更新日: 2021年3月5日
自然環境政策専門員の観察日記(2016年度前期)
自然環境課の鈴木専門員が、市川市を歩いてみつけた「生物多様性」
鳥・昆虫・樹木・草花。時にはそれ以外のカテゴリーの生きものも!?
生きもの達の世界は、皆様のお宅のまわりにも広がっています☆
2015年版はこちら
鳥・昆虫・樹木・草花。時にはそれ以外のカテゴリーの生きものも!?
生きもの達の世界は、皆様のお宅のまわりにも広がっています☆
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大金を連想させる名前で、お正月用の縁起木として親しまれています。市内の里山でよく見かけますが、落葉樹中心の明るい林ではなく、常緑樹が多い薄暗い林に多いようです。赤い実は鳥たちが好んで食べます。果肉部分を食べ、硬い殻に覆われた種は糞として排出され、そこで新たな芽生えが始まります。自然界のこのような繰り返しが、ずっと昔から続いているのです。
2016年 11月
15日 じゅん菜池緑地のカモ類
冬の使者であるカモの仲間の飛来が、本格的になりました。
じゅん菜池緑地でも6~7種類のカモが見られます。
その中での多数派はヒドリガモです。
「ピーユー ピーユー」と口笛のような声を出す綺麗なカモです。
以前はオナガガモが多数派の時代もありましたが、オナガガモの減少は、餌やりとの関係が指摘されています。
11月26日にじゅん菜池緑地で自然環境講座を開催します。 ⇒ くわしくはこちら
じゅん菜池緑地でも6~7種類のカモが見られます。
その中での多数派はヒドリガモです。
「ピーユー ピーユー」と口笛のような声を出す綺麗なカモです。
以前はオナガガモが多数派の時代もありましたが、オナガガモの減少は、餌やりとの関係が指摘されています。
11月26日にじゅん菜池緑地で自然環境講座を開催します。 ⇒ くわしくはこちら
2016年 10月
25日 赤とんぼ
秋本番、紅葉には少し早いようですが、市内でも赤とんぼの姿をよく見るようになりました。
駅前など、思わぬところで見つけると、ちょっと得した気分になります。
アキアカネを代表とするアカトンボ類の見分けは、ちょっと難しいのですが、胸の模様や翅(はね)の模様などで見分けることができます。
赤とんぼを見かけたら足を止めて、じっくり観察してみましょう。
⇒ 指標種ハンドブックはこちら(PDF)
駅前など、思わぬところで見つけると、ちょっと得した気分になります。
アキアカネを代表とするアカトンボ類の見分けは、ちょっと難しいのですが、胸の模様や翅(はね)の模様などで見分けることができます。
赤とんぼを見かけたら足を止めて、じっくり観察してみましょう。
⇒ 指標種ハンドブックはこちら(PDF)
2016年 9月
1日 夕暮れの川辺で
夕方、大柏川の川辺を歩いていると、ヒラヒラと不規則に飛び回る生き物に出会いました。
正体はアブラコウモリ。
昼間は建物などの隙間にいて、夕方になると河川などの水面上や畑・駐車場など開けた場所を飛び回ります。
カやユスリカなどの昆虫を捕食する益獣でもあります。アブラコウモリの市内での分布を調査中です。
見かけたら是非、お知らせください。
⇒ リンク「生物多様性モニタリング調査」
正体はアブラコウモリ。
昼間は建物などの隙間にいて、夕方になると河川などの水面上や畑・駐車場など開けた場所を飛び回ります。
カやユスリカなどの昆虫を捕食する益獣でもあります。アブラコウモリの市内での分布を調査中です。
見かけたら是非、お知らせください。
⇒ リンク「生物多様性モニタリング調査」
2016年 8月
17日 クマゼミとミンミンゼミ
南大野二丁目の小さな公園で、クマゼミが鳴いていました。
クマゼミは大型のセミで、黒い体に透明の翅、鳴き声は「シャシャシャ・・・」。
南方系のセミであるため、温暖化の影響により生息域を広げているとも言われています。
市内で声を聴くようになったのは、2000年代になってからです。
公園で鳴いていたクマゼミとミンミンゼミを数えたら、それぞれ3匹でした。 10年後はどうなっているのでしょうか?
身近な自然を記録しておくことはとても大切です。調査員募集中です!
⇒ 「生物多様性モニタリング調査」
クマゼミは大型のセミで、黒い体に透明の翅、鳴き声は「シャシャシャ・・・」。
南方系のセミであるため、温暖化の影響により生息域を広げているとも言われています。
市内で声を聴くようになったのは、2000年代になってからです。
公園で鳴いていたクマゼミとミンミンゼミを数えたら、それぞれ3匹でした。 10年後はどうなっているのでしょうか?
身近な自然を記録しておくことはとても大切です。調査員募集中です!
⇒ 「生物多様性モニタリング調査」
2016年 7月
22日 再度、江戸川の岸辺へ
先日、抜け殻しか確認できなかったナゴヤサナエが気になり、再度、江戸川の岸辺に出かけてみました。
羽化するのは主に午前中です。
岸辺を丹念に探したところ、羽化中のナゴヤサナエを見つけることができました。
発見してから30分ほどで林縁の樹木に飛び移りました。翅がとてもキラキラしているのが印象的でした。
ナゴヤサナエは千葉県レッドデータブックでは、Aランク(最重要保護生物)となっています。
羽化するのは主に午前中です。
岸辺を丹念に探したところ、羽化中のナゴヤサナエを見つけることができました。
発見してから30分ほどで林縁の樹木に飛び移りました。翅がとてもキラキラしているのが印象的でした。
ナゴヤサナエは千葉県レッドデータブックでは、Aランク(最重要保護生物)となっています。
2016年 7月
15日 江戸川の岸辺で
ナゴヤサナエというトンボが羽化する季節なので、江戸川の岸辺を歩いてみました。
ナゴヤサナエの生活史は変わっていて、市川市のずっと上流で産卵が行われ、ヤゴは下流域まで流されてきて羽化をします。
羽化後、近くの高い樹木などにとまり休んだ後、体がしっかりすると上流を目指して飛んで行きます。
そんな不思議なトンボの羽化が見たかったのですが、残念ながら抜け殻と散乱した翅しか見られませんでした。
羽化の途中に、ハクセキレイなどの野鳥に捕食されることもあるようです。自然界を生き抜く厳しさを実感します。
ナゴヤサナエの生活史は変わっていて、市川市のずっと上流で産卵が行われ、ヤゴは下流域まで流されてきて羽化をします。
羽化後、近くの高い樹木などにとまり休んだ後、体がしっかりすると上流を目指して飛んで行きます。
そんな不思議なトンボの羽化が見たかったのですが、残念ながら抜け殻と散乱した翅しか見られませんでした。
羽化の途中に、ハクセキレイなどの野鳥に捕食されることもあるようです。自然界を生き抜く厳しさを実感します。
2016年 6月
22日 石積みの隙間
公園などには園路沿いの土留めに、大きな自然石を積んであることがあります。
石と石の隙間をコンクリートなどで固めずに、上手に組み合わせた積み方を空(から)石積みといいます。
小さい生きものたちは、そのような隙間が大好きです。
じゅん菜池緑地ではキシノウエトタテグモから生えた「クモタケ」を、里見公園ではヒガシニホントカゲを発見しました。
石積みの隙間があったら、是非、のぞいてみて下さい。思わぬ生きものに出会えるかもしれません。
石と石の隙間をコンクリートなどで固めずに、上手に組み合わせた積み方を空(から)石積みといいます。
小さい生きものたちは、そのような隙間が大好きです。
じゅん菜池緑地ではキシノウエトタテグモから生えた「クモタケ」を、里見公園ではヒガシニホントカゲを発見しました。
石積みの隙間があったら、是非、のぞいてみて下さい。思わぬ生きものに出会えるかもしれません。
2016年 6月
15日 ミドリシジミに出会えました
梅雨に入りました。
この時期にのみ出会える美しいシジミチョウがいます。大町自然観察園のハンノキ林に生息するミドリシジミです。
活動が活発になるのは夕方で、昼間は下草などで休んでいます。
運がいいと翅を開くことがあり、雄であればメタリック・グリーンの美しい姿を堪能できます。
この時期にのみ出会える美しいシジミチョウがいます。大町自然観察園のハンノキ林に生息するミドリシジミです。
活動が活発になるのは夕方で、昼間は下草などで休んでいます。
運がいいと翅を開くことがあり、雄であればメタリック・グリーンの美しい姿を堪能できます。
2016年 5月
21日 長い名前の不思議な昆虫
柏井青少年の森は、ボランティアの皆さんにより里山管理されている雑木林です。
春の雑木林を歩いて、出会った長い名前の昆虫を紹介します。
ナガニジゴミムシダマシは背中が虹色に輝く1cm程度の甲虫で、枯れ木に生えるキノコを食べます。
エゴツルクビオトシブミは、エゴノキに見られる1cmにも満たないオトシブミの一種です。葉を巻いて卵の入った巣(ゆりかご)を作っていました。
適切な管理がされている里山は、生きもの達の宝庫ですね。
春の雑木林を歩いて、出会った長い名前の昆虫を紹介します。
ナガニジゴミムシダマシは背中が虹色に輝く1cm程度の甲虫で、枯れ木に生えるキノコを食べます。
エゴツルクビオトシブミは、エゴノキに見られる1cmにも満たないオトシブミの一種です。葉を巻いて卵の入った巣(ゆりかご)を作っていました。
適切な管理がされている里山は、生きもの達の宝庫ですね。
2016年 5月
10日 愛鳥週間
5月10日から16日までの一週間は愛鳥週間(バードウィーク)です。
野鳥の活動が活発になる、この時期に野鳥を通して自然の大切さを考えましょう。
既に子育てに忙しい鳥たちや市川市を旅鳥として通過してゆく鳥たちなど、いろいろな野鳥が見られます。
北西部の里山で、旅鳥のオオルリとキビタキが美しい囀りを聞かせてくれました。
野鳥の活動が活発になる、この時期に野鳥を通して自然の大切さを考えましょう。
既に子育てに忙しい鳥たちや市川市を旅鳥として通過してゆく鳥たちなど、いろいろな野鳥が見られます。
北西部の里山で、旅鳥のオオルリとキビタキが美しい囀りを聞かせてくれました。
2016年 4月
28日 イヌザクラ満開
遅咲きのサクラもほぼ見頃を過ぎました。 そんな中、考古学博物館前の広場のイヌザクラの大木が満開となっていました。
サクラと名はつきますが、ソメイヨシノなどのサクラとはまったく違った外見をしていて、人知れず咲いている感じです。
満開の樹の下で小学生が休んでいましたが、花が咲いていることには気づいていないようでした。
ソメイヨシノと比べると、とても地味な花ですが、昆虫にはとても好まれ、実は鳥の大好物です。
生態系を支えるという意味ではとても大切な樹木です。
サクラと名はつきますが、ソメイヨシノなどのサクラとはまったく違った外見をしていて、人知れず咲いている感じです。
満開の樹の下で小学生が休んでいましたが、花が咲いていることには気づいていないようでした。
ソメイヨシノと比べると、とても地味な花ですが、昆虫にはとても好まれ、実は鳥の大好物です。
生態系を支えるという意味ではとても大切な樹木です。
2016年 3月22日
ソメイヨシノ開花!
21日に東京(千代田区)で、ソメイヨシノの開花宣言が出ました。平年より5日早いとのことです。
市川市のソメイヨシノはどうでしょうか?江戸川土手に行ってみると、日当たりの良いところの木で開花していました!
ソメイヨシノはエドヒガン系のサクラとオオシマザクラの交配で生まれたと考えられる園芸品種で、1本の木から増やしたクローンです。
公園や学校、街路樹等に植えられていて、最も馴染のあるサクラです。是非、身近なソメイヨシノを自分の標準木と決めて、開花日を調査してみませんか?
→ 生物多様性モニタリング調査員を募集中です!→→ こちら
市川市のソメイヨシノはどうでしょうか?江戸川土手に行ってみると、日当たりの良いところの木で開花していました!
ソメイヨシノはエドヒガン系のサクラとオオシマザクラの交配で生まれたと考えられる園芸品種で、1本の木から増やしたクローンです。
公園や学校、街路樹等に植えられていて、最も馴染のあるサクラです。是非、身近なソメイヨシノを自分の標準木と決めて、開花日を調査してみませんか?
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2016年2月26日
アカボシゴマダラの越冬
平田二丁目で、実生のエノキにアカボシゴマダラの幼虫を見つけました。
普通は冬には茶色くなり、樹皮と保護色になって見つけにくいのですが、この幼虫は緑色でとても目立ちました。
また、驚いたことに、同じ木に蛹(さなぎ)まで付いていたのです。
同じ種が、二通りの形態で冬を越しているのを初めて見ました。
アカボシゴマダラは、人為的な放蝶がもとで生息地域を広げているとされる蝶で、要注意外来生物(外来生物法)に指定されています。
普通は冬には茶色くなり、樹皮と保護色になって見つけにくいのですが、この幼虫は緑色でとても目立ちました。
また、驚いたことに、同じ木に蛹(さなぎ)まで付いていたのです。
同じ種が、二通りの形態で冬を越しているのを初めて見ました。
アカボシゴマダラは、人為的な放蝶がもとで生息地域を広げているとされる蝶で、要注意外来生物(外来生物法)に指定されています。
2016年2月17日
カワヅザクラは1~2分咲き!
1月29日以来、久し振りに江戸川土手のカワヅザクラの状況を確認に行ってきました。
最近、寒暖の差がとても激しいので、カワヅザクラも一気に開花とはならないようです。
しかし、遠目からでも並木がうっすらピンク色となっていて、全体としては1~2分咲きでした。
木によっては4~5分咲きのものもあって、その蜜をもとめてメジロが数羽訪れていました。
最近、寒暖の差がとても激しいので、カワヅザクラも一気に開花とはならないようです。
しかし、遠目からでも並木がうっすらピンク色となっていて、全体としては1~2分咲きでした。
木によっては4~5分咲きのものもあって、その蜜をもとめてメジロが数羽訪れていました。
2016年1月29日
江戸川土手のカワヅザクラ
JR総武線より600mほど下流の江戸川の土手には、さくらオーナー制度で市民が記念樹として植えたカワヅザクラの並木が42本続きます。
早咲きのサクラの代表といえるカワヅザクラは、市内では例年2月中旬から下旬に咲き始めます。
今年の開花はどうでしょうか?
本日、江戸川河川敷土手に行ってみると、2輪だけ咲いているのを見つけました。
他はまだ蕾ですが、枝によってはピンク色に膨らんでいるものもありました。
暖かい日が数日続けば、一気に咲き始めるでしょう。
早咲きのサクラの代表といえるカワヅザクラは、市内では例年2月中旬から下旬に咲き始めます。
今年の開花はどうでしょうか?
本日、江戸川河川敷土手に行ってみると、2輪だけ咲いているのを見つけました。
他はまだ蕾ですが、枝によってはピンク色に膨らんでいるものもありました。
暖かい日が数日続けば、一気に咲き始めるでしょう。
2016年 1月15日
江戸川のサルとヒツジ
江戸川沿いを歩くと岸辺に様々な木が生えています。
その多くは実生(種から芽生えたもの)で、種の由来は、野鳥が運んできたものや風で飛んできたもの、上流から流れてきたもの等いろいろです。オニグルミの木も何本も生えていて、秋には実をつけています。
今は葉を落としていますが、葉の取れた痕(葉痕:ようこん)がヒツジやサルの顔のように見えます。
今年は申(サル)年ですね。お気に入りのサルを見つけてみましょう。
その多くは実生(種から芽生えたもの)で、種の由来は、野鳥が運んできたものや風で飛んできたもの、上流から流れてきたもの等いろいろです。オニグルミの木も何本も生えていて、秋には実をつけています。
今は葉を落としていますが、葉の取れた痕(葉痕:ようこん)がヒツジやサルの顔のように見えます。
今年は申(サル)年ですね。お気に入りのサルを見つけてみましょう。
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情報の問い合わせ
市川市 環境部 自然環境課
〒272-8501
千葉県市川市南八幡2丁目20番2号
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- 電話 047-712-6307(野生生物関係)
FAX 047-712-6308 - 動物愛護グループ
- 電話 047-712-6309(犬の登録・地域猫など)
FAX 047-712-6308 - 行徳野鳥観察舎
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FAX 047-702-8047