更新日: 2018年5月28日

2018年3月12日 一般質問(石原よしのり議員)

一般質問(石原よしのり議員)

午後3時21分開議
○松井 努議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第1一般質問を継続いたします。
 石原よしのり議員。
〔石原よしのり議員登壇〕
○石原よしのり議員 会派市民の力の石原よしのりです。一般質問を始めさせていただきます。
 それでは、最初のテーマである市内のマンション建設について伺ってまいります。
 自然と歴史の残る文教都市である市川市、最近マンション建設がふえているようです。私の住む市川駅周辺では、ここ5年ほどの間に真間銀座通り沿い、駅前通り沿い、県道市川松戸線沿い、国道14号沿いなど、14階、15階、あるいは18階建てといった中高層のマンションがどんどん建設され、町の景観が大きく変わってきたように感じます。市は、その実態を把握しているんでしょうか。最近の市内のマンション建設の実態がどのようになっているのかお尋ねいたします。
 そして、本市が将来に向けてどのような町の姿を描き、そこに誘導していきたいと考えているのかをお示しいただき、まちづくりの観点から、現在のマンション建設の実態をどう認識、評価しているのかお聞きいたします。
 現在も進行中のマンション建設計画が何件もありますが、計画地の周辺住民は突然湧き上がった建設計画に驚き、日照、ビル風、交通安全、プライバシーなど、さまざまな影響を心配します。できるだけ周辺住民や地域の納得を得て円満に事業が進められることを望みますが、現実はそう簡単にはいきそうもありません。本市はマンション建設について、周辺住民や市民からどのような意見が広く寄せられているのでしょうか。また、開発業者にどのように指導しているのでしょうか、お答えください。
 次の質問に移ります。2つ目の質問は、国府台公園の再整備計画についてです。
 昨年12月の定例会で、国府台公園の運動施設率上限を50%から60%へと規制緩和する条例が可決されたことに伴い、老朽化していたにもかかわらず、規制を超えているという理由で建てかえや大規模修繕ができなかった野球場、陸上競技場、体育館、テニスコートなど、運動施設の再整備が可能となりました。それに伴い、里見公園分園の桜広場を潰してテニスコートをつくろうという計画も必要がなくなり、地域住民や桜を愛する市民はほっとしたところです。市議会12月定例会では、あわせて新年度に国府台公園再整備の基本設計を行う予算が可決され、それに基づいて再整備事業を行っていくことが決まりました。ここでスポーツを楽しんでいる市民、この公園を憩いの場として利用している周辺住民など、幅広い関係者に喜んでもらえるような整備がなされることを望みます。
 そこで、この再整備の基本設計に多様なニーズを持つ市民の声をどのように反映させていくのか伺います。
 さて、国府台公園の再整備計画に先立ち、ここでは現在既にテニスコートの撤去と駐車場の建設工事が始まっています。市民の間からは、公園整備の基本設計ができてもいないのに工事を始めてしまっていいのかという疑問の声が湧き上がっていますが、なぜ先行して駐車場建設が行われるのか。そして、駐車場整備の考え方とその内容についてお聞きします。
 次の桜についての質問に移ります。
 里見公園分園の桜を伐採してテニスコートを建設する計画は市民の反対に遭い、結局、白紙撤回されましたが、昨年10月に1本の桜の大木が強風で倒れたことから、公園は閉鎖されてしまいました。その後、ようやく今月になって再開の運びとなりましたが、閉鎖後の対応と桜の名所である当該公園の今後の整備及び運営方針を伺います。
 本市には各地に多くの桜が植えられており、桜の名所として知られているところも数多くあります。最近はさくらオーナー制度で新しく植えられるところもある一方、街路樹などで老木となり、枯れたり腐ったりした木の伐採が進んでいます。本市の桜に対する認識と今後の対応方針について伺います。
 次の公共施設へのヘリサイン表示についての質問に移ります。
 昨日、3月11日は東日本大震災からちょうど7年でした。この地震と津波で1万6,000人もの命が失われ、また行方不明者もいまだに2,500名もいらっしゃいます。改めて御冥福をお祈り申し上げます。市民の命を守る防災の重要性を再び思い起こさせられたところでございます。
 私は平成27年9月定例会の一般質問で、大規模災害時に救援ヘリコプターの目印になるよう、学校などの建物の屋根に大きく施設名を書いたヘリサインの表示を進めるよう提案しました。それを受けて、本市は素早く前向きに検討し、ヘリサインの表示を進めてくれました。当時、危機管理監だった笠原副市長の対応に感謝いたします。しかし、その後は表示箇所がふえていないようです。ヘリサイン表示推進の進捗状況と今後の方針について伺います。
 以上、御答弁をお聞きして、必要に応じて再質問で伺っていきたいと思います。
○松井 努議長 街づくり部長。
〔江原孝好街づくり部長登壇〕
○江原孝好街づくり部長 私からは市内のマンション建設について、3点の御質問にお答えいたします。
 1点目の市内のマンション建設の実態につきましては、建築物動態調査などを通じて現在把握をしております。この調査は都市計画に関する基礎調査の1つであり、建築確認申請を基礎資料として、年度ごとに建築物の用途、場所、構造、階数等を調査し、市内の建築動向を把握するものであります。一般的に高層マンションと言われる6階建て以上の共同住宅や併用住宅が過去5年間に新築された件数は、平成25年度は18件、その後は年に10件前後で推移し、本年度は15件と微増となっております。この傾向は、首都圏全体におけるマンションの新規販売戸数の推移とほぼ同様になっております。マンションの立地場所については、近年、消費者が利便性を重視する傾向にあることから、総武線駅周辺にある駐車場などの低未利用地に計画される場合が多くなっております。これらを踏まえますと、本市のマンション建設の動向は、消費者のニーズや景気動向などの社会経済情勢の変化に少なからず影響を受けているものと考えております。
 2点目は、マンション建設の現状に対する市の認識についてであります。本市のまちづくりの基本となります都市計画マスタープランでは、総武線の市川駅、本八幡駅と東西線の行徳駅を商業、業務、行政等のさまざまな都市機能が集積する都市拠点として位置づけております。さらに、市川駅と本八幡駅周辺の住宅地については都市拠点が持つ多様な都市機能と連携した利便性の高い住宅地として、また、行徳駅を含む南部地域の市街地は世代交代や住まい方の変化に対応した住宅地として、ともに中高層建築物を中心とした都市型住宅地の形成を図るものとしております。このことから、これらの地域には、敷地の大きさにもよりますが、中高層建築物を建築することができる用途地域を定めております。現に市川駅、本八幡駅といった主要な駅周辺でマンション建設が進んでいることは、駅を中心とした利便性の高い中高層住宅地が形成されてきており、マスタープランで描く土地利用の誘導が図られているものと認識をしております。
 最後に、マンション建設に対する市民意見と開発業者への指導対応についてであります。本市では、中高層建築物の建築に際しまして、地域における健全な生活環境の維持及び向上を図るため、地上3階建て以上または高さが10mを超える建築物を計画する場合には、市川市宅地開発事業に係る手続及び基準等に関する条例と市川市中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例の手続が必要となります。その手続の中の1つに、事業者は建築計画のお知らせ看板を設置した後、その計画を近隣住民へ説明することになっております。この説明において、近隣住民の方から寄せられる主なものを申し上げますと、計画建物による日影の影響や工事による騒音、振動の影響など、質問や意見を初め説明会を開催してほしい、建物の高さを低くしてほしい、目隠し等を設置してほしいなどの要望であります。これらの意見や要望は、市から事業者にお伝えをし、検討していただくよう強くお願いをしているところであります。
 なお、近隣住民と事業者との間において話し合いがまとまらない場合には、紛争予防条例に基づき、市が間に入り、あっせんや調停を行う制度がありますが、近年においては、おおむね両者で話し合いにより解決されているケースが多くなっております。
 私からは以上であります。
○松井 努議長 文化スポーツ部長。
〔金子 明文化スポーツ部長登壇〕
○金子 明文化スポーツ部長 私からは国府台公園の再整備計画についてお答えいたします。
 国府台公園再整備基本設計につきましては、スポーツ施設の機能向上、公園機能の充実、多機能化の3本柱を整備方針として野球場や陸上競技場などを再整備するほか、地域の憩いの場として利用者に親しまれる公園となるよう、将来を見据えた計画として策定するものでございます。基本設計では、施設の改修内容のほか、概算費用、施工スケジュールなどもお示しをいたします。設計段階では、3つの整備方針に基づき委託業者から提案してもらうほか、スポーツ分野の専門家としてスポーツ推進アドバイザーを選任し、意見をいただくことを考えております。このように、市と委託業者、スポーツ推進アドバイザーなどにおいて議論を進めた基本設計案を夏ごろまでに取りまとめ、市民にお示しをしてまいります。具体的には広く御意見をいただくため、パブリックコメントやe-モニターを行うほか、地域の身近な公園でもあることから、地元の皆様へ説明を行うことを考えております。また、運動施設を有することから、施設利用者からも御意見をいただくことも考えております。いただいた御意見につきましては、委託業者やスポーツ推進アドバイザー、関係部署とも協議を行いまして、可能な限り具現化してまいりたいと考えております。
 次に、先行している駐車場に係る整備の考え方と工事内容についてでございます。国府台公園における駐車場不足の問題は、台数が少ないだけでなく公園内6カ所に点在していることから、利用者に係る安全性の確保が課題となっており、また、あき状況を確認することができないため、運用効率も大きな課題となっております。これは大会などの利用者に御不便をかけるだけでなく、隣接する県道の渋滞要因ともなっており、その対応は急務でございます。このような状況におきまして、安心、安全かつ効率的に管理運営するためには1カ所にまとまった駐車場の整備が必要であることから、テニスコートの移転により確保された公園北側の用地に駐車場を整備することが最適と判断し、先行整備しているところでございます。現在行っている駐車場の整備により、現在6カ所、約160台の駐車場が1カ所200台以上となり、高い運用効果が期待できます。加えて車の動線を集中させることで歩車分離が実現し、公園利用者の安全性が確保されるものと思っております。このように、今回の先行整備により、駐車場対策は大きく前進するものと考えております。
 次に、工事内容につきましては、当初の構想では、J:COM北市川スポーツパークにテニスコート機能を移転させた後、公園北側の6面に駐車場を整備することとしておりましたが、平成30年度中に千葉商科大学と土地の交換が進められることとなりましたことから、公園北側部分の土地に形状変更が想定されるため、部分的工事としたところでございます。具体的には、県道側テニスコート3面分をアスファルト舗装による常設駐車場として整備し、残り3面分は土地交換後の効果的活用を視野に入れ、当面の間は臨時駐車場として活用することを前提とした多目的広場として整備してまいります。最終的な駐車場整備としては、今回の基本設計の中で検討していくものと考えております。
 以上でございます。
○松井 努議長 水と緑の部長。
〔中野政夫水と緑の部長登壇〕
○中野政夫水と緑の部長 私からは桜に関する2点の御質問にお答えいたします。
 初めに、里見公園分園の桜の伐採後の対応についてでございます。里見公園分園では、昨年の10月1日の強風により桜の倒木が発生し、その樹木を調査しましたところ、幹内部での腐食の進行や空洞化していることを確認しております。幸い公園の中での倒木で、人もいない時間帯でございましたので、大きな被害はありませんでした。そこで、同公園の桜はほぼ同時期に植えられたものでありますことから、さらなる倒木も考慮し、利用者の安全を確保するために閉鎖したものでございます。閉鎖後の対応としましては、同公園の桜について樹木調査を行い、その結果、倒木の可能性が高いと判断された桜が6本判明しましたことから、近隣自治会等への周知を行った上で2月27日、28日に伐採したものでございます。その後、景観に配慮した配置で新たな桜の若木7本を補植し、3月3日に同公園を開放したものでございます。
 次に、今後の里見公園分園の整備方針及びあり方でございますが、今回伐採した桜以外にも、樹木調査の結果、注意すべき樹木と判定されました桜がありますことから、腐食等の進行について、引き続き経過観察していくことが必要であると考えております。市といたしましても、分園の桜の景観は貴重なものと認識しておりますので、今後も現在の景観を維持していくことを前提に、適切な判断のもと、地元自治会などの御理解を得ながら桜の更新に努めてまいります。また、4月からは隣接地に和洋女子大学の看護学部が開設されますことから、分園の利用者が増加することも想定されますので、桜の若木の植栽や休憩施設の充実を図るなど、桜の名所として保全できるよう整備を進めていきたいと考えております。
 続きまして、桜の老木や、伐採され切り株の状態となっている箇所に対する市の認識と方針でございます。日本人にとって、桜は特別な思いのある樹木と認識しているところでございます。このことからも、平成16年度からさくらオーナー制度を実施し、さらなる桜並木の形成と市民の思い出に残せる桜並木整備事業を展開し、これまでに約200本の桜を植栽しております。その主な場所といたしましては、江戸川の堤防、広尾防災公園、国分川調節池緑地に隣接する市道などがございます。
 また、今後の方針でございますが、桜の名所につきましては、桜の保全に取り組みつつ、老木が多い箇所につきましては、市民の安全を第一優先に考え、適切な維持管理に努めてまいりたいと考えております。また、やむを得ず伐採しなければ倒木の危険があると判断した桜については、景観に配慮した補植を行うなど、地元自治会等の御理解を得ながら対応してまいります。さらに、街路樹などで既に伐採されたままとなっている箇所については、適切な切り株の処置を行い、歩行者の安全対策を図るとともに、補植可能な箇所には適正な樹木間隔を確保し、植栽していけるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○松井 努議長 危機管理室長。
〔松丸多一危機管理室長登壇〕
○松丸多一危機管理室長 私からはヘリサインに関する御質問にお答えいたします。
 市内公共施設へのヘリサインの表示につきましては、平成27年9月市議会定例会において、御質問者より御提案をいただいたところでございます。昨年2月までに大野小、国分小、冨貴島小、大洲小、信篤小、富美浜小、妙典小の7校について整備を済ませたところであります。この7カ所の選定経緯でございますが、ヘリサインは、自衛隊や消防などの機関が災害時にヘリコプターを活用した被害状況の把握や救助・救出活動が迅速に行われることを目的として、学校などの屋上に目印として整備されるものであります。整備を検討するに当たっては、実際にヘリコプターを使って活動する陸上自衛隊や千葉市消防局に対しましてヒアリング調査を行ったところでございます。その中で、本市は北部の台地、中部、南部の低地帯と比較的わかりやすい地形となっており、また、市域には10の河川と鉄道が7路線16駅、そして外環道路といった、目印が既に多く存在している状況でもあります。このようなことから、ヘリサインを整備するのであれば、鉄道の駅などの目印から離れている住宅が密集した地域への整備が望ましいとの御意見をいただいたところであります。
 こうした意見を踏まえまして、本市では、立地の特性だけではなく、地震時の被害により目印の視認性が落ちる、目印を見つけづらくなるような、そういった可能性がある地域など、さまざまな視点からヘリサインの必要性について検討を進め、その結果、先ほど申し上げました7校を選定し、整備したものであります。これによりまして、本市の地域特性におきましては、目印としてのヘリサインは一応充足されているものと認識しているところでございます。今後につきましては、自衛隊や消防等による救援活動などにおいてヘリサインが有効に機能するよう、引き続き関係機関との連携の強化を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
○松井 努議長 石原よしのり議員。
○石原よしのり議員 それぞれの御答弁ありがとうございました。それでは、一問一答で伺ってまいります。
 市内のマンション建設の実態について、昨年は微増で首都圏全体の推移と同じであるという御答弁がありました。大きくふえている傾向ではないということですね。ただ、地域差があるのかもしれません。私が住み、活動する市川地区、真間地区といったところに限れば、近年、マンションの建設が急激に進んでいると感じています。2つ目のまちづくりの観点から見れば、駅に近い利便性の高い地域では、マンションなどの住宅開発を進めて市の発展を図っていくという都市計画マスタープランに合致しているとの御答弁でした。大きなトレンドとしては、私も間違っているとは言いませんが、その際に町並みに似つかわしくない建物や地域の人に歓迎されない開発、急速なマンション開発に道路の安全対策が追いついていない箇所、風害などの新たな問題の発生など、住みやすく望ましい町の姿に本当になっているんでしょうか。常識的な市民の目で見て違和感があるような開発計画やマンション建設計画が提示された場合は、市としても開発業者に再考を求める、そういった指導を積極的に行っていくべきではないのかと思います。そういった望ましくない、あるいは受け入れがたいマンション開発計画に対しては、宅地開発条例に基づく手続に関しての注文、あるいはまちづくりについての注文、地域性、景観などに照らしての反対の声、生活への直接の影響についての不満など、いろんな意見があると思います。
 そこで再質問をしたいのですが、市民の意見、いろいろ出てきたものを聞いて、それを開発業者に指導したことで、開発計画の何らかの改善や変更が実現した過去の事例を挙げていただけますでしょうか。お願いします。
○松井 努議長 街づくり部長。
○江原孝好街づくり部長 マンション事業者は販売価格とか販売戸数などの事業性を考慮して、採算のある価格で事業用地を取得して事業を進めているケースが多く、住宅戸数や面積を減少させてしまうような要望というのはなかなか受け入れていただけないというのが現状でありますが、このような中で、これまでに事業者が要望により計画の変更等を行った事例といたしましては、マンションの上層階より見おろされるとのことからプライバシーを配慮し、マンション側の窓等に目隠しを設置したケース、防犯上の懸念を配慮し境界に高い塀を設置したケース、マンションの駐車場において車の排ガスや騒音に配慮し位置を変更したり、立体から平面駐車に変更したケース、また、児童生徒の通行量が多いことから敷地内に歩道と一体となる歩行者空間を確保したケース、そして、前面の歩道が狭いことからバス停付近に乗降客の待機スペースを確保したケースなどがございます。
 以上であります。
○松井 努議長 石原よしのり議員。
○石原よしのり議員 これからも多分いろんな意見が出てくるし、住民からは、このマンション計画はそぐわないという話もいろいろと出てくると思います。今までの事例解決、あるいはマンション業者への指導、こういったものの実績を踏まえて、できる限り御対応いただければと思っています。
 市川市の売りは自然の残る文教都市です。特に市川駅北部、本八幡駅北部など、まさに低層住宅が主体の古い落ちついた町並みの町です。ここに野放図に中高層マンションが建ち、町並み景観が大きく悪化するようなことは望ましいとは思えません。
 市川市には建物の高さ規制がありません。千葉市や船橋市が高さ規制の条例を制定していることを考え合わせると、開発業者にとって、市川は日影規制や容積率の建築基準法の規定を守れば何階建ての建物でも建設できるという、もうかるマンション建設の穴場と映ることでしょう。本市も平成23年ごろ、高さ規制を入れようと検討したことがありますが、反対の声が上がり断念した経緯があります。もちろん、やみくもに高さ規制をするのは土地所有者や既存マンションの所有者にとって受け入れがたいケースもあるでしょう。しかし、きめ細かい地域割りや既存建物の特例を設けるなど、工夫次第では皆の支持が得られる高さ規制も可能なのではないでしょうか。また、土地利用についても、近隣商業地域に建つマンション、本来、ここは商業のにぎわいを醸し出すために規制が緩いはずですが、今そこに建っているマンションには、お店、あるいは保育園などの公共施設はほとんど入っていません。こういったところの指導もしっかりとできるような改正が望まれるのではないでしょうか。この件については御答弁は結構です。ただ、高さ規制の件も含めて検討を進めていただきたいと要望して、次の質問に移ります。
 国府台公園の再整備計画。この再整備の基本設計にどうやって市民の意見を取り入れていくかという質問に対する答えとして、市の方針だけではなく、委託事業者やスポーツ推進アドバイザーなど、専門家の意見を取り入れてつくり上げた基本設計案をもとに、パブコメ、e-モニター、利用者アンケートなどで市民の意見を集め、それを可能な限り反映させていきたいという御答弁でした。しかし、形ばかりの市民の意見を集めるとしても、それを計画に本当に反映していない過去の事例が多いと私は感じています。
 ここで事例を1つ挙げますが、例えば市川市役所の建てかえ計画の場合、平成25年7月に庁舎整備基本構想案に対するパブリックコメントを募集しました。この事案はよほど市民の関心が高かったとみえ、1カ月の間にパブリックコメントとしては異例の60人から101件という多くの意見が寄せられました。その意見への対応としては、意見を踏まえて案の修正を検討するものゼロ件、今後の事業実施の参考とするもの47件、意見の趣旨、考え方は盛り込み済みというもの52件、その他関係ないもの2件。これを要約いたしますと、ただ聞きおくもの47件、却下するもの54件、本当に再検討するものはゼロ件ということでございます。
 その後、9月に基本構想が公表されたわけですが、基本構想案とほとんど1字1句変わっていませんでした。基本構想案をつくった時点でもう決定で、アリバイづくりの市民意見募集をしていることが露呈したと思わざるを得ませんでした。今回も同様な対応とならないか危惧していますが、集めた市民意見を適切に計画に反映させるための工夫としてどんなものがあるのか、お伺いいたします。
○松井 努議長 文化スポーツ部長。
○金子 明文化スポーツ部長 初めに、寄せられました市民意見の反映状況について少し触れさせていただきたいと思います。私どもにおきまして、これまで行ってまいりましたパブリックコメントの具体例で申し上げますと、平成26年9月に実施いたしました北東部スポーツタウン基本構想案では、いただいた意見35件のうち6件を構想に反映しております。また、平成29年2月に行いました第2期市川市スポーツ振興基本計画では、同様に7件のうち1件を計画案に反映しております。私ども、いただきました御意見につきましては十分内部で協議をした上で、反映すべきものは反映しているといったところでございます。
 国府台公園の再整備基本設計に関する市民意見におきましても、パブリックコメントだけでなく、住民説明やe-モニター、施設利用者から行うこととしておりますので、多くの意見が集まると想定をしております。いただきました御意見を基本設計に反映させるべきもの、また、将来的に検討を進めるべきものなどと分類するためには、都市公園法など関係法令との整合性の確認や費用対効果の検証など、調査、分析が必要であると考えております。
 お尋ねの市民意見を基本設計に反映させる工夫ということでございますが、多くの御意見の調査、分析には、部内の検討を初め関係部署との協議、さらには委託業者やスポーツ推進アドバイザーを交えての意見交換などを行ってまいりますので、一定の検討期間が必要となります。したがいまして、私どもでは今回、基本設計の完成を12月末に設定させていただいたところでございます。これにより、意見収集から基本設計の完成までの数カ月間に意見の十分な調査、分析ができるものと考えております。また、ただいま申し上げましたように、市民からいただいた意見を委託業者との間で情報共有を考えておりますことから、委託業者からの提案にも市民からの意見の反映が期待できるものと思っております。このように、いただきました御意見はしっかり協議した上で、可能な範囲で基本設計に反映させてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○松井 努議長 石原よしのり議員。
○石原よしのり議員 前向きな御答弁、ありがとうございました。スポーツ施設利用者からの意見はもちろんですが、ここは都市公園として、近隣の子供たちの遊び場、お年寄りの散策の場、犬の散歩など、多くの市民の憩いの場としての利用も想定しているわけですから、こういった広い市民の意見をしっかり聞いて反映させることが重要となります。先ほど御答弁でお約束されたとおり、広く真摯に意見を聞いて、それを検討する時間を十分とり、できるだけ反映させていただきますよう、努めていっていただきますよう、強く要望いたします。
 それでは、次のテーマである桜についてに移ります。御答弁、桜とは日本人にとって特別な思いがある樹木と認識している。桜の名所については保全に取り組み、適切な維持管理に努めたい。倒木の危険性が想定され、やむを得ず伐採された桜については景観に配慮して補植を行う。いい御答弁だと思います。本当にそのとおりやってきたのであれば。
 1の里見公園分園について、桜の伐採と補植の経緯については理解いたしました。1本の桜の木が強風で倒れたのが昨年10月。そして、公園は即閉鎖されました。安全確保のため、他の木の調査を行い、危険と判断された木を追加で伐採し、かわりに若い木を植えるという一連の作業を終えて、公園を再び開放するまで5カ月以上かかっています。お役所仕事だと思いませんか。今後このようなことが起こった場合には、できるだけ迅速に対応していただきますようお願いいたします。
 里見公園分園は、市川市観光協会のホームページの桜スポットとして掲載されている場所の1つです。そこには「大きい公園ではありませんが、見事な枝振りの桜の木が多く、おすすめのお花見スポットです」と紹介されています。もしかしたら市の担当部局が7本切って7本植えたからいいだろうみたいな感覚をお持ちではありませんか。実際は今回の補植、今回の措置で、全体で26本の枝の張った大木のうち、7本が一遍になくなってしまい、景色が大きく変わってしまいました。お願いとしては、やはりふだんから定期的に樹木の診断をし、寿命が来たら適宜植えかえていくということを日ごろから心がけていただきたいと思います。そうすれば、桜の広場は常にいい状態で保つことができます。御答弁で、市としても桜の景観は貴重なものと認識しており、今後も景観を維持した桜の更新に努めていくとおっしゃってくださいました。ぜひその更新を忘れないで行っていただきたいと思います。里見公園分園については終わりにし、本市の桜行政についての再質問をいたします。
 街路樹などでは、桜を切ったら植えるという原則でやってきているようなお話でした。しかし、そうでもない例を1つ挙げさせていただきます。国府台公園の南側の道路、つまり運動公園と千葉商科大学の間を通る道路は約300mにわたって見事な桜のトンネルになる並木道です。花見客が真間山弘法寺の伏姫桜を見て里見公園に向かうときに通るコースに当たります。現在、ここに生えている桜の木は39本。一方、伐採されて切り株だけになっている箇所が8カ所。植樹ますだけや、植樹ますをアスファルトで埋めてしまった箇所もあります。過去、倒木の危険性があって、その都度伐採されたと思われますが、過去20年以上、1本も新たに植えかえられた形跡がありません。年を追うごとに桜の花が寂しくなっているのですが、こういった状況は御存じでしょうか。そして、こういったところ、今後どう対応されるのかお聞かせください。
○松井 努議長 水と緑の部長。
○中野政夫水と緑の部長 国府台公園南側の桜並木につきましては、国府台公園の園路に植えられたもので、幅員約4.2mの相互交通の車道の両側に桜が植えられております。この桜につきましては、両側から車道へ向かい枝が伸びていることなど、「桜の見どころ発見MAP」に掲載されておりますとおり、開花時期には見応えのある桜並木と認識しております。この桜並木の現状でございますが、商科大学側は幅員約2mの歩道に植えられており、大半が老木であることから、樹木の成長に伴い根上がりが発生し、根元を保護するツリーサークルの持ち上がりや歩道に段差が生じております。また、枯損などによりまして伐採されたままの植栽ますや、何も植えられていない植栽ますが10カ所ございます。
 そこで今後の整備につきましては、このようにあいている植樹ますにおいて、適正な樹木間隔に配慮し、植栽可能なますには補植していきたいと考えております。また、ツリーサークルの持ち上がりや歩道の段差など、歩行者の通行の妨げとなっている箇所は修繕により対応してまいります。なお、桜並木全体の将来のあり方につきましては、隣接する千葉商科大学や関係部署と調整を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○松井 努議長 石原よしのり議員。
○石原よしのり議員 これ以上申し上げません。本市としても、桜の景観は日本人にとって特別なものと認識しており、桜の名所は公園も街路樹も景観を維持していくため、更新、補植を行っていくとの決意もお聞きしましたので、ぜひ積極的に進めていっていただきたいと思います。
 次の再質問はヘリサインについてです。前回、私がヘリサインについて一般質問をした後、設置箇所の検討を進め、翌年度である平成28年度に小学校7カ所にヘリサインを表示してくださいました。しかし、その後、29年度、今年度には表示箇所はふえておらず、新年度も予算計上されていません。最近、里見公園の見晴らし台から江戸川のほうを見やると、川の向こう、体育館らしき建物の上に小岩三中と、オレンジ色のヘリサインが表示されているのに気がつきました。江戸川区もヘリサイン表示を進めているのかと知り、我が市川市の状況を質問したわけですが、2年前は近隣でヘリサイン表示が進んでいたのは東京都の足立区ぐらいでした。現在、近隣他市、他区の状況についてはどうなっているのか、お伺いします。
○松井 努議長 危機管理室長。
○松丸多一危機管理室長 近隣市のヘリサインの整備状況についてであります。江戸川区や葛飾区を含みます近隣の2区19市に確認をしましたところ、江戸川区と船橋市は独自の計画を立ててヘリサインの整備を進めているとのことでした。江戸川区は、区立の小中学校の全校に整備する計画であり、また船橋市は、全校に整備する予定はないとのことでしたが、市内を5ブロックに分けて、必要量を決めて整備する計画であるとのことでした。江戸川区と船橋市以外には、千葉市と松戸市が具体的な計画はないものの、今後もヘリサインの整備を予定しているとのことでしたが、両市とも学校の改修工事等に合わせて順次整備していくと聞いております。
 以上でございます。
○松井 努議長 石原よしのり議員。
○石原よしのり議員 近隣他市の事情はわかりました。初めの御答弁で、本市は比較的わかりやすい地形と河川、鉄道、外環道路などの目印があることから、とりあえず7カ所のヘリサイン表示で一応整備できたという認識をお聞きしました。しかし、ヘリサインが役に立つのは大震災などの災害時です。当該建物が崩壊したり、また周辺の火災の煙で見えなくなることも想定されます。そういう可能性も考えると、もっと積極的にヘリサインを設置していくべきではないかと思いますが、お考えをお伺いします。
○松井 努議長 危機管理室長。
○松丸多一危機管理室長 ヘリサインの整備予定でありますが、本市の地域特性におきましては、災害時の視認性、これは見つけやすさなど、そういったものも想定した上で一応の目印となるような整備は完了しております。しかしながら、どのような被災をするか予測が困難な状況でありますので、あらゆる角度からヘリサインの整備効果を検証する必要があると認識しております。今後につきましては、ヘリサインの整備促進を掲げております9都県市の動向、あるいは近隣市の整備状況を十分注視するとともに、本市の地域特性やヘリサインを設置する屋根の形状などを勘案しながら、学校だけではなく、公共施設の改修計画なども含めまして、災害対策上の効果が十分得られるよう、整備について検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○松井 努議長 石原よしのり議員。
○石原よしのり議員 検討を進めてください。
 それでは、質問を終わります。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○松井 努議長 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
午後4時9分散会

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