更新日: 2022年2月17日

2003年12月9日 会議録

会議
午前10時4分開議
○岩井清郎議長 これより本日の会議を開きます。


○岩井清郎議長 日程第1一般質問を行います。
 順次発言を許します。
 石崎たかよ議員。
〔石崎たかよ議員登壇〕
○石崎たかよ議員 おはようございます。市川市民会議連合の石崎たかよです。通告に従い、一般質問を行います。
 行財政改革についてです。
 市川市は、1996年に行政改革大綱を策定することで行革をスタートさせました。その後、1998年に行政改革懇話会の提言に基づき大綱の見直しを行い、財政健全化緊急3カ年計画を策定することで財政危機を脱出しました。しかし、2001年に策定の総合5カ年計画の実施に伴い、それまで抑制してきた大型プロジェクトも実行することで債務もふえつつあり、昨年度決算によると経常収支比率も87%を超えることになり、今後も予断を許さない状況であります。
 そこで昨年、2002年の11月には、市川市の行政改革の指針となる新行政改革大綱原案を行財政改革審議会に諮問し、本年7月、答申を受けたところです。また、この10月には、この答申の具体的な指摘を受け新行政改革大綱がまとまり、同時に第1次アクションプランが出されました。大綱の中で審議会からは、今までの行革のさまざまな取り組みを進めてきたことは評価するが、思うように成果を上げていない理由として、現行の行政システムそのものに問題があるということと、財政健全化は一時的なもので、今後の健全性を保証するものではないとの指摘を受けたと書かれています。そして、今後もさらなる改革が必要であり、既存の行政システムの殻を破った新しい行政システムの構築を目指すよう提言されています。背景としては、日本経済が今どん底で治安が悪化、テロへの脅威、少子・高齢社会による将来の生活不安、若者の未来が描けないなど、20世紀の繁栄のツケが一遍に21世紀に回ってきたような現状があります。
 市川市のみならず、日本全体が既存システムの殻を破り、新しいシステムの構築を求められているところです。だからこそ、政府は三位一体の改革を進めようとはしているようですが、既存のシステムの中でそのツケだけをさらに地方へ回そうとすれば、今後、地方財政はますます厳しい状況に置かれると思います。改革は必要です。しかし、そのための方策として、税源移譲をして税の使い道を変革しなければならない時代に入ったと思います。行革大綱とアクションプランには、行政の経営資源として、地域、情報、人、財政、業務運営の5つの視点からの改革を提言していますが、その中から最も重要と思う2つについて質問をいたします。
 まず第1に、地域的な視点についてです。諮問の中で、これまでのまちづくりは、計画から実施まで行政主体で策定されてくることが多かった。この方法で本当に地域のニーズに合致したものとなってきたのか、いま1度検証の必要がある――中略します――そうした反省に立って、今後は地域の実情に合った、地域が本当に必要とする形で計画や事業を市民参加で進めていく必要がある。そのことは市民満足度を高めるだけでなく、効率的な業務運営につながるとしております。これに対し答申の中では、市民から聞いた意見がどのように処理されていくのかを確認できる仕組みなどの項目への配慮を求めております。この提言に対し、アクションプランの中では協働推進における市民意見の反映に関する措置とありますが、どのような目標を持って市民参画を進めていくのでしょうか。また、答申の中で指摘されていた、市民から聞いた意見がどのように処理されていくかを確認できる仕組みについても配慮されていくのかお聞きしたいと思います。
 2番目に、財政的な視点についてです。この10年の一般会計性質別歳出の推移を見てみますと、1993年、扶助費は70億円でした。普通建設費は340億円。当時、三大プロジェクトの時代だったからと思います。そして10年後の2003年、扶助費は144億円の2倍となり、普通建設費は96億円と4分の1に縮小しています。また、目的別歳出を見ても、93年、民生費は192億円に対し、土木費は230億円ありました。土木費のピークは95年の251億円とありますが、97年ごろから民生費と土木の関係が逆転し、当時、財政部長だった方は市川市始まって以来のことですと表現なさいました。そして今、2003年、民生費は270億円、それに対する土木費は170億円という状況です。また、93年の補助費等は30億円です。現在は2003年で41億円です。その間に98年にピークの49億円という時代がありましたが、それを除いたとしても、10年前から比べると11億円の増になっています。今、まさに扶助費や補助金がターゲットになっています。聖域としての保護が受けられない状況であるということは理解いたします。しかし、扶助費は、政府が喫緊の課題としている少子・高齢社会の緊急ニーズによる自然増加が原因です。国の法制度によるものもあり、むやみにこの扶助費を削減できない部分があります。
 そこで、補助費等の41億円と扶助費144億円に関し、どのような見直しをしようとしているのか、その対象と方法についてお伺いいたします。また、補助金については、その交付基準を決めたということですが、どのように決まったのでしょうか、お聞きいたします。
 1回目の質問を終わりといたします。
○岩井清郎議長 企画部長。
〔永池一秀企画部長登壇〕
○永池一秀企画部長 行財政改革につきましてお答えをいたします。
 新しい行政改革大綱では、本市の総合計画をより効率的、効果的に達成するための仕組みづくりといたしまして、組織と手続の改革に主眼を置きまして、本市の改革を地域、情報、人、財政、業務運営の5つの視点から推進することといたしました。この点は、庁内の事務改善案を積み上げた個々の業務改善集大成型の旧大綱との大きな違いとなろうかと思います。また、この新たな大綱の推進期間といたしましては、平成15年度から20年度までの6年間といたしまして、17年度までの3カ年間を第1次アクションプランに、18年度から20年度までを第2次アクションプランの期間に当てております。
 そういう中で、ご質問の第1番目の、地域的な視点のうち、協働推進における市民意見の反映に関する措置について、どのように市民意見を行政に反映させていくのかとのお尋ねであります。このことにつきましては、第1次アクションプランで市民参加制度の創設、パブリック・コメント手続制度の創設、市民ニーズシステムのCRM等への活用、電子会議室の活用の4つの事業を掲げております。これらの事業を推進することで、市民の意見をこれまで以上に市政に反映をさせ、また、市民の市政への参画を推進しようというものであります。ただ、現在の我が国の民主主義制度の基本は、やはり議会制民主主義制度であります。議員の方々が市民意見を代弁する制度が基本になっております。したがいまして、この制度を補完するためのものという前提で、これら市民参加事業を推進してまいりたいと、このように考えております。
 そういう中で、市民参加制度につきましては、これまでもさまざまな場面を通じて市政への参加を積極的に進めてきたところであります。例えば各種審議会等への市民公募委員の参加でありますとか、各種基本計画の策定等に先立つ市民意見の募集などであります。さらに、市政への市民参加をわかりやすく、また実行しやすいシステムにしていくために、市民が市政に参加していただくに当たって、その目的、方法、対象、時期、これらの基本的な事項をこの市民参加制度の中では定めていこうというものであります。計画達成目標は平成17年度でありますが、このことは、市民と行政がおのおのに役割と責任を自覚して対等な立場で協力をし合い、協働による行政運営を進めていくには共有すべき基本理念を明らかにするなど、市民参加の制度的な条件整備が必要であると考えているからであります。
 また、パブリック・コメント制度につきましては、多くの国の中では、ただいま申し上げました市民参加制度の1つになろうかと思います。国におきましては、既に平成11年3月に閣議決定を行いまして、各省庁が規則の制定または改廃に伴う政令、省令等の策定に当たっては、その意思決定過程において、広く国民等に対し案等を公表いたしまして、それに対して提出された意見、情報等を考慮して意思決定を行う提出手続を義務づけているところであります。運用は各省庁に任されておりますが、現在では多くの政令、省令の制定・改廃時に国民意見が提出されております。また、最近では、各種政策の立案時にもパブリック・コメントを求めることも多くなりまして、今まで行政内部で完結していたこれらの事務手続に国民意見を反映させることが可能となる仕組みが構築をされております。本市におきましても、例えば今回の行政改革大綱の策定に当たりまして、広報紙や市のホームページで原案を公開いたしまして、これに対する市民意見を募集しました。このように市民意見の反映についての試みが各所管で行われておりますが、統一されたルールにつきましては、現在ありません。そのため、その実施の必要性でありますとか方法等は各所管の自主性に任されているところであります。そこで、パブリック・コメント手続の対象となる案件、原案の公表方法、意見等の募集期間、意見等の提出方法やその意見の処理方法などについて統一のルールを作成し、一定の案件に対してはこの手続を義務づけることで、市民意見の反映により積極的に取り組むこととしたいという考えであります。計画達成目標については平成17年度を予定しております。
 次に、市民ニーズシステムの活用につきましては、現在、ファクスや電子メールによる市民からの要望等への対応の仕組みとして確立をしておりますこのシステムをさらに発展させようとするものであります。具体的には、このシステムで寄せられた市民の皆さんの意見を取りまとめ、集積した情報をデータベース化いたしまして、それぞれの部署が各種施策等を計画、立案するときに、それぞれの事業に合致する分類の情報を解析いたしまして、その中から市民意見の傾向を把握することで計画事業に反映させ、市民満足度の向上を図ろうとするものであります。これにつきましては、分析、解析するためのプログラムの整備、担当組織の見直しなどの対応も必要でありますので、16年度に実施できるよう整備を進めております。
 さらに、電子会議室の活用でありますが、個人情報保護に関する制度面、運用面、技術面を整備いたしまして参加手続を簡素化することで市民参加の拡充を図り、さらなる活用を図ってまいりたいと考えております。
 また、市民の皆さんから伺いました意見がどのように処理をされていくか確認できるようにすることは、市民の信頼を得て、これら制度を有効に根づかせるために非常に重要なことであると考えておりますので、各制度の中のどの段階でどのような情報提供を行っていくべきか研究してまいりたいと思います。
 以上、申し上げましたように、今後ともさまざまな制度、機会を通じて、市民意見の反映に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、財政的な視点について。まず、補助金の適正化に関しましてお答え申し上げます。補助金の見直しの取り組み状況でありますが、この補助金の見直しにつきましては、平成14年11月に新しい行政改革大綱のあり方についての諮問と同時に、補助金合理化についても行財政改革審議会に諮問を行いました。この諮問を受けた行財政改革審議会では、補助金にかかわる問題を集中的に討議するために補助金検討部会を設置していただきまして、計4回にわたる集中審議を行いまして、ことしの3月に本体であります行財政改革審議会に対して検討結果を報告しております。審議会では、この報告を受けまして、さらに全体で討議をしていただきまして、この7月に、ほかの諮問事項に合わせて補助金の合理化に関する答申をいただいたところであります。
 この答申の中身でありますが、単に予算削減の視点のみではなく、補助金支出の明確化、補助金の公平性、公益性、透明性を確保するために、補助金の交付に関する基準を設けることとされました。市では、この答申の概要を広報紙に掲載いたしまして市民の皆さんにお知らせするとともに、答申の趣旨を生かして市川市補助金の交付に関する基準を策定いたしまして、9月1日から適用を開始しているところであります。各所管課や非補助団体等では、この基準に沿った見直しを行っておられるわけでありますが、この10月には交付基準を策定した事務局――これは財政部と企画部でありますが――で補助金事業を持つ各課に対するヒアリングを行いまして、見直し状況を確認しているところであります。また、その際に、交付基準に照らして再度の見直しが必要と思われるものにつきましては、その趣旨の指摘もしているところであります。今後は予算調整の中で、これらの指摘事項等も踏まえまして見直しを確認していく予定であります。
 また、見直しの視点でありますが、補助金の公平性、公益性、透明性等を確保し、さらに費用対効果を高めることに視点を置いております。したがいまして、単純な予算削減策としての見直しとの位置づけはしていないところであります。具体的な見直し方法といたしましては、自治法に基づく地方公共団体は、その公益上必要がある場合において寄附または補助をすることができると条文に求めていることから、まず、公益上必要がある場合とはどのような場合であるということを基準で明らかにしていくことといたしました。今回策定いたしました交付基準では、この公益性の判断につきまして具体的な例示をいたしまして、今後、市が補助金を支出できる条件を明らかにしているところであります。
 1つ、2つ、例を申し上げますと、地域での住民福祉、社会福祉の推進について高い必要性が認められる事業であって、特定の者のみの利益に終わることのないものであるとか、社会福祉の増進に著しく貢献する事業または文化、芸術、スポーツ等の推進に著しく貢献する事業等が1つの例であります。今後はこの基準に従いまして、公益性の有無を判断することとなります。そのほかにも事業効果や時代性、また非補助団体には一定要件等を求めるとともに、補助金の既得権化を防ぐ意味から、各事業について3年ごとの見直しを義務づけているところであります。また、今回策定した基準につきましては、市のホームページ上で公表しているところであります。そういう中で市民の皆様にも関心を持っていただき、より公正で透明感のある補助金支出を確保していきたいと考えております。
 今回の補助基準に基づく見直しの対象につきましては、予算科目第19節の負担金補助及び交付金のうちの補助金ということで、15年度に実施をいたしております120件の補助金事業のうち98件を対象といたしました。残る22件につきましては、この交付基準の対象外としておりますが、見直しを行わないということではなく、その特殊性から、他の補助金とは別立ての見直しメニューが必要であろうと、このような考え方から、今回の対象から除外をしているものであります。
 終わりに扶助費見直しの取り組み状況でありますが、この扶助費の見直しにつきましても、昨年、平成14年2月の行財政改革懇話会の提言を生かしまして、第2次財政健全化計画の中でも補助金の見直しとともに、改善項目の中に取り上げられているところであります。今般の新しい行政改革大綱の中でも、この第2次財政健全化計画を生かして実施計画として取り上げたものであります。具体的な見直しにつきましては、まだ行政内部で扶助費にかかわる研究を進めている段階でありますが、これらの研究成果を生かして、これからの本市における福祉サービスのあり方と具体的な取り組みについて行財政改革審議会に諮問を行う予定としております。今後の具体的な作業につきましては、この答申をいただいた後、その考えを尊重しながら最終的な見直し案を策定していく予定であります。本市の扶助費は、長引く景気低迷による生活保護費の増、また待機児童解消のための保育委託料の増、さらに拡充する障害者施策などによりまして、毎年10%前後、約10億円を超える伸びを記録しております。また、一方で市の財政は非常に厳しい状況にあり、増加を続ける諸費が財政圧迫の一因にもなっているところであります。
 こうした経済状況の中にありまして、国におきましては、社会保障を将来にわたり効率的、安定的に供給できるよう、さまざまな改革をしております。本市におきましても、こうした情勢の中で、これまで行ってきた予算編成の段階での量的抑制といった観点だけではなく、限りある財源を効率的に配分する、必要な人に必要なだけ給付をするといった見地からも、時代に見合った制度に再構築いたしまして、多様化、複雑化する市民ニーズに的確にこたえていかなければならないものと考えております。つまり、こうした見地から、福祉施策につきましても見直しが求められていると考えております。今回見直しの対象と考えておりますのは、15年度に実施が計画された118件の事業のうち、国、県の制度上に上乗せしている事業の21件、市が独自に行っている事業の37件の合計58件の事業を対象とする予定であります。今後ますます進展していくであろう少子・高齢化の流れの中で、限られた予算を効率的に配分し、市民の福祉サービスを維持、向上させていくためには聖域を設けない見直しが必要となってまいります。扶助費につきましても、それぞれの事業につきまして、その目的や効果などを十分に検証いたしまして、多くの市民の皆様に認められる合理的で妥当なものとしていく必要があると考えております。なお、見直しに当たりましては、真に扶助が必要となる方に必要かつ十分なサービスが確保できることを第一義に置いて進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○岩井清郎議長 答弁は終わりました。
 石崎議員。
○石崎たかよ議員 市民意見の反映に関する措置として4つのことをいろいろお話になりました。それで私が思うには、千葉市長が就任後、この6年間で、市民参加はあらゆる意味で進んできたと評価しています。1つは意思形成過程の段階からの市民参加、そして市が事業を実施する段階での市民参加、両面でやっておられると思いますし、パブリック・コメントについても、今までもやってきた部分があると思います。
 そして1つ、私が今、順調な例として考えているのは、市民参加が広がったおかげで自治会活動が活性化されてきたんじゃないかなと思っています。政府においても地方制度調査会の答申において、市町村合併と同時に、大規模化している市町村の中に、住民自身がまちづくりなどの地域の仕事を考えて実行する地域自治組織の創設を新しく盛り込んだところです。住民自治の原点を大切に育てようという方針が出されたというふうに聞いています。市川市でもその点に沿って、自分たちの町は自分たちで守ると、例えば自主防犯パトロールであるとか自主防災訓練、子供の育ちを助けるコミュニティクラブやファミリーサポート、福祉のニーズを、地域でできることは地域で解決と地域ケアシステムなど、地域が自主的な活動をして生き生きとしてきたと思っています。
 そしてまた、道路建設などにおいても、先般、都市計画道路3・4・18号のケースについて松井議員からは、市川が行徳、南行徳と合併するときからの条件だったという道路開通という話を出されましたが、議会は、風致地区を走るこの道路建設に対して反対してきました。その後、真間川の洪水問題などによって、道路と一体とされた下水道の必要から建設を認めることになったわけです。しかし、風致地区でもあることから、環境には十分配慮し、住民合意を得た上でという条件がついたということも歴史的な事実であります。その後、このことを受けて、千葉市長は住民との話し合いを約束され、アセスに準じた環境調査の実施を行うことになりました。そして、現在は交通量調査についての話し合いもなされています。当初、2車線の道路計画の適正な限界交通量は1万台未満でしたから、この3・4・18号の通過交通量は9,800台と見込まれていました。それが、都市計画道路がすべてでき上がったときの台数であるということから、それにはまだ時間がかかるので、この3・4・18号が先行して開通するとなると、そうはいかないということで、現状のまま、この道路が完成したときの通行量を改めて調査し直したところ、最近になって3万台を見込まれるということがわかりました。こうした確認を1つ1つ行っているために時間がかかっているのです。私はこれが、今、市川市がやっている合意のための話し合いだと思っています。評価しています。
 逆に都市マスタープランの策定を挙げてみたいと思います。全体計画や地区別構想と市民参画のプロセスでやってきていただきました。また、説明会や公聴会も開催され、意見陳述も行われました。しかし、最終的に策定委員会に出された資料には相反する意見がありましたと提示されているだけで、反対意見と推進する意見が並行して載せられていたということです。それがどのように最終意思となったか、市民へのフィードバックがないというのが現状です。市民参加では目標にまだ至っていないというのが現状で、これはもちろん17年まで、そして第2次プラン――その後、20年までです――にかけて、今、企画部長がおっしゃったような方法を開拓していくのだと思いますけれども、今、こうしたギャップがあるということについてはどうお考えでしょうか。地域別懇談会でも都市マスの意見の一致とならず、大まかな方向だけの表現にとどまっていました。マスタープランのまちづくりの整備方針における具体的な方針でも、あいまいな言葉でしか表現できていません。目的に向かって、地域の実情に合った、地域が本当に必要な形での具体的な方策は打ち出されず、あとは地域の住民協議会や地区計画でやってくださいと、市民の方に任せるというような形になっています。つまり問題は先送り状態のマスタープランになってはいないかと私は思います。
 今回の工業地域における大型マンションの特例に関する条例の審議の中でも、用途地域の見直しや地区計画をしなければ場当たり的な対策となるのではないかという懸念をした意見に対し、市川市の工業をどう位置づけていくのか。また、都市マスタープランや住工混在地域をなくすための用途地域の変更、地区住民による地区計画や高さの制限等の方策も必要である。しかし、それには合意形成に時間がかかり過ぎる。その間にマンション計画はどんどんと進んでしまい、住民に良好な環境とならなくなる。だから、特例として本条例を提案したということでしたね。しかし、マスタープランを住民参加で膨大な時間と労力をかけて策定しても、結局はこういった面で効果が出せないのが現状です。市民から聞いた意見をどのように処理されていくのかを確認できる仕組みを考慮するといった、この審議会の答申の内容は、合意形成という難問をきちんと解決しなさいということではないかと私は思います。これをクリアできなければ市民参加が本物にならないし、市民との信頼関係はそこからしか生まれないのではないかと思いますが、今後、目標に近づけるためにどのような努力をなさるかお聞きしたいと思います。
 2つ目に、財政的な視点です。今回、120の補助金事業のうち98事業。対象外となったものは、市長が別に定める極めて公共的な事業、例えば障害者の作業所やグループホームの補助や防犯灯の設置、そして市長が別に定める行政サービス格差是正措置、幼稚園就園補助だとか私立保育園補助、簡易保育園園児補助など、これらが補助見直し対象外になったということは安心いたしました。今のお話から言いますと、基準に合ったチェックは、今年度に関しては財政と企画で各課にヒアリングで確認した上に基準に合わせて指摘をして、最終的には予算査定でというご答弁でしたけれども、今後も含めてですけれども、第三者機関を設置させるという考え方はないかということについてお聞きしたいと思います。でも、少なくともホームページに補助金を内容ともども、金額と相手方の名前もすべて一覧表にして出されているということは非常に評価できますし、この点で市民の目のチェックが入るということは評価できますが、将来的に第三者機関に審査をさせるという意向はないのかということについてお聞きしたいと思います。
 それから、公募型の補助金交付というのも、たしか出ていると思いますが、それについてはどういうふうになっているのかお聞きしたいと思います。
 それから、扶助費についてですが、144億円のうち対象となるのは14億円、58事業ですか、それを審議会に諮るといいますが、それはおっしゃったように、国、県の事業にすべて上乗せとか市の単独事業。つまり、この部分は市の独自性でできた部分であり、そのために市川のサービスがアップしてきた部分でもあります。そのほか130億円というのは、国か県の補助制度によるものです。しかし、この130億円の部分についても、国の三位一体の改革の中で一般財源化されるというリスクが今あると思います。たばこ税による税源移譲案が出ていますけれども、これができたら大変なことになります。例えば国の1兆円の削減というふうに挙げられている中では、国交省で公共工事や奨励的補助金の3%から5%削減、3,254億としながらも、まちづくり総合支援事業費として交付金に差しかえる一方で、文部科学省で義務教育費の教職員の退職手当や研修費、児童手当などで2,300億、厚生労働省としては生活保護費の1,680億。それが批判の的になると、今度は公立保育園補助の1,700億円をかえて出すとか、介護保険事業も市町村で根づいたといって、その事務費305億円を削減するとか、社会福祉施設整備補助金は施設から地域へということで、これもカットということでしょうか、2,740億円余りを一般財源化してくるという話が新聞で報じられています。仮に公立保育園補助がなくなり、扶助費の中で私立保育園の委託料が削減になれば、公立を私立保育園に委託しようとしても私立の経営は困難となり、保育園児の父母が心配していた質の保証は確保できなくなるということがあります。こういった法制度による扶助費については、国の補助金削減の影響によるリスクも予想されるわけですが、それについてはどう対応されるおつもりですか。また、行財政改革審議会へ扶助費についてのあり方をどのように考えているのかお聞きしたいと思います。これは保健福祉の方でお答えいただきたいと思います。
 そしてもう1つ、企画の方にお聞きしたいのは、これらを見直ししても、絞って得られるものはごくわずかなものに限られると思いますが、今後の総合計画の見直しといった大きな転換の時期に来ていると思いますが、それについて企画部ではどのようにお感じになっていらっしゃいますか、お答えいただきたいと思います。
○岩井清郎議長 企画部長。
○永池一秀企画部長 3点の質問にお答えをいたします。
 初めに、市民意見の反映につきまして、特定の案件に対しまして相反する市民意見が出た場合の処置ということで、3・4・18号の問題、あるいは都市マスタープランの問題を例に挙げてご指摘いただきました。この相反する意見につきましては、冒頭、登壇して申し上げさせていただきましたとおり、代表民主制が基本にありますということで、最終意思の決定は、あくまで市民の皆さんが選ばれた代表者の方々、市議会議員の皆様が行うという、ここが基本にあるわけでありますが、その中で当然取捨選択をされるものというふうに考えております。ただ、この市民参加制度につきまして、すべて意見が市政に反映されるということを保証するという制度では実はないわけでありますが、ただ大事なことは、採用に至らなかった意見等につきましても、その理由を明らかにしていくなど説明責任を果たしていくべきであろうと。ここがやはり大事なところではないかなというふうに考えております。また、市民の皆さんから聞いた意見がどのように処理をされているのか確認できるようにするという、このことにつきましても先ほどお答えをいたしましたが、市民の信頼をいただきまして、これらの制度を有効に根づかせるためにも非常に重要なことと考えております。この辺につきましては、先ほど申し上げましたとおり、それぞれの制度の中で、どの段階でどのような情報提供を行っていくか、今後研究していきたいというふうに考えております。
 それから、財政的な視点の中で補助金についてのご指摘でありますが、今後につきましては交付基準に沿ったチェックをしていくわけでありますが、それぞれの所管、団体等がこの交付基準を念頭に置いていただきまして、これを満足できる計画を立てていただくことが第一歩となるわけであります。予算の編成段階におきましても、予算調整部署でも、これら補助金事業につきまして交付基準を満足していくかどうかのチェックを再度行うということになってまいります。
 また、第三者機関について評価をしてはどうかということでありますが、現状では第三者評価については考えてはいるんですが、実際にはもう少し研究をする余地があるということであります。ご質問の最後の方に、公募型の補助金について第三者機関による評価はどうだということでありますが、今後新たに予定する市民公募型の補助金につきましては、公募委員も含めた第三者機関を設置いたしまして評価をしていきたいという、そういうような構想も実は持っているところであります。
 それから、今後の総合計画の見直しということでありますが、平成13年度から17年度までの5カ年の、ちょうどことしが中間年になっております。したがいまして、現在その見直しを進めておりまして、明年1月の下旬に今予定しておりますが、審議会の方にも諮問いたしましてご意見を伺いたいと、このように考えております。
 以上でございます。
○岩井清郎議長 保健福祉局長。
○伊豆敬治郎保健福祉局長 私から扶助費に関します再質問2点につきましてお答え申し上げます。
 まず最初に、行財政改革審議会への扶助費についての諮り方の件についてでございます。扶助費の見直しにつきましては長年の課題でございましたけれども、これまでは一部の制度や内容の見直しにとどまっておりました。今後、急速な景気の回復が見込むことのできない現状を考えますと、財政規模がこれまで以上に拡大することは難しい状況にございます。このため社会福祉サービスの分野におきましても、一歩踏み込んで真に必要なサービスを構築することが重要であると考えられるところから、扶助費を所管する関係課の職員で構成する庁内プロジェクトで検討を行っております。これから行財政改革審議会に諮問をいたしまして、さまざまな観点からご審議をいただいていくわけでございますけれども、その際の見直しに当たっての視点として考えられます点といたしましては、例えば1つは扶助サービスの公平性の観点や費用対効果といった面、それからサービスの支援対象者の適正な見きわめであるとか、こういった視点からの見直しが必要ではないかと考えております。そして、どういったところを見直していくかと申しますと、ただいま申し上げました考え方をもとに、例えば事業開始後、長年経過いたしている福祉サービスなどについて制度の内容や必要性について検証することでありますとか、給付サービスの所得要件や年齢要件、こういったものの検証を行う必要があると考えております。いずれにしましても、大事な点は、今後の社会経済状況の変化や国の新たな制度改正、こういったものに対応できる社会福祉基盤を整備いたしまして、新たな福祉需要にこたえるために限りある財源の効率的活用を図り、福祉サービス事業の再構築を行うことが必要でありまして、真に必要な人に必要なサービスを提供することを基本姿勢として見直しをお願いしてまいりたいと考えております。
 それから、2点目でございますが、国の補助金削減によるリスクにどう対応するのかということでございます。国や県の制度に基づく事業につきましては、法律や規則、要綱などに基づいてサービスが供給されております。そういったことで全国一律的に実施されておりますことや、それから、こういった事業については歳出の伸びに見合った形で歳入の増も見込まれることなどから、今回の対象範囲からは除いております。国が行政改革の推進を図るという観点から、今進めようとしております三位一体の改革ですが、ここでは補助金等の整理合理化が先行いたしまして、十分な税源移譲が行われるかどうか、現在のところ不透明な状況にございます。今後の改革内容によっては、自治体への負担が増すことも視野に入れておかなければならないと考えております。そうした場合には、本市におきましても、国や県の制度のもとで行っている福祉サービスにつきましても、その事業の必要性や有効性について検証を加える必要があるものと考えているところでございます。
 以上でございます。
○岩井清郎議長 石崎議員。
○石崎たかよ議員 補助金については第三者機関の設置は必要だけれども、まだ今のところ考えてないということでした。確かに市民の方というか、第三者機関にすべてを任せるということは非常に困難なことかもしれませんけれども、そういう意味でホームページで全部公開されているということは多くの市民の方の目にとまるということで、そういうところから意見が上がってくるのも大事なことだと思います。ただ、我孫子市では、たしか第三者機関を設けて1回すべて整理をしたという状況がありますので、今後考えていただきたい内容だと思います。
 それから公募型についても、この審査については外部の機関を想定しているということなので、これについてはプレゼンテーションしながら外部の目で審査をしていただくのは非常にいいことだなと思っています。
 それから、市民の意見をすべて反映するということではないが、不採用の意見に対しては、その理由をきちっと説明する責任があろうと。このところはまだ十分に行われてない部分ですので、きちっとやっていただきたいと思います。
 それから、市民の信頼を得るためには、どの段階でどう参加していただくかということ、これも非常に重要なことで、私は行政が持つすべての情報は市民のものであると思っていますので、早い段階できちんと公開していくべきだと思います。そういう意味で市民参加が保証されるべきだと思っています。
 それから、扶助費の見直しについてですけれども、これは長年やってこなかったけど、もうそういう時代でやらなければいけないということで、やっていくものの対象としては、今回は国の制度にかかわるものを外すということなので安心はしておりますが、来年からこの部分に対しても削減が起こるやもしれませんので、それについても必要性を検証していくというようなお答えではありましたけれども、本当に大きなリスクを背負っています。そして、その審議会に諮問なさるようですけれども、審議会というのは行政の出された情報をもとに審議するのが常でありますし、委員さんにおかれましては、扶助費の項目についてすべて熟知をしているという福祉の専門家でもないわけですので、庁内プロジェクトですか、きちんと情報を整理して、それに伴うリスク、それから国の動向、それに伴う市民生活への影響等をきちんと資料にして出すべきだと思いますけれども、それについてはどうでしょうか。
 行政改革大綱の第2章に「本市の目指すべき行政運営」というところがありまして、多様化する市民ニーズに的確にこたえる市政を実現するには、市民と行政が対等な立場で協力し、市民との信頼関係を築くことは欠くことができず、行政の透明性をこれまで以上に高めなければならないと、この辺は企画部長の答弁の中にもありました。これからはあれもこれもという時代から、あれかこれかを選択する時代。その選択には、市民生活の現場の意見の反映が非常に重要となってきます。そしてまた、これからの事業には必ずその財政的な裏づけがなくてはならないと思っています。事業を選択するには将来債務計画のシミュレーションが不可欠だと思いますが、今後、これもすべて公開すべきと思いますけれども、それについてはどうお考えになりますか。
 各担当課では現場の市民の意見を十分に聞いているはずですし、理解もしておられると思います。各事業の債務計画も持っているはずです。担当さんの方では、このまま、この事業を続けてよいのか。多少不安だけれども、自分が担当を外れれば後世への責任はないと考えているでしょうか。現場の判断の今を主張していただきたいと思います。
 先日、障害者支援費制度の知的障害者の外出支援に関する国の補助金が予想外に利用者が多く、予算が途中で終了するということで朝日新聞に大きく取り上げられました。取材を受けた市川市の担当課は、このように述べています。移動介護ということが障害者の生活にとって生きていくためにどんなに切実かという現場の声を受け、国の補助がなくても、市は実施したサービスの代金を支払わなければならない。地域支援の核である居宅支援介護を支えられなければ市民に信頼されないと、立派に現場の判断をコメントしておられます。私はこの記事を見たとき、とっても感動しました。こういう現場の認識というのが非常に大事なのであって、国とか県の動向に惑わされないで、しっかりと市民の立場に立っていただきたいと思います。
 今回の補正予算において、市税収入の12億減を補うために12億の臨時財政対策債と2億の減税補てん債、計14億円を借り入れることになりました。債務は84億円に達し、基本の70億円を突破することになりました。お話によると、年間の公債費比率は1%ぐらいしか上がらないので、保っていけるだろうというような判断のもとだと聞いています。しかし、議会でもこの点が議論になっていたところでしたが、財政としても、こうした市債の起こし方を5年から10年続ければ、ある時期対応を考えなければならないと、総務委員会ではっきり答弁があったと聞いています。ある時期とは、もう既に始まっているのではないでしょうか。当然、総合5カ年計画の見直し、事業の選択をしなければならないと思います。
 昨日、建設中の群馬県の戸倉ダムの事業が271億円の投資済みであるにもかかわらず、埼玉県の自治体の財政難と、それから今後の人口減少と水需要の見直しにより中止されたと新聞に報道されました。たとえ建設中であっても、公共工事の見直しが始まっています。今は事業ありきではなく、財政の将来計画がまず優先するという時代の転換期を迎えた状態ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 市民参加という点から見ると、単に扶助費や補助金を削ればいいというのではなく、市として大型公共事業の計画に伴う財政の将来債務計画のシミュレーションを市民に公開し、あれかこれかの選択ができる資料を提出することでさらなる行政の透明性が求められていると思いますが、いかがでしょうか。
○岩井清郎議長 企画部長。
○永池一秀企画部長 情報公開の面でたくさんご指摘をいただきました。ただ、私たちの考え方の基本の中に、やはり市民参加というのは、その裏に情報公開が担保されていなければ市民参加にはつながってこないという、そういう認識を持っております。したがいまして、そういう意味では個人情報の保護に最大の注意を払いながら、情報公開できるものにつきましては情報公開をしながら市民参加につなげていきたいと、このように考えております。
 以上でございます。
○岩井清郎議長 保健福祉局長。
○伊豆敬治郎保健福祉局長 扶助費の見直しに関しましてお答えいたします。
 先ほどもお答えいたしましたが、行政内部の関係課による研究の段階におきましても、例えば所得制限のあり方を検討いたしますときに、私どもは一律に基準を設けて設定するといったことではなくて、1本1本の事業ごとに、こういったレベルで設定した場合、その対象者はどうなるだろうかとか、それから利用状況はどうなるだろうかということで細部にわたり配慮いたしまして、いろいろ議論を進めております。基本的には、これからもこういう考え方で進めるつもりでおります。いずれにいたしましても、行財政改革審議会の方でさまざまな角度から実情を踏まえた議論がされるように、議論のベースとなる資料やデータの作成等につきましては十分配慮いたしてまいる考えでおります。
 以上でございます。
○岩井清郎議長 石崎議員。
○石崎たかよ議員 ありがとうございました。企画部の方からは、市民参加にとって情報公開は担保すべきものであるというふうな大事な発言をされています。それでしたら、今お答えになりませんでした各事業の選択の資料、ベースとなる将来債務計画のシミュレーションの公開について、いま1度ご答弁いただきたいと思います。もちろん最終的には議会が決定するべきだというふうなお考えであるということは私もわかりますけれども、議会にすら、この将来債務計画のシミュレーションというのが出されているとは思っていません。私たちも求めていないのがいけないのかもしれませんけれども、これは市民に対してもきちんと公開し、財政状況を明らかにするということが、まず市民参加の第一だと思います。議会についても言えると思いますので、その点、いま1度お答えいただきたいと思います。
 それから、福祉の方については、今、局長の方からご答弁いただきました。福祉部の方できちんと資料を作成し、あらゆる資料、行政の持つ情報は市民のものでありますので、諮問に関しては、きちんとそうした細かい情報を提出することを再度望んで、これはこれで結構だと思います。
 もう1つ、お願いいたします。
○岩井清郎議長 企画部長。
○永池一秀企画部長 将来債務の計画を公表する必要があるのではないかと、こういうご質問でありますが、現在5カ年計画につきまして見直しの作業の最中でございます。したがいまして、事業に伴う、例えば地方債計画ですとか、そういったものも実際固まっておりません。そういう中で、5カ年計画見直しが終わった段階で将来債務の状況につきましても公表するようなことも検討していきたいというふうに考えております。
○岩井清郎議長 石崎議員。
○石崎たかよ議員 今までだって、将来債務のシミュレーションの情報はお持ちですよね。それが公開されてこなかったわけですよ。見直しが行われているから、その分について公開をしていきますということではなく、見直しするための資料として、将来の債務のシミュレーションを情報として提出すべきではないかとお尋ねしています。
○岩井清郎議長 企画部長。
○永池一秀企画部長 再度のお尋ねでありますが、今後とも十分検討してまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
○岩井清郎議長 石崎議員。
○石崎たかよ議員 それでは、それ以上出ないようですから。私としては、さっき企画部長がおっしゃったように、市民参加の一番の前提は情報公開であるということ。そして、その情報公開は、行政が持っている情報はすべて市民のものであるという原点に立って、今後、行政を行っていただきたいと思います。それが結果的には効率のよい業務運営につながるというのが行革大綱の趣旨であると思います。よろしくお願いします。
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○岩井清郎議長 次に、金子貞作議員。
〔金子貞作議員登壇〕
○金子貞作議員 日本共産党の金子です。通告に従いまして一般質問させていただきます。
 まず1点目は、総合5カ年計画についてであります。
 事業の見直しの状況と考え方について伺いたいと思います。今、石崎議員の質問の中でバッティングする部分があるかと思いますが、重ならないように答弁の方はよろしくお願いしたいと思います。基本構想では、本市の将来都市像を「ともに築く 自然とやさしさがあふれる 文化のまち いちかわ」として、現在、その実現に向けた第一次総合5カ年計画を実施中であります。この基本構想も3年がたち、5カ年計画も半分以上が経過いたしました。5カ年計画の事業数は102、総事業費は1,243億円と聞いております。この事業も、今、見直しの最中のようですが、そこで3点伺いたいと思います。
 まず1点目は、事業の進捗状況と見直しに当たっての基準は何か。また、新たに追加する事業はあるのか、ないのか。そして、今後の作業日程についても伺います。
 2点目は、財源の確保の問題、事業の優先順位についてであります。国も補助金を削減する方向であり、市税の増収も見込めない、こういう中で財源の確保をどう図っていくのか。また、財政状況から見た優先順位をどのように調整しているのか伺います。
 3点目は、市民の意見を聞いた見直し作業について伺います。基本構想の目指すべき方向として、個の尊重、市民との協働、市民主体のまちづくりであることが強調されています。市民の声を聞いた見直し作業は当然と思いますが、パブリック・コメント、政策評価についてはどのようにこの面で考えているのか伺います。
 次に、5カ年計画の中の外環計画への影響について伺います。道路公団の借金の返済を考えれば、新たな高速道路をつくる余裕はないと私は思います。仮につくるとしても、今後、地方自治体の負担がふえていくのは避けられないと思います。市として、外環道路建設を無条件に推進するのではなく、慎重な対応をすべきであります。今議会では、平成19年まで暫定的な供用を目指している。市も早期実現に協力していくと答弁し、そしてモデル道路をつくる計画を具体的に明らかにしました。
 そこで伺いますが、5カ年計画の中で外環道路の関連事業の進捗状況、優先順位はどのようになっているのでしょうか。
 2点目は、特に財政の影響について伺います。2月議会では外環の都市計画道路関係で、市の負担は北国分線で約20億円程度、市川鬼高線で約40億円程度であると答弁していますが、関連事業費はこれまで幾ら支出し、完成まであと幾ら支出する計画なのか。そして、その支出が可能な根拠についてわかりやすく示していただきたいと思います。
 次に、教育行政について伺います。
 少人数学級の効果、考え方についてであります。いじめ、不登校、学力の低下、学級崩壊など、子供にかかわる深刻な状況が広がっています。こうした状況を打開していくためにも、きめ細かい教育を推進することが必要であると考えております。9月議会でも同じ質問をいたしましたが、少人数学級を実施したところは教育効果を上げている。そして、全国でも実施する自治体がふえている。市も全国の状況を調査し、研究する考えはないかと私は質問いたしました。それに対し市は、少人数学級はよい面と悪い面がある。また、本市独自の取り組みについては県の縛りがあってできない、こういう答弁を行いました。市独自では本当にできないのでしょうか。私は、県教委の方に確認をしてみました。そうしましたら、これまではできなかったようですが、県はことしの4月から1、2年生に限っては市独自の少人数学級の取り組みを認めている、こういうことを私は伺いました。このことは申し上げておきます。
 それで少人数学級について、その後、新たな国や県の動きも出ています。11月21日の新聞報道によれば、少人数学級促進へ国の負担柔軟化という見出しが出ています。内容は、現在、都道府県が少人数学級を実施するには、国の教員定数を超えて配置した教員の給与は全額自前で負担だったが、これを改め、国庫負担対象の教員を少人数学級に充てられるように制度運営を柔軟化するもので、都道府県が少人数学級を実施しやすいよう、国の負担を見直す方針を固めたようであります。また、県も今後、小学校1、2年生の38人学級を全学級に拡大する方向で検討すると、この12月県議会で答弁をいたしました。県の理由は、少人数学級は児童にきめ細かな指導を行うことができ、教育効果を上げている。そして、保護者や学校からの要望が大変強い。21世紀を切り開く人間教育を実現するためにも大変大事であると述べて高い評価をしております。国も県も促進の方向であります。
 そこで改めて伺いますが、市として、これらの動きをどのように受けとめているのか。少人数学級の効果をどう認識しているのか。また、市独自の取り組みに向けた検討や研究をする考えはないか、あわせて伺いたいと思います。
 次に、住宅行政について2点伺います。
 1点目は、市営住宅の家賃減免基準のその後についてであります。公営住宅法では、必要があると認めるときは、家賃を減免することができる。そして、市の条例にも減免規定があり、基準については、市長が別にこれを定めるとなっております。しかし、本市にはその基準が定められておりません。同じ公営住宅である県営住宅では減免基準があり、収入が激減した人、年金で所得が減った人など約1,000人近い方が家賃の減免を受けていることを、私も前回の議会で紹介いたしました。隣の浦安市や習志野市でも、この減免基準があると聞いておりますが、県内の状況はどうなっていますでしょうか、お答えいただきたいと思います。そして、本市で基準をつくると規定しているのに、つくらないのはなぜでしょうか。入居者が県と同じように正当な権利を行使できるように基準をつくるべきではありませんか。市のその後の考えについて伺いたいと思います。
 2点目は、大町市営住宅の耐震診断の結果とエレべーター設置のその後についてであります。市営住宅のバリアフリー化、高齢者に優しい住まいづくりが一層重要になっています。市営住宅の5階建てでエレべーターのないのは大町団地だけです。入居者からも、早く設置をしてほしいと強い要望が出されています。私も何度も議会で質問し、要望してまいりました。それに対し市は、設置について検討する。設置費用は1基当たり7,000万円、半分は国から補助金が来る。設置するためには、まず耐震診断が先決であり、その後、設置について対応したいと議会で答弁しております。ことしはその耐震診断も行っておりますが、その結果はいつごろ出るのか。また、エレべーター設置に向けたその後の計画はどのようになるのか伺いたいと思います。
 以上で第1回目の質問といたします。
○岩井清郎議長 答弁を求めます。
 企画部長。
〔永池一秀企画部長登壇〕
○永池一秀企画部長 総合5カ年計画につきまして、2点のお尋ねにお答えをいたします。
 初めに、事業の見直しで事業の数とか追加事業はあるのかというようなお尋ねでございますが、第一次総合5カ年計画は、基本構想に定めます市川市の将来像であります「ともに築く 自然とやさしさがあふれる 文化のまち いちかわ」を実現するため、基本計画に掲げる施策の体系に基づきまして、平成13年度から平成17年度までの5カ年に実施すべき事業を効率的に推進することを目的として策定したものであります。また、この計画の性格でありますが、基本計画に基づく第一次総合5カ年計画として、適正な財政見通しのもとで今後5年間に実施すべき施策、事業を具体的に示すものでありまして、今後の財政運営の指針ともなるべきものであります。さらに、計画期間中において計画の着実な推進を図るため、5カ年計画事業の進行管理を行うとともに、中間年次に適宜見直しを行うものとしているところであります。このことから、平成15年度は5カ年計画の3年目の中間年に当たることから、また、計画策定時と現在の社会状況等の変化によりまして本市の財政状況にも変化がありますことから、現計画の見直しを行うものであります。
 そこで、5カ年計画の見直しで事業数の減、あるいは追加事業があるのか。また、見直し後の計画全体の状況はどのようになるのかというお尋ねにお答えをいたします。この第一次総合5カ年計画の見直しにつきましては、ことしの5月に企画部、財政部合同によるヒアリングを実施いたしました。また、7月には両助役によるサマーレビューを実施いたしまして見直し作業を進めたところであります。その結果を申し上げますと、5カ年計画策定時の計画事業数は102事業、計画額は1,243億円という状況でありました。これに対しまして現時点では、見直し後の要望事業数は97事業、見直し後の要望額は957億円、このような状況になっております。また、新たな追加要望の事業といたしましては18事業、71億円の要望がありまして、これらを合わせますと、事業数は115事業、要望額としましては1,028億円となっております。
 次に、現時点で第二次総合5カ年計画に先送りを考えております事業といたしましては、消防の高所監視システム整備事業でありますとか、あるいは市立幼稚園園庭整備事業など5事業、事業費としては4億4,000万円を予定しているところであります。また、追加要望のある事業といたしましては、本八幡駅北口地区再開発事業A地区、B地区、あるいは市川大野駅周辺整備事業、市街地緊急地籍調査事業など18の事業が要望されているところであります。しかしながら、この各所管からの要望額の集計結果でありますが、中期財政計画の推計に対して相当大幅な超過となっている状況であります。実質的に収支の状況の整合性が非常に難しいという状況になっています。そこで、見直しの調整の基本的な考え方といたしましては、事業の重要性、緊急性、あるいは事業効果を十分精査いたしまして、着実な計画の推進に努めてまいりますが、今後、予算編成を通じて事業等を確定してまいりたいと考えております。
 また、計画事業の優先順位をどのように考えているのかというご質問でありますが、現在、本市を取り巻く環境は、少子・高齢化対策、環境問題、都市基盤整備の推進、高度情報化への対応など行政課題が山積をしておりまして、また、市の南部地区におけます小中学校の教室不足対策、あるいは東浜、石垣場地区の対応などに新たな課題も生じているところであります。これらの行政課題に対応するための財源は、歳入の根幹をなす市税収入において伸びが見込めないことや、利子割交付金や地方消費税交付金の減収、さらに三位一体改革によります国、県の補助金の削減が見込まれるなど、平成15年度より一層厳しい財政状況となることを予想しております。このため、現在進めている行財政改革の一層の推進を図るとともに、時代に見合った施策の転換を図り、形骸化した事務事業の統廃合や官と民の役割分担等を強力に推し進めるとともに、地域との連携、地域の活力を活用するなど、積極的に発想の転換を行うことによりまして、山積する行政課題へ対応していかなければならないと考えております。そのために第一次総合5カ年計画事業におきましても、限られた財源をどう配分し、何に重点配分すれば、総合計画が目指す本市の将来像の実現に結びつき、最も成果が上がるのかという、そういう視点に立ちまして行政の役割、市の施策の範囲や行政水準を再構築していかなければならないと考えております。
 また、ハード事業からソフト事業への転換の考え方でありますが、やはりソフト事業も大切であることは十分認識しておりますが、まちづくりを進めていく観点から、都市計画道路や再開発のような都市基盤整備などのハード事業も十分住民福祉の向上の視点からも必要であると、このように考えているところであります。
 次に、第一次総合5カ年計画見直しに当たっての市民意見の反映でありますが、平成13年度に策定いたしました総合計画は、市民意向調査や公募型市民懇談会の実施、また市川市の総合計画審議会への諮問等、幅広く市民の意見を集約いたしまして策定してまいりました。今回の見直しにつきましては、現在の経済・財政状況に合わせ、計画事業の見直しを図ることを主眼に置いているため、施策体系の変更は伴わないものでありますことから、さきの質問者にもお答え申し上げましたが、1月の下旬に開催を予定しております総合計画審議会に報告をいたしましてご意見を伺っていきたいと、このように考えております。
 次に、2点目の外環計画との関連でありますが、ご案内のように、外環道路に接続する都市計画道路及びその他の道路につきましては、国、県及び本市がそれぞれ役割を分担いたしまして、外環道路の供用に合わせ整備を行うことになっております。本市では、平成12年度から順次、本市が整備を進める各路線の概略設計等を行っているところでありまして、仮に外環道路の供用開始がおくれたとしても、市が整備していく道路といたしましては必要性の高いものでありますので、順次進めてまいりたいと考えております。
 次に、外環道路に関する経費はどのくらいになるのか。また、それを進めていく場合に財源との関係はどうなのかということでありますが、まず、外環道路の経費で第一次総合5カ年計画事業に直接位置づけている事業でありますが、これは外環関連道路整備事業の1つだけの事業であります。当初の計画段階では、平成13年度から17年度までの5カ年間はおおむね15億円の計画を見込んでおりますが、現時点までの費用は概略設計等でおおよそ4,000万円というふうになっております。現在、この道路の進捗状況を見ながら事業の内容の見直しを行っているところであります。
 私の方からは以上でございます。
○岩井清郎議長 学校教育部長。
〔東田雄三郎学校教育部長登壇〕
○東田雄三郎学校教育部長 少人数学級に関するご質問にお答えいたします。
 現在、第7次公立義務教育諸学校定数改善計画に基づき、全国の多くの市町村が児童生徒の学習環境を改善すべく、学校内での授業担当の工夫や非常勤講師の任用などにより少人数学級編制や少人数授業を実施したり、都道府県レベルで独自に学級編制基準の改善に取り組んでいる状況にあります。また、少人数学級の教育効果につきましては、40人学級と比べると、子供たちの学力向上を図るため、あるいは学級運営上生じ得る生徒指導上の問題や不登校対策として効果があるということが言われております。
 次に、少人数学級につきましては、県教育委員会の学級編制基準は40人をもって1クラス編制の基準としておりますが、平成14年度より学級編制基準の弾力的な運用による少人数学級、いわゆる38人学級が導入され、3学級以上を保有する小学校の1、2年生を対象に実施されたわけでございます。市川市でも、既に県の示しております3学級以上を保有する小学校の1、2年の中で38人学級を実施しているところでございます。学級編制につきましては、9月議会で申し上げましたとおり、学校長の申請を受け、あらかじめ県教育委員会と協議し、認可を受けた上で決定されます。したがいまして、現段階で市独自の判断で少人数学級編制を行うことは認められておりませんし、また市川市が教員を採用し、学級担任に充てることも認められていないわけであります。今のところ市独自で少人数学級を編制することは難しい状況にあるわけでございます。
 しかし、ことしの11月に新聞報道にありましたように、文部科学省は、都道府県が公立小中学校で学級編制の標準、1学級40人を下回る少人数学級を導入しやすいよう、国の方針転換を示唆しております。つまり国庫負担対象の教員の一部を少人数学級に充てられるよう、制度運営を柔軟化するものであります。これに伴い千葉県でも、来年度から学校長の判断により、加配定員を少人数指導に充てるか、少人数学級に充てるかの検討段階に入っていると聞いております。今後、市川市教育委員会といたしましても、県教育委員会の動向を見きわめながら、少人数指導教員の配置が柔軟化された場合、各学校の状況に応じてどのような対応を進めるのか調査、研究を進めてまいりたいと考えております。一方、これまで積み上げてまいりました少人数学級指導につきましては、この成果を生かして、引き続き少人数指導の充実を図ってまいりたいと考えております。また、少人数学級の実現につきましても、市川市として、千葉県市町村教育委員会連絡協議会等を通して引き続き県当局に要望するとともに、さまざまな機会を通して少人数学級の早期実現に向けて要望していきたいと考えております。
 以上でございます。
○岩井清郎議長 街づくり部長。
〔富川 寛街づくり部長登壇〕
○富川 寛街づくり部長 住宅行政についてお答えします。
 まず、1点目の家賃の減免制度でございますけれども、市営住宅の家賃につきましては、ご承知のとおり、平成8年の公営住宅法の改正によりまして、入居者の収入から計算された負担力に応じた額をもって家賃を定めております。こういった応能応益家賃制度が導入されているところでございます。この応能応益家賃制度におきましては、入居者の負担能力に応じた低廉な家賃が設定されておりまして、算定された家賃額につきましては、私ども低額所得者である入居者にとっては支払いに無理のないものというふうに認識しております。ご質問者からは千葉県の減免基準の状況ということでございますけれども、私どもが今調べた段階では、千葉県と同様に近隣市で減免措置をとっておりますのは千葉市、市原市、我孫子市、習志野市、野田市の5市でございます。まだ未実施の市につきましては、市川、松戸、船橋初め大多数の市がまだ減免のいわゆる措置をとっておらないという状況になっております。私どもといたしましては、現行の家賃制度が応能応益家賃制度であることを踏まえまして、あくまで最低の収入階層――第1階層になりますけれども、これらに属する方々の負担の能力に問題が生じた場合には相手方と真摯にお話し合いしながら、徴収猶予でこれまでも対応してまいっておりますし、また今後もそのように考えてまいりたい、かように思っております。
 次に、2点目の耐震診断の関係でございます。これにつきましては、現在、本市では26団地49棟の住宅を管理しております。現行の耐震基準、いわゆる昭和56年以前に建築されました9団地22棟につきまして、平成13年度から今年度に耐震診断を実施しております。この耐震診断の結果を踏まえまして、今後の対応、あるいは市営住宅全体の今後の計画について、国が示します公営住宅ストック総合活用計画の策定指針に基づきまして、おおむね今後10年間における市営住宅の適切な改善手法を選定しますとともに、その事業スケジュール、事業費の検討など、市営住宅のストックの適切な更新のための計画の策定を進めておるところでございます。ご質問の大町第二団地につきましては、全体で8棟ございます。うち2棟につきましては、現行の耐震の基準には合致しておりますけれども、残る6棟を対象といたしまして、現在、耐震診断を実施しております。この結果を踏まえまして、今後、既存住宅の有効活用による効果的かつ的確な整備と適正な管理が行えるよう、計画におきまして、躯体の安全性、あるいは居住性、事業性などについて検討いたしておるところでございます。
 次に、第二団地のエレべーターの設置でございます。エレべーターの設置状況につきましては、ご承知のとおり、5階建て以上の19棟のうち15棟については設置済みでございますけれども、未設置は4棟となっております。このうち大町第二団地の2号棟、3号棟の2棟は建物の構造が階段式でありますことから、また、このほかに建物と敷地の位置の関係から、実はエレべーターの設置は非常に困難でございます。残りの2棟、大町第一団地A棟、あるいは大町第二団地4号棟につきましては廊下型でございますので、構造的には可能でございます。しかしながら、設置に要する今後の経費のうち、国からの財政支援を得るためには、現在策定中のストック活用計画への位置づけがその前提として必要とされます。これらを総合的に考え、計画の中で対応する予定で現在進めております。
 以上でございます。
○岩井清郎議長 金子貞作議員。
○金子貞作議員 それでは、再度通告に沿って質問いたします。
 まず1点目は、総合5カ年計画についてであります。今、部長の答弁で大分よくわかりました。今後、やはり国、県の補助金の削減で財政的には大変厳しいと。そういう中でも事業数は115ですか。そして1,028億円の計画であると、こういうことであります。まず1点目は、1つ確認したいのは今後の作業日程なんですが、1月の総合計画審議会に報告すると、こういう答弁がありましたが、先ほどの石崎議員の答弁では総合計画審議会に諮問するとはっきり言ったんですね。報告と諮問では大分違うと思うんですけれども、これは諮問なのか、報告なのか。この点、もう1度はっきりとお答えいただきたいと思います。いずれにしても、半分が経過して、いろいろ財政事情、また経済情勢、こういうことを考えれば、市民や総合計画審議会の委員の意見を聞いて見直しをきちんとやるべきだというふうに思うんですけれども、この点、1点、確認させてください。
 それでいろいろ聞いていて、外環を中心としたまちづくり、ここはやはり私はどうしても賛成できない。やはり今の不況を考えれば、外環道路、こういう都市計画道路優先から、学校などの公共施設の耐震補強工事ですとか、あるいはバリアフリーのまちづくり、こういうところにもっと力を入れて市民の福祉と暮らしを守るという、こういう方向での見直しをぜひお願いしたいと。この点は要望しておきたいと思うんです。
 まず1点目は、市長がことし1月に健康都市づくり、このことを表明いたしました。健康都市づくり、これについては私も非常にそのとおりだなと。健康なまちづくり、健康な市民がもっとふえるということは私どもも強調してきましたし、非常に大事な視点だと思います。そういう点で、この健康都市づくりとの整合性の問題ですね。これについてはどのように調整を図ってきたのか。また、これがどのように今後反映されていく計画になっていくのか。その点について伺います。
 それから、財源の規模の問題ですが、3年前の議会では5カ年の財源として、国、県の補助金並びに地方債だとか、特定の財源を最大限活用すると約6,000万円になると、こういう答弁がされております。それで今、国、県の補助金の削減で非常に厳しいという話なんですが、財源規模はどのぐらいになるのか。この点をもう1度確認をさせてください。
 それから、ソフト面での充実の問題。この点では石崎さんの方から、市民参加の問題については詳しく話がありました。この点については大体わかります。それで今、まちづくりの問題。今回、大型マンションを工業団地には規制すると。こういう点では、私は市川市のこの条例は非常に評価をしております。こういうまちづくり条例をきちんとつくって、しっかりとした理念を示すということが、私は今、市川市では急いでやるべきことではないのかなというふうに思います。それで市民参加ということが盛んに言われておりますが、あの真間山のあそこにマンションが建つという、この問題では、やはり私は市川のまちづくりは市民から非常にわかりづらいと。ああいうところにマンションが建たないような、そういう条例はきちんと急いでつくるべきじゃないか。私も北部の人間ですけれども、斜面緑地が今どんどん失われております。こういうところをやはりきちんと残すような、そういうことは今どのような検討がされているのか。まちづくりのこの条例について、今の進捗状況、市の考えをあわせて伺いたいと思います。
 それから、次に外環道路の問題ですが、今、5カ年は15億円の事業費、現在4,000万円の支出だと、こういう答弁があったんです。それで今、いろいろ議会では都市計画道路で幾らかかると、こういう答弁しているんですね。市川市は、外環道路は19年まで供用開始すると。そのために最大限の努力をすると、こういうふうに議会で言っているわけですから、完成まであと幾ら実際かかるのかということを、これは財政のシミュレーションとしてきちんと表明する段階に来ているんじゃないですか。これをあいまいにして、外環は市川のまちづくりの骨格だと。これを中心にして、今、まちづくりがいろいろ計画されているわけです。この骨格をきちんと、財政的にも、これが支出できるという根拠も含めてもっときちんと答弁をするべきではないんですか。
 それと2点目は、今、住民団体が一番心配しているのは環境破壊です。この環境がどうなっていくのか。市長も健康都市づくりを目指すのであれば、外環について言えば6分類28項目の条件に近い、こういう形で要望しているわけです。これについてモデル道路をつくって市民にわかりやすくすると。こういう前に、環境基準が守られるというこのチェックをきちんと急いでやること、これが必要だと思うんですけれども、このチェックはいつごろやる予定なのかお答えいただきたいと思います。
 それから、次に教育行政についてであります。今、答弁伺いました。少人数学級について効果があるというふうに言われているという、大変人ごとのような答弁なんですが、これについては教育効果があるということをはっきり認めたということでよいのでしょうか。今、全国的な流れを見れば、こういう方向でいろいろ今後進めていくと、こういうふうに考えるんですが、国の柔軟化で、この流れが非常に今後強まっていくというふうに私も理解しております。教育委員会で少人数学級について議題にして検討したことはあるんでしょうか。私も議事録をちょっと見させてもらっていますが、市川市で少人数学級について、教育委員会として、議題としてきちんと検討したことがあるのか、ないのか。この点、ちょっと確認をさせてください。
 それと前回も言いましたけれども、今、市議会では35人学級を意見書として採択されております。県は今38人ですけれども、本市として35人学級を今後検討していくような、そういう形で進めていくことはできないんでしょうか。県が来年度から38人学級を、小学校ですけど、これは全学年実施すると。これは、ほぼそういう方向で固まったようであります。国は今後お金も、そういう使い方をしたところには出しましょうと、こういうことであります。国が本来的にはやっぱり財政面で責任を果たすということが私は必要だと思いますけれども、今回、教育委員会では少人数学級について調査、研究を進めていきたいと、これまでにない一歩前進の答弁をいただきました。そういう点では評価したいと思いますが、もう一歩踏み込んだ形でのこの辺の内容について伺いたいと思います。
 それから、次に住宅行政についてであります。市営住宅の家賃減免制度基準ですね。千葉県では5市が実施していると。問題が生じた場合、これまでも対応している、今後も対応したい、こういう答弁なんですが、今後どう対応するのかなというふうに思いますけれども、千葉県では県営住宅で1,000人が減免を受けている。家賃が減額されている。同じ公営住宅法で、片方ではこういう形で減免して、市川市の市営住宅は減免がされない。条例で減免することが、別に定めるという形になっております。これは前回も言いましたけれども、やはり議会軽視ではないかと。つくらないというのはですね。これは市営住宅の管理責任者として、市長はどういうふうにこの問題を考えているのか。入居者が権利を行使できない、こういう状態を放置して、これでいいというふうに市長は考えているのか。この点について、これは前回も市長の裁量だと、こういう答弁があったので、これははっきり市長からお答えいただきたいと思います。
 それから、大町のエレべーターの設置です。大町だけが、今、エレべーターを4棟が設置されてない。これも同じ住宅に住んでいて大変不公平であると。これは検討すると言ってから、もう何年たちますか。5年ぐらいたつんじゃないでしょうかね。余りにも時間がかかり過ぎていると。国から半分補助金が出るわけですから、それほど難しい話ではないと思うんですが、早く設置してほしいという入居者の希望についてどのようにこたえるか。もう少しこの点についてご答弁をいただきたいと思います。
 以上です。
○岩井清郎議長 企画部長。
○永池一秀企画部長 幾つかのご質問にお答えをさせていただきます。
 初めに、総合計画審議会に報告をし、ご意見を求めていきたいというふうにお答えをしました。まさにそのとおり、諮問ということではなくて、あくまでもご報告をいたしましてご意見を求めていきたいと、こういうふうに考えております。
 それから、健康都市づくりの事業は反映しているのかというようなご指摘でありましたが、この健康都市への取り組みにつきましては、現在、WHOの西太平洋地域へのデータ登録とともに、健康都市連合への参加に向けて準備を進めているところでありますが、この健康に係る施策につきましては、人の健康を形づくる体と心、これに影響を与える要因としての町、社会、文化、これらをキーワードといたしまして、現状の施策を体系化いたしまして、健康都市の事業として推進していこうというふうに考えております。具体的な健康都市の事業といたしましては、現在の5カ年計画の中では、少し例を挙げて申し上げますと、地域ケアシステム推進事業でありますとか子どもの居場所づくり事業、救急医療整備事業、交通バリアフリー事業、文化活動施設整備事業などが挙げられますが、既存の事業を関連する事業というふうに位置づけをしていきたいというふうに考えております。今回の事業の見直しでは、特に健康都市事業ということで、今5カ年計画に体系づけてはいないところでありますが、しかしながら、健康都市は、行政の中心の1つに健康という視点を置きまして、関連する施策を推進することで市民の健康を支えていくというものであります。今回の事業の見直しによりまして、さらに施策を推進していくということで健康都市につながっていくと、このように理解をしているところであります。
 それから、5カ年計画の全体のフレームということでありましたが、当初の計画の中では、5カ年全体の財政フレームでは5,570億円というような推計をしておりました。現状の中では、例えば平成13年度から15年度までの3カ年間の実績で申し上げますと、当初見ていたものが歳入の面では3,291億円に対して、実質の歳入が3,183億円と、実際に比べて108億円減少しています。この主な内容としては、市税が63億円の減収、それから国・県支出金で10億円の減収、そのほかで35億円の減収と、このような状況になっておりますが、実際、今、税収の動向はほとんど伸びていません。それから、国、県の補助金につきましても、先ほど来ご指摘もありますし、ご答弁させていただいておりますように、国の三位一体改革による補助金の減でありますとか、それから県の補助金の削減でありますとか、そういうことを見込まれておりますので非常に厳しい状況であります。したがいまして、5カ年のフレームが今後どういうふうに推移していくのかというのは非常に推計上難しい問題であります。中期の試算の中では、おおむね一千数十億円台を推移していくというふうに推計しておりますものの、やはり非常に推計が難しい状況であります。そういう中では、今後の予算編成の中で十分精査をしながら、また、その結果によります推計も当然していかなければいけないというふうに考えております。
 また、事業もハード面からソフト面への転換をしたらどうだというようなご指摘もありました。この部分につきましては、先ほどもお答えしておりますように、それぞれ重要であります。ハードよりもソフト、ソフトよりもハードということではなくて、それぞれ重要な施策であると、こういう認識を持っておりますので、ご理解をいただきたいと思います。
 以上であります。
〔「議長、議事進行」と呼ぶ者あり〕
○岩井清郎議長 さっき金子貞作議員から諮問と報告のことでありましたけれども、企画部長からありますか。
〔「今言ったから議事進行がかかっている」と呼ぶ者あり〕
○岩井清郎議長 先ほどの金子貞作議員の質問に対して、議長として、今……。
 企画部長。
○永池一秀企画部長 先ほど石崎議員のときにはお示しをしたいというふうに多分……。(「諮問と言った」と呼ぶ者あり)諮問ということではなくて、ご報告ということで訂正をさせてください。
〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕
○岩井清郎議長 今、発言中ですから、ちょっとお待ちください。
 都市計画部長。
○山越 均都市計画部長 何点かについてお答えさせていただきます。
 まず1点目に、真間山マンションのような形を規制するために条例を急いでつくるべきではないかと。そのような検討をどういうふうにしているかというような話がございましたけど、今回の工業系用途地域におけるマンション等の抑制についての条例につきましては、あくまでも禁止ではなく抑制ということで、強い行政指導を行うということで対応したものでございますけど、真間山等のマンション絡みにつきましては、用途上、また建築基準法上、建築が可能でありますので、これを禁止するということは到底できるものではございません。ただ、私ども、今回の真間山の問題につきましても、あの環境を守るということで、地権者の同意を得た上で住宅地高度利用地区計画という都市計画の決定をして進めたものでございます。今後、具体的に各地域で建物等を規制、誘導していく場合には、行政権力だけで一方的に対応できるものではございませんで、地権者なり地域の方々の合意があって、初めてそういうものができるわけでございます。私ども、現在、都市計画マスタープランをつくっておりますけど、今後マスタープランができ上がり次第、地域に入っていきまして、地域で具体的にまちづくりについて対応を考えていきたいと思っています。そういう中で、地域の皆さんが自分たちの地域をどのような形で守っていくかというような形で、地区計画であるとか、建築協定ですとか、まちづくり協定的なものを取り組むような形を進めていきたいなと思っています。そういうものを進めていくに当たりましては、一部、先進市等で進めておりますまちづくり条例的なものというものは当然視野に置いた上で進めていきたいと思っております。ただ、いかんせん、まちづくり条例的なものにつきましては、市民の理解、合意ということが非常に大事で、それが基本になるわけでございますので、やはりじっくり時間をかけて進めていく必要があるのではないかと思っています。
 2点目に、外環絡みについて完成まで幾らかかるか明確にすべきだということでございますけど、まず、外環の関連事業というようなことで、先ほど企画部長が申しましたのをちょっと補足させていただきたいと思いますけど、外環の本線と外環に関連する事業、例えば交差点の拡幅整備ですとか排水対策等、事業者が機能保証として整備する部分につきましては、これは市川市の負担はございません。ただ、先ほど外環関連事業と申しましたのは、外環の事業と並行してやることが効率的、効果的であるという事業は、今、私ども積極的に取り組んでございますけど、現状ではまだ未確定な要素が非常に多いということ。それと、並行してやる事業をどこまで国に合わせるかによっても事業費の取り扱いがいろいろ出てきますので、そこら辺につきましては、今後、総合計画の見直しに合わせた中で、市民にご説明できるところはご説明していきたいなと思っています。
 それと3点目に、環境基準が守られるかどうかのチェックをいつごろやるかというようなお話でございましたけど、基本的には平成8年の都市計画変更時に環境アセスを実施しておりまして、その時点では問題がないという結論になっております。ただ、その時点で市は質問者がご質問いたしましたような形で、6分類28項目の条件に近い形での要望をしてございます。ですから、私ども、事業者はその要望に沿った対応をしていただけるのではないかなと思っています。具体的に事業者が、今、NOxのための研究やさまざまな実験をしていますし、SPMにつきましては計画路線上及び京葉道路、湾岸道路等、大規模な道路部分についても調査をして対応を考えていきたいということは表明してございます。ただ、SPM等につきましても、まだ予測技術というものが確立してない段階でございます。また、市といたしましては、6分類28項目につきましては、外環対策協議会の中の環境部会でその都度確認をしてやっているということでございます。
 以上です。
○岩井清郎議長 学校教育部長。
○東田雄三郎学校教育部長 少人数学級につきまして市川市の取り組み状況と、また、少人数学級の評価について市はどのように考えているのかというご質問だと思いますので、お答えいたします。
 先ほどもお答えしたわけでございますけれども、平成14年度から県は38人学級、つまり3学級以上の115人以上の学級で38人学級を実施しておりまして、市川市も先ほど申し上げましたように、本年度、14年度から実施しておりまして、6校8学級がそれに該当しているわけでございます。それについては9月の議会でも申し上げたところでございますが、さらに県の方は1、2学級の場合にも1、2年生については進めるけれども、市川市の方はその準備は大丈夫かというご心配だろうと思うんですが、既に6校8学級で実施しておりますので、大きな混乱ということはないと思います。ちなみに参考までに申し上げますと、115人以下の1、2年生の学級で38人学級が実現されるのは、現在の数で言いますと、市川市の場合は1年生121学級の中で1学級でございます。2年生は114学級の中で同じく1学級でございまして、2学級で恩恵を得るわけでございますけれども、決して大きな混乱はございません。
 それから、教育委員会は少人数学級になったときの効果等について考えているのかというご質問でございますけれども、それにつきましても9月議会でお答えしたわけですが、38人学級が1年生で導入されたことによりまして、実際には学校現場の中で1学級が30人前後の学級編制になっている学校もあるわけでございます。その中で教室のスペースが広がり、児童の活動空間がふえることで、ゆったりした感じの中できめ細かい指導が可能になっていると考えられますし、また、保護者ともゆとりを持って面接や相談活動をすることが可能になってきていると、このように受けとめておりますという報告を9月議会でしておりまして、その効果についても十分考えているところでございますので、ご理解いただきたいと思います。
 以上です。
○岩井清郎議長 街づくり部長。
○富川 寛街づくり部長 住宅についての減免についてお答えします。
 先ほど登壇して申し上げましたけれども、私ども現状では入居者の申請に基づきます収入の再認定、こういったもので減額をしておるわけでございまして、現状ではこれで足りるという認識を持っております。なお、条例上の減免規定でございますけれども、確かに条例17条に規定がございます。この各号に定めます減免事由に該当する場合につきましては、市長が必要があると認めるときに減免をすることができると規定されております。結論的に申し上げますと、その裁量を市長にゆだねているところでございます。したがいまして、減免等の権能はあるものの、これを行わない選択をしているわけでございますので、減免等を行う場合が生じないこととなりますので、現状では基準を定めなくとも差し支えないと、かように認識しております。
 次に、エレべーターの関係でございますけれども、市営住宅全部で49棟ございます。その中でストックされております住宅につきまして、今現在、計画を立てておりますけれども、維持、保全を基本に全体的、総合的な観点から対応してまいりたい、かように考えております。
 以上でございます。
〔「議長、議事進行」と呼ぶ者あり〕
○岩井清郎議長 今、金子貞作議員の発言中ですので。
 金子貞作議員。
○金子貞作議員 今の5カ年計画の問題なんですが、今、答弁で、これからは発想の転換が必要だと、こういうことを言いながら総合計画審議会に報告をする、こういうことでいいのかなと。国、県の財源のこういうことも見込めない中で、なぜ諮問しないで報告にとどめるのか。それから、市民に対しても、もっと説明責任を果たして、中間点で今後、市長が言う健康づくりの問題も含めて、私は諮問という形でもっと議論をすべきだと思いますけれども、なぜ諮問ではだめなのか、この点についてだけお答えください。
○岩井清郎議長 企画部長。
○永池一秀企画部長 単に報告するということだけではなくて、先ほど申し上げておりますように、当然意見も求めてまいりたいと、このように考えております。
 以上でございます。
〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○岩井清郎議長 金子貞作議員。
○金子貞作議員 意見は当然なんですよ、これね。なぜ諮問できないのかと聞いているんですよ。
○岩井清郎議長 時間が来ました。
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○岩井清郎議長 石崎議員。
○石崎たかよ議員 まず、議事進行が今までこんなふうに最後まで待たされたことがあるでしょうか。なぜ私の場合だけ議事進行を認めなかったのかお聞かせいただきたい。
 それから、私の先ほどの質問に対して企画部長は、1月に審議会に諮問いたしますというふうに答弁して、私もメモっています、ここに。そして、今の金子貞作議員に対しては報告だと。報告であるが、意見を聞くというような、ちょっとわかりませんが、質問者によって答弁が変わるというのはおかしいと思いますが、いかがでしょうか。
○岩井清郎議長 お答えいたしますけれども、先ほどの質疑の中で私が、金子議員への答弁に対して企画部長の答弁を聞くと、そういう議事整理をいたしました。そして、その中で企画部長から、先ほどの諮問というのは誤りであるという、先ほどの金子議員の質問に対して訂正をいたしました。そういうことで、私は議事を進めておりました。
 石崎議員。
○石崎たかよ議員 私は、今まで議事進行がいろいろな方がかけているときに、こんなふうに最後まで待たされたことがありますかということを聞いているんです。
 それと、議長が企画部長にお聞きになって、いや、それは違いましたと議長に答えられても、私は納得しませんね。議場できちっと答弁していただいたことですから、それには責任持ってもらいたいし、もしそれが報告であるならば、今まで私に対しての市民参加に関する答弁は一切覆る。市民参加のためには情報公開が大事だ、説明責任が重要であると考えると言った、その答弁すべてが否定されることになります。いかがでしょうか。
○岩井清郎議長 今、改めて企画部長に先ほどの答弁についてお答えをさせますので、よろしく。
 企画部長。
○永池一秀企画部長 金子議員のご質問に、総合計画審議会に報告し、意見を求めてまいりたいというふうに考えておりますというふうにお答えをしました。これは石崎議員に、諮問をし、意見を求めてまいりますと、ほぼ意味は同じような考え方というふうに私は理解をしております。言葉の違いであるということであれば、先ほど質問中にご訂正申し上げましたように、ぜひご訂正をお願いしたいと思います。
○岩井清郎議長 石崎議員。
○石崎たかよ議員 全然納得できません。そんなふうに1人の議員に対して答弁されたことが、次の議員の質問で訂正いたしますということが今まであったんでしょうか。私としては納得できませんし、今のお答えのとおり、さっきの私に対する答弁が間違いであったのなら、全く今まで2人でやりとりしたことが全部皆無になってしまうと思います。認められない。
○岩井清郎議長 先ほど議場において企画部長が訂正をいたしますということで申しましたので、もう1度、一言。
 企画部長。
○永池一秀企画部長 考え方といたしましては、ご意見を求めていきたいということが実は本心であります。ですから、今、市長からも指示がございましたように、私の言葉がちょっと足りなかったわけでありますので、ここで改めて金子議員に対するご答弁を訂正させていただきまして、諮問をさせていただくということでご理解いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
〔「議長、議事進行」と呼ぶ者あり〕
○岩井清郎議長 金子貞作議員。
○金子貞作議員 先ほどの部長の説明では、諮問と報告は同じだと、こういう説明をいたしました。(「同じような」と呼ぶ者あり)同じようなものだと。議会で議案と報告というものがありますけれども、報告に対してはただ聞くだけだと。それに対して質疑はできるけれども、どう反映するかという点は、これはないというふうに私も聞いておりますけれども、諮問と報告のこの違いが非常に不鮮明になっております。今、今度は諮問に訂正すると、こういうことですけれども、この真意についてもよくわかりません。私のときには報告だ、石崎さんのときは諮問だと。これを今度は諮問に変えると。これはちょっと休憩して、はっきりとした訂正を求めたいと思います。
○岩井清郎議長 議長といたしましては、議場の発言については慎重を期するよう要望いたします。ということで、訂正がございましたのでご了解ください。
 暫時休憩いたします。
午後0時7分休憩


午後1時4分開議
○笹浪 保副議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 この際、石崎たかよ議員から発言を求められておりますので、これを許します。
 石崎議員。
○石崎たかよ議員 先ほど私の質問の中で、3・4・18号の説明において引用させていただいた加藤議員の質問の中でというところを、松井議員の誤りでしたので、おわびして訂正したいと思います。
○笹浪 保副議長 ただいまの申し出のとおり訂正を許可いたします。
 日程第1一般質問を……。
〔「議事進行発言です」と呼ぶ者あり〕
○笹浪 保副議長 小泉議員。
○小泉 昇議員 先ほどの午前中の質問の後半で石崎議員から議事進行の申し出があったんですが、それがすぐさまに取り上げられなかった理由というのが、今までの議事運営のやり方からして、私としては、どうもその根拠がはっきりしないんですけれども、その辺はそれでよかったのかどうか。過去5年ぐらいの間、1度もそういうことがなかったということと、私もいろんな会議に出ているんですけれども、そういった中でも議事進行というのはすべてに対して最優先をしなければならないということははっきりしているんですが、先ほどの場合は、石崎議員がどういう内容の議事進行をかけるのかも聞かれていないわけなんですね。議長の判断で違うことが進んでいったというふうに見ているんですが、その辺、説明いただきたいと思います。
○笹浪 保副議長 この件につきましては、後ほど議長の方から答弁をしていただくようにしたいと思いますので。
 小泉議員。
○小泉 昇議員 最終的にはそれでいいと思いますけれども、一応議員とか、あるいは議会側としては、今までの会議のルールというものが勝手に急に変わってしまうということは非常に戸惑いがあるわけなんですね。ひいては議員とか議会を軽視することにもつながりますから、議長というのは議会の最も権威ある場所にあるわけですから、その辺はしっかりとルールを徹底してほしいと思いますが、よろしくお願いいたします。
○笹浪 保副議長 後ほど答弁いたします。
 日程第1一般質問を継続いたします。
 稲葉健二議員。
〔稲葉健二議員登壇〕
○稲葉健二議員 緑風会の稲葉健二でございます。通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
 初めに教育行政についてですが、2つの項目に分けておりますが、内容が両方にかかわることがありますので、前後することもありますことをご了承ください。
 西垣教育長の提案により平成14年4月から始まりましたスクール・サポート・スタッフのあり方についてですが、このスタッフの創設に至った経緯、現在の配置状況等をお聞かせいただきたいと思います。いろいろな方の声を聞いておりますが、このスタッフの活用に関して高い評価の話を多くの方から伺っております。教育委員会としてとらえている現在のいろいろな方面からの評価等をお聞かせください。特に教師サイドから見た意見と保護者側から見た意見と分けてお答えいただきたいと思います。また、先ほどのいろいろな方からの声の中に、もう少し多くのスタッフ配置や年間100日枠の撤廃に関しての意見も出ておりました。任用や活用に関して、今後の方向等も含めてお聞かせください。
 次に、特別な教育的支援を必要とする子への対応についてですが、平成15年11月14日の読売新聞に、わかりにくい外来語(片仮名語)の日本語への言いかえを検討している国立国語研究所が第2回言いかえ提案の最終発表を行った中に、「ノーマライゼーション」という言葉を今までの「等生化」という造語に加え、「福祉環境作り」という言いかえ例を示したが、わかりにくいとの批判があり、「等しく生きる社会の実現」に変えたと載っておりました。この言葉が意味する「ノーマライゼーション」という言葉を教育環境の中に置きかえると、どのようにとらえることであるかをお答えいただきたいと思います。
 現在、教育現場の中では特別な教育的支援を必要とする子供たちがたくさんおります。通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童に関する全国実態調査結果によると、「知的発達におくれはないものの、学習面や行動面で著しい困難を持っている」と担任教師が回答した児童生徒の割合は6.3%であり、40名学級ではほぼ2.5人となります。その中でLDやADHDの子供たちのことは昨年の12月議会で同僚議員が質問されており、障害児の普通学級受け入れについては、さきの9月議会で同じく質問をされておりましたので、その内容に関しては重複を避けていきたいと思います。
 まず、市川市教育委員会の特別な教育的支援を必要とする子の普通学級への受け入れに対する基本点な考え方、そして統合教育に対する考え方をお答えください。次に、受け入れに対して、担任や学校側の認識と対応に関してどのように配慮されているのかをお聞かせください。その際に担任を配置するに当たって、どのように話し合いが行われて受け入れていくかもお答えください。また、ここで非常に重要なことは保護者の協力であると思われますが、現在、保護者は学校との間で、必要に応じて学習支援ボランティアとして学習のお手伝いとして協力をしたりしておりますが、特別教育的支援の必要な子を普通学級に受け入れる際には担任とどのような関係で協力が持たれることがよいと思われるか、具体的にお答えください。次に、受け持つ先生の外部研修や校内研修はどのように行われているのか。その研修に対しての学校側の協力体制はどのようになっているのか。また、校長会や教頭会ではどのように話されているのかをお聞かせください。
 ここから、さきの部分で触れましたスクール・サポート・スタッフと大きくかかわってくるのですが、現在、担任の先生は40名以内の児童生徒を受け持っておりますが、その児童生徒の中にはいろいろな子供がおります。先ほど挙げました障害児の子供たちや指導の手のかかる子供たちもたくさんおります。その子供たちの指導の中で1人の担任の手に負えないような場合も多々あることと思われますが、当然担任だけの負担ではなく、学校としても支援されていると思われますが、そのときにスクール・サポート・スタッフの活用方法次第で特別教育的支援を必要な子供たち、そうでない子供たちも助かることができる制度ではないでしょうか。ただし、1人の子供だけのために1人のスタッフをつけていては、スタッフが何人いても足りませんし、本来の目的とは違うものになってしまいます。現実の教育現場では、少しでも多くのスタッフや日程を配置してくだされば助かるという声も多く聞いております。ぜひ応援をしていきたいと思っております。この実効性のあるスタッフの来年度の増員や配置計画があればお聞かせください。また、特別教育的支援を必要とする子供たちを通級で指導することも行われているようですが、どのように行われているかお答えください。
 次に、福祉行政についてですが、地域ケアシステムについて2つの部分に分けて質問させていただきます。
 まず、あり方についてですが、創設の経緯、目的等をお聞かせください。そして、以前から開設され、稼働している4拠点についての拠点ごとの特徴と現状の良点と課題点をお聞かせください。また、地域的な特徴はどのような部分があるか。相談員として配置してある方の相談員としての研修制度、相談を受けた場合のプライバシー保護や守秘義務や相談業務の稼働率などを含めてお答えください。
 次に、2点目の質問ですが、現在、市川市にはいろいろな子育て支援事業がございます。子供の居場所づくりや環境づくりにも他市に先駆けた事業もございます。その中で、小さな子供を連れた親子の居場所づくりとコミュニケーションの場づくりに地域ケアシステムを活用できないかというものです。現在の地域ケアシステムは、決して高齢者のためだけではないことは理解しておりますし、目的も、そうでないことも理解しております。その集えるスペースを、高齢者と小さい子供を連れた親子と交流ができるスペースとして活用できないでしょうか。本来の相談業務という目的から外れてしまうことなのかもわかりませんが、今、子育てをしているお母さんが公園で公園デビューをして、いろいろな人と公園でコミュニケーションを図ったりしていますが、なかなか入っていけなかったり、子育ての話をする人がいなかったりしている人が多くいます。また、公園では雨の日や寒い日もあり、小さな子供を連れた親にとっては難しい状況もあります。子育て支援センターやこどもセンターなどもありますが、地域が遠く、行かれない方の話も多く聞いております。
 そこで今、地域ごとに開設されつつある地域ケアシステムの力をかりて、高齢者と子育て親子の3世代が交流できる場づくりはできないでしょうか。世代間同居がなくなっている昨今、高齢者の豊富な知識や体験を次世代の親子に伝え、一緒にコミュニケーションを図るスペースです。現在のふれあいサロンの拡大版を、オープン時間内はフリーで参加できるシステムや居場所を子育て支援と協力のもとに行えないかお答えください。また今後、地域ケアシステムの拡大に関しての考え方をお聞かせください。
 次に、文化振興活動についてですが、6月の議会でも質問させていただきましたが、大枠を3つに分けてお伺いいたします。
 初めに、市川市文化会館の運営と施設改善についてですが、6月のときに施設改善の件も質問させていただきましたが、今回は施設改善について具体的な改善計画案を、短期、中期、長期と分けてお答えください。また、11月に規則の改正を行い、市民サービスの向上に向けて休館日の改正等を行っていると聞いておりますが、どのような目的で、どのようなものなのかを具体的にお答えください。また、現在、新規職員を募集中であるとお聞きしておりますが、市川市の新規職員採用は年齢や学歴を不問としての募集をしておりますが、文化振興財団の募集は一部制限がかけられておりますが、これはどのような理由であり、現在の応募状況はどのようなものか。どのような方の採用を目指しているのかを具体的にお答えください。そして、この10月より有料化になった駐車場の現在の状況はどのようなものか。利用者からの意見等はどのようなものかお答えください。
 次に、市川市市民会館の運営と施設改善について(敷地内のプレハブ庁舎も含む)に移ります。市民会館も文化会館と同じく文化振興財団の運営ですので、文化会館と同じように、市民サービスに向けて休館日等の改善などが行われたようですが、具体的にお答えください。また、文化会館と同様に施設改善計画ですが、大ホールの座席が一部壁際とつき過ぎているので、壁際の通路が安全に通ることができない状態です。この部分を現在通路として見ているかはわかりませんが、非常時の避難通路として使う際には大変危険と思われます。改善は可能でしょうか。そして、6月の議会でも取り上げさせていただきました搬入路の問題ですが、先日行われた特殊教育連盟等の主催された合同発表会の見学の際に搬入、搬出の状態も見てまいりましたが、やはり使いづらそうに感じましたし、搬出も八幡会館側の駐車場部分を、三角コーンを利用して駐車制限をかけて使っておりました。市民会館の部分も、改善計画を短期、中期、長期に分けて具体的な案をお答えください。そして、プレハブ庁舎の件も現在いろいろとご検討されていると思いますが、その後の検討状況をお答えください。
 次に、街回遊展のあり方についてですが、ことしは国府台で盛況に行われたようですが、ことしの街回遊展の結果を踏まえて、次年度以降の回遊展の方向等をお答えください。また、ことしは八幡街回遊展実行委員会の委員の一部の方たちの自主運営により回遊展in八幡が行われたようですが、この自主運営の企画に対し、行政としてどのように関与し、協力が行われたのか。また、この企画は街回遊展後行われた全く自主運営の企画であると聞いておりますが、行政としてどのように評価されているのか。そして来年以降、このような企画が継続的に行われると仮定した場合、どのような協力が可能であるかを具体的にお答えください。
 以上、1回目の質問とさせていただき、ご答弁の内容により再質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
○笹浪 保副議長 学校教育部長。
〔東田雄三郎学校教育部長登壇〕
○東田雄三郎学校教育部長 教育行政について大きく2点のご質問でございますが、最初にスクール・サポート・スタッフのあり方についてお答えいたします。
 スクール・サポート・スタッフ事業は開始から2年目になりますが、本年度は前年度の実績から予算の増額措置をしていただき、より一層、学校の要望にこたえられるような配置が可能となりました。現在、小学校では39校すべての小学校に61名のスタッフを、中学校では16校中9校に12名のスタッフを配置しております。集団になじめず、授業中に教室を飛び出してしまう子供や、突然自分の感情を抑え切れなくなってしまい、他の子供に暴力的行動をとる子供などが在籍する学級では授業の中断がたびたび起こります。スクール・サポート・スタッフは、このような学級や学年に入り、子供たちの学習や生活の安定が保障できるように、学級や学年全体を支援いたします。また、グループで行う体験活動や学校近隣での校外学習の際には、特に安全面について担任とともに気を配り、子供たちの活動を支援しております。学校からは、教師も子供も集中して授業に臨めるようになった。学級全体の子供が落ちついたため、学級、学年運営が安定してきた。安全面で実施をためらっていた活動にも取り組めるようになった。特別な支援を必要とする子供が安心して生活を送れるようになったなどの声が届き、スクール・サポート・スタッフが学校運営の大きな支えの1つになっていることがわかります。教育委員会といたしましては、今後も学校との連携を密にしながら年間活動日数の拡大や増員要求への対応等、学校の実情に合わせた配置を検討していくとともに、スクール・サポート・スタッフ事業の質を高め、有効な活用を図ってまいりたいと考えております。
 次に2点目の、特別な教育的支援を必要とする子供への対応に関連したご質問にお答えいたします。特別な支援を必要とする子供への対応について、教育委員会では各学校に学校訪問、校長会議、教頭会議などを通じて、1点目といたしまして、特別な支援を必要とする子供に対して学校全体で支援する体制づくりをすること、2点目として、学校だけで対応を指導するだけでなく、外部機関と連携を図ること、3点目に、保護者の気持ちを理解し、サポートすること。以上の3点を基本として指導しております。
 1つ目の学校全体の支援体制づくりですが、各学校の校長が特別な支援を必要とする児童生徒の担任を決める際には、教師の過去の実績や経験年数を考慮するとともに、子供の実態と学年、学校全体の体制の中で決めております。ここで大切なことは、この課題に対して担任1人が抱え込むことなく、全教職員で担任をサポートする体制づくりです。
 2つ目の外部機関との連携でございますが、学校の要請により、専門医師や学識経験者による適正就学指導学校訪問を行い、専門的見地から子供のかかわり方、指導のあり方などについて指導、助言を得ております。本年度は、これまでに27校、75ケースについて実施しております。さらに、保護者の理解と協力を得ながら教育センターの相談機能を利用するなど、学校の対応だけでなく、さまざまな外部機関と連携をとれるように努めております。また、教師が障害のある子供について理解を深めるため、専門家や専門医師を講師として招き、ADHD、LD児等の理解と基本的な対応、高機能自閉症とアスペルガー症候群の理解と対応、言葉と聞こえに教育的支援を必要とする子供への理解と対応など、教師が実践をしていく上で必要なことに視点を置いた研修を実施しております。
 3つ目の保護者への対応でございますが、障害のある子供を持つ保護者はさまざまな悩みを抱えております。その立場を十分に理解し、保護者とともに教育委員会と学校が一体となって子供の指導を行うという姿勢が最も大切なことであると考えております。具体的には、障害のある子供を通常学級に受け入れる際、校長がじっくりと保護者とお話をさせていただき、保護者の悩みや考えなどをお聞きするとともに、学校全体の支援体制について保護者に理解していただきます。そして保護者の方にも、その支援体制の1人として、できる範囲での協力をお願いしております。例えば保護者の方に登下校の際に付き添っていただいたり、教室の後ろで見守っていただいたりしています。
 最後にノーマライゼーションへの考え方でございますが、教育委員会といたしましては、1人1人の自立を支援していくために、児童生徒1人1人の教育的ニーズに必要な手だてを提供することが大事であると考えております。
 以上でございます。
○笹浪 保副議長 福祉部長。
〔伊藤常矩福祉部長登壇〕
○伊藤常矩福祉部長 福祉行政についてお答えいたします。
 初めに、地域ケアシステムの取り組みの経緯についてでございます。近年、少子・高齢化の進展とともに、ひとり暮らし高齢者や高齢者のみの世帯が増加するなど核家族化が着実に進行し、家庭内や地域住民との人間関係の希薄化に起因するさまざまな社会問題が発生いたしております。隣近所とのつき合いもなく、個人個人が抱えている悩みや問題などをだれにも相談できない人たちがふえることにより、引き込もりや虐待などの問題を生み出す原因にもなっております。このような問題を解決するために、地域社会の中で住民同士が連帯意識を持ち、支え合いや助け合いなどの福祉活動を充実させることで、だれもが安心して暮らし続けられる社会をつくろうという考え方が地域の中に生まれてまいりました。
 そこで、社会福祉協議会と市川市では地域福祉を推進するための仕組みづくりとして、平成12年度に地域ケアシステムの方針を取りまとめまして、社会福祉協議会の14の支部が基盤となって、地域住民が主体的に進められている実践活動を支援していくことといたしました。このような経緯から、地域ケアシステムは平成13年度に国府台支部と八幡支部でスタートいたしました。平成14年度には真間支部と南行徳支部で、本年10月には曽谷・下貝塚支部と国分支部が開所いたしまして、現在6つの地域で活動を展開いたしております。地域ケアシステムの具体的な活動内容でございますが、各支部の公民館などの施設を利用した活動拠点には、地域から選ばれました相談員を配置し、福祉の何でも相談所が開設をされております。この相談内容は、日常生活などの悩みごとの軽易なものから虐待など深刻な問題まで幅広く扱われておりまして、相談員が地域住民から受けた相談のうち、専門性を有し、解決困難な内容につきましては、市や社会福祉協議会、在宅介護支援センターとの連携を図り、解決に結びつけておるところでございます。なお、拠点における平成14年度の相談総件数は233件でございました。
 次に、既に活動が行われております4つの支部の特徴等についてでございます。国府台支部と真間支部は地域人口が約6,000人でございまして、14ある支部の中で最も小規模であります。高齢化率は20%を超えており、高齢化が進んでいる支部になっております。このような地域特性を生かしまして、国府台支部では閉じこもりがちなひとり住まい高齢者を対象に、踊りや折り紙など楽しく遊びながら話ができるサロンを地域で行うことから始め、現在はその対象を、高齢者から子供までが楽しめて交流が図られる事業についての検討がされているところでございます。
 次に、真間支部におきましては、高齢化が進んでいることから高齢者に目を向けた事業から取り組みましたが、地域の拠点となる施設が真間小学校であったことが幸いいたしまして、小学校の子供たちと高齢者が自然に交流を行う事業が実施されてまいりました。また、相談員が中心になって、子育てをしている母親が参加する事業を展開もしております。拠点がゆとろぎ相談室の未利用日を利用していることから、原則として週2回の開設になっており、小学校が休みの日の利用が十分にできないなどの課題がございます。
 次に、八幡支部では、自治会長や民生委員が熱心に地域活動を行っておりますことと高齢者が多かったことから、福祉相談から取り組みを始めております。しかし、自治会数は18と多く、南部のアパート、マンションの多い地域などで地域ケアシステムの相談所のPRが進まなかったことや、市役所、社会福祉協議会、保健所、福祉公社などの相談場所が多くあることから、現在では福祉相談だけでなく、高齢者を対象にしたサロン活動などを中心に実施されております。課題といたしましては、拠点として利用しております本八幡青少年館に、地域にお住まいのどなたでも立ち寄っていただけるような場としてのPRについての検討がされているところでございます。
 次に、南行徳支部では、14支部中、最も人口が多く、約9万5,000人の方々が生活をされております。高齢化率は約8%と低いものの、高齢者の人数は大変多いことが特徴として挙げられます。従来から8つのブロックで高齢者との食事会など身近な地域活動が行われていたことから、平成14年度に地域ケアシステムを導入した際にも、支部のふれあい会食会を中心行事として取り組んだところでございます。この支部は面積が広いため、各ブロックの活動と支部全体の活動をどのようにまとめ、地域福祉を推進していくのかを課題といたしまして、現在、地域の代表による検討が行われているところでございます。
 以上のように、地域ケアシステムにおけます支部の活動内容は、子育てをしている親を対象としたものから、世代間交流を目的としたふれあい会食会などのサロン活動や、ひとり住まいの高齢者などへの声かけ、見守りなどの福祉活動まで、それぞれの地域の特性を生かした内容となっておるところでございます。
 次に、地域から選ばれました相談員に対する研修の実施でございますが、社会福祉協議会の主催によりまして研修を実施いたしております。内容といたしましては、市の福祉事業の概要から相談の技術の手法など多岐にわたっており、相談員の資質向上を目的として全員に行っております。さらに、さまざまな相談に対応できるようなメニューによる研修も毎年行っております。なお、個人のプライバシーの保護など、相談業務に最も大切となる部分につきましても学んでいただいているところでございます。
 次に、地域ケアシステムと子育て支援との連携についてでございます。地域ケアシステムの対象は決して高齢者だけとしているわけではなく、地域に住むすべての人を対象にして、いつまでも暮らし続けたいと思えるような地域福祉の充実した地域づくりを目指して行われているものでございます。地域ケアシステムの拠点で行われます相談活動やサロン活動はシステムの大きな柱でありますが、地域福祉の推進を図っていくためには、地域における世代を超えた交流の場をつくり、核家族化などから生じた人間関係の希薄化などの問題を解決していくことも重要なことであると考えております。現在、地域ケアシステムに取り組んでいる支部において、高齢者と子供、子育てをしている親の交流の場としての事業を展開している事例を挙げさせていただきますと、例えば真間支部では、先ほどお答えさせていただきましたが、子育てをしている親との交流を図る目的で音楽を通してのサロンも開かれるなど、新しい形での交流活動が芽生えてきたところでございます。また、国府台支部では昨年からエコマネーに取り組んでおりますが、今後の課題として、地域の福祉コミュニティーをいかに築いていくかという話し合いの中から、楽しく遊びながら地域の輪を広げていくために、子供たちや子育てをしている親の参加が検討されております。今後の地域ケアシステムと子育て支援の事業との連携でございますが、地域でサロン活動などの事業を行う場合には、まず、地域ケア推進連絡会の十分な議論を経て事業の内容が決定されることになっております。
 そこで市といたしましては、地域の皆様へ子育てに関する情報を提供するとともに、地域の皆様に子育て支援の事業について理解を深めていただけるよう努めてまいりたいと考えております。地域のサロン活動や地域ケアシステムの拠点に子育てをしている親や子供たちが集うことで利用者の年齢層が広がり、拠点が地域の人たちに周知され、いつでも気軽に利用できる場として活用されるものになるものと思っております。既に活動が展開されております八幡支部におきましては、本八幡青少年館を拠点として利用しておりますが、青少年の活動拠点を共有していること、また、公園に隣接していることなどの立地条件から、高齢者と子育てをしている親や子供たちが自然に交流できる場として条件が整っておりますことから、交流の場として活用していくことが期待できるものと考えております。市といたしましては、地域ケアシステムの拠点は相談やサロン活動はもちろんのこと、いつでも、だれでも訪れることができ、自然に世代間交流が図れる集いの場として機能することが望ましいと考えております。その拠点の整備に当たりましては、地域交流の場として機能的に利用できるように、子育てや青少年の部門と連携して進めてまいりたいと考えておるところでございます。今後の地域ケアの拡大でございますが、地域ケアシステムは地域の皆様が主体的に取り組む福祉の実践活動でございますので、市と社会福祉協議会では立ち上げの機運が見られたところから、住民が主体となった地域の助け合いや支え合いの活動を支援いたしまして、14のすべての支部に対しまして地域福祉の推進を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○笹浪 保副議長 文化部長。
〔小林 巧文化部長登壇〕
○小林 巧文化部長 文化振興活動について、大きく3点に関します多岐にわたりますご質問にお答えいたします。
 初めに、文化振興財団の自主的改革の内容と文化会館、市民会館の開館変更の内容についてお答えいたします。ご案内のとおり、市川市文化振興財団は、従来の文化会館や市民会館の施設管理を中心とした業務を行うだけでなく、市民の文化芸術への関心や要求の深まりに対応するため、平成14年3月に寄附行為の改正を行いました。これによりまして、市民文化向上のための事業に幅広く取り組めるようになり、清華園や旧片桐邸などの文化施設での自主事業の実施や移動美術館、小学校を利用したサテライトコンサートなど、新たな事業を展開しております。これとあわせまして、財団の自主的改革も積極的に進められております。市といたしましても、改革のためのプロジェクトを設置し、ともに取り組んでいるところでございます。
 その改革の内容といたしましては、財団を取り巻く財政面、人事面、利用者サービスなどの課題に対応するものとして、利用料金制の導入、減免制度の見直し、職員研修制度の確立、組織形態の見直し、スタッフ制の導入、休館日の見直しによる開館日の拡大など、多項目にわたって研究、検討を重ねております。これらの改革の1つとして、市民サービスの向上を目指して、より多くの方々に文化会館及び市民会館を利用していただくために開館日の拡大を図ったところです。具体的に申し上げますと、文化会館につきましては毎週火曜日と祝日の翌日を閉館日としておりましたが、平成16年4月から祝日の翌日も開館とし、また、11月からは閉館日が第2、第4火曜日だけとなります。これにより、平成16年度はこれまでより26日間の開館日が拡大されることになります。また、市民会館も同様に平成16年4月から祝日の翌日が開館日となり、11月からは同じく第2、第4月曜日だけが閉館となりますことから、30日、開館日がふえることになります。
 次に、振興財団の職員採用についてでありますが、財団の正職員は、現在、市からの派遣職員を除き22名となっております。平成12年度から職員の採用を実施しておりませんので、年齢構成に隔たりが出てきており、平成16年4月には20歳代の職員がいなくなるといった状況でございます。そこで、こうした事業拡大に伴う人員増を補うこと、また財団組織の強化を図る面から、このほど独自の採用基準を定めて1名の新規採用をすることにしたところです。その募集の基準でございますが、昭和52年4月2日以降に生まれた者で、大学、短大、高等専門学校を卒業もしくは平成16年3月に卒業見込みの者。また、募集の期間といたしましては、11月23日から12月6日までとなっておりました。この後、書類選考、第1次試験、第2次試験の面接を経て、来年2月には合否を決定することとなっております。また、その募集の方法といたしましては、11月22日付の「広報いちかわ」に掲載するとともに、市のホームページへの掲載、それからポスターの掲示、それからケーブルテレビや文化情報紙への掲載などを行ってきました。現在までの応募状況は76名ということであります。
 次に、文化会館の施設の改善につきましてお答えいたします。文化会館の大ホールの改善につきましては、6月議会でもご質問がございましたが、体のご不自由な方々が自力で大ホールの舞台を利用できるように改善できないかということでございましたが、小規模の改修での対応は難しい状況になっております。例えばスロープなどを設置しようとした場合、現状の階段やドアなどの処理が大変難しく、舞台機能上の問題まで波及してしまうようなおそれがございます。そこで、舞台機構や照明、音響などの大規模改修時に合わせて実施していきたいというふうに考えております。これから施設の劣化診断や改修のための基本設計を作成していかなければならないため、少々時間は要しますが、会館全体のバリアフリー化も視野に入れ、改善に努めていきたいというふうに思っております。
 次に、駐車場の有料化その後についてでございます。文化会館の駐車場の有料化につきましては、一般の利用者の利便性の向上を目指すとともに、駐車場の有効利用を図ることを目的といたしまして、本年の10月1日から実施したところです。利用状況では、10月は1日平均70台の利用がありまして、合計で1,808台、11月は1日平均で56台で、全体で1,459台となっております。こうした限られた台数の駐車場ですが、市民からは大変好評を得ております。ただ、駐車料金の精算機を館内にしか設置してないため、駐車場の出口で精算できないということで不満の声もいただいておりますので、現在、駐車場の出入り口に新たな精算機の設置を検討しているところです。
 次に、市民会館の方の施設改善として、先ほどホールの観客席の前列両側が通路として不自由であり、両側の端のいすを撤去できないかというふうなご指摘もございました。確かにこの場所はいすと壁の間隔が大変狭く、通路として利用する場合、不便がございます。災害時のことも考えますと、何らかの対応が早急に必要と考えておりますので、改めて現場を検証し、席の撤去も含めて早急に対処していきたいというふうに思っております。
 次に、市民会館駐車場内のプレハブ庁舎の件に関してでございます。ご指摘のとおり、現在ホールで使用する資材につきましては、このプレハブ庁舎横の通路を利用し、搬入しておりますことから、ホールの利用者、また、プレハブ庁舎使用者双方にご不便をかけている場合がございます。ご承知のとおり、このプレハブも庁舎狭隘の中で重要な事務スペースの1つとなっておりますことから、今後は市民会館ホールの資材搬入につきましては、搬入の日時を事前に調査、協議し、プレハブ庁舎の使用者に連絡するなど、その調整を図りながら、双方にご不便がかからないよう配慮していきたいというふうに考えております。
 次に、(3)の街回遊展についてお答えいたします。平成11年、中山地区から始まった街回遊展は、その後、市川・真間、行徳、大野、八幡と開催され、ことしの回遊展は「市川と松戸を結ぶ 文化のかけ橋」をテーマに国府台・矢切地区で開催されました。国府台地区と同じ文化圏を共有するお隣の矢切地区も会場に入れ、松戸市と協力したイベントが組まれ、準備段階から松戸と市川のボランティア団体や商店会同士の多様な交流が行われました。各会場を結ぶ回遊バスが松戸からも出され、さらには矢切の渡しを渡った葛飾区でもイベントが組まれ、協力していただきました。行政区域を越えた地域間交流を初めての試みとして行えたことに、今までにない成果があったというふうに感じております。
 街回遊展は、その町の魅力をその地域の人たちみずからが引き出し、その町にふさわしい個性的な地域文化を発信することであります。市民が主体的に新しいまちづくりを考えるイベントとしていろいろな可能性を模索、さらに発展、定着させていきたいと考えております。そこで、ことしの10月に八幡地区において市民の自主性により開催されました八幡街回遊展は、その顕著たる実例だったのではないかというふうに感じております。昨年の八幡街回遊展で活躍された実行委員を中心とした市民が主体となって企画、運営されたものですが、そのときの感動が契機となり、自分たちの町は自分たちで大切にしたいという地域に芽生えた市民文化活動が初めて実現したものです。こうした地域住民を中心とした市民活動としての街回遊展がそれぞれの地域で継続的に営まれることが重要であり、そのために市といたしましては、今後、会場や人材の提供、また広報活動等、できる限りの支援をしていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。
○笹浪 保副議長 稲葉議員。
○稲葉健二議員 それでは、ご答弁ありがとうございました。それぞれ再質問に移らせていただきます。
 先ほどの学校教育部長の答弁の中に、クラスで見守るという言葉が入っておりました。その保護者が協力する際にクラスの中で見守っていくということは、例えばどういうふうな形で時間、そして保護者として、そのクラスの中でどういうふうにかかわっていくか。その辺ももう少しお聞きしたいと思いました。
 続きまして、スクール・サポート・スタッフが学校ごとに要求の度合いが違って、私の方の学校にも多く欲しい、このようにして欲しいという、いろいろ不足要求が出た場合に、その配置する際の優先判断基準――どういう形で優先性を持つということを基準としているか。その辺をお答えください。
 そして、特別な教育的支援を必要とする子を指導する際に、当然、指導上の相談等で、中学校ではご存じのようにライフカウンセラーが全校配置されておりますけれども、小学校の中ではゆとろぎ相談員が配置されております。そのライフカウンセラーと連携をとる場合は、学校として、そして担任として、どのように連携をとっていくか。その辺もお聞かせください。
 そして、特別教育的支援を必要とする子を受け持つ担任の先生の指導力に限界があったり、ちょっと指導力が不足しているという場合があるかもしれません。その際には学校としてどのように対応し、どのように協力していくかをお聞かせください。
 続きまして福祉行政の方なんですけれども、いろいろな形で細かいことをやられていることがよくわかりましたが、真間の地域ケアシステムで赤ちゃん集まれというイベント的な活用があったと思うんですけれども、その部分において、かなり大勢の赤ちゃんを連れたお母さんたちが集まったというふうに聞いておりますが、その際にはどのぐらいの人数が来られて、そして、そこにはご老人の方も参加されていたのか。されていたとしたら、その交流はどのような雰囲気であったのか。その辺をお聞かせください。
 そして、10月26日に2施設、新たにオープンされました。この地域ケアシステムは設立の際に目的――要するに地域ケアシステムを、こういう目的でやるのが先なのか。それとも、その地域の実情に合わせて開設をしていくものなのか。その辺はどちらが先というわけではないんですが、どちらを目途として進めている事業か。その辺もお答えください。
 それと、先ほど言われた本八幡青少年館を含めて地域ケアシステムが使われている施設の中で、使い勝手等で改善の必要性があらわれるというような、例えばトイレとか、施設の中が全体に暗いとか。先ほど部長の答弁にあらわれた明るい施設、要するにその全体の雰囲気、そして隣の公園の活用性を含めて、全体を見た、そういう改善計画、改善整備に関しては今後どのようにお考えなのかをお聞かせください。
 それでは、文化振興活動についてなんですが、いろいろな街回遊展についてはわかりましたし、市民会館、文化会館の改善等に関してもわかりました。プレハブ庁舎の稼働の件なんですが、ここには現在、ご存じのように国際交流協会、そして入札室、総務課分室等、中に入っておりますけれども、その中で基本的には、あの場所にまずトイレがない、そして耐震性がない、そして老朽化が進んでいることにより安全性の確保がしづらいのではないか、そういう観点から物を見てはいただけないでしょうか。というのは、国際交流協会では、利用者が1月から11月現在で332回、ほぼ4,000名の方が利用されております。入札室にしても、ほぼ平日毎日、月平均17.1日の利用頻度。そして、総務課の分室統計調査では年間約1,200名強の利用実績がございます。毎日数十名から数百名、その場所を利用し、そして外国人との相談室等も設けられております。また、姉妹都市との関係にいろいろ貢献していただいている国際交流協会の活動等、場所がわかりづらい、そして使いづらいという意見も多く聞いております。もちろん庁舎の不足、そして内容等にいろいろな検討材料があるかと思いますが、安全性を含めて使用勝手、そして、それイコール、市民会館の改善へとつなげる方向で物を見てはいただけないでしょうか。
 以上、第1回目の再質問とさせていただきます。
○笹浪 保副議長 学校教育部長。
○東田雄三郎学校教育部長 幾つかのご質問、もし漏らしたら、また再質問でお願いしたいと思います。最初に学級の中で保護者が支援しているということについてでございますが、入学直後、あるいは学級が新しく変わった直後あたりに、特にいろいろと障害を持っている子供にとりましては、その学級になじむまでに時間がかかると思いますし、子供にとりましても不安な場面があります。したがいまして、子供の安定と申しますか、気持ちの安定を図る上で、保護者に後ろにいてもらったりだとか、あるいは、教科によっては保護者にお手伝いいただいた方が能率的に子供が学習できるというような状況の中で、個々の子供によって状況が違いますので、個々に学校の方と、また保護者の方で話し合いを持って協力をいただいているというのが実情でございます。
 それから、何を優先して配置しているかということでございますけれども、学校の方から申請がありましたら、教育委員会の方で担当の者が学校へ訪問させていただきまして、実際に子供の学級での様子等を見させていただくわけでございますけれども、承認に当たっての観点は子供の安全の確保と授業の成立でございます。このどちらかが保障できにくいような状態に達したときにスクール・サポート・スタッフの配置を検討しているところでございます。
 3点目に、ライフカウンセラーとの連携ということでございますけれども、例えば教室に入れなくなった児童がライフカウンセラーのおりますゆとろぎ室で友達との人間関係を築き直したり、あるいは養護教諭のいる保健室で体を休めたりと、心の安定を回復しているという報告を受けております。したがいまして、ライフカウンセラーは極めて時間的に、こういう子供に対応する時間等も、ほかの職員よりは確保できておりますので、ライフカウンセラーの支援もかなり大きなものがあろうかと思います。そういう方とスクール・サポート・スタッフがまた連携を図りながら、いろんな人たちが1つとなって支援をしているということでございます。
 以上でございます。
○笹浪 保副議長 学校教育部長に申し上げますが、担任の指導力が不足している場合の学校の対応についてという質問があったと思うんですけれども。
○東田雄三郎学校教育部長 担任の指導力不足につきましては、市内の中で極めて指導力不足が大きいというものにつきましては研修の機会を設けております。その他の中では担任1人に抱えさせることなく、学校全体の中で支援していくという形をとっております。
 以上でございます。
○笹浪 保副議長 福祉部長。
○伊藤常矩福祉部長 お答えいたします。
 初めに、真間小で活動いたしております赤ちゃん集まれでございますが、毎月1回開催で30人前後の親子が集っているということでございます。高齢者の参加でございますけれども、若干数ではございますが、参加をいただいております。散歩中に立ち寄りましたですとかで一緒に歌を歌ったり、またカメラの趣味の方もいらっしゃいまして、親子のほほ笑ましい姿をカメラにおさめているなど、和やかな雰囲気、光景が見られておりますというような報告を受けております。
 次に、せんだって立ち上がりました2支部の支部立ち上げの目的でございますけれども、主なものを申し上げますと、地域内の声かけや支え合いなどの気持ちが薄れてきている。あるいは、地域の行事の参加者が減っている。あるいは、自治会活動の活性化のためにという、これは自治会の役員さんの意見のようでございますが、そのようなものが主なきっかけとなりまして、この2つの支部の地域ケアシステムの地域の皆さんの機運が高まったということで立ち上がったところでございます。ただ、まだ立ち上がって日にちが浅いものですから、軌道に乗せるまでには時間が必要かなと。また、拠点のPR、推進組織の設置ですとか、これから検討を進めていかなければならない課題は抱えているところでございます。
 次に、拠点の施設の使い勝手の件でございますが、地域ケアシステムの拠点につきましては、公共施設を中心に設けさせていただいておるところでございます。また、拠点の設置に当たりましては、地域の皆さんのご意見を伺って、その要望に沿った取り組みをしておりますけれども、今後、使い勝手の悪い箇所などの指摘等がございましたら、私どもと所管課との協議によりまして改修等の検討を進めていきたいというように考えています。
 以上でございます。
○笹浪 保副議長 財政部長。
○池田幸雄財政部長 市民会館わきのプレハブ庁舎の撤去に関するご質問にお答えいたします。
 ただいま文化部長からご答弁いたしましたとおり、私どもとしましては、庁舎全体が狭隘でございますことから、このプレハブ庁舎も貴重なスペースであると考えておりまして、ご質問者ご指摘のとおり、現在、入札業務や各種統計調査の作業室として使用しているところでございます。また、16年度、17年度に実施されます国勢調査の準備年となっておりますことから、調査準備のために新たなスペースも要請されているところでございます。これらのことから、いましばらく現状のまま使用せざるを得ない状況にありますので、ご理解いただきたいと思います。撤去につきましては、庁舎問題といたしまして総合的な考え方で検討してまいりたいと、このように思っております。
 以上でございます。
○笹浪 保副議長 稲葉議員。
○稲葉健二議員 ありがとうございました。急に改善できることと、いろいろご検討いただくことをお願いしたいと思います。
 それで、まことに恐縮ですが、先ほどのスクール・サポート・スタッフの件なんですが、ここに提案者の西垣教育長がいらっしゃいますので、設立の際にどのような部分を目的にされて、そして今後、提案した後、どのような形で拡大していくことが理想かの話をお聞きしたいと思うんですが、よろしくお願いします。
○笹浪 保副議長 教育長。
○西垣惇吉教育長 お答えいたします。
 教育基本法を出すまでもなく、教育の目的は子供たちの人格の完成ということでございますが、各学校で機能が正しく機能していないと、子供たちも安定した、また安全で豊かな経験などができないということがまず第一に考えられました。私、ここに来る前は校長会の会長みたいなものをやっておりまして、そのとき研修会等で出てくるのは、親の問題とかいろんな問題がありますけれども、特に一番問題なのは今いろんな子供がいると。それに対応し切れないということですね。ところが、ある市みたいに、その子供につきっきりの――ご存じのとおりですね。市川は決してそれをやっておりませんので、それを宣伝されると大変なことになります。財政部長から怒られますから。そうじゃなしに学校教育全体、また学校で先生方が全体でもって取り組んでおるんですけれども、それでもどうしようもないという子供に対して何か手助けができないかということが発想のまず第一だったわけです。今、非常によくなってきたなと思いますのは、ただ単にADHDとかLDの子供がいるから、すぐ人をよこせということじゃなしに、学校全体で取り組んで、それでよくなる子供もいるんですね。今まで担任との関係だけだったのが、学校全体で廊下を通っているときに、何とか君とか声をかけられるだけで子供がよくなる。そういうような状態のこと。
 私がいつも考えているのは、日本のそういうものがおくれているのは――こういう余計なことを言って、いつも怒られるんだけど、医学との連携ということがこれからは非常に模索されるところではないかなというふうに思います。そういうことを言っていても、現実的に子供は日々成長しておりますので、その成長の手助けになるようなことをしていきたい。学校でどうしてもできなくなった場合に、その子供ということじゃなしに、学校教育全体を通しての教育活動を、校長、教頭初め教員の手助けをするという立場でスクール・サポート・スタッフが活動しているということで、去年からことしにかけて、また人数も非常に多くなっておりますけれども、子供たちが多様な行動をします。いろんな事例を挙げると切りがないんですけれども、何か、こんなとがっているものを持つと、持ったら必ず人を刺さなくちゃいられないというようなこととか、学校の帰り道に自分のかばんを小さい子供の顔にばんとぶつけなくちゃ1日気が済まないとか、世の中、そういうのがいっぱいいるんですね。ですから、それがそのときだけのことで、またよくなってくるという傾向もありますので、それを温かく見守っていくということがスクール・サポート・スタッフの役割でもあるかなと思っておりますので、今後も学校教育全体を通して子供の教育に当たっていきたいというふうに思っております。
 以上です。
○笹浪 保副議長 稲葉議員。
○稲葉健二議員 ありがとうございました。理事者の皆様におかれましては、日々の業務の中、大変かと思いますが、市民の気持ちを考えて、なるべく早期に改善に向けていただきたいと思います。その努力をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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○笹浪 保副議長 次に、荒木詩郎議員。
〔荒木詩郎議員登壇〕
○荒木詩郎議員 緑風会の荒木詩郎です。冒頭、去る11月29日、イラク・ティクリート近郊において射殺された外交官2名のご冥福をお祈りするとともに、謹んで哀悼の意を表するものであります。亡くなられた奥克彦大使は、私が国会で政策スタッフとして勤務しておりましたときに、国連政策課長として仕事上のおつき合いのあった方であります。私のような者にも分け隔てなく接してくださいました。議会に対しても大変誠実で、資料をお願いしても嫌な顔一つせず、要求した理由までおもんぱかって的確な回答を寄せてくれた姿が今でも目に焼きついております。とかく公務員は議会にたたかれるのが嫌で、自分の身を守るために物事を隠そうとする風潮がある中で、そのような姿勢をみじんも見せなかった奥大使のありようは公務員のかがみであると思います。我が市川市の職員の皆様には、ぜひこの精神を受け継いでいただくよう、切に望むものであります。
 では、通告に従いまして一般質問をいたします。
 まず、市川市総合計画について伺います。先順位者の石崎議員、金子貞作議員から質問がありましたので、ご答弁に当たっては、なるべく重複を避けていただければ幸いです。
 総合計画の策定は地方自治法第2条4項に規定されており、市町村運営の基本となるべきものであります。市長の政治姿勢はもちろん、市民や議会の意向をも反映した行政運営の指針となるべきものでなければなりません。市川市の総合計画は平成12年の12月に市川市議会で議決され、平成13年度を初年度とし、25年間を見通した基本構想、10年先までの基本計画と、これらを具体的に実現していくための第一次総合5カ年計画から成っておりますが、策定に当たっては庁内の合意づくりや懇談会21の開催、市民アンケートの実施など、合意形成に努められたと伺っております。この議場には、総合計画策定に携わられた先輩議員が数多くおり、既に熟知されている中で大変恐縮ですが、本計画策定の意義と平成12年12月議会で議決されるまでの制定経緯、また、どのような点に配慮して計画策定に至ったのかお聞かせ願いたいのであります。
 次に、総合計画の進捗状況について伺います。総合計画の実現に向け、平成13年度を初年度とする第一次総合5カ年計画がスタートいたしました。本年はその中間年に当たりますが、この5カ年計画のこれまでの進捗状況をお知らせください。一方で、昨年12月には市川市第2次財政健全化計画が策定され、平成17年度には経常収支比率80%以内、公債費比率10%の達成を目指すこととされておりますが、総合5カ年計画との関係はどうなっているのかお答えください。さらに、現在行われている平成16年度予算編成作業に当たり、総合計画をどのように反映して編成作業が行われているのかお聞かせ願いたいのであります。また、現時点での今後の総合5カ年計画の達成見通しをどのように立てておられるのか、ご見解をお聞かせください。
 大きな2点目といたしまして、次世代育成支援対策についてお伺いいたします。
 少子化が進行する中で、政府は平成11年12月にエンゼルプランを、また平成13年7月には待機児童ゼロ作戦をそれぞれ策定し、子供を産み、育てやすいような環境整備を進めてまいりました。しかし、平成14年1月に発表された我が国の将来推計人口に強い危機感を抱いた政府は、改めて今後10年間、集中的、計画的な取り組みを促進するための次世代育成支援対策推進法案を国会に提出し、本年7月に成立したところであります。この中で、市町村は次世代育成支援対策に関し市町村行動計画を策定することとされ、そのための行動計画策定指針並びに地域行動計画策定に当たっての留意事項が国から示されております。
 そこで伺いますが、この国の方針を受け、市川市としてどう対応しようとしておられるのか、考え方をお聞かせいただきたいと思います。
 次世代育成支援対策の中心的な施策は、やはり子育てと仕事の両立支援、児童福祉施設、特に保育所の整備、充実であろうと思います。先順位者の大川議員の質問に対するご答弁で、市川市の待機児童数が過去最高の710人にも上っているとの調査結果も示されましたが、先日の新聞報道によれば、ことし4月の待機児童数が1年前より増加した市町村の中で、市川市は増加数の多い市町村の上位5番目に位置づけられるという記事も掲載されたところであります。先日のご答弁では、保育所の新増設が困難な中でさらなる定員の弾力化を図っていくという方針を示されましたが、710人の待機児童がいる中で、何人くらいをこの弾力化によって吸収するのか。また、吸収することが可能なのかお聞かせください。ちなみに私の地域の塩浜保育園には15人の待機児童がおりますが、今後の見通しをお示しください。
 さて、先順位者もお触れになりましたが、先般、民生経済委員会では愛媛県松山市を訪れ、保育園の第三者評価を視察してまいりました。私が一番印象に残りましたのは、第三者評価を行政が上から押しつけたのではなく、現場の職員の方々がみずから必要性を認識して、保育環境をよくしていこうと積極的に第三者評価を導入しようとされたことであります。物事を隠すことなく前向きに取り組む姿勢は、冒頭申し上げた、あるべき公務員の精神にも通ずるものがあると思います。担当部局の最高責任者として視察に同行された髙久部長さんの第三者評価についてのご感想と、市川市政にこれをどう反映させていくお考えなのかお聞かせください。
 私は、本来目指すべきなのは幼保一元化であると思います。これは法改正を含めた国の対応を待つ以外にはありませんが、幼保一元化についてどのようにお考えか。市川市として何か備えていることがあれば、それもあわせて基本的な考え方をお尋ねして、私の質問を終わります。ご答弁によりまして再質問をさせていただきます。
○笹浪 保副議長 企画部長。
〔永池一秀企画部長登壇〕
○永池一秀企画部長 総合計画につきまして、何点かのご質問にお答えをさせていただきます。
 まず初めに、総合計画策定の経緯でありますが、ご案内のように、総合計画は地方自治法第2条第4項により、「市町村は、その事務を処理するに当たっては、議会の議決を経てその地域における総合的かつ計画的な行政の運営を図るための基本構想を定め、これに即して行なうようにしなければならない」とされており、これに基づくものであります。市川市では、昭和61年3月に「自然と文化が息づくまち」「豊かに暮らせるまち」「快適で安全なまち」を目指して21世紀初頭を目標とする基本構想を策定いたしまして、その将来都市像を実現するため3次にわたる総合計画を実施いたしまして、市民福祉の向上を目指し取り組んでまいりました。しかしながら、近年の少子・高齢化、地球規模での環境問題への取り組み、高度情報社会への到来など、社会経済情勢や時代の潮流が大きく変化しているのに加え、地方分権、規制緩和の進展など、地方自治のあり方も根本から問われてきたことから、平成13年4月に21世紀に向けた新たな総合計画を策定したものであります。この総合計画は、おおむね25年後の本市の目指すべき将来都市像と基本目標及び施策の基本的な方向を定めた基本構想、基本構想に示されている将来都市像及び基本目標を実現するため、計画期間を10年と定め、主要な施策とその方向を体系的に示した基本計画及び基本計画に示された施策を計画的に実施するため、具体的な施策や計画事業を定めた総合5カ年計画の3層で構成しております。
 また、この計画策定の経緯でありますが、平成12年4月20日の第1回から平成12年10月31日までの第10回の総合計画審議会を開催いたしまして、平成12年11月15日に市川市基本構想の答申をいただいたものであります。幅広い市民参加によるまちづくりを基本といたしまして、市民参加の面では、この総合計画審議会のご審議とは別に市民まつりでの市民意向調査、全市的な市民意向調査や新成人のアンケート、さらには市民懇談会21の開催、市民団体懇談会の開催という経過も踏まえながら、市民の意見を集約して策定をしたものであります。
 次に、第一次総合5カ年計画の進捗状況についてのお尋ねにつきましてお答えいたします。第一次総合5カ年計画は、市川市の将来都市像を実現するための基本目標と施策の方向であります5つのテーマ、「真の豊かさを感じるまち」「彩り豊かな文化と芸術を育むまち」「安全で快適な魅力あるまち」「人と自然が共生するまち」「市民と行政がともに築くまち」、この5つの体系づけた具体的な事業や計画事業を進行管理していくものであります。具体的には、計画期間は平成13年度から平成17年度までの5カ年間で、計画事業は102事業、総事業費は1,243億円を目標に掲げ、スタートいたしました。そこで、平成13年度から平成15年度9月補正までの進捗率は、事業費ベースで497億400万円、進捗率で申し上げますと40.0%となっております。当初計画で見込んでおりました進捗率の62%と比べますと22%の減と、低い数字になっております。この要因につきましては、平成13年度から平成15年度の3カ年の財政推計と実績から申し上げますと、やはり一番大きな原因は市税の大幅な減収が挙げられると思います。計画策定時、これは平成12年度でありますが、平成13年度から平成15年度までの市税の見込み額を2,120億円と見込みましたところ、実際は2,057億円と、63億円の減収となりました。したがいまして、事業に充てる財源の減少に伴いまして、これに関連いたします国、県の支出金、市債の減につながったものであり、また、歳出面では扶助費の伸び、物件費の伸び、繰出金の伸びに税が充てられたことによりまして、建設事業などを抑制せざるを得ないということになりまして、したがって、計画事業の進捗が図れなかったものと分析をしているところであります。
 次に、第2次財政健全化計画と第一次総合5カ年計画の関連でありますが、第2次財政健全化計画は事業費を削減するためのものであり、第一次総合5カ年計画は事業を進めるもので、相反するのではないかというご指摘であります。ご案内のように、第2次財政健全化計画は、平成11年2月に策定をいたしました財政健全化緊急3カ年計画での財政健全化の取り組みをもとといたしまして、将来にわたり長期に安定した財政運営を実現していくために、引き続き第2次の健全化計画に沿った方策を講ずることによりまして財政構造を構築していこうとするために、平成14年の10月に策定をしたものであります。したがいまして、第2次財政健全化計画の基本的な考え方は、経常収支比率の目標を85%にすることで、経常的な収入のうち15%は第一次総合5カ年計画などのまちづくりのための政策経費や新規事業に充てることができる、そのような財政構造にすることを目標にしております。そのために目標を立てて事務事業の見直しなどを行うものでありまして、このことから第一次総合5カ年計画を推進していくことと第2次財政健全化計画は相反するものではなく、むしろ健全化計画を進めることによりまして、5カ年計画の対象事業や新たな施策事業費に財源を振り向けることができるようになると、このように考えております。
 また、平成16年度の予算編成で第一次5カ年計画事業をどのように進捗をさせていくのか。また、どのように見直しをしていくのかとのお尋ねであります。現在、予算編成作業を進めている段階でありまして、詳細につきましては、まだお答えできる状況ではありませんが、国が進めております国と地方の三位一体改革の焦点であります1兆円の補助金削減の動向でありますとか、千葉県が本年度から導入した枠配分方式による予算編成方針による県補助金の削減などにより、さらに厳しい予算編成が見込まれているところであります。このような中で、第一次総合5カ年計画も3年目を迎えまして、計画事業の中には進捗してない事業、あるいは休止している事業などがありますし、また社会経済の変化によりまして、新たに5カ年計画への位置づけが生じている事業などがあるところであります。そこで、先順位者のご質問にもお答えをいたしましたけれども、ことしの5月に企画部、財政部合同によりましてヒアリングを実施いたしました。また、7月の両助役によるサマーレビューも実施いたしまして、この見直しを行っているところでありますが、しかしながら、まだ各所管からの要望につきましては、平成16年度の要望だけを見ましても、かなり財政計画をオーバーしている状況になっております。
 そこで見直しの考え方でありますが、厳しい財政環境のもとで、この計画に位置づけられた事業でありましても、事業の重要性、緊急性、あるいは事業効果などを十分精査するとともに、さらに安全性、あるいは市民に直結する事業などの視点からも事業計画額の縮減、あるいは第二次総合5カ年計画に送ることも視野に入れ、事業の見直しをしてまいりたいと考えております。また、この計画事業の進捗を図る方向でありますが、現在進められている予算編成の中で第2次財政健全化計画への取り組みを踏まえまして、事務事業の見直しや経常的な経費の縮減を図り、政策経費であります第一次総合5カ年計画事業費に財源を配分してまいりたいと考えております。なお、進捗率につきましては、現状の見直しの中の数字で申し上げますと、平成16年度の数値では61.0%、17年度では82.7%と、このような状況で100%に届かないというのが今現実にとらえている数字であります。
 以上でございます。
○笹浪 保副議長 こども部長。
〔髙久 悟こども部長登壇〕
○髙久 悟こども部長 次世代育成支援対策についての3点のご質問にお答えいたします。
 まず1点目、行動計画策定に当たっての市の考え方ということでございます。平成元年の合計特殊出生率が1.57を記録して以降、国は少子化への対応から、平成6年にエンゼルプラン、また平成11年12月には新エンゼルプランを策定し、総合的な少子化対策、子育て支援策を講じてまいりました。しかしながら、昨年公表されました日本の将来推計人口によると、これまで少子化の主たる要因であった晩婚化、未婚化に加え、夫婦の出生力そのものの低下という新しい現象が表面化し、国として、現在の施策のままでは少子化が今後一層進行するものと危機感を新たにしたところであります。昨年9月には「少子化対策プラスワン」を取りまとめ、保育に代表される子育てと仕事の両立支援中心であったこれまでの取り組みに加え、新たに男性を含めた働き方の見直し、地域における子育て支援、社会保障による次世代支援、子供の社会性の向上や自立の促進という4つの柱に沿って総合的な取り組みを推進することといたしました。これを踏まえ、より実効性のあるものとするため、本年7月には次世代育成支援対策推進法が成立したところであります。この法律では、国は市町村に対し、平成17年度を初年度とする5年を1期とした平成21年度までの市町村行動計画、いわゆる地域行動計画を平成16年度中に策定することを義務づけております。なお、市川市では地域行動計画先行策定53市町村にいち早く手を上げまして、国の補助対象事業として、現在、計画策定の基礎資料となる市民ニーズ調査に着手しているところであります。
 また、市川市におきましては、平成11年3月に市川市エンゼルプランを策定しております。今回の国の行動計画策定指針で求められています市町村行動計画に盛り込むべき子育て支援の重点14事業、例えばファミリーサポートセンター事業、病後児保育事業、一時保育事業、地域子育て支援センター事業などは、この本市エンゼルプランで既に実施済み、もしくは計画事業に盛り込まれておりまして、新たな事業の位置づけはほとんどございません。このため、15年度には子育て支援、保健・医療、就業環境など市民ニーズを調査し、目標事業量の推計を行いまして、16年度に計画の策定、公表を予定しております。
 続きまして、行動計画の中で待機児解消にどう取り組むのかという点でございます。国は次世代育成支援の対策として、もう1つ、児童福祉法の一部改正を行いました。この法改正の中では、保育の需要が増大している市町村――各年4月1日現在で待機児童数が50名以上いる市町村を指しますが、保育の実施等の供給体制の確保に関する計画を定めることが規定されました。本市も、この保育に関する計画策定が義務づけられたことになります。本市におきましては、さきの少子化対策特例交付金をてこに、平成10年以降、本年度までに新設園4園、増設園2園、分園2園など43園、4,454人の定員に、また来年度以降は私立保育園2園の新設によりまして、トータルで45園、4,574人の定員となり、これまでに6園、474人、約500名からの大幅な定員増を図ってきたところであります。一方、妙典保育園の事例のように、施設整備で利便が向上しますと新たな保育需要を呼び込むなど、人口需要に応じた適切な施設整備のあり方が問われていると考えております。なお、国の指針では、毎年4月現在の厚生労働省への報告基準をもとに待機児童数、施設整備の計画策定が求められているところであります。市としては、保育に関するこの計画策定に際しまして、真に必要とする人が必要なときに保育されることを目指し、また今後5年間の適切な保育需要の予測、また保育の規制緩和も視野に入れた民間活力を期待しながらの多様な施設の整備を十分考慮して、この計画策定に取り組みたいと考えております。
 次に、弾力化のご指摘でございます。次世代育成の保育に関する計画では、基本的には必要な保育需要に対し、認可保育園、また規制緩和による準認可保育園など、さまざまな施設を工夫して整備することを目指しております。一方、既存施設の有効活用として、定員の弾力化も当面の待機解消に貢献するものと考えております。現在の例から申し上げますと、私立保育園の入園率は118.5%ですし、公立でも107.9%、全29園では約350名が弾力化で入園していることになります。塩浜保育園の例を挙げてでございますけれども、現在、3歳未満児等で待機が生じております。以上児の定員に余裕があるため、入園率としては95.8%にとどまっておりますけれども、これも来年4月までには、この待機も解消される見込みです。なお、塩浜を初め公立保育園の多くは20年以上経過した施設が多く、部屋の間取り等に余裕がないため、弾力化には必ずしも十分対応できる状態ではございません。今後、この保育に関する計画策定に際しまして、改めて施設の見直しを図り、施設修繕等、可能な限り施設の整備、これにより弾力化が図れないか十分検討してまいりたいと思っております。
 次に、本市の第三者評価の取り組み、松山市の視察を踏まえてのご質問でございます。福祉サービスにおきます第三者評価は平成12年、社会福祉法の改正により新たに設けられた制度でございます。我が国の福祉サービスは措置制度として、行政責任のもとに社会的弱者の保護、救済を基本理念に発展してまいりました。あわせて公的な経費を投入する基準であります最低基準が主に施設や職員の配置、資格など、物的、人的条件を規定し、これが福祉サービスの大きな基準とされてきたところです。一方、少子・高齢化社会にあって、福祉サービスの従来の保護的なサービスから普遍的なサービスへの転換に迫られておりまして、いわゆる生活者の質、QOLへの関心が高まり、福祉サービスの質への関心も高まってまいりました。こうした中で社会福祉の基礎構造改革が行われ、個人の権利と選択を尊重した制度の確立、利用者支援の仕組み、質の高い福祉サービスの拡充を理念としまして、平成12年には社会福祉法が改正され、施行されたところでございます。このように、第三者評価事業は国民の価値観の多様化などに対応した新しい次代の福祉のあり方を模索し、また創造する事業であると言えます。
 本市の今回の第三者評価の取り組みに際しまして、こうした趣旨、目的を十二分に理解した上で、複数の保育園から園長以下、職員たちから、自分たちがこれまでやってきた保育の質、内容が親や子供の視点でどう評価されているか改めて見詰め直すために、ぜひこの第三者評価に取り組みたいという熱意ある申し出が複数の園からございまして、うち1園、新田第2保育園で現在実施しているものであります。まだ結果は出ておりませんけれども、保育園の職員からの聞き取りによりますと、職員がみずからの立場、役割を認識し、前向きに取り組もうとしている意識、姿勢の変化が見られるようになった。職員がともに考え、自己評価に取り組むことで、自分の保育園の問題、課題に気づき、園の運営、保育内容を整理するきっかけができたなど、評価、講評を得ております。こういった職員の意識改革が必ずや保育サービスの質の向上につながるものと考えております。
 今後の取り組みですが、実施園での情報を実施園のみの情報にすることなく、これら情報、ノウハウを全園で共有化し、勉強会など自主研修に取り組むことで、保育の質の維持向上をより一層図りたいと思っております。可能な限り、今後、多くの保育園で順次第三者評価を実施してまいりたいと考えております。
 次に、幼保一元化に関します本市の取り組みでございます。従来、幼児教育を目的とする幼稚園と乳幼児の保育を目的とする保育園とは、それぞれ長い歴史と実績に基づきまして、その機能、目的が異なるとされてきました。しかしながら、地方におきますさまざまなモデル事例、取り組みが行われまして、平成10年には、当時の厚生省と文部省が幼保一元化を促進するための統一的見解として、幼稚園と保育園の施設の共有化等に関する指針を示しております。その主な点でございますが、施設の共有化の促進、具体的には遊戯室とかトイレ等を共有化すること。また2点目に、幼稚園教諭並びに保育士の両方の資格取得が一般化している現状から職員資格の共有化を図るといったハード、ソフト面での弾力的な運用が図れるよう、一定の基準を示したところであります。また、最近の新聞報道では、平成18年度までに文部科学省と厚生労働省が幼稚園と保育園の機能をあわせ持つ総合施設の創設を検討すると紹介されているところです。この幼保一元化の効果といたしまして、空き教室のある幼稚園を活用して不足している保育需要を賄う、これにより施設の効率的な運用が図れる。また、地域の子供たちが年齢や保護者の就労形態に区別されることなく、ゼロ歳から就学前まで1つの施設において一貫して保育と幼児教育が受けられるなど大きなメリットがあると考えられております。
 そこで、本市で考えられます幼保一元化の方法としましては、まず少子化社会にあって、幼稚園需要に比べ保育需要が相対的に高いことを踏まえまして、まず1点目に、公立幼稚園の余裕ある教室を利用して保育園の分園または小規模園の整備ということが考えられます。また2点目には、私立幼稚園の中でも将来的に保育園経営を考えてもいいというような場合の支援が考えられます。また3点目に、今後、国が示す幼保園といった、こういった施設を幼稚園、保育園のニーズの高い行徳地域のようなところに設置することが想定されます。新設であれば、最初からそれぞれの施設基準を満たすような施設整備、人員配置を講ずることが可能ですけれども、最大の問題は用地の確保にあると考えております。これらいずれの方法を採用するにいたしましても、徐々に国の規制緩和は進んでおりますが、まだおのおのの施設ごとの設置基準、最低基準がございます。例えば児童1人当たりの保育室の面積、園庭の広さ、年齢ごとの配置保育士や幼稚園教諭の数、また給食室の必置義務をどう満たすかなどのほか、幼稚園に通園している保護者の理解をどう得るかなどの課題も出てまいります。しかしながら、幼保一元化につきましては少子化社会における重要課題であると認識しており、現在も教育委員会とこども部におきまして、この幼保一元化を含む子供の育ち、子供の支援についての連絡会の中でさまざま検討を行ってきております。来年以降、保育に関する計画の策定の中でも、待機児童の解消、あるいは子供たちの育成環境の整備といった観点からも選択肢の1つとして調査、研究をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○笹浪 保副議長 荒木議員。
○荒木詩郎議員 それぞれご答弁ありがとうございました。残り時間を使いまして再質問をさせていただきたいと思いますが、まず、市川市の総合計画についてですけれども、私は市町村の総合計画といいますのは、先ほども申し上げましたように、やはり自治体の行政の施策を進めていく上での一番の基本だと思います。そこに必要なのは、やはり政策判断であります。そして、現実性、柔軟性というものが特に総合5カ年計画には求められると思うんです。
 そこでちょっとお聞きをしたいんですけれども、市長の選挙公約がこの総合計画の中にどういう形で盛り込まれているのか。そして、それがこれまでどういう進捗で実現をされてきたのかお聞かせをいただきたいと思います。
 それから、次に総合5カ年計画の進捗状況、先ほど40%というお話がございました。これが高いのか低いのかという議論はあろうかと思いますが、私はやはり低いのではないかと思います。5カ年間で本来60%を達成してなければいけないのを、40%しか達成をしてないというところ。財政事情が厳しいというお話があったわけですけれども、それでは、これまでの進捗状況をどういうふうに評価をされているのか。具体的にどんな特徴があるのか。どんな分野が進んで、どんな分野がおくれていると考えておられるのか。その辺のところをお聞かせをいただきたいと思います。
 それから、財政健全化計画と総合5カ年計画との関係でありますけれども、部長さんご答弁ありましたように、市の予算の85%を経常費に回すという努力をされている。経常収支比率を85%にするというのはそういう意味なんだということをおっしゃいましたけれども、私、計算してみますと、総合5カ年計画は総額が1,200億円ですね。年平均でいくと240億円ずつ必要になるわけです。それに対しまして、市の予算は約1,000億で、その85%を確保したとしても150億にしかならないわけで、その差額がどうしても埋められない。これは総合計画と、実際に財政計画を運営していく上でそごが出るわけですね。そのそごを認めた上で計画をおつくりになっているのか。それとも、そごはない、ぴったりすべきだとお考えなのか。その辺のところをお聞かせいただきたいと思います。
 それから、平成16年の予算の中での対応ですけれども、先ほどお話がございました要望事項、実際にかなり多くの要望が出ているということですけれども、私のところへいただきました資料を見ますと、243億5,772万5,000円要望されているようなんですけれども、実際に来年度予算でこれがどのぐらい実現できるとお考えなのか。何%ぐらいなのか。詳細まで答えられないということでしたけれども、計画レベルの数字ですので、アバウトで結構ですので、どのぐらいの目標値で予算を組んでおられるのかをお聞かせいただきたいと思います。
 それから、達成見込みなんですが、恐らく5カ年計画は5年間で達成できない。既に進捗見込みを見ましても、先ほどご答弁ございましたように、82.7%の進捗だというお話で100%に届かないわけですけれども、これを、じゃ、次の5カ年計画にどういうふうに生かしていくのかということなんだろうと思います。私は、やはり5カ年計画でありますから、現実的に達成見込みな計画をつくるべきであると思うし、5カ年計画の中にも、達成が難しいものでも目標値として掲げなければならないものはあります。確かに計画と実態の間に乖離が生ずることはやむを得ないわけで、これは5カ年計画の進捗状況を見てもわかります。老健施設や特養ホームを整備すると書かなきゃいけないわけですが、実際に整備するということになると、これはなかなか大変だから、別のところの福祉の予算がふえていく。計画の中でそごが出てくるのは、そういう部分はあると思うんですけれども、実際に次の5カ年計画に向かって、どういう点を反省して新しい5カ年計画をつくっていこうとされているのか。先ほど審議会に諮問されるというお話があったわけですが、これはあくまで諮問であって、審議会の設置条例にも市長が諮問するときちっと書いてあるわけですから、きちんとした形で諮問をしていただかなければなりませんし、諮問に当たっては、やはり市の考え方を明確にした上で諮問をしていただきたいと思うのであります。そういうことを踏まえまして、次の5カ年計画に今どういうふうな反省点を持っておられるのかお尋ねしたいと思います。
 それから、次に次世代育成支援対策でありますけれども、市町村行動計画への対応について、市川市の方でも市民ニーズ調査に着手をして一生懸命やっておられるということ、国の施策を先取りしてやってこられたというお話、これは市長さんから前もご答弁をいただいて、私も記憶しておりますけれども、厚生労働省が平成16年度の概算要求で大蔵省に対しまして、子育て支援総合推進モデル事業というのを提案をしております。まだこれは折衝中ですので、このモデル事業が実施されることになるかどうかわかりませんけれども、これは各自治体における総合的な取り組みを促進するために先駆的な自治体に対する助成であります。市町村各県1カ所程度、都道府県では10カ所程度をモデルとして指定をしたいという意向が厚生労働省の方で示されております。これにつきましては、せんだって資料もお渡しをしてあると思うんですけれども、私は、ぜひこういう事業――これは国の補助事業ですけれども、率先して手を上げて、市川市民のために国の補助金を引っ張ってくるというような努力が必要だと思います。これはモデル事業なものですから、年200万ぐらいの広報予算ぐらいしかつかないんですね。各市から視察に来るから、その広報経費ぐらいしか出ないんですけれども、このモデルに指定されることによって、ほかの事業がいっぱい引っ張ってこれるんですね。子育て支援関係のいろんな既存の事業が引っ張ってこれる。これは厚生労働省としてみれば、非常に予算としてはとりやすいやり方なんですね。モデルをつくって、既存の事業の中から予算を充てて、それは割り振りで充てていけばいいわけですから、予算自体をふやすという話にはなりませんけれども、私たち市川市にとってみれば、このモデル事業に指定されることによって、ほかの子育て支援の事業も予算を引っ張ってくることができると私は思っておりますので、ぜひこれもご検討いただきたいと思います。
 これは総合的な子育て支援ということなものですから、総合的に子育てを支援していく、そういう体制を市川市がとらなければならないということになります。既に手を上げていただいて市民ニーズ調査もやっておられるわけですから、十分にその資格はあると思うんですけれども、例えば今度、市川市が来年、健康都市の宣言をされるというようなお話も承っておりますけれども、健康都市と子育て支援を結びつけた行政を実施していく。あるいは、この間ありました都市計画のマスタープラン、あれにも子育て支援策というのが実は入っていないわけですけれども、その中に子育て支援もきちっと位置づけて都市計画をつくっていく。そういう姿勢が、私は市川市にはこれから必要になってくるのではないかと思います。その意味で、これはご答弁がいただけるかどうかわかりませんけれども、ぜひ補助金をもらうような準備をしていただきたいなと思っております。
 それから、待機児童の解消につきましては、これはよくわかりました。塩浜保育園も解消されるというお話ですし、なかなか解消していくのは難しい話だということはよくわかっているんですけれども、保育に関する計画に基づいてきちっとやっていただきたいと思います。
 それから、第三者評価についての考え方でありますけれども、これも一緒に視察に行っていただきまして、議会と行政が問題意識を共有しながら施策を進めていくということは、市政をよりよくしていく上で大変重要なことだというふうに認識しておりますので、問題意識を共有させていただいて、今後可能な限り第三者評価をやりたいというお話なものですから、これに期待を申し上げたいと思います。
 それから、幼保一元化についてですけれども、やっぱりこれからの時代というのは、幼稚園と保育所が分けて存在するというのが、そもそも既に時代の流れからしておかしいと私は考えておりまして、余り時間がないから能書きは垂れませんけれども、これから幼保一元化に向けて、市川市としても、やはり問題意識を十分持った中で対応していっていただきたいと思います。
 それでは、ご答弁をお願いします。
○笹浪 保副議長 企画部長。
○永池一秀企画部長 5カ年計画に対して何点かのご質問にお答えをさせていただきます。
 初めに、市長の選挙公約との関係はどうなっているのかというご質問でございます。市長の選挙公約につきましては大きく5項目に分かれておりまして、初めに、福祉と教育の充実したまちをつくります。それから2つ目には、文化と芸術を育むまちをつくります。3つ目には、都市基盤の整備を進め、快適で安全なまちをつくります。それから4つ目として、自然と共生したまちづくり。5点目として、市民が主役のまちをつくりますと。この5項目につきまして公約に掲げておりまして、具体的には、「福祉と教育の充実」の分野におきましては救急医療体制の強化、充実、それから保育園の待機児童の解消、地域ケアシステムの拡充、教育施設の耐震補強工事など。それから、「文化と芸術を育む」分野では街かど美術館の整備、市民サポーターなど市民参加型の文化活動、それから行徳地区に文化施設の整備などであります。また、「都市基盤の整備」の分野では大洲地区の防災公園の整備、旧江戸川堤防敷の整備活用、バリアフリーのまちづくり、市川駅南口再開発事業の促進などでありまして、また、「自然と文化の共生」の分野では屋上緑化、グリーン購入、ごみの分別の細分化、資源循環型社会の構築、行徳ふれあい周回路の整備、「市民が主役」の分野ではパブリック・コメント制度の確立、ボランティアなどの市民活動の支援、外部人材の登用、より一層の行財政改革の促進と、このようになっております。市長公約の大部分につきましては、第一次総合5カ年計画に位置づけしておりまして事業を進めておるところでありますし、その他の部分につきましても着実に進捗しているのではないかなと、こういうふうに考えております。
 また、今までの進捗状況をどのように評価をするのか、どこがおくれているのか、進んでいるのかというご質問でありますが、この15年度9月補正時点での進捗率は40%ということで、当初の62%に比べて低くなっているというご答弁を先ほどさせていただきました。私どもの考え方の中では、現在の社会経済状況を考えますと、まずまずではないかなというふうに考えております。数字的に、今、そういうふうに申し上げましたのは、先ほどのご質問者の答弁では1,028億円というふうに申し上げました。単純に計画事業の1,243億円との割合を申し上げますと、先ほどの数字になるわけですが、その数字を仮に置きかえてまいりますと、15年度では48.4、それから16年度で73.8というような数字になってまいります。そういう面で、まずまずの数字ではないかなというふうに感じているところであります。また、今後におきまして、現在の経済情勢が急激に回復するということは考えにくい時代となっておりますことから、5カ年計画事業でありましても、事業の重要性、緊急性、あるいは事業効果なども十分精査をいたしまして、計画事業の達成に向けて、できる限り努力をしてまいりたいというふうに考えております。
 また、進んでいる分野、おくれている分野でありますけれども、「市民と行政がともに築くまち」の分野の情報通信技術関係、さらには「人と自然が共生するまち」の分野の自動車の排ガス対策などの環境関係、それから「彩り豊かな文化と芸術を育むまち」の分野では文化活動施設整備、あるいは史跡の保存整備関係で進捗が図られているところであります。一方、進捗がおくれている分野といたしましては、「快適な暮らしを支え、質の高い都市基盤整備」の分野で特に都市計画道路関係、あるいは公共下水道整備関係、それから「人と自然が共生するまち」の分野の中の公園緑地関係につきまして進捗がおくれているのではないかなと考えております。これらのおくれている事業につきましても、財政状況が非常に厳しい状況となっておりますが、極力財源配分をしてまいりたいというふうに考えております。また、今後の考え方でありますが、現在見直しを進めながら予算編成を実施しております。そういう中で十分検討しながら総合計画審議会の方に見直し案をお諮りをしていきたい、このように考えております。
 以上でございます。
○笹浪 保副議長 こども部長。
○髙久 悟こども部長 子育て支援の総合推進モデル事業のご質問でございます。この厚生労働省の資料によりますと、国のエンゼルプランの主要な子育て支援事業、例えばファミリーサポートセンター事業でありますとか病後児保育、放課後保育クラブなど、こういった事業がこのモデル事業の必須事業になっております。また、選択事業として、ショートステイですとかトワイライトステイだとか、いわゆる子供の短期保護事業を必ずつけ加えることということになっております。また、こういう取り組みを行った場合に、先駆的な総合的な取り組みを行った市町村をモデル自治体として指定して、推進事業の計画づくりやセミナー等に関して国の経費を補助するというふうに伺っておりますけれども、まだ県等からの正式なものがないために金額等がなかなかわかりにくくなっております。これを私ども内部でも検討させていただいておりますけれども、市川市では必須事業はすべて実施してございますし、この選択事業の中の児童のショートステイ事業についても、ここ何年か継続的に検討しておりまして、特にことし、来年度の実施を目指して母子生活支援施設で実施できないかという、こういう調査、研究を今検討しております。ただ、これは市の予算もさることながら、国の予算枠、また許可が必要になります。仮にこの選択事業が実施できました場合には、国の指定をぜひ受けまして、市と市民が協働で子育て支援に取り組んでいる全国の先駆的なモデル市として、さらなる施策の充実に努めたいというふうに現在考えております。
 以上です。
○笹浪 保副議長 荒木議員。
○荒木詩郎議員 それぞれご答弁ありがとうございました。なかなか財政事情が厳しい中で総合5カ年計画を進めていくというのは厳しいんだという問題意識が示されたと思うんですけれども、私はこの間の決算の特別委員会にも参加をさせていただいたんですけれども、市川市の財政というのは確かに厳しいものがありますけれども、まだまだ体力があると思うんです。これはどこまでやるのがいいかというのは、まさに政策判断でありまして、公債費比率10%の目標はいいのでありますけれども、当面、市債を発行して、4年先、5年先になって償還が行われるわけで、公債費比率になってはね返るのは4年も5年も先の話であります。
 先ほどからるるお話がございました三位一体という国の方針も、三位一体で補助事業を一般財源化すると称して地方の財源がなくなっていくというとらえ方をするのか、それとも構造改革の大きな流れとして三位一体というのが動いていて、そうした中で補助金を一般財源化し、自主財源をふやしていくというふうに理解をするのか、それによって全然とらえ方が違ってくると思います。私は今の進めている、少なくとも小泉総理の三位一体というのは後者であるし、そうなった場合には自主財源をもってしっかりやっていけるという体力は、市川市には十分あると思います。既に財政力指数も1%を超えておりますし、そういう中で、今、国の方針を怖がって、あるいは財政健全化計画にこだわる余り、今やらなければいけない事業――先ほどおっしゃっておりました普通建設事業、例えば都市計画道路、下水道、公園緑地がおくれているというのであれば、これをもう1度やるべきじゃないかと再検討するような施策を、私はぜひご検討いただきたいと思います。来年度の予算編成に向けて、まだまだ聞きたいこともあるんですけれども、もう時間になりましたので、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○笹浪 保副議長 この際、暫時休憩いたします。
午後3時4分休憩


午後3時42分開議
○岩井清郎議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 先ほどの小泉昇議員の議事進行に関する発言についてお答えをいたします。議長といたしましては、当時は金子貞作議員の一般質問中であり、その質問終了後、石崎たかよ議員の発言を許可する予定でおりました。
 以上でございます。ご了承願いたいと思います。
 この際、企画部長から発言の申し出がありますので、これを許します。
 企画部長。
○永池一秀企画部長 金子議員の答弁の際に発言内容が二転三転したことにつきましてはおわびを申し上げたいと思います。発言につきましては注意してまいりたいと思いますので、よろしくどうぞお願いいたします。
○岩井清郎議長 次に移ります。
 日程第1一般質問を継続いたします。
 樋口義人議員。
〔樋口義人議員登壇〕
○樋口義人議員 日本共産党の樋口です。一般質問を行います。
 まず初めに、来年度予算編成に当たっての基本的な考え方について質問いたします。
 新年度の予算編成をめぐる情勢は大変厳しいものがあります。その第1に、自民党税制調査会の検討で住民税の均等割額の大幅な引き上げ、また、生計を同じくする妻の非課税措置の廃止など庶民増税が打ち出され、逆に経済会の要求であります連結納税企業の法人税の2%課税制度の廃止で約1,000億もの減税を計画するなど税制改正が打ち出されております。また2つ目に、小泉内閣は国と地方の責任分担を明確にすると三位一体の改革を打ち出し、骨太方針2003を発表いたしました。この内容は、国庫補助金、負担金と地方交付税と地方税の国と地方の配分を大きく変更しようとするものであります。しかし、予算編成時期の今日に至っても、住民負担増等に結びつく国の補助金1兆円削減だけが先走り、税の配分などは何一つ具体化されず、各市町村は困惑しているところではないでしょうか。今年9月末、長野県で市町村長の集まり、自治体フォーラムが開かれました。長野の田中康夫知事が講演の中で、市民は税金を払うことが嫌だと言っているわけではない。税金の使い道がわからない、怒っているのだ。私は、住民が税金を払いたい町をつくるのが行政の仕事だと思いますと、田中知事らしい講演をしました。私も、そうであると思います。
 さて、さきの衆議院選挙の中で明らかになりましたが、不景気を名目に大手ゼネコン企業のための公共事業の積み増しや法人税の大幅減税、大手企業と銀行への多額の公的資金の投入が繰り返されました。しかし、不況は一向に解決しません。国民の暮らしはどうでしょうか。勤労世帯の年収は、この1年間に23万円も減収。その上、年金支給額が引き下げられ、医療費や介護保険料の値上げ、庶民増税など、1年間に約3兆円もの負担増となりました。国税は国民のために社会保障を主役に使うことが基本とされておりますが、残念なことに、日本は国税総額のわずか29%しか社会保障に使われておりません。約半分を基本とするならば、あと約10兆円の財源を社会保障に回すことができ、国民の負担を軽減することもできます。国の予算編成に当たっては最大限むだ、浪費をなくし、住民の要求に責任を持つ地方自治体と社会保障の財源を主役にした予算編成とするよう、国に強く要請する必要があると考えますが、市川市の市長としてどのように考えておられるかお答え願いたいと思います。
 さて、千葉県政においてでございますが、去る9月末、千葉県の総務部長から市長にあてて、平成16年当初予算編成における基本的な考え方についての通達が出されました。その基本は、各部局ごとの枠配分方式に改めることや、また各種の施策を民間委託することや、ハードの事業からソフトの事業へとか、予算の質的転換と効率化を図るとかいろいろ書いてありますが、具体的には何を言っているのかさっぱりわからない、趣旨の定まらない内容となっております。千葉県は15年度の各種補助金138事業、31億1,200万円を廃止や休止し、さらに225事業、49億4,600万円も縮小や減額しました。ところが、県はこの間、幕張メッセやかずさアカデミアパークなど大規模な開発を進め、高速道路においては東京湾アクアラインに140億円もの支出金を投入し、また、この市川を通る外環道路には今日まで1,169億円もの負担金をつぎ込んでおります。その上、最近問題となっております県住宅供給公社をめぐるむだな税金の使い方、159億円もの用地を買い上げるとか、また、特定優良賃貸住宅事業においては911億円もの借金をつくり出す。いかに県民の税金をむだに使ってきたか、県民の前に明らかにする必要があります。この責任はだれにあるのでしょうか。余りにも無責任であると言わざるを得ません。市川市内においても、危険な県道を早く改修していただきたいという住民の要望を初め、県の1級河川の改修や、調整池や、また下水道の幹線など、たくさんの県事業が残されております。市長、予算編成に当たって県から通達がありましたが、市民の要望を考えるならば、県に対し積極的に要請する必要があると考えますが、市長はどのように理解され、行動される予定か、その決意のほどをお聞かせ願いたいと思います。
 さて、当市川市の新年度予算編成に当たっても多くの問題と課題があるのではないでしょうか。歳入においては、不況に伴う市税の落ち込み、国、県の財政締めつけによる財源不足など、多くの要因が考えられます。歳出においては義務的経費の増大や、また、多くの市民要求にこたえなければならない。そこで重要なことは、市民の立場からの予算編成です。市長、今まで市民との懇談や話し合いの中で、市川市はお金がない、財政が非常に厳しい、待ってくれというような、要望になかなかこたえようとしないというような声をたびたび私は聞いてまいりました。しかし、市川市は今議会で14年度決算の認定の中でも明らかになったように、財政力指数においては1.01と、前年度より0.02ポイント上回り、類似30市のうち上位にランクする。また、自主財源比率も75.2%。その中でも市税の割合が61.7%も占めているのであります。市長、このような安定財源の中で特に税金の使い方を市民本位に切りかえなければならないと思います。市民要望にこたえることができるのではないでしょうか。市民に対する税外負担は、もうこれ以上ふやすわけにはいきません。長野の田中知事は各市町村長を前にして、さきの講演の中の最後に、住民から選ばれた人は自分の考えをきちんと言わなければなりません、エールを送りますと励ましの言葉で終わりました。市長、決算で明らかになったように、超過負担においては24億円も、一般財源においては9億6,000万も、地方自治体と住民いじめの国、県の新年度予算方針などに対し、きちんと市長の考え方を申すべきではないでしょうか。
 そこでお聞きしますが、第1に、市川市の新年度予算編成に当たっての基本的な考えと、どのようなプラスとマイナスの要因があるのかお答えください。
 第2に、市川市みずからむだ、浪費をなくすことが必要です。これには、常に事業やその課題を研究し、検討しなければ見えなくなってしまいます。どのような対策と体制をとられているのかお答え願いたいと思います。
 第3に、市民負担の増額はもう限度を超えていると判断いたしますが、新年度におけてどのような考えを持っていらっしゃるのか具体的にお答え願いたいと思います。
 次に、生活道路の整備について質問いたします。
 市川市は昔からの農道や水路の道路化など、狭いまま今日に至っている地域が大変多く、防犯、防災上からも緊急に整備しなければならない道路がたくさんあります。私は今回、下貝塚地域と稲越地域の生活道路の整備について質問いたします。
 まず、下貝塚地域ですが、以前、1丁目7番地先の火災の際、2軒を焼失してしまいました。また、同じ1丁目7番地で落雷のために1軒焼失し、3軒が被害を受けました。それだけではありません。救急車の進入や、また引っ越しの際の車が入れないなど、日常生活に多くの問題を残しております。特に下貝塚バス停からの入り口道路と宮久保4丁目境の道路は大変交通量が多いのであります。また、2丁目の高台の1本しか道はございません。この整備など大変必要と感じますが、計画的に整備する考えはないのかどうかお答え願いたいと思います。
 稲越地域においても、下貝塚と同様に生活道路の安全対策が大変地域の人から求められておりますが、今考えている計画がありましたらお答え願いたいと思います。
 以上、質問いたします。
○岩井清郎議長 財政部長。
〔池田幸雄財政部長登壇〕
○池田幸雄財政部長 2004年度予算編成についてのうち、(1)予算編成をめぐる情勢について、大きく4点の質問にお答えいたします。
 初めに、国の三位一体の改革の影響ということでございましたが、この国庫補助金・負担金につきましては、貴重な財源といたしまして、それぞれの財政に密接に関連いたしますので、国、それから千葉県、市川市の財政状況及び16年度の予算編成方針に少し触れさせていただきます。
 まず初めに、12月5日、閣議決定されました国の平成16年度予算の基本方針についてでありますが、それによれば、我が国の経済の現状を、世界の景気回復に明るさが増している。こうした中で、我が国経済は雇用情勢は依然として厳しいものの持ち直しの動きが見られ、企業収益の改善等、企業部門に前向きの動きが見られるなど、景気は持ち直しているとしております。また、平成16年度の我が国経済は、引き続き穏やかな回復過程をたどるものと見込まれる。デフレ傾向は継続するおそれがあるものの、需要の回復等によりデフレ圧力は徐々に低下していくことが期待される。海外経済や金融、為替市場の動向等には引き続き留意が必要であるとしております。財政の状況につきましては、バブル経済崩壊後、総じて景気回復を優先した財政運営を行ってきた結果、先進国のいずれの国と比較しても極めて深刻な状況にある。平成15年度予算は、国債発行額を極力抑制することとしたものの、公債依存度は44.6%にも及ぶ見込みであり、また、かつてのような高い経済成長に依存した税収の伸びが期待できない中で、急速な人口の高齢化等に伴う諸経費の増大や公債の累増に伴う国債費の増大等により歳入歳出構造はますます硬直化してきており、財政構造についての思い切った見直しがなければ、歳出と税収の多額のギャップは年々増大していく可能性が強い。このような財政の持続可能性に対する懸念の増大を放置することなく、今後も引き続き財政構造改革に着実に取り組み、将来世代に責任の持てる財政を確立する必要があるとの方針が出されておりまして、この大綱に含めまして細かい方針が出ております。
 次に、10月21日に市町村財政課長会議で発表されました千葉県の財政状況でございますが、国と同様、深刻なものとなっております。まず、資料的に申し上げますと、14年度の一般会計の決算の状況では、13年度決算が形式収支が80億円、実質収支が19億円に比較しまして、14年度は形式収支が△の9億円、実質収支が△の82億円というような状況でございます。この大きな要因になっておりますのが県税収入の減少でございまして、長引く景気の低迷による県税の減収としましては、平成3年と比較しております資料でいきますと、平成3年が6,265億円に対しまして、平成14年度決算では5,137億円という数字になってございます。特に法人関係税の大幅な落ち込みで、平成3年2,385億円が14年度決算では1,214億円という数字になってございます。また、義務的経費の増加がこの赤字の要因になっているようでございまして、人件費、社会保障費及び公債費の義務的経費が歳出全体の伸びを上回っているということで、歳出規模で申し上げますと、平成13年が1兆3,190億円に対しまして、14年が1兆5,112億円、1.15倍になっております。人件費につきましては1.22倍、社会保障費につきましては2.03倍、公債費につきましても2.3倍というふうな数字になってございます。財源的に県債を発行していることから、県債の残高もかなりの増加になってございまして、平成3年6,531億円の県債が14年度決算では2兆955億円と3.21倍になってございます。このようなことから、千葉県では本年度の予算要求につきまして、ご質問者からもご指摘ございましたように、枠配分方式の導入を本年度から取り入れるというようなことでございます。特にこの枠配分の内容につきましては、投資的経費につきましては、前年度予算に対しまして、補助事業はその85%、単独事業が60%としていること。また、部局枠経費につきましては、前年度の70%を配分するというようなかなり厳しい予算配当になっているところでございます。
 次に、市川市の財政状況につきましては、今議会の12月補正の議案質疑でもご説明させていただきましたが、現時点におきまして決算見込みを試算し、14年度決算と比較してみますと、総じて悪化の傾向に移りつつございます。歳入に占める比率で申し上げますと、地方税が14年度決算では61.78%に対しまして、決算見込みでは60.7ということで、1.08の減でございます。それから、地方債につきましては12月補正で増発をさせていただきました関係から、4.32が7.67ということで3.35ポイントの増になっております。自主財源につきましては、14年度決算75.19が71.66ということで3.53の減になってございます。次に財務比率でございますが、経常収支比率でございますが、14年度決算が87.74でございます。これが88%程度に押し上げるのではないかというような予想をしてございます。公債費比率につきましては10.35が11.57、起債制限比率も8.32が8.93というような見込みを今立てておりまして、経常経費の比率を含めましても、新年度予算の中では投資的経費に回す財源が不足してくるだろうというような予測がとれるところでございます。
 そこで、ご質問の三位一体の改革の影響と国に対する市の考え方についてお答えいたします。まず、三位一体の改革の具体的な内容は、現時点では確実な情報を得られておりません。情報を整理いたしました中でのお答えとさせていただきます。その基本的な考え方は、官から民へ、国から地方へという前提のもと、地方の権限と責任を大幅に拡大し、国と地方の明確な役割分担に基づいた自主自立の地域社会から成る地方分権型の新しい行政システムを構築するというものであります。これによりまして、受益と負担の関係を明確にし、地方がみずからの支出をみずからの権限、責任、財源で賄う割合をふやし、真に住民に必要な行政サービスを地方みずからの責任で自主的、効率的に選択する幅を拡大するものでございます。三位一体改革の具体的な改革の工程につきましては、国庫補助負担金の削減。これにつきましては、平成18年度までにおおむね4兆円程度をめどに廃止、縮減等の改革を行うというものでございます。それから、地方への税源移譲につきましては、補助金の削減に伴い廃止する国庫補助負担金の対象事業の中で、引き続き地方が主体となって実施する必要があるものについて、補助金の性格等を勘案しつつ8割程度を税源移譲し、義務的な事業については全額を移譲すると。3点目としては、地方交付税の改革でございます。補助事業の抑制、投資的経費――これは単独です――を抑制するとともに、算定方法の簡素化、段階補正の見直しにより交付税総額を抑制し、交付税の依存体質から脱却するという3つの柱から成るものでございます。
 16年度におけますこれらの影響でございますが、詳細情報ではありませんが、新聞報道等によりますと、前の質疑の中でも出ておりましたが、国庫負担金削減につきましては1兆円の削減が首相指示額として明示されておりまして、各省庁へ削減額が割り当てられ、各省庁が削減案を提示したところであります。文部科学省の教職員退職手当の削減とか、厚生労働省が提示した生活保護費の補助率一律削減案などにつきましては内外から批判が集中しておりまして、首相が再検討を促し、差し戻しをするなど混迷が続いているところであります。各省庁への削減枠は、国土交通省で3,254億円の減、厚生労働省が2,740億円、文部科学省が2,636億、農林水産省が800億。以下、総務省、環境省、経済産業省、内閣府、その他省庁ということで、合計1兆円の減となっているところでございます。これらのうち、影響を受けると想定されます国庫補助負担金につきまして、本市が影響を受ける可能性ということでございます。国土交通省関連では地方道路整備臨時交付金、下水道事業補助金、厚生労働省関連では児童保護費負担金、介護保険事務費交付金、生活保護扶助費負担金、児童扶養手当負担金、文部科学省関連では地域家庭教育力活性化推進費の補助金、学校施設整備費補助金――これは小中学校でございます。農林水産省関連では農業委員会交付金、総務省関連では交通安全対策特別交付金等が挙げられております。次に、地方への税源移譲についてでありますが、財務、総務両省は、来年度はたばこ税を軸に5,000億円程度にとどめる方向で検討に入っております。所得税などの基幹税の移譲は見送りとなっているところでございます。次に、地方交付税の改革につきましては、都道府県向けの事業費補正を原則として廃止、算定の根拠となる地方財政計画を3兆円程度圧縮し、実質的に地方交付税総額も1兆5,000億程度減らすというものであります。
 このように16年度への影響額が少しずつ明らかになる中で、中央省庁の動きは三位一体の改革の本質であります、地方がみずからの支出をみずからの権限、責任、財源で賄う割合をふやし、真に住民に必要な行政サービスを、地方みずからの責任で自主的、効率的に選択する幅を拡大するという趣旨に全くそぐわない、地方の負担増のみを招く改革であると感じております。私たちといたしましては、本来の三位一体改革の趣旨である地方分権の理念に沿って税源移譲を行った上で、地方の歳入歳出の自由度を高める改革を望んでいるところでございます。このようなことから、全国市長会から要望として、税源移譲と国庫補助負担金の廃止、縮減に関する緊急提言を15年の10月に提出したものであります。
 次に、県補助負担金の廃止、休止の締めつけに対して、県への要望の考え方はというようなご質問がございました。平成16年度予算の県の市町村に対する補助金は、廃止を検討しているもの、見直しを検討しているものなどの全体で部局経費として30%を削減することとされておりますことから、本市も多大なる影響を受けることとなると考えられますが、やはり現段階では確実な数値をとらえることができません。したがいまして、平成16年度当初予算要求の段階で、市川市でございます、各所管からの情報を収集いたしました範囲で影響があると思われる補助金の主なものを挙げますと、県で廃止を検討しているもの、国民健康保険基盤強化事業補助金、母子福祉推進員活動事業補助金の2件が想定されます。また、県で見直しを検討しているものとしましては社会福祉施設整備費の補助金、合併浄化槽設置促進事業補助金、排水施設管理委託金等々で18件、合わせまして20件の影響があろうかというふうに現在とらえております。県の補助金等の削減につきましては、県の財政状況も厳しいことは十分理解できるところでありますが、一方的な削減については県内各市から批判の声が上がっておりますことも事実でございます。本市といたしましても、県への申し入れを行っておりますが、千葉県市長会においても、去る10月16日に県補助金の削減などを行わないようにとの要望をしたところでございます。
 次に、むだ遣いをしないことが重要であるが、浪費対策にどのように取り組んでいくのかということのご質問にお答えします。16年度当初予算編成は、市税収入がさらに減額となる見込みであります。それに加えまして、国の三位一体の改革によりまして国・県支出金の落ち込みが想定されており、財源の確保は一層難しい状況が予想される一方でございます。歳出におきましては、国民健康保険を初めとする国の制度改正や、既に着手しております大型プロジェクトの推進、保健・福祉・医療の問題、環境、情報化の推進、都市基盤整備など、財政需要が山積しております。このようなことから、今までと同じような予算編成はできないということは私どもも認識しているところであります。
 そこで、本年度はまず歳入の推計から、歳入に見合った歳出とするために、経常経費、それから経常的政策経費の事業につきまして、各部への事業費ベースの枠配分方式を実施したところでございます。その枠配に対しましての要求状況でございますけれども、参考までに申し上げますと、私どもが中期財政計画で試算しておりました額よりも、経常経費と経常的政策経費の枠配分合計額に対しまして、大幅な枠配分超過となっております。さらに、ここに臨時的な政策経費を加えますと、現段階では約191億円の財源不足となっているところでございます。この財源不足に対しましては、徹底的な歳出の抑制とか市債の活用または各種基金等の活用など、あらゆる手段をもちまして財源確保していかなきゃならないというふうに考えておりますが、このような状況の中では、むだをなくすということは、ご指摘のとおり、当然のことというふうに考えております。しかし、その事務事業が行政として行うべきものなのか。また、効率性、費用対効果はどうか。社会経済情勢に柔軟に対応しているのか。市民の皆様に利用されている事業なのかなど、さまざまな観点から検討を加え、事務事業の整理を行っているところでございます。
 次に、税外負担の増が予想されるということでございます。使用料、手数料などの市民負担をこれ以上ふやすべきではないというお話でございました。使用料、手数料を上げますと、市が特定の人に対して行うサービスにより利益を受ける市民の方に、その事務のために支出する経費の全部または一部を負担していただくもので、受益の程度に応じて負担していただいているものでございます。16年度は財源確保という意味から、新たな負担増とするのではないかとのご懸念もございますが、現在、歳入予算の要求段階で見てみますと、増となっておりますものは対象者数や特例措置の終了するもの、また、本年度に改正したものが通年化するなどによりまして増になっているものが中心でございます。
 以上でございます。
○岩井清郎議長 道路交通部長。
〔木村 博道路交通部長登壇〕
○木村 博道路交通部長 生活道路の整備についてお答え申し上げます。
 生活道路は、通勤、通学、買い物、散策などを目的とする通行機能を初め、沿道宅地への出入り、市街地の形成、通風、採光、防災などの機能を加え、電気、上水道、ガス、下水道などのライフラインを収容する機能を持っております。また、近年は良好な生活環境の創造に寄与する空間として整備することが求められており、バリアフリー化や景観整備、安全、安心などの配慮も重要となっております。ちなみに市内の道路は約3,000路線、約720㎞となっておりますが、ご質問いただいた下貝塚地域周辺、稲越地域には畑と住宅が混在しているため、自動車の相互交通が難しい道路が多い地区であると認識しております。このような中、ご質問でも触れられておりました消防車につきましては、近傍の消防署への小型消防車の配備及び日ごろから道路形態などを熟知するとともに、災害活動に支障を来さないよう訓練の実施など万全を期していると聞いております。
 また、道路拡幅や整備につきましては、建築行為や開発行為を行う土地に対して建築基準法及び都市計画法などの規定に基づき、道路用地のセットバックや整備、提供などを求めておりますので、少しずつではありますが、この効果もあらわれております。このほかに、市では平成13年度から道路拡幅整備事業に取り組んでおりまして、隅切り、バスベイ、ボトルネック箇所などに面する土地で建てかえが行われる場合や低未利用地の場合にこの土地の一部を確保することによりまして、経済的でかつ効果的な道路改善を進めております。ちなみにこれまでの実績を申し上げますと、用地につきましては、建てかえ予定地の一部や駐車場用地の一部、13カ所、約700㎡を確保いたしました。また、工事につきましては、施工条件の整った10カ所の整備を行っております。
 ご質問のありました下貝塚地域、それから稲越地域についてでございますが、下貝塚周辺地域におきましては、これまで2カ所で用地確保及び工事を行っておりますが、稲越地域周辺では用地交渉を行った案件はあるものの、条件が整わなかったため具体化には至っておりません。なお、現在も市内各所、6カ所でございますけれども、本事業の目的に沿った土地について買収交渉を進めておりますので、協力をいただけることが確認できた段階で用地を確保させていただき、準備ができた段階で整備工事を予定しているところでございます。いずれにいたしましても、生活道路は沿道地権者の財産と生活者の安全を守る上で重要でございますので、引き続きさまざまな施策を講じていかなきゃならないと考えておりますので、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。
○岩井清郎議長 樋口議員。
○樋口義人議員 今、答弁をいただいたんですが、財政部長の答弁、確かに12月5日に16年度の予算編成の基本方針が出ました。それに対する評価が新聞に結構出ているんですが、評価は幾つかあるんですけれども、こんな評価も出ているんですよね。来年度予算編成を示した建議がまとまったということで、改革断行予算と銘打って歳出削減を徹底的に求めていますが、その柱は、国民の暮らしに直接かかわる社会保障費や地方財政の切り捨てにつながるようなものであると。今度出されたのがね。これは新聞の主張ですけど、そのような評価もしているんですよ。実際、先ほど言ったのは、本当ちぐはぐですよね。景気については明るさが見えていると。景気はよくなってきているというようなことを言って、一方で、今度は財政状況はどうかというと大変危険だと。にもかわらず、高齢化社会なので歳出が大いに出ていくので、それを見直さなきゃならぬというようなことで、景気はよくなる。しかし、財源がない。本当にちぐはぐなことを、この国の方針の中では言っているんです。ですから、そこにやっぱりだまされては困るのでね。
 今度の三位一体、基本は地方分権で始まったわけですが、官から民、国から地方へと言っていながら、結局は国民を苦しめる削減だけはきちんとこのように、今、部長がおっしゃったとおり出てきているんですよね。厚生労働省においては2,500億円。生活補助費だとか、児童手当だとか、介護保険の事務費だとか、こういうのは削りなさいと。文部科学省においては、学校整備などやるなと――やるなとは言わないけれども、削りなさいと。本当に我々の生活に密着することに削減を求めてきているということですね。だから、そういうような国の今の予算編成に対し、どう思っているのかということなんです。全国市長会で10月に緊急提言を出したということはわかりました。そして、部長の判断では全くふぐあいだということで、国の予算編成の基本方針に対しては問題があるという意見を述べているので、ぜひひとつ、これは市長みずから、市長会任せにしないで、国に物を申すときにはきちんと申していくということが必要ではないかということを1つ言っておきたいと思います。答弁は結構です。
 あと県についてなんですが、これが一番、今問題になっているんですね。県の方は勝手過ぎるんですよ。先ほども言ったように、我々は県に対し、どれだけのお金を投資しているかですよ。皆さんからいただいた資料を見せていただいたら、平成14年でもって119億348万7,079円、県民税として徴収して県に上げているわけですね。これは案分方式がありますから、市川市と県という形で上げるわけですけど、それで委託料として戻ってきているのが8億6,333万円ですよね。わずか6.9%程度かな。これも法律上7%と決められているというようなことなんですが、これはこれとしても、これだけのことをやってやっているんですから。119億円。徴収してきてあげて、一番多いときには、平成11年度には122億円も県税として納めているんですね。ところが、そのバックとして戻されているのは、11年度でもわずか8億8,000万。こういう事態なんですよね。じゃ、この県税が、これは市川市だけじゃなく全部集まるんですから、どこに使われているのかということなんです。これは千葉県においては非常に重要です。
 今、部長がおっしゃったので、いろいろと県の実態はわかりました。赤字の要因として、人件費だとか義務的経費だとか社会保障に金がかかったから赤字になってしまったと、こう言っているんです。本当かなと我々は思うんです。そうじゃないでしょうと。幕張メッセは、今、毎年毎年、幾ら赤字出していると思いますか。それと、かずさアカデミアパーク、今、何社の会社が来ているのか。1社撤退するというような事態も起こっているわけでしょう。ほとんど使われてないと。アクアラインにおいては、これこそ1日1億円の赤字ということですから、年間360億円の赤字を出すというんですから、こんなのつくってね。これは国がやったと言えば国がやったんですが、そこにはちゃんと千葉県の資金が140億円投資されているんですから。外環においては、先ほども言ったように、1,100億円を超えるお金が投資されているんです、我々の県税が。そういうことを考えると、本当、県の税金の使い方が私は間違っていると言っていいぐらい、ずさんというか、むだ遣いというか、こういうものがあると思っておるんです。昨今発覚した県の住宅供給公社などは、そのいい例ですよね。NHKのニュース、つい4日ぐらい前かな、やっていましたけれども、市原でつくった優良賃貸住宅、何と1人も入ってないと。ゼロ。そして、隣の県営住宅はいっぱい。しようがないからというので、優良住宅でつくったそれを県営住宅に切りかえるというんですね。さらに、その県営住宅、今度はそこの地方自治体にお任せしようと。市営住宅の方に持っていこうと。非常に無責任なやり方ですね。ですから、こういう千葉県に対して、私は怒りを燃やしていいぐらい、市長がきちんと物を申すというか、意見を上げるべきだと思っています。その辺はもう1度お答えを願いたいと思います。
 それと、百十数億円の税金をわざわざ集めてやっているんですから、この見返りが8億円というのは余りにも少な過ぎる。しかし、これは法律で決められているから、やむを得ないとする。ならば、納めてあげたのにどれぐらいの割合になるか要求してもおかしくない、このように私は思っているんです。ですから、市川で119億円あったならば何ができるだろうなんて、すぐ考えるんですけれども、そこまでいかなくても当然要求すべき課題だと思いますが、この問題についてどう考えているか、ちょっとお聞かせ願いたいと思います。
 それと、もう1つは県の問題ですけれども、時間がないのではしょっていきますが、先ほど石崎さんも言っておりましたけれども、ダム建設の問題ですね。これが非常に大きな問題になっています。東京都も、きのうのニュースで戸倉ダムから撤退するということが発表されました。ところが、千葉県は、なかなかそうはいかない。千葉県は、しかも4つのダムを抱えているんですね。八ッ場ダムと湯西川ダムと、あとはさっき言った、これは額は少ないんですが、戸倉ダムと、もう1つ、埼玉の滝沢ダム。これも1つの計画の中に入っていますね。みんなそれぞれの県から負担金を取るということです。しかし、今回必要ないということで見直しがされてくるということは、これは非常に結構なことで、むだ遣いの1つの改善だと私は思っています。
 特に公共事業が途中でもって中止された場合はどうなるんだという声がありますけれども、それは道理が合えば、いただいた補助金は返還しなくてもいいという今度の法律ができましたよね。当然埼玉県はそれに基づいて、人口が急増しない、人口の伸びが鈍化したということを理由にして、それも認められようとしていますけどね。ですから、当然千葉県も、そういうような公共事業から手を引くということは必要ではないかと思うんです。私は、この議会で県の工業用水――導水路ね。これは過剰過ぎるじゃないかということを言いましたが、そのとおりで、今、県工業用水の使い道はなくて、みんな今度は房総の方の飲み水に回して、それを飲んでいる市民は高い水道料を押しつけられて、市川市の五、六倍、もっと高いところもありますね。そういうように、本当に県のやり方は勝手と言えば勝手だなと思っているんですが、いかがなものか。県のことだから、当たらずさわらずと言うのかどうか。そうじゃなくて、きちんと物を申すべきじゃないかと思うんですが、いかがなものか。それを聞いておきたいと思います。
 市の予算編成ですが、時間の関係上、これは予算要求もしてまいりましたから、そのときも市長にお話ししたので、ぜひ組み入れていただきたいんですが、本当に市民の目線からの予算編成をひとつお願いしたいということと、もう1つは、むだ、浪費というのは、内部ではなかなか見つからないんです。みんな必要なんです。ですから、先ほどからいろんな人の質問の中で出ていますけれども、外部の点検、評価が必要だということなんです。市川市は内部では非常によくやっていると私は思うんです。しかし、もう1度、大きく外部組織をつくって市民にきちんと公表していく、市民の立場から評価していく。そして、それをやめる、延ばす、削る、そういういろんなことをやっていっていただきたいと思います。それは要望にしておきます。
 それで税外負担ですけれども、この税外負担、そうすると16年度は国民健康保険も保育料も含めて、今、一番大変なのは国民健康保険、その次は保育料とか、そういうお子さんを抱えた人たち。非常にお金が出ていくわけですが、こういうのも値上げは今のところは考えてないという見方をして結構でしょうか。ひとつ聞いておきます。
 道路の問題ですが、余りにも漠然としてわかりません。私、下貝塚のことを挙げたんですから、下貝塚でどういう計画があるのかということをお答え願いたかったんですが、計画はないということですね。それじゃ、ぜひひとつ市の方からも自治会なり、町内会なり、それなりの要求のある人なりの声を聞いて計画的に――災害が起こってから、また防犯的にね。私は中学2年生の女の子から、この道を何かとしてもらえんかという要望を出されて、市の方と一緒に現地を見て、そして市の方も、本当に担当者はよくやってくれました。明るい大きなあれを1つつけてくれたんですが、しかし、道路があのままではだめなんですよ。そういうことも含めて、これは答弁していただくと言っても、さっきの答弁で大体わかってしまいましたから、これは次回に回したいと思います。
○岩井清郎議長 市長。
○千葉光行市長 いろいろと広範囲にわたって県への要望等がありますので、私から答弁させていただきますけれども、県へのいろいろな不満があるようでございますけれども、樋口議員にできたら県会議員になっていただけたらいいんじゃないかなと感じた次第でもあります。それはそれといたしまして、今、国のやる三位一体の構造改革の理論というのは、21世紀に入って、いろいろと社会構造というものが大きく変化してきたと。そして商・工・農の構造も、社会的にいろいろ構造が変わってきていると。この景気の低迷という中で、やはり構造的に日本の税の構造そのものを変えていかなきゃならないだろうと。そういうことから官から民へ、そして国から地方へ、そして自主自立の中での考え方を確立していこうという基本にあるわけであります。そういう流れの中で、やはり私自身も感じるのは、官の持っている構造を大きく改革していかなきゃいけないのではないのかなと。なかなか税源移譲というものができ上がっていない中で、県を初め市町村も非常に今苦しみの中にあるというのが現実ではないのかなと。これをやはり国は率先して税源移譲に、国としての役目をきちっと果たしていただけるような構造に変えていくべきであろうというふうに思っております。
 ただ、そういう流れの中で、先ほどからきょうの議論の中で、市川市は大変財政が豊かになってきているんだというような間違えた理論が通っているような感じがいたします。というのは、私が平成10年から実質的に市長をさせていただいたときの経常収支比率が約93%ありました。大変厳しいという中で財政健全化緊急3カ年計画をつくったわけであります。これは、平成13年のときに減税補てん債を一般財源の方に入れていいんだというような形ができまして、それが今の87.2%とかという数値になっているんですね。じゃ、私が市長にさせていただいた平成10年の経常収支比率で考えるならば、これは94%を超えているんです。そういうことから考えていくと、決して今の経常収支比率が安全な範囲にあるんだというような状況にないだろうと。ですから、第2次財政健全化計画も立てている状況であります。じゃ、ほかの市と比べて財政力の問題だとか、そういう数値がいいじゃないかと言いますけれども、現実的によく考えてみると、他市との比較の中で他市が悪過ぎるんですね。その比較をよく議場で議論される方がいますけれども、私はそんな比較じゃなくて、本質的な問題がどうなんだと。本質的には財源力があるのかというようなことの理論で考えていかなければいけないのではないかと。
 2点目は、今の状況を見ますと、平成16年度のお話をなされたから、あえてお話しいたしますけれども、税の減収分というのは、15年度の前年度比の12億と変わらない税が減収であろうと。つまり12億円ぐらいの税が落ち込むだろうと。前年から比べて、さらに。そして、今で全体で24億円ぐらい税が足りない。また今、政策A、政策Bを初めとするいろいろな予算要求の中で政策的な5カ年計画の中でのいろいろな財政的な割り振りと、先ほども答弁しましたけれども、今、市川市でやりたいと思っていることを医療・保健・福祉、道路を含めて考えてみると185億円足りないんですよ、歳入に見合った歳出ということを考えるならば。ですから、お金があって、お金があるのを使わないだろうという理論をよく言われる方がいますけれども、今は市川市も、国からの補助の減。あるいは、県が行おうとしている補助金の削減が、先ほど約1億円ぐらいの数値が出ましたけれども、現実的に考えてみると、まだどのぐらい県が補助金、助成金を削減してくるかというのは見えないわけなんですね。そういう意味で、これからの市川市の財政計画というものを、平成16年度はどのように立てていかなきゃいけないのか。これは樋口議員が質問しているような内容と大分違うのではないのかなというふうに思っております。
 特に県への問題は、確かに7%、最大で122億円あったと言われておりますけれども、そのうちの――法的には8%になっていますけれども、これらの金額は市川市で全部もらえたらば一番いいわけですけれども、そうはいかないのが、千葉県全体がバランスのよい発展のある県としてやっていく上には、市川市は市川市としての責任を果たしていかなきゃならない。そこら辺はご質問者も十分理解されているのではないのかなというふうに私は思っております。ですから、これから市長会を通じまして、できる限りきちっと要望すべきことは要望してまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくご理解のほどをお願い申し上げまして、答弁とさせていただきます。
○岩井清郎議長 樋口議員。
○樋口義人議員 長々と聞かせていただいたんですが、確かに市長がおっしゃるように、財政再建ということで今まで苦労されたことは、これは認めます。それはそのとおりなんです。しかし、経常収支比率だけを市長さんはいつも問題にします。それは、それ1つです。そうじゃないんだということをあれして、ぜひ今度の予算編成については市民の立場からの予算を期待して、終わります。
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○岩井清郎議長 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
午後4時44分散会

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