更新日: 2024年4月8日

市川市のあゆみ 第1回 昭和26年12月15日号

市川市市制施行90周年を記念して、市川市の歴史を広報いちかわで振り返る全32回の連載企画です!第1回の今回は、昭和26年12月15日号の中から選りすぐりの記事をお届けします。

市川市のあゆみ 読み方のご案内

  • 紙面から市職員が選んだ、発行当時の様子がわかる興味深い記事を2つ掲載します。
  • 古くて読み取れない場合もあるため、2つの記事にはそれぞれ職員が書き起こした文章を掲載します。
    • 古い文章については平易な文章に直している場合があります。直し方が正しくない場合もあるかと思いますが、読みやすさを優先させていただきますのでご了承ください。
    • アクセシビリティツール「FACIL'iti(ファシリティ)」をご利用いただけます。ページの見た目を、視覚・動作・認識でお困りの症状をお持ちの方にとって、見やすく、使いやすいように変換するサービスです。使い方はアクセシビリティツールをご覧ください。その他、お手元の端末での読み上げソフトをご活用いただくことで、文章の読み上げにも対応しています。
  • 2つの記事以外の紙面全体を、PDFファイルでご覧いただけます。(紙面全体については、アクセシビリティツールや読み上げソフトに対応していません。予めご了承ください。)

廣報發刊のご挨拶

紙面の切り抜き

昭和二十六年も早、旬日にして終わらんとし、愈々自主獨立の年昭和二十七年を迎えんとしております。

不肖私市長に就任致しまして、以来市政の進展と市民の勝利端進のため、明朗なる市政、正しい市政、堅責なる市政の確立のために日夜全力を尽くしている次第であります。新憲法下地方自治法の制定によって国政事務の多くが地方自治体に移され、従事の中央集権的な色彩がなくなって地方分権の制度が確立せられ、市長は市民の信託を得て市政を執行するというように改められたのであります。然しながら地方自治体の形態は一慶整ったものの運用の面では尚幾多の問題が残っており今後格段の努力を要する現状であります。

我が市川市も市制十七周年を迎え今や東京都の衛星都市とし、産業経済の振興、教育の充実、都市計画に基く道路下水等の整備、或いは社会保障の拡充等、漸く成りつつありますが、これにつきましては今後も十萬市民の深いご理解によらなければならぬと考えるのであります。

凡そ市政の運営が潤滑に行き、その成果を挙げるには市民各位の御理解御協力にまたなければならいのでありまして、市長は如何なる方針をもっているか、又如何にこれを實行しているか、又市民の納めた税金は如何に有効適切に使われているか等という資料を市民に提供し、そこから湧き出る正しい世論を市政に反映してはじめて積極的且建設的な市政の運営が期待出来るのであります。私は所謂「知らしむべからずよらしむべし」という封建思想は徹底的に打破し、公明正大市民の前に公開した「ガラス張り」の市政こそ民主政治確立の第一歩であると信じます。

今回「市川市廣報」を發刊致しまして月々全世帯に配布し市政の行事や市政のあり方をこの廣報によりお知らせし正しい理解を得るとともに市民の正しい聲は出来得る限り掲載し、以て愛市の情熱を積極的に具現化して市川市政のよりよき発展に役立たせることを念願して止まぬものであります。

茲に市民各位のご健勝を祈り併せて市政に対する絶大なる御協力を御願いするものであります。

市川市長 浮谷竹次郎

担当職員より

記念すべき第1号における市川市長の挨拶を紹介させていただきました。市川市が誕生しましたのは昭和9年ですので、その17年後の発刊です。また、地方自治法が公布されたのは昭和22年ですので、その4年後の挨拶ということになります。『「ガラス張り」の市政こそ民主政治確立の第一歩であると信じます。』という言葉に、現在も続く広報紙発行の重要性を感じ、市川市職員として身の引き締まる思いです。

発刊当時は全世帯に配布していたと記載があります。現在は全世帯配布こそ行っていませんが、ご希望があればご自宅への配送を行うほか、新聞折り込みでの配布、市公式Webサイトでの公開(Web版/PDF版)、アプリでの配信、点字広報や声の広報など、時代に合わせ多様な方法で市政の情報をお届けしています。詳しくは広報いちかわの発行案内(配布方法など)をご覧ください。

皆さんの税金はこう使われました

紙面の切り抜き

紙面の切り抜き

二回目の市財政事情

市川市の予算の大部分は皆さんから納めていただく税金でやっております。いわば皆さんが株主で、市長は支配人とでも申せましょう。どこの会社でも年に二回その会社の状態を株主に発表するように、市でも五月と十一月には市の状況やお金の入り方、また使い方を発表することになっております。今年の第二回分即ち十一月分が発表され、各出張所で皆さんにご覧入れております。今このうち皆さんに最も関係深い部分のお金の使い方を調べてみますとこの絵のようになります。

市税負担 一人一月当り

議会費
あなたが選んだ議員さんは一か月これだけで働いてくれます 6円3銭 みかん1個分
市役所費
皆さんの代わりに市で働く人々の給料はこれだけです 38円4銭 ピース1個分
警察費
1か月あなたの命を守ってくれる費用です 27円64銭 ガム1個分
消防費
焼いて家を建てる費用とくらべてください 16円32銭 たまご1個分
土木費
くさった橋やどろんこ道がなくなります 28円33銭 石けん1個分
教育費
あなたのお子さんを立派な社会人に育て上げてくれる費用で一番沢山の費用を予定します 65円58銭 くつ下1足分
社会労功施設費
生活に困った方の生活費を差し上げたり、可愛い子供の遊び場ができます 24円90銭 きん豆1合分
保健衛生費
一か月のドブ掃除、ゴミ集め、そしてあなたを伝染病から守るために使われます 11円43銭 もちがし1個分
産業経済費
農家の生活をよりよくするために立派な方々に相談相手になってもらいます 6円25銭 あめ1個分

担当職員より

当時の決算をご紹介しました。手書きのイラストと身近な品物の値段が添えられていて、イメージしやすい工夫がされていました。今も当時と同じように市の決算をご確認いただけますが、ご覧になられたことはありますでしょうか。毎年10月発行の広報いちかわに主要な事業にかかる決算特集を掲載するほか、全ての決算については市公式Webサイト内で公開しています。詳しくは決算をご覧ください。

また、教育費が最も多い割合であることから、当時から今も変わらず子は社会の宝であることがうかがえます。現在は、歳出の区分けが変わり保育園の運営・整備費用等は民生費として支出されています。そのため、グラフを見ると教育費が最も多い割合ではありませんが、小学校・中学校の給食費を無償化するなど、市川市は今も全力で子育てを応援しています。市が行っている主な支援制度についてはいちかわ発子育て未来プロジェクトをご覧ください。

昭和26年12月15日号の全紙面

昭和26年12月15日号(PDF)をご覧ください。

  • 経年劣化後のスキャンデータであり、一部読み取りづらい部分があります。予めご了承ください。
  • 本PDFは文字の読み上げには対応していません。拡大してご覧いただくことができます。

読み上げソフトのご案内

一般的なOS(Windows、macOS、 ChromeOS 等)には、標準搭載の音声読み上げ機能(スクリーンリーダー)が用意されており、画面の情報を読み上げることができます。

Windows ナレーター

起動:Windowsロゴキーを押しながら、Ctrl+Enterキーを同時に押す
停止:もう一度 これらのキーを押す

ナレーターの詳細なガイド(Windows 11,Windows 10)(外部サイト)

macOS VoiceOver

起動:Command+F5キー
停止:いづれかのキーを押す。

VoiceOver ユーザガイド(macOS Ventura用)(外部サイト)

ChromeOS ChromeVox

起動: Ctrl+Alt+Z キー 
停止:もう一度 これらのキーを押す。
(注)タブレットの場合、音量小と音量大のボタンを同時に 5 秒以上押し続けると、ChromeVox が有効になったことを示す音声が鳴ります。そのままボタンを押し続けると ChromeVox の読み上げが開始されます。

組み込みのスクリーン リーダーを使用する(外部サイト)

このページに掲載されている
情報の問い合わせ

市川市 市長公室 広報広聴課

〒272-8501
千葉県市川市八幡1丁目1番1号

広報グループ
電話 047-712-8632 FAX 047-712-8764
広聴・Webグループ
電話 047-712-8633 FAX 047-712-8764
政策発信プロモーショングループ
電話 047-712-6994 FAX 047-712-8764