会議録 (2008年6月 第9日目 2008年6月18日 )

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発言者:田草川信慈行徳支所長

 私のほうからはまちづくり行政と三番瀬についてお答えいたします。
 まず、まちづくり行政についてであります。ヨーロッパを初めといたしまして、歴史のある世界の主要な都市には、必ずと言っていいほど歴史地区がございます。そして、その多くが世界遺産になって都市のシンボルになっているというふうに思っております。我が国でも京都を初め金沢、倉敷など、多くの都市で歴史的な町並みを保存して大切にしております。県内では、佐原が小江戸と称して水路沿いの歴史的町並みの保全と再生に取り組み、今、観光客が押し寄せております。古い建物を案内所やレストラン、商店などとして活用して人気を博しております。また、新しい建物も古い町並みを復活するような配慮をしておりまして、そのため、一時よりはるかに町並みが洗練されてきたというふうに感じております。なお、佐原のほかには、県内で江戸時代から町として栄えた歴史と文化があるのは、佐倉とか行徳であるというふうに認識しております。そこで、これまで市川では、総合計画、都市マスタープラン、景観計画の中で、失われつつある貴重な歴史的な町並みを保全、再生する方針を明らかにしてまいりました。同時に、地域の文化と誇りを大切にしていくことも示しております。そのために、歴史的な建物をただ形だけ残すということではなくて、また、過去を懐かしむだけのものではなくて、現代の生活の中で活用されるものにしたいというふうに考えております。そこで、活発な活動があって、町がにぎやかになるということが望ましいというふうに思っております。また、地域の文化を発信して、地域に大事にされるものであってほしいとも思っております。そうした考え方に基づいて旧行徳街道沿いの町並み保全と再生に取り組んでいるところでございます。
 そこで、1点目の浅子神輿地権者との交渉の経過でございます。地権者の方々とは、4月に第1回目の交渉を行いました。内容としては、道路及び隣地との境界確認を行って用地測量を行うこと、取得価格を決めるための不動産鑑定評価を実施すること、土地取得に伴って建物の一部とみこし関連施設を寄贈していただくこと、そして今後の作業スケジュール等について説明をいたしました。それに対して、基本的に合意をいただきましたので、現在、敷地の境界確認及び用地測量の作業を進めているところでございます。
 次に、街かどミュージアムとしての展示についてであります。創業500年余りの浅子神輿は、先日、新聞にも掲載されましたとおり、日本最大と言われる深川の富岡八幡宮の大みこしを初めといたしまして、三鷹の八幡大神社の本社みこし、その他目黒の大鳥神社や南千住の石浜神社など、東京の重立った神社を初め全国のみこしをつくっております。そのため、全国各地の町や祭りと、みこしを通じて深いつながりを持っております。さきに廃業いたしました後藤神輿、現在も活躍している中台神輿とあわせて、みこしの町行徳と言われたゆえんでもあるというふうに思っております。そうしたみこしを通じての地域文化や全国各地とのつながりなどを大事にしていかなければならないと考えております。なお、浅子神輿さんからは、全国に届けたみこしの写真や資料、みこしづくりの道具とか材料などたくさんの資料が提供されることになっております。ただし、みこしの完成品については、残念ながら在庫がございませんでした。したがいまして、さきの議会でご提案のありました地元にあるみこしの活用についてでございますが、ご協力がいただければ、地元にあるみこしを展示に使うことも考えてまいりたいというふうに考えております。ただし、今のところ建物全体の活用計画とか、展示のための修復計画等について、文化国際部とともに検討しているところでありますので、いましばらく時間をいただきたいと思っております。
 次に、町並み保全に対する今後の進め方についてであります。町並み保全と再生は、まさしく地域が中心になっていかなければできないというふうに思っております。これまで地権者の方々には、不便な思いをしながら古い建物を保存して活用してきていただきました。冬はすきま風で寒いし、ガラスなども割れると、もうかわりがない、管理が大変だというお話も伺っております。それでも、長年住み続けてきた建物ですし、町歩きの人たちに感心してもらうと、壊すのは忍びないと思ったと言っておりました。そうした地権者の方々の努力と思いに対しては、常に深い感謝の気持ちを持っております。町並みの保全、再生は、こうした地権者の方々の意思や努力が大切ですが、地域の住民や市民団体、企業の協力も不可欠であります。もちろん市としても公共施設の整備や地権者の支援などに努めていかなければならないというふうに思っております。地権者、住民、市民団体、企業、行政など地域関係者がそれぞれ役割を果たして、一丸となって取り組んでいく体制が整っていくことが望ましいと考えているところであります。そこで、今後の対応といたしましては、まず、そうした地権者の皆さんの努力をさまざまな方法で検証したり、広くアピールしたりすることから始めてまいりたいと思っております。また、どうやって保全し、あるいは修復して活用するかなど、具体的な手法や制度についても研究してまいりたいと思っております。さらには、地権者を初め関係者の方々のご意見を伺いながら、将来的な保全、再生の方法を探ってまいりたいと存じます。この件については以上でございます。
 次に、三番瀬についてお答えいたします。初めに、三番瀬の課題と県が進めている再生事業の内容、進捗状況についてであります。三番瀬につきましては、県による市川二期埋立計画の検討及び見直しによりまして、本市は三十数年の長きにわたりまして翻弄されてきたという思いがございます。海浜部におきましては、浦安地区の埋め立て等によりまして漁場環境が悪化して、漁港も暫定のままで、漁業は衰退を余儀なくされてきたというところでございます。また、塩浜の海岸においては、暫定的で危険な直立護岸のために、市民は身近に海があるにもかかわらず、海に近づくことさえもできませんでした。そうした中で、平成13年9月、知事が埋立計画を中止して三番瀬を再生するというふうに決定いたしました。そこで、漁業者、住民、市は、これまでの課題が解決されて三番瀬の再生が進むものと期待したところであります。なお、三番瀬の再生については、漁業者、地元自治会、地区連合会、市川市はそれぞれ考え方を明らかに示しております。その内容は、基本的には干潟を再生すること、潮の流れをよくして漁場環境及び自然環境を改善すること、市民が親しめる海辺とすることなどであります。しかしながら、三番瀬再生の事業者である千葉県では、平成14年1月に円卓会議を設置して以来、5年にもわたる長い議論を行ってまいりました。やっと基本計画が策定されたのは平成18年12月、事業計画が策定されたのは翌年、19年の2月でございました。そして、現在、その一部の事業について着手したところであります。作成しました事業計画は、12の施策、44事業で構成されています。このほかに、年度ごとに実施する計画として三番瀬再生実施計画があります。平成19年度には、この実施計画として43事業、平成20年度には44事業が計画されております。
 なお、海外保全区域に指定されている塩浜2丁目護岸につきましては、老朽化が著しく、早急に改修を図る必要があるという理由から、事業計画策定前に護岸改修事業に着手しております。三番瀬に直接かかわる事業費といたしましては、平成19年度が約5億1,000万円、平成20年度が6億2,000万円でありますが、そのほとんどが護岸改修事業費となっております。
 実施計画の主な事業といたしましては、塩浜護岸改修事業のほか、干潟環境形成、それから淡水導入の検討、豊かな漁場への改善方法などであります。これらの事業につきましては、それぞれ個別の委員会を設置して検討を進めております。塩浜護岸につきましては、塩浜2、3丁目の区間1,700mを全体事業延長といたしまして、平成22年度までの5カ年事業として900mの区間を整備する計画であります。また、3丁目につきましては、次期の5カ年事業として整備する計画となっております。
 それと、豊かな漁場への改善方法につきましては、漁場再生検討委員会において漁場再生の具体化の検討、アオサ回収システムの検討、藻場の造成試験、ノリ養殖管理技術の検討などが行われております。干潟の再生については、三番瀬再生実現化試験計画等検討委員会というものを設置いたしまして、干潟的環境形成等の検討を行っておりまして、来年度から実験に着手することとなったところであります。その内容は、1つには、塩浜1丁目と2丁目の境界付近の護岸前面における生物試験、それから2点目としては、塩浜2丁目と3丁目との境界付近の護岸前面における生物試験、3点目には、塩浜2丁目護岸前面の3カ所で砂移動試験ということでございます。このように再生事業として具体的な事業に着手しておりますのは、先ほど説明しました44事業の中で、残念ながら護岸改修事業だけとなっております。
 次に、潮通しの件でございます。この潮通しの件は、漁業者の方たちも、大変大事な問題だというふうに言われております。私たちもそういうふうに認識を持っておりまして、市としては一環して、海水交換をよくするためには干潟化を進めるべきだと主張してまいりました。より浅くすることで青潮とか、あるいは江戸川からの淡水放流に対しても、潮の干満によって短期間に海水交換が行われます。結果として、環境修復が容易になる強い構造の海になることができるというふうに考えるものでございます。この考え方につきましては、専門の学者の方からも、浅くすることは効果があると同様な考えが示されております。また、干潟化、あるいは、より浅くすることは、あわせて底生生物や鳥類のためにも効果があるというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、知事も当初、三番瀬を里海と言っていましたとおり、三番瀬は都市の中の海でございます。漁業や市民生活と一体となって維持されてきた自然であり、手つかずの原生自然ではございません。適切な管理と利用を行って、よりよい状態を保つとともに、人と環境の持続可能な共生関係を前向きに築いていくべきであると考えております。そうした考え方に基づいて、引き続き各方面に働きかけてまいりたいと存じます。
 以上でございます。

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