更新日: 2021年11月5日

いちかわ市議会だより令和3年8月14日号(6月定例会号)

代表質問

 市川市議会では、年4回の各定例会で、交渉会派(所属議員3人以上の会派)の代表が市長提出議案等その他市政全般について問う代表質問を行います。6・9・12 月定例会における各会派の発言時間は、原則3日間の総会議時間を、質問通告のあった会派の所属人数に応じて割り振って決定します。質問は総括質問者が行う他、補足質問者を立てることができます。ここでは、会派が指定した項目の主な内容を掲載しました。
※6月定例会の代表質問は6月7日に通告を締め切り、6月15 日から4日間の日程で行いました。

 6月定例会では、8つの会派が代表質問を行いました。代表質問を行った会派の名称、発言順及び発言時間は次のとおりです。
 緑風会第1(102 分)、無所属の会(138 分)、緑風会第2(84 分)、立憲民主・社民(84 分)、創生市川(174 分)、公明党(174 分)、自由民主党(84 分)、日本共産党(120 分)

目次

公明党

西村敦(補足質問者)、小山田直人、久保川隆志(総括質問者)、浅野さち、中村よしお、宮本均、大場諭、堀越優

河川水位情報の見える化

 河川の監視カメラや水位計などの設備を活用し、リアルタイムに市民に情報提供できれば、大雨時の避難準備に活用できると考える。現在、国や県のウェブサイト上では、これらの情報をリアルタイムで確認することができるが、本市においても同様の取り組みを行うことはできないか。
 市内の河川等の状況をリアルタイムで把握し、水防活動等に活用することを目的に、監視カメラを12カ所、水位計を12カ所に設置しているが、河川の水位状況は公開しているものの、監視カメラの映像は公開していない。しかし、大雨時に河川の水位等の状況を見える化し分かりやすく情報提供することは、避難準備や被害の防止・軽減に役立つものと認識しているため、周辺の住宅や通行人のプライバシーの問題等難しい点はあるが、市民へのリアルタイム映像の公開について今後検討していく。

女性の経済的負担の軽減

 経済的理由等により、女性が生理用品を購入できないことが、今般社会問題となっている。本市では、女性の経済的負担の軽減を図るため、防災備蓄の生理用品等を女性支援セットとして配布したところであるが、セット内容の詳細について問う。また、今後生理用品をどのような方法で配布していく予定なのか。
 配布した女性支援セットの内容は、防災備蓄品の生理用品、保存水、アルファー米、ライスクッキー、マスクと併せ、防災意識の醸成を目的として水害ハザードマップも配布した。今後の生理用品の配布方法としては、公立小中学校の保健室に防災備蓄として設置し、平時には必要な児童や生徒に使用してもらう。また、市が生活困窮者を対象として、相談支援を実施している「市川市生活サポートセンターそら」において、相談状況に応じて生理用品を配布することとしている。

コロナワクチンの接種

 コロナワクチンを無駄にしないための取り組み、集団接種の運営体制、自力で接種会場に赴くことができない市民等への支援、障がい者施設利用者及び従事者の予約方法と接種時期について市の見解を問う。
 ワクチンを無駄にしないための取り組みとして、令和3年6月6日からキャンセル待ち予約の受け付けを開始し、キャンセルがあった場合には、キャンセル待ちの市民に対し電話で連絡している。集団接種の運営体制としては、接種人数約100人に対し医師2人、看護師4人、その他会場運営に必要な従事者を配置している。現在、1日当たりの接種人数は、第1庁舎と塩浜市民体育館約200人、国府台市民体育館約300人、行徳支所約100人の見込みである。なお、行徳支所では、同月4日より平日の接種を開始し、体制強化を図っている。自力で接種会場に行けない市民への支援は、障がいや要介護の程度により異なるが、地域生活支援事業の移動支援を利用した外出時の同行や介助、移動手段としてタクシー券による料金の一部助成等の支援があるため、必要な市民が利用できるよう周知を図っていく。障がい者施設利用者や従事者への接種は、同月21日より事前申込を開始したため、早めの接種が可能と考えている。

創生市川

松永修巳、国松ひろき、石原たかゆき、大久保たかし、稲葉健二(総括質問者)、加藤武央、金子正、岩井清郎

コロナワクチンの接種

 新型コロナワクチン接種については、様々な事情により自ら接種会場に行けない市民もいるが、支援策はあるのか。また、1回目の接種を受けた後、2回目の予約をしていない65歳以上の市民への対応について問う。また、アレルギー等で接種ができない、あるいは接種を希望しない市民が差別的な扱いを受けないよう、市はどう対策するのか。
 様々な事情により接種会場に行けない市民への支援については、他市の事例を参考にしながら接種を行えるような方策を検討していきたいと考えている。2回目接種の予約をしていない市民への対応については、接種回数は2回であること、及び2回接種の有効性等について、市公式ウェブサイト等で周知していく。接種しない市民への対応は、接種を受けないことで差別やいじめに遭わないよう広報紙等で周知していく。なお、接種した市民が前向きになるようなインセンティブは考えなければならないが、接種しない市民に不都合が生じるような施策を市が実施することは考えていない。

幼児教育

 本市では、特別支援が必要な子どもを受け入れる私立幼稚園に対し、支援体制を整えるための費用を補助する事業を実施しているが、本市こども発達センターや医療機関等の証明を受けていない園児は、補助の対象外となってしまう。支援が必要と思われるものの、保護者の意向で証明を受けていない園児も、補助の対象とすることはできないか。また、現在、国が推進している、幼稚園における2歳児以下の預かり事業について、本市でも実施すべきと考えるが、市の見解を問う。
 本補助金制度については、各幼稚園や保護者の負担を軽減する観点から、幼児教育相談員や臨床心理士等を幼稚園に派遣して、支援が必要と証明された園児はその対象とする等の方策を検討していく。また、幼稚園における2歳児以下の預かり事業については、待機児童0を実現した本市においても、保育需要の高い2歳児以下の定員確保は引き続き重要であることから、今後、実施に必要な補助制度の導入を検討していく。

公共施設の利用制限

 新型コロナの感染拡大に伴い、現在、本市には「まん延防止等重点措置」が適用されており、公民館等の公共施設においては、部屋の貸し出し時間等が制限されている。更に、飛沫がリスクとされるコーラスやカラオケ等を行うサークル等に至っては、貸し出しそのものができない状況である。これらのサークル等に対して部屋を貸し出せるようにすることは、文化芸術活動の支援にも繋がるものと考えるが、今後の部屋の貸し出しについて、市はどのように考えているのか。
 現在本市に適用されているまん延防止等重点措置については、国や県から今後の方針が示されていないことから、措置解除の見通しは不透明となっている。しかし、これまでの公共施設の利用制限により、市民にとって不便な状況が長期に及んでいることに加え、現在は、本市における新規の感染者数も減少していることなどから、条件を付した上で、段階的に開放していくことについて検討したいと考えている。

無所属の会

増田好秀、長友正徳(総括質問者)、佐直友樹、石原よしのり、秋本のり子、越川雅史

中核市への移行

  本市が中核市に移行することによる財政負担は年間約24・6億円とのことであるが、移行しても普通交付税の不交付団体のままであり、歳入の増が見込めないため、市は政策的経費を削る等、既存の行政サービスを低下させるのではと危惧している。そもそも、県から移譲予定の事務の原資は市民が納付する県民税であり、移行後も市民は県民税を払い続けるため、中核市への移行は非常に不合理な選択である。そこで、イニシャルコストを含めた、移行に当たっての財政負担増について、市はどのように収支均衡を図るつもりか。
 中核市移行に際しては、安定的な歳入を確保することが重要であるため、市税等の自主財源について早期収納に努める他、新たな歳入の確保についても研究していきたいと考えている。加えて、歳出面では新たに県から移譲される事務について、県の事務処理方法を踏襲するのではなく、事務内容や事業費を精査し、関連事業との統合を図ることでコスト削減に努めたい。また、保健所や動物愛護センターの設置に伴う建設費に係る財源には、市が所有する資産や市債等を活用する等、適切な財政運営を行っていきたいと考えている。

市長「私設秘書」の逮捕

 マスメディアの報道によると、令和3年5月24日村越市長の「私設秘書」が虚偽の情報を法務局に提出し、会社を登記させたとして、千葉県警に逮捕されたとのことである。加えて、県警により市長の後援会事務所の家宅捜索及び複数の本市幹部職員が任意での事情聴取を受けたことなどにより市職員や市民に衝撃が広がっている。そこで、県警による任意の事情聴取の状況を問う。また、このような困難な状況下では、行政サービスを遅滞させないためにも、市役所で何が起きているのかを、トップリーダーである市長が説明責任を果たし、市職員や市民に知らせる必要があると考えるが、市長によるメッセージは何かないか。
 3年5月24 日に県警が来庁し、市長の「私設秘書」と報じられている人物が逮捕された旨を初めて伝えられ、副市長2名及び数名の職員が事情聴取を受けたところである。当該人物の逮捕は、あくまでも私人の活動に関することであり、市としてコメントやメッセージを発する予定はない。また、市政とも関係がないため、市長が議場においてコメントやメッセージを発することはない。

立憲民主・社民

中町けい、つちや正順(総括質問者)、かつまた竜大

児童の熱中症・感染症対策

 国は3密以外での過度なマスク着用、特に健康に影響が出るような場面でのマスクの着用は必ずしも推奨していない。一方、熱中症や脱水症状が心配される炎天下でも、子どもたちは新型コロナウイルス感染症防止のためマスクを着用しており、運動会や体育祭は本番当日以外にも炎天下で練習をすることもある。そのため、子どもたちの健康や安全に影響がないように指導されているのか心配する声が寄せられている。そこで、感染症対策として運動会や体育祭のマスクの着用について、本市ではどのように指導しているのか。
 マスクに関する指導は、市のガイドラインにおいて、基本的には着用を推奨しているが、運動の量、内容、気候等によっては、マスクを外すこともできるようにしている。また、マスクを着用する際は、こまめな水分補給をして、熱中症対策に努めることも明記をしている。しかしながら、気温が上昇し、熱中症のリスクが高まっていることから、今後暑さ指数の高い場合や激しい運動の際には、教師の方から、マスクを外す指示を出すと共に、児童が自らの体調等を判断して、マスクの着脱が適切にできるよう、各学校に指導していきたいと考えている。

緑風会第2

松井努、石原みさ子(総括質問者)、松永鉄兵

重度心身障がい者への支援

 医療的ケアを要する重度心身障がい者を介護する家族の負担軽減等のため、ショートステイ施設の整備が急務だが、当該施設の開設を後押しする実効的な方策としてどのようなことが考えられるか。また、重度心身障がい者は、高校卒業後、自宅近くの通所施設を利用することが一般的だが、近年は通所施設の定員に余裕がない状況が続いている。そこで、市内通所施設の受け入れ状況を改善するための市の施策について問う。
 ショートステイ施設の新規開設を後押しするための方策としては、施設が重度心身障がい者を受け入れる際に必要な機器等や、人材確保に係る人件費の一部に対する補助等が考えられる。また、本市では令和4年度以降も毎年数名が通所施設の利用を希望することが見込まれるため、通所先の確保は喫緊の課題であると認識している。特に通所施設からは看護師等の確保が困難であるとの声が寄せられているため、例えば、常勤看護師を1名以上雇用する場合の補助、直接雇用ができない場合は、人材派遣会社等から看護師を派遣してもらい、その人件費と派遣にかかる経費の差額分の補助、あるいは必要な医療機器の購入費の補助等について検討していく。

自由民主党

中山幸紀、細田伸一(総括質問者)、かいづ勉

戦没者等の遺族への特別弔慰金

 戦後76年を迎え、戦争を知らない世代が多くなっているが、平和な時代を生きる現代日本人は、尊い命を犠牲にされた先人達を決して忘れてはならないと考える。現在、国は戦争で大切な家族を亡くした遺族に対し、特別弔慰金を支給しているが、本弔慰金の概要について問う。また、本弔慰金について知らない遺族も多いと認識しているが、市は今後どのように周知していく予定なのか。
 戦没者の妻や父母には特別給付金という制度があるが、同給付金の対象者が亡くなった際に、戦没者の3親等内の子どもや兄弟等の遺族に支給されるものが特別弔慰金である。本弔慰金は、戦後20周年から70周年まで10年ごとの節目の機会に支給されてきたが、令和2年の戦後75周年においても継続的に支給することとなり、額面25万円の国債を年5万円ずつ、郵便局にて支給するものである。請求期間は5年3月までだが、請求期間内に請求した場合は、満額受給することが可能となっている。また、周知については、現在、郵便局においてポスターを掲示しているが、今後は自治会等を通じて周知する他、広報いちかわへの掲載や公共施設にチラシを置くなど、対応を検討していく。

日本共産党

清水みな子、やなぎ美智子(総括質問者)、金子貞作、廣田徳子、高坂進

救急隊の感染防止対策

 本市では、消防局の救急隊が、新型コロナウイルス感染症患者の搬送を行っているが、救急隊員がコロナに感染した場合、他の傷病者に2次感染させるおそれがある。現在、出動の際には、感染防止衣を上下着用し、使い捨ての手袋やサージカルマスクを着用しているとのことだが、救急隊の感染防止対策を確立することは、極めて重要な課題であると考える。そこで、本市における感染防止対策に必要な予算、物品の確保等の取り組みについて問う。
 本市では救急活動で着用する感染防止衣について、頻回利用が可能なものを使用しているが、血液等体液による汚染等がある場合には、その都度交換するため、防止衣の消費量は年々増加傾向にある。また、感染防止用資器材についても、救急需要の増加が予想され、今後使用量は増加することが見込まれる。今後は、救急隊員の感染防止及び傷病者への2次感染防止のため、適切な予算措置と物品の確保に努めたいと考えている。

民生委員の活動サポート

 本市では担当部署及び関係機関との連携を密にし、迅速な対応を図ることにより民生委員の活動をできる限りサポートするように努めているとのことだが、民生委員に対し当該サポートが行き届いていないため、市等に悩みが寄せられていると考える。そこで、市は活動に苦慮している民生委員の声をどのように受け止め、対応しているのか。
 コロナ禍ではあるが、本市では訪問が必要と思われる場合には、担当部署が、高齢者サポートセンター等の関係機関と連携を図り、速やかに対応するように努めている。また、民生委員から寄せられる質問や相談については、担当部署に確認し、迅速に回答する等、民生委員がその役割や職責を果たせるように支援しており、今後も、各民生委員が円滑に活動できるよう、可能な限りきめ細かい情報発信に努めると共に、新型コロナウイルスへの感染防止を意識した柔軟な対応を図りたいと考えている。

緑風会第1

竹内清海、鈴木雅斗、青山ひろかず(総括質問者)、荒木詩郎

行徳地域の防災機能向上

 行徳地域は四方を江戸川や海などに囲まれており、大規模災害時には隣接地域との連携が困難になると予想される。そこで、行徳地域における消防力の向上について市はどのように考えているか。また、老朽化が進む南消防署の建て替えについて、市の方針を問う。
 行徳地域では救急件数が増加の一途を辿っているため、令和2年4月から南消防署に救急隊を1隊増隊し、救急体制の強化を図ったところである。しかし、今後も更に救急需要の増加が見込まれるため、地域の特性等を踏まえた消防施設の整備や救急体制の強化に努めていく。また、南消防署の建て替えについては、適切な地域に訓練スペース等を備えた消防署を建築し、本署機能を充実させることで、消防体制の強化・整備に取り組んでいきたい。

行徳駅前の再整備

 令和3年3月、行徳駅前にある銀行の店舗が閉店したが、このような土地を市が取得し、ロータリーの整備等に活用すれば、地域の利便性や安全性が向上すると考える。そこで、行徳駅前の再整備に対する市の認識について問う。
 閉店した当該店舗の土地は民地であることから、今後の活用については把握していない。再整備についてはこれまで、バス停留所やタクシー乗り場用のレーン整備、パーキングチケット駐車枠の整備を行うなど、周辺道路の混雑緩和に努めてきたところだが、駅前の老朽化も進んでいるため、機能の強化や周辺環境の整備について、行徳支所を中心に抜本的に考え直していく必要があると考えている。

このページに掲載されている
情報の問い合わせ

市川市 議会事務局 議事課

〒272-8501
千葉県市川市八幡1丁目1番1号

議事グループ
電話 047-334-3759 FAX 047-712-8794
調査グループ
電話 047-712-8673 FAX 047-712-8794