文化財(県指定)銅造誕生釈迦如来立像
銅造誕生釈迦如来立像(どうぞうたんじょうしゃかにょらいりゅうぞう)

誕生釈迦如来立像は、お釈迦様が生まれたときの姿をかたどった像です。この像は、昭和10年ごろ富貴塚(ふきづか)とよばれる水田のなかにあった塚から発見されたものです。表面はかなり荒れていますが、童子の姿をしており、平安時代の作といわれています。
像高9.3センチメートルという小さいものですが、銅製でどっしりした重みが感じられます。
上半身は裸で下半身に蓮肉上面にまでつく折り返し一段の裳(も)を着けています。左手は肘をやや後ろへ引いて体に沿って垂らし、手の平を前に向け、手首から先は膝の外側に当てています。右手は肘を内側に曲げて、後頭部に伸ばしていますが、手首から先は折れてなくなっています。顔はややうつむき加減で、無文の蓮肉上に直立しています。
正面上半身と、背面の裳裾から上に向かって火による損傷があり、火災にあったものと思われます。全体に白味を帯びる緑青(ろくしょう)と鉄さび色のさびが付着しています。現状では鍍金(めっき)は認められず、光背の有無も不明です。
現在、市立市川考古博物館に常設展示されています。
銅造誕生釈迦如来立像(どうぞうたんじょうしゃかにょらいりゅうぞう)
右手は天、左手は地を指し、このとき釈尊は「天上天下唯我独尊」と唱えたと伝えられています。
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