会議録 (2008年6月 第8日目 2008年6月17日 )

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発言者:大谷英世市民経済部長

 市政一般について、(1)市民相談窓口について、ア、多重債務相談窓口の現状について、イ、多重債務相談者の対応についてのご質問にお答えいたします。
 我が国の多重債務問題の現状は、貸金業者によります消費者向け貸し付けを中心に大きな貸金市場が形成されており、その貸し付け残高は約14.2兆円、利用者数は約1,400万人となっており、このうち5件以上借りている、いわゆる多重債務者の数は約230万人、その平均借入額は約230万と言われており、深刻な社会問題となっているところであります。
 そこで、国の多重債務問題改善プログラムに沿った体制についてであります。このプログラムは、このような深刻な社会問題になっております多重債務問題に対する国の対策として、平成18年12月に貸金業の規制等に関する法律の一部を改正する法律を制定し、多重債務者対策本部を設置し、この法律が完全施行となる平成22年6月までに具体的な対策を実施するため、平成19年4月に作成したものであります。その中で市町村の役割といたしましては、債務整理や生活再建のための相談窓口の整備、強化を挙げております。このことは、市町村が住民への接触機会が多く、多重債務者の掘り起こしを積極的に行うことで問題解決に寄与できるものとされていることから、相談者の事情を丁寧に聴取し、具体的な解決方法の検討、助言ができるよう、相談体制の内容の充実を図り、専門家である弁護士等へ案内、誘導することが求められているわけであります。
 このようなことから、本市では、いち早く、平成20年4月より消費生活センターにおきまして、新たな相談体制といたしまして、消費生活専門相談員による電話や窓口における消費生活相談として行っていた従来の相談に加えまして、千葉県弁護士会京葉支部の弁護士による法律専門相談を新たに設け、対応することとしたわけであります。具体的には予約制の相談でありまして、月2回、第2、第4木曜日の13時から16時まで、相談者1人当たり約30分の無料相談を行うようにいたしております。また、市町村の役割として、多重債務問題改善プログラムの中で求められていた多重債務者の掘り起こしを積極的に行うため、多重債務者との接触の機会が多いと考えられる市税等の徴収関係の部署や生活保護にかかわる福祉関係の部署が連携してこれに当たり、消費生活センターの弁護士相談に案内、誘導し、この弁護士相談による債務整理の結果をフィードバックして、最終的には相談者の生活再建を含めた総合的な解決、救済を図る体制をつくることとし、この4月18日に庁内20課1団体の担当者が集まりまして、市川市多重債務問題庁内対策連絡会を設置したところであります。
 次に、多重債務に関する相談状況についてでありますが、本市においても相当数の多重債務者がいるものと思われます。全国の件数と本市の人口から推計いたしますと、約7,000人から8,000人はいるものと考えられているところであります。平成19年度までの消費生活センターにおける多重債務に関する相談の現状を申し上げますと、消費生活相談のうち、多重債務に関する相談件数は、平成17年度が129件、平成18年度が167件、平成19年度は151件となっておりまして、このことから、多重債務に至っていながら、実際に市に相談に来る人はごく少数となっているのではないかと考えております。新しい体制となった平成20年度では、4月、5月の合計で相談件数が53件となっております。これを前年度の19年度と比較いたしますと、19年4月、5月の合計は23件であります。制度のスタートのわずかな期間で30件の増と大きくふえております。これは今年度4月より新たな弁護士相談を開始したこと、また、広報やホームページ等による市民への周知による効果と考えられるところであります。この53件のうち、月2回の弁護士によります法律相談を受けた相談者は24名で、消費生活センターに寄せられました多重債務相談の約45%となっております。
 次に、解決に至るプロセスでありますが、20年4月から開始した弁護士による法律相談の新体制において、多重債務問題の解決に向けてのプロセスを申し上げますと、大きく5つの段階があります。第1は多重債務者の掘り起こしと消費生活センターへの案内、第2は消費生活センターでの相談の受け付け、第3は弁護士による無料法律相談の実施、第4は弁護士との契約、債務の整理、第5番目に債務整理等の終了後の対応であります。
 まず、第1のプロセスは多重債務者の掘り起こしと消費生活センターへの案内でありますが、その内容といたしましては、まず、庁内対策連絡会を構成する関係部署での掘り起こしとして、市民との対応の中で多重債務者を発見することであります。次に、この多重債務者を消費生活センターに紹介または案内、誘導することであります。
 次に、第2のプロセスは消費生活センターでの相談受け付けでありますが、まず消費生活センターでは、消費生活専門相談員が庁内対策連絡会からの紹介も含めまして、電話、窓口で相談を受け付け、債務状況を把握し、債務整理の方法等の助言、アドバイスや情報提供等を行い、消費生活センターに新たに設けた弁護士による無料法律相談に案内し、希望する相談日を予約します。また、相談日の日程が合わない、あるいは急いでいるといった場合には、従来どおり、クレジット・サラ金相談専門の法律相談センターを案内することになります。また、ヤミ金等が絡む相談についても、従来どおり警察や弁護士会等を案内し、対応することになります。
 次に、第3のプロセスは消費生活センターに新たに設けた弁護士による無料法律相談でありますが、まず、消費生活専門相談員が相談当日に相談者から法律相談に必要な詳細事項――これは借入先だとか借入月だとか借入額等の債務状況等でありますが、そういうような詳細事項を、本人の承諾のもと、相談カードを作成いたしまして、弁護士に引き継ぎます。次に、弁護士による無料法律相談でありますが、ここでは弁護士が具体的に、債務の状況から債務整理の方法についてどのような解決方法が望ましいかといった、例えば任意整理とか、あるいは調停、民事再生、自己破産といったような債務整理の方向性を提示します。
 次に、第4のプロセスは弁護士との契約、債務整理であります。無料相談が終わった後、改めてその弁護士と実際に契約を交わした場合、弁護士は直ちに受任通知を借入先に通知します。これによって、相談者に対する支払い等が停止することになります。これによりまして、具体的な債務整理に当たることになります。
 最後に、第5のプロセスは債務整理等の終了後の対応であります。まず、消費生活センターでは、弁護士から債務整理等の結果につきまして、定期的に継続して情報提供を受けることになります。次に、その情報提供の結果を、消費生活センターから庁内対策連絡会を構成する関係部署に報告します。そこで庁内対策連絡会を構成する関係部署は、この債務整理等の結果を滞納整理や福祉支援等に活用し、最終的には多重債務者の生活再建を図り、救済に努めることになります。
 以上が新しい体制において目指しております解決に至るプロセスであります。
 この4月からスタートした新体制では、このようなプロセスの中で多重債務問題の解決を図ることになるわけであります。相談を受けた弁護士がその後相談者と契約したかどうかにつきましては、千葉県弁護士会京葉支部を通じまして今後照会を予定しております。仮に受託した場合でも債務整理等の結果が出るのは数カ月から、長い場合は1年近くかかることになりますので、関係部署へのフィードバックはその後ということになります。したがいまして、新制度の効果の検証につきましては、いましばらく時間が必要となるものと考えております。これによりまして、国がプログラムの中で、平成20年6月までに各自治体へ求めております多重債務法律相談の実施、また多重債務問題の庁内対策連絡会の設置について、本市ではいち早く対応し、準備を整えスタートできたものと考えております。
 以上でございます。

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