更新日： 2024年7月1日

市川市のあゆみ　第7回　昭和38年5月1日号

市川市市制施行90周年を記念して、市川市の歴史を広報いちかわで振り返る全32回の連載企画です！第7回の今回は、昭和38年5月1日号の中から選りすぐりの記事をお届けします。

市川市のあゆみ　読み方のご案内

紙面から市職員が選んだ、発行当時の様子がわかる興味深い記事を2つ掲載します。
古くて読み取れない場合もあるため、2つの記事にはそれぞれ職員が書き起こした文章を掲載します。
- 古い文章については平易な文章に直している場合があります。直し方が正しくない場合もあるかと思いますが、読みやすさを優先させていただきますのでご了承ください。
- アクセシビリティツール「FACIL'iti（ファシリティ）」をご利用いただけます。ページの見た目を、視覚・動作・認識でお困りの症状をお持ちの方にとって、見やすく、使いやすいように変換するサービスです。使い方はアクセシビリティツールをご覧ください。その他、お手元の端末での読み上げソフトをご活用いただくことで、文章の読み上げにも対応しています。
市川市中央図書館にて過去の広報の全紙面をご覧いただけます。ただし、一部欠号がありますのであらかじめご了承ください。

なくさなければならない“交通事故”

春の交通安全運動はじまる
昨年の千葉県の交通事故は、九六二五件と今までの最高を記録し　死者三九三名　負傷者七七〇二名　物の損害額　三億三三〇〇万円　という、多くの貴重な生命、財産が失われました。このいたましい交通事故は、絶対になくすことができないものでしょうか。交通事故の原因は、どれもみんな、ちょっとした不注意から起こっているものです。そして、事故を起こした運転者も、事故にあった人も例外なしに「あのときちょっと注意していたら」と申します。しかし、事故になってからいくら後悔しても遅いので事故になる前の注意が大切なのです。
一人一人がちょっとした注意をすることによって事故は必ずなくすことができると信じます。今年も五月十一日から二十日まで、全国的に“春の交通安全運動”が行われますが、この際お互いによく注意しあい、譲りあい、協力しあってこのいたましい交通事故をなくすように努めましょう
運転者の方に
“神風運転”とか、“雷運転”とかいわれる、ひどい運転をする人がまだまだ相当おります。また、それほどではなくとも、不注意な運転をする人が多いようです。あなたが運転している自動車は、かけがえのない尊い人命を一瞬にうばってしまうような危険なものなのです。
どうか、無理をせずに注意の上に注意を重ねて、安全運転をしてください。
雇用者の方に
無理な運転は、事故を招きやすいものです。雇い主のあなたが、ハンドルを握ったつもりで、運転者に無理な運転をさせないようにしてください。また、スピードの出しすぎや、飲酒運転をしないように、よく指導してください
歩行者の方に
“いくらオレたちが正しい運転をしても、歩行者がいまのようでは”ある運転手さんはこのように訴えてます。交通事故のギセイ者は、大部分が歩行者です。ひかれたり、ハネトバサレてしまってからでは、もう間にあいません。道路を通行するときは、正しく歩いて、よく注意することはいうまでもありませんが、「相手の車がとまるだろう、よけてくれるだろう」などと、相手をあてにせず、どんなときでも絶対に安全な方法で適行するようにしましょう。ことに、四月に小学校に入学した児童、幼稚園に入園した園児の父兄の方には、お子さんによくよく道路の歩き方を教えていただくようお願いいたします。

担当職員より

昭和23年から続く交通安全運動について取り上げました。交通事故を防ぐために一人ひとりが意識をする大切さを毎年伝えているんですね。参考に、千葉県の令和５年中の交通事故発生件数は13,564件で、交通事故死者数は127人。負傷者数は16,259人です。交通事故での死亡者の多さは、千葉県が全国第５位となっています。近年では、令和5年4月1日より改正道路交通法が施行され、自転車乗車時のヘルメット着用が努力義務化されました。交通ルールを守り、身の安全や周囲の状況を把握し、気を付けて行動をしましょう。

あの町この町

紙面の切り抜き2

テキサス州マッキーニ市の一行　市川市を訪問

訪問したハーデイシモンズ、学生カウボーイバンドと同じテキサス州より十一名の一行が、市川市に十三日より滞在し、市川市役所、日本毛織工場、八幡学園、式場病院、昭和学院等訪問し、又ロータリークラブ、ライオンズクラブとも親交を深めた、一行は市川市役所横の市川パプテスト協会、戸上牧師の招きにより来日したもので、テキサス州マッキーニー第一パプテスト協会ビリー・ストン牧師始め、実業家、大学生、音楽家等である十八日より二十日までは、パプテスト協会の主催により市民会館で行われた、“音楽と講演会“に出席した、音楽家の中にはオペラ歌手として現在ニョーヨークのメトロポリタンで活躍している、シンリヤ・ウオード女史も特別出演した、尚ナショナルバンク頭取イズナント氏は、マッキーニー市より、同氏の名誉市民権を市川市長に記念品と共に贈呈した（写真は市役所を訪問、市長と懇談するマッキーニー視察団）

担当職員より

市川市は昔から国際交流が盛んだったんですね。市川市は現在５つの都市と親交を深めています。昨年度は姉妹都市のガーデナ市（アメリカ合衆国カリフォルニア州）との相互交流、パートナーシティーのローゼンハイム市（ドイツ連邦共和国バイエルン州）からの公式訪問団との交流が行われました。市川市の今までの国際交流の足跡をたどれるマップも公開しています。国際交流スポットに行ってみよう！ | 市川市公式Webサイト (ichikawa.lg.jp)。里見公園にはローゼンハイム市から寄贈されたバラ、動植物園には楽山市(中華人民共和国四川省)から寄贈されたシセンレッサーパンダの子孫など、今でも市内に根付いています。マップを手に訪れてみてはいかがでしょうか。