更新日: 2004年9月9日

2004年9月9日 会議録

会議
午前10時4分開議
○鈴木 衛議長 これより本日の会議を開きます。


○鈴木 衛議長 日程第1議案第25号市川市立保育園の設置及び管理に関する条例の一部改正についてから日程第3議案第36号指定管理者の指定についてまでを一括議題といたします。
 提出者からの提案理由の説明を求めます。
 こども部長。
〔髙久 悟こども部長登壇〕
○髙久 悟こども部長 議案第25号市川市立保育園の設置及び管理に関する条例の一部改正について並びに議案第35号、議案第36号の指定管理者の指定につきまして、提案理由を一括してご説明いたします。
 初めに、議案第25号の市川市立保育園の設置及び管理に関する条例の一部改正につきましては、平成17年4月1日から市川市立市川保育園及び行徳第二保育園の管理を指定管理者に行わせるために所要の改正を行うものでございます。主な改正点といたしましては、両保育園の管理を指定管理者に行わせる旨を定めたこと。これまで規則で定めていた保育時間及び休園日について、平成15年6月の地方自治法の改正で創設された指定管理者制度では、これら管理の基準は条例事項とされておりますことから、この設置管理条例におきましても同様に規定することとしたものでございます。
 続きまして、議案第35号及び議案第36号の指定管理者の指定についてですが、両議案とも指定管理者の指定を行うために地方自治法第244条の2第6項の規定により提案させていただくものでございます。
 まず議案第35号は、市川保育園を管理する指定管理者を指定するためのものであります。指定管理者の名称は社会福祉法人ユーカリ福祉会、指定の期間は平成17年4月1日から平成27年3月31日までであります。
 次に議案第36号は、行徳第二保育園を管理する指定管理者を指定するためのもので、指定管理者の名称は社会福祉法人千葉寺福祉会、指定の期間は同じく平成17年4月1日から平成27年3月31日までであります。
 以上、よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○鈴木 衛議長 これより質疑に入ります。
 質疑の通告がありますので、順次発言を許します。
 坂下しげき議員。
○坂下しげき議員 おはようございます。通告に従いまして質疑をさせていただきます。指定管理者制度については、平成16年2月議会及び6月議会において議論がなされ、選考委員会に外部の専門委員が参画するなど、評価は得られるようになりました。まだ細かいところでは議論の余地がありますが、ここでは当該議案の根本的な部分について質疑をさせていただきます。
 まず今回、行徳第二保育園については1団体のみの応募でありましたから、議案の団体が最善であるかどうかを議論するに当たり、募集要項の応募の資格について質疑いたします。今回のように1団体の申請であっても、その団体の評価が高く、指定管理者としての適性を備えていれば管理を代行させることに問題はないと考えますが、この制度の趣旨が効率性を追求している以上、よりよい団体を指定するのが最善といえます。したがいまして、公募の資格要件を決めるということは、事前に当該業務に適さない団体を排除できるという利点がある反面、要件をつけたことにより、多くの団体の中から最善の団体を選択するという利点を失う可能性があり、その要件づけは施設の目的により、どちらを優先するのか、またどのようなデメリットがあるのかを判断するなど、行政裁量的な微妙な調整が必要となるわけであります。2月議会における永池部長のご答弁では、指定管理者の選定は市川市公の施設の指定管理者の指定の手続等に関する条例の第2条の基本的な基準に基づいて行い、この基準に基づき公募を行うことができるというものでありました。当該議案の応募の資格は、募集要項によると、千葉県内または東京都内で認可保育所を運営し、良好な社会福祉法人であることとあります。別表を含めた条例第2条関係の規定に、このような要件については特に定めがありませんが、要件をつけたことにより応募団体の幅が狭まり、より質の高いサービスの提供ができる団体を事前に排除した可能性も少なからずあるかもしれません。そこで、応募の資格についての考え方についてお答えください。また、条例第2条と応募の資格についてのお考えをお答えください。
 次に、選考委員会についてお尋ねいたします。選考委員会については、今回はいわゆる学識経験者の方が含まれ、前回の指定管理者の選考に比べて、外から見て、より客観的判断が加わったと思いますが、今回の委員の選任の理由についてお答えください。また、両保育園とも既存の施設なので、施設利用の関係者の方々のニーズをどのように把握され、委員会に報告し、委員会ではそのことについてどのような議論がされたのかお答えください。
 最後に、指定管理者の指定の基準についてお尋ねいたします。保育園の場合はサービスの質が重要であります。条例に基づく物的、人的能力の評価が重要であると考えます。その人的能力の評価項目である、現在運営している保育園の設置状況について、応募した2団体の差が約1.64倍になっておりますので、この評価についてご説明ください。また、2園の評価に共通して、主任候補者に対する評価が低いことについてご説明ください。
 次に、行徳第二保育園における評価が市川保育園に比べ、共通事項について比較的低く抑えられている理由についてお答えください。また、行徳第二保育園の候補者は相対的にアレルギー食の対応の評価が抑えられておりますので、市川保育園の候補者との違いをお答えください。
 最後に、総合的な講評における外部委員の方のご意見についてお答えください。
 以上、第1回目の質疑とさせていただきます。
○鈴木 衛議長 こども部長。
○髙久 悟こども部長 保育園にかかわります指定管理者の応募資格についてお答えいたします。
 今回の市川保育園、行徳第二保育園の指定管理者の公募に当たりましては、市川市立市川保育園及び行徳第二保育園指定管理者の募集要項におきまして、まず1点は、応募日現在において、千葉県内または東京都内で認可保育所を運営し、良好な実績を有する社会福祉法人。また2点目は、市川保育園、行徳第二保育園の運営仕様書の条件を厳守でき、かつ創意工夫を生かして、さらなる利用者のサービス向上を図ることができる法人であることという2点の規定を設けております。ご案内のとおり、保育園の運営主体に関しましては、規制緩和によりまして、社会福祉法人以外の、例えば株式会社等も運営できる可能性はございますけれども、やはり公立保育園の運営主体としては慎重な対応が必要だと考えておりまして、今回、この規定を設けさせていただいたところであります。
 また、この2園につきましては、昨年来、利用者である保護者の皆様との協議の中でも、まず既存の保育園で運営主体が変わることの不安が大変大きいということ、また、公立保育園として基本的な保育を堅持していく上からも、公立保育園と同等の保育実績がある社会福祉法人による運営が必要であることなどの意見、要望が寄せられてきているところでございます。市としても、今回の市川保育園及び行徳第二保育園につきましては、現にお子さんが在籍しているという既存保育園であることに十分配慮いたしまして、現状の保育が確実に引き継げる事業者であること、認可保育園の受託ができるだけの相応の実績を有する法人であること、また、事故等の緊急時の対応が容易に図れるような地理的な要因も勘案したところであります。これらの条件を総合的に判断しまして、指定の基準である認可保育所運営に加えまして、募集要項で社会福祉法人であることの応募の資格を定めさせていただいたところでございます。
 次に、選考委員会についてでございます。これは保健福祉局、公の施設の指定管理者選考委員会設置基準に基づきまして、基本的には各部の筆頭課長、保健福祉政策室長、高齢者支援課長、子育て支援課長、保健管理課長、また、委員会に提案する公の施設を管理する所属長としての保育課長、その他公の施設を管理する課長が任命するものとして、対象となっている保育園の園長及び保育課の栄養士を選考委員といたしましたほか、さらに今回は透明性の確保を図る、また保育園という施設の特性を見きわめるという観点から、聖徳大学の教授、また弁護士の先生に外部委員として新たに選考委員に加わっていただいております。選考の具体的な日程につきましては、7月10日に選考委員を対象とした保育園のプレゼンテーションを実施したところでございます。
 また、保護者の意見反映ということでのご質問もございましたが、このプレゼンテーションに際しましては、保護者の皆さんからも傍聴という形で参加いただいております。また、それに際しては、事前にぜひこういうことを聞きたいという事柄を皆さんからアンケートという形で寄せていただき、法人の発表の中で保護者にも聞き取れるように発表いただくというような形をとりました。ある程度ご要望に沿えたのではないかと考えております。また、7月27日には選考委員会によりまして、施設の現地視察、また運営状況をヒアリングしたところでございます。こうした手続を経まして、7月30日に最終選考委員会を開催し、委員会の中では両法人とも堅実な運営内容に好感を持った旨の評価を得ております。また、外部委員さんからは、大変意欲的で保育事業に対する熱意を感じるであるとか、最近の多様な保育ニーズに積極的に対応していこうとする意欲を感じるといった法人の前向きな姿勢、また堅実な運営姿勢を評価するご意見をいただいたところでございます。
 3点目、指定管理者の指定の基準についてでございます。指定管理者の指定の基準につきましては、手続条例2条に規定するすべての要件、同等以上のサービス、平等利用、また人的、物的、財政的な能力、また同等以下の経費といったこの2条の要件をすべて満たす必要があり、かつ既存保育園という特性から、現状の保育を確実に引き継ぐために、運営仕様書を厳守すると、候補者選定の絶対条件としたところでございます。そこで、選定のための評価項目としましては、保育園の第三者評価事業で使用いたします評価項目の中から、運営仕様書の内容を可能な限り反映し、具体的に評価できる項目を選びまして、その上で保育園独自の創意工夫や積極的な取り組みを加点という形で評価できるよう工夫したところでございます。
 お尋ねの市川保育園の評価結果では、運営している保育園の職員配置状況に関する評価点の中で、ユーカリ福祉会が41点に対してA法人は25点という16点の差がございます。これは、現在、各法人が運営しております保育園の職員配置状況を評価したもので、性別、年齢別構成がバランスよく配置されているかといった点を評価したもの。結果では、例えば男性保育士が3人いるということ、また、主任を含む保育士の年齢構成が約29歳と年齢構成のバランスがいいことなど、こういった評価の差によるものであります。また、個別事項の管理運営に関する事項のうち、主任候補者の状況に関する評点が9点という低い点でございますけれども、こちらの評価基準は、仕様書条件を満たす主任保育士候補者、つまり園長を補佐する役柄の職員でございますけれども、この候補者を法人内に求めるのか、また法人の外に求めるのか、または未定であるのかということを評価したものです。両法人とも仕様書の条件は厳守できるという意向をはっきり示しております。また、内々での心づもり、人の当てはあるものの、審査日の時点では、まだこれという具体的な名前は挙がっておりません。未定でございましたので、9点という評価になったものであります。指定管理者として指定され次第、本格的に人選に入るということで、今後の期間の中で十分対応できると考えております。
 次に、同じ法人が市川保育園と行徳第二保育園で異なった評点がされたという点でございます。選考委員会は各保育園ごとの一件審査という形で評価を行っております。この評点差につきましては、施設運営の考え方、意欲に関する部分の差でございます。これはプレゼンテーションでの評価が中心となります。今回、法人からプレゼンテーションを、午前、行徳第二保育園、午後、市川保育園とおのおのの保育園で行いましたが、基本的な提案や内容は変わりませんが、午後の市川保育園のプレゼンテーションでは、より具体的に取り組みの明確さが示されたこと、これが選考委員のプラス評価になったと考えております。このように同じ法人ではございますけれども、市川保育園では1,015点、行徳第二保育園では1,009点の結果であり、6点の差が生じております。この点に関して、私どもとしましても、選考が逆に厳正に、公正に行われたものというふうに認識しております。
 次に、アレルギー食対策でございますが、45点と27点という差が出ております。これらの評価基準は、完全代替食で対応しているか、一部代替食で対応しているか、全く対応していないかという3つの観点から評価をいたしました。ユーカリ福祉会につきましては完全代替で対応しているため、この評価になり、一方の千葉寺福祉会は、本市の公立保育園と同様の方法でございます一部代替食の対応でございますので、各委員の評点が3点ということで、総合27点となったところであります。
 それから、総合評価ということでございます。お手元の資料の市川保育園指定管理者候補者選定評価表並びに行徳第二保育園指定管理者候補者選定評価表の一番下にそれぞれの保育園の総合的な評価が載せられているところでございますけれども、例えば市川保育園では、両法人とも20年以上の認可の実績がある社会福祉法人であり、地域に根差した保育園の運営がなされていることから、評価結果に大きな乖離はなかった。両法人とも経営体制、保育運営、保育内容等の点において十分対応できるだけの準備ができていると考えられ、市と同等以上の運営を期待できるが、アレルギー食の対応などで先駆的な取り組みを評価し、ユーカリ福祉会を指定したということが述べられております。また、行徳第二保育園の場合でもほぼ同様のことでございまして、市と同等以上の運営を期待できるから、指定管理者候補として妥当であると、こういうふうに述べられております。
 以上でございます。
○鈴木 衛議長 坂下議員。
○坂下しげき議員 ご答弁ありがとうございました。
 まず1点目といたしまして、応募の資格についてですが、利用関係にある方々のご要望を受け入れられたと。その結果、社会福祉法人に限定された点は評価いたしますが、社会福祉法人に特定した場合は、やはり市川市近隣でないとサービスの質は保てないのでしょうか。今後も保育園については応募の資格に地域要件をつけるのかお答えいただきたいと思います。
 また、条例第2条に基づいて公募を行うというご答弁がありましたが、実際、別表に基づいて公募を行うことが実務的に難しいのであれば、技術的に工夫の余地がありそうですが、今回のように、条例規定をはみ出した募集要項自体の効力についてはどのようにお考えなのかお答えください。
 2点目といたしまして、選考委員会にその施設の専門家である職員の方が加わるということは、施設の種類によっては当然ではあると考えますが、保健福祉局では、どのような施設であっても常設の委員が5名いるということでよろしいのでしょうか、そのことについて確認させてください。
 3点目といたしまして、評価が低かったものについては、どのような指示を市がこれからしていくのかお答えください。
 4点目といたしまして、指定期間が長期にわたりますが、今回この評価を得たことにより、議決があれば指定管理者となるわけですが、このサービスの質の担保について今後どのようにされるのかお答えください。また、指定の取り消しは議決事項ではありませんので、取り消す場合の主な要件についてお答えください。
 5点目といたしまして、選定結果の公表についてお尋ねいたします。6月議会において、手続条例第6条に基づく候補者の選定の意思がなされたら公表をしていただきたいと要望しておりましたが、今回は告示と同時期に公表となりました。公表時期は今後も変わらないのかお答えください。
 6点目といたしまして、1団体であった場合、評価が高く適切であれば指定管理者として指定することはあり得ると考えますが、その際に、再度直営との比較は検討されないのかお答えください。
 7点目といたしまして、外から見て客観的に判断をしようとすると、評価の中で職員の方と外部の委員の方の意見の相違点が気になるわけであります。その相違点についてあればお答えいただければと思います。
 以上、2回目の質疑とさせていただきます。
○鈴木 衛議長 こども部長。
○髙久 悟こども部長 まず最初に応募資格、特に地域的な特性をどう考えるかという点でございます。先ほども申し上げましたとおり、応募いただける事業者を広く募集するという1つの建前と、それから法人の運営面、また利用者の利便面をどう担保するかというバランスの問題もあると思います。そういう中で、私どもとしても、先ほどの答弁の中であった事故等の対応もできるだけ本園から、また職員等の体制の中で本園とのやりくりができるという物理的、距離的な一定の制限はあるものと考えております。そういう中で、千葉県内、東京都内というのは最低限の範囲だろうなというふうに考えております。
 次に、別表の件でございます。条例上の載せております別表は、法の趣旨からも、指定する施設の最低限の基準を定めなさいということになっております。現在の児童福祉法の運営の基準からいきますと、先ほども少し触れましたけれども、認可保育園の運営ということに関しては今規制緩和が進んでおります。そういう法の趣旨をとらえてこの認可保育所の運営としたものであって、実際の応募に関しては、それぞれの施設の実情、特に既存園か新設園かということも今後考えなければいけません。そういう状況に応じた募集の弾力的な規定はあるかというふうに思っております。
 選考委員に関してでございますけれども、常任の委員5名ということは、保健福祉局内の筆頭課長と、それから施設を管理する所管課の課長プラスアルファということになります。ですから、常設ということでは、先ほど言いました保健福祉局内の4人の課長さんが常任の委員になります。
 それから、評価点の低い点でございます。これに関しましては、とりあえず選定審査の評価でございます。今後、一番問題になりますのは、運営仕様書の中の規定事項がどれだけ担保されるか、守られるかということでございます。この辺に関しましては仕様書の中でも規定してございますとおり、指定管理後、速やかに市と法人と保護者の代表による第三者機関を設けて、そこの場でこのチェック並びに今後よりサービスの向上等についての話し合いの場ということが設けられてまいりますので、そういう中で改善できるものというふうに考えております。
 それから、1団体云々ということでございますけれども、1回目の答弁でもご説明しましたとおり、やはり質、内容が条例2条の要件を十分満たすものであれば、私どもとしては今後ともこの指定管理者の指定で実施していきたいというふうに考えております。
 それから、最後の職員と外部委員のということでございますけれども、私も選考委員会には傍聴という立場で参加させていただきましたが、その中では内部職員と外部の先生方の大きな意見の相違点その他についてはなかったというふうに考えております。
 以上でございます。
○鈴木 衛議長 管財部長。
○中台久之管財部長 それでは、評価と公表の時期についてお答えをします。
 指定管理者に公の施設の指定管理運営を行わせる場合には、手順としまして、簡単に申し上げますと、選考委員会における指定管理者の候補者の選定、議会での議決、指定管理者の指定というふうな手順になります。選考委員会におけます指定管理者の候補者の選定は、指定管理者として決定しているのではなく、あくまでも候補者であり、議会の議決によりまして指定管理者として指定するか否かが決まります。このことから、指定管理者の候補者の選定はそこで完結するものではありません。最終的に議会の議決後に指定管理者の指定をするという行政処分を行うための一連の手続の流れの中の一過程であります。したがいまして、候補者の評価などの選定結果につきましては、議決後に行う指定管理者の指定と同時に、指定管理者の候補者の選定から指定に至るまでの経緯を公表する中で明らかにすべきものであると考えるところであります。しかしながら、議会の告示の際、参考資料としまして今回お示しをしましたように、指定管理者に関します募集要項、仕様書などを議会に配付しておりますので、これらは公表と同じ意味を持つと考えられます。したがいまして、議会の告示と同時に、評価表公表などの事項をインターネットにおきまして公表し、議会の審議の結果は議決後に改めて公表するものと考えております。
 それからもう1点の、応募者が1社であった場合の選定の方法についてというふうなことですが、そのような場合におきましても、複数の事業者から申請があった場合と同様に、1次審査の選考委員会及び2次審査の選定審査会でいろいろな角度から審査を行ってまいります。
 以上でございます。
○鈴木 衛議長 指定管理者の取り消し方法についての答弁がなかったようですが。
 こども部長。
○髙久 悟こども部長 失礼いたしました。サービスの質の確保の点での取り消し要件云々ということでございます。これは別紙、いわゆる運営仕様書の条項が守られない場合は取り消し要件になるというふうに考えております。
 以上です。
○鈴木 衛議長 坂下議員。
○坂下しげき議員 選定結果の公表につきましては、ご答弁のとおり、指定管理者の指定が最終的な行政処分になりますが、条例第6条で、市長は候補者の選定という意思を1度確定しております。このことが指定処分の途中であったとしても、候補者の選定は決定事項ですので、その時点で公表すべきと考えます。このことについて、今後検討されることもないのかお答えいただきたいと思います。
○鈴木 衛議長 管財部長。
○中台久之管財部長 お答えします。
 現時点におきましては、あくまでも議決が条件ということですので、議決と同時に公表してまいりたいというふうに考えております。
○鈴木 衛議長 坂下議員。
○坂下しげき議員 議決と同時ではなくて、告示のときにも公表している。その前には公表するのかどうかということを伺っていたんですが。
○鈴木 衛議長 管財部長。
○中台久之管財部長 お答えします。
 告示の前ではなく、あくまでも告示後に、今回と同様な内容について公表してまいりたいというふうに考えております。
○鈴木 衛議長 よろしいですね。
 次に、石崎たかよ議員。
〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕
○鈴木 衛議長 鈴木議員。
○鈴木啓一議員 今の管財部長の答弁は議決後にと言う。それで今、再度坂下さんが質問したら告示後と。どっちがどっちだかわかりませんので、議長、ちょっとその点について伺います。整理してください。
○鈴木 衛議長 鈴木議員の議事進行にお答えいたします。
 後刻調査をいたしまして報告させていただきます。よろしいでしょうか。
 石崎たかよ議員。
○石崎たかよ議員 今の市川と行徳第二保育園の指定管理者制度についてお伺いします。
 これら2つの公立保育園の民間委託化の話が出たのが昨年だったわけですが、そのころから委託化に対する保護者の不安が募り、行政との話し合いが何度も重ねられてきたところですが、仕事と家庭の両立に毎日必死で暮らしているさなか、大事な子供を預ける保育園の質の確保のために時間を費やしてきた保護者の方々の努力の結果、話し合いが十分なされてきたわけです。その最中に指定管理者制度という新しい概念が持ち込まれて、保護者にとっては非常にこれらに振り回されてきた1年と言えると思います。公表された仕様書の内容を見ますと、かなり細かく規定されており、保護者との昨年来の話し合いの成果とも感じることができます。
 4日と5日、保護者との話し合いがあったやに聞いておりますが、その後、私のところに市川保育園関係者から3通、行徳第二保育園関係者から6通のメールが入りました。そしてまた、行徳から1通の封書という形で10件のご意見が寄せられたところであります。今回の指定管理者制度導入に当たって、プレゼンテーションの場に、今髙久部長がおっしゃったように保護者の傍聴、しかも保育つきでということ。それから、事前の質問事項を出したり、事後のアンケート、話し合いなどで十分意見を酌み取ったということは評価はできますけれども、このご意見の中身、そしてプレゼンテーションの議事録を保護者より入手したわけですけれども、議事録と保護者からのアンケート、これらから読み取れることは、まだまだ不安が解消されていない部分があるということなんです。
 特に市川と行徳第二とご意見にちょっと差がありまして、市川保育園の方は2法人の応募がありましたために、その特性がよく比較できて、おおむね評価というような意味合いでした。ところが、逆に市川の方はこれから5園委託ということですので、今後の委託に対して、もう少し十分な検討をしてほしいというようなことが要望として上がってきています。これはまた後ほどお尋ねしますけれども。
 一方、行徳の方は、先ほども質疑がありましたように1法人しか参加していませんので、比較ができずに、ちょっと不満が残ったようです。特に行徳第二では、応募した指定事業者が利便性の関係、交通の便から市川保育園が第1希望だったというような理事長発言があって、傍聴していた保護者からは、何だ市川が本命だったのかとか、市川でだめな方が行徳第二に回ってくるのかとか、とても興ざめした、どっちでもよかったのか、行徳第二ということで応募してほしかったというような感想が上がってきています。
 そしてもう1つは、男性保育士を雇わないのかという質問に対して、指定事業者に当たった方は、私立の給料では結婚して家族を養っていくことが男性としてできない、共稼ぎでないと無理だ、雇いたいが、彼の一生に責任はとれないなどと園長発言がありまして、同じく共働きをしているからこそ保育園に行かせている親にとって奇異に聞こえたというような話があります。次世代育成支援対策推進法についても言及して、園の方針を挙げているのに、給料が安いので男が雇えないというような発言は非常におかしいと。この仕様書の中にもそういったことがきちっと踏まえられているのに、こういった仕様書をきちっと読んだ、把握した上での参加をしているのかという厳しいご批判がありましたことを言いたいと思います。
 それからもう1つ、父兄という言葉を連発なさったとか、きめ細かい決め事があって権威主義的に感じたとか、これらの感想というのは、もちろん仕様書の内容を評価表にあらわしたというようなご答弁ではありましたけれども、評価表にはあらわれない、さまざまな経営者の考え方がここに出てきたと言うことができるかと思います。2社が応募した市川保育園の方は非常に問題はなかったんですが、1法人では点数が幾らクリアしていても不満が残ると、こういった状況ですので、それについてはどのようにお考えになりますか、お聞きしたいと思います。
 それから2つ目に、運営仕様書の特徴について、かなり細かい仕様書ですので、改めて内容についてご説明いただけたらと思います。簡単で結構です。
 それから3つ目は、最初の1つ目の話と重なってきますけれども、今回は結果的に2法人の参加しかなかったわけですが、そのことについてどのような見解をお持ちなのかということ。昨年の秋の段階では民児協のメンバー法人が委託を受けていただくという内定の段階まで行っていたように聞いておりますが、そこで秋以降、指定管理者制度の話が出てきた段階で、この民児協のメンバー法人の応募はなかったということで、その理由は何だとお考えでしょうか。
 以上、第1回の質問です。
○鈴木 衛議長 こども部長。
○髙久 悟こども部長 3点のご質問にお答えいたします。
 最初に、保護者の話し合いの経過でございますけれども、昨年7月に市川と行徳第二保育園の社会福祉法人への委託化のご説明をさせていただいて以来、保育内容の変化、また保育士が全員かわることや何かについて保護者から強い懸念、また不安が出されたところでございます。そのためにも、私ども十分な話し合いが必要だということで、昨年11月には1年間の実施の延長、またご存じのとおり、地方自治法の改正による指定管理者制度への移行という、こういったことの新たな保護者の理解が必要だということで、それ以来話し合い、また協議を続けさせていただいております。特に昨年の11月からは全体会のみならず、市川保育園では有志による意見交換会ですとか、行徳第二保育園では代表者会議という場を設けまして、個々具体的なテーマ、例えば今回の募集要項であるとか仕様書、また引き継ぎに関する細かい規定などについていろいろ協議をさせていただいております。このほかにも節目節目で全体会の開催ですとか、それまでの個別の会議で開いた資料、会議録、またそこで提供した資料など、すべての親に必ず出すようなきめ細かい対応をし、極力この制度、仕組み、内容についてのご理解を求めてきたところでございます。その結果として、今回の指定管理者候補の募集、選定の中で、要項、仕様書、こういったものに可能な限り保護者の意見を反映するとともに、現状の保育を確実に引き継げるような仕組みづくりに取り組んできました。
 今ご指摘のとおり、プレゼンテーションでも少しでも多くの方に参加いただけるように、ちょっと日程調整が大変でしたけれども、土曜日に開催するような配慮をしましたし、また保護者の皆さんから、応募法人に聞きたい事項を事前に保育課に寄せていただきまして、プレゼンテーションの発表の中で盛り込んでいただけるような体制をとったところでございます。そうしたことによりまして、保護者の皆さんの聞きたいこと、知りたいこと、ある程度それにこたえるような方法もとれたかというふうに思っております。また、保護者の皆さんには法人に対する理解を深めていただくために、一定の期間を設けまして、法人の保育園の見学会も希望者があればしてくださいということで、そういう手配もとったところです。
 このように、できる限りの対応をさせていただいておりますけれども、今後についても、この不安解消ということが何よりも大事、最優先だと考えておりますので、特に引き継ぎがスムーズに行えるような協議は進めていきたいというふうに思っております。確かにそういう中では、1法人で基準点をクリアしても非常に不安が残るということはございます。このことについては、指定管理者の指定後に、私ども市と法人の打ち合わせと、さらに保護者を交えた協議の場というのを早急に設置して、少しでも具体的な事例、具体的な保育の内容について理事長、園長、その現場の人間からの話を聞かせていただくことが一番大事かなというふうに思っております。
 次に、仕様書の特徴ということでございます。まず、大きく分けて3つあると思います。1つは保育内容と質の維持向上に関すること。先ほど来言っております、市、保護者、指定管理者による三者協議会を設置して、保育内容の質向上に関しての協議、調整を図りなさいということを盛り込んでおります。また、保育サービスに関します第三者評価の実施を義務づけておりますし、市が行いますチェックも確実に受け入れるということの約束を求めております。また、保護者の保育ニーズを把握するための取り組み。時期を見て、保護者からの要望もきちっと業務に反映するような努力をしなさいということも規定されております。職員配置に関しましては、市の基準を守ること、また障害児の受け入れ。それから、保育士に関しては性別、年齢別に配慮して6年以上の経験者を3分の1必ず入れなさいということ。また、看護師資格を有する者の配置に努めること。現在、市川、行徳第二保育園で働いていただいています臨時保育士、パート保育士等の希望者がいる場合には、これも積極的に雇用すること等を盛り込んでおります。さらに、保育内容に関しては、延長保育の時間帯に必ず2名の保育士を配置すること。子供の人権に配慮し、尊重する心を育てること。性差への先入観による固定的な概念や性別分業意識を植えつけないような配慮を行うこと。給食、おやつについては公立の統一献立によること。アレルギー食については現状維持を実施することなどを挙げておりまして、非常に細部、多岐に上った仕様書になっております。これは公立保育園の保育内容を網羅、踏襲するものでありまして、保護者の皆様とご一緒につくり上げたものと認識しております。
 最後に、2法人の参加しかなかった、そのことに対する市の見解ということでございます。ご案内のとおり、市川市内には今、認可保育園は15の社会福祉法人が運営しております。これまでも公私協働という形で市川市の保育を担ってきていただいております。公募が始まりましたこの5月に、私どもも市川市の民間児童福祉施設協議会の総会ですとか、各法人にもいろいろ伺いまして、要項の配布とともに指定管理者制度について十分な説明をしてきたつもりでおります。その場での積極的な応募をお願いしております。昨年の秋の時点では、管理運営委託ということの取り組みで臨みましたけれども、その際、民児協の中から確かに法人の申し出はございました。これは過去に、私どもも公設民営という形で湊新田保育園、妙典保育園という委託実績がございます。そういったことも踏まえての申し出をいただいたところでございますけれども、その後の指定管理者制度という、この新たな仕組み、こういった制度の変更によりまして、これまでも私ども機会あるごとに、仕組み、内容等の違いについてご説明してきたつもりでございます。今回、そういったことを含めてのご説明をさせていただきましたけれども、現在、他の保育事業、子育て支援事業に取り組む準備をしていたので、今回参加できないということの申し出と、それぞれの園の事情がありまして、残念ながら今回は応募いただけませんでした。市内の法人としては、決して今回の取り組みを見守っているということではございません。市の保育行政をともに担っていきたい、充実させたいという趣旨に賛同いただいておりますし、今後、法人の体制とこの募集実施の時期がうまく合致すれば積極的に応募いただけるものと確信しております。それから、市川市の保育を担っている現在の社会福祉法人が保護者の理解も得やすいというふうに私どもも考えております。そういった面で、次の機会に率先して応募いただけるよう、私どもとしても今後十分に配慮を要請していきたいというふうに考えています。
 以上です。
○鈴木 衛議長 石崎議員。
○石崎たかよ議員 ご答弁ありがとうございました。
 まず1点目なんですが、幾ら点数がクリアしていても不満が残るということに対しては、協議の場を設置して話し合いをしていくということですが、点数について、先ほども坂下議員からもありましたけれども、管理運営に関する事項で、施設長、候補者の状況、これが候補者が内定していれば満点ということで、45点をとっているんですね。これはかなり底上げしている感がするんですけれども、結局そこが決まっていれば満点なのであって、施設長の保育方針とかそういったものにプレゼンでご懸念を感じてしまった保護者にとっては、その45点とはちょっとかけ離れた印象をお持ちなわけなんですよ。ですから、幾ら点数がクリアしていても不満が残るというのはそういう点にありまして、その不満な点は先ほどから申し上げている仕様書に保護者の方々の十分な意見がかなり反映される、これは高く評価したいと思います。この内容がどれだけ担保されるのか。この仕様書をつくり上げることに全精力を傾け、いいものができ上がった。でも、この指定管理者がこの仕様書に沿って――もちろん応募規定の中には、この仕様書の内容を十分に厳守することというのが1項目書かれているにもかかわらず、仕様書を読んでいるのかしらと思うような発言がプレゼンで行われたりということが、やはり不安のもとになっているということは否めないわけで、それを今後、協議の中で指導というか、話し合いをしていくという話でしたけれども、そういった点数のつけ方についても、ひとつお答えいただきたいと思います。
 そして、仕様書の内容の担保については、先ほどの坂下議員の答弁で、これも第三者協議会で改善が可能であるということで、今のご答弁でも第三者評価とか市のチェックが入るのだということですが、では、できない場合は指定の取り消しもあり得るというような先ほどの答弁だったと思いますが、それをもう1度確認したいと思います。できない場合は指定を取り消すわけですね。
 それから、どの程度の不履行によって指定の取り消しまでいくのか。最終決定はどこがするのかというようなところについてお聞きしたいと思います。
 それから、2法人しか参加できなかった。今回は民児協さんが、私たちの目から見ると、何か様子見のような感じがしてならないんですが、それぞれのご事情があって今回は参加しなかったけれども、今後は参加していただけるものであるというふうに思っていらっしゃるということでした。しかし、指定管理者制度の導入に対する民児協さんの違和感というのは、紛れもなくあるのではないかというふうに私は思うわけです。昨年の9月議会で、民間委託に関する私の一般質問と、もう1人の議員さんの答弁の中で、委託は経費削減のためではなく、多様化する保育ニーズに官民の役割を分担するのだと。普通保育は私立保育園、公立は障害児保育や一時保育、なお不採算分野を担っていく。そのために5年間で5園委託し、その結果、70名の保育士を確保し充実させるとの答弁をいただいています。ところが、本年度の保育士の採用はたったの1名。指定管理者制度の導入による委託のみを急いだということになれば、初期から保護者が心配していた保育の質の低下を招くことにはならないのかという疑問が残るわけです。5年間で5園という委託の保育計画に対して、来年以降はどうなっているのでしょうか。今までは一本釣りで、話し合いの中で委託していただける法人さんを民児協の中から選んできた。その両者の話し合いの中で市川市の保育の質を上げてきた、維持してきたという経緯がありますが、こういった指定管理者が導入されると、今回の話でもそうですけれども、指定管理者の選定に関して丸2年ぐらいかかるわけですよね。今までのような話し合いを十分にやっていくとすれば非常に時間がかかる。本当に保育園にそういった指定管理者制度がなじむのかどうか、私は今回ちょっと不安に、疑問に思ってしまったわけですけれども、今後の委託計画についてお聞きしたいと思います。
○鈴木 衛議長 こども部長。
○髙久 悟こども部長 3点のご質問にお答えいたします。
 最初の資質の問題でございます。今回の評価表は、あくまでも法人が条例2条に規定する、私どもの公立保育園の運営を受託して運営していくだけの法人としての資質があるかないか、それを個々具体的に問うたもので、その評価点の結果となっております。確かにご指摘の点、私も立ち会っておりましたので、理事長からは、今後必要に応じて男性保育士等のことも考えていきたいということはございましたけれども、その後、今議員さんのおっしゃるような発言もあったことは確かでございます。これはやはり法人内部で、今後の中できちっとその辺は出していただかなければいけないと思っていますし、年齢要件、性差、その他についての配慮ということは仕様書の中にも盛られている内容ですので、そういった細かいことを今後きちっと詰めて、その辺の保護者の要望も踏まえた仕様の履行を求めていきたいというふうに考えております。
 それから、いわゆる取り消し規定の問題でございますけれども、これに関しましては、具体的な手続が今内部でもいろいろ検討されております。一応の指針としましては、指摘事項が出てきたときに改善命令を出し、それが守られない場合に取り消しができるという、そういう手続になると思います。これは、市の方が一方的にその判断ができるというふうに考えております。
 それから、今後の問題でございます。確かに今回の2園の指定管理者の移行に関しましては、制度が変わったこともあり、約2年近くかかっております。今後、この制度が定着し、また私どもも募集の手順、そういったものがある程度整備されてくれば、もう少し期間は短くできるのかというふうに思いますが、それはあくまでも指定管理の手続のことでありまして、保護者の理解を得るということは、これは最大限優先されなければいけないものですから、その辺については今までと同じように十分な時間を組んで、納得いただけるような形での委託化に移行できるよう、これからも努めていきたいと思っております。
 以上です。
○鈴木 衛議長 石崎議員。
○石崎たかよ議員 一応理解しました。来年度以降の委託計画ですけれども、それでは今の段階では具体的には決まっていないということなんでしょうかね。私は5年で5園とか、そういう目標を立ててやることは行政として大事なことだと思いますが、やはりそれぞれの経過を見ながら、強引に進めることなく、きちんとやっていただきたいと思います。市川市は行政改革や人事管理、自治体経営という面では非常に高い評価を受けております。しかし、逆に子育てや教育、福祉、つまり人に対する人の配置が、単に人事管理や行政改革の中に埋め込まれないように、ここはこの保育の委託の問題に端を発して、同様に指定管理者制度で扱うことの難しさというのをつぶさに私たちは経験したと思います。ぜひこの辺を考えながら進めていっていただきたいと思います。
 以上です。
○鈴木 衛議長 次に、小岩井清議員。
○小岩井 清議員 議案第36号について質疑をいたしたいと思います。
 通告には、指定管理者応募団体1社会福祉法人を無競争で指定管理者の候補者としたことの妥当性についてということを通告してあります。議会における質疑あるいは議論、これが生かされてこないというのは非常にむなしく思います。というのは、6月議会においても1社について指定管理者として提案をしてきた。これについて質疑、議論がありましたね。このことについて、民生経済委員会における審査の経過、そして結果について、戸村節子委員長から委員長報告がなされています。「競争性、公平性、透明性を発揮させるため、仕様書に『1社になった場合は再募集する』との項目を設けるなど、何らかの対策を考えたい」との答弁がなされました。こうありますね。これは確認できますね。仕様書に「1社になった場合は再募集する」という項目を設けるなどということについて、この間どういうふうに考えてきたのか。またぞろ1社、1社会福祉法人が出てきたなという感じなんです。この件についてご答弁をいただきたいと思います。
 そして2点目、坂下議員、石崎議員からも質疑がございました。重複する点はすべて割愛をいたしますが、千葉寺福祉会、これが行徳第二保育園の指定管理者の候補者として提案をされています。千葉寺福祉会は市川保育園にも希望を出したと思うんですね。これは市川保育園が第1希望だったと聞いております。これが事実だったかどうかお答えいただきたい。とすれば、市川保育園は2社会福祉法人が応募したと。今回、指定管理者の候補者として提案をされている社会福祉法人じゃなくて、千葉寺福祉会が市川保育園に仮になったとしたら、行徳第二保育園は応募者ゼロになったんだと思うんですよ。ですから、このことを想定して意図的に振り分けたというふうに、そう見られてもしようがないのではないかと思うんですけれども、この点についてお答えをいただきたい。
 それからさらに3点目、石崎議員から今質疑がありました。市川の保育行政になくてはならない存在は民児協ですよね。民児協が全く応募してこないというのは実に不思議ですよね。そう思いませんか。市川の保育行政と長い協力関係にある民児協が応募してこない。何かあったんですか、これは。意図的に民児協を排除してきたんですか。あるいは、逆に民児協側に今回の指定管理者の応募についての疑問点が何かあったのかどうか。何もなきゃ、こんなことにならないですよ。ですから、私は市川の保育行政に長い間協力している民児協について、今回のこの応募がないのは極めて残念だと思う。その点についてお答えいただきたい。
 以上、3点。
○鈴木 衛議長 管財部長。
○中台久之管財部長 私の方から1点目についてお答えさせていただきます。
 まず、6月議会での答弁との関係についてお答えいたします。さきの6月議会におきまして、大洲デイサービスセンターを初めまして5件の指定管理者候補者について議決をいただきました。この審議をいただく中で、議会からはさまざまなご指摘やご意見をいただいたところでございます。今、指定管理者に関します指針を策定しておりますが、いただいたご意見等も参考にさせていただきながら策定をしておりますことをまず申し上げておきます。
 そこで、1事業者の申請と再募集の考え方でありますが、6月の答弁の趣旨としましては、新しい制度というふうなこともありましたため、1事業者の申請だったときはその対応を検討していくというような意味で申し上げたものと理解をしております。そして、今回1社で選定した理由についてでありますが、指定管理者制度は、多様化する住民ニーズにより効果的、効率的に対応するために、公の施設の管理に民間等の事業者能力を活用しまして住民サービスの向上を図るものであります。このような趣旨から、指定管理者を選定する場合は、複数の申請者の中から最も適切な事業者を指定管理者として選定することが望ましい方法であると考えております。しかしながら、公募によります募集を行いましても、今回のように1事業者の申請しか得られないようなこともあります。このような場合の考え方といたしましては、指定管理者制度の趣旨でありますサービスの向上や事業効果が望めると判断された場合については、1事業者だけの申請でありましても、制度的な効果は得られるものと判断されますので、その事業者を指定管理者の候補者とすることができると考えております。
 また、応募者が1社でありましても、複数の事業者からの申請があった場合と同様の手続であります1次審査の選考委員会及び2次審査の選定審査会でさまざまな角度から審査を行っております。今回の候補者につきましては、市川市公の施設の指定管理者の指定の手続等に関する条例第2条の基準を満たしており、市民サービスや事業効果の向上が相当程度期待できることなど、市が設定いたしました基準評価値――簡単に申し上げますと基準評価値といいますのは、市が直営で行った場合の評価値を上回る評価を得ておりますので、当該事業者を指定管理者の候補者として選定するものであります。
 以上でございます。
○鈴木 衛議長 こども部長。
○髙久 悟こども部長 2点のご質問にお答えさせていただきます。
 千葉寺は市川と行徳第二の2つに応募しているということでございますけれども、これは各プレゼンテーションの中でも、確かに職員の配置等でいずれかであればという仮説の話でありますし、私どもその後ヒアリング調査等の中で、当然にして2園同時に受けるつもりでの心づもりをしていたということを確認しております。
 先ほどの1法人云々の問題でございますけれども、今回この選定の作業につきましては、さきの2月議会でほかの5つの事業と同時に、私ども保育園の指定管理の議案を提出したところでございます。その後、開園日等の関係で、ほかのものは6月、また今回、保育園はこの9月の議会で提出させていただいておりますけれども、この募集要項、仕様書等に関しては、ほかの事業とほぼ同時に進行してございました。私ども5月10日から21日までが募集要項の配布、5月17日から31日が応募書類の受け付けということで、この時点で2つの法人からの申し出があったところでございます。私どもとしても選定候補者が複数に及ぶことはサービスの質向上には選択の幅が広がることとして考えておりますけれども、保育園の場合は、先ほど来申し上げましたとおり、子供への影響だとか環境に十分配慮する必要等があります関係から、現行保育の堅持を優先させていただいております。そうした施設の特異性から、当初より応募者が限定される可能性があることは当然に予想しておりましたところであり、仮に1法人のみの場合でも、市が示した要求水準を確実に上回る物的、人的、財政的能力を要する場合には指定してまいりたいというふうに考えてまいりました。その結果、今回は1法人でございましたけれども、選考に当たっては手続条例2条の各条項について選考委員の充実等も図りまして厳正に審査し、本市が求める基準以上の評価が得られ、管理者として妥当であると判断した候補者を選定したものでございます。
 なお、選定に当たりましては、6月議会での指摘事項でもございました透明性、専門性の確保という観点から、選考委員の中に新たに外部委員として聖徳大学の教授、また私ども苦情解決第三者委員の弁護士の先生2名に加わっていただいて、外部からのそれぞれ専門性を生かした評価等をいただくなどの工夫もとらせていただいております。
 それから最後の、市内の法人、民児協のことでございます。基本的なことは先ほど申し上げたとおりでございます。民児協はご案内のとおり、これまでにも湊新田保育園、妙典保育園という2つの公設民営という――これは新式の保育園でございますけれども、受託いただいておりますし、また、この10月からは七中のPFIという事業にも参加いただいております。そのように、基本的に民児協全体として、市の行政と歩調を合わせ、新しい保育事業に取り組むという意識は、私ども大変高いというふうに思っております。私どもがこの募集の前後期間を含めまして、いろいろ個別に伺っております中で幾つかの懸念がございますけれども、やはり今回の募集要項の中で人員面の配置、例えば園長、主任、さらには各クラス担任についてきめ細かい、また経験年数等の規定が大変厳しい条件にはなっていると思います。こういったことが、やはり1つ、本園の保育園の運営に影響が出るかどうかということをいろいろ検討するのに時間がかかったというようなことを言っております。
 また、ご指摘のとおり、指定管理者制度について、例えば今までの管理運営委託であれば、前例をいろいろ聞きながら判断することができ(小岩井 清議員「聞いたことだけ答えればいいよ」と呼ぶ)はい。そういう中で、なかなか理解が進まなかったということがあるかと思います。今後の指定管理者の公募に際しまして、早い段階から民児協とも説明、周知に努めるなどして、応募に取り組んでいただけるよう努めてまいります。
 以上でございます。
〔小岩井 清議員「民児協はどうしたんだ」と呼ぶ〕
○鈴木 衛議長 こども部長。
〔小岩井 清議員「長々やるといけないから、再質問するからいい。議長」と呼ぶ〕
○鈴木 衛議長 小岩井議員。
○小岩井 清議員 管財部長、あなたの答弁、全く何とも思わないで答弁していますか。重大な発言なんだよ、あなたの発言は。重大発言。というのは「『1社になった場合は再募集する』との項目を設けるなど」というのがもう議事録になっているの、会議録に。ところが、あなたは今何と言った。1事業者になった場合の対応を検討すると申し上げたと。重大発言でしょう。食言なんだよ、これは。食言。民生経済委員会の中で明確に述べなきゃ、委員長報告になるわけないんです。ということは、戸村委員長が自分の考え方で作文したことになっちゃうじゃないか。食言ということはどういうことになるか。その考え方が改まらない限り、質疑続けませんよ。まずほかの再質問に行く前に、それをはっきりしてください。
○鈴木 衛議長 管財部長。
○中台久之管財部長 ただいまの質問の中で、委員長報告についてちょっと申し上げさせていただきます。先ほどご質問者もおっしゃいましたように、確かに委員長報告の中で「競争性、公平性、透明性を発揮させるため、仕様書に『1社になった場合は再募集する』との項目を設けるなど、何らかの対策を考えたい」との答弁がなされましたと、このようにうたわれておりますが、私どもといたしまして、これらについて検討した結果、やはり先ほど申し上げましたように、市民サービスのよりよい向上につながるような事業者については、たとえ1社であっても候補者として選定するのが望ましいということで、今回の指針におきましてもそのように明記させていただいております。
 以上でございます。
○鈴木 衛議長 小岩井議員。
〔小岩井 清議員「あれはだめだよ、だめ。食言、食言。議会の審議を何と思っているんだ。議会をばかにしているのか、議会の審議を」と呼ぶ〕
○鈴木 衛議長 管財部長、食言について答弁できますか。
〔「議長、委員長報告にも絡んできているんだから、ちょっと休憩してやりなよ。答弁図りなよ。調整しなさいよ。じゃないと、委員長報告だって変になるぞ」と呼ぶ者あり〕
○鈴木 衛議長 暫時休憩いたします。
午前11時24分休憩


午後4時42分開議
○鈴木 衛議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第1議案第25号から日程第3議案第36号までの議事を継続いたします。
 小岩井清議員に対する答弁を求めます。
 管財部長。
○中台久之管財部長 大変ご迷惑をおかけしております。先ほどの答弁について、6月定例議会の経緯の認識不足によりまして、民生経済委員長報告と食い違う答弁をしましたことについて深くおわびを申し上げます。そこで、保育2園の指定管理者候補の選定について改めてお答えをさせていただきます。
 保育の指定管理者に関しましては、2月定例議会で指定管理施設として決定を行うなど、指定管理の選定手続作業が進行していたもので、6月定例議会の指摘時点では、応募資格を有する事業者として既に申請を受理した後でありました。したがって、指定手続を継続し、今回の候補者の提案になったものであります。また、6月定例議会で答弁をいたしました、今後、デイサービスセンターなど、福祉施設の16施設について指定管理者へ移行するかどうか検討していくが、今後の募集に当たっては、競争性、公平性、透明性を発揮させるため、仕様書に『1社になった場合は再募集する』との項目を設けるなど、何らかの対策を考えたい」という答弁をさせていただき、委員長報告におきましても、「『1社になった場合は再募集する』との項目を設けるなど、何らかの対策を考えたい」との答弁がなされましたと報告していただいております。したがって、現在、この委員長報告も踏まえまして各議員のご意見等も受けとめ、再募集をも前提に指針づくりをしてまいります。指針案ができ次第、委員長報告の関係もありますので、12月定例市議会前に市議会の皆様にお示しし、決定してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○鈴木 衛議長 小岩井議員。
○小岩井 清議員 今の委員長答弁をいただくまでに長時間がかかりまして大変遺憾に思います。また、皆様にご迷惑をおかけいたしましたと思いますので、私の方からも、時間をお待たせしたことについて大変恐縮に思っております。
 簡単に再質問いたします。千葉寺福祉会について、これは市川保育園と2つ応募したと。したがって、第1希望は市川保育園だったということについて、行徳第二保育園の保護者から、行徳第二保育園はそれほど熱心に希望していなかったんでしょうかと。千葉寺独自のカラーが強過ぎると思っておりまして、不安ですと。市川保育園を希望して、行徳第二保育園が第2希望で重要視していなかったとすれば、千葉寺福祉会には辞退してほしいと思いますと、この保護者の声が伝わってきております。これは手紙をちょうだいいたしておりますから、くどくは申し上げませんけど、そういう保護者の声もあるということですね。この点について、どう認識されておりますか。
 それから、先ほど詳しくご答弁いただかなかったように思いますが、市川の保育行政に貢献をしていただいている民児協が全く応募してこなかったということについて、これはどういうことか、非常に不思議に思うんですけれども、この点は納得いく答弁をいただいているように思えません。
 この2つについて答弁をいただきたいと思います。
○鈴木 衛議長 こども部長。
○髙久 悟こども部長 2点のご質問でございます。
 先順位者にも申し上げましたけれども、今回の議会の議案を提出させていただくに際して、私、プレゼンテーション後、先週の土曜、日曜、行徳第二と市川保育園の保護者の議案提出前の最後の説明会に出席させていただきました。この中では評価表、その他、法人の概要等を説明しながら、皆様からも確かにプレゼンテーションの中身その他で幾つかの不安点があるということに関して、私たちも真摯に受けとめたいというふうに思っております。そういう中で、現地の、例えば本園での保育内容等について私なりに見てきた内容もお伝えしました。ぜひ行徳第二の保護者の皆様にも、今現在、千葉の地元でどういう保育をしているか、これも見ていただいて、その法人の能力、また、今の取り組み状況を理解いただければありがたいなと。そういう場をつくりたいということも、実は提案をさせていただいております。
 それから、民児協につきましては、先ほど来も私は申し上げたつもりでおりましたが、少し言葉が足りなかったようです。今回の公募に際しては民児協さんの中で、これまでも管理運営委託ということでは幾つかの実績もございますし、七中のPFIという大変な事業にも取り組んでいただいています。そういう中では、私は全体的に民児協の皆さんの、今後、市と歩調を合わせて福祉の事業を進めたいという希望は大変あると思っています。先ほど来申し上げていますとおり、確かに今回の指定管理者という新しい取り組みがこれまでの管理運営とどう違うのか、また、法人にとって、どういうリスクがあるのかということの認識が多少不足だった。私どもの説明が不足だった点もあるかもしれません。また、職員の配置等についての資格要件、資質を高めたという今回の募集のあり方も少し見直す、また、私たちの方で考え直す必要はあるかと思いますけれども、いずれにしても、今まで各保育園に伺っての話の中では、今回は大変残念だったけれどもというご意向ですので、今後、また機会がある中では、ぜひ皆様に理解し、手を挙げていただくよう、これは私どもが積極的に働きかけていかなければいけない、そういう決意でおります。
 以上でございます。
○鈴木 衛議長 小岩井議員。
○小岩井 清議員 2点ご答弁いただきました。要は直営であろうと、民間委託であろうと、あるいは指定管理者であろうと、十分な保育が行えるということであれば、これはそれでいいわけですね。そういうことで、この千葉寺福祉会がそういうことが適任なのかどうかという判断をしたいがためにいろいろ聞いております。まだこの状況をつかむに至っておりませんけれども、きょうは長時間、時間を費やさせていただきましたので、まだ1分残っていますけれども、終わりたいと思います。
〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕
○鈴木 衛議長 佐藤議員。
○佐藤義一議員 内容はともかく、午前中、小岩井氏の質問から先方まで議会が停止して半日間休憩になったということは大変な、これは大いなる損失ですよ。それで、当局にも問題があるでしょう。さっきの部長は認識不足でおわびがあったわけですけど、小岩井さんは部長の質問に対して重大発言だぞと、このくらいは許せるけど、食言と言ったよ、食言。食言というのは、辞書を引けばうそだよ、うそ。今、ちょっと僕はあれしたんだけど、「『1社になった場合は再募集する』との項目を設けるなど、何らかの対策を」という、そういう6月議会の委員長報告であるとすれば、食言とまで言わせるような答弁じゃないと思うよ。小岩井さんは言い過ぎだよ。しかも、半日、こんなに議員を延々と待たせて、我々はつんぼ桟敷だよ。1人の議員が、そんなハイジャックと同じだよ。こんなことが許されていいのかね、議長。それは休憩にすれば何でもいいってものじゃないですよ。1人の議員のためにこんな、おかしいよ、議長。議事進行。議長の見解を聞かせてくださいよ。
○鈴木 衛議長 佐藤議員にお答えいたします。議長といたしまして、今の議事進行についてはご意見として承りたいと思います。
〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○鈴木 衛議長 小岩井議員。
○小岩井 清議員 今の佐藤義一議員の発言について、そのまま聞き流すことができないことがあります。食言の意味が違っていますね。食言というのは食い違いということなんですよ。食い違いを認めて陳謝したでしょう。おわび申し上げたでしょう。辞書引いて、見てごらんなさいよ。間違っていたら訂正しなさい。訂正を求めます。
○鈴木 衛議長 今の議事進行について、議長として答弁をさせていただきます。調査の上、ご報告させていただきたいと思います。


○鈴木 衛議長 お諮りいたします。本日はこれをもって延会することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鈴木 衛議長 ご異議なしと認めます。よって本日はこれをもって延会することに決定いたしました。
 本日はこれをもって延会いたします。
午後4時56分延会

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