更新日: 2006年12月6日

2006年12月6日 会議録

会議
午前10時5分開議
○佐藤義一議長 これより本日の会議を開きます。


○佐藤義一議長 日程第1認定第1号平成17年度市川市一般会計、特別会計及び公営企業会計決算の認定についてを議題といたします。
 本件に関し、委員長の報告を求めます。
 決算審査特別委員長、戸村節子議員。
〔戸村節子決算審査特別委員長登壇〕
○戸村節子決算審査特別委員長 おはようございます。
 ただいま議題となりました認定第1号平成17年度市川市一般会計、特別会計及び公営企業会計決算の認定について、決算審査特別委員会における審査の経過並びに結果をご報告申し上げます。
 本特別委員会は、去る9月定例会において設置された後、正副委員長の互選を行い、閉会中の継続審査事件として議決し、10月16日から19日までの4日間にわたり慎重に審査をいたしました。一般に、議会における審査は、議決した予算の目的に従って執行されているかどうか、さらに、行政効果はどうであったかに主眼を置いて審査するものとされており、一方、監査委員の審査は、計算に間違いはないか、支出命令に符合しているか、収支は適法であるかなどに特に重点を置いて検討すべきものと言われております。本特別委員会といたしましては、このような点を十二分に踏まえ、監査委員の出席を求め、収支の適法性等について慎重に確認をしたところであります。
 まず、決算審査意見書の質疑応答について、その主なものを申し上げます。
 初めに、「17年度決算については、第一次総合5カ年計画の最終年度という節目の年の決算であるが、各種財政指数から見た本市の財政状況について、監査委員としてどのように評価しているのか。また、17年度決算の特徴としてどのような点が挙げられるのか」との質疑に対し、「本市の財政指数は、絶対的によいとは言えない点もあるが、全国的に厳しい地方財政の中では、近隣市、類似団体と比較しても順調であると思える。これらは、ここ数年にわたる行財政改革の成果と考えているが、着実に健全化に向かっており、その努力は評価に値するものと言える。また、17年度決算の特徴としては、16年度決算において平成7年度、8年度に借り入れた減税補てん債の借りかえが、歳入歳出にそれぞれ122億2,550万円が含まれているため、大きく減少しているような数値であらわれているが、それらを除いた実質的な比較では、前年度とほぼ同額となっている。さらに、実質収支では全会計とも黒字になっており、財政指数面においてもおおむね良好に向かっていることが挙げられる」との答弁がなされました。
 次に、「市債残高については年々減少してきているとのことだが、債務負担行為を含めると、1,000億を超える金額になっている。債務負担行為といっても将来に対する債務であり、現在の財政状況から必ずしもいいとは言えない。このことについて、どのように認識しているのか」との質疑に対し、「市債及び債務負担行為の現在高は、前年度と比較すると約22億円の増額となっている。増額の主な要因は、17年2月定例会で議決いただいた債務負担行為で、指定管理者制度に伴う88億円が含まれ大幅にふえているためであり、全体で見てみると、著しくふえているということはない。また、市債についても財政計画の中で後年度に負担を及ぼさないよう起債の発行額を抑えており、現在の執行の中で適切な発行がなされていると認識している」
との答弁がなされました。
 引き続き決算書の審査に入った次第でありますが、審査に当たっては、歳入におきましては収入未済額及び不納欠損額の主なもの、歳出におきましては不用額及び流・充用の主なものについて説明を求め、疑義をただすことにより、議決どおりの執行であったか、また、どのような行政効果があったかなどを中心に論議を尽くしてまいりました。その過程で質疑応答のありました主なものを、一般会計の歳出から申し上げてまいります。
 まず、総務費について、「昇任選考委託料について。17年度の課長職試験の受験率が30.9%とふえているとのことだが、能力重視が色濃く反映され、ほとんどの人はあきらめてしまっていると思う。しかし、適材適所の人がいて、地道に市民のために一生懸命働いている職員も相当いるはずである。そのような職員に希望を与える制度が必要と考えるが、改善は行ったのか」との質疑に対し、「課長昇任試験をこれまで7回行った中で、いま一歩が出せない職員がいたため、16年度からは部長、次長の推薦による複線的な人事による昇任制度を導入し、16年度、17年度は、それぞれ何人か昇任をしている。また、面接の結果を、面接官のコメントをつけてフィードバックを行い、次回の試験に役立てていただくようにもしている」との答弁がなされました。
 次に、男女共同参画事業について、「議員発議によって制定された男女平等基本条例は、施行から2年が経過したが、17年度はどのような普及を図ったのか。また、市民の意識はどのように変わったと認識しているのか」との質疑に対し、「普及については、『この条例をPRすること』と条例の中にも載っているため、広報『フォーラム・アイ』で年に2回男女平等の特集を組んで、男女共同参画の市民への周知に努めている。また、市民の意識については、男女共同参画の市民意識調査をおおむね5年おきに実施している。前回は12年度で、今回は17年度に実施した。『男性は仕事、女性は家庭ということに同感するか』という設問に関し、『同感しない』と回答したのが、男性は、前回59%から17年度は71%、全体で見ても69%から76%とふえている。これは、条例が施行されたことに伴い男女平等意識が高まっているためだと認識している」との答弁がなされました。
 次に、安全対策費について、「青色防犯パトロール推進事業及び防犯対策事業の防犯カメラの設置によって、どれくらいの効果が上がったのか」との質疑に対し、「青色防犯パトロールは、17年4月からスタートし、市川警察署及び行徳警察署を合わせた犯罪の発生件数が、16年度と比べ約2割減少しているため、かなりの効果は上がっていると考えている。防犯カメラについては、犯罪抑止効果等を図るため市内に7台設置しているが、17年度は、市川警察署及び行徳警察署から合わせて14件の録画内容の問い合わせがあった」との答弁がなされました。
 次に、民生費について。
 まず、市川保育園及び行徳第二保育園指定管理料について、「この2園については、非常に大きな不安の中で指定管理者制度に移行したが、保護者の不安を解消するために三者協議会を設けたとのことである。三者協議会では、どのようにして保護者の不安を解消したのか。また、9月定例会での一般質問の答弁では、指定管理者制度に移行したことにより、約6,100万円の経費削減が図られたとのことであったが、この一番の要因は何か」との質疑に対し、「三者協議会については、両園とも月1回のペースで話し合いを続け、不安の解消も含めて、保育の質の向上に向けさまざまな意見を出し合った。その中で、指定管理者制度への移行により、子供への影響を心配する保護者の不安を解消することから、仕様書に規定する独自の検証委員会を設け、内部の委員による毎月のチェック、外部委員も含めた中間検証及び年間検証、保護者へのアンケートなどを実施した。そして、検証結果及びアンケート結果を公表し、問題点を話し合いながら、保護者の方々の不安解消と質の向上に努めた。また、経費削減の大きな要因は、6年以上の経験年数を有する職員を3分の1以上配置するという仕様書によりバランスよい職員配置がなされているが、公立では平均約42歳、指定管理施設では平均約32歳の職員による経験年数の違いが人件費に影響したものと考えている」との答弁がなされました。
 次に、レスパイトサービス施設運営費補助金について、「レスパイトサービスを行う施設については、障害者、障害児を介護している家族のためにもより多く設置すべきと考えるが、17年度の事業者数と事業地域、またそれぞれの補助金支出額は幾らだったのか。また、前年度と比較して補助金がどのように生かされたのか」との質疑に対し、「事業者については、北国分においてオリーブの家、柏井において手をつなぐ親の会Can、下新宿においてレッツ・レンコンの3施設で実施しており、各施設に人件費の補助として、年間404万2,000円を支出した。また、前年度と比較して、481時間の延べ利用時間の増となっており、利用者のニーズにこたえる形で拡大できたと認識している」との答弁がなされました。
 次に、衛生費について。
 まず、保健衛生総務費の繰出金ついて、「国民健康保険特別会計繰出金については、約39億円を計上しておきながら、約3億円の不用額を出している。なぜこのようなことになったのか」との質疑に対して、「国民健康保険特別会計は、歳出額を賄うための歳入額を見込むことになるが、17年度においては、老人保健拠出金等の増から歳入に不足が見込まれたため、2月補正を行い、一般会計からの繰入額を9億6,700万円増額し、39億6,700万円とした。しかし、その後見込んでいなかった国の医療分としての普通調整交付金が9,176万5,000円、また、国の特別調整交付金の2億1,800万円が交付され歳入額が確保されたため、市税より繰り入れている一般会計繰入金を3億円繰り入れしなかった結果、実際の繰入額は36億5,000万円となったものである」との答弁がなされました。
 次に、斎場費の施設管理委託料について、「不用額の約812万円については、随意契約から競争入札への変更による契約差金であり、業務内容もほとんど変わらないとのことである。まさに競争力が発揮された結果と感じているが、これだけの減額があり業務内容も変わらないのであれば、減額の内訳は人件費であると推測できる。実際に斎場へ行くと、雑草が伸び放題になっている箇所も目にするが、施設管理が十分行き届いていないのではないか」との質疑に対し、「植栽の管理や草刈り等の業務については、施設管理業務とは別に樹木管理業務委託として年に3回実施しており、火葬がない時などは職員も行うように心がけている。また、施設管理業務については、落札業者に確認をした結果、責任を持って業務を遂行するとの回答をもらっており、実際に斎場内を見回ってみても、ガラスや床の清掃、そのほか会葬者への案内については、しっかりとした対応がされていると認識している」との答弁がなされました。
 次に、労働費の雇用促進奨励金について、「雇用促進奨励金については、高年齢者や障害者、母子家庭の母等の雇用促進を図るための重要な施策であるが、年々減少しているとのことである。その原因をどのように考えているのか。また、改善は図ったのか」との質疑に対し、「市川市の場合は、国の特定求職者雇用開発助成金を1年間支払った後、それを継承する形で給付するものだが、国の給付も減少している。この原因としては、国の制度改正により給付率が下がり、企業としてリスクを負って高齢者等を雇うという意識が減少していること。また、今までハローワークを通じて把握できた、求職者・就労者情報が、個人情報保護法の制定に伴い把握することが難しくなったことも一要因として考えられる。市としても、各企業を回りパンフレット等によりPRに努めているが、なかなか改善されないのが現状である」との答弁がなされました。
 次に、商工費の中小企業融資対策事業について、「16年度に融資制度の変更がされたが、申請してから実行までの期間にどのような改善がされたのか」との質疑に対し、「以前は、毎月5日と20日に融資審査会を開催していたため、実行までに最短で約2週間、長くなると1カ月以上かかる場合があった。しかし、条例改正により融資審査会を開催する必要がなくなったため、すべての書類が整っていて審査がスムーズに進むと、最短で3日程度で実行される。また、長くても1週間程度で実行されているため、利用者にとっては、利便性が向上したと認識している」との答弁がなされました。
 次に、土木費について。
 まず、市川駅周辺自転車対策懇談会運営委託料及び市川駅周辺まちづくり懇談会運営委託料について、「委託料として計上する業務において、懇談会運営委託という名称の委託業務は余り聞いたことがないが、どのような委託を行ったのか」との質疑に対し、「市川駅周辺自転車対策懇談会運営委託については、地元及び関係機関等による懇談会の調整等の運営業務及び駐輪場設置予定候補地の比較検討資料の作成業務を委託した。懇談会は、主に市川駅北口、南口の開発に絡む放置自転車対策等の解消を図るため、住民意見を反映した計画とするために、商工会議所、地元商店会の会長、自治会の会長等が参加し、8回開催した。また、市川駅周辺まちづくり懇談会運営委託については、文化的なまちづくりの市民意見を聞くため、市川真間地区の商店会、千葉商科大、地元小学校等へ出向いてのヒアリング調査、先進自治体の調査、町歩きルートのサイン見直しなど、総括的な報告書の作成や懇談会の開催及び運営を委託した。なお、懇談会の開催回数は3回で、参加者はその都度広報や自治会の回覧で募集し、約20名から30名の出席であった」との答弁がなされました。
 次に、交通対策費について、「自転車駐輪場用地の賃借料は、幾らかかったのか。また、関西等では鉄道事業者やスーパー、銀行等は自転車駐輪場の費用を負担している。駐輪場を利用するのは鉄道等の利用者で顧客なのだから、こういったときほど受益者負担を求めるべきではないかと思うが、検討はしなかったのか」との質疑に対し、「土地賃借料は、財務省、東日本旅客鉄道、帝都高速度交通営団等に約3,289万円、個人は約1億1,501万円で、合計1億4,791万325円であった。なお、関西等で行っている鉄道事業者等に負担を求めることについては、今後の課題としたい」との答弁がなされました。
 次に、教育費について。
 まず、少人数学習等担当補助教員報酬について、「17年度については、少人数学習等担当補助教員が10人であったが、少人数学習を進めていく上でどのような効果が得られたのか。また、少人数学習等担当補助教員は10人で十分と考えているのか」との質疑に対し、「まず挙げられることは、きめ細やかな指導ができることであり、子供の先生に対する発言の機会がふえ、容易に先生に尋ねることができるようになったこと。また、それぞれの習熟度に応じた学習が展開できるようになり、より発展的な学習のニーズにもこたえられるような指導ができることである。
 さらに、きめ細やかな指導により、つまずきのある子を早期に発見することもできるなどの成果が報告されている。補助教員数も、17年度は10人であったが、18年度については20人となり、効果の高まりが期待できると考えている」との答弁がなされました。
 次に、教育センターにおける教育相談事業について、「かつては、不登校による相談が教育相談の中では多かったという印象であるが、17年度においてはどのような傾向にあったのか。また、教育相談事業によってどのような効果が得られたのか」との質疑に対し、「17年度の相談件数は、年間603件、面接回数にして延べ4,493回である。この中で不登校関係の相談は、16年度では170件であったのに対し、17年度では115件と減少傾向を示している。また、最近の傾向としては、学校での集団不適応や対人関係など、性格や行動に関する相談件数が約半数以上を占めている状況である。こういった傾向に対し、児童精神科医をスーパーバイザーとした事例検討会により、特に医療との連携が必要と思われる相談内容の見きわめもできるようになった。さらに、適応指導教室においても不登校児童生徒のケアをしているが、17年度に学校への部分復帰をした子供たちが、小学生2人、中学生18人、完全復帰した子供たちも、小学生3人、中学生2人と成果が上がっている」との答弁がなされました。
 次に、学校給食調理等業務委託料について、「磁器食器の導入については、17年度で70.9%の導入率であり、19年度には全校が完了するとのことである。このことについては評価するが、委託校が半分になったことで、質的な問題点はなかったのか」との質疑に対し、「委託校、直営校といわず、ほとんど同レベルの給食を提供するという基本でいるので、質的には遜色はないと考えている。特に挙げるならば、委託になったことで、直営よりも多くの人材を配置できるようになったことである。例えば、直営だと180食を基準として1人の調理員を配置するが、委託になると80食から60食で1人の調理員の配置となるので、献立の数もふやすことができ、手づくりの給食を提供できるということで効果は上がっていると考えている」との答弁がなされました。
 次に、公債費について、「7%を超えている市債が14件あるとのことだが、ほとんどが政府債だと思う。借りかえの努力や働きかけは行ったのか」との質疑に対し、「政府資金の一般会計全体の借入残高は、財務省が67%、郵政公社が23.7%となっているので、市川市は政府系資金の借り入れが高い状況にある。政府資金の借りかえについては、平成13年度から繰り上げ償還ができる制度も導入されたが、これは元金と将来見込まれる利子も合わせて返還しなくてはならないので、実質的なメリットのない形となっている。そういった中で、国へ借りかえや繰り上げ償還しやすい体制にしていただくよう市長会を通じて働きかけを行い、公営企業債では、公営企業金融公庫の関係ではあるが、臨時特例措置として借りかえを一部取り入れてもらった。また、一般会計債についても、過去の経常収支比率が平均より高い場合など、3つの条件の中で1つでも条件を満たしたときは、全体的な特別交付税の中に算入するということになっている」との答弁がなされました。
 次に、予備費について、「第2款総務費から第10款教育費まで相当な充用を行っているが、適正な運用がされたのか」との質疑に対し、「16年度は全体で約4,000万円の充用に対し、17年度は約9,000万円であるが、中身を見ると、地震による塩浜護岸の関係で約3,100万円、文化会館の壁面のはがれの対応に約1,400万円、小学校でのアスベスト関係の対応に約2,700万円など、その時々の緊急的な対応として充用したものであり、例年にない特殊事情があったためである」との答弁がなされました。
 次に、歳入について。
 まず、「個人市民税が約10億円の増収になったのは、審査意見書にも増税による影響とあるが、市民の収入は伸びているのか。控除の見直しによる増収は、どれくらいあったのか。また、外環道路用地買収に伴う固定資産税の影響額はどれくらいか」との質疑に対し、「個人市民税の税制改正に伴う増収は、配偶者特別控除の上乗せ分の廃止で8億1,000万円、配偶者に対する均等割非課税廃止の措置が、17年度分は2分の1の割合だが4,650万円、税制改正以外の課税標準額の増による影響で2億3,750万円であった。なお、市民の収入の伸びについては、給与収入では平均517万2,593円、前年度と比べ9,231円の減額であった。また、外環道路用地の17年度中における買収面積は、土地が163筆、3万平方メートル、家屋が25棟、3,650平方メートルで、これに伴う影響額は、固定資産税及び都市計画税を合わせ1,335万7,000円である。なお、これまでの累計は3億8,943万4,000円となっている」との答弁がなされました。
 次に、諸収入、過料について、「マナー条例の過料は、違反者1,526人のうち約4割の651人しか支払っていない。また、未納者が875人で、そのうち約半数の431人が市川市民とのことである。これだけ周知を行っていて、市川市民が半数を占めるのは由々しき問題である。どのような対応を行ったのか」との質疑に対し、「違反者には、その場で支払っていただくことが未納につながらないと考えるが、その場で支払っていただけない場合には、納入通知書により納めていただく手法をとっている。また、逃げ得になることは許されないことであり、違反者からは氏名、住所、連絡先等を聴取している。市外の方には文書や電話による催告、市内の方については自宅訪問もあわせて行い、23件徴収した。しかし、結果として未納者がいるので、引き続き自宅訪問も含めて対応を図っていく」との答弁がなされました。
 次に、国民健康保険特別会計について、「景気、所得の低迷により、所得階層300万円未満の世帯が、未申告者を含めて84%を占めている。その中でも、滞納徴収管理の一元化や財産差し押さえ、担税力調査により収納率は伸びているが、実質収支はどのようになっているのか」との質疑に対し、「平成17年度の歳入歳出の差し引き額は6億6,700万円であるが、これは、国の療養給付費等負担金や、支払基金の療養給付費等交付金が超過交付であったことから、18年度に国へ2億1,000万円を、基金へ3億8,000万円の、合わせて5億9,000万円を返還する分が含まれており、差し引き7,700万円が実質的な繰越金となる」との答弁がなされました。
 次に、下水道事業特別会計について、「市川市の下水道使用料が近隣市と比べ高いのは、使用料の算定に含める資本費の割合が、各自治体が決めていいことになっているからだと思う。資本費及び資本費算入率は、どのようになっているのか」との質疑に対し、「17年度末の資本費は、市川市420億8,257万1,000円、船橋市約1,279億円、柏市約703億円、松戸市約800億円である。資本費算入率の16年度の状況は、市川市は54.5%であるが、一番高いのは佐倉市の88.8%で、船橋市63.5%、浦安市58.2%、習志野市55.3%、松戸市40.1%、柏市44.7%となっている」との答弁がなされました。
 次に、介護老人保健施設特別会計について、「賃金について、看護師を7人募集したが、採用は3人であったとのことである。看護師については過重労働がよく指摘されているが、業務には支障はなかったのか。
また、募集に際し、給与などの待遇面において不備があったのではないか」との質疑に対し、「臨時職員の採用人数が下回ったことについては、准看護師等を採用したことにより、特に業務には支障がなかった。 また、定数外職員の待遇については、全庁的に基準外単価が定められているが、本施設については独自の要綱を定め、単価アップを図っている」との答弁がなされました。
 次に、介護保険特別会計について、「介護認定審査会費の報酬において、審査委員の出席数の減により約498万円の不用額が出ているが、しっかりとした審査ができたのか疑問である。もし、できたのであれば、逆に審査委員が過剰ではないかとも思える。どのような実績であったのか」との質疑に対し、「介護保険認定審査会については毎日開催しており、当初437回の開催で、審査委員を延べ2,185人と見込んだ。しかし、実績としては、407回の開催で、審査委員が延べ1,932人であった。これは、出席委員が少なかったのではなく、認定審査にかかる認定申請者数が当初の見込みを下回ったためである」との答弁がなされました。
 最後に、市川駅南口地区市街地再開発事業特別会計について、「補償金の不用額は、当初予算見積もりより低い金額で協議が整ったとのことであるが、安くできた理由は何か」との質疑に対し、「97条の通常損失補償が、権利者との交渉の過程で、当初は地区外へ移転する予定であった方が仮設店舗へ入居することになったこと。また、権利者への補償内容において、当初は時間貸し駐車場に合う予算を計上したが、月決め駐車場に変わったことが不用額の主な理由である」との答弁がなされました。
 以上申し述べましたほかに、審査の過程で各委員から指摘された事項を十二分に踏まえ、市債の発行や、債務負担行為を含めた現債額の動向等に留意した財政運営を行われるよう要望した次第であります。
 本特別委員会といたしましては、採決の結果、多数をもって認定すべきものと決しました。
 以上、ご報告申し上げます。
○佐藤義一議長 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。質疑はありませんか。
 高橋亮平議員。
○高橋亮平議員 今の決算審査特別委員会からの委員長報告に対しての質疑です。
 9月議会の際に、議案質疑の中で私の方から、雑入の中にオータムジャンボ宝くじからの交付金が入っているということを確認した上で、サマージャンボ宝くじからの交付金が入っていないということをご指摘させていただきました。この問題について、決算審査特別委員会の中で議論があれば、ご報告いただきたいなというふうに思います。
○佐藤義一議長 決算審査特別委員長。
○戸村節子決算審査特別委員長 高橋議員に申し上げます。本委員会では、この宝くじについての質疑はございませんでした。
 以上です。
○佐藤義一議長 これをもって質疑を終結いたします。
 これより討論に入ります。
 討論の通告がありますので、順次発言を許します。
 谷藤利子議員。
〔谷藤利子議員登壇〕
○谷藤利子議員 日本共産党の谷藤利子です。認定第1号平成17年度決算のうち、一般会計、国民健康保険特別会計、下水道事業特別会計に対し、日本共産党市議団を代表して反対の討論をいたします。
 まず、総論的に述べたいと思います。
 平成17年度の市川市の財政力指数は、4年連続上昇し、全国の類似団体37市中第1位です。実質収支比率と積立金は3年連続上昇、公債費比率は4年連続減少、地方債残高は3年連続減少、経常収支比率は前年比1.2ポイント減少と、軒並み財政指標がよくなっています。監査委員の意見書では、「本市財政は各種財政指数における改善の傾向からしても、着実に健全化に向かっており、その努力は評価に値するものである」と述べています。しかし、軒並み財政指標がよくなっていることで、自治体運営が健全化していると言えるのでしょうか。
 市民の暮らしは、国の政治と切っても切り離せません。小泉前首相は、構造改革なくして景気回復なしと宣言をして、徹底した庶民増税を進め、規制緩和の徹底で非正規雇用を増大させ、さらには介護、医療、障害者のサービスまで徹底した自己負担増を求め、格差社会と言われる大きな社会問題を生み出しました。こうした国の政策に対し、市民の暮らしや福祉、教育を守るためにしっかりと国に物を言いながらも、独自にできる支援策を模索し、最善の手を尽くすことが地方自治体の役割となっています。また、行政運営に責任を持つ市長や幹部職員、また市議会議員みずからの改革を積極的に進め、市民ニーズや市民感覚になじまない経費はなくすこと、さらには、不要不急の経費削減に努力を尽くすことです。
 こうした角度から審査をした結果、第1に、市の財政健全化計画の目標達成のために、国の構造改革に加えて、市独自の市民負担増を進めていること。第2に、福祉、教育分野の事業の見直し、職員削減を徹底して行い、市民サービスの現場での痛みが大きいこと。第3に、市長、議員を初め、みずからの改革、不要不急の経費削減には消極的であること。第4に、国の国民いじめの構造改革や、福祉、教育切り捨ての件に対し、市民の暮らし、福祉を守る立場で十分な働きかけがされていないことです。
 以下、主なものに絞って具体的に申し上げます。
 大きな1点目は、徹底して市民負担増を進めていることです。
 税の収納等における市民の暮らしへの配慮について。平成17年度の市川市の税収は、21億930万円の増となりました。その中身は、景気回復による法人税の伸び分10億5,600万円の一方で、個人市民税の伸び分10億3,700万円は、増税によるものです。市民の給与収入がふえているかといえば、4年前に比べて年間平均約20万円もマイナスになっています。その結果、住民税の滞納世帯数は、5年前の1.3倍にふえています。生活保護世帯も、小中学校の就学援助を受けている子供の数も、5年間で1.5倍にふえ、学校の給食費を滞納している子供の数は5年間で2倍になるなど、格差拡大による収入の減少は、高齢者の増加によるだけではなく子育て世代にも広がり、景気回復の恩恵は大部分の市民には反映されていないということです。市税や国保税など、滞納世帯の一元管理システムを導入し、預貯金や不動産などの財産差し押さえなど、徹底した収納対策の強化で収納の実績は上げておりますが、所得格差と負担増によって市民の暮らしが大変になっているのではないかという認識、また、独自の支援については消極的です。
 各種使用料手数料についてです。財政健全化計画のもと、平成11年度から使用料手数料、また、特別会計の下水道使用料、国民健康保険税も含め、徹底した市民負担増を断行してきました。負担がふえた総額を平年化された額の積み上げで見ると、平成12年度からの市民負担増は約51億円になります。平成17年度は、国の増税や医療、介護などの負担増計画が顕在化してきた年で、市独自の負担増に対する再検討こそ必要であるにもかかわらず、駐車場の有料化などのさらなる負担増が断行されました。
 国民健康保険税について。平成17年度初めの全国の国民健康保険税の滞納世帯は470万世帯、1年以上滞納して保険証をもらえない世帯が30万世帯を超え、いずれも過去最高になっています。国民健康保険は、高齢者、自営業者、そして非正規雇用の労働者など、低所得層がふえ続ける構造的な問題を抱えており、国の格差拡大政策の影響が大きく反映しているにもかかわらず、全国で税の値上げを続けてきたからです。市川市でも、平成17年度末で加入者の83.8%が所得300万未満となり、低所得化が進んでいる一方で、平成12年、16年の全部改正によって約13億5,000万円の税の引き上げが行われました。収入未済額は、5年前より30億円ふえて67億円に、延べ滞納世帯数は2万8,597世帯、5年前より約4,000世帯ふえています。
 滞納世帯への対応については、担税力がありながら支払う意思がない者には厳しく対応するのは当然ですが、生活することもぎりぎりだったり、病気だったり、さまざまな困難な事情がある場合が少なくありません。市民の暮らしや命を支える立場から、きちんと緻密な聞き取りをすることこそ最優先にしなければなりません。しかし、きちんと面談しての聞き取りを十分にすることなく、督促に応答がなかったからと、1年以上の滞納世帯のうち8,451世帯には短期保険証を、129世帯には資格証明書を発行、その件数も過去最高です。また、財産差し押さえ件数は484件、5億8,000万円と過去最高ですが、所得の減少を対象とした申請による減免件数は8件中3件と、相変わらず伸びておりません。
 全国市長会が、全国の国保加入者の負担率が著しく高くなっているとして財源措置を国に要望しているように、財源不足の大きな要因の1つが国の負担切り捨てにあります。国が医療費に対する負担割合を減らし、運営費の一般財源化を進めてきたからです。医療費の伸びを理由に、受益者負担と滞納への制裁の正当性だけを強調する前に、国と自治体の社会保障としての位置づけを明確にするべきです。
 下水道使用料についてです。下水道事業は、水洗化の普及による住環境の整備と降雨時などの浸水対策など、大変公益的な事業です。そのために下水道建設費、いわゆる資本費は、本来使用料には算入されていませんでした。ところが、高い利息のついた政府債を伴うこの資本費を、平成6年度から使用料に算入し、その割合はどんどん引き上げられました。当初は8%だったものが17年度は54.5%に、近隣類似市の中では船橋市に次いで2番目に高い状況です。また、一般家庭の使用料金は、近隣市で最も高くなっています。市川市の受益者負担の徹底が反映したものです。また、市債残高426億円のうち、7.5%以上の利率の2件については低利に借りかえできましたが、4%以上37件、5%以上が28件も残っています。低利への借りかえをさらに強く求めるべきです。下水道普及率が伸びないのは、利用者の責任ではありません。受益者負担増は市民への責任転嫁であって、本末転倒です。
 大きな2点目、福祉、教育分野の事業の切り捨てや職員削減が目立つことについてです。
 まず、福祉関連についてです。扶助費について、市長は、平成15年度に市川市の今後の福祉のあり方についてを市川市行財政改革審議会に諮問し、平成16年度9月に答申が出されました。しかし、この答申を待たずして、平成15年度から介護手当や福祉手当の廃止、寝たきり老人の紙おむつや差額ベッドの助成の見直しなどで約6,000万円を削減、16年度もはり・きゅう・マッサージ、住宅改造費助成金などの見直しで約5,400万円を削減、平成17年度は介護保険訪問介護利用者負担軽減事業の見直しで、国、市合わせて前年比3,751件、948万円を削減し、さらに福祉関連の扶助費全体で7,830万円もの不用額を出しています。増税、医療、介護などの高齢者の負担増、障害者支援費制度など国の制度の影響で自己負担がふえているときに、追い打ちをかけるように市独自のサービスまで縮小していくことは、市民の立場とは言えません。
 公立保育園の委託化についてです。平成17年度から市川保育園と行徳第二保育園を指定管理委託に切りかえました。委託によって2園で6,140万円の財政効果があったとのことです。その理由は人件費で、公立の職員の年齢平均が42歳であるのに対し、法人は32歳であったためということでした。公私格差がない市川市にとって、年齢の違いが人件費の違いになるのは当然で、市川市で新規採用の職員を補充すれば、法人同様かそれ以上の財政効果があることははっきりしています。その努力は全く対象外に、職員削減計画遂行ありきになっています。また、委託に切りかえても保護者の不安が大きいことから、保護者と法人と市の三者協議会を毎月土日に持ったとのことでした。小さな子供さんを持つ保護者が、土日を割いてこのような時間を持つことも大変であると同時に、法人にとっては、新たな保育園のために採用された職員で、年齢も経験も違い、初めて顔を合わせて、公立保育園のこれまでの内容を受け継ぎながら、それ以上のものをつくり上げる苦労は大変だったようで、園長がわずか1年でかわったとのことです。これだけの苦労と努力をしなければ切りかえることかできない公立保育園の委託のデメリットについては、きちんと検証し、計画遂行ありきの姿勢を改めるべきです。
 保育園の保育料についてです。国のアンケート結果でも、子育ての経済的負担が少子化の大きな要因になっています。勤労者の3人に1人、青年の2人に1人が非正規雇用のもとで、安心して結婚し、子育てもできるための経済的支援は、緊急課題です。平成17年度の保育料の収入未済額は1億3,100万円、不納欠損は542万3,300円、収納対策を強化しているもとでの多額の滞納の原因にしっかり目を向けるべきです。市川市の保育料は、受益者負担の徹底によって平成13年度から5年間連続して値上げをしました。滞納が多い所得階層が、近隣5市の中で最も高い保育料になっています。子育ての経済的負担を軽くしてほしいという強い要求にこたえることが子育て支援の重要課題だということを認識して、保育料の引き下げを検討するべきです。
 保育園の職員配置についてです。定員適正化計画に基づく正規職員の削減は、平成17年度までに504人、18年度からさらに275人を削減する第2次定員適正化計画も平成17年度に作成されました。職員削減は、民生、衛生、教育部門に集中しています。保育園の正規職員は年々減り、36%、150人が臨時職員になっています。その仕事内容は、正規職員同様に恒常的で責任あるものであり、保育園の運営にはなくてはならない存在になっています。しかし、給料も休暇の保障も大きく違い、昇給も退職金もないなど、その条件は余りにも違い過ぎます。保育をライフワークにしたいと情熱を持って仕事をしたいと思っても、続けることが難しくなるなど、安全で安定した保育サービスの継続という面からも問題があります。福祉現場でのコスト主義の人員配置を改善するべきです。
 さらに、教育関連についてです。
 入学準備貸付金について。入学準備貸付金は、平成16年度から所得制限を厳しくしたことから、5年前に比べ77件、約3,000万円も落ち込んでいます。就学援助を受けている子供の数が5年間で1.5倍にふえ、学校給食費を滞納した子供の数が5年間で2倍になるなど、子育て世代の所得格差も大変深刻になっている中でのことを考え、対象の制限をするべきではありません。
 教育部局の職員の配置について。学校事務員、用務員、調理員などを中心に、正規職員が年々削減され、31%、180人が定数外職員になっています。学校給食は直営と民間委託が半々になったとのことですが、異物混入が直営では9件であったのに対し、委託校では34件あったとのこと、教育は保育同様、責任ある人員配置があって成り立つ現場です。福祉や教育も聖域なく職員削減を行う弊害をきちんと検証するべきです。
 次は、徹底した職員削減と極端な能力主義が職場環境を悪化していることについてです。定年による市川市の職員の退職者数は46%、過半数が勧奨と病気、自己都合による退職となっています。また、年間30日以上の病休をとった職員の48%が精神疾患によるということからも、学歴、年齢撤廃の職員採用、昇任選考試験導入など、能力主義での生き残りが徹底して、中途退職もふえ、職場の士気に大きく影響していると言わざるを得ません。
 大きな3点目は、市長や議員みずからの改革が進んでいないこと。また、不要不急の事業にメスが入っていないことについてです。
 議員の費用弁償について。毎月の報酬以外に、議会に出ると交通費などとして1日3,000円、平成17年度は421万円支給されました。近隣市では、議会改革としてどこも廃止をしています。報酬の二重取りだと、市民からもひんしゅくを買っています。日本共産党は当初から受け取ってはおりませんが、現在では42人の議員中16名の議員さんが拒否をしています。早急に廃止をするべきです。
 市長の退職金について。市長には、4年の任期が終わるごとに退職金が支払われます。平成17年度は、市長の退職金2,919万円が支払われました。支給率は、県内では政令市の千葉市に次いで2番目の高さです。徹底した市民負担増と福祉などの扶助費が見直しをされて、削られている中でのみずからの改革には消極的と言わざるを得ません。
 市長、幹部職員の海外行政視察について。平成17年度は、韓国、マレーシアなどに市長と幹部職員12人が3回、約150万円の経費で海外行政視察が行われたということです。情報、行革、健康都市施策の交流ということですが、これでもかの市民負担増と職員削減、福祉サービスの切り捨ての中で、これも自粛の対象とするべきです。
 情報システム費について。電子自治体3年連続全国一があらわしているように、IT関連は徹底した先行投資を続けています。情報プラザ、南行徳市民センターや行徳支所、大柏出張所などに設置されたテレビ電話システムは、結局利用が伸びず、平成17年度末で廃止されました。16年度末に広報などで大々的に宣伝して実験的に行われた住民基本台帳カードによる地域通貨てこなカードも、結局利用が伸びず、それっきりで棚上げされたままです。住民基本台帳カードは、17年度末で4,910枚、交付率1.1%と普及していないにもかかわらず、自動交付機6台、2,900万円もかけて、利用は620件、12%です。今後さらに自動交付機を17台ふやして、カード作成費用を無料にする一大キャンペーンを張るなど、不要不急であるにもかかわらず、何が何でも普及しようとしています。住民の個人情報を全国ネットで把握できる住民基本台帳ネットワークシステムのトラブルによる裁判が全国で多発していますが、市民のニーズの角度から、あるいは個人の情報管理の面からも、こうした情報電算システム最優先の姿勢を改めるべきです。
 余熱利用施設について。クリーンセンターという迷惑施設の地域還元施設として予定していたこの施設は、平成17年度オープンを見込んで、PFI事業として平成15年度に約26億5,800万円で事業者と契約したものでした。しかし、平成16年度に基準を超えるダイオキシン類が確認され、平成17年度に改めてダイオキシンを含む廃棄物撤去を条件に契約変更をしました。事業費は、アドバイザー費用、モニタリング費用なども含め、46億3,700万円と大幅にふえることになりました。ダイオキシンを完全に撤去したとしても、近隣市で立派な類似施設が現在できていることから見れば、利用の見込みは大きいとは思われません。地域に還元するのなら別の方法を考えて、費用対効果からも、環境の面からも、この契約については勇気ある変更、解除をするべきです。
 土木費の防犯カメラについて。平成17年度は、駐輪場への防犯カメラが72台、1,022万4,000円設置されました。警察からの要請で情報を提供した件数は4件とのこと、どのような効果が上がっていると言えるのでしょうか。今後、さらに195台をリースで、年間1,778万4,000円で設置予定とのこと、費用対効果の検証が十分にされているとは思われません。防犯カメラ設置ありきになっていると考えます。
 県事業負担金について。県道や1級河川などの県の土木工事に対し、7,836万円の市の負担をしています。全国的にも多くの県で地元負担金を廃止しています。県に改善を働きかけているとのことですが、強く求めるべきです。
 大きな4点目として、国や県への働きかけが不十分である点についてです。国保、下水道関係については、所管のところで指摘しましたので、一般会計についてのみ指摘いたします。
 外環道路計画地の固定資産税、都市計画税について。移転した約900戸、2,500世帯分の影響ですが、平成17年度は1,335万7,000円、これまでの影響額は3億9,000万円とのことです。住宅街が延々と空き地と化し、商店の営業への影響も甚大です。地元住民や市への還元は何ら図られておりません。
 国庫支出金、県支出金について。補助対象事業に対する補助額が現実には不足するために生じる市の超過負担の割合が、国庫支出金で1.6%、県支出金で17%と改善されておりません。
 高利率の公債費について。一般会計の市債残高約780億円の約90%が政府債で、そのうち金利4%が122件、134億円、5%以上は56件、58億円です。長期に高金利での返済計画で縛る国の方針に対しての転換を強く求めていくべきです。
 以上、主なものに絞って個々の反対理由を述べました。全国的にもトップクラスの財政力のある市川市は、今こそ国の国民大増税、社会保障切り捨ての格差拡大政策に対して、市民の命や暮らし、子育て支援、教育を充実させるための特段の努力をすること、同時に、国、県への財源の保障をしっかりと求めるべきであることを述べて、反対の討論といたします。
○佐藤義一議長 次に、坂下しげき議員。
〔坂下しげき議員登壇〕
○坂下しげき議員 新政クラブの坂下しげきでございます。ただいま議題となっております認定第1号平成17年度市川市一般会計、特別会計及び公営企業会計決算の認定について、緑風会、みらい、新政クラブ第2及び新政クラブ第1を代表いたしまして、委員長の報告のとおり賛成の立場から討論をさせていただきます。
 まず冒頭で、決算についての大前提となる事項を述べさせていただきます。
 本市の予算は、毎年シーリング一律何%カットというように厳しい予算査定が行われております。また、経常収支比率も第2次財政健全化計画の目標が達成されておらず、平成17年度決算では86.2%となっており、政策的経費に充てる財源不足が懸念されます。また、公債費及び債務負担行為について、経常収支比率の計算式に変更があれば、本市の経常収支比率のさらなる悪化も懸念されます。このような状況において、引き続き同じ手法を踏襲している本市の財政運営が最善であるかどうかは疑問であります。つまり、シーリング一律何%カットというような手法は、財政が硬直化している一時期においては、緊急避難的に有効な手法と言えます。実際に本市においても、財政的に非常に苦しい局面にあったときに効果を上げたと評価しております。しかし、以前に比べ財政状況が変化している今日においては、ある程度この手法に限界が見えてきている感があります。これからは、決算結果を最大限活用し、トータルコストによる業績評価を行い、次年度予算に生かしていくような方策を立てていくことが重要となります。
 したがいまして、決算審査は次年度以降の予算を方向づける重要な意義を持つものでなくてはなりません。今まで国会、地方議会を含めた日本の決算審査は、予算審査よりも軽視されてきたという批判があります。予算偏重主義であります。国会のテレビ中継、新聞でも、予算配分にかかわる審議は華々しく報道されますが、決算審議については記憶にないことが多いと思います。一般の会社では、健全な経営のために決算を最も大事にするわけでございます。どんなすばらしい予算案があっても、決算が伴わなければ、単なる大ぶろしきを広げただけの放漫経営になってしまいます。ところが、日本では予算偏重主義が必ずしも見直されていないわけであります。
 国家予算において多額の借金をつくった1つの大きな原因は、決算を軽視してきたことにあるとも考えられています。日本のこうした行政体質の弱点は、政策評価を行ってこなかった点にあり、これが予算消化の組織風土を生み出しました。しかし、こうした時代は終わり、現在では計画やプロジェクトの見直し、廃止、予算の減額など、聖域なき改革の議論が高まってきております。決算審査は、次年度以降の財政方針の決定、予算配分、そして未来の健全な財政運営を図る上では最も重要で、私たちのこれからの生活に係る大切な審査と言えます。
 このような視点に基づいて、平成17年度決算につきまして私なりの視点から評価をし、意見を述べさせていただきます。
 それではまず、平成17年度決算の総論について申し上げます。平成17年度の決算収支を見てみますと、一般会計の決算規模は、16年度の減税補てん債の借りかえから歳入歳出ともに減額となっております。しかし、実質収支は前年度に比べ4億5,000万円ふえ、38億7,000万円となり、17年度でも実質収支比率における適正水準を確保しており、また、特別会計や病院事業会計でも黒字決算としたところであります。
 次に、一般会計の歳入について申し上げます。一般会計の歳入は、市税が税制改正や景気回復を反映して3%を超える伸びとなったことなどから、自主財源全体では3.5%の増加となりました。一方で、依存財源は借換債を考慮しても減額となっています。この依存財源については、自主財源の大きな伸びが期待できない中で、市民サービスを維持拡充していくためには必要な財源となります。依存財源の確保として、平成17年度では国のまちづくり交付金制度、地域住宅交付金制度などを活用した都市基盤整備を開始し、国の補助金や市債などの確保に向けた積極的な動きが見られました。しかし、ここで重要なことは、本市にとって本当に必要と考えられる交付金は着実に確保する必要がありますが、逆に市民ニーズ等が得られないような箱物、将来的に維持することが負担となるものについては、しっかりと見きわめ、安易に国の交付金等の制度に乗るようなことは避けなければなりません。本市のニーズに合致するものだけを取捨選択し、将来性、計画性のもとに的確に判断していく必要があります。
 次に、市債については、平成17年度はミニ市場公募債を初め、新たな市債が発行されました。したがいまして、今後は新たな財政負担が見込まれることから、市債については事業内容、世代間負担の公平性、後年度負担への配慮を総合的に判断し、計画的な活用に努めていただきたいと思います。
 次に、収入未済額について申し上げます。17年度の収入未済額は、全会計で132億3,000万円となり、前年度に比べますと3億円の増加となっております。10年度から取り組んできた収納体制の強化により収納率は向上し、17年度においても、市税の収入未済額は減少しておりますが、国民健康保険税などの収入未済額の増加により、全会計では収入未済額が増加しております。この収入未済額が増加するということは、収納対策による人件費、旅費の増額など、歳出予算にも影響を与えることになります。収入未済額の増加は、税負担の公平性、また納税意欲という観点から見過ごすことのできる事由ではありませんが、収納率のアップが収納に係る歳出経費を増大させるというような非効率は、避けなければなりません。
 他の地方公共団体では、この分野において積極的なアウトソーシングを行っております。収納率の向上と経費のバランスを勘案し、さらに体制を整え、効率的な事務による税負担の公平性の確保が図られるよう要望いたします。
 以上、歳入につきましては、引き続き自主財源の着実な確保、依存財源の適切な選択、そして長期的な財源見通しの上での市債の活用、これらを適正に図っていただきたいと思います。
 かわりまして、歳出について申し上げます。総じては、執行率が前年度並みの96.3%で、おおむね適正な執行が行われたものと考えております。しかし、予算計上したものが執行できずに全額不用額となったものも見受けられます。これら不用額については、速やかな減額補正を行うなどの措置を引き続き徹底していただきたいと思います。また、不用額を安易に流用できないような財政統制をきちんと行い、予算目的に反するような流用、執行がされないよう、さらに適正な予算執行を図っていただきたいと思います。
 続きまして、平成17年度の一般会計歳出につきまして、総合計画の基本目標の中から幾つかの主な施策を見てまいります。
 まず、「真の豊かさを感じるまち」を目指す施策についてですが、高齢者施策では、介護予防事業のいきいき健康教室及び地域ケアシステムの拠点を充実し、新たにコミュニティーワーカーを配置するなど、地域活動の支援体制を強化しています。ほかにも、民間が建設する高齢者向けの優良賃貸住宅に対する支援を決めるなど、高齢化社会に向けた施策の拡充が図られています。障害者施策では、4月にこども発達センターを開設し、子供の発達に関する窓口を一本化して、早期相談、早期支援を基本に、専門家による支援の充実を図ったほか、養護学校の卒業生を受け入れる通所施設を整備しています。昨年は、障害者自立支援法が成立し、障害者施策は大きな制度改革が行われています。今後も障害者の意見によく耳を傾け、実態を見きわめて、本市の障害者施策に反映するよう要望いたします。
 少子化対策、子育て支援に関する施策では、保育園の建設費の補助、保育クラブやビーイングの増設と施設整備を進めるとともに、育児支援サービスを開始し、さらに乳幼児医療費の助成対象年齢を拡大するなど、少子化、子育て支援の施策を行っております。今後も施策の方向性をしっかりと認識し、市民ニーズにこたえた施策の展開を期待するところでございます。
 次に、教育に関する施策でありますが、児童数の増加に対応するために、新井小学校の校舎の増築をしております。また、健康教育の分野では、小児性生活習慣病検診において成果がありました。このように、教育に関する施策について、総じて評価をしているところでございます。
 次に、「安全で快適な魅力あるまち」を目指す施策について申し上げます。17年度では、災害対策関係の事業を実施しております。市内の現地活動拠点における防災資機材の充実、防災倉庫の整備などがあります。消防に係る施策でも、救急救命士の5名増員、携帯電話からも119番通報ができるようなシステムの改修を行っており、評価できるところでございます。しかし、災害対策については十分過ぎるということはありません。避難所自体の整備も重要ですが、家屋の倒壊等により避難所まで行かれる状況にない被災者の方の迅速な人命救助体制や、被災後の物的、財的な復興支援に充てる財源の確保、そして予防的措置である家屋の耐震化についても重点課題であります。このようなことについても、今後取り組んでいただくことを強く要望するところでございます。
 また、浸水常襲地域への対策では、国分、中国分、柏井地区での水路改良工事、稲越地区での水路新設、妙典排水機場のポンプ増設、このほかにも真間、市川南、高谷、相之川の各地区での排水施設の整備など、浸水対策に対する取り組みがあり、評価しているところでございます。台風や集中的な大雨等による都市型浸水対策については、国土交通省を初め、他の地方公共団体でさまざまな方法による取り組みが行われております。本市においても積極的に他市等の動向を踏まえ、政策を実現していただきたいと思います。
 次に、道路に関する施策では、市内の主要駅周辺の歩道のバリアフリー化、道路照明等の新増設を進めており、道路の維持補修経費は前年度を上回る決算としています。この道路の維持補修経費は、市としての投資事業であることから、耐用年数、使用頻度、目的等を勘案し、適正な設計を行うことを要望いたします。
 先ほどの都市型浸水対策とリンクいたしますが、都市型浸水は、雨水の浸透によりある程度防げます。浸水対策は、水と緑の部が所管であり、道路維持は道路交通部というように所管する部署が異なりますが、引き続き調整を図って、浸透率のよい舗装材を使うなど設計面で工夫をしていただきたいと思います。
 このような市民の生活環境や安全の向上に直結する事業は、世代間負担の公平性等を考慮し、今後も計画的な予算配分を行うよう要望いたすところでございます。また、本市のまちづくりの進捗には欠かせない都市計画道路3・4・18号は、用地買収と並行して北部の橋梁建設に着手し、事業が大きく動き出しました。開通までにはまだまだ関係者の理解と協力を得ていく必要がありますが、引き続き早期開通に向けた努力をお願いするところでございます。
 そして、安全、安心の分野では、防犯対策も忘れてはならない課題であります。17年度では、犯罪抑止のために自治会やボランティアによる自主的なパトロール活動への支援、自治会等の防犯灯の新設や照度アップのための補助などを行っており、評価できるところでございます。
 以上、総合計画の基本目標のうち、主な施策についておおむね評価をしているところでございます。ただ、施策としては評価しておりますが、その目的を達成する手段において、合法性、経済性、効率性、有効性の観点から、再度業績評価をしっかり行っていただきたいと思います。例えば、「彩り豊かな文化と芸術を育むまち」を目指す施策において、昨年10月下旬にメディアパークに文学プラザがオープンいたしましたが、当該施設についての条例が制定されておりません。合法性について問題はないのか、再検討していただきたいと思います。
 このように、平成17年度施策において、総じてその方法、執行が合法的であったのか、経済性、効率性が図られた執行であったのか、予算投入額に見合った有効的な結果が得られたのかについて厳しく検証を行い、次年度以降の運営につなげていただきたいと思います。
 次に、特別会計及び公営企業会計について申し上げます。
 まず、国民健康保険特別会計でございますが、収納体制の強化や職権で、一般被保険者から退職被保険者に切りかえる資格適正化対策により、保険税や療養給付費等交付金の確保が図られました。しかし、保険給付費の増加から、一般会計からの繰入金は30億円から36億5,000万円に増加し、依然として厳しい財政状況が続いています。財政基盤が脆弱であることに加えて、加入者の高齢化等に伴う医療費の増加など、やむを得ない面もありますが、保険者として引き続き保険普及事業の拡充や制度のPRに努め、事業運営の安定化を図られるよう要望するところでございます。
 次に、下水道事業特別会計でございますが、下水道普及率は0.3%引き上げられ、62.8%となっています。健康都市市川として、市民生活の衛生基盤である下水道の普及及び災害に耐えられる下水道の整備のために、一層の努力を続けていただきたいと思います。このような下水道サービスの向上のためには、市川幹線区域の整備促進や松戸幹線区域の整備に向けた国、県との協議を進めるとともに、公共下水道整備区域内の未接続世帯に対する対策もしっかりと行っていただきたいと思います。
 次に、介護保険特別会計でございます。制度創設後6年目となり、利用実態や団塊の世代の高齢化を見据え、予防重視と地域密着型サービスの転換とともに、在宅介護と施設介護の負担の公平化など、大きな制度改正が行われました。負担の公平化に当たっては、保険料や利用料に関して、低所得者に対する減免や激変緩和の措置など、一定の配慮が見られました。
 次に、市川駅南口地区市街地再開発事業特別会計ですが、再開発ビルの建設には多くの困難があり、予定より4カ月おくれて8月の着工となりました。着工後においても、幾つかの課題が待ち構えています。これからも協力をいただいた権利者の生活再建への支援に努めながら、計画どおりに事業を完成させていただきたいと思います。
 次に、病院事業特別会計ですが、開院以来の経営努力により、収支は改善しております。しかし、平成18年度は診療報酬の大幅な改定があったことから、さらなる経営努力が必要となります。サービスの維持と経営改善という難しいかじ取りが必要となりますが、引き続き努力を行っていただきたいと思います。
 これら特別会計全体につきましては、各特別会計における独立採算性の推進を行い、一般会計への依存度を縮小させるよう、さらなる努力を期待するところでございます。
 以上、平成17年度の市川市一般会計、特別会計、公営企業会計決算の中から主な事業につきまして、評価や要望等を申し上げさせていただきました。本市の財政状況は、各種の財政指数等から総合的に判断しますと、改善されてきました。しかし、今後バブル期のような税収の伸びも期待できず、一方で、都市基盤の整備や機能維持を初めとして、市民ニーズからの行政課題が山積しています。したがいまして、今後も財政運営の厳しさは変わらないものと認識をしているところでございます。平成17年度は、都市基盤整備が多くありました。本市は、新たに施設をつくることは得意でありますが、既に建っている施設の長期修繕計画については見通しが立っておりません。経常収支比率がまだまだ高い状況にある中で、将来予測される大型修繕の見通しがないというのは危惧されるべきところでございます。新規施設の建設計画の際には、当然のことではありますが、必ず修繕、ランニングコストを踏まえ検討していただきたいと思います。
 また、冒頭で述べましたが、健全化計画の達成ができない状況において、シーリング一律カットという手法だけでは限界があります。他の地方公共団体では、シーリングを撤廃してトータルコスト予算を導入しているところもあります。本市においても、ゼロベースで事業を抜本的に見直し、本当にどの事業が必要なのかを見きわめ、必要であれば効率性、有効性について総合的に検証していかなくてはなりません。そして、効率的な予算積算ができた場合、一律カット方式ではなく、その事業にかかる必要経費をしっかり見込んで、着実な市民サービスを提供していかなくてはなりません。また、事業の効率化により得られた財源は、少子・高齢化政策等の将来に向けた備えとして確保し、市民の方が将来にわたって公平なサービスの提供を受けられるよう、財政的措置を講じていく必要があります。
 決算を一過性のものとしてとらえるのではなく、将来の市川市のあるべき姿を描き、今現在の決算状況からして何をやらなければならないのかということをしっかり見きわめて、長期的に安定した財政運営を行っていただきたいと思います。
 平成18年度から、地方債の発行管理が許可制から協議制に移行されました。この制度変更の影響を正しく分析し、自治体のマネジメントに生かせるよう決算審査を重く受けとめていただきたいと思います。
 最後になりましたが、平成17年度決算に対しては、今私が申し上げました以外に監査委員の意見、9月の定例市議会、10月の決算審査特別委員会において、多くの有益な議論や指摘がなされています。理事者におかれましては、これらを真摯に受けとめ、現在進められている新年度予算編成に反映させていただくとともに、第二次総合3カ年計画の円滑な進捗に努めていただくことを最後に要望いたしまして、平成17年度決算の認定に対する賛成討論とさせていただきます。まことにありがとうございました。
○佐藤義一議長 以上で通告による討論を終わります。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより認定第1号について採決いたします。
 本決算に対する委員長の報告は認定すべきであるとするものです。本決算は委員長の報告のとおり認定することに賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○佐藤義一議長 起立者多数であります。よって本決算は委員長の報告のとおり認定することに決定いたしました。


○佐藤義一議長 日程第2発議第15号市川市男女共同参画社会基本条例の制定についてを議題といたします。
 これより討論に入ります。
 討論の通告がありますので、順次発言を許します。
 笹浪保議員。
〔笹浪 保議員登壇〕
○笹浪 保議員 発議第15号に対し、公明党を代表して、反対の立場から討論をさせていただきます。
 私は一番目ですので総論的に問題点を指摘させていただき、個別の条文についての問題点については、後順位の方より具体的な指摘がされると思いますので、そちらにゆだねたいと思います。
 初めに、議案質疑の際、提出会派の質疑応答の中で、国では自民党と公明党は連立政権を一緒にやっているので、今回提出された議案について、自民党が賛成しているので公明党も賛成してほしいとの要望がありました。このことについて見解を述べさせていただきます。
 公明党は、今から7年前、我が国が深刻な経済危機、金融危機に陥り、このままでは日本初の金融恐慌になりかねないという状況下で、当時の小渕首相より、日本を救うために力をかしてほしいと要請され、火中の栗を拾う覚悟で苦渋の決断をし、自民党との連立政権に参画をしました。そして、今日までさまざまな改革に取り組み、多くの法律を成立させ、日本の政治経済を安定させることができました。法律の制定に当たっては、作成段階から協議に加わり、公明党の主張や政策を反映させながら議会運営に協力をしてきました。市川市議会においては、千葉市政を支援し協力する与党の立場にありますが、自民党とは特別に協定を結んでいるわけではありませんので、自民党が賛成をしているから何でも賛成するという立場にはありません。間違ったことには反対をするし、是正すべきものには是正を求めていきたいと思っております。
 今回の条例案の改正についても、賛成してほしいというのであれば、検討段階から同じテーブルで協議をし、よりよいものにすべきであると考えますので、提出された議案は継続審査にするなど考えていただきたいことを提案したいと思います。
 そもそも市川市で制定された男女平等基本条例は、1979年、国連第34回総会で女子差別撤廃条約が採択され、1985年、日本は女子差別撤廃条約を批准しました。そして、1999年に男女共同参画社会基本法を公布、施行しました。これを受けて、市川市においても男女平等社会の推進に向けて市民意識調査を実施し、基本計画の策定を市民参画で行うなど、積極的に取り組んできました。その過程で、議会内において議員の手で条例をつくろうという機運が高まり、超党派で――超党派でですよ――2年間かけて議論をし、条文の修正に応じるなど、議員全員に開かれた議論の場を保障してきました。また、市民アンケート調査、大学での意見交換会、各種団体との意見交換会、さらには市民公聴会を実施するなど、民主的なプロセスを踏み、市川市議会初の議員立法として全会一致――全会一致です――で採択され、2002年12月、全国の模範となる市川市男女平等基本条例が制定されました。
 今回、4会派から提出された全部改正案は、条文の内容以前の問題で、提出のプロセス、提出の手法に大きな問題があると指摘せざるを得ません。10月2日、4会派から男女共同参画社会基本条例案なるものが唐突に提示され、12月定例会に提出するとの説明があり、その後何回か話し合いが行われました。しかし、話し合いは決裂をいたしました。この条例案は、一部の会派が秘密裏に勉強会を行い作成したもので、現条例のように全会派が参加をして議論してつくられたものと比較すれば、天地雲泥の差があります。改正の必要があるのであれば、全会派に声をかけ、正々堂々と議論をし、そして改正すべきであると思います。
 また、条例案は問題点が多くあり、十分な議論をすべきであり、12月議会提出は時期尚早であるとの意見にも耳をかさず、問題点を指摘されても考え方が違う、意見の相違で片づけ、話し合いはするが、意見は聞くが、訂正は一切しないといった話を聞こうとしない姿勢は、今後の議会運営にも大きな課題を残すものと思われます。例えば、皆さん方が議会で質問し、理事者に対していろんな要望をしても、理事者から意見の相違です、考え方が違いますという答弁をされても、今後一切文句は言えなくなってしまいます。さらに、提出者の「過ちてはすなわち改むるにはばかることなかれ」との発言をされましたが、このご意見とも相違すると言わざるを得ません。
 次に、大きな問題点は、市民の意見、声をどう反映しているかということです。さきに現条例は市民アンケート調査の実施、大学での意見交換会、市内各種団体との意見交換会、さらには市民公聴会を開催し、多くの市民、団体の声を条文に反映していると述べました。しかし、今回提出された条例案は、そのような手続が一切されていないことを指摘されました。それに対し提出者は、議員が市民の代表であること、また、条例案が可決された後、市民の支持が得られるはずである、また、サイレントマジョリティーといった説明がありました。余りにも乱暴な考え方であり、詭弁であると言わざるを得ません。これまで議会質問で提出会派の皆さんの中には、市に対し市民アンケート調査の実施を求めたり、パブリックコメント、パブリックコメントと耳にたこができるぐらい市に要求をしていますが、今後議員の発言、要求に対し、理事者からパブリックコメントを実施しなくてもサイレントマジョリティーであると言われれば、何ら反論できなくなってしまいます。このような考えは、今後の議会活動に大きな支障となる上、議会制民主主義を否定することにもなりかねません。
 以上のことから、今回提出された条例案は、提出のプロセスに大きな問題があり、瑕疵があります。私たち提出された条例案に対し反対している者は、時間をかけて慎重に議論をし、よりよいものにすべきである。そのために、今議会で結論を出すのではなく、次の2月定例会まで話し合いをし、そのときに結論を出しても遅くないのではないかと要求をしています。この要求すら受け入れず、今回このような賛否が二分される重要な条例の改廃を強引に採決され、僅差で可決されたとしたら、伝統ある市川市議会の歴史に大きな禍根を残すことになると訴えて、私の反対の立場からの討論とさせていだたきます。
○佐藤義一議長 次に、松本こうじ議員。
〔松本こうじ議員登壇〕
○松本こうじ議員 会派みらいの松本こうじであります。ただいま議題となっております発議第15号市川市男女共同参画社会基本条例に賛成の立場で討論を行います。
 平成11年6月、国の男女共同参画社会基本法が成立して、その後、本市において男女平等基本条例が全会一致で成立いたしました。このことは、我が国の歴史的流れの中で、男子優先社会、男尊女卑の社会構造を改革して、女性の社会進出の拡大を目指し、よりよい日本の社会づくりのためには当然の結果であったと判断しています。私も、当時この条例に賛成した経緯がありますが、当時はジェンダーフリーという一部の過激な論者たちが戦略的に用いた用語などが、まだ世に明らかに分析されていなかったころでもありますし、男女平等社会、共同参画社会を否定する風潮など、議員の間でも、社会の風潮からもあり得なかったわけであります。市の公共事業の指名参加企業に対する露骨な干渉を一部修正して、全会一致で可決したことに大きな異論もなかったと承知しています。もちろん、今でも男女共同参画社会、平等を否定することなどさらさら考えているわけでもありません。しかしながら、その後、この基本法や地方自治体の条例制定をめぐってさまざまな論議が進んできました。殊にジェンダーフリーをめぐっては、あらゆる性差を否定して、男女混合、差別と区別が混同され、本来基本法が目指してきた内容とは大きくかけ離れた社会現象があらわれ始め、特に教育の現場で混乱が起こり始めています。行き過ぎた性教育、男女混合名簿、混合騎馬戦、同一着がえ、トイレの色の区別まで不要、男の子の産着はブルー、女の子はピンク、これもおかしいとか、端午の節句も桃の節句も男女平等に反する、男女ともさんと呼称しなければならないなどというひどい議論が行われるようになってまいりました。このことが、国会論議で行き過ぎた性教育の事例に、小泉前総理は、そこまでひどい教育が行われているなど及びもしなかったなどに代表される国会発言、福田元官房長官は、基本法はジェンダーフリー社会を目指していない、男らしさ、女らしさを否定するものではない、こうした区別と差別を混同する基本法がもたらしたとされる社会現象にブレーキをかけることに必死になった経過がありました。
 そこで、我々は昨年4月からこの問題の研究を始め、現条例の問題、本市の男女共同参画社会はどうあるべきか議論し、1年半かけて今議会に現条例を廃止して4会派の議員発議で男女共同参画社会基本条例の発議となったものであります。我々がこの条例を提案してから、市民の関心も高く、提案した翌日の新聞5紙がこれの報道をし、議論がスタートした11月29日の翌日にも、幾つかの新聞報道がなされました。また、議長あてメールやファクスによる議会への要請文は、11月27日現在で232通、賛成94、反対が138件、その後も多数のメール、ファクスが相当数寄せられ、議会事務局では整理し切れない状況とも伺っており、我々の提出した議案に賛成のメール、ファクスが反対を上回ったとも聞いております。また、質疑初日には、この議場の傍聴者が久々に満員になるほど、市民を初め各界からの反響が大きく高まっております。15人の約7時間半を費やしての質疑で、我々の提案条例を批判するご意見に対し私なりに反論を申し上げて、提案条例の賛成討論といたしたいと存じます。
 1番目は、条例提案のプロセスへのご批判であります。条例案の作成過程が閉鎖的で不透明、議論する時間が不十分、市民の意見など反映されていないなどでありました。我々の勉強過程で判明したことは、新条例の提案理由にもありますように、現行条例に流れる基本的な思想は、本市の今後の男女共同参画社会が求めるものとは相入れないものと判断したことであり、現行条例を中心的につくり上げてきたグループの皆さんと合同でこの作業を行うことは、我々の意図する条例案、サイレントマジョリティーを含む市民の意見の反映される条例案は、まとめられないと判断したわけであります。そして、新条例を各代表者に示して提案するまで2カ月という時間は、我々の見解では、修正や新たな提案をいただけるに十分な時間であったと認識しています。さらに、提案後の市民や全国から寄せられるメール、ファクス、議員への手紙、はがき、電話の反響は、我々の予想をはかるに超える大変なもので、今問題となっている文部科学省のタウンミーティングに似た現行条例の公聴会や、よほど多くの市民や国民の意見が寄せられたわけでありますから、今後、この皆様のご意見を大いに尊重してまいりたいと思っています。また、我々の提案条例の支持も極めて高く、自信を持って採決に臨める立派な制定過程であると自負しております。
 2番目に、現行男女平等基本条例は、男女共同参画社会基本法や第2次基本計画に即しているが、新条例はこれに抵触しているというご批判であります。私は、むしろ現行条例のジェンダーの定義は、国の基本法や第2次基本計画の定義に抵触すると申し上げたいのであります。確かに、現行条例にはジェンダーフリーという言葉は使っていないが、第11条に規定されているとおり、ジェンダー、社会的性別の解消、フリーを志向しているのは余りにも明白であります。なぜなら、ジェンダーについて生物学的性差とは別に、男女の役割を固定的にとらえる社会的、文化的または経済的に養われてきた性差を言うと否定的に定義した上で、第11条において、教育や男女平等の相談業務にかかわる人を対象に、ジェンダーを解消するための研修を市に義務づけている。すなわち、ジェンダーは一律的に解消の対象と認識されているわけであり、だとすれば、そこにはジェンダーイコール解消すべき悪という一方的な価値判断が含まれていると言わざるを得ない。
 ところで、国の基本法や第2次基本計画は、ジェンダー、社会的性別はそれ自体よい、悪いの価値を含むものではないと定義している。しかも、ジェンダーの視点でとらえる対象の中には、男女共同参画社会形成を阻害しないと考えられるものであり、このようなものまで見直しを行おうとするものではないとも記しております。そして、一般的にジェンダーとは、男らしさ、女らしさを意味するものとも理解されることを踏まえるならば、現行条例は男らしさ、女らしさの解消を志向する事実上のジェンダーフリー条例と言われても仕方がありません。この国のジェンダーのとらえ方と、現行条例のジェンダーのとらえ方が甚だしくそごすることは明らかであります。
 さらに現行条例は、男女平等イコールジェンダーの解消イコール男らしさ、女らしさの否定という国の考え方とは異なった誤解を子供たちに植えつけられてしまうおそれがあります。質疑の中で、生物学的性差、セックスと社会的性差、ジェンダーを明確に分けた上で、現行条例はジェンダーを認めないと言っているのであって、生物学的性差を否定しているわけではない。すべての性差を認めないわけではないという趣旨を述べていた議員がおりましたが、この議員は、ジェンダーを認めないという考え方が国の立場と矛盾するということを理解していない。なぜなら、ジェンダーを認めないということは、さきにも述べたように、男らしさ、女らしさを認めないということと同趣旨であり、そうした考え方は、ひな祭りやこいのぼり等の伝統的文化の否定にも結びつくものであります。
 一方、国の第2次基本計画は、男らしさ、女らしさをなくしたり、ひな祭り等の伝統文化を否定することは、国民の求める男女共同参画社会とは異なると明確に述べている。ジェンダーイコール悪という誤った前提に立った現行条例が存続する限り、市川市民、とりわけ子供たちは、男女平等イコールジェンダーの解消イコール男らしさ、女らしさの否定という、国の考え方とは異なった甚だ危険な誤解を植えつけられてしまうおそれがあるわけでありまして、我々は現行条例を廃止してジェンダーフリー思想を払拭し、男らしさ、女らしさをむしろ大切にしながら家族のきずなを大切にする男女共同参画社会を目指し、条例を提案しているわけであります。
 3番目として、教育現場での検証があいまいというご批判であります。我々は自民党プロジェクトの3,500強の事例から申し上げてきたわけでありますが、質疑者からは、私の検証ではそうした事例はほとんどない、実態とかけ離れているように主張しておられましたが、答弁者が申し上げたように、実態を把握しようとしても極めて問題がある。また、質疑者が数件の電話調査の事例を挙げて、自治体や学校の担当者が事実を否定したことを根拠に、すべての事例があたかも虚構であるかのように論じておりましたが、こうした言い方は、白を黒と言いくるめるたぐいのレトリックと言わざるを得ません。我々は、検証を虚構と言うなら、あの国会論議、当時の小泉首相も福田官房長官も山谷えり子氏の論議は一体何であったのか。国会で虚構の事実に基づいて論議していたのかということになるわけでありまして、まさにあれほど多くの国民に話題となった中身についてそのような批判を加えるなど、全く論外と言わざるを得ません。そもそも、我々は勉強会段階で学校に調査に出向きましたが、はっきり言って学校の担当者でさえ実態を正確に把握しているようにも思われないし、本当のことを話しているかわからない印象でありました。我々に問題事例をあるやないやと問われた学校の担当者は、これを否定したくなるのが人情であり、これをもって問題事例は虚構とするのはいかがかと思うものであります。
 さらに、本市の学習事例集には、男の子がスカートをはく姿、女の子が鉢巻き姿で大工道具を持つ姿など、これを不自然と思うなという事例は、巧妙なすり込み教育の典型であり、市民からこれを全面改訂せよという意見もいただいておりますし、一般質問でも、行き過ぎた男女平等教育として指摘されています。また、ちまたの女子高校生等の公衆の面前の傍若無人の態度や、あぐらをかいて座り込み、言葉遣いのひどさを教育者に指摘をしても、男らしく、女らしくを教育できないまじめな教師の悩みも訴えられており、現条例の問題点は深刻であるということであります。
 また、自民党プロジェクトの3,500強の事例が信用できない、検証に値しないというなら、文部科学省の学校における男女の扱い等に関する調査の結果もあります。男女混合宿泊が小学校5年生で236校、6年生で81校で、友達と仲よくする、男女の協力などの理由で行われている。さらに、混合騎馬戦は小学5年生で727校、小学6年生で729校、男女協力、男女平等の意識を育てるためという理由で行われている。男女混合徒競走、小学5年生で7,570校、小学6年生で7,368校で男女平等の意識から行われている。児童の呼称のさんづけ統一は、小学5年生で5,868校、小学6年生で5,785校で行われている。我々の言う事例で多くの皆様から、まさかと思われている桃の節句や端午の節句などの行事を、男女平等の観点から取りやめている幼稚園も46園に及んでいる。
 先ほど触れた自民党プロジェクトの3,500余りの事例が、ジェンダーフリー教育との因果関係は皆無と強い主張がありましたが、男女平等の名目のもと、こうした男女区別をなくそうという教育が極めて多数の学校で現実に実施されているということを強く申し上げておきたいのであります。
 ジェンダーフリーという言葉は、政府が否定した関係で教育現場で使っていないのはむしろ当然でありますが、問題なのは、男女平等という名目で男女区別を排したり、男女の性差に対する教育的配慮を欠いた男女まぜこぜ教育が推進されていることであります。本来、男女平等というのは男女の区別、違いの排除を意味するものではありません。しかし、結局ジェンダーフリーの考え方が浸透した結果、繰り返すようですが、男女平等の名のもとに男女の区別を排したり、男女の性差に対する配慮の欠けた、行き過ぎた教育が流布していると考えられます。問題は、ジェンダーフリーという言葉が使われているか否かではなく、そうした考え方が既に相当浸透してしまっている教育現場の現状を憂うものであります。
 最後、4番目として、さらにきわめつきは、提案条例は時代に逆行する条例、世界の流れに逆らうものだとしているご批判であります。世界の流れといっても、それぞれの国がみずからの国家の伝統文化を大切にするということは当然の流れであります。さらに、我が国では今までに教育基本法が59年ぶりに全面改正をされようとしております。歴代内閣が何度も試みては日の目を見なかった悲願が実現されようとしているわけであります。その前文には、公共の精神を尊び、豊かな人間性をはぐくみ、伝統を継承し、新しい文化の創造を目指す教育の推進とあり、教育の目標の5で、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。」とあります。
 今、我が国では、連日のように発生する親が子を殺す、子が親を殺すなどという残念な事件を初めとする凶悪犯罪、また、学校現場では深刻な問題となっておりますいじめ、これによる自殺、不登校、学級崩壊の問題などは、個性尊重の行き過ぎ、さらに個人の自由のはき違え、教育等の現行教育基本法の問題とされていることは、多くの方々の主張のとおりであります。男女平等、共同参画についても、我が国の伝統文化は大切にしていかなければならないものであります。さらに、家族のきずなもより強調されなくてはなりません。このことは、時代の逆行どころではなく、本来守らなくてはならない我が国の極めてすぐれた基本の部分であります。今、これに気づいた国民の多くが賛成して教育基本法の改正に結びついている現状を見るたび、今回の我々の条例の提案は、まさに今日の日本社会の時代が求めている時の声、日本国民の声を、時代を大きく反映させた、極めてすぐれたものであるということを強く申し上げておきたいと存じます。
 そのあかしとして、全国から我々のメール、ファクスに、新条例に対する高い評価と、これらの成立を求める多くの国民からの激励が寄せられております。こんなことは、私の議員生活12年目にして初めてのことであり、これに参画できた議員の1人として、議会人として誇りに思うものであります。議員各位には、ぜひ提案条例に賛同していただきたく申し上げて、賛成討論とさせていただきます。
○佐藤義一議長 この際、暫時休憩いたします。
午後0時3分休憩


午後1時3分開議
○佐藤義一議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第2発議第15号の議事を継続いたします。
 高橋亮平議員。
〔高橋亮平議員登壇〕
○高橋亮平議員 発議第15号市川市男女共同参画社会基本条例の制定についてに反対する立場で討論を行います。
 大きく1、提案理由について、2、プロセスと市民意見の反映について、3、語句の定義と法との整合についての3点として討論をいたします。
 まず初めに、提案理由について。
 この発議第15号に対して、提案者は提案した理由を、「平成11年6月国における男女共同参画社会基本法が制定され、本市においても平成14年12月市川市男女平等基本条例が制定された。その後、この法律をめぐって様々な議論が続けられ、殊にジェンダーフリーの用語をめぐって、国会議論の中で、男女共同参画社会は『男らしさ・女らしさ』の否定ではない、国はジェンダーフリーを目指してはいないとの政府の見解が明らかになってきている。このため、現条例に流れる基本的な思想は、本市の今後の男女共同参画社会が求めるものとは相容れないものと判断し、ここに新たな条例を提案する。これが、この条例案を提案する理由である」としています。
 さらに、今議会の答弁の中では、ジェンダーフリーという言葉は、使う人や使い方によってさまざまなとらえ方があり、誤解が生じる可能性があるとした上で、答弁者は、ジェンダーフリーを性の区別を一切認めないという暴論とし、簡単に報告すれば、現条例は■■■■■■■■■したもので、それが問題なんだとしていました。
 また、提案理由にある政府見解とは、福田康夫氏の話をもって挙げていたことがわかりました。さらに、賛成側からの質疑として、プロジェクトチームとして一緒につくってきた議員から検証が大事だとの質疑があり、答弁者は、詳しい検証はできないとしながら、根拠として、自民党のプロジェクトチームが3,520の実例が問題として挙げられているとしていました。確かに、ジェンダーフリーの用語については国会で議論はされました。しかし、これは男女の性差を一切否定するものとの誤解によって生じた議論でした。しかし、結果的には、そうした議論を受けながらも、むしろ政府は第2次男女共同参画社会基本計画として、2020年までの施策の基本的報告を閣議決定し、今までの計画といささかも変わることなく、さらに推進すべきとしていくと言っています。
 また、安倍晋三さんも国会の答弁の中で、さきに述べた猪口大臣が答弁したとおりだとしながら、その後、男女共同参画社会の実現は21世紀の我が国社会を決定する最重要課題であり、政府を挙げて施策を推進してきたところでありまして、今後ともこの考え方にのっとって政策を推進していきたい、こう考えておりますと方向性が変わらない答弁をしています。この際に、ジェンダーという言葉には注釈がつきましたが、これは誤ったジェンダーフリーの誤解を生じないように明確にしたものです。
 市川市の現行条例である男女平等基本条例は、男女を中性化しようというものではもちろんなく、むしろジェンダーについては誤解のないように、「生物学的な性差とは別に、男女の役割を固定的に捉える社会的、文化的又は経済的に培われてきた性差をいう」と定義をしています。少なくとも、国の男女共同参画社会基本法と同じ方向であると思います。
 次に、提案者が全廃して新条例をつくる必要性の根拠としている、過激な事例として挙げられた自民党プロジェクトチームの3,520の事例についても、国会内での質問で、検証は行っているのかという質問に対して、正確な答弁をしておりません。それどころか本会議の中でも、自民党のプロジェクトチームに問い合わせたところ、検証は行っていませんとのことだったことが明らかになりました。さらに、3,520すべてが実例ではないことも明らかになりました。こうした事例の県別に挙がってきている事例の合計は1,214件であり、この中には、自民党への単純な意見もあれば、むしろ自民党のジェンダーフリー反対派に対する批判まで含まれていたといいます。事例そのものについても、こうした事例はないというようなものや、誤解もあったということも明らかになっています。しかも、性教育やジェンダーフリー教育との因果関係が示されているものは、ゼロ件とのことです。過激な性教育やジェンダーフリー教育によって、さまざまな行き過ぎた事例が起きているといいますが、1つ1つ検証をしたのか。また、市川でも現条例のままだと起こるという具体的な条文と、その関係性について答弁を求めたものの、答えはありませんでした。
 今議会の議論から言えば、今回の発議第15号の提案理由である性差をすべて認めないというのは行き過ぎだという指摘は、現行条例ではそんなことは言っておらず、提案者自身、■■■■■■■■■という発言の取り消しをされました。政府見解は、むしろ現行条例の方が近く、根拠とした実例は、実例としての実態が定かではない、因果関係も見られません。ということになってしまうと、提案理由自体が崩れてしまうおそれもあります。
 次に、プロセスと市民意見の反映についてです。
 提案者は、2年前からプロジェクトチームをつくり検討し、2カ月前からそれ以外の会派にも代表を通して呼びかけたと言っています。市民意見の反映については、議員は市民から信託を受けているのだから、議員が決めることが市民意見の反映になるというものでした。現行条例ができた経緯には私は参加していませんでしたが、作成の過程においては、常に情報は全議員にオープンであり、議論を重ね、公聴会を開くなど、市民の皆様や専門家の意見を聞いて行ってきたと聞いています。今回の条例案制定の過程では、こうした市民の皆さんの声を聞くことはありませんでした。検証すべき事例についても、市内のことですら現場の声を聞いていません。議員が信託を受けているという言い方をするのであれば、むしろ2期目以上の議員の皆さんは、前回の選挙で市川市で初めて議員提案で男女平等基本条例を制定させた議員ということが評価された部分もあるかもしれません。議員が選挙で選ばれていることで民意を反映しているというのは余りにも乱暴であり、市川市がこれまでに進めてきた市民参画の精神に反する手法でもあります。そういう意味でも時期尚早であり、市民の皆様の意見をもう少し聞き入れるべきです。
 3点目として、語句の定義と法との整合性についてです。
 提案者は、現行条例に片仮名表現が多いことを指摘し、わかりやすくつくり変える必要があったとしていました。また、提案理由のところでも述べましたが、提案者は、政府見解を提案の背景にしてきました。実際に新条例案を見ていくと、片仮名表現は現行条例とほとんど変わらず、唯一なくなったのはジェンダーという言葉だけでした。また、現行条例では用語の意義を定めていたものを、新条例案ではなくし、逆に抽象的な用語をふやしたことで不鮮明になりました。特に、新条例案を議論する際に最も重要である「男女が、その特性を生かし」や、「適切に役割分担」、「男らしさ、女らしさ」、「家庭尊重の精神」、「父性と母性」については、用語の意義を定めるべきと思いますし、少なくとも議論の場、議会ではしっかり説明していく必要性を感じます。今回の一連の答弁では、こうした部分も含め、提案者は全く答えてきませんでした。議会の場において非常に不誠実さを感じます。
 また、質疑の中で、男女共同参画社会基本法との整合についても、男女共同参画社会基本法では、第2条、「この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。1 男女共同参画社会の形成 男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会を形成することをいう。」とあります。また、4条では、「男女共同参画社会の形成に当たっては、社会における制度又は慣行が、性別による固定的な役割分担等を反映して、男女の社会における活動の選択に対して中立でない影響を及ぼすことにより、男女共同参画社会の形成を阻害する要因となるおそれがあることにかんがみ、社会における制度又は慣行が男女の社会における活動の選択に対して及ぼす影響をできる限り中立なものとするように配慮されなければならない。」としています。新条例案の「適切に役割分担」、「男女が、その特性を生かし」は、まさにこうした部分に抵触する可能性すらあります。法との整合性は、条例提案にとって最もデリケートな部分であり、丁寧な説明が必要でした。
 以上、大きく3点ではございますけれども、こうした部分の1つは、現行条例への理解を42人きっちりと認識をするべき。また、論点をきっちりと明らかにし、問題が生じている部分については正しい検証を行った後に、市民の皆様の意見をしっかり聞き入れながら、議会としても双方からの議論を正しく論じていく、そういった検討が必要なのではないかと思います。今議会の議論だけでは明らかに議論不足であり、施行期日が4月1日とまだまだ余裕があることを考えれば、継続審議にし、2月議会で改めて議論することもできるのではないかと訴えてきました。
 こうした立場から、私は発議第15号に反対し、私の討論といたします。
 以上です。
○佐藤義一議長 次に、加藤武央議員。
〔加藤武央議員登壇〕
○加藤武央議員 私、加藤武央は、緑風会、みらい、新政クラブ第2、そして所属する新政クラブ第1を代表して、ただいま議題となりました発議第15号市川市男女共同参画社会基本条例に賛成の討論を行います。
 4年前に本議会がこの問題を真剣に検討して、議員立法で条例を制定したことは、意義あるものであったと評価し、先輩議員の皆様に敬意を表するものであります。しかし、今条例制定から4年が経過する中で、改めて現条例を再検討する必要が出てきていると考えるものであります。
 第1に、市川市を初め同様の条例が全国で制定されていく中で、条例の運用をめぐり、国内の教育現場にさまざまな混乱が生じております。こうしたさまざまな弊害が出ているという国内の状況に関して、強い危機感を感じるものであります。
 第2に、混乱の根底にあるのが、社会的性差否定、男女の違いを無視したジェンダーフリーの考え方であります。この部分を改め、男女の性の違いを認識しながら、個性と能力を発揮できるような社会をつくることが必要であると考えるものであります。
 第3に、国においても平成16年2月26日、福田康夫国務大臣の国会答弁として、地方公共団体の条例は、基本的にはそれぞれの判断すべき問題であるが、用語をめぐる誤解、混乱の状況を踏まえ、新たに条例等を制定する場合には、あえてジェンダーフリーという用語は使用しない方がいいと指導をしているとの措置をとったことなどがあります。
 これらの状況を国際的に勘案すると、既に条例を制定した我が市川市には、国からの指導は来ないのでありますが、この国の趣旨を受けて条例を制定し直すのは、議会の役割ではないかと考えるものであります。
 次に、本条例案に賛成の諸点を申し上げます。
 第1に、条例の名称を改めたことであります。憲法14条には法のもとの平等が規定され、性別によって差別されないという男女平等の理念に基づく男女平等社会を実現していくことが必要なのは当然であります。しかし、男女平等をどう進めるかは、歴史、文化、伝統、社会観、国家観、宗教観という根の深い問題を含むものであり、これを踏まえながら目指さなければならない普遍的な課題であり、時代が変化していく中で、常に追求し続けなければならない問題であるものとあります。したがって、普遍的な価値を想定する男女平等ではなく、男女共同参画に焦点を絞った条例にすることが、我が市川市のとるべき選択であると考えるものであります。
 第2に、現条例から前文を削除したことであります。一般に前文とは、制定の趣旨や位置づけを簡潔に述べるものであります。我が国の法規を見ますと、憲法、教育基本法など、前文を記載した法律はごくわずかであります。現行の男女共同参画基本法もその1つでありますが、この法律を受けて規定しようとする条例にあえて制定趣旨を述べる必要はなく、条例案の各条の規定を見れば、その意図は伝わるものであり、前文を削除したことは適切な処置であるものと考えます。そもそも、男女平等も人権尊重も、憲法に定められた我が国において実現しなければならない重要な理念であります。この実現を目指していく男女が共同参画する社会をつくっていきたいというのが、新条例を制定する趣旨であると認識しております。
 第3に、男女共同参画社会の定義を、男女がその特性を生かし、必要に応じて適切に役割分担しつつ、互いが対等の立場で協力し、補完し合って、家庭、地域、職場、学校、その他の社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保されることにより、個性と能力を最大限に発揮することができる社会としたことであります。国の男女共同参画基本法は、男女共同参画社会について、「男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会」と定義しております。同基本法がその目的で、豊かで活力のある社会を実現することの緊要性をうたっていることを考え合わせるなら、家庭、地域、社会の構成員である男女が協調して、それぞれの特色、持ち味を発揮していくことが男女共同参画の重要な意義であると考えるものであります。
 第4に、ジェンダーという用語を使用していないことであります。ジェンダーという言葉は、1995年、第4回世界女性会議で採択された北京宣言及び行動綱領において使用されました。生物学的な性別を示すセックスに対して、社会的、文化的に形成された性別を示す概念として使用されております。国会答弁でも、平成11年、野中広務官房長官は、ジェンダーは非常に理解しにくい、基本法案では、社会的、文化的に形成された性別という言葉を直接用いていない。ジェンダーという表現も用いておらないと答えております。ジェンダーという言葉は、極めて多義的な使い方をしており、いまだに大多数の国民にも、市民にも理解されていない言葉であり、男女共同参画基本法にも使われておりません。また、ジェンダーという言葉は、社会的性差否定を目指す一部の過激な論者たちによって、男女関係を支配、被支配関係でとらえる概念装置として戦略的に用いられており、このような考え方に基づき、主に教育現場などで性差否定教育が実施されているのも事実であります。そのため、ジェンダーフリーばかりかジェンダーという言葉自体が混乱の原因という意見が国民や国会議員の間から起こり、第2次基本計画策定の際、ジェンダーという言葉を入れるか外すかで激論となった経緯があります。最終的には、きちんと定義して暴走や恣意的な運用、解釈をとめるという条件で残されたものの、議案質疑の際でも指摘されましたが、行政用語としては適さない22行にもわたる定義となったのであり、この用語を条例案に使用していないことは、極めて妥当なものであると考えるものであります。
 第5に、現条例の目的に書かれている「男女の実質的な平等を実現するため、それを阻んでいる要因を取り除き」という表現が用いられていないことであります。もちろん、男女平等の理念は憲法にも規定されているところであり、市川市がこれを目指していくことは当然のことであります。しかし、平等を阻んでいる要因を取り除くという言葉は、■■■■■■■■■■してしまってよいのかのように誤解され、運用されるおそれがあります。このような誤解をなくし、男女共同参画社会の形成を図っていくことが必要であると考えるものであります。
 第6に、基本理念の中に、「男らしさ、女らしさを否定することなく、互いにその特性を認め合い、尊厳を重んじる社会」を記述されていることであります。家庭、地域、社会の構成員である男女が協調して、それぞれの特色、持ち味を発揮していくことが男女共同参画の重要な意義であります。また、男女共同参画社会基本法第6条が「家庭生活における活動と他の活動の両立」として、「家族を構成する男女が、相互の協力と社会の支援の下に、子の養育、家族の介護その他の家庭生活の活動について家族の一員としての役割を円滑に」果たすことを定めていることを踏まえるならば、男女が男らしさ、女らしさを否定することなく、互いにその特性を認め合い、尊厳を重んじる社会を目指すことが何より重要であると考えるものであります。
 第7に、基本的理念の中に、性と生殖に関する権利に関する記述が見られないことであります。性と生殖に関する権利については、さまざまな考え方があると承知しております。子供を産むか産まないかを選ぶ自由、女性的の基本的人権であるという考え方がありますが、これは、宗教上の理由から、世界的にも合意を得られるものにはなっていない課題となっているのであります。解釈によっては、フリーセックスを容認するかのような性教育が行われたり、胎児の生命を軽視する風潮を助長しかねない危険性をはらむ用語であり、権利として規定するのは望ましくないと考えるものであります。
 第8に、「家庭において実現すべき姿」として、「家庭尊重の精神に基づいた相互の理解と協力の下」という表現が規定されていることであります。家庭の中で父親らしさ、母親らしさ、兄らしさ、姉らしさ、妹らしさ、弟らしさ、これがあって家庭は健全に築かれるものであると認識を共有していくことが必要であると考えます。これを大切にすることにより、昨今の離婚、児童虐待などの急増に象徴される家庭崩壊現象に歯どめをかけることが緊要の課題であると考えるものであります。
 第9に、「家庭において実現すべき姿」として、「専業主婦を否定することなく、現実に家庭を支えている主婦を家族が互いに協力し、支援する」という表現の規定があることであります。家庭生活は、さまざまな面で男性と女性が協力して成り立っているものであります。家庭の中での夫と妻との協力の中で、男性と女性という立場でどれだけ人間が豊かになっていくかということを実感できるような家庭を築くことが必要であると考えるものであります。子育て期にある母親の大半は、育児を仕事の片手間ではなく、自分の手でしたい、後悔のないように愛情をかけたいと感じているのは、国民生活白書の調査でも明らかであります。こうした女性の意識、願望は当然尊重されるべきものであり、それを支援していくことが行政の大きな役割であるものであります。男女共同参画のもとで、専業主婦をおとしめるような風潮がつくられてきたことは、まことに残念であります。
 第10に、「家庭において実現すべき姿」に、「子を産むという女性のみに与えられた母性を尊重するとともに、育児における父性と母性の役割を大切にし、心身共に健康で安心して暮らせる家庭」との記述がある点であります。子育てしていく上で、母親にしかなり得ないことは、子を産み、母性を持って子育てするということであります。同様に、父親でなければなし得ない父性も尊重し、健全な家庭をつくっていくことが何よりも重要であると考えるものであります。出生率の低下傾向が続き、国を挙げての少子化対策が取り組まれている中で、子を産むという女性のみに与えられた母性のとうとい役割が家庭や社会で強く認識されるべきであります。
 第11に、「地域において実現すべき姿」として、「男女がその特性をいかしつつ、平等に地域の活動に参画し、互いに協力していくことができる地域」との表現の規定が置かれていることであります。地域活動において、男性らしさ、女性らしさを否定するものではなく、また、役割分担を強制するものでもなく、それぞれの個性と能力を発揮することのできるような社会を目指していくことが何より大切であると考えるものであります。
 第12に、「職場において実現すべき姿」に、「女性の生涯の各段階に応じて、適切な健康管理が行われ、母性及び子の最善の利益が尊重される職場」との記述がなされていることであります。子供の健全育成にとって、乳幼児期の母性の大切さを指摘した小児科医や脳科学の知見も存在しておりますが、母性を尊重し、子育てを支援する職場をつくることが重要であり、機会が平等な職場環境をつくり、また、例えば育児期を終えた女性が職場に復帰できるような環境を整備することが重要であると考えるものであります。
 第13に、「教育の場において実現すべき姿」として、「男女が互いにその特性を尊重しつつ、それぞれの人権を大切にする教育」、男女混合名簿など、区別と差別を混同することのない教育と記載されていることであります。男性と女性の性差、性の違い、区別というものは存在することを前提として、男女の性差を認め、それを尊重しながら、お互いの性を尊敬し成長していけるような教育を進めることが大切であると考えるものであります。また、男女混合名簿がジェンダーフリー教育を一点突破、全面展開していくための戦略になっているということは、日教組の運動方針を見ても明らかであります。
 第14に、「教育の場において実現すべき姿」として、体育種目の選定、男女同室での着がえなど、思春期の性別に配慮した教育との規定があることであります。教育で男女混合騎馬戦や男女同室での着がえなどが行われており、これが大きな社会問題となったことはご承知のとおりであります。■■■■■■■■■■■■■し、それによって男女の平等を実現しようという考え方が背景にあり、これを■■して思春期の性別に配慮した教育が行われることが重要であります。
 第15に、「教育の場において実現すべき姿」に、現条例に規定されている「性別に捕らわれない係、当番等の役割分担が行われる教育」との記述がなされていないことであります。男性、女性それぞれに向いた役割というものは存在すべきであり、男性らしさ、女性らしさを否定するのではなく、また、役割分担を強制するものでもなく、それぞれの個性と能力を発揮することのできるような平等な教育を進めていくことが大切であります。社会的性差を認めない考え方を教育の場で子供にすり込むことは極めて危険であり、教育現場から排除することが肝要だと考えるものであります。
 第16に、「教育の場において実現すべき姿」に、「心と体のバランスや生命の尊厳に配慮し、発達段階に応じて適切に行われる性教育」との記述が見られる点であります。子供の発達段階を無視し、親の教育権を無視した教育が行われている危険を排除し、過激な性教育をせず、学校全体のコンセンサスを確立すること、保護者の理解を得ながら行うことが重要であると考えるものであります。
 第17に、現条例の規定に見られる「情報を公に発信しようとする際の配慮」との規定が設けられていないことであります。現条例にある「助長するような表現」「連想させるような表現」を、だれが何をもって判断するのか基準があいまいとなっており、憲法の認める報道の自由、表現の自由に抵触するおそれがあり、このような記述を条例に規定するのは適当ではないと考えるものであります。
 第18に、現条例に「事業者の責務」として記載されている「積極的格差是正措置(ポジティブ・アクション)」の規定がないことであります。事業所において、男女が平等に就業の機会が与えられることは当然でありますが、例えば、役職の男女比率を同一にするなど、男女平等と称して恣意的に結果の平等を求めることは、真の平等の理念に反するものであり、そのような規定を設ける必要はないものと考えるところであります。
 第19に、市が行う施策として現条例に規定されている「市と契約を希望する事業者に対する施策への啓発」との記述が、条例案には見られないことであります。市と事業者の契約は、公明、透明なルールによって、廉価で質のよいものを受け入れるという趣旨で行われるべきであって、男女共同参画社会の形成とは異質な行為であります。もとより、男女共同参画社会の形成は、普遍的なものとして事業所において取り組まれるべき課題であって、市内の事業者に対する施策への啓発を行うのは当然のことであることを申し添えます。
 第20に、苦情処理規定が改められたことであります。現条例は、人権侵害の定義が不明確な上に、市長は関係者に対し、説明や資料提出を求めるなどの権限を有し、さらに助言や是正措置の勧告ができることになっておりますが、濫訴の危険を防ぐための制度的保障がなく、苦情申し立ての対象とされた関係者の人権侵害を引き起こすおそれなしと至りません。条例案は、市民からの苦情を処理するに当たり、市長は直接措置すべき事項を市の機関として処理できるように改めたものであって、苦情処理機能としては極めて妥当なものであると考えます。
 最後に、第21として、附則に是正措置規定が織り込まれたことであります。言うまでもありませんが、新条例の制定により、旧条例に基づいて行われていた施策は見直されることになります。この規定を入れることにより、新旧条例の違いを認識し、速やかな是正措置が講じられることを期待されるのであります。
 以上、賛成の理由を述べ、私の討論を終わります。ありがとうございました。
○佐藤義一議長 次に、岡田幸子議員。
〔岡田幸子議員登壇〕
○岡田幸子議員 岡田幸子です。日本共産党市議団を代表して、発議第15号男女共同参画社会基本条例の制定について、反対の立場から討論を行います。特に4つの点から討論いたします。
 反対理由の1つ目は、発議提出が余りにも拙速過ぎるということです。4年前に可決された現行条例は、全議員で2年近くの勉強会を重ね、市民の公聴会、アンケートでの実態調査も行い、議員だけでなく、多くの市民の皆さんの声を取り入れ、何度も修正に修正を重ねてつくられたものです。また、議場でも保守系議員から出された修正動議も取り入れられ、全会一致で可決されました。今回の発議提出は、自民党保守系議員だけで秘密裏に1年半もの勉強会を行っていたようですが、全議員にオープンにはされませんでした。そして、市民にも知らされず、ましてや意見聴取など一切行われないままの提出です。また、2カ月前に会派代表を通して全議員に提示したことで、プロセスは十分に踏んでいるとおっしゃいますが、私と谷藤議員は11月3日、3回目の会合の前に提案者に聞きに行ったところ、基本的なジェンダーに関する考え方や、提出の期日については変更するつもりはないとの回答でした。これでは話し合う価値はないと私どもは欠席をし、会合の中でこれを聞いた他議員も席を立ち、決裂をしました。初めから全議員でつくり上げようとする意思はなかったものだと思います。
 また、今ある条例を改廃するというときには、その条例によって重大なそごが生じた場合であることが通例であります。しかし、十分な検証もないままに提出したことは、大変大きな問題です。きちんとした事実検証を行う必要性からも、拙速なやり方はするべきではないと考えます。
 今議会の質疑の中でも、この発議の矛盾が多々明らかになると同時に、市民の合意も得られないことから、公明党、日本共産党、フォーラム市川、市民会議連合の4会派で、12月1日、議長に今議会継続審査となるよう特段の配慮を申し入れました。それに対し議長は、話し合いのテーブルにつくようあっせんをしましたが、提案者はそのあっせんも無視するという行動に出ました。このように、話し合いをするとはいっても、変える考えはなく、初めから多数で押し通す考えではなかったかと言わざるを得ません。
 反対理由の2つ目は、国の男女共同参画社会基本法の趣旨が生かされていない点です。この基本法の前文では、「我が国においては、日本国憲法に個人の尊重と法のもとの平等がうたわれ、男女平等の実現に向けた様々な取組が、国際社会における取組とも連動しつつ、着実に進められてきたが、なお一層の努力が必要とされている。」とあります。このように、男女平等の実現は我が国とって緊急課題、最重要課題だと言っています。なぜかと言えば、国連の女性差別撤廃委員会の2003年の最終勧告で、日本における女性の雇用や賃金格差、家庭と仕事の両立、意思決定機関への参画などの政策のおくれを22項目にわたって厳しく指摘していますが、先進9カ国の中で女性の労働力の伸びが最も低く、男女の賃金格差も一番大きく、女性の社会進出度も最低です。男女格差の実態と並行するように、日本の少子化が進んでいます。これは、日本の将来構想にとっても深刻な問題です。仕事と家事、育児についての厚生労働省の子育て支援に関する意識調査によると、子供を持つ女性の59%が仕事と家事、育児の両立を望んでいますが、現実に両立できている女性は12%で、両立したくてもできない職場環境や子育て環境にあり、そのことが少子化の原因にもなっています。
 また、国連の人権規約委員会の最終見解では、日本の議会、行政部門で女性の専門的地位や政策決定機関への参画のおくれなどを厳しく批判しています。こういった日本の現状を改善していこうと、前文で立法理由を明確にしているのです。この趣旨をもとに、市川の現行条例では前文で、「国は、『男女共同参画社会基本法』を制定し、少子高齢化の進展や経済社会情勢の変化に対応していく上で、男女が性別にかかわりなく、その個性と能力を発揮できる社会の実現を目指している。私たちのまち市川では、男女平等社会の推進に向けて、市民意識調査を実施し、基本計画の策定を市民参画で行うなど積極的に取り組んできたが、男女平等社会の実現の障害となる性別役割分業意識がいまだ根強く残っており、また、新たな課題として、女性に対する暴力などの対応が求められている」云々とした、理論をきちんと示した前文を削除してみたり、現行条例第8条の「事業者の責務」の部分で、積極的格差是正措置を講ずることを努力目標とした文言を削除していること、これは許されるものではないと考えます。
 反対理由の3つ目は、ジェンダーについての考え方に誤解があることです。提案者が執拗に攻撃するジェンダーという用語について、人間には、生まれついての生物学的な性差、いわゆるセックスと、それとは別に、社会的、文化的に形成された性差があり、それをジェンダーと言うのだというのはもはや常識であります。ことし6月30日付の内閣府男女共同参画局からの文書でも、それを丁寧に説明した後で、ジェンダーの具体例として、男性は仕事、女性は家庭とか、男性は一家の大黒柱として家族を養うとか、女性は控え目で従順であるべきなどの性別による固定的な役割分担や差別、偏見が見直すべきものとして列挙されています。そして、このジェンダーに敏感になることが、職業上の差別や配偶者による暴力など、性別による制約、差別、思い込みを改めようとする動きにつながるのだと、その重要性を訴えています。国際社会でも、主要な国際機関や各国でジェンダー概念は一般的に使用されており、日本の政府も国連ミレニアム宣言など、ジェンダーという用語が使用された国際文書を一貫して支持してきています。そのジェンダーに敏感な視点を持ち、その縛りから自由になろう、フリーになろうというジェンダーフリーの一体どこが偏向思想だというのでしょうか。
 また、この解釈については、当初、提案者はすべての性差を現条例では否定していることを根拠に、廃止にすると言っていましたが、すべての性差ではないと発言を撤回しました。一番の根拠になることを撤回したのですから、現行条例を廃止する根拠は全くなくなったわけです。
 反対理由の4つ目は、現条例によって学校で混乱が起きているということを根拠に、現行条例を廃止するとしていますが、この根拠に道理がないということです。男女同室着がえや行き過ぎた性教育、男女一緒の騎馬戦などですが、市内でのきちんとした検証もなく、全国的な調査と称するものを挙げているにすぎません。それも、一般新聞の報道によれば、インターネットを使ったその調査自体が極めて誘導的なものでした。着がえは男女同室かという設問の後に、高校でも着がえを同室でしている学校がありますという注釈がつく。しかし、同室で着がえをしているとされた九州のある高校の教頭先生は、完全なデマと不快感を示したといいます。林間学校などで男女同室かという設問には、仙台市の例が掲げられているとしていますが、仙台市の教育委員会では、小学校5年の野外活動で、2年前まで男女一緒の班ごとにカーテンつきの2段ベッドの部屋を使ったが、古い慣習が続いていただけで、性教育とかジェンダーフリーなどとは無関係と当惑していたということです。
 現行条例を廃止して新条例にするとした教育現場における混乱の発生は、全く根拠のないものだということは、質疑の中でもはっきりしたことではありませんか。こんなずさんで誘導的、恣意的な調査を真に受けるわけにはいきません。このように、事実に基づかないことを取り上げ、あるいは事実をねじ曲げてまでジェンダーフリーを恐れ、攻撃するその意図は、一体どこにあるのでしょうか。
 ことし5月、自民党本部で開かれたシンポジウムで、あるパネリストは、彼ら、いわゆるジェンダーフリーを推進する人々のことでありますけれども、彼らは、家族解体をねらっている。歴史と伝統の破壊で、皇室への敬愛、愛国心もないと述べました。ジェンダーフリー攻撃の先頭に立つ山谷えり子参議院議員のホームページや、日本会議首都圏地方議員懇談会のホームページに登場する元郵政省幹部という人物は、人類は生物学的な男女の差異に基づき、相互に補完し、協調する文化を歴史的に形成してきた。伝統的家族の形成は、その典型である。男は外で働き、女は家事、育児を行う共存関係、ジェンダー平等は、この文化を正面から否定する。また、武士道、神話以来の文化的伝統を破壊すると述べて、全く非現代的な論立てがされています。歴史と伝統、皇室への敬愛、愛国心、武士道、神話、こうした言葉のはんらんと強制の中で、かつて日本はあの悲惨な戦争への道をひた走りました。ジェンダーフリー攻撃の背景に、私はこうした歴史を後戻りさせようという思惑が見え隠れしてなりません。だからこそ、男らしさ、女らしさを強調し、ジェンダーフリーを敵視することは、真の男女平等の実現や性による差別もなく、1人1人が人間として本当に大事にされる、真の民主主義社会への前進を何よりも恐れる、時代錯誤の危険な思想と見ないわけにはいきません。
 私は、そのような思想が、そしてそれを背景にしたと言える発議第15号の条例案が、男女共同参画の考えや、その世界的な流れと相入れないし、到底国民にも、国際社会にも、歴史にも受け入れられないだろうことを厳しく指摘して、採択に強く反対するものです。
 以上で討論を終わります。
○佐藤義一議長 次に、狩野裕議員。
〔狩野 裕議員登壇〕
○狩野 裕議員 緑風会の狩野裕です。発議第15号に対し、賛成の立場から討論をいたします。
 今回、条例案を提出するに当たり、勉強会から始め、今討論するまでの間、私の同世代を中心に、多くの知人や友人、家族の意見を聞きました。まずその中で言えることは、ジェンダーという言葉の意味を、ほとんどの人が知らなかったということです。したがいまして、まず、社会的性差の説明から始めなければいけなかったのですが、その上で意見を聞きますと、自分たちの中にそもそも男らしさ、女らしさ的な考えが余りない、男性、女性のどっちが上で、どっちが下などということを意識したことがないという意見が多く、私自身も、家内にも、子供にも、そういう気持ちで接した覚えはありません。細かく指摘されれば、女性には優しくするべきだとか、女性と割り勘には抵抗があるなど、ジェンダーに基づく考え方も持ってはいますけれども、それが特に問題があるとは思いません。
 私たちの世代は、ジェンダーというものに対して極めてニュートラルだと思います。まして、私より若い世代では、男女でも割り勘が当たり前だというような話も聞くと、ジェンダーというものはより希薄になってきていると思います。また、多くの人がまず口にしたのは、ジェンダーというのではなくて、「家庭で実現すべき姿」という規定についてで、そんなことは家族で考える、国や市に言われたくないというものがありました。そのような中で、私は現行条例におけるジェンダーのとらえ方、ジェンダーに対する取り扱い方にご賛同いたしかねます。
 現条例は、第1条「目的」において、男女の実質的平等の実現は、それを阻んでいる要因を取り除くことにあると規定しています。そして、4条「実現すべき姿」において、家庭、地域、教育でのジェンダーにとらわれないという言葉を使い、ジェンダーを否定する立場をとっています。その上で、11条「広報活動等」において、教育に関する相談業務や男女平等に関する相談業務に携わる人に対して、ジェンダーを解消するための研修の実施を市に義務づけ、ジェンダーは解消すべきものと明確に示されています。このことからも、この条例において、ジェンダーは否定すべきもの、男女共同参画社会の実現を阻む要因であり、ジェンダーフリーを肯定する立場をとっていると判断せざるを得ません。
 しかしながら、私はそうは思いません。固定的な役割分担意識は、男女間に限らず肯定すべきものとは思いませんし、結婚し、子供を産み育てたいと思えなくなるような社会になってしまっていることは、肌で感じています。しかしながら、平和な社会、公平、公正な社会、性別、年齢を問わず、すべての市民が夢を抱ける自由な社会がジェンダーを解消することによって実現できるという結論には、私の中ではどうしても結びつかないからです。今、日本の社会がかつてない危機的な状況にあるというのは、ここにおいでの議員の皆様初め、すべての国民、市民共通の認識だと思います。けさの報道でもありましたけれども、子殺し、親殺し、人様の子供まで殺す、子供の自殺、政官業、ありとあらゆる場がおかしい。将来に夢が持てない社会、この状態に私は関係ないという人は1人もいませんし、この状態に対して責任がないのは、子供だけです。
 私は今、最も重要なものは、社会の根幹である家庭だと思います。自分自身を思い起こしても、小さいころは高度成長期で、就職したらバブル崩壊で、親にも不満を持っていましたし、家内にも文句を言っていました。しかしながら、30過ぎに結婚して子供を持つ中で、やっと自分の父母のありがたみとか、おじいちゃん、おばあちゃんの無償の愛情、つき合ってくれている家内に感謝する気持ちが出てまいりました。そうは言いましたが、現実には感謝の足りない自分がこんなことを言うのはおかしいんですけれども、この感謝の気持ちを実践していかなくてはいけないと思いますし、だれもが産み育ててくれたお父さんやお母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、ご先祖様に感謝しなくてはいけないし、そのときに父性、母性を否定する気持ちにはなれないのです。
 条例案にお示しした、夫婦がお互いを認め合い、尊重し合う家庭の先に、平和社会実現の理想を重ね合わせることに何のためらいもありません。地方自治体の行政運営は、憲法、法律、政令等の国法に定められているところにより運営され、条例もこの法令の範囲内で制定されているのですから、本市の条例が改廃されても引き続き男女共同参画社会実現に対する取り組みが本市において行われていくことは明白ですし、私たちも、市に対してより一層の取り組みの強化を要望してまいります。また、今回の発議の提出、議会における質疑、討論を聞いている市長を初めとする行政の皆様、市民の皆さんも、私たちここにいる全議員の思いは伝わっているはずです。私たちの発議が、私利私欲や党利党略などから行ったものではない、安心、安全で優しさに満ちた真の平和社会実現を目指したものであるということを、ぜひ信じていただきたいと思います。
 最後に、今回の議案提出に当たり、みずからの過誤を認め、課題を示し、利害を排して社会と向き合う姿勢を見せてくれた先輩議員がいらっしゃることを、私は誇りに思っていることを申し上げ、発議第15号に賛成の立場での討論といたします。
○佐藤義一議長 次に、石崎たかよ議員。
〔石崎たかよ議員登壇〕
○石崎たかよ議員 市川市民会議連合の石崎たかよです。討論は会派1人しかできないということを事務局に言われていますので、私1人で頑張らせていただきます。
 男女共同参画社会基本条例に反対の立場で討論をさせていただきます。7つの視点から行います。
 まず、男女平等という目的についてです。
 現行の男女平等基本条例も、今回提案された男女共同参画社会基本条例も、ともに条例制定の目的は男女平等の実現を目指すものと理解しております。国においても、男女共同参画は憲法の男女平等という目標の達成に向かって施策を推進するためのプロセスととらえています。いずれにせよ、現行条例も今回提案された条例も、究極の目標は男女平等であります。これは、お互いに異論はないということを質疑と答弁で確かめました。そういう意味で、男女共同参画社会基本法も、それに準じた地方自治体の条例も、いわゆる暫定的な法律であり、条例であろうと思います。つまり、将来我が国の憲法が保障している男女平等が実現するまでの期間、この法律をもってどのように施策を推進するか、その方策が明らかにされなければなりません。
 本年、2006年2月24日の内閣委員会に、先ほども高橋さんが引用されましたが、現在の安倍晋三総理大臣は、男女共同参画社会の実現は、21世紀我が国社会を決定する最重要課題であり、政府を挙げて推進してきたところであり、今後ともこの考えにのっとって政策を推進していきたいとはっきり答弁しております。ことしのことです。その国の基本法及び現条例においては、推進の方策の1つは積極的是正措置であり、これをきちんと定義した上で示しております。しかし、新条例にはその文言が1つも見当たりません。新条例は、目標である男女平等へ向かって、何をもってプロセスを踏もうとしているのか明らかにされておりません。つまり、平等へ向かう確かな足取りが感じられず、足踏み状態、現状維持、または既得権を失いたくないといった感じすら受けます。
 また、法律の第4条「社会における制度又は慣行についての配慮」に関しても、できるだけ中立にしようとする動きに対し、あえて伝統文化と称して踏みとどまろうとしているようにも感じます。伝統とは、前代までの当事者がしてきたことを後継者が自立と誇りを持って受け継ぐもの、これは当然です。私も、毎年ひな人形を飾りますし、お節料理も毎年つくっております。それに対し因習とは、昔からの習慣のうち、今は弊害を与える以外の何物でもないものと解釈されています。時代は確実に変化してきています。受け継ぐべき本来の伝統はしっかり受け継ぎますが、因習こそは変えていく必要があります。それを混同してはなりません。
 第2次基本計画においても、社会的性別の視点という注釈において、社会制度、慣行の見直しを行う際は、社会的な合意を得ながら進める必要があると記述が挿入されました。しかしそれは、社会的合意がまだないので、今のままで踏みとどまれと言っているのではないのです。できるだけ中立となるように配慮するという施策を踏み出さなければならないのです。皆様は、この条例が平等という目標へ向かって歩んでいこうとしているのか、改めてご認識を確かめていただきたいと思います。このことが第1点です。
 次に、専業主婦についてです。
 私は今回、あるサイトでフェミナチという称号をいただきましたが、残念ながら、そんな勇ましい人間ではありません。マルキストでもコミュニストでもありません。提案者の答弁では、さんざん現条例は専業主婦をおとしめるものと言われましたね。しかし、私は結婚して32年目になりますが、そのうち17年間は専業主婦でした。私は当時、仕事と家庭を両立するという選択はできませんでしたが、子育てに専念した私の17年の歴史にしっかりと誇りを持っております。ここにおられる女性議員も、多くそういう思いをした、歴史を持った人たちがいると思います。そうした経歴を持った私たちが、みずからの歴史をおとしめるような条例をつくると思いますか。本条例に賛成の署名をなされた若手議員の方、横を見ないで真っすぐ向いて。専業主婦と男らしさ、女らしさを否定することなくという文言は、僕は賛成できないんだと話してくれましたね。そのとおりです、その意思を今ここで表明してください。専業主婦も、仕事を持つ生き方も、結婚するか否か、また、子供に恵まれるか否かも、人生のある時期の1つの選択にすぎません。それぞれの個人や家庭でお互いに十分考えて選択すればよいことだと思います。それが現代社会です。
 私は今、議員という職業についていますが、専業ではありませんが、ここにいる女性議員の皆様も、みんな主婦業をこなしてここで仕事をしておられます。全員が理解ある家事を万端こなせるフェミニストの夫を持っているわけではありません。ここにおられるような男性陣のように、優雅な仕事人ではありません。家族の日々の食事の支度、雨が降れば洗濯物が気になる、冷蔵庫の中身は常に頭の片隅に入っていて、その日の献立を頭の中に入れて買い物をしなければなりません。今議会のように忙しいと、毎日買ってきたお惣菜が並んでしまうけれども、さすがに3日も続くと何か後ろめたい気分になってくる。そんな思いをしたことが、皆さんありますか。たまにスーパーに行って買い物をするよと言われても、思いつきで好きなものを買うのと、その責任が異なります。専業であるか否かにかかわらず、主婦業とは大変な仕事です。それを男性に、専業主婦を否定することなくとか、専業主婦をおとしめるななどと言われたくありません。
 また、この世代は皆介護という役目も背負っております。今回、この条例のおかげさまで、施設にいる母を見舞ってやる時間すらなくなってしまいました。申しわけない思いでいっぱいです。
 先日、女性の自治会長さん4人をお招きし、地域活動についてお話を伺いました。現在200を超す自治会のうち、女性会長はたったの10人しかいません。しかし、皆さんすばらしい発想力とリーダーシップで斬新な活動をされています。真の自治会とは、こうした活動をするのだと思いました。もっともっと女性の会長が出てくると、地域が活性化するように思われました。内閣府も、本市の担当課も、地域の女性の活躍に今力を入れ始めました。そんな彼女たちもまた、家事、育児をこなしながら重責を果たしておられます。そしてまた、社会における制度、慣行というプレッシャーとも、今まさに戦っておられます。
 3番目です。らしくより個性という点です。
 今回、残念ながら多くの議員さんと十分にこの条例に関してお話しする機会には恵まれませんでしたが、何人かの方と廊下で会って話しました。もっと石崎さんたちと話したらよかったな、12月議会で決めなくてもいいと思うよとおっしゃってくださいました。その方は、新条例のらしさについて、ご自分のお嬢さんがピンクとか赤とかの洋服を着ているときよりも、一番かわいく映るのは黄色いものを着ているときなんだ、ここにカエルのマークのついたやつ。また、スカートよりもズボンが大好きで、よくお似合いになるそうです。男らしく、女らしくよりも、その子らしくというのは、そういうことを言うのです。あなたの意見が正しいのです、自信を持って意思表明してください。
 男の子でも、ピンクや赤のセーターが似合う子もいる、女の子でも黒やグレーのシックなものが好きな子もいる。型にはめずにその子らしさを尊重してあげたい、これがこの絵の示していることです。男らしさ、女らしさの足かせを絵に書いた、それを壊している絵ですけれども、迷子になんてならないということの一節です。
 また、行儀が悪かったり、汚い言葉遣いは、人としてふさわしくないことです。電車の中の通路であぐらをかくのは、男も女もみっともないことなんです。ぜひ注意してあげてください。男の子でも、保育士や介護士を目指す子もいれば、女の子でも大型車両の運転手や飛行機のパイロットを目指してもいいのです。伝統文化を持ち出すまでもない、個人として尊重される社会こそ、目指さなければなりません。
 さて、男女共同参画少子化担当大臣の高市早苗さんは、代議士の方とご結婚、この方が調理師免許を持つ方なので、日々の食事と買い物は一切彼が引き受けているということをテレビで話していらっしゃいました。大臣は片づけ担当ということになっているようで、とてもすばらしいご夫婦のスタイルだと思います。こうしたカップルがいてもおかしくない。料理をする男が男らしくないのではありません。けさの朝日新聞に、男性料理教室に通った人のアンケートが出ていました。料理は男性に向いているのかという問いに、性別は関係ないと答えた方が80%、逆に男に向いていると答えた方が17%おられました。なぜかというと、段取りや論理的な思考が料理には必要だから。向いていないというのは3%だけでした。論理的な思考をするために、少しは料理を習ってください。
 先日、旅行でツアーコンダクターの女性に会いました。大学では、男女平等が卒論のテーマだったそうです。この仕事が大好きで、希望を持って就職したけれども、特に業界では女性が多い職場であるにもかかわらず、上司はなぜか男ばかり。結婚で、多くの女性がやむなく職場を去っていくそうです。彼女はまだ独身でしたが、自分のロールモデルとなる女性上司が不在で、とても不安を感じていました。
 これから話すことは、ここにいる議員のうち、社会人となられた娘さんをお持ちの方の話をさせていただきます。実は私の話です。私の娘は、30歳と28歳ですが、ともに社会人として仕事をしています。学校を卒業して職業を選択するときは、男女の特性としてではなく、おのおのの子が、その個性とその子の特性に応じて好きな道を選びました。1人は化学系の研究職、1人は社会福祉法人で働いています。その後結婚しましたが、まだ子供はいません。子供をいつ授かるか、その後仕事をどうするかは、私にはわかりません。仕事を続けるか、家庭に入るかは、それぞれの家庭が決めることですし、また、どんな選択をしても、仕事を続けるなら継続できる支援を、仕事に戻りたいときにはスムーズに戻れる社会であってほしい。そのための制度を確立したいと思っています。
 また、小学校の教師を天職として、日々市川の教育のために働いているお嬢さんもいられるでしょう。結婚して出産しても、公務員としての職場は復帰が比較的可能です。しかし、彼女の抱える家事、育児負担はどうでしょうか。残業や地域活動とご苦労の多いことが多いと思います。ぜひ校長にまでなって、その才能を生かしてほしいと思います。
 また、キャビンアテンダントとして国際的に活躍していらっしゃるお嬢さんもいられると思います。なかなか職業柄、子育てや家事との両立は難しい分野ですが、立派にこなしておられるのではないでしょうか。もちろん、ご両親の支援も大きいでしょう。しかし、本来みずからが選択した職業を、家庭や子育てをしていても、さらに全うしていきたいと望む方には、管理職への道と同時に、本来社会的支援が必要です。そうすれば、もっと多くの方が仕事を継続し、子供も持つことができます。
 さらに、今は専業主婦であっても、また社会へ何らかの形で戻りたいと思っていらっしゃるお嬢さんもいるのじゃないでしょうか。今の時代、出産、育児は人生の一時期です。そんなとき、再チャレンジできる社会を築いてあげたいですよね。やっと育児から解放されたのに、家事の負担を一切背負いながら、安い賃金のパートか契約社員として社会の雇用の調節弁にこき使われるだけでは、悲しいですよね。
 そしてまた、今は専業主夫という選択をした男性もいます。お子さんが中学を卒業し、これで自分も社会復帰しようと思ったのに、入社試験の筆記試験には合格したのに、面接試験で、そんなに長く家庭にいて、すぐ職場で通用するのか疑問ですと言われ、不合格にされ、悔しい思いをなさったそうです。だれでも、いつでも、仕事と家庭の出入りが自由にできる社会になっていないことが問題だとおっしゃっていました。
 3つ目です。積極的是正措置について。
 私の行く美容院の男性マネジャーとの話です。自分の店でも男性の美容師は大勢います。また、多くの女性スタッフが結婚しても仕事を続けたいと思っています。そのためには、出産後職場復帰したときに、働きやすい環境を与えてあげることが大事と思います。例えば、5時までに帰すとか、小学生のときには土日に休みをとらせてあげるとか。また、逆に休みは平日の方が遊ぶ場所がすいていてありがたいというスタッフもいれば、夜型の人間もいます。店全体としてバランスがとれていればそれでいい。優秀なスタッフを持ち続けるためには、やっぱり大事なことですねとおっしゃっていました。
 また、皆さん方の議員さんの話です。企業に勤めていた時代、過ごしやすい家づくりのためには、日常的に多くの時間を過ごす女性の意見が重要です。今までは男性中心だった部門にも積極的に女性を配置している、そんなことは企業では当たり前のこと。積極的是正措置を削除するなんておかしいですよねと話してくれましたよね。おかしいと思ったら、それもここで意思表示をお願いします。
 昨日の日経新聞の千葉版の記事です。女性行員腕振るいます、県内各行若手を積極登用、商品企画や相続業務などの見出し。県内銀行業務の中枢職場は、従来男性が中心というのが一般的でした。しかし、男女雇用機会均等法施行からもう20年以上経過し、部次長や支店長につく女性もあらわれる中、若手のころから女性行員を第一線に投入し、銀行全体の競争力を高めたいとしています。
 また、同じく日経です。働く女性のほぼ半数が管理職志向を持っていることが、リクルート調査でわかりました。理由として、男女の区別なく同じ処遇が与えられる。成果や業績が正当に評価される、そして自分が成長できるというのがその理由です。積極的是正措置は、今や企業の競争力を高める必須アイテムとなっています。日本では、資源は人材だけ、女性の労働力を生かすことがいかに大切か。企業人は、政治家や行政よりずっと敏感に時代を読んでいます。それを削除するのが、時代に逆行するということを言っているのです。
 5番目として、少子化です。
 1985年、女子差別撤廃条約批准に基づいて法整備が進みました。同年には男女雇用機会均等法、91年には育児休業法、97年には介護保険法、99年には男女共同参画社会基本法、2004年にはDV保護法。お隣の韓国は、儒教の精神と文化が深く浸透した国であります。しかし、1984年に条約を批准、同じように男女平等施策を推進してきました。しかし、少子化が他の先進国の8倍の速度で進んでいます。昨年の合計特殊出生率は、何と1.08となってしまいました。このところ、韓国では女性家族省を新設し、必死で少子化を食いとめようとしています。このたび韓国保健福祉省の低出産対策チーム長のシン・ミンスクさんが来日されました。日本の対策を学んでいるそうです。彼は、男性は仕事、女性は家事という教育を受け、前職の財政経済省でも不思議とは思わなかった。しかし、その価値観は、少子化に取り組むうちに偏見と思うようになったと新聞に書かれています。男性優位の傾向が日本より強い韓国社会、意識を変えるために、学校の教科書に、働く母と、育児、家事をする父の絵を載せたいと語られていました。どうぞ賛成派の議員の皆様、このことに気づいていただきたいと思います。
 6つ目が、伝統と因習です。
 最近、新築家屋の棟上げの儀式について、市内の大工さんに聞きました。上棟式には、柱に吹き流しを飾りますが、そこにはくしや鏡など、女性の使用していた道具をくくりつけるのが風習だそうです。そのいわれは、昔、腕に自信のある大工の棟梁が、その女房から家づくりに関するちょっとしたヒントを与えられたそうです。そのことは、棟梁の考えも及ばない非常によい案だったとかということです。しかし、彼は指摘を受けたことを棟梁としての男のこけんにかかわると思ってしまい、その女房を自分の手で殺してしまったそうです。それ以来、女房の怨念を晴らすために、棟上げには女性の装身具をまつる習慣ができたそうです。棟梁の話ですから、真実です。何とも悲しい話ではありませんか。現代のように、男女が性別にかかわりなく仕事を選び、協力してよいものをつくり上げる時代なら、こんな悲惨な事件も起こらなかったでしょうに。今は、女性の大工もおられます。
 7番目、性教育とジェンダーフリー教育についてです。
 「ぼくどこからきたの?」、この本は、1974年に発行された本です。ピーター・メイル作、訳は有名な詩人の谷川俊太郎さんです。今から32年も前の話ですね。これは、亡くなった私の姉が8歳の娘のために買い与えた本です。僕はどこから来たの、そうした問いに素直に答え、小さいときから正しい知識を持たせようと願って購入したものです。ここに、たくさんの精子君の絵があります。これが僕の精子。そして、パパとママとお風呂に入ってみよう、男と女の体はこういうふうに違うんだよ。全裸のかわいい写真です。そして、お父さんとお母さんが仲よくして、一体になって性交をしています。そして、僕が体の中にできるんだよ。僕はこんなふうにステップを踏んで大きくなっていく。そして、あるとき物すごくお母さんはお腹が痛むんだけれども、僕が生まれてくるんだよ、こういう性教育に関する本です。32年も前からこうしたものがありました。私も娘たちに見せてきました。今、36歳のめいに、当時のことを聞いてみました。この本を見たときどう思ったの。ふうん、そうなんだと思っただけだったよということなんです。私もまた、孫が生まれたら話してあげようと思います。
 さて、「新・国民の油断」、ここにも大きな性器つきの人形と出産シーンのお人形が出ています。もう、嫌になるほどたくさんの性器つき人形の写真が出てきます。この一番大きな人形は、東京都立七尾養護学校で使ったものです。このお人形はなぜつくられたか。知的障害の子供たちが、言葉で言ってもわからない、だから、性的虐待の被害者とならないように、保護者同意のもと考案されたものでございます。それを、この人形だけ取り上げて、大きな写真をとって、小泉首相にここだけ見せたんです。そうしたら、首相だって言いますよね。えっ、こんな過激な性教育が行われているのと、小泉さんはそう言った。しかし、途中をしっかり抜かしているではありませんか。養護学校で、性的虐待に遭わないための子供たちに教えるための手段だったということを説明していますか。
 ここには、いろんな話が出ています。1つは、精子と卵子の話です。性器つき人形。これは、今の「ぼくどこからきたの?」と同じように易しく解説されているものです。そしてもう1つ、質疑の中でしたか、ありましたね。非常にこれは、神奈川県の横浜市今宿小学校3年用の教材として、非常に大人っぽい性交の写真と、それから犬の交尾の写真が出ています。これは私もいかがなものかと思います。もっとかわいいイラストにしたらよかったと思いますよ。でも、犬の性交のことでふと思い出しました。実は私、子供たちが幼稚園のときにウサギをつがいで飼いました。1つは情操教育、そしてもう1つは、命がどうやって生まれるか、どうやって子供が生まれるのか、子供たちに知らせたかったからです。そういうことを、これで言ったわけです。しかし、こんなにたくさんの性器つき人形を取り上げて、これをセンセーショナルに取り上げようとする大人の方が、ずっと卑わいではありませんか。
 これもまた、ある議員との話ですが、教育の混乱が市川でも起こっているとおっしゃったので、市川ではどんなことが起こっているのと伺いました。市川でも混合名簿とか、混合着がえとかやっているじゃない。混合名簿にどんな混乱があるんですか。混合着がえの実態がゆゆしきものなら、それは条例のせいですか。では、新しい条例に改廃すれば、混合着がえはなくなるんですか。それよりも、更衣室を早くつくれとなぜ一般質問で質問してくださらないんですか。私は、混乱とはとても思えない状況だと思います。
 次にこれ、このポスター。一番後ろの方、遠くの方、これは男の子ですか、女の子ですか。多分、この子は今ポニーテールをしているので、遠くから見るとちょっと丸坊主に見えます。サッカーの大好きな女の子で、千葉県の広域スポーツセンターの写真で、これは大好きで私は数年前から会派に張っていました。
 これは、教職員のための男女平等に関する学習事例集です。皆さんがご指摘の丸坊主の男の子にスカートをはかせているというこれです。そして、大工さんの写真。これは、何を意味しているんでしょうか。これと同じ、遠くから見たら丸坊主に見える、でも女の子。だから、遠くから見て、これを男とか女とか固定観念で見ていると、そういうふうになってしまうけれども、これも大工は男だという頭で見てしまうと、これは男に見えるし、女だと思えば女に見える。円錐形を見れば、下から見れば丸だけれども、横から見れば三角。物事は何事に対しても、物の見方によって見え方が違うんだよ。それは、心理学で言うこの老婆と貴婦人の絵と同じです。1つ見れば貴婦人、よく見れば老婆に見えます。物の見方によってとらえ方が違うんだよということをこの事例集は物語っているので、男にスカートをはけと言っているのではありません。
 最後に、2005年の5月26日に自民党が開催した過激な性教育、ジェンダーフリー教育を考えるシンポジウムで、安倍晋三総理は、男女共同参画社会基本法を5年ごとに改正してほしいという地方議員に対して、確かに検討していきたいと言われたようです。しかし、その後で、基本法と各条例、行き過ぎた性教育の因果関係を調べていくとも答えています。さっきから何度も言いますが、2006年2月の内閣委員会には、もう今後ともこの考え、男女共同参画を目指すという考え方で政策を推進していきたいとはっきりと安倍晋三内閣総理大臣はおっしゃっているわけです。2004年、平成16年の福田談話ばかりを挙げて、過去に基づく事例で話をされては困ります。
 基本法に基づくこうした条例成立の結果、全国の教育現場で混乱が起きたと、その因果関係の検証も待たずに勇み足をし、現行条例は■■■■■■■■■、性の中性化を目指すものと曲解し、発議を出された。私は、このことは法そのものを否定する行為で、安倍総理大臣の答弁と、安倍総理率いる政府の方針そのものを否定する考え方と思いますよ。私は、この条例には断固反対いたします。
 お若い議員で、法律と条例の整合について細々と鋭く追及された議員の方、この点をどうお考えになっているでしょうか。
 市川市議会が、みずからの難産の末産み落とし、この4年間大事に育ててきた、何の罪もないかわいい我が子である現条例に、おまえが悪い、おまえのせいでこんな混乱を招いたと濡れ衣を着せ、賛成議員みずからの手でその子供の首をひねって葬り去ろうとしていらっしゃる。私は、丸13年間この市川市議会の議員で、一員であることを誇りに思ってきました。主義主張はこんなに違っても、きちんと議論のできる議会であったと思っていました。それが、議長の継続審議の調定も全面的に拒否し、話し合いの時間さえ保障しようとせず、改廃の正当な根拠も論理的な説明もなく、ただひたすら多数決で決めてしまおうとする力に、残念でなりません。
 あるベテラン議員はこう言われました。今議会では絶対通すよ、2月議会にいい修正案出してくれよなどとしゃらっと言われると、本当にあきれてものが言えません。議案を通す、議案を再提案するということは、議員にとってそんなに軽いものなのですか。採決に際し、皆さんの良識を信じて反対討論といたします。
 以上です。
○佐藤義一議長 以上で通告による討論を終わります。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより発議第15号を採決いたします。
 本案を原案のとおり決することに賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○佐藤義一議長 起立者多数であります。よって本案は原案のとおり可決されました。


○佐藤義一議長 日程第3議案第38号市川市一般職員の給与に関する条例等の一部改正についてを議題といたします。
 本案に関し委員長の報告を求めます。
 総務副委員長、松永鉄兵議員。
〔松永鉄兵総務副委員長登壇〕
○松永鉄兵総務副委員長 ただいま議題となりました議案第38号市川市一般職員の給与に関する条例等の一部改正について、総務委員会における審査の経過並びに結果をご報告申し上げます。
 本案は、国の人事院勧告に基づく一般職の職員の給与に関する法律の改正等を考慮し、一般職の職員の給料の改定、昇給制度の見直し等を行うほか、所要の改正を行うためのものであります。
 委員会審査の過程で質疑応答のなされた主なものを申し上げますと、「近隣の船橋市、浦安市が12%で、市川市の地域手当は10%と低くなっているのはなぜか」との質疑に対し、「国は北海道、東北、沖縄など民間企業の給料が低い地域に給料額を合わせ、これを100とし、民間企業の給料額が高い地域では、その差を地域手当として18%、15%、12%、10%、6%、3%の6段階で支給することとしており、市川市もこの基準に準じている。なお、松戸市は10%、柏市は6%、流山市は3%となっている」との答弁がなされました。
 本委員会といたしましては、採決の結果、可決すべきものと決しました。
 以上、ご報告申し上げます。
○佐藤義一議長 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。質疑はありませんか。――質疑がありませんので、質疑を終結いたします。
 これより討論に入りますが、ただいまのところ通告がありませんので、討論なしと認めます。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより議案第38号を採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は可決であります。本案を委員長の報告のとおり決することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤義一議長 ご異議なしと認めます。よって本案は委員長の報告のとおり可決されました。


○佐藤義一議長 日程第4議案第39号市川市職員退職手当支給条例の一部改正についてを議題といたします。
 本案に関し委員長の報告を求めます。
 総務副委員長、松永鉄兵議員。
〔松永鉄兵総務副委員長登壇〕
○松永鉄兵総務副委員長 ただいま議題となりました議案第39号市川市職員退職手当支給条例の一部改正について、総務委員会における審査の経過並びに結果をご報告申し上げます。
 本案は、国家公務員退職手当法の改正を考慮し、退職手当に職員の在職期間中の職務への貢献度をより的確に反映させるため、在職期間中の職務内容、職責等を勘案して算定する退職手当の調整額を創設するほか、所要の改正を行うためのものであります。
 委員会の審査の過程で質疑応答のなされた主なものを申し上げますと、まず、「退職手当は近隣市と比較してどうか」との質疑に対し、「退職手当の支給率等は国に準じており、給料の差以外はなく、ほぼ違わないと考えている」との答弁がなされました。
 これに関連して、「現状の退職手当は、退職時に1号俸を引き上げて算出しているようだが、今回改正は行われるのか」との質疑に対し、「退職時特別昇給は条例の規定ではないが、規則により実施していた。この制度は、平成19年4月1日から廃止する」との答弁がなされました。
 本委員会といたしましては、採決の結果、可決すべきものと決しました。
 以上、ご報告申し上げます。
○佐藤義一議長 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。質疑はありませんか。――質疑がありませんので、質疑を終結いたします。
 これより討論に入りますが、ただいまのところ通告がありませんので、討論なしと認めます。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより議案第39号を採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は可決であります。本案を委員長の報告のとおり決することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤義一議長 ご異議なしと認めます。よって本案は委員長の報告のとおり可決されました。


○佐藤義一議長 日程第5議案第40号市川市納税者が選択する市民活動団体への支援に関する条例の一部改正についてを議題といたします。
 本案に対し委員長の報告を求めます。
 総務副委員長、松永鉄兵議員。
〔松永鉄兵総務副委員長登壇〕
○松永鉄兵総務副委員長 ただいま議題となりました議案第40号市川市納税者が選択する市民活動団体への支援に関する条例の一部改正について、総務委員会における審査の経過並びに結果をご報告申し上げます。
 本案は、市民活動団体への支援を促進するため、支援したい市民活動団体を選択できる者に地域ポイントを有する者を加えるとともに、納税者が選択できる市民活動団体を3団体まで拡大するほか、所要の改正を行うためのものであります。
 委員会の審査の過程で質疑応答のなされました主なものを申し上げますと、まず、「条例制定時の提案理由は、納税意欲の向上が第一であったと思う。地域ポイントの導入により市税滞納者などが参加できるのは、納税意欲の低下につながる可能性があり、当初の目的とずれてきているのではないか」との質疑に対し、「今回の改正では、市民活動をより多くの人に理解していただき、参加を促進すること。また、納税者以外からの参加要請の声が多かったことから改正を行ったものである。納税意欲の向上については、申請時に納税通知番号を確認する必要があり、このことから納税に関心を持っていただけると考えている。しかし、今後納税意欲の向上のため、何らかのPR策も考えていきたい」との答弁がなされました。
 次に、「第2条に『その他の活動であって市長が指定するものを』とあるが、だれがどう決めるのか」との質疑に対し、「現在、地域ポイントを拡大していくため、庁内で対象となる活動を調査している。決定に際しては、庁内組織を設置しているのでその中で決定していく」との答弁がなされました。
 次に、「この制度は、市民が主体で進め、市民同士が相互協力すべきものだと思うが、行政が関与し過ぎているのではないか」との質疑に対し、「市民が支える制度を基本に考えており、市民活動の自発性、自主性を促し、将来的には市民活動を支援するNPO団体の立ち上げも考えている」との答弁がなされました。
 本委員会といたしましては、採決の結果、可決すべきものと決しました。
 以上、ご報告申し上げます。
○佐藤義一議長 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。質疑はありませんか。
 鈴木啓一議員。
○鈴木啓一議員 議案第40号、この1%支援については本会議でも質疑がなされたと思うんですが、その事業に対して、集まり過ぎたのは一切認めないと。減額しか認めないと、それはどうなのかと。それについて委員会で、今委員長報告がありましたけれども触れていないので、その点のことはどうなっているのか、委員会の中で。お願いしたいと思います。
○佐藤義一議長 松永議員。
○松永鉄兵総務副委員長 鈴木議員のご質問にお答えします。
 ただいまご報告した以上の論点に関しては、特にありませんので、ご報告を申し上げます。
 以上です。
○佐藤義一議長 鈴木啓一議員。
○鈴木啓一議員 そうすると、本会議から委員会送りと言わないとやらないのかな。だって、議案第40号ということできちんと審議がなされているわけですよ。だから、そこは事務局もそうだし、正副委員長もチェックして、今後の課題としてしっかり把握していただきたいと思います。今度委員会送りと言いますから。
○佐藤義一議長 ほかに質疑はないですね。
 これをもって質疑を終結いたします。
 これより討論に入りますが、ただいまのところ通告がありませんので、討論なしと認めます。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより議案第40号を採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は可決であります。本案を委員長の報告のとおり決することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤義一議長 ご異議なしと認めます。よって本案は委員長の報告のとおり可決されました。


○佐藤義一議長 日程第6議案第41号市川市自転車等駐車場の設置及び管理に関する条例の一部改正についてを議題といたします。
 本案に関し委員長の報告を求めます。
 建設委員長、松井努議員。
〔松井 努建設委員長登壇〕
○松井 努建設委員長 ただいま議題となりました議案第41号市川市自転車等駐車場の設置及び管理に関する条例の一部改正について、建設委員会における審査の経過並びに結果をご報告申し上げます。
 本案は、駅周辺の良好な環境を確保するため、買い物客等による短時間使用を主目的とする自転車等駐車場として市川第7駐輪場を設置するとともに、当該駐輪場の2時間を超える使用について使用料を徴収するため、その額を定めるほか、所要の改正を行うためのものであります。
 委員会の審査の過程で質疑応答のなされた主なものを申し上げますと、まず、本会議からの申し送り事項について、「第7駐輪場でのチケット入場が許可に当たらないのか」との質疑に対し、「今回設置する第5種の第7駐輪場は、第1種から第3種までの許可制の駐輪場と異なり、事前の使用調整を要せず、施設全体にあきがあれば、いつでもだれでもすぐに使用できるというものであることから、許可の規定は置かないこととした。また、チケットは、機械管理を行う上での入退場確認、料金計算のためのものであり、チケット入場は許可に当たるものではない」との答弁がなされました。
 また、直営としたことについて、「当駐輪場の管理運営方法として、指定管理制度の導入も含めて慎重に検討を行った結果、機械管理の導入により、コストの削減と24時間正確平等なサービス提供が行える見込みが立ったこと及び使用までの手続時間が短縮できることなどから、供用開始当初の管理運営方法を直営としたものである」との答弁がなされました。
 次に、「第7駐輪場の周辺には、アイアイロードやダイエーなど無料で駐輪できる場所があり、有料にした場合の利用率が懸念される。これらの路上駐輪場があるにもかかわらず、第7駐輪場を設置した理由は何か」との質疑に対し、「周辺には約700台の自転車が放置されており、今回新たに土地を借りることができたため、買い物客に利用してもらうことを目的に設置した。買い物客の利用を考え、2時間まで無料としている」との答弁がなされました。
 これに関連して、「市川市では、大型店に対して駐輪場の附置義務があるが、それが守られているのか」との質疑に対し、「大型店については、建築面積が300平方メートル以上のものについて駐輪場の附置義務があり、シャポーやダイエーについては設置を確認しているが、平成5年以前の建物についてはこれが適用されていない」との答弁がなされました。
 次に、「駅前の放置対策としては、原動機付自転車や自動2輪車の放置対策が不十分ではないか」との質疑に対し、「自動2輪車については駐輪場が確保されていないが、原付については確保している。今後、放置の程度や歩道の幅員を踏まえて検討しなければならないと思う」との答弁がなされました。
 本委員会といたしましては、採決の結果、可決すべきものと決しました。
 以上、ご報告申し上げます。
○佐藤義一議長 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。質疑はありませんか。――質疑がありませんので、質疑を終結いたします。
 これより討論に入りますが、ただいまのところ通告がありませんので、討論なしと認めます。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより議案第41号を採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は可決であります。本案を委員長の報告のとおり決することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤義一議長 ご異議なしと認めます。よって本案は委員長の報告のとおり可決されました。


○佐藤義一議長 日程第7議案第42号市川市消防団員等公務災害補償条例の一部改正について及び日程第8議案第43号市川市消防賞じゅつ金及び殉職者特別賞じゅつ金条例の一部改正についてを一括議題といたします。
 本案に関し委員長の報告を求めます。
 総務委員長、宮田かつみ議員。
〔宮田かつみ総務委員長登壇〕
○宮田かつみ総務委員長 ただいま議題となりました議案第42号市川市消防団員等公務災害補償条例の一部改正について及び議案第43号市川市消防賞じゅつ金及び殉職者特別賞じゅつ金条例の一部改正について、総務委員会における審査の経過並びに結果を一括してご報告申し上げます。
 両案は、非常勤消防団員等に係る損害補償の基準を定める政令の改正に伴い、議案第42号は、医学的知見に基づく障害の評価に機動的に対応するため、障害等級ごとの障害等について規則で定めることとするほか、所要の改正を行うためのものであり、議案第43号は、条文の整備を行うためのものであります。
 委員会の審査の過程で質疑応答のなされた主なものを申し上げますと、議案第42号については、「第9条の2第2項の介護補償が大幅に削除された理由は何か。また、障害者自立支援法が施行されたが、その適用もあるのか」との質疑に対し、「削除された内容は規則で定めることとなり、改正後も現在の内容及び数値に変更はない。また、障害者自立支援法の適用はあり、条文の整備を行うこととしている」との答弁がなされました。
 本委員会といたしましては、採決の結果、両案とも可決すべきものと決しました。
 以上、ご報告申し上げます。
○佐藤義一議長 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。質疑はありませんか。――質疑がありませんので、質疑を終結いたします。
 これより討論に入りますが、ただいまのところ通告がありませんので、討論なしと認めます。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより議案第42号を採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は可決であります。本案を委員長の報告のとおり決することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤義一議長 ご異議なしと認めます。よって本案は委員長の報告のとおり可決されました。
 これより議案第43号を採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は可決であります。本案を委員長の報告のとおり決することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤義一議長 ご異議なしと認めます。よって本案は委員長の報告のとおり可決されました。


○佐藤義一議長  この際、暫時休憩いたします。
午後2時55分休憩


午後3時32分開議
○佐藤義一議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第9議案第44号平成18年度市川市一般会計補正予算(第2号)を議題といたします。
 本案に関し委員長の報告を求めます。その報告の順序は、民生経済、環境文教、建設、総務の各委員会の順でお願いいたします。
 民生経済委員長、松葉雅浩議員。
〔松葉雅浩民生経済委員長登壇〕
○松葉雅浩民生経済委員長 ただいま議題となりました議案第44号平成18年度市川市一般会計補正予算(第2号)のうち民生経済委員会に付託された事項について、委員会における審査の経過並びに結果をご報告申し上げます。
 今回の補正の主なものを申し上げますと、職員の異動に伴う給与費を計上したほか、第3款民生費において地域介護・福祉空間整備等補助金、予防給付ケアマネジメント業務委託料の減額、私立保育園施設整備費補助金等を、第4款衛生費第1項保健衛生費において老人保健費県負担金償還金を計上したものであります。また、債務負担行為の補正において、急病診療・ふれあいセンター集会室及び行徳第二保育園分園の指定管理料を追加し、その期間及び限度額を定めるものであります。
 委員会の審査の過程で質疑応答のなされた主なものを申し上げますと、まず、「千葉県後期高齢者医療広域連合設立準備委員会負担金の内容はどのようになっているのか」との質疑に対し、「平成18年9月に設立準備委員会が設置されたことに伴う負担金である。現在、千葉、船橋、松戸、市川市等から、準備委員会の事務処理のために職員を派遣しており、その人件費は派遣元の市町村が負担しているが、これも今後精算することになる」との答弁がなされました。
 次に、私立保育園及び私立保育園施設整備費補助金について、「本市で初めて、株式会社が運営するじゃんぐる保育園に対し補助金を支出するが、待機児童解消のため、今後の選択肢を広げる第一歩と考えているのか。また、当保育園及び南行徳に開設されるキッドステイ南行徳保育園は園庭がないが、広場の確保等の指導はするのか」との質疑に対し、「株式会社、社会福祉法人にかかわらず、待機児童の解消を図るためには株式会社も必要な選択肢であると思っている。今後も、待機児童の状況を見きわめながら判断していきたい。また、園庭については、国の基準で、園庭が確保できない場合は、移動に当たり安全が確保できる近隣の公園等の活用が認められている。両保育園とも近隣の公園を活用する考えである。既に市内の認可保育園にも園庭のないところはあり、近隣の公園を活用している」との答弁がなされました。
 次に、債務負担行為の行徳第二保育園分園指定管理料について、「他の保育園と比較して、金額は妥当と考えているのか」との質疑に対し、「行徳第二保育園分園は3歳未満児の園ということもあり、園児1人当たりの単価は約23万円の積算となっている。平成17年度決算では、ゼロ歳児1人当たりの単価は22万8,000円なので、妥当な金額と判断している」との答弁がなされました。
 本委員会といたしましては、採決の結果、可決すべきものと決しました。
 以上、ご報告申し上げます。
○佐藤義一議長 次に、環境文教委員長、前田久江議員。
〔前田久江環境文教委員長登壇〕
○前田久江環境文教委員長 ただいま議題となっております議案第44号のうち環境文教委員会に付託された事項について、委員会における審査の経過並びに結果をご報告申し上げます。
 今回の補正は、歳出第4款衛生費において鳥類生息地保全事業委託料及び都市鳥生息調査委託料を、第10款教育費において子どもと親の相談員等活用調査研究事業にかかわる経費及び小学校校舎改修事業(仮称養護学校分校整備)費本年度支出額を計上したものであります。また、継続費の補正において、小学校校舎改修事業(仮称養護学校分校整備)を追加し、少年自然の家改修事業の年割額及び総額を変更するものであります。
 委員会の審査の過程で質疑応答のなされた主なものを申し上げますと、まず、第4款衛生費、都市鳥生息調査委託料について、「カラスの生息調査も大切であるが、カラスのえさとなるごみの対策も重要と考える。現在、黄色のカラスよけネットを貸し出して効果を検証しているとのことだが、白いごみ袋にネットをかけても、カラスにつつかれ、また、ごみ袋の強度も弱いため、ごみが散乱してしまうことがある。東京都や船橋市では、黄色いごみ袋を使用した結果、カラスによるごみの散乱が少なくなったとの実績もある。このような他市の先進的な事例を取り入れる考えはないか」との質疑に対し、「ごみ袋は市が規格を定め、それに基づき業者が作製しているが、今後は、ごみ袋の強度を含め他市の情報を収集し、検討していきたい」との答弁がなされました。
 次に、第10款教育費、小学校校舎改修事業(仮称養護学校分校整備)費本年度支出額について、まず、本会議からの申し送り事項である「改修工事の経費について、両校の保護者に説明していることと本会議での答弁が食い違っている。なぜこのようなことになったのか、経過を説明してもらいたい」との点については、「養護学校及び稲越小学校の保護者に対し、養護学校が校舎西側の2階から4階を使用する縦型配置になった場合と、1階を養護学校が使用する横型の場合の改修工事について、経費を比較してどちらが安いという説明はしていない。そこで、理解に食い違いが生じた原因として考えられることは、縦型配置の場合は、エレベーターの設置費用として概算で4,000万円くらいかかるという説明をしていたので、保護者の方々は、校舎の利用区分が縦型から横型配置に変更になったことによりエレベーターが要らなくなり、4,000万円安くなったという意識を持たれたことが、横型の方が安いとの認識につながったと思われる」との答弁がなされました。
 また、「平成19年4月の供用開始予定が、なぜ1年もおくれてしまったのか」との質疑に対し、「平成19年4月の供用開始を目指し、保護者の理解を得るため、今年の1月から説明会を開催し、4月下旬に保護者の理解が得られた。その後、5月から養護学校の使用部分について協議を重ね、決定したのが7月中旬であった。通常、学校の工事は児童生徒に影響の少ない夏休み期間中に実施するものだが、日程的に夏休みには間に合わず、その時点で平成19年4月の供用開始が不可能となった。また、1階部分を養護学校が使用することにより、教室として使用されていない職員室や校長室、保健室などの大幅な改修工事が必要となり、稲越小学校校舎の耐震工事も平成19年の夏に計画されていることから、供用開始が当初計画より1年おくれ、平成20年4月となったものである」との答弁がなされました。
 また、「保護者や近隣住民に対する市の説明が不十分だと思うが、不安を払拭させるためにも、説明会を開催すべきである。供用開始のおくれがわかっていながら、なぜ説明会を開催しなかったのか。12月中に開催することはできないか」との質疑に対し、「7月中旬に養護学校の使用部分が1階に決定された後、養護学校の保護者からのバリアフリー対策やシャワー、安全さくの設置などといった要望に応えるため、実施設計の期間が長くなり、保護者や近隣住民に対し4カ月半ほど説明会が行えなかった。今後は、12月20日に分校設置検討会を開催するので、その結果を全保護者に通知したい。また、学校との協議になるが、できるだけ年内に保護者会を開催し、工期や開校時期について説明したい」との答弁がなされました。
 本委員会といたしましては、採決の結果、可決すべきものと決しました。
 以上、ご報告申し上げます。
○佐藤義一議長 次に、建設委員長、松井努議員。
〔松井 努建設委員長登壇〕
○松井 努建設委員長 ただいま議題となっております議案第44号のうち建設委員会に付託された事項について、委員会における審査の経過並びに結果をご報告申し上げます。
 今回の補正の主なものを申し上げますと、第8款土木費において、市川駅北口駅前広場歩道整備工事にかかわる電気工作物移設補償金、国府台緑地用地賃借料、広尾防災公園雨水貯留槽等整備事業費本年度支出額等を計上し、都市計画道路3・4・18号整備事業にかかわる用地購入費等の増額を行うほか、都市計画道路3・4・18号整備事業にかかわる橋梁築造工事費等の減額を行うものであります。また、継続費の補正において、広尾防災公園雨水貯留槽等整備事業を追加し、総額及び年割額を定めるものであります。
 委員会の審査の過程で質疑応答のなされた主なものを申し上げますと、まず、本会議からの申し送り事項である国府台緑地用地賃借料について、「6月にさかのぼって契約するとはどういうことか」との質疑に対し、「財務省より、国に物納されたものであるため、売り払いまでの期間、国の規定により市が借り受けることとの条件が付されたためである。財務省とは、無償での譲渡を含め、さまざまな協議を重ねてきた。協議の結果、市の要望により、通常は更地にしてから物納するものが緑地のままとなったほか、物納された土地の約3分の1が半永久的に無償で市に貸し付けられることとなった。予算計上がおくれたのは、そうした協議が長引いたためである。議会の承認を得て、できるだけ早い時期に契約を結びたい」との答弁がなされました。
 次に、電気工作物移設補償金について、「地下埋設物が発見されたためとのことだが、どのようなものか。また、これにより事業がおくれることになるのか」との質疑に対し、「工事着手前の試掘により、東京電力とNTTの埋設物が発見されため、41基の基礎のうち13基に支障が生じている。また、市川駅北口駅前広場歩道整備工事は18年度末までに完了の予定であったが、移設工事を行うことにより、まずはシェルター設置工事を18年度末までに完了させ、歩道整備工事は19年夏までに完了させる予定となった」との答弁がなされました。
 次に、都市計画道路3・4・18号橋梁築造工事費について、「仮称B1・B2橋下部工工事と仮称新木株橋上部工工事が低入札で落札されたが、なぜ低価格が実現したのか確認したのか」との質疑に対し、「落札業者によれば、工場の稼働率を上げてコスト削減を行ったほか、製品の在庫がある規格品の活用、本店の経費削減等のほか、本市での実績を上げたいなどで低価格となったとこのことであった。今後は、施工計画書どおりに施工なされているか確認するため、施工に合わせて監督を強化していきたい」との答弁がなされました。
 次に、継続費補正の広尾防災公園雨水貯留槽等整備事業費について、「追加理由は、都市計画区域の変更により事業がおくれたためとのことだが、区域の変更と工事の進捗にどのような関係があるのか」との質疑に対し、「都市計画区域の変更により、雨水貯水槽の水量、位置などの変更が生じ、基本設計の見直し等によりおくれたためである」との答弁がなされました。
 本委員会といたしましては、採決の結果、可決すべきものと決しました。
 以上、ご報告申し上げます。
○佐藤義一議長 次に、総務委員長、宮田かつみ議員。
〔宮田かつみ総務委員長登壇〕
○宮田かつみ総務委員長 ただいま議題となっております議案第44号のうち総務委員会に付託された事項について、委員会における審査の経過並びに結果をご報告申し上げます。
 今回の補正の主なものを申し上げますと、まず歳出では、第2款総務費において弁護士委託料、自治体職員協力交流事業の減額等を計上したものであり、歳入においては、前年度繰越金、介護予防サービス計画費収入の減額等を計上したものであります。また、地方債の補正においては、起債の限度額を変更するものであります。
 委員会の審査の過程で質疑応答のなされた主なものを申し上げますと、歳出第2款総務費、臨時職員雇上料について、「増額は、突発的なことがあり業務等がふえたためとのことだが、当初予算では予想できなかったのか」との質疑に対し、「地域福祉支援課で、介護保険法の改正が当初予算編成後にあり、新たな介護予防支援計画の作成を委託業務の範囲内で賄えると考えていたが、予想以上の業務増になったため、ケアプラン作成のために4名の保健師と看護士の採用を行った。また、契約課において電子入札、電子調達システム等の見直しを早急に行う必要が生じたために3名を、情報システム課では、10月1日より住民基本台帳カードの普及キャンペーンが実施されたことに伴い、登録件数の増加に対応するために2名を採用した。いずれも、当初予算編成時では対応できなかったものである」との答弁がなされました。
 本委員会といたしましては、歳入、歳出予算の総額については他の常任委員会の審査の結果を確認の上、採決の結果、可決すべきものと決しました。
 以上、ご報告申し上げます。
○佐藤義一議長 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。質疑はありませんか。――質疑がありませんので、質疑を終結いたします。
 これより討論に入りますが、ただいまのところ通告がありませんので、討論なしと認めます。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより議案第44号を採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は可決であります。本案を委員長の報告のとおり決することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤義一議長 ご異議なしと認めます。よって本案は委員長の報告のとおり可決されました。


○佐藤義一議長 日程第10議案第45号平成18年度市川市老人保健特別会計補正予算(第1号)を議題といたします。
 本案に関し委員長の報告を求めます。
 民生経済副委員長、坂下しげき議員。
〔坂下しげき民生経済副委員長登壇〕
○坂下しげき民生経済副委員長 ただいま議題となりました議案第45号平成18年度市川市老人保健特別会計補正予算(第1号)について、民生経済委員会における審査の経過並びに結果をご報告申し上げます。
 今回の補正は、歳出において償還金を、歳入において前年度繰越金を計上し、収支の均衡を図るものであります。
 本委員会といたしましては、採決の結果、可決すべきものと決しました。
 以上、ご報告申し上げます。
○佐藤義一議長 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。質疑はありませんか。――質疑がありませんので、質疑を終結いたします。
 これより討論に入りますが、ただいまのところ通告がありませんので、討論なしと認めます。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより議案第45号を採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は可決であります。本案を委員長の報告のとおり決することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤義一議長 ご異議なしと認めます。よって本案は委員長の報告のとおり可決されました。


○佐藤義一議長 日程第11議案第46号平成18年度市川市介護保険特別会計補正予算(第2号)を議題といたします。
 本案に関し委員長の報告を求めます。
 民生経済副委員長、坂下しげき議員。
〔坂下しげき民生経済副委員長登壇〕
○坂下しげき民生経済副委員長 ただいま議題となりました議案第46号平成18年度市川市介護保険特別会計補正予算(第2号)について、民生経済委員会における審査の経過並びに結果をご報告申し上げます。
 今回の補正は、歳出において保険料納付書等作成業務委託料等を、歳入において現年度分介護給付費交付金等を計上し、収支の均衡を図るものであります。
 委員会の審査の過程で質疑応答のなされた主なものを申し上げますと、「今後、介護等の計画サービス単価が介護度によって差がつくようになり、事業者は、介護度の高い人を多く抱えなければ事業が成り立たなくなる。結果、事業者は要支援認定者を抱えたがらないということになると思うが、市はどのように考えているのか」との質疑に対し、「他市においては、要支援認定者を抱えたがらない事業者もいると聞くが、市川市においては、そのような声は聞いていない」との答弁がなされました。
 本委員会といたしましては、採決の結果、可決すべきものと決しました。
 以上、ご報告申し上げます。
○佐藤義一議長 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。質疑はありませんか。――質疑がありませんので、質疑を終結いたします。
 これより討論に入りますが、ただいまのところ通告がありませんので、討論なしと認めます。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより議案第46号を採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は可決であります。本案を委員長の報告のとおり決することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤義一議長 ご異議なしと認めます。よって本案は委員長の報告のとおり可決されました。


○佐藤義一議長 日程第12議案第47号平成18年度市川市市川駅南口地区市街地再開発事業特別会計補正予算(第2号)を議題といたします。
 本案に関し委員長の報告を求めます。
 建設副委員長、三橋二三男議員。
〔三橋二三男建設副委員長登壇〕
○三橋二三男建設副委員長 ただいま議題となりました議案第47号平成18年度市川市市川駅南口地区市街地再開発事業特別会計補正予算(第2号)について、建設委員会における審査の経過並びに結果をご報告申し上げます。
 今回の補正は、歳入歳出予算のうち、歳出において職員の異動等に伴う給与費の増額を、歳入において一般会計繰入金の増額を計上し、収支の均衡を図るものであります。
 委員会の審査の過程で質疑応答のなされた主なものを申し上げますと、「給与費の増額は職員増によるとのことだが、職員手当等が減額となっている理由は何か。また、事業の進捗率はどのくらいか」との質疑に対し、「当初予算では職員数21人で計上したが、23人となったため給与費を増額した。また、職員手当等は主に時間外手当で、当初予算では17年度実績をもとに計上したが、本年度の実績と差異が生じたため減額したものである。市川駅南口再開発事業の進捗率は、11月4日現在で、A街区が13.5%、B街区が17.2%である」との答弁がなされました。
 本委員会といたしましては、採決の結果、可決すべきものと決しました。
 以上、ご報告申し上げます。
○佐藤義一議長 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。質疑はありませんか。――質疑がありませんので、質疑を終結いたします。
 これより討論に入りますが、ただいまのところ通告がありませんので、討論なしと認めます。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより議案第47号を採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は可決であります。本案を委員長の報告のとおり決することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤義一議長 ご異議なしと認めます。よって本案は委員長の報告のとおり可決されました。


○佐藤義一議長 日程第13議案第48号指定管理者の指定について及び日程第14議案第49号指定管理者の指定についてを一括議題といたします。
 本案に関し委員長の報告を求めます。
 民生経済委員長、松葉雅浩議員。
〔松葉雅浩民生経済委員長登壇〕
○松葉雅浩民生経済委員長 ただいま議題となりました議案第48号及び議案第49号指定管理者の指定について、民生経済委員会における審査の経過並びに結果を一括してご報告申し上げます。
 議案第48号は、平成19年4月1日から市川市急病診療・ふれあいセンター集会室を管理する指定管理者を、議案第49号は、市川市立行徳第二保育園分園を管理する指定管理者をそれぞれ指定するためのものであります。
 委員会の審査の過程で質疑応答のなされた主なものを申し上げますと、まず、「現在の指定管理者であるシルバー人材センターが応募してこなかったが、このことを市はどうとらえているのか」との質疑に対し、「現在よい管理をしてもらっているが、平成16年11月に地方自治法施行令が改正され、同施行令第167条の2に、随意契約ができる相手方としてシルバー人材センターが明記された。これを受け、一方で随意契約の相手方となり、その一方で指定管理者に応募し民間事業者と競争することは、法の趣旨に矛盾するとの考えをシルバー人材センター側は示している。このため、今回は応募してこなかったものと思われる」との答弁がなされました。
 次に、「指定管理者選定評価表の評価項目は、共通事項の法人等に関する事項、個別事項の管理運営に関する事項となっているが、サービス面で重要な管理運営に関する事項のウエートが低くなっている。サービス重視で選定していくべきものを、市はコスト面に重きを置き選定しているように思える。なぜ、このような評価項目に設定したのか」との質疑に対し、「指定管理者の選定基準は、保育園、スポーツ施設等、施設ごとに求めるものが違う。サービスを重視するのか価格を重視するのかは当然に異なり、評価項目も異なってくる。今回は、2者とも条例等に規定している指定の基準をクリアしていること、急病診療・ふれあいセンター集会室の管理は貸し館業務が主であるので、安定的に管理運営ができればよいことから、総合評価競争入札の除算方式に準じた形で算定した結果、選考委員会において価格の低い者が選定されたものである」との答弁がなされました。
 次に、「今回、急病診療・ふれあいセンター集会室の管理者として指定する明昇興業は、社員の雇用形態に問題があるとの指摘がある。このような者を選定すること自体、問題があるのではないか」との質疑に対し、「貸し館業務とはいえ、利用の許可等の行政処分を行うので、指定管理者が責任を持ち業務を行うことが絶対条件である。正規職員、パート等、いろいろな雇用形態があるのは当然だが、労働基準法に合致した雇用形態になるよう、協定の中で詰めていきたいと考えている」との答弁がなされました。
 本委員会といたしましては、採決の結果、両案とも可決すべきものと決しました。
 以上、ご報告申し上げます。
○佐藤義一議長 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。質疑はありませんか。――質疑がありませんので、質疑を終結いたします。
 これより討論に入りますが、ただいまのところ通告がありませんので、討論なしと認めます。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより議案第48号を採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は可決であります。本案を委員長の報告のとおり決することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤義一議長 ご異議なしと認めます。よって本案は委員長の報告のとおり可決されました。
 これより議案第49号を採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は可決であります。本案を委員長の報告のとおり決することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤義一議長 ご異議なしと認めます。よって本案は委員長の報告のとおり可決されました。


○佐藤義一議長 日程第15議案第50号浦安市市川市病院組合規約の一部を改正する規約の制定に関する協議についてを議題といたします。
 本案に関し委員長の報告を求めます。
 民生経済委員長、松葉雅浩議員。
〔松葉雅浩民生経済委員長登壇〕
○松葉雅浩民生経済委員長 ただいま議題となりました議案第50号浦安市市川市病院組合規約の一部を改正する規約の制定に関する協議について、民生経済委員会における審査の経過並びに結果をご報告申し上げます。
 本案は、浦安市市川市病院組合規約の一部を変更することについて、浦安市と協議するためのものであります。
 本委員会といたしましては、採決の結果、可決すべきものと決しました。
 以上、ご報告申し上げます。
○佐藤義一議長 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。質疑はありませんか。――質疑がありませんので、質疑を終結いたします。
 これより討論に入りますが、ただいまのところ通告がありませんので、討論なしと認めます。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより議案第50号を採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は可決であります。本案を委員長の報告のとおり決することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤義一議長 ご異議なしと認めます。よって本案は委員長の報告のとおり可決されました。


○佐藤義一議長 日程第16議案第51号千葉県後期高齢者医療広域連合の設置に関する協議についてを議題といたします。
 本案に関し委員長の報告を求めます。
 民生経済委員長、松葉雅浩議員。
〔松葉雅浩民生経済委員長登壇〕
○松葉雅浩民生経済委員長 ただいま議題となりました議案第51号千葉県後期高齢者医療広域連合の設置に関する協議について、民生経済委員会における審査の経過並びに結果をご報告申し上げます。
 本案は、平成19年1月に千葉県後期高齢者医療広域連合を設置することについて、地方自治法第284条第3項の規定により、関係地方公共団体が千葉県後期高齢者医療広域連合規約を制定することについて協議するためのものであります。
 委員会の審査の過程で質疑応答のなされた主なものを申し上げますと、まず、「広域連合議員は、県内各市町村から1名ずつ選出されるが、1名では、市民の声が届きにくいと思う。傍聴等、会議の公開についてはどのようになるのか」との質疑に対し、「各市町村の市民の代表者である議員から選出されるので、市民の声は届くものと考えている。傍聴等会議の公開については、広域連合の議会の中で取り決めがなされるものと考えている」との答弁がなされました。
 次に、「保険料の軽減、減免等、市の裁量の余地はなくなってしまうのか」との質疑に対し、「減免等については、申請は市で受け付けるが、最終的には広域連合の判断になると考えている」との答弁がなされました。
 本委員会といたしましては、採決の結果、多数をもって可決すべきものと決しました。
 以上、ご報告申し上げます。
○佐藤義一議長 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。質疑はありませんか。――質疑がありませんので、質疑を終結いたします。
 これより討論に入ります。
 討論の通告がありますので、発言を許します。
 二瓶忠良議員。
〔二瓶忠良議員登壇〕
○二瓶忠良議員 日本共産党市議団を代表して、議案第51号千葉県後期高齢者医療広域連合の設置に関する協議についての反対討論をいたします。
 後期高齢者医療制度は、75歳以上の高齢者を、現在加入している国民健康保険や組合保険などから切り離し、後期高齢者だけを被保険者とする独立した制度とするもので、扶養からも外されます。新制度の最大の問題は、後期高齢者の医療費がふえれば、後期高齢者の保険料の値上げにつながる仕組みになっていることです。高額医療費もことしの10月から改正され、自己負担限度額も大幅に引き上げられました。病気にかかりやすく、治療に時間のかかる高齢者や重症患者への負担増は、受診抑制による健康破壊にもつながり、重症化へと進めてしまい、かえって医療費の増大を招くことになります。
 医療費がふえるのと同時に、75歳以上の高齢者人口がふえれば保険料の増額となり、年金額が208万円の人は、保険料月額が応能割、応益割合わせて6,000円を超えるとも試算されております。介護保険と合わせれば、月額1万円を超える保険料が年金から天引きされることになります。今でさえ年金はふえないのに、介護保険料金の天引きに対して、生活に不安を抱え、怒りとも言える市民感情は、さらに広がることになります。さらに、保険料を滞納した人には、特別の事情がない限り国保同様に短期保険証と資格証明書を交付することです。国保で資格証明書の発行を受けた被保険者は、受診を控え、医療から遠ざけられているように、これが後期高齢者に適用されたら、不安は増し、どんなに悲しい思いをさせるか明らかです。病を持つ高齢者は、1カ所の通院とは限らず、幾つかの病院を利用している人もおり、身体の弱い人はタクシーを利用することで大きな負担になると嘆いております。
 このような高齢者の思いや市民の声は、新しく制定される広域連合に反映されるのか、大変疑問です。広域連合には議会が設置され、市町村の議員から選挙によって1名選出することになっており、保険料や減免の有無、財政方針、給付計画など、高齢者の生活にかかわる重要な問題を決定してしまうことになります。あえて住民が参加することができるとすれば、請願か陳情程度で、切実な市民の声はますます遠のくばかりです。もともと広域連合は、廃棄物問題や介護保険、ごみ処理、汚水処理など、広域的に処理することが適当な事務を複数の市町村が行うこととしております。ところが、新しい後期高齢者医療制度は、従来の広域連合制度とは違い、法律によって市町村に広域連合を義務づけ、高齢者に保険料値上げや差別医療を押しつけるための内容やスケジュールを一方的に決めて、脱退も認めないというのは、地方自治の建前にも反することになります。
 以上、議案第51号の反対討論といたします。
○佐藤義一議長 以上で通告による討論を終わります。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより議案第51号を採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は可決であります。本案を委員長の報告のとおり決することに賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○佐藤義一議長 起立者多数であります。よって本案は委員長の報告のとおり可決されました。


○佐藤義一議長 この際、お諮りいたします。陳情の取り下げについて、所管の委員会において承認されておりますので、お手元に配付の文書のとおり承認することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤義一議長 ご異議なしと認めます。よってお手元に配付の文書のとおり承認することに決定いたしました。


○佐藤義一議長 日程第17請願第18-5号市川市男女平等基本条例に関する請願から日程第33陳情18-31号市川市男女平等基本条例を守るよう、特に積極的格差是正措置を守るよう求める陳情までを一括議題といたします。
 本請願、陳情に関し委員長の報告を求めます。
 総務委員長、宮田かつみ議員。
〔宮田かつみ総務委員長登壇〕
○宮田かつみ総務委員長 ただいま議題となりました請願第18-5号市川市男女平等基本条例に関する請願、陳情第18-15号すぐれた市川市男女平等基本条例を守るよう求める陳情、陳情第18-16号市川市男女平等基本条例に関する陳情、陳情第18-18号「市川市男女平等基本条例」の廃止を反対する陳情から陳情第18-31号市川市男女平等基本条例を守るよう、特に積極的格差是正措置を守るよう求める陳情についてまでの14件について、総務委員会における審査の経過並びに結果を一括してご報告申し上げます。
 請願第18-5号及び陳情第18-15、16、18から24、26号から31号は、市川市男女平等基本条例の廃止に反対し、存続を求めるもので、市川市男女共同参画社会基本条例案には反対との趣旨であります。また、陳情第18-25号は、市川市男女共同参画社会基本条例案を可決してもらいたいとの趣旨であります。
 委員会の審査の過程で、これら17件の請願、陳情は同趣旨でありますので、一括議題とすること及び請願、陳情文書の朗読を省略することを多数をもって決し、その後、審査を行った次第であります。
 委員会において述べられた意見を要約して申し上げますと、まず、現男女平等基本条例に賛成の立場で、「陳情第18-25号以外の請願、陳情は、市川市男女平等基本条例は存続してほしいとの趣旨であり、また、議員が勉強会を行い、4年前に全会一致で可決した全国に誇れる条例である。今回提案された条例案の賛否は二分しているが、多数によって可決されるのは避けたいし、今後、いろいろな話し合いの場を持っていく必要があるので、拙速な採決ではなく、請願、陳情の趣旨を尊重し、陳情第18-25号以外は採択してもらいたい」との意見が述べられました。
 また、「多くの市民は現条例に大変誇りを持っており、市民を通して行った現条例には納得をしていると思う。この気持ちを酌んで、陳情第18-25号以外は採択してもらいたい」との意見が述べられました。
 本委員会といたしましては、請願第18-5号、陳情第18-15、16、18から24号まで及び26から31号までを合わせた16件を一括採決した結果、賛成者少数により不採択とすべきものと決しました。
 また、陳情第18-25号は、採決の結果、多数をもって採択すべきものと決しました。
 以上、ご報告申し上げます。
○佐藤義一議長 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。質疑はありませんか。――質疑がありませんので、質疑を終結いたします。
 これより討論に入りますが、ただいまのところ通告がありませんので、討論なしと認めます。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより請願第18-5号、陳情第18-15、16号、18から24号まで及び26から31号までを合わせた16件を一括採決いたします。
 16件に対する委員長の報告は不採択であります。16件を採択することに賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○佐藤義一議長 起立者少数であります。よって16件は不採択とすることに決定いたしました。
 これより陳情第18-25号を採決いたします。
 本陳情に対する委員長の報告は採択であります。本陳情を委員長の報告のとおり決することに賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○佐藤義一議長 起立者多数であります。よって本陳情は委員長の報告のとおり採択することに決定いたしました。


○佐藤義一議長 日程第34請願第18-4号構造計算書偽装物件に対する市川市支援に関する請願を議題といたします。
 本請願に関し委員長の報告を求めます。
 建設委員長、松井努議員。
〔松井 努建設委員長登壇〕
○松井 努建設委員長 ただいま議題となりました請願第18-4号構造計算書偽装物件に対する市川市支援に関する請願について、建設委員会における審査の経過並びに結果をご報告申し上げます。
 本請願第18-4号は、構造計算書偽装物件の耐震改修工事が実現し、被害者住民、近隣住民が安心して生活することができるよう、行政に対する要望も含めて関係機関への協力要請を行ってほしいとの趣旨であります。
 委員会において述べられた意見を要約して申し上げますと、賛成の立場から、「川口市では、住民は被害者ということで公的支援を決定している。住民に二重の負担をさせないためにも、採択すべきである」、 「支援策について、最終的には市長が決断することであろうが、議会で採択し、決断の材料としてもらいたい」、「9月定例会以降の改修計画の進捗状況を見ると、ほとんど進展していないようだ。採択して進展させるべきである」との意見が述べられました。
 本委員会といたしましては、採決の結果、採択すべきものと決しました。
 以上、ご報告申し上げます。
○佐藤義一議長 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。質疑はありませんか。――質疑がありませんので、質疑を終結いたします。
 これより討論に入りますが、ただいまのところ通告がありませんので、討論なしと認めます。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより請願第18-4号を採決いたします。
 本請願に対する委員長の報告は採択であります。本請願を委員長の報告のとおり決することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤義一議長 ご異議なしと認めます。よって本請願は委員長の報告のとおり採択することに決定いたしました。


○佐藤義一議長 この際、お諮りいたします。本日の会議時間は議事の都合によりあらかじめ延長いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤義一議長 ご異議なしと認めます。よって本日の会議時間は延長することに決定いたしました。


○佐藤義一議長 日程第35一般質問を行います。
 順次発言を許します。
 松井努議員。
〔松井 努議員登壇〕
○松井 努議員 大変お疲れのことと存じますけれども、きょうは日程上、議運で決まったとおり2人一般質問はやるということでございますので、通告に従いまして一般質問させていただきます。
 まず1点目でございますが、広尾防災公園についてであります。通告いたしましたとおり、今後の予定について、2といたしましては、施設の詳細について、3といたしまして、広尾防災公園整備計画策定懇談会との調整についてということでお尋ねいたします。
 いろいろとお話を伺っておりまして、用地買収のこともございましたけれども、少し変更になったこともございまして、まず1につきましては、6月議会以降、経緯、経過あるいはその開園までのスケジュールがどうなったかにつきましてお尋ねいたします。
 次に、施設の詳細についてということでございますけれども、特に多目的広場の利用計画がどういうふうになっているのかを確認したいと思います。
 最後に、これは漏れ聞いておりますけれども、地域に懇談会等の開催の経過、いろんな形の中での要望がたくさんあったと思うんですけれども、そういったことがどういうふうなことになっているのかにつきましてお尋ねいたします。
 次に、2番目といたしまして、第一終末処理場についてであります。
 この件に関しましては、やはり説明会等におきましていろいろ話はあったようでございますけれども、地域の付近住民、あるいは地権者、いろいろな方からいろいろなお話を伺っておりますと、何か進捗状況が少し遅いのではないかというようなこともよく耳にいたします。そういった中で、やはり事業を早く進めるためには、用地買収が一番最初に手をつけなきゃいけない課題でございまして、そういったことを含めて、県の対応あるいは状況がどうなっているのかについてお尋ねいたします。
 特に、一番関心がありますのは用地買収の価格であると思いますので、その辺が決定しているようであればお尋ねしたいと思います。
 それから、この問題につきましても、私も何度も今まで質問してまいりましたけれども、塩浜の護岸についてであります。これにつきましては、陥没をしたり、いろいろな形の中で、台風、地震等におきまして被害も出ておりまして、やはり市川市におきましては早急に解決をしなきゃいけない問題だというふうに認識をしておりますけれども、そういった中で、護岸の安全上いろんな観点がありますけれども、特に塩浜2丁目、3丁目につきましては、これは県が管理をしている関係で、県がどのような形の中で整備をしていくのかにつきましてお尋ねいたします。
 また、特にこれも要望はしているようでございますけれども、塩浜1丁目につきましては市川市が管理監督をしているという状況の中で、予算あるいは県にいろいろ要望しているようでございますけれども、ここも含めて、やはり大変危ない状態でございますので、どのような状態でなっているのか、今後どういった形の中で整備をしていくのかについてお尋ねいたします。
 それから一番最後でございますけれども、この件につきましても、犬のふんですね。前議会の中でお尋ねしたことがございます。確かに、たばこのポイ捨てにつきましてはマナー条例、罰金制度もありますので、禁止範囲の中におきましては大分改善をされたというふうにも聞いておりますし、特に駅周辺におきましては、どちらかというと私たちの見ている限りにおきましても、大分吸う方が少なくなったかなという気がいたしております。そういった中で、前に私は犬のふんにつきましても過料を科すべきではないかというふうなことを登壇して言ったことがあると思いますけれども、これは非常に難しいというふうなこともございまして、2年半このマナー条例がスタートして経過しましたけれども、きょうはちょっと視点を変えまして……。実は過日、いろいろな皆さんとお話しする中で、もしいろんな地域にある各種団体、奉仕団体あるいは自治会を含めて、そういった皆さんの方に注意をしたり、あるいは管理監督をするような、そういう役目をもし行政の方から与えてもらったら、俗に言うここに腕章をつけて、犬とか猫のふんについての管理監督をしますというような、そういったものがあると、場合によってはそういう形の中で言いやすいと。ひいては、それが路地上あるいは公園において、犬のふんの置きっぱなしにならないような方向の中でできるかもしれないというようなことを、いろいろな皆さんとお話しする中で出てまいりました。
 そこで、いろいろ難しい問題もあると思いますけれども、やはりせっかくここまで市川市を挙げてマナー条例をつくったわけでございますし、特にやはり公園なんかを、草があったり芝があったりするところに犬のふんがあって、知らないで踏んだり、子供がさわっちゃったりということになりますと、やはり衛生上もよくないわけですし、きれいな町をみんなでつくるという観点からしますと、そういうことも私も考えていいんじゃないかなというような気がいたしましたので、その辺を踏まえて、現在の状況と対策についてお伺いをいたします。
 1回目の質問とさせていただきます。
○佐藤義一議長 答弁を求めます。
 水と緑の部長。
〔田口 修水と緑の部長登壇〕
○田口 修水と緑の部長 広尾防災公園に関します大きく3点のご質問にお答えいたします。
 初めに、本年6月定例会以降の経緯、経過及び今後のスケジュールについてお答えいたします。
 6月定例会におきまして、都市公園を設置すべき区域の変更について議決をいただき、広尾防災公園の計画区域を4.1haから3.7haへと変更させていただいたところであります。6月以降、この公園区域の変更に伴い、平成17年度に策定いたしました公園整備計画の内容の見直しを行い、計画の一部修正を実施しております。整備計画の見直しに当たっては、防災公園としての機能を低下させないこと、全体ゾーニングや動線の計画等は、当初計画の内容を生かすこと、これらのことを基本として検討した結果、管理事務所等の公園施設の一部を配置変更はいたしましたが、主要な公園施設の種類、規模等につきましては変更しておりません。なお、変更後の整備計画に関しましては、ホームページ等で公表するとともに、9月9日、地元の新井小学校において、公園の都市計画決定の内容とあわせて住民説明会を実施するなど、周知に努めているところであります。
 その後、整備計画の修正を踏まえ、公園整備工事の着手に向けて公園の実施設計に着手し、これまでに整備工事の中で最も先行して施工する必要のある地下雨水貯留槽等の基盤施設の工事についての設計作業を中心に進めているところであります。
 次に、今後のスケジュールでありますが、公園区域の変更等に伴い、スケジュールへの影響が生じているものの、これまでどおり平成22年4月の開園を目標として作業を進めております。まず、公園整備工事と土壌汚染対策工事の整合を図りながら、早期に工事を進める必要がありますので、本年度内には地下雨水貯留槽等の設置工事に着手するとともに、並行して土地開発公社が発注いたします土壌汚染対策工事との調整を進め、ほかの工事とともに、平成19年度末をめどに両工事を完成させたいと考えております。その後、平成20年度、21年度の2カ年で、順次公園施設の整備にかかわる土木、造園、建築等の工事を行う予定としております。
 2点目の公園施設の詳細についてですが、本公園については、災害時における約1万3,000人分の避難スペース、また、平常時におきます憩いやくつろぎのスペースを確保する観点から、広場を主体とした公園として施設計画を策定しております。具体的には、憩いの広場と健康の広場の2つの多目的広場を中心にして、避難地の安全性を向上するため、周囲を防火樹林帯で囲む計画としておりまして、このほかに主要な公園施設といたしましては、管理事務所兼備蓄倉庫、駐車場、トイレ、雨水貯留槽、耐震性飲料用の貯水槽、水に親しむ施設、遊具、ステージパーゴラ、これらを計画しているところであります。このうち、公園の中心を構成いたします2つの主要な広場につきましては、利用方法によって性格を分けており、公園中央部に設置を予定しております憩いの広場につきましては、樹木に囲まれながらくつろぐことのできるあずまやを配置した広場として計画している一方、公園南東部の健康の広場につきましては、緊急時においてはヘリポートとしての活用を念頭に置いているほか、多世代の利用者が多様な軽スポーツを楽しめる場として、防球フェンスで囲まれた縦約100m、横約70mの広さの広場を計画しており、野球やサッカーなどの利用につきましても、一定の範囲内において対応が可能であると考えております。なお、広場、特に健康の広場の具体的な利用方法につきましては、周辺住民等の利用者のご意見、ご要望を踏まえ、一定のルールづくりが必要であると認識しております。
 続きまして、最後の広尾防災公園整備計画策定懇談会についてお答えいたします。
 広尾防災公園の整備に当たっては、公園が周辺住民にとって身近で日常生活に密着した公共空間であり、地域にとっては、より魅力的で役立つ公園づくりを行うことが重要であることから、早期の段階から計画に住民意見を反映させること、そして、公園整備後の日常的な管理運営や活用方法等について意見交換をすることなどを目的といたしまして、住民懇談会を開催しているところであります。懇談会の構成といたしましては、行徳及び南行徳の2つの自治会連合会、5つの周辺自治会、地元工業会の合計で8つの地元団体から19名の参画を得ております。
 これまでの開催実績といたしましては、平成17年度には5月に第1回目の懇談会を開催して以降、計9回を開催し、特に公園の計画区域の変更に伴う公園整備計画の見直しの検討に当たっては、本年の7月と8月に各1回ずつの計2回開催し、意見交換を実施しております。以上のとおり、これまでに合計で11回の懇談会を開催しているところであります。
 懇談会におきましては、公園の整備に関するさまざまなご意見やご要望をいただいておりますが、整備計画の検討段階において計画に反映された成果といたしましては、防災機能の充実を最優先し、旧江戸川寄りの場所に主な防災関連施設を配置すること、大きな芝生の広場や多様な世代が軽スポーツを楽しめる広場を配置すること、四季を楽しむ花や緑の豊かな公園にすること、公園の周囲のどこからでも入りやすくすることなどの考え方を、参加者の間で共有していただいているところであります。
 また、個々の自治会や参加者からのご要望といたしましては、管理事務所に地域住民が親睦と交流を図れるような集会室の機能を確保してほしい、緑のオアシスが実感できる公園にしてほしい、地域住民が花づくりの活動ができる施設が欲しい、災害時において利用できるトイレの数を確保してほしい、こういったご要望をいただいているところでございます。これらのご意見、ご要望につきましては、おおむね整備計画の中に反映され、懇談会参加者の皆様のご理解を得ているものと考えておりますが、整備後の管理運営に大きく関連するものや、詳細な設計段階において対応が必要なものについては、地域住民の皆様の協力を得ることが必要不可欠でありますので、今後、時間的な制約も確かにございますが、逐次ご要望の把握に努め、意見交換を重ねることによって、よりよい公園づくりに取り組んでまいりたいと考えております。
 以上であります。
○佐藤義一議長 街づくり部長。
〔石川喜庸街づくり部長登壇〕
○石川喜庸街づくり部長 江戸川第一終末処理場のご質問にお答えいたします。
 現在の進捗状況でございますが、県は用地買収に着手するに当たり、平成18年度の買収単価を示すため、不動産鑑定を実施するとともに、買収に当たって面積を確定するために必要な用地測量図作成にかかわる承諾書を全地権者からいただく作業を進めております。これまでに全地権者264名のうち252名の方々の承諾を得ているとのことでございます。承諾されない方が12名おられますが、その理由は、この承諾が用地買収の承諾ととられては困るというような理由でございます。これらに対して、県は100%の承諾書取得に向け、地権者の説得に努めているところであると伺っております。
 また、用地買収の県の対応といたしましては、県は流域8市の関連公共下水道整備の進捗状況から、処理場全体の完成目標を平成29年度におきまして21年度の一部供用開始に必要な区域、約10haでございますけれども、これを第1期地区として、まず重点的に買収を進めると。そして、おおむね3カ年で買収を終えたいとしております。その他の区域につきましては、引き続き買収を行い、地権者より買い取りの申し出があれば逐次対応していくとしております。
 一方、本市からもこれまで事あるごとにこの終末処理場計画地の環境改善と建設促進を要望しておりますが、さきの11月13日、京葉広域行政連絡協議会においても、市長が知事に対し、建設の促進に向け早期の用地取得などを要望したところでございます。なお、これらに伴います県の予算措置といたしましては、平成18年度の用地買収費として、当初予算で約18億円を計上しております。これを補正予算で24億円に増額し、年度内に契約すべく地権者との交渉を進め、さらに来年、平成19年度の用地買収費として約25億円の予算計上を予定しているとのことであります。
 次に、用地買収価格についてのご質問ですが、県は、10月の下旬に平成18年度の標準地の買収単価を、地権者を対象とした広報紙、地権者の皆様へのお知らせ13号で通知いたしました。その価格につきましては、1平方メートル当たり6万7,400円から7万700円となっております。このお知らせをした後、既に県は11月から用地買収に向けて関係地権者との用地交渉に入っていると伺っております。
 次に、2点目の塩浜護岸の整備計画と今後の計画についてお答えいたします。
 まず初めに、塩浜護岸の現在の管理区分についてご説明させていただきます。塩浜2丁目のゴルフ練習場から塩浜3丁目の猫実川河口までの塩浜2、3丁目護岸、延長約1,700mの区間につきましては、平成16年6月に海岸保全区域に指定され、現在県が管理しております。一方、塩浜1丁目地先の行徳漁業協同組合事務所から、このゴルフ練習場までの区間につきましては、市川漁港区域を含め、延長約1,600mを塩浜1丁目護岸として現在市川市が管理しているところでございます。
 そこでまず、ご質問の塩浜2、3丁目護岸の整備計画についてでございますが、県は、この護岸について円卓会議やその後継組織であります三番瀬再生会議などにおいても、緊急の対応が求められていたため、千葉県三番瀬再生計画の中で緊急早期着手事業と位置づけ、他の事業に先駆け単独の先行事業として再生会議に諮り、平成17年12月28日の答申を得て、18年1月13日に事業計画を確定いたしたところでございます。この事業の進め方といたしましては、塩浜2丁目地先ゴルフ練習場から浦安側の米山倉庫までの約900mの区間を、平成22年度の完成を目指し先行整備し、残る区間の猫実河口までの約800mにつきましては、先行整備が完了した後、遅滞なく着手するよう努めるとしております。
 この事業計画に基づきまして、現在平成17年、18年事業として、このゴルフ練習場前から浦安側に向かって約100m間の施工をし、そのうち20m部分を完成形とする先行整備工事を現在行っているところでございます。また、その護岸の構造につきましては、地震や高潮などの災害に対して安全であるよう、現状の直立護岸ではなく石積みを基本とする構造としております。基本的な断面は、現在ある鋼矢板護岸の内側、いわゆる陸側になりますけれども、陸側に新たに鋼矢板を打ち込み、そこから海側に1対3の勾配で1個約1tの自然石を積み、その先端ののりじり部分にはH鋼ぐいを打ち込む構造でございます。なお、19年度以降この先行整備に引き続き実施する区間の構造につきましては、知事が設置した市川海岸塩浜地区護岸検討委員会において、基本形は石積み護岸とするものの、よりよい護岸形状、よりよい利用形態とするための検討を現在行っているところでございます。
 この検討の場には、市は委員の1人として参加していますので、市民が海に親しめる海岸となるよう、塩浜地区街づくり基本計画の中で提案した考え方、1点目としては、護岸の高さはできるだけ低く抑える。2点目といたしましては、護岸を低く抑えるために、海側と陸側の両方で対応する。3点目といたしましては、護岸部分に人が三番瀬に触れ合える十分なプロムナード空間を確保する。4点目といたしましては、陸側の塩害防止を図る海岸形状と一体となった護岸整備などについて、これまで主張してきたところでございます。
 また、ことしの9月には、市長が現地を視察し、護岸の状況を見た結果を踏まえて、さきの11月13日の教育行政連絡協議会において、知事に対して塩浜2、3丁目の護岸整備の早期完成、崩壊危険が指摘されている塩浜1丁目の早急の県への管理移管と応急対策、砂浜、干潟などの市民が海に直接触れて親しめる護岸の整備をするよう要望してきたところでございます。
 続きまして、市川市が管理している塩浜1丁目の護岸整備についてお答えします。塩浜1丁目の護岸につきましては、建設してから約31年が経過しております。年々危険が増大しており、昨年の4月には大規模な陥没、あるいは7月には地震により護岸が約30mはらみ、緊急・応急的な処置として、海側に石積みをして補強いたしたところでございます。この塩浜1丁目護岸は本市の管理となっておりますけれども、これは市川二期埋立事業が始まるまでの間、暫定的に管理を引き受けたものと認識し、知事が二期埋立の中止を決断した以降も、再三にわたり県に管理引き継ぎ及び改修などをお願いしてきたところでございます。また、早急に改修する必要があることを再生会議においても指摘されておりますが、県は市管理の市川漁港の改修方針が決まっていないことから、県の整備方針が定められないと再生会議や本市からの要望に対して回答しているところでございます。
 このことから、18年、ことしの7月5日付で、平成18年度内にはこの市川漁港の位置を確定することを申し添えた上で、護岸の管理引き継ぎ、緊急補修、昨年度市が行った護岸の応急補修工事にかかった費用負担などについて知事に要望書を提出し回答を求めておりますが、きょう現在、いまだに回答がない状況でございます。
 そうした中、知事は市川市塩浜護岸改修事業を含めた35事業の千葉県三番瀬再生計画の事業計画素案を三番瀬再生会議に諮問し、この11月7日に答申を受け、新たに9事業が提言されたところでございます。この提言の中で、塩浜護岸に関しましては護岸の安全確保の取り組みといたしまして、1点目として、特に塩浜1丁目護岸については早急な改修が必要である。2点目といたしましては、改修について事業主体など必要な調整、検討を早急に進めるというような新たな位置づけがされたところでもございます。
 市といたしましては、これらを踏まえて、今後とも機会あるごとに県との協議の場においてこれまで要望してまいりました護岸の管理移管、緊急的な補強、恒久的な改修などを求めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○佐藤義一議長 市民生活部長。
〔大谷英世市民生活部長登壇〕
○大谷英世市民生活部長 犬や猫のふんについて、マナー違反者に対する指導についてのご質問にお答えいたします。
 初めに、市民マナー条例は、市民等の健康と安全で清潔な生活環境の保持について、市民と事業者及び市の責務を明記するとともに、禁煙地区を指定し、また、公共の場所における禁止行為等を定めることにより、健康で安全かつ清潔な町の実現を図っていくというものであります。この目的を実現するために、禁止行為として禁煙地区内の道路における喫煙、吸いがらのポイ捨て、また、公共の場所での空き缶等のポイ捨て禁止、犬のふんの放置禁止、チラシ等の散乱禁止が規定されております。
 禁煙地区内でのたばこの喫煙及び吸いがらのポイ捨て行為に対しては、過料の徴収を行うという罰則つきの条例として平成15年9月に条例を制定し、警察官OB10名を指導員として採用し、平成16年4月に条例を施行、同年6月から過料の徴収を開始し、3年目を迎えているところであります。
 この条例の対象となる犬と猫に関してでありますが、最近では、犬の散歩の際にシャベルや水の入ったペットボトルを携帯し、犬のふんを始末する飼い主を目にすることが多くなってきました。これは、市民マナー条例が市民の方に浸透してきた結果ではないかと考えているところでございます。
 また、一方で、市民からの電話等での苦情処理を見てみますと、たばこのポイ捨て以外では、犬のふんに対するものがほとんどであります。件数的には、平成16年度では全体76件のうち15件、19.7%であったものが、平成17年度では197件のうち55件、27.9%、18年では、これは11月末現在ではございますが、181件のうち98件、54.1%となり、増加の傾向にあります。
 犬のふんに対する苦情内容についてでありますが、犬のふんを放置されて困っているので何とかなりませんかというものであります。具体的な例といたしましては、家の前にいつも犬のふんが放置されて困っている。また、子供の通学路に犬のふんが放置されたままで、子供が踏みつけてしまい汚い。また、公園の草むらの中に犬のふんが放置されており、幼児が踏みつけたり、手でふんをつかんだりしてしまう、とても不衛生で困っており、公園では遊ばせたくないといったようなものであります。本来ならば、このようなことは犬の飼い主の当然のマナーとして、自分の飼っている犬のふんの始末は飼い主の責任としてきちんとすべきものと考えているところであります。
 そこで、市ではこのような状況に対しまして、千葉県市川保健福祉センター、これは旧市川保健所であります。千葉県市川保健福祉センターと協力し、犬の飼い主に対し犬のしつけ方教室を開催し、飼い主のモラルの向上を図っているところであります。さらに、今年度におきましては、二俣の衛生処理場裏と塩浜にありますドッグランの会場において、犬の飼い主としてのモラルを身につけていただくために、定期的に犬のしつけ方教室を開催し、条例の啓発に努めているところであります。
 次に、要望の内容でありますが、ほとんどがたばこのポイ捨て禁止シートの添付と一緒に、犬のふんの放置禁止シートを路面に張ってほしいというものであります。この要望に対しましては、職員が速やかに現場に出向き、条例のPRとともに要望者のお話を伺い、犬のふんの放置シートを添付しているところであり、現在までシートの添付枚数は3,320枚に達しているところでございます。
 市民マナー条例では、市民等の責務として、「市民等は、犬、猫その他の愛がん動物を所有し、又は飼養するときは、周辺環境に応じた適切な飼養及び保管を行い、人に迷惑を及ぼすことのないよう努めなければならない」という飼い主としての努力義務が規定されております。さらに、犬のふんの放置につきましては、公共の場所にふんを放置した場合は、たばこの吸いがらのポイ捨てと同様、禁止行為として指導勧告、命令、氏名の公表等、罰則が適用されることになります。
 猫につきましては、犬とは異なり、つないで飼うことが非常に難しいことや、猫の飼い主がだれであるかの判明が非常に困難であるということから、実質的にその効果が期待されにくい、そういうものであるということから、罰則は定められなかったものと考えております。
 そこで、犬のふんについての対策、対応についてでありますが、犬のしつけ方教室の実施や路面シートの添付等では十分とは考えておりません。この市民マナー条例の徹底や推進につきましては、現在市民マナー条例推進指導員が中心となって活動しているわけでありますが、現在の人員では対応に限界があると考えております。そこで、市民、事業主、また市川市の3者が常に連携をとりながら、この条例を推進していかなければならないものと考えております。
 このように、市民マナー条例推進事業は、基本的には市民や地域の皆さんとの共同による事業と考えているわけであります。この地域との共同の事業として進めていくに当たり、現在市民マナー条例の地域づくり協議会の市民の皆さんと一緒になって、防犯パトロール、ポイ捨て防止のパトロール等も含め、地域の皆さんにお願いできる内容やその方法、市との役割分担について検討を進めているところであります。犬のふんを放置していくマナー違反者に対しても、たばこのポイ捨て防止と同様に、パトロールの一環として、地域づくり協議会が1つの中心となりまして、地域住民の方が注意や指導ができるような仕組みについても話し合い、実現できるよう検討を進めてまいりたいと、このように思っております。
 以上でございます。
○佐藤義一議長 答弁終わりました。
 松井努議員。
○松井 努議員 それぞれご答弁いただきましてありがとうございました。それでは、何点か再質問させていただきます。
 広尾防災公園につきましては、基本計画図も手元にいただきましたけれども、本当にすばらしい公園になりそうだなという気がいたしておりまして、この地域の核として、防災拠点として大いに期待をしているところでございます。
 その中で、前にも1度質問したことがございますけれども、この健康広場も周りに本当にきちんと防災林を植えて、大変すばらしい広さのスペースがあるわけでございますが、いろいろな多くのスポーツをやることは当然でございますけれども、この中で、健康広場の中で野球の試合ができるような形状になるかどうか、これにつきまして1点再質問させていただきます。
 次に、第一終末処理場についてでございます。確かに今いろいろ部長の方から答弁の中で、私も聞いてよかったなと思いましたけれども、大変進捗をしている部分につきましては、かなりいっているのかなという気がいたします。ただ、やはり値段がちまたで言われていたように調整区域ということはございますが、大分安いなと。果たしてこれで地権者が納得して、早急に県の方に売ってくれるのかなというような危惧は、私も一個人として思っておりますけれども、やはり県が一応まずやるということでございますので、これは見守っていきたいというふうに思います。
 ただ、その中で、やはり今まで問題になってまいりましたけれども、あの中の残土ですね。不法残土でございますけれども、あの問題は現在どうなっているのか、今後の状況につきましてお尋ねしたいと思います。
 それから、第二終末処理場に今一応、いろんな形の中で、すべて今現在は流入しているわけでございますけれども、市川市も外環道、そして3・4・18号が完成した暁には、あと残りの約40%弱の市民の皆様の下水が流れる形になるわけですね。そうしますと、現在の第二終末処理場の処理能力というのは、あとどのぐらい残っているのかなというような不安が1つございます。と申しますのは、市川市の方は解決したんだけれども、容量を超えてしまったと。しかし、第一終末処理場もまだ完成をしていないということでは、市川市の中に受け入れた施設の中に流せないようでは困るわけでございますので、その辺につきまして一応お答えいただきたいと思います。
 それから、塩浜の護岸につきましてもよくわかりました。先般も答弁調整の中で、大変県の方のおやりになっていることも、H鋼の約20m以上のものを海側にも陸側の方にも打って、石積みもして、いろいろな形の中でやられていると。やっと少しずつ動き出したのかなと。ただ、先ほどいろいろ市の方は市長の要望も含めてたくさん県にお出しになっているようでございますけれども、なかなか県もお金がないせいもありまして、果たしてどこまで市の要望が取り入れられて、特に親水性のある海岸線になってくれればいいなというのは、私のみならず、やはり市川市民の1つの願いでもあると思いますので、その辺は粘り強く交渉していただきたいと思います。
 その中で、塩浜1丁目の護岸も大変深刻な状況だと思うんですね、市川市が管理している方でございますが。そして、その中で、市川漁港の対応が決まれば検討状況もかなり早くいろんな意味で進捗するんだというようなことも聞いておりますけれども、その辺の状況についてはいかがかということにつきまして質問いたします。
 それから、犬、猫のふんでございます。取り組んでいただいて、私が言うまでもなく、いろいろな地域の皆さん、あるいはいろんな団体の皆さんとよく協議をなさって、部の方としても取り組んでいられる状態、よくわかりました。ただ、やはり先ほど市の方にも苦情があるように、付近住民の皆さんも全く同じようなことを考えているわけでございまして、やはりいろんな問題もありますから。ただ、ありがたいことに地域の皆さんも一緒になって、禁止についての啓発、そして取り締まりを場合によってはやっていくというようなお話を聞いておりますので、部、課の方といたしましても、今後ともその辺のことについて十分検討していただきたいと思います。この件は要望としておきます。
 では、一応再質問といたします。
○佐藤義一議長 答弁を求めます。
 水と緑の部長。
○田口 修水と緑の部長 広尾防災公園の関係であります。
 仮称ではありますが、健康の広場の利活用、特に野球の試合ができるかということであります。基本的には、どこの公園もそうでございますが、自由利用の原則ということで、老若男女、多世代が多目的にご利用していただくということで、ここは芝生の広場を予定しております。ここの中での子供または青年、大人もありますけれども、野球は可能かということになりますと、現時点ではグラウンドの整備の仕方というものも多少課題はありますが、広場の大きさの関係では、少年野球などは十分対応は可能だと考えております。また、野球だとかサッカー、いろいろなスポーツが予定されると思うんですが、やはり一番大きな課題は、特定のチーム、利用者が、一定の期間独占的にその広場を使うということになりますと、これは非常にほかの公園の利用者のニーズとバッティングしますので、この辺の調整を図っていく必要があると考えております。
 今後、利用方法について一定のルールを定め、地域住民を含めた利用者間で合意形成を図っていく、そういう必要性があると考えております。
 以上でございます。
○佐藤義一議長 街づくり部長。
○石川喜庸街づくり部長 不法堆積残土に関してご答弁申し上げます。
 この残土につきましては、裁判所からこれ以上の公売手続の延期はできないとの意向がございまして、残土の取得については地権者の中で、あるいは市川市も含めていろいろ検討した結果、地権者全員でこの残土を取得するということで、裁判所との協議が進んでいるところでございます。そして、この取得に当たりましては、残土の価格を裁判所が評価するために必要な残土の鑑定料として、予納金が必要になります。この予納金については、全体で136万5,000円を地権者間で面積案分して、市川市の負担としては52万4,474円になりますけれども、これらを裁判所に納めてきたところでございます。また18年の、ことしの11月17日に裁判所において、地権者が残土を取得するに当たって特別売却という方法で進めていただきたい旨の上申書を提出したところでもございます。
 今後は、この裁判所の事務手続を経た後、12月中、遅くとも1月中には、この特別売却に関する通知があり、その中で売却時期あるいは価格などについて提示されるものと考えております。
 次に、2点目の第二終末処理場の処理能力の限界というようなご質問かと思いますが、現在稼働しています第二終末処理場の処理能力としましては、日平均で36万4,000立方メートルであります。現在の処理汚水水量は30万立方メートル日平均であります。関連各市公共下水道の整備により、この流入汚水が年1万立方メートル程度ふえていることから、今後五、六年で処理能力の限界に達するかと思われます。このようなことからも、この第一終末処理場につきましては早期建設が必要でありますので、県ではその21年度に一部供用の開始ということで今進めているところでございます。
 以上でございます。
○佐藤義一議長 経済部長。
○小安政夫経済部長 私の方から、市川漁港の改修に向けての検討状況についてお答えいたします。
 市川漁港の整備を進めるため、本年度は市川漁港整備基本計画の策定に向けてその業務を進めています。基本計画では、漁港の位置や漁港の主要施設の規模、構造などを確定することとなります。これらに関する資料作成等について業務を委託しているわけですが、水産業と漁港の現況把握、漁業者の意向調査は終了しておりまして、現在漁港の位置の比較や漁港の主要施設の規模及び構造等について検討しているところであります。年内には検討結果をまとめ、漁港の利用者である漁業者等に説明をさせていただく予定です。その後、市として漁港の位置を決定してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○佐藤義一議長 答弁終わりました。
 松井議員。
○松井 努議員 いろいろありがとうございました。
 特に、塩浜の護岸、第一終末処理場につきましては、今のお話のとおり処理能力からいきましても五、六年先でもしいっぱいになるとすれば、これは市川市としても大変困るなということもあるわけでございまして、第一終末処理場が一日も早く完成して稼働できるように、これはいろんな意味の形の中で、市川市も県の方に要望していただきたいと思いますし、我々もまた来年選挙もございまして、私たちもいるかどうかわかりませんけれども、県会議員の皆様にもこの実情をよくわかっていただいて、活用していただきたいというふうに思っているところでございます。
 最後でございますが、これは答えられないかもわかりませんけれども、私たちの会派で、実は先般サンフランシスコとカナダのバンクーバーに視察に行ってまいりました。特に、ラムサール条約のこともございまして、サンフランシスコもちょっと規模が違いまして、本当にレンタカーで走っても走っても延々と続くような湿地帯でございまして、それを行徳あるいは三番瀬の中に、近郊緑地に当てはめようと思っても難しいかもしれません。ただ、両市において大変参考になったのは、海に面したその特性を生かして、きれいにヨットハーバーなり船の係留地帯なり、物すごく明るくて、特にそういうものが係留しているということは、そういう方たちが住んでいるということにもなるんでしょうけれども、非常にきれいな港だなと、あるいはそういう地先だなという気がしたんですね。ですから、せっかく市川漁港も、果たしてどのくらいの方たちがどういう漁業を、ノリをやるのか、あるいはアサリをやるのかよくわかりませんけれども、部としてはよくその辺のことについても検討をしていく中で、せっかくこれは、最初で最後だと思いますね。ですから、やはり親しめる海辺も必要ですし、海岸線も必要ですけれども、恐らくこの関東近県で、特に首都圏のベッドタウンの中で、ヨットハーバー的にプレジャーボートが係留しているような地域というのは、たくさんのものをもしそこにできるような状況になるとするならば、恐らくこの行徳あるいは市川の漁港あるいは東京湾の一部が、大変すばらしいリゾート的な、そういう夢のあるような漁港づくり、あるいは塩浜の街づくり協議会の方もいろんな形の中で進んでいくようでございまして、塩浜の町もまた駅を中心に変わっていくというような気もいたしますので、これは市を挙げて、部だけの問題ではございませんけれども、私たち一市民として考えた場合にも、大変夢のある、そういう市にしていただきたい。あるいは、そういう地先にしていただきたいと思います。
 特に、行徳臨海部の関係で、やはり先般福岡に視察に生かせていただいて、人工島で埋め立てでございましたけれども、またこれも大変きれいな海岸線になっていました。ですから、やろうと思えばできるのかなと。特に環境破壊、環境破壊と言いますけれども、なるべくそういうものをいじらないで、費用対効果が上がるような、そういったものをぜひひとつ市民の声あるいは議会の中にもあるということを覚えておいていただいて、今後の1つの検討課題にしていただければと思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○佐藤義一議長 岡部寛治議員。
〔岡部寛治議員登壇〕
○岡部寛治議員 市政一般について、3点にわたりお尋ねをいたします。
 まず第1点目は、浦安市川市民病院建てかえ計画についての本市の考え方についてお尋ねをいたします。これはもう皆さんもご承知のとおり、浦安市川市民病院運営協議会の答弁書というものが出ていまして、それに沿って質問をさせていただきたいというふうに思います。
 この建てかえ計画をするとするならば、やはりすべて民営または公設民営、いろいろな答弁書にも書かれています。そういう中で、この建てかえをする場合は、今一番大事なのは、PFI事業というものを導入するということが、この答弁書にも書かれていますが、それが最大値ではないのかなというふうに思います。なぜかといいますと、私ども会派で滋賀県の近江八幡市を視察してまいりました。その中で、近江八幡市は市民病院を持っています。その市民病院を建てかえるに当たって、このPFI事業を導入した。すべてPFI事業でやったというのは、全国でも初めてです。高知県の高知市でもPFI事業でやっていますが、すべてPFIではない。また、大阪府の八尾市においてもこのPFI事業を取り入れていますが、その一部である。本格的なPFI事業として行ったのは、近江八幡市であるというふうにも言われております。そして、地上5階建ての、いわば病院という雰囲気はございません。外観を見ても、何かホテルに来たような、そういう錯覚さえ与えるようなすばらしい総合医療センターでありました。
 その何がPFIかといいますと、設計、それから建設、所有、管理運営、すべてをPFI事業で行っている。その総事業費が何と682億円かかったと、総事業費が。そして、30年間のPFIです。30年間やってもらう。そして、その中で出た利益というものが、何と試算をしますと118億円の、118億円ですよ。118億円の節約の効果があらわれるというふうに副管理者は言われておりました。ですから、このPFI事業の最たるものが、私はこの近江八幡市ではないかと思います。そして、人口も10万あるかないかの人口でありながら、ここまでやっている。そして、30年間の所有で、先ほど言った118億円の節約ができる、効果があらわれてくるということだそうでございます。そういったPFI事業について、建てかえをするならば、こういった構想について考えられないものか、お尋ねをいたします。
 その際に、この次の救急救命センターですが、これについては広域医療圏の中で、人口割についても何十万人、何百万人に1カ所というようになっています。現在、東葛医療地域から考えれば、船橋の医療センターがあり、浦安の順天堂病院があり、そして建てかえようとする市民病院にこれを設置する場合はやはり難しいのかなというふうな思いはありますが、こういった計画についてもお尋ねをしたいというふうに思います。
 その次に、もう1つは、今この市民病院、いわゆる地域医療の中で今求められているのは、お年寄りの関係の施設をどう連動していくかということになれば、やはり地域の療養型老人施設、こういったものを導入すべきではないかというふうに私は思いますが、その点はどうでしょうか。そして、今病院、いわゆる老人施設はありますけれども、現実になかなか介護保険が使えない。そうなってくると、非常に高い医療費というものを、施設費というものを払わなければならない。やはりそこに公立病院の持つ重みというものが出てくるのではないかなというふうに思いますので、療養型の老人施設の導入についてお尋ねをいたします。
 最後ですが、近江八幡市の医療センターは、カルテもすべて電子化になっています。いわゆる申し込みからすべて電子化を導入している。新しく建てかえようとするならば、やはりこういった電子化、予約からすべて全部ですから、病院に行っても煩雑しているような状況はございません。整然としております。これもやはりカルテから与薬に至るまでのそういったシステムについても、電子化を導入している1つの成果ではないかというふうに思いますので、その点についてもお尋ねをいたします。
 次に、余熱利用施設についての名称についてでございます。
 この余熱利用施設については、私も二十数年前からこのことを申し上げてきました。第1回目の余熱利用というのは、さきの清掃工場を建てかえるならば、やはり余熱を利用したそういう施設をつくったらどうかということを提案しました。その第一歩として手がけてきたのが、タービンを回して熱を利用して発電する、それを東京電力に売電をする、これが第1回目です。それはどこを参考にしたかというと、東京都の葛飾にある清掃工場。ここはもう十数億のお金を、東京電力に売電をして歳入に戻入している、こういった事業ですね。そして、その当時から数年が経過をして次に考えたのは、東京にも温泉がわくと。それは、大江戸温泉です。ですから、この余熱を利用して、ボーリングをして掘ったらどうかと。市川にも温泉が出るんじゃないかということを提案しました。そのとき、議場からは笑い声が出ました。そんなばかなことができるかというようなあれではないかと思います。ところが、現実に東京都ができて、あれはお台場かな。そこへできて、市川にできないわけがない。1,000m掘りました。でも、温泉は出てこなかった。しかし、1,000m以上掘ったときに、45度以上の温泉がわいた。温度によって温泉であるかそうでないかが決まるようですが、温泉になる温度のそういった鉱脈が出てきたということになるわけです。
 そうなりますと、やはり施設の名前というのが大事ではないかと思うんです。市川の南口の再開発ビル、これでは全く殺風景だ、そういったことで市長にも提案をして、何か公募をして名称を考えたらどうか。その際に公募した結果、I-link タウン市川というような、要するに、直訳すれば交流広場というような名前に公募でできあがった。今の妙典地先にあるあの施設、よう、だれだれさん、余熱利用施設に行こうじゃないか、こういった話にはならないわけですよね。ですから、湯けむり何とかの里何々とかね、何か親しみやすい、老若男女、そういったものをやはりつくるべきではないかと提案をしますが、どうでしょうか、お尋ねをいたします。
 次に、第3点目は平成19年度の予算編成についてでございます。
 そのまず第1点は、来年の予算編成に当たって、大体総額どの程度の額になるのかお尋ねをしたいと思います。
 そして、第2点は財政の見通しですが、いざなぎ景気だというふうに言われていますが、現実には私たち市民の中には、この景気が要するに上向いているというような実感はわきません。大企業のみがこの景気の恩恵に浴している状況ではないかと思います。そういった中で、この市民税等にしても、また今回の予算編成に当たっての何が主たる予算編成の要因なのか、この点についてもお尋ねをいたします。
 第3点目には、市債及び債務負担行為であります。いわゆる市債、借金、これが今一般会計、特別会計を含めてどの程度あるのか。それから、債務負担行為と言ってはみても、これもやはり借金です。やっぱり後世に残る借金になるわけです。平成15年、16年、また17年等については、この一般会計、それから特別会計、債務負担行為等を含めてどの程度今市川の借金というのが残っているのか。市川市が政令都市になろうとしている、また、どこと合併するかわかりませんが、市川でも大体平成17年度の決算でも、市債と債務負担行為を合わせると百四十数億の借金がある。もしこれが船橋とやっても、船橋にもやはり市債と債務負担行為を合わせれば1,500億を超えるかもわかりません。そうすると、3,000億に近い借金を抱えつつ、政令都市になる合併をしても、やはり市民に多大な借金を残すというようなことになるので、この市債と債務負担行為の現状についてもお尋ねをしたいと。
 できる限り第1回の質問で終わるようなご答弁を、よろしくお願いいたします。
〔「議長、議事進行」と呼ぶ者あり〕
○佐藤義一議長 谷藤議員。
○谷藤利子議員 今の岡部議員の浦安市川市民病院建てかえの質問の中で、PFI事業についてやるという答弁があるがというふうに私には聞こえたんです。市民病院運営協議会の答弁書の中にという意味でおっしゃったのかなというふうに思うんですが、私も運営協議会の委員としまして、そういうPFI事業についてどうかという質問がどなたかからありまして、それについてコンサルタント会社からいろいろと説明がありまして、結論的にはなじまないということで、そういうことで余り議論にはなっていないんですね。それについてやるというふうな答弁もなかったというふうにありますので、誤解を招く表現だったのではないかなと思いますので、後刻調査をして訂正をしていただければというふうに思いますので、よろしくお願いします。内容について誤解を招くおそれがあるということです。
○佐藤義一議長 谷藤議員に申し上げますが、岡部議員はPFI事業で、他市の例を挙げながら、岡部議員は成功したというぐあいに見ているわけですね。ですから、そういうものでやったらいかがでしょうかというような、そういう、岡部議員の意見を述べたというぐあいに議長は判断しますが。
 谷藤議員。
○谷藤利子議員 市民病院運営協議会の答弁書がありますが、この中に、そういうことであるというような、表現があるというふうに私には聞こえたものですから、もしそういうことでなければ結構なんですが。
○佐藤義一議長 わかりました。ということで、谷藤議員、岡部議員のあれは自分の考え方、つまりそういう意向を強く言ったというぐあいにとりますので、これで整理させていただきます。
 答弁を求めます。
 保健部長。
〔林 忠彦保健部長登壇〕
○林 忠彦保健部長 市政一般の(1)浦安市川市民病院建てかえ計画の本市の考え方についてお答えいたします。
 初めに、浦安市川市民病院の建てかえ計画に当たりまして、現在の利用状況についてご説明いたします。
 市民病院の1日当たりの患者数を前年度対比で申し上げますと、平成18年10月末現在の入院患者数は1日当たり182人で、病床利用率は53.1%であります。前年度同時期と比較しますと、1日当たり38人の減、病床利用率におきましては10.2%の減となっております。また、外来患者数につきましては1日当たり623人で、前年度と比較しますと1日当たり85人の減となっております。この患者数の減少傾向は、平成12年度をピークに顕著にあらわれ、平成12年度を基準とし、18年度と比較しますと、入院患者数は1日当たり105人の減、病床利用率においては31%の減となっております。また、外来患者数におきましては、1日当たり238人の減となっております。この原因といたしましては、市民病院の施設の老朽化及び周辺の医療環境の整備に伴う患者離れ、医師の臨床研修制度の創設に伴う慢性的な医師不足などによる影響が大きな要因として挙げられます。これらの要因が市民病院に対する患者満足度を大きく後退させ、患者数の減少につながっているものと考えております。
 このことから、病院の経営状況は平成16年度の医業収益43億3,217万円に対し、平成17年度は40億4,319万円で、前年度対比2億8,898万円、6.7%の減となっております。平成18年度の決算見込みでは、医業収益は約35億2,000万円に対し、医業費用は約48億8,000万円が見込まれ、医業損失は約13億6,000万円と、経営状況の悪化が進行している状況にあります。このため、両市から毎年病院に対し赤字補てんのための繰入金を支出しておりますが、今後この繰入金の増額が避けられない状況にあります。この赤字体質の収支の原因といたしましては、患者数の減少や2次にわたる診療報酬の引き下げに伴い、医業収益が年々低下している状況の中で、人件費比率が医業収益に対し、本来50%前後が理想的でありますが、70%を超えることが大きく影響しております。これまで市民病院の経営改善につきましては、平成15年度、16年度と医業費用の見直し、削減を図るとともに、平成18年1月からは第2、第4の土曜日診療を開始しておりますが、経営改善の抜本的な成果があらわれていないのが実情でございます。
 このような状況の中、平成18年4月26日に市民病院運営協議会から浦安市川市民病院の地域での位置づけ等について答申をいただいております。この答申の主な内容といたしましては、市民病院の地域での位置づけとして、病院の果たすべき役割は大きく変わってきており、役割を見直す時期に来ていること。2点目として、病診連携、病病連携を図り、地域で必要とする医療を考慮し、診療科目や規模を含めて検討する必要があること。3点目として、診療科目の規模の整備に当たっては、高齢化に対応した医療や小児を含む救急医療を重点とすることが適当であること。また、浦安市川市民病院の経営のあり方、つまり病院の運営方式につきましては、公設民営や民設民営を視野に入れて検討すべきであること。また、組合立病院という形態そのものを見直す時期に来ていることなどの内容となっております。この答申を受けまして、病院組合、浦安市、本市による市民病院再整備検討委員会や運営方針検討会を開催し、市民病院の運営方式、機能や規模などについて検討してきております。
 今後の経営形態に係る手法といたしましては、市民病院運営協議会の答申に沿って、大きく分けて2つのケースを考えることができます。1つは、行政側が施設を建設し、運営を民間団体に委託等により行う公設民営方式として、例えばPFIや指定管理者に管理運営を行わせる手法等。2つ目は、行政側が用地を提供し、民間団体が施設を建設後、開設者として運営管理をする民設民営方式が考えられます。また、病院機能につきましては、病診連携による地域完結型医療を目指して、診療科目の再編や機能分化、さらには自治体の責務でもある不採算医療の特設も含めて検討しなければならないものと考えております。
 先ほどご説明させていただきましたとおり、現在浦安市と協議中でございますが、市民病院の建てかえに係るご質問についてご答弁させていただきますと、アのPFI事業として考えられないかについてでございますが、ご質問者からありました滋賀県の近江八幡市立総合医療センターにつきましては、これは、各分野の専門企業による共同企業体を組織し、病院施設の設計、建設、所有、維持管理、市の病院管理運営をサポートする病院内運営事業、施設整備費の調達を行うBOT方式が採用されております。診療行為を初めとする病院経営は、近江八幡市が行います。今後、浦安市川市民病院の再整備に当たりましては、浦安市川市民病院再整備計画基本構想の中でも、新病院の設置運営形態でPFI方式を整備の一手法として提案されていることがありますことから、今後も整備手法の1つとして検討してまいる所存でございます。
 続きまして、イの救命救急センターの設置についてでございますが、当市の救急医療体制は、初期、2次、4総合病院によります2.5次、船橋市立医療センター、順天堂浦安病院の2病院によります3次医療機関により体制は整っているところでありますが、3次医療機関となる救命救急センターの設置につきましては、救急医療体制整備基準により各都道府県に1カ所以上、おおむね人口100万人に1カ所整備することになっております。ただし、人口、地勢等を考慮して厚生労働大臣が認めた場合は、複数設置できるとされており、市川市の属する東葛南部保健医療圏は人口163万人で、医療圏内には既に2病院が設置されております。また、今後の浦安市川市民病院の地域での位置づけにつきましては、現在の病院の状況から、新しい病院の整備に当たり、浦安市川市民病院運営協議会より、診療科目やその整備に当たっては、小児を含む救急医療を重点とすることが適当であるとの答申が出されておりますことから、その答申に沿って救急医療を担う病院を目指してまいります。
 続きまして、ウの療養型老人施設の設置でございますが、療養型老人施設の病床は、医療保険で見る医療型療養病床と、介護保険で見る介護型療養病床に区分され、全国的に医療型療養病床は25万床、介護型療養病床は13万床がございます。しかしながら、本年2月の医療制度改革では、2012年までに全国の医療型療養病床25万床を15万床に、介護型療養病床につきましては、13万床の病床を2011年度末までに全廃することが決定されております。このため、これら長期療養患者のための既存病床は、老人保健施設やケアハウス、有料老人ホーム等の介護施設への転換が求められております。このような社会的な状況もあり、また、病院の将来像についての答申に、高齢者に対応した医療とありますことから、療養型老人施設の設置については十分な検討が必要なものと考えております。
 続きまして、エのカルテの電子化でございますが、従来、医師、歯科医師が診療の経過を記録していた紙ベースのカルテを電子システムに置きかえ、電子情報として一括してカルテ編集、管理し、データベースに記録する仕組みで、院内をネットワーク化することによりカルテの共有化が可能となり、また、診療材料等の一元管理による効率化や、医師法によるカルテの5年間保存の義務づけに対応して保管が容易となり、物理的な管理が不要になるなど、メリットがあります。このことから、新たに整備する新病院には必要なシステムと考えております。
 いずれにいたしましても、市民病院につきましては、今後市民病院運営協議会のご意見を尊重し、浦安市と十分協議を行い、市民病院議会に諮って早急に結論を出さなければならないと考えております。
 以上でございます。
○佐藤義一議長 環境清掃部長。
〔加藤 正環境清掃部長登壇〕
○加藤 正環境清掃部長 市政一般について、2点目の余熱利用施設の今後の課題についてのご質問にお答えいたします。
 初めに、クリーンセンター余熱利用施設建設事業の現状と経過についてご説明いたします。
 本事業の進捗状況につきましては、12月1日付でのホームページと、12月2日号の「広報いちかわ」に掲載いたしましたが、市民が安心して利用できる安全な施設を提供するため実施しました廃棄物撤去工事は、用地内の地下廃棄物を全量撤去し、良質土で埋め戻しを行い、基盤整備が完了いたしました。これを受けまして、本体工事を10月から再開いたしまして、現在はプール棟、施設棟及び機械室の基礎工事に着手しており、来年1月には鉄骨を立ち上げる工程から急ピッチで工事を進めております。
 今後の予定でございますが、本体工事を来年の7月まで行い、8月は運営準備期間となり、9月中の運営開始を予定しております。
 次に、お尋ねの余熱利用施設名称の公募についてでございますが、ご案内のように、本事業につきましては民間の資金、経営能力、技術能力の活用により、市民へよりすぐれたサービスの提供などをすべく、PFI事業として実施しております。この施設を市民により親しんでいただく施設とすることは、当初からのテーマでありまして、プールゾーン、ふろゾーン、レストランなどのほか、触れ合い・交流拠点としてコミュニティースペースの設置、憩いの広場から江戸川のスーパー堤防までを一体感を持たせた緑の小道の整備、また、健康増進リフレッシュ拠点として健康プラザ、提案施設であるスタジオ、トレーニングルームの設置等が予定されておりまして、市民から親しみを持たれる、魅力ある健康増進施設の実現を目指しているところであります。
 このことから、私どもも施設の名称はこの施設と当該地域のイメージアップにもつながる重要なことであると認識しておりますので、名称の選定に当たりましては、健康都市市川をイメージできるような名称等に配慮いたしまして、市民から公募することを含めまして、今後PFI事業者と協議、調整を図ってまいります。
 以上でございます。
○佐藤義一議長 財政部長。
〔遠峰正徳財政部長登壇〕
○遠峰正徳財政部長 市政一般について、(3)平成19年度予算編成についてのご質問にお答えをいたします。
 初めに、19年度の予算総額についてでございますが、平成19年度当初予算の編成作業につきましては、10月に説明会を開催し、11月には市長プレゼンテーションを実施いたしまして、この12月初めには各部からの要求原案も出そろいまして、現在予算調製に向けて財政課で内容の確認と集計作業を行っているところでございまして、具体的な数字をお示しできる段階ではないということでご理解をいただきたいと思います。
 そこで、一般会計につきましては、当初予算編成の目安としております中期財政計画に基づきまして、19年度の予算総額についての考え方をご説明させていただきます。
 中期財政計画におきましては、19年度の歳入全体の額といたしましては1,185億円、また、歳出全体の額といたしましては1,237億円と推計しているところでございます。この結果は、ある程度の機械的な算定をしていることもございまして、収支差額はマイナス52億円となっているところでございます。中期財政計画上では、歳出超過となっているところでございます。この19年度の歳入と歳出の推計額は、18年度当初予算額の1,141億円と比べますと、歳入におきましては44億円、約4%の増、歳出は96億円、約8%の増となっております。この中期財政計画の推計額から19年度で大きな伸びを見込むことは難しいと考えております。しかしながら、都市基盤整備の推進などの本市が抱える行政課題への対応を踏まえまして申し上げますと、19年度の一般会計当初予算額は、歳入の推計額を前提に考えますと1,100億円台が視野に入ることから、平成18年度当初予算規模を若干上回るのではないかと推察しているところでございます。
 また、特別会計につきましては、19年度の要求原案から考えてまいりますと、国民健康保険会計や老人保健会計、介護保険会計などでは対象者の増加が続いております。また、市川駅南口地区市街地再開発会計でも、再開発ビルの工事が進捗することなどから、事業費が大きくふえることが見込まれているところでございます。このため、一般会計及び特別会計を合わせました予算総額も、18年度の2,019億円を上回るものと推測しているところでございます。
 次に、2点目のご質問の19年度当初予算の増要因と主な重点施策についてお答えいたします。
 あくまで現時点の推計でございますが、平成19年度当初予算の増要因といたしましては、歳入では、市税が定率減税の廃止や三位一体の改革に伴う税源移譲などの税制改正を反映いたしまして、18年度当初予算に対しましておおむね63億円、9%弱の伸びとなり、自主財源全体では60億円程度の増が見込まれるところでございます。しかしながら、一方依存財源では、国、県支出金の増が見込めるものの、税源移譲により所得譲与税や減税補てん債が廃止され、地方特例交付金も減収となり、市税の増収分の大部分が相殺されるほか、臨時財政対策債の抑制も考えますと、依存財源全体では、18年度当初予算に対しまして16億円程度の減が見込まれると推計しているところでございます。
 これに対しまして、歳出では、人件費が職員数の減を考慮いたしましても、退職手当等の増から若干の減にとまる一方で、扶助費は児童手当や生活保護費の増などから増加が見込まれ、また、公債費、物件費でも若干の増となるほか、対象者の増加が続く国保会計や介護保険会計への繰出金の増に加え、先ほど申し上げました再開発ビルの工事の進捗などから、市川駅南口地区市街地再開発事業会計への繰出金も大幅な増となり、これに第二次総合3カ年計画に盛り込んでおります普通建設事業の19年度予定事業費を加味いたしますと、歳出全体では歳入を大きく上回ってしまうものと推計しているところでございます。
 このため、各部に対しましては、市民ニーズを踏まえました事務事業の見直しを強く求めていくとともに、自主財源に加えまして、依存財源につきましてもその確保に努めていく必要があるとの認識をしているところでございます。
 続きまして、19年度の重点施策でございますが、19年度でも第二次総合3カ年計画のキーワードでございます地域で考える健康、子供、まちのリニューアル、教育、文化に係る事業に優先的に予算配分をしてまいりますが、代表的なものを幾つか申し上げますと、健康の分野では、食育を推進するための食育推進計画策定事業、子供の分野では、乳幼児医療費助成金の支給対象を拡大し、小学校就学前までとする乳幼児医療対策事業、まちのリニューアルの分野では、旧行徳市街地地区の広尾防災公園や町並みの整備、市川駅周辺地区での南口再開発や北口駅前広場整備などのまちづくり交付金事業、教育の分野では、補助教員を増員して小学校での少人数学習、教科担任制の拡大を予定している少人数学習担当補助教員事業、文化の分野では、中山法華経寺の五重の塔、行徳の徳願寺山門を保存修理する文化財保存修理事業や、曽谷貝塚の公有化を進める史跡整備保存事業などがあるところでございます。
 続きまして、3点目のご質問の市債残高と債務負担行為の残高につきましてでございますが、一般会計と特別会計の合計で申し上げますと、市債残高の見通しも含めまして年度別に申し上げますと、平成15年度末の市債残高は1,326億円でございます。平成16年度末は1,328億円、平成17年度末が1,270億円、18年度末の見込みが1,248億円、19年度末の推計額でございますが、1,197億円でございます。また、債務負担行為残高の見通しでございますが、平成15年度末が168億円、16年度が200億円、17年度末が284億円、18年度末の見込みが274億円、19年度末の推計額は248億円でございます。市債残高と債務負担行為残高の合計でございます将来債務につきましては、引き続き減少傾向が続くものと考えているところでございます。なお、将来債務のピーク時は、平成9年度末の1,742億円でございますが、これに比べますと、平成19年度末の将来債務の推計額は1,445億円でございますので、297億円、2割弱の減となる見通しでございます。市債や債務負担行為につきましては、今後も中期的な財政見通しの中で将来債務を累増させないよう、計画的に活用していく考えで取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 以上でございます。
○佐藤義一議長 答弁終わりました。
 岡部寛治議員。
○岡部寛治議員 まず、浦安市川市民病院の建てかえ計画ですが、今も答弁の中にありましたが、12年度をピークとして、入院患者または外来患者にしても、減少傾向にあるんですよね。だから、要するに病院経営のバロメーターである医業収益が下がっているということでしょう。やはりこれはゆゆしき問題ですよね。かといって、では建てかえをすればそういったものは払拭できるのかというと、そうはまた言えませんよね。建てかえをして、赤字から黒字に転換するのだったら、こんな簡単なことはないですよ。やはり入院にしても、また外来にしても、毎年下がっているというところに私は問題があるのではないかなというふうに思うんですよね。あの答申書を見ても、やはりそういった中での建てかえ計画というものが打ち出されてきています。それでは建てかえをするんだというふうになったときに、では、どういう方法があるのかと。今部長さんが答弁されたように、公設民営、また民民もあるでしょう。そういう中で、やはり建てかえ計画というものをやるんだということになれば、やはり私は、先ほど言った近江八幡市のような設計から管理運営まですべてを任せるような本格的なPFI事業というものが大事ではないのかなというふうに思うんです。
 ですから、近江八幡の場合の総事業費が、先ほど登壇して言ったとおり682億円ですよ、かかったお金が。しかし、それを30年間で試算をすれば、118億円の節約の効果が生まれるというふうに自負していました。そして、一般病床についても430床です。そして、土地も市の土地ですからね。駐車場も、900台から1,000台です。いや、本当に10万前後の市でこれだけのものがというふうに思いましたよ。でも、試算すれば118億円の節約ができるということを大きな課題にして、本格的なPFI事業としての病院経営に踏み切ったわけですよ。それもこれも、すべて市民に対してどう医療のサービスができるのか、健康を維持できるのか、それから、高齢者の方たちにどのような医療のサービスができるのかということが主眼だというんです。ですから、私は市民病院議会議員の皆さんにも、ぜひ行っていただきたいと思う。できたのが10月1日ですよ。まだ2カ月経過していません。それでも、毎日のように全国から視察が来ているようです。そういったことからすれば、ですから、そういった医療センターですから、さっき言ったように救急救命センターまでできている。女性外来専門もできている。それから、各1階から4階までのフロアからすべて庭が見える。そして、各フロアに、要するに食堂というのは古いんでしょうけれども、そういったものまでできている。それも、患者に対してお見舞いに来た人と一緒に食事がとれるようにもなっている。それから、遠く来た人のためにということで、患者の宿泊施設までつくっている。(「患者じゃないよ」と呼ぶ者あり)患者じゃなくて家族、患者は泊まっているんだからね。だから、そこまで至れり尽くせりしているんですよ。だから、そういった意味ではやはり。
 確かに、高知県の高知市もPFI事業でやっている。大阪府の八尾市もやっている。しかし本格的な、すべてをPFI事業でやっているということではないですよね。そういったことからして、私はやはりこのPFI事業に着目をすべきではないのかな。そういう意味では、近江八幡市の市長さんは先見性があったということが言われるのではないかと思うんです、そういう意味ではね。ですから、近江八幡でできて市川市でできないわけはない。だから、そこに着目をしていただきたいし、私が言っていることが本当なのかということで、市民病院の議員の皆さんにも、ぜひ私は行っていただきたいと。そういうことを副管理者からも、やはり管理者として言っていただきたいと。そういった意味では、私はこの病院についてはメリットがあるのではないかなというふうに思います。
 それから、カルテについても電子カルテを導入している。それから、今お年寄りに対して一番要望の多い、そういった療養型の老人施設も老健施設もつくっている。そういう意味では、やはり参考にして、建てかえをするという前提でですよ、私はやるべきではないのかなというふうに思いますし、少ない財政の中で、やはりより以上に、公立の病院だから赤字はいいんだというふうには私はならないと思います。やはり努力をするということが大事ではないのかなと。
 それから、この答申書を読ませていただきますと、医師に魅力ある病院というふうに言われているんですよね。医師に魅力ある病院をつくろうということは、今は医師にとって浦安市川市民病院は魅力がないということなんですかね。そういった総合的なことから、市長さんは副管理者としてこれからの市民病院のあり方、運営の仕方、管理の仕方、そういったものに造詣が深いんですから、ぜひ市長さんのご意見を賜りたいというふうに、時間はありますからね、お伺いしたいというふうに思います。その1点で結構です。
 次に、余熱利用の件についてですが、それでは環境清掃部長さん、いつごろのめどで、来年の9月がオープンでしょう。だとすると、いつごろこういった公募をしようかなと。公募をしてすぐ決まるわけじゃありません。そういったあらあらのスケジュールがあれば、お聞かせ願いたいというふうに思います。
 それと、19年度の予算編成についてですが、市川の場合はラスパイレスも100を超えている、指数も100を超えると、やはり依存財源に頼るということは非常に厳しくなってくるのではないのかなというふうに思います。だとすると、自主財源の確保というものは大いなる着目になるのではないかと思いますが、その点についてはどうでしょうか。
○佐藤義一議長 答弁を求めます。
 市長。
○千葉光行市長 今、ご質問者のご提言をいただきまして、私たちも十分調査をし、検討していきたいというふうに思いますが、浦安市川市民病院の問題につきましては、やはり先ほども答弁にありましたように、13億6,000万という膨大な赤字を抱える病院として、協議会の方でもこの問題をどう解決すべきかということで答申もいただきまして、いずれにしても、先ほどの答弁の内容に重複しますのであえて申しませんけれども、何らかの形をとらなければならないというふうになってきているというふうに思っております。両市で今協議をしているところでありますけれども、そういう中において、これからの、今施設的ないろいろなノウハウ的なものをいろいろとお話しいただきましたけれども、これからの病院というのは、やはり単科の診療所とは違って、総合的な各科が集まったところであります。そういう総合的な各科が集まったところでのこれからの医療というのは、やはりチーム医療とよく言われておりますけれども、チーム医療をどのように確立していくか。これは、今までやはり専門性が非常に高くなり過ぎていて、それぞれがほかのゼネラルの医療を診ることができなくなってきている場合が非常に多くなってきたということで、それをどういうふうに克服するかということで、チーム医療制度というのが非常に今注目されてきております。
 そういうような医療体制をつくるのには、どうしてもしっかりとした医師の確保というのが欠かせないわけであります。この医師の確保ということで考えるならば、今の日本の医療制度においては、大学の医局制度の中で医師派遣ということになっておりまして、なかなかこの医師確保が、特に最近になりますと産婦人科、小児科の医師の確保が非常に難しくなってきているというような状況にあるわけであります。それと同時に、やはり患者数の減というのは、そういうような医療内容と同時に、医師の質という問題もあると思います。それとまた病院の、先ほどからお話のある老朽化ということがあるわけでありますけれども、いずれにしても、この病院経営のあり方というものをどういうふうにしていくことが一番ベストな病院経営なのかと。どう市民サービスを向上させられるのかという視点に立った検討をしなければいけないのではないか。つまり、病院経営と同時に、病院経営体系というものはどうあるべきなのかということになります。
 そういうふうに考えていくと、PFI方式というのは1つありますけれども、この近江八幡市の経営というものを私なりに理解しているのは、PFI方式の中で、ある会社が約100%投資しております。それは真のPFI、プライベート・ファイナンス・イニシアチブのやり方ではないわけでありまして、これはちょっと変形のやり方であります。そして、近江八幡市が医療経営そのものを行っているわけであります。ですから、10月1日からオープンされましたけれども、今後、先ほど言いましたように、医師の確保の問題、あるいは医療の質の問題等を考えていくと、経営そのものにはかなり難しい部分が出てくるのではないのかなというような理解もしております。したがいまして、私たちこの浦安市川市民病院の今後のあり方というのは、やはり答申の中に出てきたように、答弁の中にもありましたような3つの方式の中でのどこかを考えながら、やはり私自身は大学に病院経営を任せていくような方法論を考えるべきではないのかなというふうに思っております。それがどういうふうになるかは浦安市の意向もありますので、今後協議を重ねてまいりたいというふうに思っておりますので、ご理解のほどお願い申し上げたいと思います。
 ほかの質問は他の部長から。
○佐藤義一議長 環境清掃部長。
○加藤 正環境清掃部長 公募に向けてのスケジュールということでございます。PFI事業者と今後運営等につきましてさまざまな協議を行ってまいりますので、その中でスケジュールあるいは公募の内容等を詰めてまいりたいと思います。
 以上でございます。
○佐藤義一議長 財政部長。
○遠峰正徳財政部長 自主財源の確保についてのご質問でございますが、ご質問者のご指摘のとおり、本市の収入におきまして自主財源が大宗を占めているところでございます。この自主財源の確保というのは最も大切であるというふうに認識をしているところでございまして、今後におきましても、これらに努めていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○佐藤義一議長 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
午後6時18分散会

会議録を検索したい方はこちらから検索できます。

このページに掲載されている
情報の問い合わせ

市川市 議会事務局 議事課

〒272-8501
千葉県市川市八幡1丁目1番1号

議事グループ
電話 047-334-3759 FAX 047-712-8794
調査グループ
電話 047-712-8673 FAX 047-712-8794