更新日: 2022年12月9日

いちかわ市議会だより令和3年8月14日号(6月定例会号)

一般質問

 6月定例会では、18人の議員が一般質問を行いました。
 質問の持ち時間は答弁を含めて1人60分です。
 ここでは紙面の都合上、1人1項目を選び、質問・答弁を要約し、分野ごとにまとめて掲載しました。
※6月定例会の一般質問は6月9日に通告を締切り、6月23日から4日間の日程で行いました。

目次

行政

第1庁舎の什器購入
入札参加の要件 設定過程等に問題は
国の基準を参考にしており合理的

高坂進議員(日本共産党)

 第1庁舎の什器購入については、契約金額が非常に高額であったが、応札数は一者のみであった。市は、入札参加資格要件として納入実績や売り上げ実績を設定したが、金額の算定根拠が全く不明である。設定過程等に問題はなかったのか。
 当該什器の購入契約については、これまでにない規模の什器を一定の期日までに確実に納入してもらう必要があることから、入札参加資格要件の設定に当たっては、契約の履行をより確実にするために、国からの通知を参考にして納入実績や売り上げ実績を設定したところであり、合理的であったものと認識している。

LGBTQ理解の推進
パートナーシップ制度の導入は
導入に向け制度構築を進める

中村よしお議員(公明党)

 第204回国会ではLGBT理解増進法案の提出に至らなかったが、各自治体でLGBTQの理解を推進し、国に対し法律制定を促す必要があると考える。そこで、本市でもできる限り早くパートナーシップ制度の導入を進めるべきと考えるが市長の見解を問う。
 LGBTQ問題とその支援策となるパートナーシップ制度の導入は、非常に重要な施策だと考えている。そのため、本市にふさわしい同制度の導入に向け、学識経験者等で組織される市川市多様性社会推進協議会の意見を踏まえながら制度を構築し、令和4年4月以降の導入を目指していく。

市長室内のシャワー室
市長は市民の声を聞けているのか
選挙の公約は、ほぼ達成している

石原よしのり議員(無所属の会)

 令和3年2月定例会におけるシャワー室の撤去等を求める議決を、市長は、「重く受け止め真摯に対応する」と発言したが、同年6月の会見で「撤去しない」と発言し、市民から批判を浴びた。市内で暮らし、市民同様街を歩けば、市民の声が耳に入ると思うが、市長は市民の声を聞けているのか。
  私は市川市で生を受け、ただの1度も住民票を市川市から異動したことはない。繰り返しシャワーに関して質問することが非常に好きな人がいるが、市民の願いは、市長や職員が、市民のために一生懸命働くことだと理解しており、選挙の公約は、ほぼ達成している。

市長「私設秘書」の逮捕
市長に説明責任があるのでは
市政に関係ないため回答できない

越川雅史議員(無所属の会)

 市長の「私設秘書」と報じられる人物が、令和3年5月24日に逮捕されたことに伴い、市長後援会事務所の家宅捜索が行われた他、本市幹部職員が任意の事情聴取を受けたとのことである。また、当該人物は市長が14回以上開催した1回2万円のセミナーの事務局運営を任されていた他、後援会事務所を連絡先とした名刺を所持し、庁舎内で強権的に業務干渉を行っていたと聞く。これらの情報から判断すると、本件は市政に関わる重大な問題と考えるが、市長は市民に説明責任を果たすべきではないか。
 市政に関係ないことであるため、回答できない。

第1庁舎ルーバーの破損
解決に向けどう進めるのか
修繕方法の計画書を出させる

かいづ勉議員(自由民主党)

 第1庁舎は令和2年7月に完成したばかりだが、国道14号に面した南側のコンクリート製ルーバーに破損等があると市民から連絡があった。そのため、市は施工業者等に指示を出し、ネットを張る等応急措置をとったとのことだが、本件の解決に向け、市は今後どのように対応していくのか。
 第1庁舎は、多くの市民が利用する施設であり、通常の建物以上に高い安全性が求められる。そのため市としては慎重な対応を行い、安全性を第一に考え、一刻も早く健全で安心な庁舎に戻すよう修繕方法の計画書を出させて早急な解決を図りたいと考えている。

福祉

介護学習センター
体験型の施設を創設できないか
今後研究していく

中町けい議員(立憲民主・社民)

 本市では、新型コロナウイルスの影響により、在宅介護を選択する家庭が増加している。そこで、現在建て替え計画のある養護老人ホームいこい荘等において、体験を通して実践的に介護について学ぶことができる介護学習センターを創設することはできないか。
 本市では、市内15カ所にある高齢者サポートセンターで介護者から介護方法についての相談を受けた際に介護方法をレクチャーするなど介護者の支援に努めてきたところだが、今後、養護老人ホームいこい荘の建て替え整備を進める中で、介護の体験型施設を併設できないか研究していきたい。

多胎妊娠への支援
妊婦健康診査費用の助成は
関係部署と協議し検討を進める

浅野さち議員(公明党)

 国では令和3年度予算で多胎妊娠の妊婦健康診査支援事業を予算化したところである。そこで、本市における多胎妊娠の妊婦健康診査に関わる費用助成導入について、市の見解を問う。
 国は、多胎妊娠では通常より多い妊婦健康診査の受診を推奨しており、自治体が追加した健診の費用の2分の1を補助することとしている。本市でも、多胎妊娠の健康診査の重要性について認識していることから、現在、14回分の妊婦健康診査費用の一部助成に加え、14回分を超える健康診査の費用助成について関係部署と協議し検討を進めていきたいと考えている。

道路交通

市川総合病院入口交差点付近の渋滞
渋滞解消に向けた市の方針は
信号機の調整により対応する

かつまた竜大議員(立憲民主・社民)

 市川総合病院入口交差点及び、菅野通りとアーデル通りが交差する交差点は時間帯によって渋滞している。「道路構造令の解説と運用」では、交差点同士の間隔はできるだけ大きくとる旨記載されているが、両交差点は非常に近接している状況である。そこで、渋滞解消に向けた市の方針を問う。
 両交差点の渋滞について市川警察署も認識しており、市川総合病院入口交差点では、右折信号の制御について改善を図る予定である。また、菅野通りとアーデル通りの交差する交差点は、信号現示の調整により渋滞解消を図れないか、同署と協議を進めていく。

八方橋交差点
歩行者と自転車が錯綜 安全対策は
注意促す看板設置や啓発活動を行う

大久保たかし議員(創生市川)

 都市計画道路3・4・18号沿いの八方(やかた)橋交差点では、安全を確保する目的で歩車分離式信号機が設置されたが、歩行者用信号機が全て同時に青になることで、児童を含む歩行者と自転車が錯綜する危険な状況に陥っている。そこで、今後の市の安全対策について問う。
 本市も、朝の通勤・通学時間帯における本交差点の危険な状況は把握しているところである。そこで、今後、自転車利用者に対して自転車に乗ったまま横断しないよう注意を促す看板を設置する等の対策を講じると共に、警察と連携した啓発活動の実施に向け、市川警察署と協議していく。

ペット・動物

飼い主のいない猫問題
課題が多岐にわたる 市全体で対応を
副市長含め組織横断的に取り組む

荒木詩郎議員(緑風会第1)

 飼い主のいない猫問題は、野良猫ゼロを目指す以外に解決しない。対策としては、地域猫(飼い主のいない猫のうち、ボランティア団体等が管理する猫)活動への支援が有効であるが、対応すべき分野が多岐にわたるため、担当各部が連携して市全体で一気呵成(いっきかせい)に取り組むべきと考える。そこで、今後の市の対応を問う。
 野良猫問題については、いまだに糞尿被害等、地域住民が迷惑を被る事例が起きている。今後は、組織横断的にこの問題に取り組めるよう、副市長も含めて対策を検討することで、地域の猫が住民と共生できる社会の実現に努めていきたい。

こども

保育士の確保
保育士資格取得支援事業 早期実施を
実施に向けて検討していく

宮本均議員(公明党)

 保育士の確保に当たっては、近隣市で実施されている「保育士資格取得支援事業」を本市でも直ちに実施すると共に、保育士の離職を減らす取り組みが必要と考えるが、市の認識を問う。
 国の補助事業である本事業は、保育士試験の合格後、本市の保育施設に勤務が決まった者を対象に、試験対策講座等に係る費用の2分の1を、15万円を上限に補助するものである。本市としては、保育士確保に確実に寄与するものと認識しており、早期実施に向けて検討していく。併せて、保育の諸問題に関する相談窓口を周知するなど、保育士の離職対策も行っていく。

子どもへの養育費確保
養育費確保に向けた支援は
他市の事例を参考に支援を検討する

小山田直人議員(公明党)

 離婚後に子どもへ養育費が支払われない家庭が多いことが社会問題となっており、子どもの権利を守るため養育費確保は重要と考える。そこで、市の養育費確保に向けた支援方針を問う。
 養育費確保は、ひとり親世帯の経済的不安を解消し子どもの健やかな成長に繋がるものと認識している。そのため、令和2年度拡充された国の離婚前後親支援モデル事業である公正証書作成支援、弁護士等個別相談支援、保証契約における保証料補助、戸籍抄本等書類取得補助等の活用を視野に入れ、他市の先行事例を参考とし、養育費確保に向けた支援を検討していく。

街づくり

「こども施設」の整備
どのような施設とするのか
多様な体験ができる居場所とする

廣田徳子議員(日本共産党)

 行徳・妙典地域には、子どもが集える場所が少なく、地域住民から施設整備について数多くの要望を受けている。妙典に整備中の地域コミュニティゾーンには、新たに「こども施設」が建設されるとのことで期待しているが、どのような機能を持った施設となるのか。
 「こども施設」は、子どもたちが家庭や学校では体験できないような、楽器演奏や料理、ものづくり体験等、多様な機能を持った子どもたちの新たな居場所にしたいと考えている。なお、施設の具体的な仕様は、地域で活動する子育て支援団体等からも意見を聞いて決定していく予定である。

公園・緑地

生産緑地の購入
公園用地等に活用すべきでは
市の財政状況等を勘案し購入

国松ひろき議員(創生市川)

 生産緑地の解除に伴い、土地所有者が土地を売却する場合、野球場やサッカー場等のスポーツ施設や公園用地等として市が当該土地を購入し、活用することが望ましいと考えるが、本市ではこれまで、公園等とするために生産緑地の購入を行った実績はあるのか。
 生産緑地は、最低面積が500平方メートルと大きな区画指定となっており、価格も高額となるため、購入については、本市の計画や財政状況等に配慮し、市として慎重に判断してきたところである。その結果、公園用地の購入実績としては、平成8年の郭沫若(かくまつじゃく)記念公園用地の約0.13ヘクタールの1件である。

環境

地球温暖化対策
二酸化炭素削減の取り組みは
戦略的環境学習により実現できる

金子貞作議員(日本共産党)

 世界各地で地球温暖化が進み、取り返しのつかない被害をもたらす危険性があると指摘されている。そのため、幅広い世代が二酸化炭素排出削減に取り組む必要があると考えるが、本市の二酸化炭素削減の取り組みについて、市はどのように考えているのか。
 本市では、未来を担う子どもに環境学習の機会を提供し、幅広い世代への波及効果を目指す戦略的環境学習を推進している。例えば、市の研修を受けた千葉商科大学の学生が小学生に温暖化問題について出前授業を行う等幅広い世代が参加することで二酸化炭素を削減できると考えている。

教育

公立小学校の学級編制
35人学級の導入 教育的効果は
学習意欲が高まるなどの効果を期待

堀越優議員(公明党)

 令和3年3月に「義務教育標準法」が改正され、3年度から5年間かけて、小学2年生から1学年ずつ段階的にクラスの定員を35人に引き下げていくこととなった。そこで、小学校への35人学級導入による教育的効果及び課題について問う。
 小学校への35人学級導入により、教職員にゆとりが生まれ、児童一人一人の教育的ニーズに応じたきめ細かな指導が可能となる他、児童が授業中に発表する機会が増え、学習意欲が高まる等の教育的効果が期待される。一方、学級数の増加で新たな教職員の確保が必要となるため、県に対しては新規採用を要望していく。

教師の働き方改革
学校業務 民間に委託できないか
見直していく時期にあると考える

石原たかゆき議員(創生市川)

 現在、教頭を含む教職員は膨大な学校の業務を短時間で行わなければならず、このことは教職員にとって大きな負担となっている。そこで、業務量の軽減等、業務改善を行うべきだと考えるが、プール清掃等、必ずしも教師が担う必要のない業務等を民間に委託することはできないか。
 令和3年度のプール清掃は、教職員をはじめ、保護者の協力を得て行った。更に業務改善を進めることを考えると、プール清掃を含め今まで学校が担ってきた業務について、民間委託も選択肢の1つとして念頭に置きながら見直していく時期にあると考えている。

生理用品の設置
小中学校のトイレに設置できないか
学校の実態に応じて検討していく

清水みな子議員(日本共産党)

 現在、世界各地で生理をめぐる不平等に目を向け、ジェンダー平等を実現していこうという取り組みがなされている。そのような中、千葉県内の自治体のうち9市においては、小中学校のトイレに生理用品を設置しているとのことだが、本市においても同様の取り組みを行うことはできないか。
 本市では、生理用品の持参を忘れてしまった児童生徒のため、保健室に必要数の生理用品を常備しているところだが、今後は、一定のルールを定めた上で使用できるよう学校の実態に応じて、女性用トイレに生理用品を設置することについて検討していきたい。

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