更新日: 2023年5月22日

広報いちかわ11月6日号 連載

新型コロナウイルス感染防止のため、記載された催しなどが中止または延期となる場合があります。
市の事業・イベントの中止(延期)情報は各担当課のWebページなどを確認してください。
市民の広場のイベントなどの開催については各団体まで問い合わせください。

前号の連載

目次

市民の広場

いちかわ文芸

ムラコシコラム

第1庁舎の永井荷風の書斎

第1庁舎の永井荷風の書斎

 永井荷風が晩年を過ごした書斎が、第1庁舎の1階に移築されています。荷風の没後、これを大切に保存してきたご遺族が、度々訪れる荷風ファンのことなどを考え、市に寄贈されました。
 昭和20年の東京大空襲で自宅の偏奇館を焼失した荷風は、三か所を転々とした後、その翌年、市川市菅野に移り住みました。
一人住む菅野の里は松多し君もきて聞け風のしらべを
 その頃の荷風の歌です。この地を気に入った様子が窺(うかが)えます。こうして、荷風は度々市内を散歩し、観察して、日記『断腸亭日乗』などを記しました。
 終戦後、衛生を気遣う荷風は、割り箸しか使わなかったそうです。使用後の割り箸を薪(まき)代わりに燃やしたという火鉢(複製品)が、この書斎に置かれています。襖(ふすま)の破れ、座布団のほころびもそのままです。
 この書斎で亡くなる前日まで、荷風は日記を続けました。荷風の死に際して、こんな話があります。警察による検視の際、荷風の左腕に入れ墨があるのを立会人が見ました。荷風が若い頃、「こう」という女性と愛を誓って、互いに相手の名を入れ墨にしました。この入れ墨が「こう命」なのか、それとも「こうの命」なのか、はっきりしていません。前者ならば「こうは荷風の命だ」、後者ならば「荷風はこうの命だ」の意味です。荷風よりも早く女性が亡くなっていたため、女性の入れ墨の確認ができなかったそうです。
 この書斎、転入手続きに来た方の目に留まることでしょう。コロナ禍で衛生が気遣われる中、この火鉢を見て、市川市での今後の生き方を考えるのはいかがでしょう。荷風と同じように、転入者の方も、この市に長く住み、散歩し、その良さをたくさん見つけていただきたいと存じます。

市長 村越祐民

歴史と文化の散歩道[104]

くらしを振り返る――発見・体験・昔のくらし

くらしを振り返る――発見・体験・昔のくらし
▲展示予定の家庭用ゲーム機

毎年、市川歴史博物館では『発見・体験 昔のくらし』という企画展示をおこなっています。昔の市川市で使われていた生活の道具やおもちゃなどから、人々の暮らしの変化について学ぶことを目的とした展示です。
 近年「ステイホーム」や「おうちじかん」として、ご自宅で過ごす時間が増えたかと思われます。その中で、家でゲームをする機会が増えた方も多いのではないでしょうか。今回は、企画展の展示予定資料の中から、家庭用ゲーム機をご紹介します。
 写真にあるゲーム機は1983年7月15日に発売され、誕生から38年となりました。今のゲームと違いデータをそのまま保存する機能が無かったため、データを暗号化した「合言葉」という平仮名の文字列が画面に表示されました。これを入力することで、続きからゲームを再開することができたのです。しかし、当時の画質だと濁点や半濁点の判別が難しかったために、合言葉を間違えてメモしてしまい、ゲームを泣く泣く最初からやり直す子どもたちが後を絶ちませんでした。
 このゲーム機は親から子へ買い与えやすい価格に設定され、またさまざまなゲームソフトも多く発売されたこともあって、家庭へ広く普及しました。現在も親しまれている人気ゲームソフトシリーズや、有名キャラクターなどの歴史の一ページをここに見ることができます。
 「えっ、これが資料になるの」と感じられたかもしれません。ゲーム機などは比較的最近のイメージが強いかと思われますが、これらも当時の子どもたちの遊びの様子を知る手がかりとなる立派な資料になるのです。
 「今」が「ちょっと昔」になったとき、普段何気なく使っている生活の道具が資料になるかもしれない、と考えてみると、今の暮らしに新たな発見があるかもしれません。今の生活と照らし合わせて、暮らしの道具の変化を感じてみてください。企画展示『発見・体験 昔のくらし』は当館2階特別展示室にて、令和4年1月30日(日曜)まで開催予定です。
※新型コロナウイルス感染予防のため、触ることのできる資料の展示は中止させていただきます。また今後の感染状況によって、予定が変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。

(歴史博物館 福島千尋)

市民の広場

本広場への掲載は、各施設にある「市民の広場掲載依頼書」により、‘記載の決まり’に従ってお申し込みください。
なお、市民のみなさんの依頼に基づき掲載しており内容についての責任は負いかねます。

広報広聴課へのお問い合わせ
電話 047-712-8632 FAX 047-712-8764

たのしもう【イベント・公演会】

スケッチブックの会絵画展
11月24日(水曜)~28日(日曜)午前10時~午後5時(24日は午前11時から、28日は午後4時まで)
全日警ホール
スケッチブックの会
電話090-8045-1676中原

やってみよう【仲間募集〜趣味・交流】

スポーツ・健康

気軽に太極拳を始めませんか
毎週水曜日午前9時30分~11時
信篤公民館
月2,500円、部屋代(人数割り)
楽しく楊名時太極拳
電話047-327-0117江川
正しい腹式呼吸のできる健康吹矢
第1・3土曜日午前9時15分~11時10分
いきいきセンター市川
月670円、年費用1,000円
健康吹矢[2]なごみの会
電話090-5535-8941小高(昼間)

舞踊・ダンス

フラで陽気に楽しく踊りましょう
第1・3木曜日午前9時15分~11時15分
いきいきセンター北方
月1,000円
北方ハワイアンA同好会
電話047-337-6246越水

音楽・芸能

楽しもう混声合唱 初心者歓迎
第1・3火曜日午前10時~正午
全日警ホール他
月2,000円
コール本八幡
電話047-377-2353飯塚(昼間)
愛唱歌、美しいハーモニと仲間で
第2・4金曜日午後1時30分~3時30分
市川公民館
月2回4,500円
藍の会
電話090-8080-9627渡辺(昼間)

書道・絵画

楽しい絵手紙ご一緒に
第4金曜日午後2時~5時
南行徳市民談話室
入会金100円、月700円、体験無料
国連NGO新日本婦人の会 いぶき班
電話080-5873-7554澤谷

その他

短歌を通じて感性を磨く
第1水曜日午前9時15分~11時15分
いきいきセンター北方
月1,000円
北方短歌の会
電話090-4058-2069宇野
生花・プリザーブドフラワー体験
毎週金曜日午前10時30分~正午
勤労福祉センター分館
1回3,000円
フラワーサークルピンクローズ
電話080-3015-7187椿(夜間)
写真を楽しみながらスキルアップ
第2日曜日午後1時30分~4時30分
鬼高公民館
月1,000円
フォト鬼高クラブ
電話090-3001-0607早水

やってみよう【仲間募集〜趣味・交流】

いちかわ文芸

俳句 … 能村 研三 選

  • 廃校に宝珠のごとく柿実る
    • 平田 山﨑 蓉子
  • 水澄みて撓(しな)ふ尾鰭(おびれ)の逞しく
    • 宮久保 澤田 英紀
  • 石仏の斑(はだれ)文様初しぐれ
    • 本北方 佐藤 詩子
  • 遅月光の静けき山野(さんや)清めけり
    • 奉免町 小田中 準一
  • 大仏の螺髪(らほつ)に遊ぶ蜻蛉かな
    • 南大野 本橋 忠一

【俳句選評】

 山﨑さん。母校が廃校になったが、思い出の柿の木は今年もたわわに実をつけ、夕日に照らされると宝珠の輝きを放った。澤田さん。秋は川など水面が澄んできて魚の尾鰭がいつになく逞しく見えた。佐藤さん。素朴な信仰の対象である石仏にも時雨の季節が訪れた。「初しぐれ」は美しく、風情を感じる響きの言葉。小田中さん。山野を清めるように月光が煌めいた。本橋さん。大仏の螺髪は悟りを開き、高い知恵を有していることの象徴。

各部門の締め切り日と掲載号

締め切り日現在で、直近の掲載号への応募作品とします。はがきなどの用紙に、未発表のものを締め切りごとに1人3作品(要ふりがな)まで

締め切り日(消印有効)/掲載号

川柳
11月19日(金曜)/1月1日号
俳句
12月20日(月曜)/2月5日号
短歌
1月20日(木曜)/3月5日号
  • ※締め切り日にご注意ください
応募方法
応募部門・住所・氏名(ふりがな)・電話番号を明記のうえ、各締め切り日までに、直接または郵送で第1庁舎広報広聴課(〒 272-8501※住所不要)
問い合わせ
電話047-712-8632同課

広報うちかわ / UCHIKAWA

今号の特集の取材と撮影のため市内の小・中学校に行きました。久しぶりの学校に少しワクワクしていたのと同時に、普段かかわりのない年代の子の撮影で緊張もしていました。そんな中、校内に入ると「こんにちは」と子どもたちの明るい挨拶が緊張をほぐしてくれました。授業も先生と子どもたちの対話が活発で、楽しそうに学んでいる子どもたちの撮影に夢中になりました。
学習用端末は授業以外にも活用されていて、読書中にでてきた知らない地名を調べたり、図形を組み合わせてイラストを作っている子もいました。
小学生でタイピングや調べものはもちろん、プレゼンテーションの資料を作れることにとても驚きました。「この子たちが大人になったら」と想像すると、10歳以上年下の子どもたちに少しライバル意識を持ってしまいました。だんだん肌寒くなり秋が深まってきました。今年の秋はいつもの食欲の秋ではなく、学びの秋にしようかなと触発されました。

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