更新日: 2021年11月5日

いちかわ市議会だより令和3年2月13日号(12月定例会号)

一般質問

 12月定例会では、19人の議員が一般質問を行いました。
 質問の持ち時間は答弁を含めて1人60分です。
 ここでは紙面の都合上、1人1項目を選び、質問・答弁を要約し、分野ごとにまとめて掲載しました。
※ 12月定例会の一般質問は11月25日に通告を締め切り、12月7日から4日間の日程で行いました。
※「市民の声」=市民の声を届ける会

目次

平和

核兵器禁止条約
批准するよう国に要請すべきでは
平和首長会議の加盟市として要請

清水みな子議員(日本共産党)

 平成29年7月に国連本部で採択された「核兵器禁止条約」は、令和3年1月22日に発効するが、唯一の被爆国である日本は本条約を批准していない。そこで、市として国に対し、本条約を批准するよう要請すべきと考えるが市の認識を問う。
 広島市及び長崎市によって昭和57年に設立された「平和首長会議」は、令和2年11月20日に、同会議の代表を務める広島市長と長崎市長が外務省を訪問し、本条約に批准するよう要請書を提出している。本市は、同会議の加盟市であるため、加盟市の一員として、本条約を批准するよう国に要請しているものと考えている。

行政

内部通報制度
本市の運用体制 改善すべきでは
要領の見直しをしっかりと行う

大場諭議員(公明党)

 公務員にも適用される公益通報者保護法が平成16年6月に制定され、本市でも21年4月に内部通報等事務取扱要領が制定されたが、同要領は、制定後10年以上経つのに、一度も改正されたことがない。そこで、運用体制の改善のため、同要領を見直す考えはあるのか。
 本市の内部通報等事務取扱要領については、公益通報者保護法の趣旨を踏まえ、国がガイドラインを策定する以前に制定したものであるが、今後は、より一層、内部通報者の保護と法令遵守の推進となり、内部通報制度の実効性が一段と高まるよう、本市として、しっかりと見直しを行う。

公園・下水道事業のDX
推進の取り組みは
公園管理や下水道台帳に活用

宮本均議員(公明党)

 公園管理や下水道事業では、現場での業務が多くDXの推進が難しいと考えるが、本市として、これらの事業におけるDXにどのように取り組んでいるか。また、DXによる知識の継承について、市の方針を問う。
 公園管理では、令和2年4月から、遊具やトイレの不具合等をスマホなどで情報提供できるシステムの運用を開始した他、下水道事業では、紙で管理していた下水道台帳の電子化が完了したことから、ウェブサイトで閲覧ができるよう現在準備を進めている。また、修繕履歴等の情報は台帳に一元的に蓄積・共有することで知識の継承に努める。

行政サービスのデジタル化
ワンストップ窓口 その有効性は
申請書の電子化で利便性を実感

久保川隆志議員(公明党)

 DXへの全国的な機運が高まる中、本市では村越市長のリーダーシップの下、早くからDX推進に取り組んでいるが、令和3年1月4日からいよいよ、第1庁舎でのワンストップ窓口が開始される予定である。そこで、窓口の概要とサービスの有効性について問う。
 ワンストップ窓口は転出入や出生等関連する複数の手続きでも、来庁者は移動することなく1カ所で完結することができる。申請書が電子化され職員が記載事項の入力等を行うことで、記入の負担がなくなり、ICTに親しんでいない高齢者等にとっても利便性を実感できるものと考えている。

社会実証実験
税金の無駄遣いではないか
適切である

越川雅史議員(無所属の会)

 村越市長も代表会員の一人である「いちかわ未来創造会議」が特に優秀な提案の一つとして認定し、賞賜金50万円を支給した「高齢者、障がい者向けプールVRゲーム」の社会実証実験では、高齢者と障がい者の90名が被験者となるはずであった。だが実際には、高齢者、障がい者、市民は一人もいないどころか、被験者は全員が本市職員の年齢42~57歳の者であり、勤務時間中にプールに入ってVRゲームを行い、アンケートに答えただけのものであった。このような税金の無駄遣いは、市民の理解を得られないのではないか。
 適切である。

福祉

健康寿命の延伸
フレイル予防 周知策の更なる拡充は
リハ専門職に加え他職種も活用する

浅野さち議員(公明党)

 要介護状態を避け、健康寿命を延伸させるためには、フレイル(加齢によって身体と心の活力が低下した状態)の予防が大変重要となる。そこで、「フレイルチェック」の実施や、フレイル予防の周知策の更なる拡充について、市の考えを問う。
 「フレイルチェック」については、柏市のような厳正な方法ではなく、様々な会場で実施できる簡便なものを想定している。また、周知については、人が多く集まる高齢者クラブ等で既に行っているリハビリ専門職の派遣・アドバイス等に加え、来年度からは、管理栄養士や歯科衛生士を活用することも検討している。

ヤングケアラー支援
今後の市の取り組みは
早期の実態把握に努める

西村敦議員(公明党)

 本来大人が担う家族の介護や家事等を日常的に行う18歳未満の子ども、いわゆるヤングケアラーについて、本市もその実態は把握できておらず、学校現場でもいまだ共通認識はなされていないとのことである。市は早急に実態を把握し、支援策を講じるべきと考えるが、今後の市の取り組みを問う。
 まずは子どもが気軽に相談できる体制等の整備に加え、子どもに関わる全ての関係部門が連携して既存ネットワークを活用する等、早期に実態を把握する取り組みを行っていく必要がある。その上で、把握したヤングケアラーに対しては必要な支援を行っていきたい。

AYA世代のがん患者
訪問介護や妊孕(にんよう)性温存治療の支援は
事例を研究し国の動向を注視したい

小山田直人議員(公明党)

 AYA世代(15歳~39歳)のがん患者は、自己負担で訪問介護等を受けるなど、国の制度の狭間で苦しんでいる。そこで、AYA世代のがん患者に対する介護等や妊孕性温存治療の支援について、市の認識を問う。
 AYA世代のがん患者への支援について、鹿児島県等では、一連のがん対策の一つとして若年末期がん患者に対する療養支援事業を実施している。そこで、本市では今後、他自治体の事例研究等を行っていきたい。また、妊孕性温存治療について、国は、令和3年度から研究事業として助成する方針を示しており、その動向を注視していきたい。

高齢者介護の充実
介護人材養成や不足解消 市の対策は
研修費用助成や就業支援を実施

堀越優議員(公明党)

 高齢者人口や要介護認定者数の増加に伴い、介護サービス事業所では、介護人材の不足が最大の課題となっていると聞く。本市では、介護の充実を図るため、介護人材の養成や不足解消にどう取り組んでいるか。
 本市では、介護職員のキャリアアップのための研修費用助成といった経済的支援の他、令和2年度からは職場体験や就業のためのマッチングまでをカバーした研修を開始し、介護人材の裾野を広げる取り組みを進めている。今後も介護人材の不足を補うための規制緩和等、国の動向にも注視しつつ、介護の充実を図るための施策を推進していく。

こども

保育園の安全対策
園児の飛び出し どう防止するのか
様々な対策を実施していきたい

中町けい議員(市民の声)

 本市では、令和3年4月に約20の保育施設が開園するが、その中には、歩道がない狭あい道路に面している等、園児が飛び出して事故にあわないか心配される園もある。そこで、園児の飛び出し防止のための安全対策に係る市の見解を問う。
 本市では、安全対策に課題がある園に対し、園の出入口に園児が解除できない自動ロック等の扉を設置することや、交通量の多い地域では、出入口付近にポールやチェーンを設置すること等を求めている。また、保育事業者から市に相談があった際は、関係部署との調整を行い事業者と共に安全対策を徹底していきたい。

保育行政
今後の最優先課題は
保育の質の確保に取り組む

石原みさ子議員(緑風会第2)

 本市では、令和3年4月に約20の保育施設が新規に開園予定であり、それに伴い待機児童は0に近づく見込みとのことである。待機児童が解消に向かう中、市の今後の最優先課題は何か。また、中核市移行で保育行政はどう変わるのか。
 保育行政に係る今後の最優先課題の一つとしては、保育の質の確保が挙げられる。また、中核市移行により保育所の設置認可や指導監査を市が行うことで、保育所の安全の確保や保育の質の維持向上が図られる他、保健所との連携強化により、コロナ関連情報等、保護者が求める情報を迅速かつ正確に提供することもできる。

道路交通

コミュニティバス
「あいねすと」への運行 市の見解は
現在検討している状況にある

青山ひろかず議員(緑風会第1)

 令和2年10月に行徳地域における新たな施設として、野鳥観察舎「あいねすと」が開館したが、市民からは、施設までの交通手段がないとの声も聞かれる。そこで、当該施設までコミュニティバスを運行することについて、市の見解を問う。
 「あいねすと」までコミュニティバスを運行することは、地域の利便性向上や行徳地域のまちづくりに寄与するものと考えている。現在、福栄地域の住民から新たなコミュニティバス路線の運行を求める要望が出ていることから、当該施設を含め、福栄地域と行徳駅間の実証実験運行について、検討している状況にある。

教育

コロナ禍の高校受験者支援
県に対する要望内容は
対応の早期発表を要望した

つかこしたかのり議員(自由民主党)

 公立高校受験者が新型コロナ感染症に罹患した場合、通常の試験日程では受験できないことから、どのような措置がとられるのか懸念している。令和2年11月に市に指摘した後、市から県へ要望を行ったとのことで感謝するが、県に対しどのような要望を行ったのか。
 2年度の公立高校入学者選抜におけるコロナ罹患者への措置について、生徒や保護者等からの問い合わせが増えたことから、対応について早期に発表するよう県教育委員会へ要望した。今後、県の対応が発表された際には、直ちに生徒・保護者へ周知し、適切に支援していきたいと考えている。

就学援助制度
給食費について別途基準の設定を
制度全体の中で検討していく

金子貞作議員(日本共産党)

 経済的理由で就学が困難な世帯を支援する就学援助制度について、本市も足立区のように、就学援助率向上のため、申請書を児童生徒全員に配布し、郵送で提出させることはできないか。また、世田谷区のように、学校給食費については他の費目と別の認定基準を設定し、給食費無償化の対象者拡充を図るべきではないか。
 足立区の例は、対象世帯の確実な制度利用を促す有効な方法だが、市としては、今後も現行の周知方法に加え、様々な方法で本制度の更なる浸透を図りたい。また、世田谷区のような手法の実施については、制度全体の中で検討していく。

保健

コロナの感染拡大
医療機関等への支援は
国・県による支援や市独自でも実施

やなぎ美智子議員(日本共産党)

 新型コロナウイルス感染症の拡大が続き、連日、医療現場の深刻な実態や疲弊する医療従事者の現状が報道されている。そこで、最前線で頑張っている医療機関や医療従事者に対する国・県による支援及び市独自の支援内容について問う。
 国・県による支援は、感染者を受け入れた病院に対し、患者1人当たり50万円の協力金を交付する他、病床の確保、人工呼吸器や検査機器等の購入・整備に関する費用等も補助している。また、市独自の支援としては、全国的にマスク等の防護具が不足していた際、マスクや防護服等を医師会等に対して配布している。

PCR検査
エッセンシャルワーカー 検査方針は
県の動向を注視して対応したい

高坂進議員(日本共産党)

 新型コロナの感染拡大が続く中、社会を支える必要不可欠な仕事に従事しているエッセンシャルワーカーが本市のPCR検査事業の対象から除外された。そこで、エッセンシャルワーカー等に対する検査の拡充について、市の考えを問う。
 国は、市には、65歳以上や基礎疾患のある者に対する検査体制の拡充を求めている一方、県には、高齢者施設等の検査体制の拡充を求めており、高齢者施設等に勤務する者や入院・入所者全員に対する一斉・定期的な検査を依頼している。現在、県が手続きを進めているため、本市としては、県の動向を注視している。

コロナワクチンの接種
市は優先購入権を得るべきでは
入手手段について調査していく

鈴木雅斗議員(緑風会第1)
 本市には、自前の保健所がないが、市の医師会と協力をすれば、50万人分のコロナワクチンを市民に投与することができると考える。そこで、国内や国外の製薬会社から市がワクチンの優先購入権を得てはどうか。
 ワクチン接種関連法には、国の供給ワクチンによる副反応で健康被害が生じた場合、国が補償する規定が盛り込まれているが、市が独自でワクチンを購入し、市民へ接種した場合は、費用負担や補償の対象から外れるため、これらの課題を解決しなければ、市独自での接種には至らないと考える。だが、ワクチンの入手手段は、今後調査していく。

市民生活

公共施設の利用予約
負担が多く分かりづらい 改善は
公平で負担が少ない方法を検討する

稲葉健二議員(創生市川)

 現在、公民館など公共施設の利用予約は、施設ごとに登録が必要であり、予約方法等も施設により異なるなど、予約時の負担が多く、分かりづらいとの声を聞く。定期的な利用者の予約も先着順であり、予定を組みにくくなっている。そこで、予約方法を改善することについて、市の認識を問う。
 公共施設の予約方法は、施設規模や利用実態等の違いから統一されていないことが課題である。今後、予約システム改修による利便性向上の他、公共施設間の予約方法の統一性を考慮しつつ、予約時の負担軽減や定期的利用者にも配慮した公平な方法を検討していく。

防災行政無線
コロナ禍において積極的な活用を
引き続き適切に活用していく

かいづ勉議員(自由民主党)

 コロナ禍では、感染防止策として、うがいや手洗い、三密防止等が非常に重要であり、防災行政無線や青パト車でこれらを市民に広く強く周知していくべきと考えるが、近頃は、防災行政無線による周知があまり行われていないと感じる。そこで、その積極的な活用について市の見解を問う。
 防災行政無線は、災害時の緊急かつ重要な情報を伝えるツールであるため、コロナ禍においても、緊急事態宣言前から積極的に活用し、感染防止策等の周知を行ってきたところである。今後も緊急性や重要性等を加味し、必要に応じて適切に活用したいと考えている。

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