文化財(国指定)堀之内貝塚
堀之内貝塚(ほりのうちかいづか)
貝塚文化最盛期である縄文時代後期前半(約4000年前)から貝塚文化衰退期の縄文時代晩期(約2500年前)にかけて形成された遺跡です。貝層は東西に長く、長径225メートル、短径120メートルあり、北西部を屈曲部とした馬蹄形(ばていけい)貝塚です。
出土品は数多くありますが、なかでも土器は堀之内式土器と名付けられ、土器編年のうえで縄文時代後期前半の標式土器になっています。また、縄文時代晩期の出土品としては土偶破片、貝製腕輪など非実用的で呪術的な品々があり、このころ「祈り」が人々の心に広まっていたことが分かります。
貝層下からは縄文時代後期初めの住居跡が発見され、そのほかに埋葬人骨も検出されています。発掘された貝類や魚・獣骨から、当時の人々はアサリ、ハマグリ、イボキサゴ、クロダイ、スズキ、イノシシ、ニホンジカなどを捕食していたと考えられますが、魚介類に限っていえば浅海や干潟で比較的容易に捕獲できるものが多く、遺跡周辺の豊かな自然から恵みを得ていたと推測されます。
堀之内貝塚では明治時代以後何度も発掘調査が行われていますが、その調査の過程は縄文時代文化研究の学史であり、貝塚文化の消長を知る重要なものといえます。
アクセス
- 住所
- 堀之内2丁目15
- 交通
- JR総武線市川駅からバス、「博物館入口」下車徒歩10分
北総線北国分駅から徒歩10分 - 見学
- 堀之内貝塚公園として一般開放。
関連リンク
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