アカテタマリンの人工哺育
2013年11月7日に生まれ、人工哺育になった「トラ」。ホームページでも何度かその成長をお知らせしましたが、このたび無事にサル舎で生活することになりました。
これまでの経過をお知らせします(2014年5月現在までの様子)。
人工哺育となった経緯
11月7日朝、発見したときにはすでにからだが冷えていました。
オス親、メス親ともに世話をする様子がみられなかったので、やむをえず人工哺育をすることにしました。
保育器に移し、温度31度、湿度75%に設定しました。
性別はメス、体重は44グラムでした。
育児の様子
ミルクをあげるときは、スポイトの先にゴムチューブをつけたものを使いました。
最初は1日7回、その後だんだん回数を減らしていきました。
11月16日から、夜の授乳は飼育担当者が自宅で行いました。
家には保育器が無いため、大きめの水槽にヒヨコ電球と濡れタオルを入れ温度と湿度を保つようにしました。
アカテタマリンの赤ちゃんは本来、授乳のとき以外はお父さんにおんぶされて育ちます。
トラは、お父さんの代わりにと用意したカピバラのぬいぐるみにいつもくっついていました。
順調に成育する「トラ」
生後1ヶ月頃から、いろんなものをかじりたがるようになったため、離乳食をあげてみることにしました。
つぶしたバナナから始め、様子をみながら少しずつ種類を増やしていきました。
年が明けてからは、時々人工哺育ルームからサル舎につれてきてお客さんや他のサルたちに慣らす練習を始めました。
家でやるときと同じように、水槽とヒヨコ電球濡れタオルで、温度と湿度を調節しながら展示しました。
1月の終わり頃には、かなり活発に動くようになりました。
平面的にしか動けない保育器や水槽では行動が制限されてしまうので、ウサギ用のケージで飼育することにしました。
2月に入り、もう完璧に固形のエサと水だけで成長できるようになったので、ミルクをやめることにしました。
そして現在は・・・
春になりあたたかくなってきたので、人工哺育ルームを卒業し、一日を通してサル舎で生活できるようになりました。
体重は産まれたときの6倍以上、子どものときだけ見られる顔の白い部分も黒くなってすっかりおとなっぽくなりました。
今はひとり(1匹)暮らしですが、いずれは他のアカテタマリンと一緒に暮らせるようにしていければと思っています。
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