は、南アメリカです。
インドには生息していません。

さらに、英語では「Guinea Pig」…「ギニアのブタ」という名前がついていますが
アフリカのギニアにはいませんし(南アメリカの「ガイアナ」と間違われたようです)、
ましてやブタでもありません…

「名は体をあらわす」と言いますが、モルモットに限ってはあまり表してはいません。
どうしてこんなことに?と
モルモットに尋ねてみても、もちろん知らん顔です…

モルモットなどの絵

名は体をあらわす…?

なかよし広場にいるアオバトの「あおちゃん」、体は緑で目とクチバシと脚は青です。
アオバトのアオは色からきているように思いますが
(緑色なのに青信号っていいますし…)、
鳴き声は「あ~お、あ~お」と聞こえます。
どうやらコチラが名前の由来のようです。

アオバトの画像

鳴き声が名前の由来と聞いて、ワオキツネザルに期待した人、残念でした。
ワオは尻尾の模様から付いた名前なので、驚いても「ワァオ」とか言わないです。

アオバトとワオキツネザルのイラスト

んー、じゃあヘラサギは?

ヘラサギの画像

そんな訳はありません。

名前からいろいろ想像してみるのも、楽しいかもしれません。

てんてんの前髪が…

だいぶ前の事ですが、ポニーのてんてんをいつものように運動場から部屋へ連れて帰ろうと近づくと…あれ?何か変…?

前髪が三つ編みになっていたのです。
見慣れないおさげ髪姿に思わず吹き出してしまいました。

天天は人なつこくて、柵の間から顔を出してお客さんになでててもらったりするのが
大好きです。
それにしてもよく、編まれている最中ずっとじっとしていたものです。
よっぽど気持ち良かったのでしょうか。
写真を撮っておけばよかった、と後になって思いました。

ちなみに今はすっきりと短くなっているので、三つ編みにするのは難しいでしょう。

ポニーの前髪の絵
こんな感じでした
ポニーの前髪の画像
今はこんなに短い!

サル山で…

ニホンザルのエサの時間には毎日、、細かく切った野菜などをサル山全体に
ばらまいています。
大勢いるサルたちに、まんべんなくエサがいきわたるようにするためです。

いつものようにエサをまいていると、お父さんと一緒に見ていた一人の男の子が

「食べ物、投げちゃいけないんだよー…」

はい、その通りですね。すみません。

でもやっぱりこれからもまき続けます…

その子は、食べ物を投げてお父さんに怒られたことがあるのかもしれませんね。

サル山の画像

ゲッ、なにかいてるの!

園内のイラストは飼育職員が描いています。なかなか味のあるイラストで、楽しみにしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ある日、事務所でZOOワンポイントガイドの看板を作っているところを見かけました。ちょっと、のぞいてみると!

イラストを描いている画像

ゲッ、なにかいているの!
いくら途中経過でも、あまりにも悪魔っぽいんですけど…。普通、目から描き始めませんか?(まったく絵がかけない素人の意見です)仕上がりのイメージは、出来ているのでしょうか?(絵を描くと、違う種類になってしまう素人の意見です)

しかし、完成イラストは上手でした。

完成イラストの画像

エリマキキツネザルとクロキツネザルでした。
見事です。心の中で文句をいって、申し訳ありませんでした。

イベントのイラストは、1回使ったら終わりです。もったいないですね。

キンモクセイの季節に…

9月の連休の頃から、園内のあちこちに良い香りが漂うようになりました。
キンモクセイです。

それと同時期に、動物園の某・副園長には、風邪でもないのに
くしゃみ、鼻水といった症状が出るようになりました。
他の飼育スタッフに「キンモクセイのアレルギーなんじゃ…?」と言われて
「えっ、じゃあトイレの芳香剤もダメってこと?!」
と思わず答えて
一斉に「それはない!」とみんなから口々に否定されていました…。

アレルギーのもとは花粉でしょうから、いくらトイレが「キンモクセイの香り」だったとしても
香料で症状が出ることは考えにくいですね。

それにしても、今はトイレの芳香剤も色々バラエティに富んでいるというのに
「キンモクセイ=トイレの香り」というイメージがいまだに強いのは
なんだか気の毒な気がします…

もちろん、そんなことにはお構いなく、当のキンモクセイは今年も
その香りでみんなを楽しませてくれています。

キンモクセイの画像
サル舎の裏ではこんな感じで咲いています

この糸なあに?

コツメカワウソの放飼場の上に、細い糸のようなものが張ってある所があります。
なんだろう…?と思っている人も多いのでは。

実はこれは「カラスよけ」のための、テグス(釣り糸)です。
以前、カワウソに子どもが生まれた時、まだ体の小さい赤ちゃんが
カラスにさらわれては大変、ということで取り付けました。
風に揺れてきらきら光る糸が、カラスは苦手なようです。
そのおかげもあって?子どもたちは、無事に大きくなりました。

ミーアキャットのところにある糸も、同じくカラスよけです。
夏の間の、日よけの取り付け場所としても役立っていますが(笑)。

オリの無い放飼場は、見やすいのですが
時としてこういった、カラスなどの対策が必要な時もあります。

というわけで、前回に引き続きカラスにまつわるお話でした。

カラスとコツメカワウソの絵

リンゴが消えた!

ある日、ヤマアラシのエサを持って、小獣舎へ向かいました。
途中、サル山の裏口前にエサのカゴを置いて中で作業をし、10分ほどで出てくると…あれ?
リンゴが無い…?
リンゴだけ切り忘れたかな…?とその日は思いましたが、
次の日同じように餌を置いておくと…またリンゴが無い!!

ふと気づくと、少し離れたところでカラスがリンゴをくわえているではありませんか。
昨日もカラスの仕業だったのです。
毎日、大体この時間においしいものを持った人間が通る、と覚えて
待ち構えているのでしょうか。
大したもんだ…とは思いますが、困ったものです。
少しの間でも油断できません。

というわけで、動物園にとっては「ちょっとおもしろくないはなし」でした。

カラスとリンゴの絵

ミーアキャットとフラミンゴ?!

ちょっと前から、小獣舎のミーアキャットたちの前で時々
「ミーアキャットがフラミンゴー!」と
歌っている声が聞こえるようになりました。
どうも最近、歌詞にそういう一節がある曲がはやっているようですね。

それだけではなく…フライングケージでは、フラミンゴの前で
「ミーアキャットはどこ?!」と真剣に探しているお子さんがいたそうです…

残念ながらフラミンゴとミーアキャットの混合展示はちょっと無理です、
と、ついこちらも真剣に答えてしまいそうになるエピソードでした。

フラミンゴと来園者の絵

ケンカじゃないんだよ!

当園で一番うるさい動物と言えば、エリマキキツネザル。

たとえば向かいの小獣舎でパクパクタイム中。エサの説明をしている最中に突然
「ワァオ!ワァアアアアアアオ!!!」
お客さんはみんな、何事かと思ってそっちに行ってしまいます・・・
「ケンカしてるんだね」とよく言われますが、それは誤解だったりします。

とにかくちょっとしたことで大声を出して、仲間に伝えたいらしいのです。
野生では広い森の中にすんでいるエリマキキツネザル。体も大きいですが、地声も特大です。
遠くでカラスの鳴き声がしたり、飛行機が飛んでいたり…
人間にとっては何でもない音が、特に気になるようです。

鳴くだけ鳴いたら気が済むようで、何事もなかったようにケロッとしています。

すぐケンカする気の短いやつら、思われているかも!
そんなことはないんですよ。とても穏やかな性格です。

獣舎の前にも説明プレートがありますので、見てくださいね!

エリマキキツネザルの画像
大きな声を出しそうな顔に見えるかな?

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