文化財(市指定)法華経寺銅造釈迦如来坐像
法華経寺 銅造釈迦如来坐像(どうぞうしゃかにょらいざぞう)
平成31年3月13日、法華経寺銅造釈迦如来坐像を新たに市指定文化財に指定しました
法華経寺銅造釈迦如来坐像は、通称・中山大仏として親しまれている、中山2丁目の法華経寺境内にある露仏の鋳造銅像です。寸法は総高451.5センチメートル〔像高344.5センチメートル、蓮台高(平均)107.0センチメートル〕、膝張283.0センチメートルで、享保四年(1719)に製作されました。
本像の製作者は、大仏背面の銘文より、江戸神田鍋町住の鋳物師・太田駿河守藤原正義(おおたするがのかみ ふじわらまさよし)とわかります。藤原正義は江戸時代中期の宝永年間から享保年間にかけて活躍した著名な鋳物師で、江戸六地蔵(東京都指定文化財)の一つ、品川寺の銅造地蔵菩薩坐像等の製作者として知られています。
本像は製作年代及び製作者が明確であり、江戸大仏の条件である時期(江戸中期)・大きさ(大型に属す)・鋳物師(江戸中期に活躍した正義銘)の3点を備えています。江戸町中とその近郊に現存する9体の大仏の中では最大で、江戸の鋳物師として重要な位置を占める太田駿河守藤原正義の鋳造技術が初めて解明された江戸大仏になります。また、蓮台内の調査成果や大仏に刻まれた銘文の解明により、江戸時代中期の信仰や宗教活動を知る上で貴重な資料となることから、市指定有形文化財に指定しました。
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