更新日: 2024年3月19日

2016年3月15日 会議録

会議
午前10時開議
○中山幸紀議長 ただいまから本日の会議を開きます。


○中山幸紀議長 日程第1一般質問を行います。
 順次発言を許します。
 西村敦議員。
○西村 敦議員 おはようございます。公明党の西村でございます。通告に従いまして、一問一答にて一般質問を行います。
 まず、市川市耐震改修促進計画について伺います。
 先週の3・11で東日本大震災から5年が経過しました。私は、これまでの議会において、特に安全、安心なまちづくり、小中学校の耐震化100%など、災害に強いまちづくりに取り組んでまいりました。民間においても耐震改修の促進についても何度か取り上げさせていただきました。市川市耐震改修促進計画に基づき、民間建築物への耐震診断や耐震改修などの助成を行っていると思いますが、進捗確認の意味で本市のこれまでの取り組みと成果について、まずお聞きします。
○中山幸紀議長 街づくり部長。
○江原孝好街づくり部長 市川市耐震改修促進計画の本市の取り組みと成果についてお答えをいたします。
 本計画は、建築物の耐震改修の促進に関する法律に基づき平成20年に作成したもので、主に建築物の耐震診断及び耐震改修の実施に関する目標を定めるとともに、促進を図るための施策に関する事項、地震に対する安全性向上についての啓発と知識の普及に関する事項について定めたものであります。本市の取り組みといたしましては、木造住宅と分譲マンションに対する耐震診断や耐震改修費用の助成を初め、市民まつり等のイベントへの参加や、広報紙、ホームページ等による耐震に関する周知活動を、また、耐震促進講演会の実施による啓発活動や専門家による無料耐震相談会を開催しているところであります。さらに、昨年度からは被害が大きくなると思われる住宅が密集している地域の住民の方々に対し出前耐震講座を自治会を通して開催し、耐震化の必要性や助成制度について周知活動を行っております。これらにより参加者の中から耐震診断や耐震改修に至ったケースもあり、徐々にではありますが、周知活動の成果があらわれているというふうに考えております。一方、市所有の公共建築物につきましては、平成20年4月に市川市市有建築物耐震化整備プログラムを策定し、これに基づき計画的に耐震改修等を実施してきたところであります。これらの具体的な成果といたしましては、平成28年1月末において、耐震相談会での相談件数が700件で、耐震診断の助成件数は木造住宅が349件、マンションが8件であり、また、耐震改修まで至った助成のうち改修設計においては木造住宅が65件、マンションが1件で、改修工事においては木造住宅が43件、マンションが1件となっております。本市における住宅の耐震化率は、平成25年度の総務省による住宅・土地統計調査をもとに推計いたしますと約92%となっており、現計画における27年度の耐震化率の目標率90%を超えている状況であります。なお、市所有の特定建築物の耐震化率については、建てかえ計画を含めて100%に達しております。
 以上であります。
○中山幸紀議長 西村議員。
○西村 敦議員 取り組みと成果については確認をさせていただきました。耐震化率92%までいっているというのは、全国的にも高い値だというふうには確認をしております。相談から耐震診断を行い、最終的に改修に至ったのが木造が43件、マンション1件ということですね。結果的には目標を上回った要因としては、新築とか建てかえというのが非常に多いんじゃないかというふうに思います。目標を達成できたのは、いずれにしても結果オーライの感があるなというふうに私も感じております。被害想定を調べてみますと、南海トラフ巨大地震で死者が32万3,000人、今後30年以内の発生確率が70%とされる首都直下地震では死者が2万3,000人になると予測されています。市川市の想定でいくと東京湾北部地震が最も被害が大きくなると予想され、参考になるのは阪神・淡路大震災の被害状況とされております。その内容ですが、死亡原因のほとんどが家屋、家具類等の倒壊による圧迫死と思われるもので、被害の特徴としては、昭和56年以前の建物は工法等に関係なく全般的に被害が多かった。中でも昭和56年以前の木造軸組み工法は非常に被害が大きかったことがわかっております。改めて耐震化への取り組みの重要性が認識できると思います。現市川市耐震改修促進計画の目標年度は平成27年度です。新たな目標設定を行うため、先月、改定案がまとまり、現在、パブリックコメントが行われていると思います。
 そこで、計画については、現在改定作業中だとは思いますが、改定に至った経緯、どういう点を加えて改定をするのか、その内容についてお伺いをいたします。
○中山幸紀議長 街づくり部長。
○江原孝好街づくり部長 改定が予定されている促進計画の経緯と内容についてお答えいたします。
 現計画は、計画期間が今年度で満了となりますので、引き続き市川市の建築物の耐震化を進めるために、平成28年度から32年度までの5年間の計画期間に改定するものであります。主な改定内容としましては、平成25年度に国が示した基本方針に基づき、住宅の耐震化率の目標を現状の90%から95%に引き上げ、あわせて特定建築物の耐震化率についても95%に引き上げることで、より一層の建築物の耐震化を図るものであります。
 また、ある一定規模以上の特定建築物について耐震診断が義務づけられ、その他の地震時の安全対策として、天井などの非構造部材の脱落防止対策やエスカレーターの脱落防止対策なども盛り込まれております。今後も安全で安心して暮らせるまちづくりを推進するため、耐震化の促進に取り組んでまいります。
 以上であります。
○中山幸紀議長 西村議員。
○西村 敦議員 目標を耐震化率95%まで引き上げるということが盛り込まれております。また、天井などの非構造部材の脱落防止、また、エスカレーターの脱落防止、非常に大事な観点が追加されておりますので、評価をいたしたいと思います。
 そこで、再質問いたしますが、答弁の中にあった耐震診断が義務づけられた建築物というのは、どのような建築物で、市内に幾つあって、その所有者に対してどのような指導や指示を含めて対応を行っていくのか、その点についてお伺いいたします。
○中山幸紀議長 街づくり部長。
○江原孝好街づくり部長 再質問にお答えいたします。
 このたびの耐震診断の義務化は、平成25年11月、通称耐震改修促進法の改正によるものでありますが、義務化の対象となるのは、昭和56年以前に建てられた建築物であり、かつ、用途が百貨店や飲食店などの不特定多数の方が利用する施設、また、中学校や特別支援学校などの避難確保の上で特に配慮を要する方が主に利用する施設、そして火薬類や石油類など危険物を一定以上貯蔵する施設などで、これらの施設のうち一定規模以上の比較的大きな建築物となっております。対象となった建築物の所有者は、当該建築物の耐震診断を行い、所管行政庁に対して診断結果を報告しなければならず、所管行政庁はその結果を公表することとしております。そこで、耐震診断が義務化された本市内の民間建築物でありますが、現時点において12件を把握しております。当該所有者には耐震診断を行っていただき、定めた期限までに市に報告していただくことや、その結果を市が公表することをお知らせし、あわせて耐震診断費用に対する国の補助制度についてもお知らせをしているところであります。診断結果により耐震性がないと判断された建築物については、その所有者に早期に耐震化を図るよう耐震改修に必要な指導、助言を行っていく予定であります。なお、報告された耐震診断結果の公表につきましては、千葉県内で統一してホームページ等で行っていく予定であります。
 以上であります。
○中山幸紀議長 西村議員。
○西村 敦議員 特定建築物の耐震診断義務化について、今伺いました。内容はわかりました。市内12件があるということで、公表に関しては県内で統一して行っていくということですね。早期に調整、公表していただき、市民の安全が広がればいいなというふうに思います。施政方針の中にも、良好な住環境を維持するためには、既存住宅の良質化が重要であり、引き続き耐震診断、耐震改修を支援するとあります。これからも安全で安心して住み続けられる町の構築をさらに強く進めていただくことをお願いいたします。
 次に、関連して住環境整備施策についてお聞きをいたします。
 良好な住環境を維持するためには、戸建てだけでなく、市内にある集合住宅、中でも老朽化する分譲マンションに対して、市としてのアプローチが欠かせないのではないかと考えております。私は、平成25年2月定例会、そして規制が緩和されるマンション建替え円滑化法が国会で審議されておりました平成26年6月定例会にもこの問題を質問させていただきました。その中で、市内分譲マンション701棟のうち旧耐震が253棟あり、調査回答が得られないマンションが100棟ある、計画的な戸別訪問による周知、マンション管理士派遣事業の活用による改修や建てかえへの誘導をとの答弁がありました。また、平成27年度、分譲マンション実態調査を行うとのことでありました。しかしながら、今日まで様子を見てきましたが、居住者の高齢化や複雑な権利関係など、なかなか建てかえが進んでいないのが現状かというふうに思います。
 以上の点を踏まえて、老朽分譲マンションの実態が現在どうなっていて、どういう課題を認識しているのか。また、今後の対応についてどう取り組んでいくのかをお伺いいたします。
○中山幸紀議長 街づくり部長。
○江原孝好街づくり部長 老朽分譲マンションの実態把握と今後の対応についてお答えをいたします。
 本市における分譲マンションの実態は、毎年多くの物件が建設されており、市内には、現在約710棟が存在し、このうち約100棟が最近の10年間で建設されたものであります。昭和56年以前に建設された、いわゆる旧耐震基準である分譲マンションは約250棟あり、これらは建築後30年を超えておりますが、本年度に行った実態調査から、ほとんどの物件はおおむね適切に管理されております。一方で、これらのマンションは旧耐震基準で建設されたものであること、また、設備の老朽化や居住者の高齢化が進んでいる上、利用形態や権利形態が複雑になっていることから、まずは耐震診断や耐震改修など、引き続き適切な維持管理の促進が課題であるというふうに考えております。
 本市では、管理組合やマンション居住者に対して2つの支援を行っております。1つ目は、マンション管理組合協議会やマンション管理士会と共催しているマンション管理セミナーによる啓発、情報提供であります。今年度は4回実施し、管理組合の業務や長期修繕計画の重要性など、主に維持管理に関する情報提供を積極的に行っております。2つ目は、管理組合が抱える問題に対して適切なアドバイス等を行うマンション管理士の派遣制度であります。この制度につきましては、管理組合が継続的に相談、検討ができるように同一マンションへの年間派遣回数を2回から5回に拡大するなど制度の充実を図り、利用回数も増加しているところであります。さらに、回数を重ねるたびに相談内容も、より具体的な内容となっておりますことから、管理組合の維持管理に関する意識も向上しているものというふうに考えております。
 今年度は高経年マンションの管理状況等に対する実態調査を行いました。現在、結果の取りまとめ中でありますが、高経年マンションが抱える課題の1つに、現時点で管理組合の運営状況はおおむね良好であるものの、役員のなり手不足を不安と感じている管理組合が多く、今後、高齢化が一段と進むことを考慮すると、運営状況がさらに悪化するのではないかという不安があります。また、回答いただいた管理組合のうち、現時点で課題として考えられることは、修繕工事の長期計画を策定していないマンションが約2割存在するほか、修繕積立金の額の算定方法や工事業者の選定方法などにおいて改善が望まれるマンションがあること、また、耐震診断を実施していないマンションが7割程度あるなど、大規模修繕工事に関する認識の低さが見えてきたところであります。高経年マンションは、耐震も含め適切に維持管理されていれば良質な住宅ストックとなります。そのためには、マンション居住者や管理組合の意識の醸成が重要であることから、今後も関係機関と連携を図りながら、耐震診断や維持管理などに関する啓発活動や支援を行ってまいりたい、そういうふうに考えております。
 以上であります。
○中山幸紀議長 西村議員。
○西村 敦議員 御回答をいただきました。さまざまな施策を講じていただけていることは認識をしております。中間報告ですが、7割が耐震診断をしていないという結果が出ております。非常に大変な数字だなというふうに改めて認識をいたしました。今後の啓発も含めて非常に重要な事項であるというふうに考えます。やはり大規模災害に対して備えるということが大事だというふうに思います。先日は台湾での大地震で大きな被害がありました。建築工事に問題があるというふうにも言われていますが、同様なこと、マンションの崩壊が日本でいつあるかもわからないということであります。旧耐震でのマンションは築35年以上たっているわけですから、中には40年以上のマンションもあると思います。改修工事ということですけれども、あと10年、20年、30年というふうに時間がたっていったときに、この予防保全の考え方で維持改修によりトータルコストが減るということもわかっておりますが、この同じやり方がいつまで続くのか、持つのか、非常に危惧するところでございます。市川市住生活基本計画というのが立てられておりますが、その中に、「高経年マンション等の維持管理・建替え支援」という項目がありまして、「集合住宅の安全性は、周辺の住環境に対し大きな影響をもつため、国の進める施策を基に、維持管理・建替えが円滑にすすむような施策を具体的に進めます」というふうに書いてあります。ところが、この具体的な施策というのがなかなか見えてこないんですね。いずれ建てかえる、そこを見据えての誘導策というのが必要なのではないかというふうに考えております。不動産業界との意見交換等を含めた先読み施策を考えてはどうかなと。手おくれになるのが非常に怖いと思います。今後、老朽化したマンション、空き部屋が非常に多くなってくるという、そういった問題もあると思います。ぜひ市が音頭をとっての建てかえを含めたモデル事例の構築をお願いしたいというふうに思います。新駅の構想等もありますが、都市の再構築、再整備というのが重要だと思います。その点を含んでのまちづくり、ぜひ現状にとらわれない市川市独自の成果、政策を研究していただきたいというふうに要望しまして、次に移りたいと思います。
 次に、救急対応についてお聞きをいたします。
 救急現場におけるバイスタンダーによる行う行為の重要性及びその後のストレスケアを含めたフォローアップ体制についてですが、まず、このバイスタンダーという言葉ですね。私も余り知らなかったのですが、耳なれないというふうに思います。新聞記事に何度か出てきまして、興味を持つようになりました。東京消防庁では、バイスタンダーが応急手当てでけがをした場合などの医療費の負担などに対し見舞金を支給するバイスタンダー保険を導入することを決めたという新聞報道がありました。まず初めにお聞きいたしますが、バイスタンダーとはどのようなものなのか。バイスタンダーが行う行為の重要性及び市内での事例等についてあるのか、その点をお聞きいたします。
○中山幸紀議長 消防局長。
○高橋文夫消防局長 バイスタンダーについての御質問にお答えいたします。
 バイスタンダーとは、救急現場に居合わせた人、発見者、同伴者などのことを指しております。119番通報から救急車が到着するまでの間、本市では平均約8分を要しますので、その間に発見者など現場に居合わせた人、つまりバイスタンダーによる心肺蘇生法などの応急手当ての有無が救命率を大きく左右することとなります。突然の心肺停止や交通事故による大量出血、飲食店での誤嚥による喉の詰まらせなどの事故に遭遇した場合、応急手当てを施さないと時間の経過とともに生存率が低下してしまいますので、救命率の向上を図るためには、救急車が到着するまでの間にバイスタンダーの応急手当てが大変重要となってまいります。一方、本市の救急車の出動件数は年々増加傾向にありまして、平成27年中の救急件数は昨年より454件増加しまして2万1,969件で、過去最高件数となりました。これらを踏まえまして多くの方に心肺蘇生法を含む応急手当てを学んでいただきまして、バイスタンダーになった場合に対応できるよう、本市消防局では各種の救命講習会を実施しているところでございます。
 平成27年中にAEDの使用も含めた各種救命講習会の受講者は約2万人で、講習を始めた平成5年からの受講者の合計は約25万人となっております。今後もより多くの市民の皆様に各種救命講習会を受講していただくため、あらゆるイベント、広報紙などを通じまして、市民の皆様に広く周知するとともに、応急手当ての普及啓発の促進を図ってまいります。
 さらに、受講者の方がバイスタンダーとなったときに自信を持って応急手当てを実施することができるよう、救急車到着までの応急手当ての重要性を伝えるなど率先して応急手当てのできるバイスタンダーの育成を図ってまいりたいと考えております。
 次に、本市における事例についてお答えいたします。幾つかの事例がございますが、2つの奏功事例を御紹介いたします。初めに、1例目としまして、サッカーの試合中、突然倒れ心肺停止状態になり、観戦していた方々が連携して心肺蘇生法、そして付近に設置してありましたAEDによりまして除細動を行い、救急車が到着したときには意識も回復し、救命に至ったものでございます。2例目としましては、バレーボールの試合中、急に倒れ心肺停止状態になった方が、その場に居合わせた方々の応急手当てによりまして、救急車が到着したときには心拍が回復し、社会復帰された事例でございます。この事例で一命を取りとめた方は、後日、御自身がバイスタンダーになるべく、消防局開催の救命講習を受講されております。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 西村議員。
○西村 敦議員 御説明をいただきました。ありがとうございます。講習受講者が延べで25万人というすごい数字になっております。私も以前、講習を受けたことが何度かあります。非常に重要だなというふうに感じております。事例としてサッカーとバレーボールということで、やっぱりスポーツ関係が非常に多いですね。私も少年野球チームに関係しておりまして、自チームで練習に行くとき、必ずAEDを持参して練習に行っております。また、野球の大会とかではAEDを貸し出して、その会場に必ずAEDを置いているといったことも確認をさせていただいております。
 そこで、再質問となりますが、バイスタンダーは時に傷病者の命を任される極限の状況で心臓マッサージや大量出血の止血を行うため、後になってみずからの処置は正しかったのかなどと強い不安やストレスを抱えるケースが少なくありません。岡山市消防局や栃木の小山市消防局では、バイスタンダーに対して連絡カードを手渡しておりまして、応急手当てに伴うストレスケアも含め、フォローアップしていくといった体制を構築しているとの報道がありました。大変大事な対応かと思います。本市消防局では、現在どのような対応をしているのかについてお伺いをいたします。
○中山幸紀議長 消防局長。
○高橋文夫消防局長 バイスタンダーへのフォローアップについてお答えいたします。
 本市におきましても、バイスタンダーへのフォローアップとしまして、平成23年7月からバイスタンダーになられた方に現場の救急隊から応急手当て協力カードというものを渡すこととしております。この応急手当て協力カードとは、バイスタンダーの方に感謝の意をあらわすとともに、その後のフォローアップを目的としたものでありまして、応急手当てなどに関する御相談や御質問についての照会先を記載したものであります。これまでバイスタンダーの方からお問い合わせをいただいたことはありませんが、応急手当ての実施に当たっては大変な勇気と精神的ストレスがかかりますので、応急手当てを行ったことによりバイスタンダーの方が少しでも不安や疑問を感じた場合に、その精神的ケアに対応するための対策として実施しているものでございます。いずれにいたしましても、引き続き各種講習会を通じまして応急手当ての重要性を広く伝えるとともに、バイスタンダーの皆様へのフォローアップにつきましても最善の対応が図れるよう引き続き努めてまいります。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 西村議員。
○西村 敦議員 御答弁いただきました。平成23年7月からカードを配布しているということなんですね。私もちょっとこれ、カードなんですが、確認をさせていただきました。私も以前、車の事故で、子供、小学生でしたけれども、その場に居合わせたときに、通報して、救急車が来ていただくまでその場にいたんですけれども、また、同僚議員に聞きましても、そういった手当てはしたけれども、カードはいただけなかったというふうにも言っているので、その配布を徹底していただきたいなというのが1つと、先ほどの他市の事例でいくと、同じように、この「応急手当てを行っていただきありがとうございます。あなたの勇気ある行動に心から感謝いたします」というところは一緒なんですが、この市川市のカードに載っていないところがありまして、「応急手当てを行ったことで、心や体に不安なことがありましたら、裏面の相談窓口にご連絡ください」といったことが一言添えてあるんですね。非常に大事な観点かなというふうに思いますので、ぜひあと一工夫していただきまして、そういった対応も見直すというような答弁もありましたので、ぜひ一言つけ加えていただきたいなということをお願いしたいと思います。
 次に移ります。関連してAEDについてお聞きをいたします。
 市内JR各駅のAED設置状況について。今回は平成25年9月定例会で取り上げたことについての確認の意味で質問させていただきます。もともとは市民からの問い合わせでJR駅にAEDが設置されていないので心配だという1つの声からでございました。そこで、そのとき調査したところ、市内鉄道駅において、JR以外は全て設置済み、JRでも乗降客が多い本八幡、市川は設置済みだが、乗降客が少ない下総中山、市川大野など4駅が未設置であるということがわかりました。早急な対応を市から上げていただくように、当時提案をいたしまして、その後、平成25年11月26日付でJR東日本千葉支社長宛てに大久保市長名で市内未設置駅へのAED早期設置を要望するお願い書を提出していただきました。素早い対応だったというふうに心から感謝をいたしたいと思います。その後、下総中山駅と市川大野駅ですね、順次設置されたということは、私も行って確認ができたのですが、その両駅も含めて、JRのホームページを見ても、なかなかその情報が更新されてアップしてこないんですね。それで非常に気をもんでいたところです。市としてもこのことを把握していただくことが大事であると思いますので、改めてその後の設置状況について伺いをいたします。
○中山幸紀議長 保健部長。
○田中信介保健部長 市内JR各駅のAED設置状況についてお答えをいたします。
 平成25年9月定例会におきまして、御質問者から市川市内における鉄道のAED設置事業についての御質問がありました。当時のAED整備状況は、市内の鉄道路線の計7路線16駅と、市川市民の利用の多い総武線の下総中山駅、東西線の原木中山駅を加えた合計18駅について調査を行ったところ、御質問者のおっしゃるように、総武線の下総中山駅、京葉線の市川塩浜駅と二俣新町駅、また、武蔵野線の市川大野駅、この4駅につきましてAEDの設置がなされていない状況であり、これら未設置の駅については、乗降客の多い順に設置を進めていくとのことでありました。そのため、本市ではJR東日本に対し、AED未設置駅への早期設置についての要望書を提出しております。そこで、その後のAEDの設置状況です。下総中山駅には平成25年11月21日に、市川大野駅には平成27年1月13日に、二俣新町駅には昨年10月14日、また、市川塩浜駅には本年1月13日にそれぞれ設置されたと報告を受けております。これにより市内7路線16駅に下総中山駅と原木中山駅を加えた18駅全てにAEDの設置が完了いたしました。
 以上であります。
○中山幸紀議長 西村議員。
○西村 敦議員 御答弁いただきました。ありがとうございます。市内全駅に設置が完了したということで、非常に安心をいたしました。一番最後になったのが市川塩浜駅で、ことしの1月13日ということですね。私も行徳ですので、この市川塩浜駅、結構利用者が多いんですね。私の家族も使っておりました。このことは市民の安心に非常につながるのではないかなというふうに思います。ありがとうございます。また、民間やコンビニへの普及等も進んでいるというふうに新聞報道で聞いております。引き続き普及啓発活動、あと設置の呼びかけをお願いしたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。
 最後になりますが、行徳地域の浸水対策のその後についてお聞きをしてまいります。
 昨今の集中豪雨など、市内各地で被害が相次いでいるのは承知をしております。行徳地域は勾配が少なくフラットな地形であります。地域全体でこの集中豪雨を受けるというような傾向にあります。旧江戸川沿いには8カ所の市川市排水機場があり、相応の能力が確保されております。また、湾岸地域には高潮対策として県の排水機場が3カ所設置されております。その中で、特に中江川排水機場の排水能力が劣っていることが以前から指摘をされ、再三、県に対し能力増強の要望をお願いしているところであります。しかしながら、排水能力が十分とは言えない中江排水区が受け持つ排水面積が非常に広範囲にわたっております。その中、私も以前から大雨のときに地域の浸水状況を見てまいりました。冠水地域は市としても、こことこことここだというふうに、ほぼ限定できているような状況にあるというふうに思っております。以前、議会においてもこの問題を取り上げました。平成26年12月定例会、既存施設の評価と活用が示され、都市における浸水対策として国の負担で調査をするフィージビリティースタディー、いわゆるFS調査の実施を始めたというような答弁をそのときいただきました。大変に期待をしたところでございます。
 そこで、まずは大変気になるFS調査の進捗状況についてお聞きをいたします。
○中山幸紀議長 水と緑の部長。
○森川泰和水と緑の部長 行徳地域の浸水対策についてのFS、フィージビリティースタディー調査の進捗状況についてお答えいたします。
 行徳地域の中江排水区は、末広地区、宝地区、塩焼地区など、面積約160haの排水区でございます。この地域は地盤が低いことから、集まった雨水は昭和52年に千葉県が高潮対策として建設しました中江川排水機場で排水しております。しかしながら、急速な市街化によりまして、雨水の流出量が増大することにより浸水被害が多発するようになりましたことから、これまで中江川排水機場のポンプ増強を千葉県へ要望してまいりました。しかし、千葉県は高潮対策として既に整備が完了であることを理由として、現状での対応は非常に困難な状況となっております。このような状況の中、年々浸水リスクが増大傾向にあることから、本市としましても実施可能な浸水対策を進めなければならないという考えのもと、行徳地域に網目状に設置されておりますコンクリート柵渠の有効活用に着目したものでございます。柵渠の大半は昭和40年代に実施しました土地区画整理事業にあわせて整備されたため、老朽化が進んでいるものの、ある程度の大きな断面が確保されていることから、流下能力は比較的高いものと認識しております。しかしながら、柵渠は網目状につながっているゆえに複雑な流れとなることから、有効活用に向けた具体的な施設能力の評価手法が確立されていないことが大きな課題となっております。
 このような中、平成26年4月に国土交通省からストックを活用した都市浸水対策機能向上のための新たな基本的な考え方が示され、この考えについての実行可能性を調査するため、フィージビリティースタディー――以降、FS調査と呼ばせていただきますが、この募集が同年5月にありました。このFS調査のテーマでありますが、計画降雨を超える局地的な大雨等に対する新たな雨水管理計画策定に係る実行可能性調査は、柵渠を有効活用していこうとする本市の方向性に合致していることから、応募に至ったものでございます。本市は、予備調査的な位置づけではありますが、国土交通省と共同により柵渠の能力評価に関する調査として中江排水区を対象に、中江川排水機場や流入幹線の流出・氾濫解析シミュレーションを実施いたしました。シミュレーションに当たっては、地形や柵渠形状、そして降雨実績や浸水実績という既存データをもとに実施しました。その結果、改めて下水道計画の妥当性や柵渠が有する貯留機能及び排水機能を定量的に確認することができました。
 しかしながら、柵渠は排水区を越えてつながっている複雑な特性であることから、中江排水区だけでなく、隣接する排水区全体で調査する必要が残っております。そこで、今年度のFS調査のテーマであります水位観測情報を活用した雨水管理計画の策定にも応募し、全国3自治体の1つとして採択を受けまして、中江川排水機場の施設管理者であります千葉県とともに検討を進めているところでございます。今年度は、より調査の精度を高めるため、検討範囲を中江排水区160haから行徳地域約820haに拡大するとともに、より現実性の高いシミュレーションとするため、本市が柵渠内に水位計を4カ月設置し、この間の降雨状況や排水機場の運転状況と水位データを要素として加えた解析モデルを構築し、シミュレーションを実施しているところでございます。これにより、これまで不明確でありました網目状の柵渠の複雑な流れや排水能力、そして貯留能力が定量的に示されるとともに、浸水箇所や、その要因等の課題が明確に抽出されることが見込まれております。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 西村議員。
○西村 敦議員 御答弁いただきました。平成26年度は中江排水区の流入幹線の流出解析シミュレーションということですね。この中身も私は確認をさせていただきました。市民から、大雨のたびに寄せられる冠水、浸水場所とほぼ一致していることもわかりました。そして、平成27年は範囲を行徳全体に広げて、柵渠内に水位計を設置してデータを収集していると。こういった結果も早くわかるといいなというふうに思います。国でシミュレーション、また、今後、柵渠の流況や排水・貯留能力についてもわかっていくということで、県と協議しているということなので、ぜひこれを進めていっていただきたいなというふうに思います。
 大変進んでいるということがわかりました。全国で3自治体というから、非常にすばらしい結果が、このFS調査によって得られたんじゃないかなというふうに思います。市として、このわかってきたことに対する次の打ち手を早く進めていただきたいなというふうに思っているのですが、私の平成26年12月での議会質問で、対応策として他市の事例を挙げさせていただき、学校の校庭を使って雨水貯留施設を設置してはどうかというような提案をさせていただきました。答弁といたしましては、対策案の1つとして雨水貯留施設の設置についても視野に入れ、研究を進めるというような御答弁でありました。前回の質問の時点では、塩焼小学校の近辺の被害が大きかったため、比較的広い校庭を使ってと思い提案をいたしましたが、そこに特にこだわっているわけではありません。調査結果で浸水場所はもっと多岐にわたっているということもわかってまいりました。もっと簡易なものでもピンポイントで対応すれば効果があるのではないかというふうに思います。
 そこで伺ってまいりますが、雨水中間貯留施設などを含め、FS調査の結果を受けて、市はどのように浸水対策へ生かしていくのかの考え方についてお聞きをいたします。
○中山幸紀議長 水と緑の部長。
○森川泰和水と緑の部長 FS調査の結果を受けての雨水貯留施設の設置を含めた市の考え方についてお答えいたします。
 現在の下水道計画では、敷設されているコンクリート柵渠を全て下水道管渠につくりかえるとともに、現況能力の3倍を超える排水機場を整備することとなっておりますが、この実現性については、財政的にも、時間的にも非常に困難な状況であると認識しております。そこで、本市では、FS調査の結果を生かして柵渠が有するネットワーク効果を最適化することで最小限のコストで最大限の効果が得られるよう、新たな視点での浸水対策の立案を目指しております。また、柵渠のネットワーク効果を最適化しても、柵渠能力の限界や地形的な問題などの理由により、どうしても生じてしまう部分的な弱所につきましては、御質問にもありましたとおり、雨水貯留施設によって柵渠の流量調整を図ることも次のステップとして考えております。このような段階的な対策を講じることによって、これまで懸案でありました中江川排水機場のポンプ増強を最小限に抑えられることが予測され、治水安全度の向上に対して、コストと時間の大幅な縮小につながるものと期待しております。このように、より実現性の高い浸水対策の立案に際しては、千葉県との協議も含め、あと少し専門性の高い検討が必要でありますことから、今年度のFS調査の結果を踏まえて、計画立案に向けて着実に準備、調整を進めてまいりたいと考えております。
 しかしながら、浸水対策には長期に及ぶ事業期間を要する上、地球温暖化の影響により浸水リスクが年々増加傾向となっている現状においては、全てを施設整備だけで対応していくのは限界があるものと考えております。台風や豪雨は地震と違って発生から被害に至るまである程度のタイムラグがありますことから、市民、事業者による事前の対策によって被害リスクの軽減が図られるよう、市の支援を強化しているところでございます。今後も土のうステーションの利用促進や雨水流出抑制のための雨水貯留浸透施設の設置拡大に努めるなど、引き続きハードとソフトの両面による総合的な浸水対策によって被害の最小化を図ってまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 西村議員。
○西村 敦議員 ありがとうございます。非常に前向きな答弁であったというふうに思います。感謝いたします。雨水貯留浸透施設の設置を一層促進を図っていくといった内容もありました。また、土のうステーションですね。塩焼2丁目の広場に土のうステーションを今設置していただいております。これも市民から非常に関心が高く、安心だわという声が広がっていることをお伝えしたいと思います。
 その中で、私は確認できたんですが、答弁でちょっと表現がわかりにくいところがあったので、その点をちょっと再質問させていただきますが、柵渠のネットワーク効果を最適化するといった表現がありました。このネットワーク化ですね。具体的にはどのような考えなのかについてお聞きをいたします。
○中山幸紀議長 水と緑の部長。
○森川泰和水と緑の部長 柵渠のネットワーク効果に関する御質問にお答えいたします。
 御案内のとおり、柵渠は排水区を越えて網目状につながっております。そこで、FS調査で明らかとなった既存施設の能力評価をベースに、中江排水区に近接する既存の排水機場の能力に応じた流下方法の変更についての検討を考えております。また、おのおのの柵渠が最適な流量配分となるよう、既存の排水能力に応じてバイパス化を行うなどのネットワーク効果を最大限に引き出せるよう検討する予定でございます。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 西村議員。
○西村 敦議員 この流下方向の変更、あとは流量の配分、そしてバイパスという表現もありました。そういったことを駆使してA地域の排水区から浸水箇所の分をB地域に持っていくとか、そういった逆流していくところを修正していくとか、そういったことだというふうに認識をさせていただきました。もともとあった勾配が、行徳地域は地盤が緩いところもありますので、地盤沈下とかにより流れる方向が逆に流れなくて、逆に流れていっているというような現象もところどころで起きていることも事実かというふうに思います。このバイパスというのは非常にいい考えだなというふうに私も思いますので、総合的に全体を捉える、そういった感覚だと思いますので、大いに期待をしたいというふうに思います。
 そこで、大事になってくるのが具体的な予算の計上かなというふうに思っております。施政方針では、今年度は市川南、南八幡、高谷地区の浸水対策を集中的に行う、また、原木地区で土のうステーションを試験的に設置する等々とありました。ぜひ来年度は行徳地区、特に中江排水区の浸水対策を要望いたしますので、よろしくお願いいたします。
 最後になりますが、確認の意味で質問をさせていただきます。FS調査を受けて県とも協議を進めているというふうに先ほどありました。やはり近い将来を考えても、中江川排水機場の増強、これは必要かなというふうに思います。この増強策について千葉県との調整について、どう考えているのかお伺いをいたします。
○中山幸紀議長 水と緑の部長。
○森川泰和水と緑の部長 中江川排水機場に関する千葉県との調整についての御質問にお答えします。
 柵渠を有効活用しました新たな浸水対策について答弁させていただきましたが、最終的には排水機場でポンプ排水をしなければならないことから、中江川排水機場の増強は必要不可欠でございますと考えております。いずれにいたしましても、新たな視点によって最小限のコストで最大限の効果を得られるよう、より実現可能性の高い浸水対策の立案に向けた検討を進めるとともに、引き続き中江川排水機場の増強に向けて粘り強く千葉県と協議を進めてまいります。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 西村議員。
○西村 敦議員 ぜひ粘り強く交渉をしていただきたいなというふうに思います。中江川の上部を塞いで、現在、幸1、2丁目間が緑道になっております。宝1丁目、2丁目間はまだ手つかずです。ふたをして緑道化するには、排水機場の能力アップが不可欠であるということもわかっております。関連する自治会から強い要望書も出されております。引き続き管理者である県に対し、中江川排水機場の増強改修を強く訴えていただきますよう重ねてお願いをしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
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○中山幸紀議長 久保川隆志議員。
○久保川隆志議員 公明党の久保川隆志です。通告に従いまして、大きく分けて3点、一般質問を一問一答形式で順次質問させていただきますので、どうかよろしくお願いいたします。
 まず初めに、市川市で行うまちづくりの取り組みについて質問させていただきます。
 近年、農地や緑地が住宅地へと市街化造成がされ、緑の減少と同時に新たな建築建設も多く目にします。地球温暖化への対応としては、緑を維持することも大事であると感じていますが、建築の敷地内には植樹等の努力も感じられず、コンクリート化されていることに危機感を覚えます。また、そのような宅地等の造成に伴って気になるのが、大雨等の際の治水対策です。緑地があれば、雨が降っても雨水等は土の中に浸透され、ある程度保水機能の抑制が図られていたものが、舗装されることにより、水はそのまま側溝へと流出をし、河川や調整池の許容量を上回ることとなります。近年では、ゲリラ豪雨が頻発する中、昨年9月の台風18号では鬼怒川が決壊をし、甚大な被害が生じた記憶に新しい水害ですが、市川市でも多くの浸水被害が生じました。本市のこのような地域でも、さらなる宅地造成がされており、地域の住民からも心配の声が聞こえてきます。このような宅地化により浸水被害が増加していると思われますが、本市ではどのような対策を講じているのか、宅地等の造成に伴う治水対策についてお伺いさせていただきます。
○中山幸紀議長 水と緑の部長。
○森川泰和水と緑の部長 宅地造成等に伴う治水対策についてお答えいたします。
 本市は、江戸川や真間川を初め、9つもの1級河川が市の中心部を流れており、昨年度実施しましたいちかわ景観100選から見ても、この恵まれた水辺環境が本市の魅力の1つであると認識しております。本市は昭和30年代後半から、低地域を中心に急速に市街化が進展したことによりまして、雨水が地面に浸透しにくくなることで雨水の流出量が増大し、短時間に大量の雨水が河川や水路に流れ込むことで生じます都市型水害が真間川流域を中心に頻発するようになりました。このようなことから、真間川は昭和54年に国から総合治水対策特定河川の指定を受け、河川管理者であります千葉県が主体となり河川改修や分水路、そして調整池の建設を進めております。平成26年度末の進捗状況につきましては、改修計画延長ベースで約87%となっております。また、本市におきましては平成7年度から大柏川の上流区間約1.6キロメートルにつきまして、北東部が有する自然環境に配慮した河川改修事業を進めておりまして、現在の事業進捗率は約92%に達しており、平成30年度の完成を目指しているところでございます。一方、市街地におきましては、昭和56年の台風24号による甚大な被害を契機といたしまして、昭和59年度に雨水排水基本計画を策定し、この計画に基づいて幹線排水路や排水機場の整備を進めております。その進捗状況でありますが、幹線排水路が全体計画約229キロメートルのうち約133キロメートルが整備済みで、進捗率は約58%、排水機場につきましては、下水道事業の大和田ポンプ場等を合わせまして、全体計画29カ所のうち、時間雨量50ミリメートル対応した整備が完了しているのは5カ所、暫定整備が16カ所、整備中が1カ所となっております。しかし、ますます拡大します市街化に伴う雨水流出量の増大に対しましては、河川や水路等の排水施設だけで対応するのは困難なため、川と町、そして行政と市民が一体となって治水対策に取り組むことが重要であります。具体的な取り組みといたしましては、市街地からの雨水の流出量を抑制することと、被害を最小限に抑えるための事前の取り組みが有効策と考えられます。
 1点目の雨水流出抑制対策についてであります。本市では、学校の校庭や公園、そして調節池など市全域42カ所において約18万立方メートルの貯留施設を設置しており、雨水の流出抑制に大きく寄与しているものと考えております。また、御質問のありました新たに宅地開発等する際には、市川市宅地開発事業に係る手続及び基準等に関する条例――以降、市川市宅地開発条例と呼ばせていただきますが――や、市川市宅地における雨水の地下への浸透及び有効利用の推進に関する条例――以降、市民あま水条例と呼ばせていただきます。これにより雨水貯留施設だけでなく雨水浸透施設の設置も必要となります。特に河川沿いの市街化調整区域につきましては、真間川流域整備計画において遊水地域に位置づけており、本来、その土地が有する遊水機能を確保するため、宅地開発等を行う際には、通常の貯留量に遊水量を加算することで雨水流出抑制の強化に努めていただいております。
 次に、被害を最小限に抑える事前の備えについてであります。本市では、これまで雨水貯留浸透施設の設置助成を行っておりましたが、平成25年の台風26号を契機に、土のうステーションの開設や止水板の設置助成、そして情報発信の強化など、市民の取り組みに対する支援の強化を図っているところであります。その一環としまして、新年度は浸水常襲地域や甚大な被害につながるおそれのある箇所に水位監視カメラを設置することで円滑な水防活動や迅速な避難行動につなげるため、情報発信ツールとして活用する予定でございます。このように効率的な排水施設の整備を進めていくだけでなく、市街地からの雨水の流出抑制を一層推進するとともに、被害の最小化に向けた市民みずから事前に備える取り組みに対する支援を充実させていくことが必要不可欠と考えております。このような観点から、引き続き市民、事業者の協力をいただきながら、ハードとソフトの両面による総合的な治水対策に取り組んでまいります。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 久保川議員。
○久保川隆志議員 答弁ありがとうございました。昭和50年代には真間川流域の方々は、雨が降るたびに近所で力を合わせて床上浸水した家屋の畳上げをした話を多く耳にしますが、河川改修や調整池の建設、排水機場の整備等を進めた成果として、浸水被害を大きく減少させることができたことは理解できました。また、市での取り組みとして、校庭や公園への雨水貯留施設の設備や宅地開発条例及び市民あま水条例により雨水貯留浸透施設の設置を促すなど河川への流出抑制に努めた治水対策も理解ができました。では、具体的にお伺いをさせていただきますが、宅地開発に伴う雨水流出を抑制する対策について、その取り組みを再質問させていただきます。
○中山幸紀議長 水と緑の部長。
○森川泰和水と緑の部長 再質問にお答えします。
 市川市宅地開発条例では、事業者は事業区域及びその周辺の区域からの排水を適切に処理し、かつ放流先の排水施設及び利水施設に支障を及ぼさないように排水施設を整備することを規定しております。この市川市宅地開発条例に基づく基準では、雨水の流出抑制を図ることを目的として、真間川流域においては開発面積1ha以上につきましては1ha当たり1,450立方メートル、1ha未満は1ha当たり550立方メートルの貯留施設を設置するとともに、区域外の排水施設の負担を軽減するため、放流量を設定しております。一方、開発面積が300平方メートル未満の場合においても、浸透に適した場所で条例適用事業を施行する場合は、雨水流出抑制として浸透ますの設置を行うよう指導しております。また、市川市宅地開発条例に適用されない規模の建築物での浸透施設の設置を促進するため、平成17年に市民あま水条例を制定しました。この市民あま水条例では、市民が建築物を建築する際や、既存の建築物の排水施設を改修しようとする際に敷地内に雨水浸透施設の設置に努めるよう規定しております。具体的な内容を申し上げますと、建築面積38平方メートルごとに雨水浸透ますを1基以上設置することとしており、これにより雨水流出抑制が図られるものであります。さらに、真間川流域整備計画におきまして、主に河川沿いの市街化調整区域を遊水地域として位置づけられておりますが、この地域が有する遊水機能を確保するため、本地域においては平成26年度より開発面積1ha以上につきましては規定貯留量の1,450立方メートルに遊水量の300立方メートルを、また、1ha未満につきましては規定貯留量550立方メートルに遊水量110立方メートルを加算することで雨水流出抑制対策の強化に努めているところでございます。
 このような取り組みによる宅地開発に伴う雨水流出抑制対策の効果についてでありますが、これまでの開発行為による累計貯留量は市全体で約45万立方メートルとなっております。平成25年の台風26号は、本市として20年ぶりに大きな被害を受けましたが、過去の台風被害に比べると大幅に減少しているのは、治水施設の整備だけでなく市民、事業者の協力による雨水流出抑制対策の効果が得られたものと考えております。このようなことから、今後も市民、事業者の御理解と御協力を得ながら雨水流出抑制対策に取り組んでまいります。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 久保川議員。
○久保川隆志議員 再答弁ありがとうございました。河川への雨水流出を抑制するために開発面積に応じて貯留施設を設置したり、放流許可量を設定して排水機場への負担軽減を図っているとのことでした。また、市全体の累計貯留量は約45万立方メートルとのことで、条例の制定と流出抑制対策の強化により被害減少に努めていただいていることも理解ができました。しかしながら、派川大柏川流域に住む東菅野地域の方々からは、大雨が降るたびに排水が追いつかず道路は水浸しになり、トラウマのように恐怖を覚えると口をそろえておっしゃいます。派川大柏川の上流部分である大柏川第二調節池の建設が早期に進めば大きな負担軽減となりますが、最後の1点、大柏川流域における河川事業の実施状況をお伺いいたします。
○中山幸紀議長 水と緑の部長。
○森川泰和水と緑の部長 治水対策に関する再質問にお答えします。
 御質問の大柏川流域におきましては、派川大柏川の改修と大柏川第二調節池の建設が計画に位置づけられております。初めに、派川大柏川につきましては、東菅野、下貝塚を上流端として真間川に至るまでの延長1,580メートルの1級河川でありますが、より氾濫の危険性が高い河川を重点的に改修するため、平成16年度から休工となっております。しかし、千葉県では平成25年の台風26号を初めとする近年の豪雨による浸水被害を踏まえ、本年度流域の土地利用や雨水排水の状況など、周辺環境の変化について調査を実施しているところであります。本市としましては、この調査結果を踏まえて派川大柏川の改修事業が早期に再開されるよう、千葉県に対して積極的に働きかけてまいります。
 次に、大柏川第二調節池につきましては、大柏川の最上流部、市川市と鎌ケ谷市、そして船橋市の3市にまたがっておりまして、面積約19ha、計画貯留量約10万立方メートルの整備計画となっております。平成27年3月末時点の進捗状況といたしましては、用地買収が約83%となっており、平成26年度より用地買収が進んでいる箇所から掘削工事に着手し、現在約5,800立方メートルの貯留効果が確保されております。千葉県では、今後も用地買収を進めていくとともに、掘削可能な箇所から順次掘削工事を進めていく予定であると伺っております。このような事業の進展によりまして、豪雨時には大柏川第二調節池の下流に位置する市川市への洪水負担が大幅に軽減されることとなることから、段階的ではありますが、着実に治水効果が向上するものと期待しております。
 いずれにいたしましても、大柏川流域の治水安全度の向上に向けて、派川大柏川並びに大柏川第二調節池の早期完成について千葉県に要望するとともに、本市としましても雨水流出抑制対策を一層推進するなど、総合的な治水対策に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 久保川議員。
○久保川隆志議員 答弁ありがとうございました。まず初めの派川大柏川においては、公明党の赤間県会議員が昨年2月の議会質問で流域調査の再開を答弁でもらったことから、今年度内の調査結果を踏まえて派川大柏川の改修事業が再開されるかが決まってくることとなりますが、氾濫の危険性は十分認識ができており、東菅野5丁目や4丁目の住民からの強い要望でもありますので、改修への着手が早期に再開されますよう、市から県への積極的な働きかけを切にお願いしたく、強く要望いたします。
 また、大柏川第二調節池の進捗状況については、整備面積19haに対して約83%の用地確保までできているものの、10万立方メートルの計画貯留量に対しては約5,800立方メートル貯留効果が確保されており、用地交渉をこれからも進め、掘削可能な場所から順次工事を進めていくとのことでした。しかしながら、計画貯留量に対する現貯留量は6%に満たないことからも、用地の完全確保ができて計画の貯留量が確保できるようですが、残りの17%の用地確保を待つだけではなく、計画貯留量に近づけるよう貯留量拡大に向けた事業の見直しも含め、掘削完了している箇所が順次稼働されますよう県への働きかけを重ねて強く要望いたします。
 この治水対策の取り組みとして、県、国では昭和54年以降、総合的な治水対策で河川改修や調整池の整備に着手をし、市では調整池や校庭貯留等の整備で流出量を抑制し、排水機場やポンプ場の整備にも取り組んでおります。また、各家庭には雨水浸透施設や雨水小型貯留施設の普及に協力いただくなど多角的に取り組んできていただいているおかげで、総雨量に対する浸水被害の割合は大きく減少はしてきております。しかし、毎回のように浸水する箇所が現存をし、なかなか改善ができていないのも心苦しい事実であります。やはり自助、共助の視点から見ると、市の取り組みとあわせ、各家庭でも雨水小型貯留施設を設置していただくなどの御協力も並行して大事になってまいります。この雨水小型貯留施設について設置状況の確認をしたところ、設置が268基、この6年間で約2万立方メートルの貯留量を確保できているとのことで、設置されたほとんどが真間川流域の方とのことでした。しかしながら、この小型貯留施設を知らない方も多く、設置助成金が出ることも知っている方でも、負担額や設置場所の問題で断る方もいるようです。雨水小型貯留施設がどういうもので、どういう効果があるのか実感できないのも普及されない要因の1つかと思います。一歩踏み込んだ普及への試みとして、百聞は一見にしかずで、設置の効果をわかっていただくためにも浸水被害の多い地域の自治会館等の希望する集会施設に無償で設置をしていただくなど、それも1つの方策かと思います。前向きな検討をお願いいたします。
 また、昨年6月の一般質問でも検討を要望させていただいておりますが、下水道整備がされた方が対象となる浄化槽転用貯留施設の設置に関しても、平成26年度では1件のみの設置であることから、転用率の向上につながる購入負担額の見直しも含め、前向きな検討を重ねてお願いいたします。いずれにしても、市街化の進展とあわせ、地球温暖化の影響からも、ゲリラ豪雨を含めた予想しにくい気候変化になっており、地域の安心、安全の取り組みの1つである治水対策について市民の方にも雨水流入抑制の協力も呼びかけながら、さらなる強化をお願いし、この質問を終えさせていただきます。
 続きまして、幹線道路整備に伴う下水道整備の進捗状況と今後の見通しについてお伺いいたします。本年秋には待望の都市計画道路3・4・18号が開通の見通しとなりました。この道路の全線開通により、周辺道路の渋滞緩和に大きく寄与されるだけではなく、未整備だった下水道整備にも大きく寄与されることとなります。今後予定されている道路整備としては、平成29年度内での開通を目指して進められている外環道路の整備や、木下街道の拡幅等の整備も計画がされております。このような幹線道路の整備にあわせて進められている下水道整備に関して、関連する地域での進捗状況と今後の見通しについてお伺いいたします。
○中山幸紀議長 水と緑の部長。
○森川泰和水と緑の部長 幹線道路整備に伴う下水道の整備状況と今後の見通しについてお答えいたします。
 初めに、江戸川左岸流域下水道の松戸幹線区域の公共下水道整備についてであります。まず、松戸幹線の整備状況でありますが、この幹線は外環道路の下に埋設されますことから、外環道路事業の進捗にあわせて千葉県により整備が進められているところであります。また、この幹線の完成時期に関しましては、去る2月23日の県議会におきまして、平成28年度中に完成する予定との答弁がされたところでございます。このような中で本市では、この松戸幹線に下水を流すこととなります須和田、国分、中国分地区の市街化区域96haの事業認可を取得し、平成25年度より松戸幹線の供用を見据えた先行的な整備に着手しております。これまでに約12haが完了しております。
 次に、市川幹線区域の公共下水道整備についてであります。市川幹線は都市計画道路3・4・18号の下に埋設されますことから、道路事業の進捗にあわせ、千葉県により環境整備を進め、平成27年11月に供用を開始したところであります。このような中で、市川市では、松戸幹線区域と同様に市川幹線が完成するまでの暫定的な対応としまして市街化区域264haの事業認可を取得し、平成19年度より印旛沼・江戸川左岸連絡幹線を利用し、千葉市にあります花見川第二終末処理場で処理することにより、宮久保、若宮、柏井町地区の整備に着手し、これまでに約43haが完了しております。また、本北方、南大野地区につきましては、市川幹線の供用開始を見据えながら、平成21年度より先行的な整備を進めておりまして、これまでに約24haが完了しております。
 両幹線区域の今後の見通しですが、国からは平成26年1月に今後おおむね10年間で汚水処理を概成させる方針が示され、本市でも関連部と連携して、これらの方針に基づき汚水適正処理構想を策定しているところでございます。この構想では、臨海部の工業系地域を除く市街化区域の整備期間を15年間で集中的に整備する予定としたところでございます。
 続きまして、都市計画道路3・5・26号通称木下街道――以後、木下街道と呼ばせていただきますが、この木下街道の道路整備にあわせて予定しております西浦処理区の公共下水道整備についてであります。この地域の下水道は船橋市と共同事業として進めております単独公共下水道でありまして、船橋市にあります西浦終末処理場で処理される合流式の下水道でございます。現在は西浦処理区全域であります126haの事業認可を取得しており、平成9年度より中山、鬼越、若宮地区等の整備に着手しております。これまでに約85haが完了しております。今回お尋ねの木下街道の整備にあわせて埋設されます下水道管渠は、本市の西浦処理区の最下流部に位置しており、最大管径は1,350ミリメートルで、対象地区は高石神と中山1丁目、鬼越1丁目の一部の約14haで、この管渠整備を行うことにより約1,600人の下水が処理できることになります。また、この下水道管渠は千葉県が計画しております木下街道と京成本線の立体化事業にあわせて木下街道の下に埋設することになっております。しかしながら、千葉県によりますと、いまだに木下街道の整備に必要な用地の一部が未買収となっていることから、工事着手時期が未定となっており、本市としましても下水道整備が進められない状況にあります。
 次に、今後の見通しについてお答えいたします。さきに述べましたように、この地区の下水道整備は木下街道の整備にあわせて行う必要がございます。このようなことから、現在は木下街道の工事着手に備え、千葉県が主催します当該道路に係る占用者会議により下水道管渠の埋設位置や施工順序の調整等を進めているところでございます。いずれにいたしましても、この地域の下水道整備は木下街道の整備に大きく影響を受けることとなります。また、木下街道は下水道整備だけでなく葛南地域と北総地域を結ぶ重要な路線であります。しかしながら、現在は京成電鉄との平面交差のため、踏切遮断による交通渋滞が著しく、さらに歩道が狭く、大型車の通行が多い危険な状況であります。このため立体交差化による交通の円滑化及び歩行者の交通安全を図る必要がありますことから、今年度も千葉県葛南土木事務所に対して木下街道の早期整備について要望したところでございます。今後も引き続き千葉県と協議を進めながら、下水道の早期整備を目指していきたいと考えております。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 久保川議員。
○久保川隆志議員 答弁ありがとうございました。市川幹線、また松戸幹線、また西浦処理区、それぞれの状況を御説明いただきました。おおむね理解ができました。西浦処理区の下水道整備の完備は木下街道の早期整備が鍵となっていることもわかりましたので、一日でも早く着手ができますよう、下水管の埋設位置や施工順序の調整にも県へ積極的に推し進めていただき、早期整備となりますよう要望とさせていただきます。
 また、市川幹線については、3・4・18号の開通を前に昨年11月から既に供用開始がされているとのことでしたが、北方1丁目や北方2丁目あたりの整備はまだまだ先との話を聞いていますが、この地域の整備の見通しについて再度お伺いさせていただきます。
○中山幸紀議長 水と緑の部長。
○森川泰和水と緑の部長 再質問にお答えします。
 京成鬼越駅北側の北方1丁目及び2丁目地区の下水道整備につきましては、一部を除き八幡6丁目にあります流域下水道市川幹線の市川第5-2処理分区の接続点に流入する区域であります。この接続点が、この区域の下水道の最下流部となります。この処理分区の全体計画面積は210haありまして、その内訳は市街化区域が187ha、市街化調整区域が23haとなっておりまして、全体計画人口は1万9,300人であります。このうち現在は市街化区域の若宮、本北方地区など49haの事業認可を取得し、下流より順次整備を行ってきており、これまでに約14haが完了しております。また、今年度は千葉県と事業認可拡大に向けた協議を行っておりまして、同処理分区の市街化区域102haの事業認可拡大を予定しておりますが、御質問のありました地区につきましては、処理分区の中でも最も上流部に位置しており、いまだ事業認可を取得できる時期が未定となっております。したがいまして、今後は汚水適正処理構想の整備計画にのっとった整備を推進していくため、さらなる事業認可拡大が図れるよう県と協議を進めていく必要があります。また、今後、事業認可区域を拡大し、整備を促進していくためには、現在、千葉県により建設が進められております江戸川第一終末処理場の水処理第2系列以降の早急な整備も必要となってきますことから、整備促進が図られるよう、粘り強く千葉県に要望してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 久保川議員。
○久保川隆志議員 再答弁ありがとうございました。北方1丁目、2丁目地区は市川幹線の最下流部になるとのことで、事業認可を取得できる時期が未定のために、整備時期も未定とのことでした。また、この整備促進には江戸川第一終末処理場の早急な整備も欠かせないとのことでもありました。汚水下水道は最終的に終末処理場で処理されるわけですが、その終末処理場の許容量を超えないよう下水道の整備拡大がされていることからも、江戸川第一終末処理場の早期整備も大きな要因であります。どうか江戸川第一終末処理場の早期整備がされますよう、県への働きかけを引き続きお願いいたします。また、今後の事業取得が予定よりもエリア拡大していただきながら、1年でも早い整備を待ち望む市民の期待に応え得るようお願いし、要望とさせていただきます。
 続きまして、街並み環境整備についての質問に移らせていただきます。
 中山参道の整備計画が推進されて、来年度ではや10年を迎えます。本整備は10年計画で進められていたため、新年度で最終年度となります。これまで地元自治会や商店会、寺院などと中山まちづくり協議会を設立し、景観に配慮した地域に愛される魅力あるまちづくりを推し進めてきていただいております。この整備事業の経緯についてお伺いいたします。
○中山幸紀議長 街づくり部長。
○江原孝好街づくり部長 中山参道地区の街なみ環境整備事業の経緯についてお答えいたします。
 この地区は、法華経寺などを中心に、歴史と文化に彩られた緑豊かな自然環境を有する地区であります。しかしながら、この一方で、狭隘な道路や商店会の活性化などについて幾つかの課題を抱えておりました。そこで、中山地区が持っている景観資源を生かし、地域の特性に合ったまちづくりを検討するために、地元の住民の方や商店会、法華経寺が中心となり、平成16年2月に中山まちづくり協議会が発足されました。この協議会では、毎月定例会を開き、中山地区の町の魅力や課題の発掘などさまざまな取り組みについて地域の方々と意見交換や課題に対する検討を行ってまいりました。その後、平成18年8月に関係権利者の方々と市川市により中山参道の街なみを考えるつどいを立ち上げ、その整備の考え方を協議し、中山参道地区街なみ環境整備方針を定めたところであります。また、19年3月には中山参道沿道の方々によってまちづくり協定が締結されるなど、事業開始に向けた準備が整えられたところであります。この協定締結を受け、国土交通省から中山参道地区街なみ環境整備方針の承認と事業計画の同意が得られたため、平成28年度までの10年間を計画期間と定め、事業が開始されたところであります。まずは平成20年度には参道商店街の看板の統一が図られました。各店舗の看板の形状や材質、文字のデザイン等、地元の方々の御協力をいただきながら、この地区にふさわしい顔づくりが行われました。その後、この整備方針、事業計画をもとに良好な景観整備と地域の活性化を目指し、店舗や寺院などの修景整備が行われ、中山地区の特性を生かした町並みへと取り組みが進められております。本年度までの修景整備の実績につきましては、21件の整備が行われており、新年度予定の3件を含めますと、最終的には24件の修景整備が完了する予定となっております。
 そこで、修景整備に関する費用の負担率でありますが、それぞれの修景内容ごとに上限を設け、対象事業費の3分の2を市が補助して交付しており、その補助金の2分の1は国の社会資本整備総合交付金を活用しております。
 以上であります。
○中山幸紀議長 久保川議員。
○久保川隆志議員 答弁ありがとうございます。平成16年2月に中山まちづくり協議会が発足をされ、毎月の定例会で地域の方々との意見交換や課題に対する検討を積み重ね、平成18年8月に整備方針を定め、平成19年3月に中山参道地区まちづくり協定が締結をされ、10年間の計画期間を設けて事業開始がされたとのことでした。平成21年には無電柱化された石畳風の道路に参道が生まれ変わるなど、地域が主体となって和風づくりの景観に配慮した町並み環境の整備が行われております。整備にかかわる費用負担に関しては、市が3分の2、地域での負担は3分の1とのことでした。地域が一体となり、主体となって市が支えてきた本事業には、生まれ育った地域を活性化したい、魅力ある町にしたいとの市民参加型の特性を生かした取り組みであると高く評価いたします。地域住民にまとまりと協力体制がなければできる事業でもなかったかと思いますが、船橋市とも隣接をしており、隣接市との連携の問題や課題も生じる中、克服をしてきていただき、市の関係者の御努力に感謝申し上げます。本事業を検証する中で、市内他地域に同様の事業を拡大しようとする場合、景観や地域特性に配慮した整備の課題はどのようなものがあるのかお伺いいたします。
○中山幸紀議長 街づくり部長。
○江原孝好街づくり部長 景観や地域特性に配慮した整備の課題についてお答えいたします。
 景観や地域特性に配慮した整備を実行するには、その町の特徴や地域特性を抽出し、地域住民の方々がどのような町を目指すのかといった意見などを集約する必要があります。また、目指す町の具体的なイメージを描き、それを具体化するような方針等のルールづくりが必要であります。さらに、ルール作成後は実現化に向けて地域住民の方々から同意を得ていく作業が必要になってまいりますが、この作業はその地域に愛着を持った方々が中心となり、中山参道地区で行ったような地域住民の結束が必要と考えております。とはいうものの、地域の方々全員が地域特性について高い関心を持っているとは言えない状況でありますので、まずは町の姿とも言える景観に関心を持っていただき、地域の特性に気づいていただくことが重要であるというふうに考えております。
 以上であります。
○中山幸紀議長 久保川議員。
○久保川隆志議員 ありがとうございます。実行に当たっては地域住民が具体的なまちづくりを描き、実現に向けた地域住民の合意形成を図れるかが必要とのことでした。時代の流れと都市化の流れが重なり、地域の人間関係が薄らいでいる中で、地域に愛着を持てない方や無関心な方も取り入れて地域をまとめていけるかが大きな課題であることも認識いたしました。そのような課題を抱えつつも、まちおこしにもつなげられる本事業を、市としては新規整備として考えている候補地はあるのかお伺いいたします。
○中山幸紀議長 街づくり部長。
○江原孝好街づくり部長 具体的な候補地についてお答えをいたします。
 現在、市としては中山参道地区のほかに具体的な地区は定めておりません。しかしながら、今後、景観に関心を持つことで地域の方々の思いが集約され、積極的な取り組みへの意識が高まれば、中山参道地区のような整備事業に取り組んでいくということは十分に考えられることだと思っております。本市といたしましては、景観形成の啓発活動を積極的に行い、市民の意識の醸成を図りながら、今後の新たな整備事業について検討してまいりたいというふうに考えております。
 以上であります。
○中山幸紀議長 久保川議員。
○久保川隆志議員 答弁ありがとうございます。地域の方々の思いが集約をされ、積極的な取り組みへの意識が固まればとのことで、地域の要請があれば検討をしていくとのことでした。このような景観を生かして地域を活性化できそうな具体的な候補地は見当たらないとのことでもありましたが、取り組みを紹介していけば希望者が出てくると思いますが、事業拡大への考えや動きはないのか、再度お伺いいたします。
○中山幸紀議長 街づくり部長。
○江原孝好街づくり部長 再質問にお答えいたします。
 本市といたしましても、これまで中山地区の方々が取り組んできた活動等の事例を積極的に広報活動するなど、情報発信することで地域の特性を生かした景観形成の取り組みへつなげたいというふうに考えております。また、市民意識の醸成を図るための景観まちづくりパンフレットを来年度に作成する予定でありますが、このパンフレット作成につきましては、できる限り多くの市民の方々と情報交換をしつつ、具体的な取り組みについて紹介するとともに、景観基本計画を写真や絵画などでわかりやすく作成してまいりたいというふうに考えております。そして、この中山参道地区の街なみ環境整備事業などについてお伝えするとともに、地元の地域特性に改めて目を向けていただけるよう努めてまいりたいというふうに考えております。
 以上であります。
○中山幸紀議長 久保川議員。
○久保川隆志議員 再答弁ありがとうございます。地域の特性を紹介する景観まちづくりパンフレットを来年度に作成するとのことで、その中に景観基本計画を写真入りで紹介していくとのことでした。地域の景観特性を生かし、地域の価値を高める、さらには地域のつながりを強化するすばらしい取り組みを市民にもアピールしながら、魅力あるまちづくりを広げていっていただきたいと思います。地域が主体とならなければ、事業に取り組むことはできませんが、本市の特色を生かした魅力あるまちづくりは観光客や転入者もふやすことにつながりますので、また、この事業、さらに活性化されますようお願い申し上げまして、この質問を終えさせていただきます。
 最後の質問となります生活困窮者支援に移らせていただきます。
 公明党が法案成立に全力で取り組んできた生活困窮者自立支援法が昨年4月から施行されました。仕事や健康などで深刻な問題を抱えた人を生活保護に至る前に支え、新たな人生への挑戦を後押しする画期的な法律です。施行開始から間もなく1年がたとうとしていますが、本市での相談実績と相談事例、また、支援事業の効果についてお伺いいたします。
○中山幸紀議長 福祉部長。
○安井誠一福祉部長 御質問にお答えいたします。
 生活困窮者自立支援制度は、生活保護に至る前の段階での自立支援策を強化し、生活困窮者に対して包括的な支援を行うもので、昨年4月1日に生活困窮者自立支援法が施行されております。本市では、当該支援法の施行と同時に生活支援課内に市川市生活サポートセンター、愛称を、そらといいますが、この、そらを相談窓口として開設し、必須事業である自立相談支援事業と住居確保給付金の支給の2つの事業を開始いたしました。これらの事業内容でございますが、生活困窮者の相談に応じ、その状況に合わせた支援プランを策定し、必要な情報提供や助言などの支援を行っております。また、離職などにより住居を失うおそれのある方で一定の要件を満たしている場合に家賃相当額を支援するもので、生活の基盤である住宅の確保への支援に取り組んできたところでございます。そして、昨年10月からはこれらの必須事業に加えて就労準備支援事業、家計相談支援事業、一時生活支援事業の3つの任意事業を実施しており、必須事業に任意事業を組み合わせることで、生活困窮者に対する支援の充実が図られているところでございます。相談後の具体的な支援といたしましては、就労に向けた準備や訓練の提供、家計管理における具体的な助言、住居のない方への一時的な住居や食料の提供などの支援体制が整えられたところでございます。
 これらの事業の相談実績についてでございますが、昨年4月から本年1月末までの実績を申し上げますと、新規相談人数が354名となっており、相談者の約6割が男性となっております。相談者の年齢別の内訳は、30代が56名、40代が93名、50代が66名、そのほかの世代が139名となっております。プランを作成された方は56名となっており、その結果、支援終了となった方は21名となっております。この事業の相談事例でございますが、約4割が収入や生活費、家賃やローンの支払いなど経済的な困窮に関する相談でありました。このほか病気や健康、あるいは障害、また、住居、仕事や就労、家族関係など、相談内容は多岐にわたっております。
 次に、この事業の効果についてでございますが、支援の結果、支援終了となった方は21名おりましたが、そのうち12名が就労し、自立しております。この制度の目的は、最終的には対象者の就労による自立につなげることで、その結果が徐々にあらわれてきているところでございます。また、相談者からは、経済的な変化までには至らなくても、自立意欲が向上した、生活のリズムが改善したなどの声もいただいております。
 この制度の対象者と一言で言っても、それぞれに抱える課題があり、そのような背景を十分に踏まえ、個々の生活が少しでもよくなるような支援を目指し、行ってまいりました。厚生労働省がことし1月に発表しました全国での任意事業の実施状況では、実施している自治体は半数以下という状況で、このような中、本市は任意事業を実施しており、全国の自治体と比較いたしましても、対象者の多岐にわたる相談内容に合わせた包括的な支援を行っているものと考えております。
 また、本市では生活保護を担当する生活支援課内にこの相談窓口を設置したことにより、生活保護が必要と判断される方は確実に生活保護につなぎ、逆に生活困窮者自立支援制度の対象となり得る方につきましては、適切にこの窓口につないでおります。一方、生活保護から脱却した方などが必要に応じてこの制度を利用することも考えられ、生活保護制度と生活困窮者支援制度が円滑に機能しており、生活困窮者に対して相互の途切れのない連続的な支援が行えているものと思っております。
 以上のように、この事業の実施により対象者の経済的自立、それと社会的自立につながるという結果が見込まれるものと認識しており、今後、これまでの取り組みを検証し、より充実した支援を行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 久保川議員。
○久保川隆志議員 答弁ありがとうございました。時代の流れとともに地域や社会とのつながりが希薄になり、近所づき合いも失われつつある中、介護や仕事、病気や人間関係といった悩みや問題は多岐にわたり、生きる気力や働く気力を失い、路頭に迷う方もふえてきています。そのような深刻な問題を抱えた人に寄り添って、生活再建に向け希望を持って新たな挑戦へと後押しをし、自立へとつなげていくことが本事業の導入目的でもあります。
 先月5日に会派視察で豊中市に行き、生活困窮者自立支援事業の最先端の取り組みを勉強させていただき、大きな刺激を受けてまいりました。講師は雑誌でのインタビューでも登場している槌谷課長でした。槌谷課長のリーダーシップあっての本事業の成功が見えた気がしましたが、不幸な人を1人も出させない、悩みを抱えていれば本質を聞き出し、最後まで自信を持って飛び立てるまでかかわっていく強い責任感と気迫を感じました。本市においては、本事業が昨年4月から実施されて、まだ1年足らずで、探り探りの状態の中、事態が深刻になる前に具体的な支援をしていくことは本当に大変かと思いますが、月々日々の取り組みを検証しながら、肉薄した効果を導き出していっていただきたいと思います。
 続いて、関係各所との協力体制についてお伺いいたします。本市では、関係各所との協力体制をどのようにとっているのかお伺いいたします。また、どのようにとれているのかも、あわせてお伺いいたします。
○中山幸紀議長 福祉部長。
○安井誠一福祉部長 御質問にお答えいたします。
 対象者の早期発見、そして対象者に合った個別的な支援を行うことに当たって、社会福祉協議会やハローワーク、地域で活動する各種法人、団体などと個別に連携を行い、支援を行っております。また、庁内の税部門など関係部署との連携も広げております。この制度では、対象者の支援決定に至るまで、支援調整会議による調整が重要となることから、現在はこの会議を月2回開催し、必要に応じて関係団体からも出席いただいているところでございます。会議は対象者から寄せられた相談に対し、必要に応じ事業の受託業者が個々に支援プランを作成いたしますが、この支援プランの確認や評価を行うのが、この支援調整会議となります。また、この会議以外にも隔週で打ち合わせ会議を実施し、支援全体の進捗状況の確認なども行っております。このように、関係機関との連携を行うことで、単に対象者の支援プランの協議を行うだけではなく、関係機関の間で支援に係るノウハウを共有し支援の質を高めるとともに、本市の実情に合った支援について検討を行っております。今後も関係機関との連携を深めていくことで、より適正で円滑な支援体制をつくってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 久保川議員。
○久保川隆志議員 ありがとうございます。支援を行うに当たっては、社会福祉法人やハローワーク等、対象者に合った関係団体に個別に連携をとって進めているとのことでした。また、支援調整会議を月2回、打ち合わせ会議を隔週で開催し、関係機関の連携を図ることによってノウハウの共有と質の向上に努めているとのことでした。再質問させていただきますが、本事業の相談はどのような経路を経てつながっているのか。また、関係機関を経た相談はどのくらいあるのかお伺いいたします。
○中山幸紀議長 福祉部長。
○安井誠一福祉部長 再質問にお答えいたします。
 相談経路につきましては、本人みずからの連絡が約6割となっておりますが、庁内外からの連絡を通じてこの制度による相談につながったという事例もございます。庁内といたしましては、生活支援課、障害者支援課、子育て支援課などから、また、庁外では社会福祉協議会、ホームレス支援機関、高齢者サポートセンターからの連絡が多く寄せられているところでございます。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 久保川議員。
○久保川隆志議員 ありがとうございます。相談は354名になりましたということでしたので、その6割が直接本人からの連絡、それ以外は庁内以外で社会福祉協議会やホームレス支援機関、地域包括支援センターからの連絡が寄せられているとのことでした。直接本人から受ける相談が6割と大半であり、困っているから本人から相談が来るのは当たり前ではありますけれども、逆に言えば、この生活困窮者支援事業がまだまだ庁内1つとっても受け身だということも見えてとれます。障害者支援課や子育て支援課、市民税課、さらには国民健康保険課が積極的に市民にかかわってあげれば困窮状態に気づくこともでき、早い段階で相談につなげてあげることによって未然に防げることも多いです。悩みが深刻な状態になる前に相談に来てもらえるような体制づくりも大事でありますので、これからの検討をさらに強化していっていただければと思います。
 最後の質問となります。困窮者への職業紹介事業についてお伺いをいたします。お願いいたします。
○中山幸紀議長 福祉部長。
○安井誠一福祉部長 御質問にお答えいたします。
 自治体による就職あっせんには国への事業登録が必要となり、独自で就職あっせんによる職業紹介は難しいところでございます。現状で行っている職業紹介といたしましては、自立相談支援事業による就労支援において、就職を希望される方をハローワークにつなぎ、職業紹介を受けるという形で実施しております。就労に関する支援といたしまして、先進的な大阪府豊中市では、高齢者やひきこもりなどの就労が困難な方にも支援の範囲を広げ、横断的に就労準備支援を進めていくことができるような取り組みを行っているとのことでございます。そのような取り組みを参考に、本市を取り巻く状況や財政状況、そして皆様からの御意見などを十分に考慮しながら、本市の実情に応じた生活困窮者対策を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 久保川議員。
○久保川隆志議員 答弁ありがとうございました。自治体による就職あっせんは国への事業登録が必要とのことで、独自での職業紹介は難しいとのことで、現状での就労支援はハローワークにつないでいるとのことでした。先ほど部長からも御紹介いただいた豊中市、この取り組みとしては、地域就労支援センターと無料職業紹介所を開設し、ハローワークのような一般の求人では年齢や就業時間帯がマッチせず、就労に至れない方を市内や隣接市の協力企業を募り、仕事の受け皿として構築をされております。本市では、まだまだスタートして1年足らず、先進市の豊中市は2003年から取り組んできている事業ですので、比べものにもなりませんが、画期的な取り組みをされている先進市を参考にしていただきながら、今後のために肉薄をしていっていただきたいと思います。
 社会変化とともにニートやひきこもり、傷病や障害、高齢者世帯などの増加が生活困窮への大きな要因となっておりますが、今後、この支援が必要視されてまいりますので、一人一人に寄り添う庁内含めた体制づくりをお願いし、一般質問を終えさせていただきます。ありがとうございました。
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○中山幸紀議長 この際、暫時休憩いたします。
午前11時50分休憩


午後1時1分開議
○かつまた竜大副議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第1一般質問を継続いたします。
 松葉雅浩議員。
○松葉雅浩議員 公明党の松葉でございます。
 それでは一般質問を行います。通告した順番ではなくて、市立小中学校のトイレ改修事業については一番最後にやらせていただきますので、議長、よろしくお願いいたします。
○かつまた竜大副議長 はい。
○松葉雅浩議員 初めに、保育士の確保について伺います。
 国の2015年度補正予算で盛り込まれた保育士修学資金貸付事業及び潜在保育士の掘り起こし事業に対する今後の市の取り組みについて伺います。
 公明新聞の2016年1月19日付に掲載されております。「公明の主張が反映 税制・予算案」「保育士の確保 新規資格取得を後押し 修学資金 5年勤務で返済免除」待機児童ゼロを目指して、政府は、2017年度までに保育の受け皿を50万人ふやすことを決めております。2015年度補正予算案には公明党の訴えを反映し、保育士の人材確保に向けた施策が多く盛り込まれている。その1つが保育士修学資金貸付事業でございます。保育士を目指して養成施設で学んでいる人を対象に修学資金を支援する。貸付額は、学費として月5万、貸付期間は2年が限度となっております。また、入学準備金と卒業時の就職準備金として、それぞれ20万円が加算される。生活保護受給世帯については、別途、貸付額に生活費として月4万2,000円程度加算される。また、貸付利子、これは無利子で、卒業後1年以内に保育士登録を行い、保育士として5年間勤務すれば、修学資金の返済が免除される。今回の補正予算案では、これまで4分の3だった国の補助率を10分の9に引き上げ、より多くの自治体で取り組めるように後押しをする。そのほか、保育士の資格があるが職についていない潜在保育士の掘り起こし事業として、保育所に勤務することが決まった場合に、就職準備金として20万円貸し付ける。また未就学児を持つ潜在保育士に関しては、子供を保育所に優先的に入所させるとともに、未就学児の保育料、1カ月当たり最大5万4,000円の半額を貸し付け、仕事と育児を両立しやすい環境を整える。いずれも2年以上勤務すれば返済が免除されるということでございます。また、さらに保育士の離職防止を図るために、勤務環境の改善事業も加えられました。不足する保育士を確保するために、公明党は給与アップによる保育士の処遇改善や再就職支援などを政府へ要望し、国会質問でも取り上げてきました。今回のこの補正予算、自治体の後押しをする意味での国の補正となっております。これは千葉県の平成28年度予算にも既に盛り込んであるというふうに伺っております。市川市として、この国の補正予算、ぜひ私はこれは取り入れてやっていくべきだと、このように考えますが、市の見解を伺います。
○かつまた竜大副議長 こども政策部長。
○大野英也こども政策部長 お答えいたします。
 国の2015年度補正予算で盛り込まれた保育士修学資金貸付事業及び潜在保育士の掘り起こし事業に対する今後の市の取り組みについてでございます。御案内のとおり、国において平成28年1月20日に2015年度一般会計補正予算が可決成立いたしました。御質問の保育士修学資金貸付事業と潜在保育士の掘り起こし事業につきましては、政府が掲げております一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策等に組み込まれ、希望出生率1.8の施策に直結する緊急対策の事業として位置づけられている事業となっております。
 まず、各事業の内容について御説明をさせていただきます。初めに、保育士修学資金貸付事業についてでございますが、この事業は、保育士の養成学校等に在学し、保育士資格の取得を目指す学生に対して修学資金の貸し付けを行う事業でございます。内容については、御質問者も触れられておりましたが、修学資金の貸付額の内訳といたしましては、学費として月額5万円で、貸付期間は2年間を限度としております。そのほかには入学準備金として最初に20万円、就職準備金として最後に20万円、また、生活保護受給者及びこれに準ずる経済状況の者に限りましては、別途貸付額に生活費の加算として月額4万2,000円程度を加算する予定となっております。修学資金の貸し付けを受けるメリットといたしましては、まず、貸付利子が無利子であること、また、保育士の養成学校を卒業してから1年以内に保育士登録を行い、修学資金の貸し付けを受けた都道府県の区域内などの保育所等において保育士として5年以上従事したときは、修学資金の返還が免除されることが挙げられます。
 次に、潜在保育士の掘り起こし事業についてでございます。潜在保育士の掘り起こし事業といたしましては、潜在保育士の再就職支援事業と未就学児を持つ潜在保育士に対する保育所復帰支援事業の2つの事業がございます。まず、潜在保育士の再就職支援事業についてですが、この事業の対象となる方は、現在、保育士資格を有しながらも保育の現場での実務経験がない方や、以前は保育士として実務経験があるが、その後、退職などにより保育士としての就労にブランクがある方を潜在保育士として対象とするもので、今回新たに保育所に保育士として勤務することが決定したときに、就職準備金として1回を限度に20万円の貸し付けを行う事業でございます。
 次に、未就学児を持つ潜在保育士に対する保育所復帰支援事業についてですが、この事業は、未就学児を持つ潜在保育士が保育士として保育所への勤務を希望する場合に、当該保育士のお子さんを保育所等に優先的に入所させるとともに、当該保育士が支払うべきお子さんの保育料の一部について貸し付けを行うもので、貸付額は保育料1月当たり最高5万4,000円の半額で、貸付期間は1年間を限度としております。これら2つの潜在保育士の掘り起こしに関する事業を受けるメリットといたしましては、貸し付けを受けた都道府県の区域内などの保育所等において保育士として2年以上勤務したときは、いずれの事業も貸付金の返還が免除されることが挙げられます。
 事業の内容につきましては以上でございますが、これら2つの事業は、都道府県及び指定都市が実施することとなりますので、本市の場合は千葉県が実施することになります。千葉県に今後の予定などについて確認いたしましたところ、平成28年度中の事業実施に向け、現在、検討を進めているということでございました。
 そこで、御質問の本市としての今後の対応についてでございますが、現在のところ、具体的な実施の形がわかっておりませんので、まずはこれらの事業に関して、千葉県の動向に注視するとともに、これらの事業の実施要綱などが千葉県から発出された際は、市内の私立保育園や認定こども園などを運営する各事業者、また市民に対しましても速やかに情報を提供するなど、最大限活用してまいりたいと考えております。また、本市の独自の取り組みといたしまして、来年度から潜在保育士支援事業を進めてまいります。この事業は、まず、潜在保育士が公立保育園においてアルバイト感覚で保育実習を行っていただくことで、保育士として働く不安を少しでも軽減していただくことを目的としておりますので、県が行う貸付事業のように保育士として雇用することが決定してからの事業ではなく、保育士として働くこと、または働き先を決める前の段階に保育の実習を受けていただき、その後の雇用につなげていくものでございます。このようなことから、本市といたしましては、千葉県が国の補助金を受けて実施する潜在保育士の掘り起こし事業による貸付事業と、それから本市独自の施策でございます潜在保育士支援事業の内容などについて、潜在保育士に対して効果的なアプローチを行ってまいりますとともに、千葉県と市が実施いたします各施策の特徴を上手に融合させながら、保育士確保に向け取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○かつまた竜大副議長 松葉議員。
○松葉雅浩議員 ありがとうございました。既に県の予算にも盛り込んでありまして、これから検討して、県のほうから、これから市川市に対して詳細について来ると思いますけれども、特にこの国の補助率が4分の3から10分の9ということで、10分の9も国が補助するということで、これは使わない手はないと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 そして、もう1つは一定の条件で返還が免除になると、これも非常に大きいことですね。この公明新聞を見られた保護者の方から私のところに電話をいただきまして、市川市はどうされるんでしょうかというような、そういったお話もありましたので、ぜひこれは市川市としても手を挙げていただきまして、そして潜在保育士の関係についても、市川市独自の潜在保育士支援事業、これとの効果的なアプローチを行って、そしてまた上手に融合させながら、今後取り組んでいただきたいと、このことを要望して、次の質問に移りたいと思います。
 次に、道路交通行政について伺います。
 初めに、県道高塚新田市川線の道路拡幅事業(外環道路から曽谷橋間)の進捗状況、まずこれについて伺います。この県道高塚新田市川線、これは外環道路から曽谷橋の間でありますけれども、ここには国分小学校という小学校があるんですよね。やっぱり通学路になっているということで、きちんと歩道を整備していくということが大事なことだと思うんですね。外環道路受け入れの条件として、県において道路を整備するということで、やっぱりこれは早期実現、これが大事なことだと思うんですね。外環道路の開通が平成29年度予定されておりますけれども、そうなればますますこのアクセス、交通量が増加していくという、そんな状況になってくるわけです。もう2年ほど前になりますけれども、地元の説明会も行って、また、両側に歩道を整備していくと、そういうことは理解しておりますけれども、見ても拡幅しているのかしていないのか、なかなか広がっていない。一日も早くこの整備、拡幅してもらいたいという地域の要望もあるわけでございますので、この進捗についてどのようになっているのか伺います
○かつまた竜大副議長 道路交通部長。
○鈴木祐輔道路交通部長 県道高塚新田市川線の道路拡幅事業についてお答えいたします。
 この事業は、平成26年4月に千葉県が事業主体となる都市計画道路事業3・5・28号国分下貝塚線として事業認可を取得し、国分小学校前の外環道路の取りつけ道路から曽谷橋交差点に至る区間、延長319メートルについて、平成32年度の完成を目標に事業を進めているものでございます。この道路は外環道路の仮称市川北インターチェンジに接続する主要な幹線道路となりますほか、JR市川駅方面へのアクセス道路として市川市北部地域の主要な路線となっております。しかしながら、現道は幅員が狭く、朝夕の通勤通学時間帯には路線バスを含む車両や歩行者、自転車利用者が集中いたしますことから、現道幅員約8メートルを計画幅員12メートルに拡幅整備いたしまして、歩行者の安全と円滑な交通環境を確保するものでございます。事業の進捗状況でございますが、これまでに用地測量が完了しておりまして、現在、用地買収のための家屋等の補償調査を行っているところでございます。また、整備方針といたしましては、国分小学校のある北側の歩道拡幅整備をまずは優先的に進めたいと伺っております。市といたしましても、早期に歩行者の安全確保が図られますよう、千葉県に今後もお願いしてまいります。
 以上でございます。
○かつまた竜大副議長 松葉議員。
○松葉雅浩議員 ありがとうございました。これは県の事業ですので、しっかり市としても県に対して一日も早く拡幅整備ができるよう要望していただきたいと思います。
 そしてまた、曽谷橋の交差点までということでありますけれども、曽谷橋の交差点のところもかなり狭いんですよね。ですから、それが終わらないと次が始まらないという、そこの交差点をやっぱりしっかり拡幅するということが大事ですので、その前の段階の曽谷橋までの道路を早く整備しないと交差点の方向に行かないということでございますので、しっかり県のほうに対して要望していただきたいと思います。
 それと、次に移りますけれども、曽谷橋交差点の信号機の時差式に対する市の見解についてということで、昨年の2月に一般質問を行いましたけれども、まず、これは通告している間に時差式になりましたね。通告して質問しようかなと思ったら時差式になりました。よかったですね。これは県のほうでね。通告がちょっと遅かったというような状況ですけど、これに対する、どういう信号になったのか、どういう交差点になったのか、まずその辺について伺います。
○かつまた竜大副議長 道路交通部長。
○鈴木祐輔道路交通部長 曽谷橋交差点の信号機の時差式化でございます。この信号機につきましては、交差点内の信号機施設のうち更新時期を迎えておりましたコンクリート柱を鉄製の柱へと、まず建てかえました。それとともに、あわせまして信号機の制御方法と既設の横断歩道の設置位置を改善し、先週の9日から運用が変更されたところであります。信号機の制御方法につきましては、曽谷橋の南側道路が狭いものですから、相互通行しにくい道路幅になっております。このため、東西方向の県道側と南北方向の市道側との2段階のこれまでの青の表示を変更いたしまして、県道側と市道南側と市道北側の、この順に青信号とする3段階の表示といたしまして、それぞれの道路の青信号に切りかわるタイミングを変えることで市道南側の狭いところの通行する車両がスムーズに走行できるように変更したものでございます。また、横断歩道につきましても、これまでは県道側の東西に2カ所と市道北側に1カ所の計3カ所が設置されておりましたが、このうち県道東側と市道北側の2カ所の横断歩道につきましては、歩行者動線に合っていないため、これらの横断歩道をなくしまして、新たに市道南側の春木川にかかる橋の延長線上に横断歩道を新設いたしまして、計2カ所のL字型の横断歩道へと改善したものであります。この信号機と横断歩道の切りかえが完了いたしましたことにより、曽谷橋交差点の安全対策は以前よりも向上するものと考えております。
 以上でございます。
○かつまた竜大副議長 松葉議員。
○松葉雅浩議員 ありがとうございました。2つありますね。まず、信号機が3段階へと変わったということですね。これによって大きく安全対策が講じられたと思うんですね。南北の道路、交番の横が非常に狭かったということで、車のすれ違いに、どうしてもあそこでとまったりして、片方ずつですからスムーズにいかなかったという、これがスムーズにいくようになったということですね。それとあと横断歩道、これも北側に横断歩道があったんですけど、橋に歩道が北側になかったということで、それを北側をとって南側に移したという、これも南側には橋にかかっている歩道がありますので、スムーズに歩行者の安全対策も講じられたと、こういうことだと思います。昨年の質問以来、私も赤間県会議員のほうにも、いち早く何とかすべきだということで要望しておりましたけれども、1年ぐらいで何とかこういった安全対策を講じられたということでございますけれども、ただ1点、時差式になりましたけれども、普通、信号機の下に時差式とか表示されているんですけど、何もされていないですね。LED化になりましたけど、今までと同じように車が走っていると、前の信号を見ていけば、もちろん事故はないんですけど、先日も私、通っているときに南から北に行こうとして、青だから直進していたら、北側から入ってきた。おかしいな、これ赤なのに入ってきている。やっぱり3段階になったということを通行する自動車とか市民の方々に知ってもらう必要があると思うんですね。それについて、国分の1丁目、2丁目のところにある信号機、これも3段階になっているんですけど、そこも市のほうで、この信号は3段階で切りかわりますというような、そうした表示をしてもらっているわけですね。ここについても、やっぱりそういった表示が必要じゃないかと思うんですけれども、市の見解を伺います。
○かつまた竜大副議長 道路交通部長。
○鈴木祐輔道路交通部長 御指摘の点につきましては、見切り発車しないように、市川警察署と協議いたしまして、交差点に例えば注意喚起を促す看板や、あるいは電柱幕を設置するなどの対策を講じてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○かつまた竜大副議長 松葉議員。
○松葉雅浩議員 ぜひよろしくお願いいたします。
 次に移ります。(2)都市計画道路3・4・12号の整備計画について伺います。初めに、この3・4・12号の進捗状況と完成時期ということでございます。これも外環道路に接続する北国分駅方面からのアクセスが非常によくなるわけでありますけれども、これも早期に実現すべきだと思いますが、この進捗、計画概要、また幅員であるとか完成時期とか、その辺について伺います。
○かつまた竜大副議長 道路交通部長。
○鈴木祐輔道路交通部長 お答えいたします。
 都市計画道路3・4・12号北国分線は、県道松戸原木線と外環道路を結ぶ幹線道路でございまして、延長約930メートルの都市計画道路でございます。このうち県道松戸原木線から堀之内土地区画整理事業地内の延長約650メートルがこの土地区画整理事業により既に整備されております。市といたしましては、現在事業中の外環道路の整備にあわせまして、市北西部の円滑な交通処理と自転車及び歩行者の通行の安全の確保、北国分駅等へのアクセス性の向上を図るため、未整備区間であります約280メートルと区画整理事業地内の既存道路との交差点改良区間120メートルを含めまして、延長約400メートルについて整備を進めるものでございます。事業区間の道路幅員構成でございますが、片側3メートルの車道を2車線設けまして、両側に0.5メートルの路肩と2メートルの自転車道、それと2.5メートルの歩道、このほかに車両等の転落防止柵等の設置に必要な幅として0.5メートルを両側にそれぞれ設けまして、本線の幅員を17メートルとしております。また、区画整理地側と外環道路側とでは高低差が約12メートルございますことから、区画整理地側からは高架道路でつなぐことになります。このため、高架区間から外環に至る区間につきましては、まずは沿道の皆様の土地利用を確保し、かつ地域のアクセス性や利便性の向上を図るため、本線の両側に幅員6メートルの副道を設けまして、本線への乗り入れや外環道路の副道及び自転車道と接続する計画といたしておりまして、この区間については代表幅員を29メートルとするものでございます。先ほどの6メートルの副道を設けることによりまして、既存の都市計画決定幅員は変更する必要が生じましたことから、地元関係者に対する説明会を開催し、また、変更案の縦覧手続等を経て市川市都市計画審議会へ付議し、昨年の7月に審議会の答申をいただき、都市計画の変更は既に終了しております。
 次に、事業の進捗状況でございますが、昨年の9月に地権者説明会を開催いたしました。その後、用地測量を実施いたしまして、事業に抵触する土地所有者と隣接地所有者の方々に土地の境界立ち会いの御協力をいただいております。これにより用地買収面積がほぼ確定したところでございます。買収予定面積は約4,550平方メートルございまして、地権者数といたしましては、共有者を1名としてカウントさせていただきますと、26名でございまして、抵触する家屋の件数は11件となっております。平成28年度からは家屋等の補償調査を順次実施いたしまして、用地買収に御協力をいただき、33年度の完成を目標に事業を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○かつまた竜大副議長 松葉議員。
○松葉雅浩議員 ありがとうございました。完成時期が平成33年なんですね。かなり先だということがよくわかりましたけれども、用地取得面積も確定して、地権者数が26件、そしてまた抵触する家屋が11件ということで理解いたしました。中国分方面から北国分駅のほうに向かう、このアクセスも自転車道であるとか歩道もしっかり整備されて大変便利になると思いますので、これについては、これはもう市の都市計画道路でございますので、しっかり予算も確保して早期実現に向けてよろしくお願いしたいと思います。
 そしてまた、次に伺いますけれども、この3・4・12号、これが開通した後の話になりますけれども、まだ先の話になりますけれども、今の北国分駅行きのバス路線、国府台方面から向かって中国分を通過して北国分駅に向かうルート、そしてまた須和田のほうから国分を通って北国分駅に向かうルートと2系統あると思いますけど、これもルートを、やっぱり外環ができて、そしてまたこの3・4・12号ができることによって、路線についても変更していくことが望ましいんじゃないかと思いますけれども、この辺についての市の見解について伺います。
○かつまた竜大副議長 道路交通部長。
○鈴木祐輔道路交通部長 3・4・12号開通後のバス路線についてでございます。3・4・12号のうち既に整備済みの区間では、北国分駅から国分方面の県道高塚新田市川線を経由するルートと、中国分方面の主要地方道市川松戸線を経由するルートがございます。どちらのルートの場合も市川駅まで運行されておりますが、3・4・12号全線開通後のバス路線につきましては、これについては外環道路開通後の状況も見させていただきながら、バス事業者と協議してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○かつまた竜大副議長 松葉議員。
○松葉雅浩議員 理解しました。外環が開通してから、まだその後の話でございますので、しっかりまたそのときには協議をしていただきたいと思います。
 次に移ります。(3)県立国分高校西側の市道2006号の拡幅に対する市の考えと取り組みについて伺います。市道2006号、これはちょうど県立国分高校の西側に隣接する道路でありますけれども、幅員が3メートルから4メートルということで非常に狭い道路でございます。車は一方通行になっていませんので、途中で向こうから来ると、どっちかがバックしなきゃいけないという、そういった狭い道路で、ですから、私もなるべく車ではあそこを通らないように、大回りでも回っていくほうがいいのかなということで、そんなような道路でございます。しかしながら、そこの2006号の国分高校より北側の道路、稲越自治会館に向かっての道路でありますけれども、この道路は大変広いんですね。7メートルとか9メートルとか、両側に歩道が整備してありまして非常に広い道路となっております。県立国分高等学校、これは昭和39年4月に開校された高校ということで、この市道2006号拡張に関する陳情ということで、稲越自治会会長の服部英信会長から、2月18日に陳情が提出されております。この内容を見ますと、昭和39年4月に開校された県立国分高校、この開校前に市川市、また千葉県より、この道路を拡幅したいと、そういった旨の説明があったということでございます。もう50年ぐらい前の話でございますので、私もそこにはいませんでしたけど、そのときに一部の人の反対があって実現できなかった。ちょうど国分高校の接するところの道路が、本当はあそこを拡幅する計画があった。しかしながら、実現できなかった。結果的に今の3メートルから4メートルの道路になっているという、そういった状況だというふうに伺いました。子供たちであるとか、また、高齢者の方々がやっぱり安心してこの道路を通行することはできない。そういった状況にもなっているわけでございます。この陳情の内容は、国分高校の敷地側に道路を拡幅してもらいたいと、そういったことでございます。これは県の教育委員会に対して要望をしてもらいたいと、そういった陳情が市川市議会に届いているわけでございます。市としても、市道を広げることによって市民の安全が確保される、そういった観点からも非常に大事なことだと思うんですね。そういった意味で市川市としての見解を伺います。
○かつまた竜大副議長 道路交通部長。
○鈴木祐輔道路交通部長 お答えいたします。
 市道2006号でございます。初めに、この道路の現状についてでございます。この道路は国分高校の敷地西側に接する南北方向の道路でございまして、高校南側の曽谷8丁目16番地先の市道2026号との交差点から松戸市境までの延長約700メートルの道路でございまして、このうち約250メートル区間が国分高校に接しております。現在の道路の幅員は高校北側から松戸市境までの約370メートル区間が約7メートルから9メートルとなっておりますが、高校のところについては約3メートルから4メートルでございまして、通行に支障を来す場合がございます。なお、この9メートル幅の道路区間については、登記簿等を確認したところ、昭和39年に市が両側の土地を買収しておりまして、これにより拡幅したものと考えております。そこで、陳情の市道2006号の拡幅に関する陳情でございますが、その内容といたしましては、拡幅について市から県の教育委員会へ働きかけを求める内容となっておりますから、高等学校を管轄しております千葉県教育庁にまずはお伝えするとともに、対応等について市も確認してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○かつまた竜大副議長 松葉議員。
○松葉雅浩議員 ありがとうございました。そうですね。陳情の内容について県にぜひともこういった地元の自治会から要望が来ていると、そしてまた、県としても50年ぐらい前にそうした計画をされていたわけですから、ぜひともその計画に沿って、今、反対者はどなたもいらっしゃらないということで聞いておりますので、まずは県のほうにその対応をぜひ要望していただきたいということを要望させていただいて、次の質問に移ります。
 最後の質問でありますけれども、市立小中学校のトイレ改修事業について、これまでの取り組み状況及び今後の計画について伺います。
 まずは、これまでの取り組み状況ということで伺いたいと思いますけれども、小中学校のトイレが気持ちよくトイレができると気持ちいいですよね。気持ちいいというか、教育にもかなり影響すると思うんですよね。ですから、トイレの改修というのは非常に大事な取り組みだと私は認識しております。質問に入りますけれども、これまでの市立小中学校のトイレの改修事業の進捗状況についてということで、まず、大便器の和式から洋式トイレへの設置率、これがどういうふうになっているのか。
 そしてまた、2点目、洋式トイレのうちふたがあるものとないもの、この比率について伺います。
 3点目、温水洗浄便座、この設置率、これについて伺います。
 4点目、床を湿式から乾式にした率、これについて伺います。
 5点目に、小便器の自動洗浄化及び壁かけタイプの設置率、これがどういうふうになっているのか伺います。
 6点目に、洗面所の自動洗浄化、この割合について伺います。
 7点目、屋内運動場の多目的トイレ、この整備率、これについてまずは伺います。
 そして、どういう観点で、どういう考えのもとにこれまでトイレ改修を行ってきたのか、これについて伺います。
○かつまた竜大副議長 生涯学習部長。
○千葉貴一生涯学習部長 市立小中学校のトイレ改修事業について、これまでの取り組み状況についての御質問にお答えいたします。
 初めに、市立の小中学校のトイレ改修事業の進捗状況についてでございます。学校施設のトイレにつきましては、老朽化により臭い、汚い、暗い、壊れている、怖いということで、児童生徒が学校では排便をしないといった傾向があると言われております。このようなことから、本市では年次計画を定め、学校施設のトイレ改修を進めているところでございます。そこで、学校施設のトイレ設備の改修についてでありますが、第1次トイレ改修計画を平成20年度から平成27年度の8年間を計画期間といたしまして、各学校の1系統の工事――この1系統と申しますのは、トイレ改修工事というものは排水管が1階から屋上階まで縦に配管されておりますので、校舎の各階ごとに改修するのではなくて、排水管を全て交換するといったような全面改修というふうになることから、改修は縦の1系列単位で行うということになっております。その1系統の改修で和式のトイレを洋式にする数は、1階当たり平均で7カ所程度でございますので、4階建ての校舎を例にとりますと、28カ所のトイレを洋式に改修することになります。この1次トイレ改修計画は予定どおり今年度に改修しておりまして、小中学校全体の縦系統の総数187系統に対しまして、第1次トイレ改修計画では44の系統が完了いたしました。なお、洋式トイレの設置率ということでは、47.3%となっております。
 具体的な改修工事の内容を申し上げますと、第1に清潔で乾燥が早く、しかも臭気が出にくい拭き取り清掃によるドライ式の導入、次に、汚れやすい和便器をなくし洋便器を主体とした改修、余裕あるスペースの確保と個室の拡大などとなっておりまして、従来の機能重視から利用しやすい環境づくりへの配慮や人感センサーつきの照明器具による省エネ対策の推進などを基本としております。また、学校施設は災害時の避難場所となりますことから、1階には車椅子対応のトイレを設置いたしましてバリアフリー化するとともに、直接便座に座るのを嫌がる児童生徒がおり、和式を望む意見もあると伺っておりますことから、当面は和式を1つ残しております。
 次に、御質問にありますトイレの改修における設置率についてでございますけれども、平成28年2月時点の状況で申し上げますと、大便器の洋式トイレの設置率は47.3%、洋式トイレのふたのあるものの率は95.3%、温水洗浄便座の設置率は3.1%、乾式の床の率は40.6%、小便器の自動洗浄化の率は1.1%、小便器の壁かけタイプの設置率は23.5%、洗面所の自動洗浄化の率は1.6%、屋内運動場の多目的トイレの整備率は9.1%となっております。
 続きまして、トイレの改修における考え方についてでございますけれども、大便器の洋式トイレにつきましては、家庭と同じ環境に近づけ、ふたつきのものを設置しており、床につきましては衛生面、環境面に配慮しまして、全て乾式に改修しております。なお、温水洗浄便座や小便器、洗面器の自動洗浄化につきましては、校舎の建てかえや大規模改修の際に設置を行っているところでありますけれども、製品価格が高価な点に加え、新たに電源設備が必要になること、また、製品の維持管理費や故障時の修繕費、電源の容量アップの工事など、そうした費用を見込まなくてはならないといったことから、進捗が図られているとは言えない状況でございます。
 以上でございます。
○かつまた竜大副議長 松葉議員。
○松葉雅浩議員 ありがとうございました。全体で47.3%、洋式トイレだということで理解しました。そしてまた、第1次トイレ改修計画、要するに1系統、これが平成27年度で全て完了したということですね。ですから、この28年度からいよいよ2系統目に行くと、そういうことを理解しました。また、先ほどの改修工事で人感センサーつきの照明器具による省エネ対策、これも、先ほど私も質問していなかった点でも大事な点でございますので、これは省エネで、省エネ対策はいいことだというふうに感じました。そしてまた、教室の1階には車椅子対応のトイレを設置する、これも非常に大事なことですね。これもいいことだと思っております。
 各質問をした中で、少しお話をさせていただきますけれども、初めの大便器の洋式化でありますけれども、先ほど和式便器を1つ残しているとありましたね。和式の便座が、わざわざ和式を好んで、そこでやりたいという方がいらっしゃるんですかね。その辺がちょっと私、理解できないところなんですけど、2014年12月にJIS規格の衛生器具、JISのAの5207という衛生器具から和式便器の区分が廃止になったそうです。JIS規格で衛生器具から、衛生器具じゃないということで廃止になったということで、これは和式を残しても使われない可能性が非常に大きいと私は思うんですね。これは私が思うことです。その辺もよく検討していただきたいということですね。
 それとあと、洋式トイレのふたのありなし、これもほとんどふたがついているということなんですけど、4階のこの議会のところのトイレもふたはありませんけれども、学校というのは集団生活の場でありますので、なるべく接触しないという非接触、これが大事なことだと思うんですね。感染症対策というのが大変重要だと思います。ふたに手が接触することで感染の原因をつくるという、そういうことにもなる。この辺もよく検討していただきたいと思います。
 3点目の温水洗浄便座、これはゼロかと思ったらわずかながらあるということでわかりました。快適なトイレということで、そういったこともよく検討していただきたいと。
 4点目、湿式から乾式、これはやられていると思うんですけど、トイレの衛生面であるとか環境配慮、また、掃除のしやすさ、経年変化、そういったことを考えると、進められていると思いますけれども、やっぱり乾式ということを進めていくべきだと。
 5点目に小便器の自動洗浄化、これも大事なことだと思うんですね。自動洗浄、これもやっぱり非接触、要するに押すことで手が接触するという、感染症対策として重要だと。そしてまた壁かけタイプ、要するに下に小便器が当たっていないという、そうすると下を掃除しやすい。そういったことで、今、壁かけタイプというのがかなり主流になっているということで、検討していただければと思います。
 それとまた、6点目の洗面所の自動洗浄化については、やっぱり蛇口が接触するということで、感染症対策、これは大変重要であると。ある公立学校でトイレの調査を実施したところ、菌が一番多く見つかったところ、これが蛇口のハンドルだったという、そういった調査結果があるわけでございますので、濡れている水洗というのは一番多く菌が検出されたと。今、電源が不要なタイプもかなりあるということで、そういったことも検討していただければと思います。
 また、屋内運動場、体育館の多目的トイレ、これも少しずつ整備されていると思いますけれども、これは学校施設、体育館というのは避難場所でもあるわけで、不特定多数のいろんな方々も避難所として利用されたときに、お子さん連れであるとか、障害者、高齢者の方がやっぱり利用しやすいような多目的トイレ、これもやっぱり検討していくべきだと思います。
 そういったことで、次に今後の対策について伺います。
○かつまた竜大副議長 生涯学習部長。
○千葉貴一生涯学習部長 再質問にお答えいたします。
 市内には公立の小中学校、幼稚園が63施設ございまして、各施設には複数系統のトイレがあるため、同時期に改修することはできませんけれども、維持管理面等、全体的に勘案しながら、年次計画に沿って順次計画的に改修を進めてまいりたいというふうに考えております。
 そこで、28年度以降の計画についてでございますけれども、平成28年度から各学校の2系統目のトイレ改修を実施したいと考えており、昨年度から第2次トイレ改修計画として、各学校のトイレの老朽化の状況や利用状況などの調査、確認を行ってまいりました。第2次トイレ改修計画は、当初、9年間で策定しておりましたけれども、国からの補助金が平成27年度において不採択となり、平成28年度も同様に補助金が見込めないことから、計画を見直しまして、平成28年度から平成46年度までの19年間を計画期間とする第2次トイレ改修年次計画を策定し、順次進めてまいりたいと考えております。平成28年度におきましては、中国分小学校、富美浜小学校、須和田の丘支援学校の計3校について、2系統目のトイレ改修を実施する予定にしております。なお、第2次トイレ改修計画は53系統の改修工事を予定しておりますので、第1次トイレ改修と合わせますと97系統の改修が完了することになります。また、屋内運動場の多機能トイレの整備につきましては、災害時の避難場所となりますことから、危機管理関連部門と協議を行ってまいりたいと思っております。
 いずれにいたしましても、トイレ設備の改修につきましては、校舎の建てかえ、大規模改修、長寿命化などに含めた改修などであれば国の補助金は採択される見込みであるということですので、公共施設等総合管理計画を踏まえ、平成30年度に個別計画として長期保全計画を策定していく中で、トイレ改修につきましてもさらなる進捗を図ってまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
○かつまた竜大副議長 松葉議員。
○松葉雅浩議員 ありがとうございました。屋内運動場については危機管理関連部門と協議を行っていくということでございますので、ぜひそういう方向でよろしくお願いしたいと思います。
 また、今後の計画でありますけれども、これは限られた予算の中でやっていかなきゃいけないということで、もちろんこれ、国の補助金があれば一番いいわけで、27年度も不採択になって28年度も同様に補助金が見込めないということで、丸々これを市の負担でやっていくとなると、かなり負担が大きいと思うんですね。28年度から平成46年度といったら、全部やるのに19年間もかかるんですよね。これは、今まで校舎の耐震補強、要するに児童生徒の安全ということで耐震補強工事をずっと進めてきて、これが完了して、いよいよ次はやっぱりトイレ改修だと思うんですね。やっぱり快適なトイレの施設、これが教育にも影響を大変及ぼしているということだと思うんですね。私も東国分中と稲越小に見に行きましたけど、稲越小には職員室のトイレだけは自動洗浄の水洗がついていましたけど、中学校のトイレ1系統が改修されたということで、ほとんどの生徒が休憩時間になるとそっちのトイレだけに集中して、改修されていないトイレには誰も行かない。休憩時間が終わって授業時間になったら帰らなきゃいけないという、これでは教育に支障を及ぼしてくる。私はこのトイレの改修というのは非常に大事な施策だと思うんですね。やっぱり早期に実現する。国の予算もしっかり補助金も来るような方向でやっていかなきゃいけない。これは市だけではできないわけですけれども、今後のトイレ改修について、教育長の力強い決意をよろしくお願いします。
○かつまた竜大副議長 教育長。
○田中庸惠教育長 それでは、私のほうから御答弁をさせていただきたいと思います。
 トイレ改修の私の決意ということでございますけれども、トイレ、あるいはそれ以外の学校施設には、やはりよりよい環境というんでしょうか、そういうものがやっぱり確保されるということ、それからやはり安全で安心である、そういう施設であるということが求められるんではないかというふうに思います。そして、私も学校訪問をした際に、子供たちから、あるいは教職員から、時には保護者の方々から、トイレがきれいになった、あるいはそれによってトイレが明るくなった、あるいはにおいがなくなったと一定の評価をいただいております。そういうような一定の評価を踏まえますと、やはりトイレ改修、環境改善というんでしょうか、これは非常に大事であるということを私自身も改めて、この質問を受けて感じているところでございます。御質問者のほうからも、この質問の冒頭に同様のお話がございました。私も同感でございます。しかしながら、これも御質問者おっしゃっていましたけど、やはり限られた財源の中でということがございますので、これは御指摘のように国の補助制度といいますか、補助金を十分に活用しながら、トイレ改修を初めとする学校施設の整備充実というものを年次的に、あるいは計画的にこれからも進めていくことが大事であろうと、かように考えておりますので、その点、ひとつ御理解をいただきたいというふうに思います。
 私からは以上でございます。
○かつまた竜大副議長 松葉議員。
○松葉雅浩議員 教育長、どうもありがとうございました。力強い決意を伺わせていただきました。私もやっぱり国の補助金というのは大事なことだと思いますので、私自身も国に対してそういう働きかけをしっかりやっていきたいと思います。
 以上でございます。
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○かつまた竜大副議長 三浦一成議員。
○三浦一成議員 三浦一成でございます。ただいまより通告に従いまして、順次一般質問を行わせていただきます。
 まずは1点目、アイ・リンク展望施設についてから始めさせていただきたいと思います。
 皆様御存じのとおり、JR市川駅南口から約3分の高層ビル、アイ・リンクタウンタワーズウエストは、千葉県で2番目に高い建物となっております。45階建ての地上約150メートルに所在する本施設は、すばらしい展望を無料で見ることができる施設となっています。このような展望施設は、近隣でいいますと、東京スカイツリーや東京タワー、千葉ポートタワー等、多々存在をしておりますが、無料で展望室を利用することのできる施設は、近隣ですと、高さ202メートルの東京都庁展望室、あるいは高さ115メートルのタワーホール船堀展望室が挙げられ、展望施設を保有している自治体というのはごくわずかでございます。また、千葉県内ですと、千葉ポートタワーがあります。125メートルの高さの展望室の利用には、大人420円の利用料金がかかる有料の施設となっております。このアイ・リンク展望施設の周囲には高層の建物がありません。都庁のように視界を別のビルで遮られずに周囲を見渡すことが可能となっております。市内外の皆様から好評の施設であると伺っております。そして、アクセスのよさに加え、無料で景色を楽しむことのできる本施設というものは、シティーセールスに大きく寄与するものであり、市外の皆様には市川市を知っていただくことができる。そして、市民の皆様には、より市川市を好きになっていただくことのできるすばらしい施設であると認識をしております。
 それでは、展望施設の現状についてから、まず御質問させていただきます。ワンフロアほとんどのスペースが展望施設となっている非常に広いアイ・リンク展望施設でございますが、展望の目的のほかに活用というものはされているのでしょうか。本施設の面積は非常に広い上、駅前の一等地に所在をしております。これだけの施設を管理、運営していくには相当の費用が発生していることと思います。管理、運営をしていくに当たり、年間でどのくらいの費用が発生しているのでしょうか。また、シティーセールスの面では効果的な施設であったとしても、訪れる方が極端に少ないということであれば、費用対効果には到底見合いません。1年間でどのくらいの方がアイ・リンク展望施設にいらっしゃるのかもあわせて、まずはアイ・リンク展望施設の現状から教えていただけますでしょうか。
○かつまた竜大副議長 経済部長。
○石沢昇栄経済部長 アイ・リンク展望施設――以下、展望施設と申し上げます――の来場者数や経費などにつきまして、そういった現状につきましての御質問にお答えさせていただきます。
 この展望施設は平成21年10月に、本市のシンボルとしてJR市川駅南口再開発ビルの45階に開設した、市民に憩いと交流の場を提供することを目的とする施設でございます。そこでまず、当施設の年間来場者数ですけれども、ここ数年、約21万人前後で推移しており、1日平均600人、多い日は1,300人を超える市内の公共施設でも有数のにぎわいのある施設となっております。そこで、管理運営経費についてですけれども、平成26年度の決算額で申し上げますと、主な項目といたしましては、非常勤職員の賃金、光熱水費、警備や清掃等の委託料、管理組合負担金、アイ・リンク情報コーナーの運営委託料などで約6,500万円となりますけれども、ここからアイ・リンク情報コーナーで供している飲み物の売り上げ収入などの歳入を差し引きますと、約6,000万円となっております。このほか、イベントなどの実施状況でございますけれども、市主催事業として初日の出や市民納涼花火大会といった特別観覧を実施するほか、月に1回、新人演奏家によるアイ・リンクスカイコンサートとしてミニコンサートを実施しており、多いときには200人近い方にこのコンサートを自由な雰囲気の中でお楽しみいただいております。このほか本市の各種事業の啓発やウクレレの演奏会、絵画や写真、俳句の展示といった市民の皆様による日ごろの活動の発表、地域の交流を目的とした音楽コンサートや作品展示で御利用いただいており、年間延べ40件から50件程度の利用となっております。
 以上でございます。
○かつまた竜大副議長 三浦議員。
○三浦一成議員 答弁ありがとうございます。昨年度、アイ・リンク展望施設に訪れた方は約21万人、アイ・リンク展望施設は市内の公共施設の中でも非常ににぎわっているとともに、シティーセールスに大きく寄与し、本市の活性化の起爆剤となり得る施設であることがよくわかりました。また、景色を楽しむ目的以外にも、ミニコンサートや市民の皆様の発表の場としての活用がされており、多面的に利用がされていることも伺えました。しかしながら、年間21万人の来訪者、これは横ばいで推移しているとのことでございますが、これに対して6,000万円ほどの年間の費用が発生しているというのは高額であると言わざるを得ません。そして、先日、市内在住の方にこんなことをおっしゃっていただきました。アイ・リンク展望施設の案内表示が非常にわかりづらい、それゆえ、アイ・リンク展望施設の存在すら知らない市民の方がたくさんいらっしゃると。薄々私も気づいておりましたので、その疑問を晴らすべく、市川駅前にて数名の方に無作為で選ばせていただいてお話を伺うことにいたしました。市内外の方数名にお話を伺った結果、アイ・リンク展望施設の存在を知らないと答える方が相当数いらっしゃったことに非常に驚きを隠せませんでした。私が千葉ポートタワーよりも高い場所で、景色を無料で楽しむことができますよと写真とともにお伝えをしたところ、その方は非常に驚いていらっしゃって、これから早速行ってみるわとおっしゃって、足早に向かっていかれました。その後の感想までは聞くことはできませんでしたが、その景色のすばらしさにリピーターとなり、満足して帰られたのではないかと確信をしております。
 JR市川駅改札口を出ますと、アイ・リンク展望施設に関する看板や案内表示というものは全くありません。南口にあるエスカレーターを上ると、やっと小さな看板が出てきますが、どのような施設なのかは一見するとわからず見落としてしまいがちです。そもそもこのエスカレーターを歩く方は、アイ・リンクにお住まいの方か、あるいは商業施設に用事のある方がほとんどであり、初めて市川市を訪れた方というものにはなかなか目につきづらい場所であると考えております。市民の方からの御指摘どおり、案内表示は決してわかりやすいとは言えず、初めて市川市を訪れた方も、せっかくのアイ・リンク展望施設を知る由もなく市川を去ってしまうことは想像にたやすいことであると考えています。この案内表示のわかりづらさこそが、来訪者数を右肩上がりにならず横ばいのまま推移させている大きな要因なのではないでしょうか。JR市川駅の改札からでも見える場所、初めて市川市に訪れる方にも、何だろう、行ってみようかなと、その存在を示すような案内表示を設置することはできないのでしょうか。当然、駅校内の案内表示の掲示には費用が発生することになろうかと思います。費用の点から構内の案内表示が難しいということであれば、さらなる案内表示の工夫というものはできないでしょうか。
 以上の点、伺わせていただきます。お願いします。
○かつまた竜大副議長 経済部長。
○石沢昇栄経済部長 展望施設の案内表示と周知についての御質問にお答えいたします。
 この施設は、御案内のとおり商業施設と住宅の複合ビル内にあり、居住施設の最上階に位置しております。このため、施設の開館時間帯や居住者のプライバシー、安全面などから独自の動線を設定しております。したがいまして、駅構内や地上部分からエレベーターやエスカレーターを乗り継いで入館することとなり、案内表示は行っているものの、初めて訪れる方などにはわかりにくいという側面もございます。また、JR駅構内における展望施設に関する案内表示は、広告としての取り扱いとなり、費用面から難しいものになっております。しかしながら、せっかくお越しくださる方に気持ちよく御利用いただくためにも、さらなる工夫が必要であるというふうに認識しております。今後も複合ビル固有のサイン掲出ルール、大きさや掲出場所、色合いなどでございますけれども、そういったものを守りつつ、より効果的な案内方法について検討を重ねてまいります。
 以上でございます。
○かつまた竜大副議長 三浦議員。
○三浦一成議員 答弁ありがとうございます。やはり費用の面で難しいということですが、現状のままでは横ばいの来訪者数のまま、その存在を知られることなく、アイ・リンク展望施設の強みを生かすことができないと考えております。アイ・リンク展望施設の存在が市内外の皆様にもっと知らせることができれば、必ず来訪者数はふえるでしょう。そうすれば、JR市川駅を利用される方もふえる。鉄道事業者であるJRとしても、運賃収入の点から見れば、案内表示の費用の件は少し考えていただけるのではないでしょうか。
 それでは、少し観点を変えて質問させていただきたいと思います。市川駅での案内表示も重要でございますが、市川市はほかの方法で施設の存在を周知しているのでしょうか。広報などでアイ・リンク展望施設からのすばらしい写真が紙面にて使用されているのを何度か見かけたことがあります。そのほかには、テレビや情報誌等の媒体、こういったもので積極的な周知というものは行われているのでしょうか。また、先ほど、景色を楽しむ目的以外にもミニコンサートや市民の皆様の発表の場としての活用がされており、多面的に利用がされているとの答弁がありました。これは、言うなれば利用方法としては正しい利用法であり、アイ・リンク展望施設を活用しているとは少々違うのかもしれません。初めて市川市に訪れた方には、すばらしい景色とともに市川市の魅力を知っていただきたい。市川市の緑あふれる自然や歴史を知っていただき、より多くの皆様にすばらしき文教都市市川を知っていただく必要があるのではないでしょうか。また訪れてみたい、そして住んでみたい、そう思っていただけるような活用方法というものは、今現状なされていないのでしょうか。また、活用方法としてのシャワー効果について、市川市としての認識についても伺います。
 先ほどからシティーセールスのお話をさせていただきましたが、人を集めることができるアイ・リンク展望施設に公費を投入していることには幾つか目的があり、要素があると考えております。1つは、市内外の皆様にすばらしい景色を堪能していただく憩いの場としての要素、2つ目は、市川市を知っていただくという要素、そして3つ目は、所管している部署が経済部であるということからもわかるとおり、シャワー効果の要素でございます。シャワー効果とは、デパートで上層の施設を充実させ、店舗全体の売り上げを狙うものとされております。これは、例えばデパートの最上階にレストラン街を充実させ、バーゲン会場を上層部に配置をし、その下に通常のお店の売り場を配置させるという上から下への流れをつくるということで、お食事のついでにお買い物もしていただくということを目的とした配置ですが、私は、市川市においても同じことが言えるのではないかと考えております。アイ・リンク展望施設で景色を堪能していただき、市川市の魅力を知っていただいた後、市内のお店でお買い物やお食事をしていただく、これにより市内で滞留性が生まれ、地域経済の活性化が見込まれます。
 以上の点も踏まえ、アイ・リンク展望施設をどのように周知しているのか。そして、有効活用がなされているのかお尋ねいたします。お願いします。
○かつまた竜大副議長 経済部長。
○石沢昇栄経済部長 再質問にお答えいたします。
 まず、周知についてでございますけれども、駅前にあるこの施設は、民間の発行する情報誌等に掲載されているほか、市内外でのイベント等においてもリーフレットの配布等、積極的にPRを行っているところでございます。また、市民の皆様にコンサートや作品展示などで御利用いただく機会がたくさんあり、参加者を通じて施設のPRが広がっているところでもございます。
 次に、展望施設の有効活用についてでございますけれども、この施設が市内有数の来場者を得ていることを活用し、来場者に市川市の魅力そのものをPRできる場であることを強く意識しております。平成24年度にリニューアルオープンしたアイ・リンク情報コーナーでは、市内のお菓子や伝統的工芸品の紹介と販売、東山魁夷記念館など市内施設の土産品の販売や観光スポット等をパネル展示することで本市のPRに努めております。また、御質問者も言われておりますけれども、施設来場者がお帰りの際に近隣の店舗に立ち寄られるなどの、いわゆるシャワー効果も期待できますので、地域経済の活性化にもつなげているものでございます。さらに、市民の皆様によるコンサートや作品展示を通じて芸術文化が薫る町市川を感じていただくことができ、施設の設置目的である市民の憩いと交流の場として来場者の増加にもつながっているものと考えております。
 以上でございます。
○かつまた竜大副議長 三浦議員。
○三浦一成議員 ありがとうございます。民間の情報誌というものは、コンビニや書店で売られている雑誌のことかと思いますが、そのような情報誌においても、多くの方にその存在を知っていただけるよう、積極的な周知をされているとのことで、有効活用については、アイ・リンク情報コーナーにて市川市の魅力を伝えているとのことでございました。シャワー効果についても市川市は認識をされているとのことで、市川市にとってなくてはならない施設であるということを改めて実感をしたところでございます。しかし、アイ・リンク情報コーナーの営業時間は午後6時まで、夜景を見ながらお茶をし、市内のお菓子を堪能することは現在のところできません。また、設備の面でレストランとすることができず、東京都庁展望室のように夜景を見ながら食事をしていただくということもかなわず、建物の建設の設置の段階から計画していればと非常に悔やまれます。新たな設備投資等で多額の費用をかけず、限られた予算の中で工夫をして、来訪される多くの方々に喜んでいただきたいという市川市の姿勢を伺うことができました。
 さて、ここまでアイ・リンク展望施設について伺ってまいりましたが、これが最後の質問となります。今後の取り組みについて、市川市はどのような認識をお持ちなのでしょうか。クリスマス期間の夜、施設の照明を少し暗くするライトダウンイベントが行われていました。アイ・リンク展望施設へのさらなる投資をせず、工夫をしてより多くの来訪者の方に喜んでいただけるようなイベント等は今後も継続して実施がされるのでしょうか。また、インターネットを活用した周知をさらに充実させてはいかがでしょうか。市川市では、多くの方に来訪していただける施設として、市川市動植物園があります。動植物園では、職員の方の努力により、少ない予算の中、知恵を絞り、流しカワウソを始めたことは皆様御存じのことと思います。この流しカワウソは、インターネットを発端としてニュースでも取り上げられ、一躍有名となり、その結果、市川市動植物園の来園者数もふえることとなりました。ツイッターやフェイスブックなどソーシャルネットワーキングサービス、いわゆるSNSの力は侮ることはできないと考えています。アイ・リンク展望施設を多くの皆様に知っていただく方法として、各種SNSを初めとしたインターネットを有効活用されてはいかがでしょうか。アイ・リンク展望施設の周知と有効活用に、今後どのような方向性を持っているのか、市川市として今後の取り組みについて伺わせていただきます。
○かつまた竜大副議長 経済部長。
○石沢昇栄経済部長 今後の取り組みについての御質問にお答えいたします。
 展望施設では、夏の各地の花火大会や東京スカイツリーのライトアップ、ダイヤモンド富士などを見学に来場される方も多くいらっしゃいます。また、夜景100選、日本夜景遺産に登録されていることから、今年度は月1回、夜間に施設内の照明を落として、夜景をより楽しんでいただくライトダウンイベントを実施しております。通常は三脚の使用を御遠慮いただいておりますが、ライトダウンイベントでは、これを使用可能とし、じっくりと夜景の撮影を楽しめることから好評いただき、天候に恵まれれば数十名の撮影者がお越しになっております。その際、撮影された美しい夜景写真がSNSやブログに掲載され、それを見た方が新規来場者となって展望施設にお越しいただく機会となっております。また、45階の空間はとても落ち着いて過ごすことができる空間でありますので、引き続き市民の皆様による市内の美しい風景写真などを展示したり、世代や性別を問わずお楽しみいただけるコンサートを企画するなど、今後も多くの方に展望施設に行こうと思っていただけるきっかけづくりを企画してまいりたいというふうに考えております。その際には、市公式ウエブサイトや公式フェイスブック等の活用も視野に入れ、より効果的な周知と施設の有効活用に努め、来場者の憩いと交流の場という目的のもと、安全かつ快適にお過ごしいただくことを最優先に、施設の管理運営を行ってまいります。
 以上でございます。
○かつまた竜大副議長 三浦議員。
○三浦一成議員 ありがとうございました。夏の花火大会では花火を特等席で見られるということから、見学も抽選となり、その倍率も非常に高くなっていると伺っております。先ほど申し上げたライトダウンイベントも好評ということでございまして、継続して行われるということでございました。今後も来訪者の皆様に喜ばれるようなイベントを継続していただきたいと思います。また、インターネットの有効活用を検討していただけるということで、来訪者数が右肩上がりになることを楽しみにしております。
 来訪者の憩いの場と交流の場である市川の天空の公園アイ・リンク展望施設は、市川市にとって非常に大きな観光資源です。少々高い費用が発生しているものの、アイ・リンク展望施設を手放してしまうということは、市川市にとって大きな観光資源を1つ失うことになります。厳しい財政事情を鑑みれば、入場料を徴収するということも考えられると思いますが、無料だからこそ訪れていただける施設であり、有料化してしまうと来訪者が相当数減ってしまうことは想像にたやすく、本来の目的すら失ってしまいかねません。多くの方に来訪していただけるよう、広告について鉄道事業者と協議をしていただき、多くの方に見ていただけるような案内表示の掲出方法を創出していただく。アイ・リンク展望施設を知っていただければ、必ずや来訪者数はふえることになり、本市のシティーセールスにおいて強大な力を発揮することになるでしょう。その結果、市川の地域経済が活性化され、市川に住んでみたいと思っていただける方がふえることを期待して、次の質問に移らせていただきたいと思います。
 続きまして、市川市における生活保護支給状況についてでございます。
 多様な事情により年々ふえ続ける生活保護受給者数ですが、昨今、さまざまな問題が取り沙汰されています。やはり目立ってしまうのは生活保護の不正受給ですが、悪質なケースでは警察に逮捕され、起訴されるというケースも目立ちます。今回の一般質問では、市川市の生活保護の実態をつまびらかにし、不正受給をなくすためにはどうしたらよいかを問うていきたいと思います。
 まずは、本市の生活保護支給状況についてから質問させていただきたいと思います。生活が困っている市民の方に自立を手助けするという目的で生活保護扶助費が支給されております。これは日本の助け合いの精神のあらわれであるとも言え、困っている人には手を差し伸べようという制度であることは皆様御承知のとおりでございます。根拠法令は生活保護法でございますが、日本国憲法25条では、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と生存権について規定をされており、憲法学においては論点となり得る重要な条文と認識をされております。本市の生活保護支給の現状についてどうなっているのでしょうか。まず1点目から伺わせていただきます。
○かつまた竜大副議長 福祉部長。
○安井誠一福祉部長 御質問にお答えいたします。
 初めに、扶助費の状況を申し上げますと、平成26年度決算額では127億8,221万円、前年度と比較いたしますと3.1%の増額となっております。この生活保護の扶助費は、生活困窮者に対しその困窮の程度に応じ必要な保護を行い、最低限度の生活を保障するとともに、自立を支援するため生活保護法に基づき支給しております。本市が支給しております扶助費のうち、平成26年度では医療扶助費が約42%を占めており、次いで生活扶助費が約33%、住宅扶助費が約21%となっております。この扶助費における近隣市の状況を申し上げますと、同じく平成26年度決算額で船橋市が153億228万円、松戸市が161億1,851万円、柏市が73億5,092万円となっております。
 以上でございます。
○かつまた竜大副議長 三浦議員。
○三浦一成議員 福祉部長、ありがとうございます。年々ふえ続ける扶助費の状況は、平成26年度で約128億円、対前年度比3.1%増とのことであり、市川市の予算から見ても相当の比重を占めていることがわかります。また、生活保護の扶助費の内訳について伺わせていただきましたが、医療扶助費が約42%、生活扶助費が約33%、住宅扶助費が約21%ということでございました。人口に差があるものの、近隣市と比較をしてみると、その数は極端に市川市が多いというわけではなく、船橋市が約153億円、柏市は少なく約73億円、人口が市川市とほぼ同数の松戸市は約161億円とのことでございました。やはりほかの自治体でも状況は同じであり、予算に占める割合は相当であるということがよくわかりました。
 それでは、続いて本市の生活保護支給の現状がわかったところで、不正受給に対しての対策について伺うことにいたします。先述しましたとおり、生活保護費の不正受給が近年増加していることから、この件については、市民の皆様も関心を抱いていらっしゃるようで、私のところにも多く問い合わせが寄せられることがあります。市川市としてもルールにのっとった制度運用がなされており、不正受給がないかどうか、目を光らせているところであると考えております。しかし、不正受給と一口に言っても、世間を騒がせるような詐欺のようなケースから、少々の申告漏れまでケースは多岐にわたるかと思います。では、不正受給の定義は一体どのようなものになっているのでしょうか。そして、市川市では、年間どのくらいの不正受給が発覚しているのでしょうか。市川市が講じている不正受給に対しての対策について伺わせていただきます。
○かつまた竜大副議長 福祉部長。
○安井誠一福祉部長 御質問にお答えいたします。
 初めに、生活保護費の不正受給は、生活保護法第78条に規定する不実の申告そのほか不正な手段により保護を受けることで、具体的には、収入があったにもかかわらず申告をしていなかったり、過少申告であったり、また、預貯金の未申告などがございます。不正受給の状況でございますが、今年度は2月末現在で延べ134件、約6,000万円となっております。件数に関しましては、1人の受給者が複数件ある場合もあり、人数で申し上げますと116人となっております。不正受給につきましては、就労し収入がありながら故意に収入がないと偽り不正に保護費を受給していたなどの場合や、年金や高校生のアルバイト代など申告義務があることを知らずに申告していなかった場合などがございます。これらの不正受給は、主に収入状況の調査において判明しております。国は、不正受給が増加傾向にあることなどから、平成26年7月に生活保護法を一部改正し、福祉事務所の調査権限の拡大、罰則金の額の引き上げ、不正受給に係る返還金の保護費との相殺などが実施できることとなりました。本市の不正受給への対策といたしましては、平成26年度から警察官OBを1名雇用し、不正受給防止対策指導員として、暴力的なケースや悪徳事業者と共謀するケース、刑事告訴に向けた準備などへの対応を強化しているところでございます。また、今年度は官公署や日本年金機構、各種共済などに対し資料を求めたり、銀行や信託会社などに報告を求めたりする関係先調査を行い、生活保護受給者の年金や生命保険、預貯金、給付金などの収入調査を強化しております。特に新規に生活保護申請をしてきた方の関係先調査には力を入れ、生活保護の入り口で不正受給を発生させないよう努めております。来年度からは新たに不正受給防止対策指導員及び関係先調査などを行う非常勤職員をそれぞれ1名ずつ増員し、不正受給の一層の防止を図っていくとともに、支援が必要な方には確実に生活保護が受けられるようにチェック体制などを強化してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○かつまた竜大副議長 三浦議員。
○三浦一成議員 ありがとうございました。今年度の不正受給の状況は、驚くべきことに134ケース、約6,024万円と非常に高額であるとのことでございました。しかし、ケースはやはり多岐にわたり、故意に収入がないと申告した場合、あるいは年金やアルバイト代の申告漏れ等のうっかりケースというものもあり、私たちが一般にイメージする生活保護の不正受給とは少々違うものというようなものも含まれていました。悪質なケースというものは言わずもがな、うっかりなケースであったとしても、生活保護を不正に受給するということは到底許されることではありません。当然ですが、我々市民の血税から生活保護費は支出がされるというものであり、ルールにのっとった支給がされていなければ、市民の皆様の理解は到底得られません。悪質なケースを想定し、警察OBを雇用したとのことですが、本市としても不正受給をなくすための努力は怠っておらず、まずは一安心をしたところです。しかし、不正受給対策強化を図っていても、ここまで多くの不正受給が存在していることが残念でなりません。当然、支給についてのルール、例えば収入があった場合は申告をするといったことは、事前に受給者に伝えてあるはずです。悪質なケースでなかったとしても、市民の血税から支出がされている以上、今後もしっかりと対応をしていただきたいと、そのように考えております。
 続いて、今後の本市の考え方について伺ってまいります。さきの答弁でもあったとおり、不正受給は少なくありません。どうしてここまでの数、そして金額となってしまうのでしょうか。昨今取り沙汰されている問題として、ケースワーカー不足が挙げられます。ケースワーカーとは、生活で困っていることはないかどうか、仕事は探しているか、生活保護受給者に対して月に1度程度、家庭訪問を行い、生活保護受給者からの相談を受けて自立の手助けをするというものです。国の配置数の標準は、1人のケースワーカーにつき80世帯とされています。市川市では、この基準どおりの配置数がされているのでしょうか。されていないがゆえに不正受給がふえているということはないのでしょうか。国の標準よりも少ないということであれば、ケースワーカー1人が受け持つ世帯の数はふえてしまい、月に1度の家庭訪問の実施が難しくなってしまうのではないでしょうか。ケースワーカーをふやすといってもたやすいものではありません。全国同様、市川市においてもケースワーカーが不足しているということであれば、基準どおりにケースワーカーを配置する、あるいは非常勤の職員でもって対応するということはできないでしょうか。
 さきの答弁では、医療費扶助が約42%と大きな比重を占めていることがわかりました。年々ふえていく医療扶助費について、市川市としてはどのようにお考えなのか。今後の本市の考え方について伺います。
○かつまた竜大副議長 福祉部長。
○安井誠一福祉部長 御質問にお答えいたします。
 初めに、ケースワーカーの現状でございますが、厚生労働省では、ケースワーカー1人当たりが担当する標準世帯数を80世帯としておりますが、本市におきましては、平成28年1月末現在、ケースワーカーは57名で、ケースワーカー1名の担当世帯数は平均97世帯となっております。このケースワーカーの人数につきましては、毎年増員はしておりますが、保護世帯数の増加数に追いつかず、標準世帯の1人当たり80世帯を上回る状況が続いております。また、非常勤での対応でございますが、ケースワーカーは生活に困窮する方に対し、その困窮の程度に応じ必要な保護を行い、最低限度の生活を保障するとともに、その自立を支援することを目的とし、保護者宅への訪問、保護者への支援、指導などの業務を行っております。このような業務の中で保護者との信頼関係を築き、日常生活の把握や適正な支援をするためには、約3年程度の期間が必要と考えております。また、ケースワーカーは複雑多岐にわたる課題についても迅速な対応が求められており、任期が限られている非常勤職員での対応は難しいものと考えております。しかしながら、ケースワーカーの負担を少しでも軽減するため、戸籍などの調査書の送付や記録などの書類整理、医療券や介護券の交付など非常勤職員で対応できる業務につきましては、これまでも対応しているところでございます。ちなみに、他市での非常勤職員での対応状況を申し上げますと、いずれの市も本市同様、非常勤職員での対応はしていないと聞いております。今後も適正に生活保護業務を実施していくため、庁内の関係部署とも協議を重ねながら、人員の確保に努めてまいりたいと考えております。
 次に、医療扶助費への考え方でございますが、ふえ続ける医療扶助費の抑制といたしまして、平成26年1月、生活保護法の一部改正により医師が後発医療薬品の使用が可能であると判断した場合は、可能な限り後発医療品の使用を促すこととされております。
 以上でございます。
○かつまた竜大副議長 三浦議員。
○三浦一成議員 答弁ありがとうございました。市川市のケースワーカー1人が受け持つ世帯は国標準の80世帯を上回る平均97世帯、これではケースワーカーの負担はふえて生活保護受給者一人一人と向き合う時間が少なくなってしまい、結果として不正受給を招きかねかい結果となってしまうおそれがあります。やはり全国同様、生活保護世帯の増加にケースワーカーの増員が間に合わず、市川市においても生活保護受給者の家庭訪問を行うケースワーカーの数が足りていないという現状がわかりました。生活保護受給者増の対応策として、非常勤の職員での対応は難しく、近隣市でも行っていないとの答弁でした。しかし、今後さらに生活保護受給者がふえ続けることになることが予想されています。今のままではケースワーカー1人が受け持つ世帯がさらにふえていき、悪循環を招きかねません。ケースワーカーの人員確保は、不正受給を減らすためにも急務なのではないでしょうか。公平性を担保するという観点からも、国の配置基準に近づけていただきますようにお願いをいたします。
 さて、先ほどの答弁の中で、医療扶助費の抑制策として後発医療品、いわゆるジェネリック医薬品の使用促進についてお願いをしているとのことでございました。しかし、ジェネリック医薬品の使用のお願いだけでは有効な抑制策であるとは言い切れません。生活保護受給者が通院をした場合、医療費は全額本市の負担となります。加えて生活扶助費や住宅扶助費もあるわけです。さきの答弁のほかに、ふえ続ける医療扶助費について市川市として対策をしていることはないのでしょうか。また、先ほどからも申し上げているとおり、今後も生活保護受給者数はどんどんふえていくことが予想されています。制度として成り立ってはいますが、やがてやってくる人口減の時代とともに、さらなる厳しい財政状況になることも予想ができます。今後について、本市はどのように考えているのでしょうか。今後の本市の考え方について伺います。よろしくお願いします。
○かつまた竜大副議長 福祉部長。
○安井誠一福祉部長 再質問にお答えいたします。
 医療扶助費へのそのほかの対策についてでございますが、市で委嘱しております嘱託医に医療扶助に関する申請書や医療要否意見書などの審査をお願いし、審査結果をもとに医療機関への病状調査や、保護者への指導などを行い、適正な医療扶助を実施しております。生活保護は最後のセーフティーネットとなる制度でございます。業務遂行に当たりましては、信頼性が損なわれることなく、生活保護を受けるべき方が受給し、受けてはならない方が受給しないように、今後も適正な生活保護業務を行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○かつまた竜大副議長 三浦議員。
○三浦一成議員 ありがとうございます。嘱託医への審査、それに基づく医療機関への病状調査や保護者への指導により医療扶助費を抑制していくとのことでございました。また、市川市としては、最後のセーフティーネットとして適正な運営を図っていくとのことで、今後、生活保護費の不正受給が減り、公平性が確保されていくことを望みます。
 議論が分かれるところですが、大分県別府市では、生活保護でパチンコ禁止というものを25年もの間続けているそうです。さきに申し上げた生活保護法の根拠となる憲法25条の中の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」という条文ですけれども、こちらにはパチンコや競輪場での遊戯は当てはまらないとして、職員によるパチンコ店や競輪場で調査を行い、生活保護受給者を発見した場合は支給停止の処分など誓約書にのっとって行っているとのことでございました、私個人の見解といたしましては、パチンコや競輪場での遊戯は、いわゆるギャンブルと言われるものであり、およそ一般生活を行っていく上では必ずしも必要ではないものであると考えております。しかし、法令との兼ね合い、議論が分かれるものでございますので、本市における生活保護受給者に対してのギャンブル禁止については、経緯をしっかりと見守りつつ、また、検討をしていただきたいものの1つであると考えております。一生懸命働いても生活保護受給者を下回る生活水準で日々の生活を送っている市民の方というのはいらっしゃるはずです。頑張って社会で生き、働き、生活をしている方が報われない、そういったことがないよう、今後も適正な生活保護の実施を行っていただきますようお願いいたします。
 それでは、最後の質問に移らせていただきます。北部地域、特に北国分、堀之内、国府台、稲越町における犯罪発生状況並びに防犯体制及び消防行政のうちの消防体制の現状について質問をさせていただきます。
 我々市議会議員の責務は、究極的に申し上げますと、市民の皆様の生命、身体、財産、こういったものを守ることであると私は自負をしております。つい先日、市内某所にて住宅の火災が、小規模ではありますが発生したと聞きました。幸いなことに死傷者はいなかったそうです。しかし、火災は一たび発生をしてしまいますと、家屋や自動車など財産を一瞬で失ってしまうほか、生命や身体にも危険が及ぶおそれがあります。特に冬季、冬の間は暖房器具を使用する機会がふえますので、その分、火災もふえてしまう。そういった機会もあるかと思います。また、故意を明確に持ち、他人の生命、身体、財産を不当に侵害する刑法犯の脅威というものもあります。非常に残念なことではありますが、昨年末に市内で発生した住居への連続落書き事件、コンビニや郵便局への強盗事件、こういった凶悪犯が発生しており、市川市の魅力である平穏な住環境が脅かされつつあります。さきに挙げた北部地域は、木々が生い茂って緑が多い箇所がある、あるいは暗がりで人目につきづらい場所、人通りが極端に少ない場所、家が少ない場所、こういった箇所が点在をしている地域でございます。この地域の犯罪発生状況並びに防犯体制について、どのようになっているのでしょうか、伺わせていただきます。
 また、住宅が密集していて道幅が極端に狭い道路が存在している地域でもあります。車が1台通れるか通れないかといったような狭隘道路といったようなものも数多く存在をしている地域でございます。そのような地域で火災が発生した場合は、どのように消火活動をされるのでしょうか。そして、狭隘道路に加え、渋滞が頻発している道路も北部には数多く存在をしております。北西部地域において火災や事故、こういったものが発生した場合の到着までの平均の所要時間についても教えていただけますでしょうか。
 以上、特に北国分、堀之内、国府台、稲越町、この地域における犯罪発生状況並びに防犯体制及び消防行政のうちの消防体制の現状について伺わせていただきます。
○かつまた竜大副議長 消防局長。
○高橋文夫消防局長 北部地域の消防体制についてお答えいたします。
 北部地域のうち堀之内、北国分、国府台地域などは、西消防署と国府台出張所が警備しております。また、稲越、曽谷地域などは北消防署と曽谷出張所が警備しておりまして、火災を初め各種の災害に対応しているところでございます。なお、各消防署の配置車両につきましては、西消防署には消防ポンプ自動車、資材搬送車、高規格救急車などを配備しております。国府台出張所には消防ポンプ自動車、高規格救急車などを配備しております。また、北消防署につきましては、北部地域の防災拠点としまして消防力を強化するため、平成23年12月1日に大野訓練所を併設して新築・開所したものでございます。配備車両につきましては、消防ポンプ自動車、はしご車、救助工作車、水槽車などを配備しておりまして、曽谷出張所には消防ポンプ自動車、軽消防自動車などを配備しております。なお、消防ポンプ自動車には700リットル、水槽車には500リットルの水をそれぞれ積載しております。
 次に、出動体制でございます。市内全域において車両の位置を管理するシステムによりまして直近の車両が選定され、出動することになっております。また、消防車が進入しにくい狭い道路があるような地域での消防活動につきましては、曽谷出張所に配備されております軽消防自動車や消防車両に装備しております小型ポンプなどによりまして、消火栓などの水源からホースをつなぎ合わせ消防活動を行っているところでございます。いずれにいたしましても、管轄する地域の道路状況など地域の特性を考慮しまして出動計画を作成しておりますので、被害が拡大することのないよう万全の体制をとっております。
 次に、出動から現場到着までの平均所要時間についてですが、平成27年中における市内全体の火災出動の平均時間は7分34秒となっております。北西部地域を算出しますと、平均時間は10分46秒となります。北西部地域における到着時間の数値だけを見ますと、市内平均より時間を要しておりますが、隣接地との応援体制が強化されておりますので、北西部地域では松戸市などからの応援体制も円滑なものとなっておりますことから、市川市全体で見れば消防力は確保されているものと考えております。
 以上でございます。
○かつまた竜大副議長 市民部長。
○莇 俊郎市民部長 私からは北部地域の防犯対策についてお答えいたします。
 初めに、本市の犯罪認知件数の現状でありますが、千葉県警察本部の発表では、平成14年の1万4,145件をピークに減少傾向であり、平成27年はピーク時に比べて65.4%減の4,893件となっております。また、平成27年の犯罪の内訳ですが、自転車盗が最も多く1,484件と全体の30%以上を占めており、前年と比べて微増しております。そのほかの犯罪につきましては、全体的に減少しております。一方、近年ふえていた振り込め詐欺は、平成26年の69件、被害額約2億3,400万円に対して、27年は64件、被害額は約1億6,700万円と減少しましたが、依然として多くの被害額となっております。そこで、御質問の北部地域における犯罪発生状況ですが、街頭犯罪のひったくり、自動車盗、オートバイ盗、自転車盗、車上狙い、部品狙いと侵入犯罪の空き巣、忍び込みを合わせた平成27年の犯罪認知件数は北国分地区が5件、堀之内地区が13件、国府台地区が17件、稲越町地区が13件となっております。このような状況のもと、この北部地域では犯罪を未然に防ぐために、それぞれの自治会で構成される自主防犯団体やオレンジ色の帽子をかぶって個人で活動するボランティアパトロールなど、地域の方々に積極的な防犯活動を行っていただいているところであります。
 以上でございます。
○かつまた竜大副議長 三浦議員。
○三浦一成議員 答弁それぞれいただきましてありがとうございます。犯罪発生状況並びに防犯体制、消防行政のうち消防体制の現状について伺わせていただきました。まず、犯罪の発生状況並びに防犯体制についてですが、街頭犯罪に分類される犯罪が北国分では5件、堀之内では13件、国府台では17件、稲越では13件ということですね。そこまで犯罪の件数自体は多くないと思えるものの、先述したとおり人通りの少ない箇所や暗がりが点在しているという点を鑑みますと、現状は犯罪が減少傾向であるとはいえ、今後、犯罪がふえていかないとは言い切れない状況でございます。犯罪を未然に防ぐため、市民の皆様が積極的に活動されているとのことで、地域で青パト等の活動を目にすることもございます。犯罪の件数が少ないのも、日ごろ積極的に防犯活動をされている市民の皆様の御尽力のたまものであると思います。
 また、消防体制の現状については、消防署は現状、適正に配置されていると同時に、一定の消防力を堅持し、火災発生時には国府台出張所及び曽谷出張所から消防ポンプ車や救助工作車、活動現場を指揮する指揮隊を出動させる体制が整っているとの答弁でございました。北西部地域の問題である消防車両の進入しづらい道幅の狭い道路については、軽消防車であったり、台車でホースを移動させるホースカーであったり、小型動力ポンプにて火災現場まで行くことができ、迅速な消火活動ができる体制が整っているとのことで非常に安心をしております。また、北西部地域では渋滞が頻繁に発生している箇所が多いこと、道幅の狭い道路が多いことによる火災現場への到着遅延というものが懸念されておりますが、市内平均よりは長いものの、おおむね10分ほどで到着するとのことでございました。1分1秒が大切なことは消防局長も御承知のことと思います。到着時間のさらなる短縮がされますようお願いを重ねて申し上げます。
 それでは、北部地域における消防行政及び防犯対策の課題についてと、今後の考え方につきまして一括してお尋ねをさせていただきたいと思います。
 まず、北部地域における消防体制の課題と今後の考え方についてです。今後、この北部地域では、ただいま建設中の外環道が開通をし、道の駅が開業する予定となっております。外環道と道の駅が開業すれば、北部地域の交通量は今よりも多くなることが予想されております。私は、外環道、道の駅開業による北部地域の交通量増大が今後の北部地域における消防体制の課題であると、そのように認識をしております。交通量増大により多種多様な事故が発生する可能性があり、それに伴い消防の出動機会もふえる可能性が予測されています。外環道での事故により、例えば車両火災が発生した際、消防としてどのような対応をされるのでしょうか。今のうちからあらかじめ対応策を練っておき、開業と同時に対応ができる体制を整えておく必要があるのではないでしょうか。
 続きまして、北部地域における防犯体制の課題と今後の考え方について伺います。北総鉄道北国分駅がある北国分、そして、その周りの国府台、堀之内、稲越町には交番は存在せず、最寄りの交番はじゅん菜池にある中国分交番のみとなっています。最寄りの交番とはいえ、北国分駅からは自転車でも約20分程度かかってしまう距離に存在をしておりますので、付近の住民の方からは、落とし物を発見したとしても交番まで届けることができない、犯罪に巻き込まれた際、駆け込むところがなく怖い思いをするかもしれないと不安に思う方がたくさんいらっしゃいます。これらの地区には相当数の方がお住まいであると同時に、市内で高齢化が進んでいる地域の1つでもあります。同時に、小さなお子様と一緒に暮らしている世帯も多く、何かあったときにどうしようと思う住民の方は本当に多くいらっしゃるようです。今までに何度も地元の皆様から交番設置の要望が出されているはずですが、いまだ交番設置には至っておりません。これは、交番設置の基準があり、その基準を満たしていないがため、交番が設置されないということなのでしょうか。また、北国分駅前には北部地域に交番が設置されていないことへの代替策なのか、移動交番が定期的に開設されております。しかし、北国分駅前の移動交番は毎日開設されていないことに加え、昼間の時間帯のみの開設でございます。犯罪の起きやすい時間帯である夜間の開設がされておりません。これでは付近にお住まいの皆様の不安を払拭できるとは言いがたく、目先の代替策ということであれば、夜間の時間帯での移動交番の開設、あるいは移動交番の開設回数をふやしていただくということも必要なのではないかと考えております。
 また、昨今、南大野の地区ではコンビニ防犯ボックスが設置され、運用が開始されることとなりました。交番の設置ができないということであれば、交番にかわる代替策として、この防犯ボックスを北国分駅前に設置することはできないのでしょうか。市川市としても付近にお住まいの皆様から何度も交番設置の要望が出されているということは御存じのはずであり、北部地域への交番は必要であると認識をされているはずです。今後、北部地域への交番設置要望を引き続きしていただくということは可能でしょうか。
 以上、それでは北部地域における消防行政及び防犯体制の課題について、今後の考え方につきまして総括してお尋ねいたします。よろしくお願いします。
○かつまた竜大副議長 消防局長。
○高橋文夫消防局長 再質問にお答えする前に発言の訂正をお願いいたします。
 配置車両の答弁におきまして、水槽車の積載量について5,000リットルと発言すべきところ、500リットルと発言してしまいました。5,000リットルに訂正をお願いいたします
○かつまた竜大副議長 ただいまの申し出のとおり発言の訂正を許可いたします。
○高橋文夫消防局長 北部地域における消防体制の課題などについてお答えいたします。
 東京外郭環状道路の整備に当たっては、これまでにも施工業者などと調整を図っておりまして、消防活動や救急活動が円滑に行えるよう、消火栓や送水口、避難階段などさまざまな協議をしてまいりました。このような中、東京外郭環状道路は進入経路の選定が課題となりまして、現在の高速道路と同様に他市との連携が大変重要となってまいります。このことから、関係市であります松戸市、浦安市、東京都などと調整を行いまして、相互応援体制の区分など消防機関の統一事項について協議を進めているところでございます。また、車両火災への対応につきましては、消防車両に積載してあります水、そして油火災にも対応可能な消火薬剤によりまして対応することとなっております。いずれにいたしましても、特異な災害を初めさまざまな災害にも対応できるよう、日ごろより各関係機関と連携した訓練を実施しまして、さらなる消防力の充実強化に努めてまいりたい、このように考えております。
 以上でございます。
○かつまた竜大副議長 市民部長。
○莇 俊郎市民部長 御質問にお答えします。
 御質問の北国分駅周辺の最寄りの交番は中国分交番になりますが、駅からは直線で約2キロメートル離れております。
 次に、交番の設置基準ですが、市川警察署に確認したところ、明確な基準はないが、交番の新設は事件や事故の発生率、急激な人口の増加、また、ほかの警察施設との関係などを考慮して判断しているとの回答でありました。こういった陳情とは別になりますが、日ごろ、市から行っている要望に対する所轄の警察署からの回答といたしましては、警察官の数には限りがあり、現在でも警察官が不足している状況から、交番の新設は非常に厳しい状況であるということでありました。一方、交番にかわるものとして、警察車両による移動交番の開設があります。現在、市川警察署管内に2台の移動交番車が配置されており、北国分駅前にも移動交番車を午前10時から11時30分、午後2時から3時30分の時間帯で、月に10回程度の開設をしているとのことであります。しかしながら、開設時間が限られることや、夜間の対応ができないなどの課題があるものと認識しております。
 また、交番にかわる代替策の2つ目として、いわゆるコンビニ防犯ボックスの活用があります。この事業は、平成25年11月に本市の南大野と千葉市のコンビニエンスストアの敷地に一定時間、警察官OBが常駐するコンビニ防犯ボックスを設置したものです。しかしながら、昨年、県内のコンビニエンスストアが加盟する日本フランチャイズチェーン協会がこの事業から撤退したことから、現在、新たにコンビニエンスストアへの防犯ボックスを設置することができない状況となっております。一方、昨年、柏市と船橋市に新設された防犯ボックスはドラッグストアの駐車場と駅前の市有地に設置されたものであります。こうした状況から、本市の今後の防犯ボックス設置につきましては、設置場所の確保が課題であるものと認識しております。
 次に、今後の対応であります。北部地域の防犯設置につきましては、これまでも地域の自治会から要望が出ていますことから、引き続き千葉県警察本部並びに市川警察署に要望してまいりたいと考えております。また、代替としての移動交番につきましても、開設時間が限られていることから、他の時間帯、特に夕方などで開設していただけるよう要望していきたいと考えております。
 それと、先ほど私、北部地域の交番設置と申し上げなければいけないところ、北部地域の防犯設置というふうに言ってしまいました。交番設置に改めさせていただきたいと思います。
 以上であります。
○かつまた竜大副議長 ただいまの申し出のとおり発言の訂正を許可いたします。
 三浦議員。
○三浦一成議員 ありがとうございました。もう時間が残り少なくなってしまいましたが、防犯体制、そして消防行政についてはしっかりとした万全の体制を築いていただけるということが確信されました。私は、今、北国分・堀之内地域に住んでおります。そして、交番がないことも日々、不便に感じております。日々、市民の皆様から本当に多く、火事が怖い、消防車はちゃんと来るのというお話と、そして防犯に対して怖い、しっかりとやってほしいというお声を本当にいただきます。どうか引き続き千葉県警察本部に対して交番設置の要望をさせていただくことをお願いします。そして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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○かつまた竜大副議長 この際、暫時休憩いたします。
午後3時休憩


午後3時30分開議
○中山幸紀議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第1一般質問を継続いたします。
 青山ひろかず議員。
○青山ひろかず議員 こんにちは。自由民主党市川の青山ひろかずでございます。通告に従いまして、初回より一問一答で質問をいたします。前座の同会派の三浦一成議員が流暢な一般質問をした後なので随分緊張しておりますが、よろしくお願いします。
 大きく分けて文化行政、道路交通行政、そして教育行政についてお伺いします。道路交通行政については、わくわくバスについてのイとウは一緒に質問いたしますので、よろしくお願いいたします。
 では、初めに文化行政、街回遊展についてお伺いします。
 平成28年度に19回目となる街回遊展のこれまでの実績とその成果についてお伺いします。市長は、今回の施政方針において重点的な施策の1つに「地域の魅力の向上」を掲げ、地域の特性を生かしたまちづくりを図っていくと述べております。市川市内には各所に歴史や文化のある場所や建物が多く残っております。特に行徳地域は、古くから江戸時代の交通の拠点であり、歴史的、文化的資産も多く残っています。常夜灯や徳川家康がタカ狩りの際に通ったと言われる権現道、江戸時代に開削された農業用水路の内匠堀など、昔をしのばせる町並みも多く残されています。また、江戸川などの水辺環境では、夏から秋にかけては休日になると市外からもハゼ釣りや妙典のスーパー堤防脇でのバーベキューでにぎわいを見せ、多くの方が訪れる非常に魅力的な町であると感じているところでございます。これは行徳だけに限ったことではありません。市街化がこれだけ進んでも、市内各所には歴史的、文化的資産が多く残されており、また、豊かな自然環境も残る歴史と文化の町であると思っております。
 市川市では、こうした地域の資源を生かして地域の魅力を引き出すとともに、町の活性化を図っていく目的として街回遊展を実施していますが、毎年このイベントを実施していますが、市川市の魅力を広く発信していくという意味では効果的な事業ではないかと感じているところでございます。この街回遊展については、行徳地域でも行徳寺のまち回遊展が毎年行われています。また、27年度は第18回市川街回遊展を実施したと報告されておりますが、28年度、19回目の開催を迎えることになりますが、これまでの実績とその成果についてお伺いします。
○中山幸紀議長 文化スポーツ部長。
○中田直喜文化スポーツ部長 街回遊展のこれまでの実績と成果についてお答えいたします。
 街回遊展は市内各地域の魅力を引き出すとともに、文化芸術を通して多くの人々との交流を図ることを目的として、平成11年度から実施しております。各地域の歴史的、文化的資産等を歩いて回遊することで、その地域の魅力を再発見し、さまざまな交流を促進していくものでございます。街回遊展の実績といたしましては、これまでに18回実施しておりまして、開催地域といたしましては、市川・真間地区が4回、中山地区が3回、次いで行徳地区と八幡地区が各2回、それ以外では大野地区、国府台・矢切地区、須和田・国分地区、信篤・二俣地区、曽谷地区、中国分地区、妙典地区となっております。街回遊展での主なイベント内容といたしましては、文化的、歴史的資産などをめぐるガイドツアーやスタンプラリー、また、お茶席や落語寄席、その地域の伝承民話の紹介、俳句、写真などの展示、さらに地域の学校などの吹奏楽部の演奏や商店会などにも御協力いただき実施しております。毎年2日間の開催で、延べ1万人を超える来場者があり、それぞれの地域ならではの魅力を紹介し、多くの方に楽しんでいただいているところでございます。
 そこで、これまでの成果についてでございますが、開催に当たりましては、地域の自治会や地元商店会、市内文化団体などと実行委員会を組織し、町歩きの拠点となる場所の選定やイベント内容、ボランティアの募集等の企画運営などについて何度も会議を開催し、協議しております。このように準備の段階から多くの方にかかわっていただくことにより、地域の方々の一体感がより深まっているものと考えております。そのほかにもイベントを通して文化団体や学校などとも連携していくことで、その後の地域活動におきましてもスムーズに連携が図れるようになり、相乗効果が生まれております。また、過去の開催を機に、八幡地区では回遊展in八幡、行徳地区では行徳寺のまち回遊展といった地域住民が主催する回遊展も開催されるなど、町の活性化にもつながっているものと考えております。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 青山議員。
○青山ひろかず議員 街回遊展の実績、成果について答弁をお伺いいたしましてありがとうございます。開催地の選定方法、そして今後の展望についてお伺いしたいと思います。毎回延べ1万人以上の来場者があるというのは、それだけ市川市の歴史と文化に興味がある市民が多いと解釈できます。歴史に学ぶことは大切なことであると思っていますが、先ほどの答弁では、開催実績として市川・真間地区が4回、中山地区が3回、次いで行徳地区と八幡地区が2回と答弁がありました。また、そのほか、大野地区とか国府台・矢切、須和田・国分、信篤・二俣、曽谷、中国分地域、妙典地域と数多くの街回遊展が行われていることに大変喜ばしく思っておるところでございます。行徳地域と八幡地区では地域が主催の回遊展が毎回開催されているということであり、こういった取り組みが広がっていくことは非常に大切なことであると考えます。街回遊展の全市的な展望という意味では、まだ開催されていない地域もあるようです。
 そこで質問です。開催地域の選定方法について、どのように決めているのか、また、今後どのような形で進めていくのかお伺いします。
○中山幸紀議長 文化スポーツ部長。
○中田直喜文化スポーツ部長 回遊展の開催地域の選定方法と今後の展望についてお答えいたします。
 開催地域の選定方法につきましては、開催当初は文化資産が数多く点在している地域を候補として、市内で活動している文化団体と協議の上、開催地を決定しておりました。平成24年度以降の開催地の選定につきましては、事前に地域の方々の意向を把握するために、自治会連合協議会の御協力をいただき、開催地についての意向を調査するアンケートを実施いたしました。その結果をもとに街回遊展の開催に興味があると御回答いただいた自治会と協議いたしまして開催地域を決定してきたところでございます。平成28年度以降の開催に当たりましても、27年7月に改めて自治会連合協議会へアンケート調査を実施し、地域の方々の意向を伺ったところでございます。その結果、複数の自治会から自分の地域で実施したい、あるいは興味があるとの御回答をいただき、現在、この自治会と街回遊展の開催について、順次御相談させていただいている状況でございます。今後の考え方といたしましては、より地域を主体としたイベントとして街回遊展を開催してまいりたいと考えております。また、昨年の市川街回遊展では、市川地区で毎年実施されております胡録神社の祭礼の時期と合わせて開催し、大変盛況でありましたことから、地域のイベントとも積極的にタイアップしていきたいと考えております。
 いずれにいたしましても、街回遊展を通して地域の魅力を再発見し、地域の方々、さらにはそこでかかわった方々との交流が活発に行われるとともに、市内外から多くの来場者にお越しいただき、町が活性化するよう進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 青山議員。
○青山ひろかず議員 御答弁ありがとうございました。再質問ですけれども、南行徳地区での開催についてお伺いしたいと思います。開催地域の選定方法について、地域活動代表である自治会の意向を聞いて決定しているということはわかりました。また、地域主体のイベントとして今後も進めていくとの展望もお聞きしましたが、来年度以降の開催地について、現在アンケートをもとに相談しているということであるが、行徳地域でも南行徳地区での開催実績はなかったと認識しております。南行徳地区でも平成22年4月に広尾防災公園ができ、地域一帯が再整備されています。また、旧行徳街道周辺にも歴史のある寺院や神社があり、また、6月下旬の、これは私の地元の湊水神宮の祭礼があります。また、この7月14日にも、これも私の地元であります湊新田の胡録神社の祭礼もあり、例年、大変盛況であり、多くの人でにぎわっているところでございます。ことしもまた10月には四カ村の大祭が予定されており、こういった祭礼に合わせることで、町も非常に活気づくと思います。先ほど地域主体のイベントと一体としてやっていくという答弁もございました。そこで、開催地の候補として、南行徳地区での開催に対する考え方を伺います。
○中山幸紀議長 文化スポーツ部長。
○中田直喜文化スポーツ部長 南行徳地区での開催についての再質問にお答えいたします。
 先ほど御答弁いたしました開催を希望している複数の自治会の中には、南行徳地区の自治会も含まれております。開催地を決める交渉の過程において、これまでに開催実績がない南行徳地区の自治会が興味を示していただいている点は、開催地を決める大きなポイントになると考えております。また、御質問者のおっしゃるとおり、南行徳地区には魅力的なイベントや祭礼並びに数多くの歴史的、文化的資産などがあると認識しておりますので、引き続き関係者と実現に向けて協議を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 青山議員。
○青山ひろかず議員 どうもありがとうございました。では、まとめということで、街回遊展の開催地の決定方法や今後の展望について伺いました。行徳地域は行徳まつりや、さきに答弁のあった行徳寺のまち回遊展など住民主体の活動の盛んな地域であります。旧街道沿いには歴史的、文化的資産や広尾防災公園の魅力的な場所も多く存在しております。広尾防災公園のバラの庭園は大変きれいであります。新たに開発された地域とともに魅力を発信していけるよう、市でも考えてほしいと思っているところでございます。行徳野鳥観察舎なども含め、コミュニティバスの活用により回遊ルートを広げていくことも考えられると思いますので、特に南行徳地域での開催を実現していただきたく強く要望します。そうしますと、北の動植物園、南の野鳥観察舎、そこにコミュニティバスが走って回るということは大変夢のあることではないかと思っておるところであります。また、これは市川市のシティーセールスにつながっていくんではないかなと思っているところでございます。
 また、現在、芳澤ガーデンギャラリーにおいて第17回市川の文化人展「市川の匠展」が開催され、千葉県指定伝統的工芸品が展示されております。そこでは、行徳神輿の中台實さん、湊新田の屏風建具師の田島義弘さんなどの6名の方のわざと伝統美の世界を紹介しているところでございます。この市川文化人展、そして街回遊展は、他市にない事業だと思います。今後も各地域の方々の意見を酌み取り、市川ならではの文化事業を推進していただきたいところでございます。これは強く要望いたします。
 これで私のこの文化行政についての質問は終わりにします。また、中田文化スポーツ部長には、長い間、市政の発展に尽力されまして、まことにありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。
 続いては交通行政、わくわくバスについてでございます。
 コミュニティバス南部ルート、通称わくわくバスについてでありますが、これまでもわくわくバスについては何回も質問してきまして、鈴木部長には大変御迷惑をおかけしております。これは私の本当に政治生命をかけた、また地域の要望でありますことから、強く何回も質問してまいりました。また、市長におかれましても大変御迷惑をおかけします。これはこのシティーの市長の政策の魅力アップにつながるんではないかなというところでございます。そういうところで、わくわくバスの小型化、運行計画の見直しを中心に質問してまいりました。昨年6月に利用者アンケート結果などについても質問しました。そのアンケート結果から、利用者の方々からの要望、御意見は、車の小型化に関する内容が23%、運行本数に関する内容が19%、そして運行ルートに関する内容が16%だったということが明らかになりました。一方、道路交通部長からは、今後も引き続き市川市コミュニティバスの運行指針を維持しつつ、地域の皆様の協力をいただきながら運行していきたい旨の答弁がありました。
 そこで伺います。地域の皆様の協力を得るには、地域の皆様のニーズに合ったバスの運行であることが必要条件と考えますが、車両の小型化に関する内容が23%寄せられたことについて、どのように受けとめているのかをお伺いします。
 また、地域の皆様の協力をいただきながら運行していくことについてどのように実施していくのか、わかりやすくお答えお願いいたします。
○中山幸紀議長 道路交通部長。
○鈴木祐輔道路交通部長 お答えいたします。
 わくわくバスにつきましては、平成27年、昨年6月1日から6月30日まで、利便性の向上と、さらに多くの方々に御利用いただくことを目的にアンケート調査を実施しておりまして、242件の御意見や御要望をいただいております。この中で、車両の小型化に関する御意見は全体の23%、57件寄せられておりまして、その回答を寄せられた方々の傾向といいますか、そのようなものを分析したところ、年齢につきましては、50歳の方々以上、あと、利用頻度は月に数回、定期的に利用なさっており、地域としては新井、相之川、島尻といった比較的狭い道路を通る地域からの御意見をいただいたところであります。車両の件につきましては、現在使用しております車両の更新時期に合わせまして、今後、市川市コミュニティバス南部ルート実行委員会において検討することとしておりますことから、地域の皆様方から寄せられました御意見を参考にして、今後も検討してまいりたいと思っております。
 次に、地域の皆様の御協力という点でございます。コミュニティバスは交通不便地と駅や公共施設を結んでおりますけれども、幹線道路以外の住宅地内の道路を通行することもございます。このような道路では、例えば御自宅の前のバス停の配置とか、歩道のない道路を通行する場合がございます。また、運行ルートにつきましても、交通不便地を解消するため、大きく迂回しながら運行いたしておりますので、目的地までの最短距離で到着するものではございませんので、乗車時間が長くなりがちとなっております。このような運行形態ではございますけれども、地域の足としてコミュニティバスを継続して運行していくためには、運行ルートの地域の皆様が積極的に御利用いただき、乗り続けていただくことが必要不可欠と考えておりますので、地域の皆様の御理解と御協力が今後も必要であると認識しております。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 青山議員。
○青山ひろかず議員 ありがとうございました。これについては再質問はしないということなので、今言われた地域の皆様から寄せられた御意見を参考に検討していくということでありますから、十分に検討して、また、コミュニティバス運行指針であります交通不便地域を解消するためということで、その辺を十分練ってもらって、皆様に愛されるコミュニティバスにしていきたいなというふうに思っているところでございます。また、今、部長が答弁しました乗り続けていただくことが不可欠であるということでありますので、この地域の皆様の協力が必要であると認識しているということです。これは十分検討していただきたいと思っております。
 続きまして、そこで、次に9月定例会以降の検討状況についてお伺いします。6月に実施したアンケート結果では、車両の小型化や運行本数への要望が多く寄せられました。そこで、利用者の方々からいただきました要望、御意見と、さきに提出されました福栄かもめ自治会からの御要望に対して、どのような方針で、どのような検討をしていくのかお伺いします。
○中山幸紀議長 道路交通部長。
○鈴木祐輔道路交通部長 お答えいたします。
 初めに、9月定例会以降の検討状況でございます。昨年10月27日に開催されました実行委員会では、アンケートでいただいた242件の御意見を内容ごとに短期的な課題と長期的な課題とに分類しまして、今後の取り組みについて検討いたしました。具体的には、短期的課題といたしましては、現代産業科学館から妙典駅の間の増便やバス停の改善とし、長期的な課題といたしましては、車両にかかわる件や運行本数の増便としております。次年度以降の検討課題とさせていただいておるところであります。
 次に、平成27年4月13日付で福栄かもめ自治会様からいただいております行徳野鳥観察舎駐車場付近までルートを延伸するという御要望につきましては、先ほどの実行委員会において、バスを走行するためには安全性の確保が必要でありますことや、ルートの変更によりまして運行時間が延びることなどにより、現在利用されている方々の利便性が損なわれ、利用者の減少につながるリスクがある等の御意見をいただいております。それにより延伸は難しいとの結論に至ったところであります。この点につきましては、御要望の皆様に御説明をさせていただいております。その後、平成27年10月20日に同自治会の方から、交差点拡幅等の交通環境の改善、あるいは小型バスを導入する御提案により行徳野鳥観察舎駐車場付近までルートを延伸する要望というものが、575名の署名を添えて再度提出されております。このような再要望につきましても、改めて実行委員会において検討しておりましたが、交差点の拡幅と申しますのは民地の買収を伴う大規模な改修が必要となりますことや、小型バスの導入という点については、小型バスと現在のわくわくバスのホイールベースは変わりませんことから、例えばバスを小型化したといたしましても狭い交差点を安全に曲がることができない等の意見がございまして、わくわくバスの運行ルートの変更につきましては、やはり延伸は難しいということとなったものでございます。その結果につきましては、先月、御要望の方々に改めてお伝えしたところでございます。
 次に、今後のスケジュールでございます。平成28年度は現代産業科学館から妙典駅の間の増便やバス停の改善を検討することとなっております。29年度以降は現在の車両の入れかえ時期に合わせた車両にかかわる件、それと現代産業科学館から妙典駅間の増便の検討がございます。その後に全体の運行本数の増便等についてそれぞれ検討を進めていくこととなっております。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 青山議員。
○青山ひろかず議員 ありがとうございました。コミュニティバス、この行徳のわくわくバスですね。試験走行を含めてもう10年たっているわけでございますが、この間、福栄かもめ自治会の要望で道路の拡幅、小型バスはどうしても曲がり切れないというふうな答弁でありましたが、これは道路拡幅しなくても交差点の停止線を少しずらせば、今の中型でも曲がれるみたいですよ。あそこの道が曲がれないということは、妙典とか島尻の道はもっと狭いんですから。あと、小型バスを導入しても無理と言うけれども、この委託事業者である京成トランジットは、そのバスを実際に持ってきて、そこに置いて曲がったわけでなく、ただ、車のあれが小さくしても無理という、ただ机上のことだけでできないというような答弁が、僕も当選して以来ですから、もう4年ぐらい同じような答弁と。小さくすると乗り切らないとかいう、できないことしか考えていないんです。できることを考えていないんだよね。できることを考えているのは、この間、100円から150円に値上げしましたね。150円で、50円のつり銭を出すのが面倒くさいからということで、ICTですか、ぴっとやるパスモ、あれを導入したと。あれは自分たちの都合じゃないかというふうに僕は考えます。
 それと、妙典駅から現代産業科学館へ行くルートをふやすと言いますが、南ルートのバスルートは結構幅が広過ぎるんですよね。ですから、妙典から現産館といいますか、鬼高までは、あそこは大体地域が違うんで、妙典の駅まででコミュニティバスはやめてもらって、そこでストップして、社名のとおり京成トランジット、乗り継いでもらって、そこから自分のところの定期バスを現代産業科学館まで走らせればいいんじゃないかなと思うんですよ。そこで、土曜、日曜はそこからの人数は結構多いようですから、利益的に結構上がるんではないかと思いますが、どうでしょうか。そういうことを含めて、もっとできることを考えないといけないかなと思うんですよ。
 あと、この間ちょっと委員会で、コミュニティバスの駐車場安全管理委託料というのを146万8,000円計上してあったんですよ。これは何かと聞きましたら、コミュニティバスの駐車場の確保と、それから誘導員の人件費だと聞きましたけれども、別に補助金といいますか、委託料を払っているのに、またこれを払うというのは、コミュニティバスの運行事業者が本当は自分たちでやらなくちゃいけないことではないかなというふうに思います。そういうことを含めて、もう10年もたっているんだから、いろいろ考えて、交差点は本当に小さいバスにしても曲がれないのか、実際にいつも私が言っています日野のポンチョを持ってきて曲がってみたらどうですか。交差点の停止線がもっと延長すれば曲がれるんであれば、やってみるということで、やはり前向きにやっていかないと何事も解決はしないと思います。これは私の概算的な試算でありますが、福栄かもめ自治会からの要望者、署名が575名集まったということです。自治会の世帯数は285世帯ございます。参考ですが、平成27年9月30日ではこの福栄4丁目一帯の世帯数は1,200世帯、人口は2,301人ということです。この福栄かもめ自治会がこれだけ要望して、車を走らせてほしいという要望があるわけですから、多分そこまでバスが走れば乗ると思うんですよ。これは簡単に概算で計算したものですから、大変申しわけありませんが、要望者の約1割の人がこのバスを利用した場合、そうすると、365日で片道で延べ2万1,900人乗るわけですよ。往復を考えると4万3,800人が利用します。これ以上にふえるかもしれません。すると、片道で収益といいますか、単純に150円で計算した場合、328万5,000円、往復でいきますと657万円。もうあそこは本当に交通不便地域なんですよ。あの地域も昭和40年代中盤か後半ぐらいに宅地造成されて、今住んでいる方は、もうみんな高齢化になり、バスが走っているところまで歩いていくのは大変だということで、こういう署名運動が始まったと聞いております。これが2割乗ると、もっともっと料金がふえるわけですよ。そうすれば、補助金は少し減らすと言っていますけれども、ずっと同じ、南部ルートは約4,000万ぐらいの補助金で運行していますよね。そうすると、これも減らしてこれだけの収益が上がるんだから、2割乗ると657万円ぐらいに上がっちゃうんですね。そういうことを鑑みて、またこれから市長がこの間答弁しました行徳野鳥観察舎が再開した場合、このバスがその終点に着いて、そこを利用する観光客といいますか、見学者も多くなるんではないかと思われます。そういったことも含めて、ぜひともバスの小型化は二の次として、先ほど言ったように車検の時期が、この間、車検証を見せてもらったら、来年車検が来るバスが、もう11年使っているバスがあるということで、車検の時期が来ますから、かえてもらって、まず福栄かもめ自治会の野鳥観察舎まで走らせるような努力を、ひとつ道路交通部として考えてほしいなと思います。これは私の要望と拙い意見としてお聞きください。
 続きまして、次は市川市相之川3丁目14番2号地先の交差点の改良についてでございます。この要望は、4方右折車線改良及び市川浦安線の右折矢印信号設置の要望が、先日この近隣の自治会長を初め5自治会から要望書を持って地元の自治会長と鈴木衛県議と葛南土木のほうにお願いに行ってまいりました。それを踏まえて、今この交差点のバイパス側の右折信号の設置は検討していると、また、調査しているということを聞いてきましたが、この件に関して、市としてはどういうふうに考えておるのか、また、強く葛南土木のほうに要望してほしいなというふうに思います。お願いします。
○中山幸紀議長 道路交通部長。
○鈴木祐輔道路交通部長 お答えいたします。
 相之川交差点は緩やかなカーブとなっておりまして、右折専用レーン及び右折信号機設置につきましても、現状の車道幅員を拡大しなければならないことや、対向車両等の視認性など、市としましても課題がある交差点であると考えております。そこで、この道路を管理しております葛南土木事務所へその進捗状況を確認いたしましたところ、右折専用レーン設置につきましては課題も多く、中長期的に検討していく必要があることから、現在の交差点で可能な範囲で安全対策に努めていきたいとのことでございまして、まずは現地の状況を把握するため、道路構造を含めた現況測量調査を実施したと伺っております。市といたしましても、この交差点は県道と市道0101号との交差点でございまして、平成28年、ことしの1月には近隣の6自治会から改めて県に要望書を提出されておりますことから、引き続き安全対策について、県の葛南土木事務所と交通管理者でございます行徳警察署と必要に応じて協議を行うなど、今後も協力しながら対応してまいりたいと、このように考えております。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 青山議員。
○青山ひろかず議員 どうもありがとうございました。本当にこの交差点は千葉県のデータによりますと、平成26年度中の県内の交差点における交通事故多発箇所として順位が2位になっているということであります。そういうことを含めて、この交差点の改良を早期に進めてもらうように、道路交通部としても葛南土木、また行徳支所、県警のほうに強く要望していっていただきたいなと思っております。
 また、本当に鈴木道路交部長には長い間、私のバス、バスということで御迷惑をおかけしまして、本当にありがとうございました。ことしで定年ということでございます。これからも一生懸命この市政の発展のために、また助言のほう、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
 続きまして、教育行政についてお伺いします。
 これは、塩浜学園の施設整備についてお伺いいたします。昨年の4月に塩浜地区に小中一貫校、これは県内で初めてということでありますが、塩浜学園が開校いたしました。ことしの4月からは学校教育法等の一部を改正する法律により、新たに義務教育学校という学校種が創設されたということを聞きました。先ほど言ったように県内でも唯一の義務教育学校へと移行したということです。新たにスタートを切るということでございますが、小中教育制度につきましては、中央教育審議会答申において組織的、継続的な教育活動の徹底による教育効果の向上や不登校やいじめの原因であるとされている中1ギャップの緩和を初めとする生徒指導上の諸問題の軽減などメリットがあり、義務教育全体の質の向上が期待されておると聞いております。市川市におきましても、塩浜学園における小中一貫教育の成果を今後十分に検証し、役立てていただくことを期待しているところでございます。
 この塩浜学園につきましては、昨年の2月定例会におきまして、今後の施設整備の方向性についての質問があり、それに対し小中一貫教育の効果を高めるために、将来は校舎を一体化していくということと、そのための校舎や附属設備の改修方法について検討を行っていくという趣旨の御説明があったと思います。小中一貫教育を進めていくに当たっては、小中の児童生徒の交流の機会や職員の連携を深めていくために、全ての児童生徒が同じ校舎で学ぶことは望ましいことであると考えます。そこで、塩浜学園の施設整備について、まず現在の進捗状況についてお聞かせください。
○中山幸紀議長 生涯学習部長。
○千葉貴一生涯学習部長 塩浜学園の施設整備の現状と進捗状況についての御質問にお答えいたします。
 塩浜学園は平成27年4月に本市で初めての小中一貫校として開校しまして、義務教育9年間を通した特色ある教育課程による新しい小中学校連携の教育を進めているところでございます。この塩浜学園の現状でございますが、平成27年5月1日現在の児童生徒数は、小学校1年生から4年生までに当たる前期区分が97名、小学校5年生から中学校1年生までに当たる中期区分が121名、中学2年、3年生に当たる後期区分が70名の合計288名でございます。特色ある教育課程の塩浜ふるさと防災科の設置や理数教育の充実、きめ細やかな教育の推進に取り組んでおるところでございます。また、平成28年度からは県内でもいち早く新しい学校種である義務教育学校へと移行し、さらに小中一貫教育の実効性を高めてまいりたいというふうに考えております。
 また、塩浜学園の学校施設環境につきましては、現在は隣接している塩浜小学校及び塩浜中学校の既存校舎や附属施設を使用し、グラウンドを挟んで小学校1年生から4年生までが小学校校舎を、小学校5年生から中学校3年生までが中学校校舎を使用するといった文部科学省の分類でいう施設隣接型と呼ばれる形態をとっているところでございます。そこで、今後の塩浜学園の校舎整備に関する考え方でありますが、小中一貫校としての開校に先立ち、平成26年8月に策定した塩浜小中一貫校に関する基本計画におきまして、小中一貫教育の実効性を高める教育環境を整備するという方針のもと、まとまりのある教育活動を進めるために、校舎を一体型にして連続性を高めますとしております。平成27年7月に文部科学省が公表しました小中一貫教育に適した学校施設の在り方についてでは、いわゆる施設一体型とそれ以外の施設隣接型、または分離型といった小中一貫教育の施設形態を比較し、施設一体型の特性として、小学校、中学校の段階の施設を一体的に整備することにより、9年間一貫性のある教育活動を含めた学校運営を効果的に実施することが可能であるとされております。このような背景を鑑みまして、また、児童生徒や保護者、教職員からの要望や御期待が寄せられておりますことから、塩浜学園においても施設の一体化に向けた整備を進める必要があると考えております。
 続きまして、施設整備の検討状況についてでございます。平成27年8月、庁内に教育委員会及び市長部局の関連部局による学校教育環境整備庁内検討会及び作業部会を立ち上げまして、塩浜学園の今後の一体化整備に向けての検討を行ってまいりました。小中一貫校の施設整備を行うことは、本市では初めてということになりますので、この検討会及び作業部会では、まず、一体型校舎の教室設置についての方針を、教育課程や通級等に必要な教室は原則的に現在の規模を維持した上で安全性等に配慮しながら、小中で共有が可能な教室は共有を行うこととして、校舎を一体化した際には、必要な教室の種類や数、大きさなどについて、仮の時間割を作成するなどしておおよその内容を定めました。教室の配置につきましては、児童生徒や教職員の安全性、利便性に配慮した上で、学年区分ごとのまとまりと異学年交流が行える空間の設置を考慮するなどの条件を設けることとし、それらの教室によって構成される一体型校舎の設置場所につきましては、小学校側、中学校側のいずれを活用するべきか、既存の施設の整備状況や位置といった観点から、それぞれのメリット、デメリットを中心に検討を行ってきたところでございます。また、庁内検討会以外の組織としましては、塩浜学園の保護者や地域の方などで組織いたします塩浜学園運営委員会が、現在2カ月に1回開催されておりまして、その運営委員会において一体化に関する検討の進捗状況等についての説明を行い、附属施設や多目的スペースなどについての意見や要望をいただいてまいりました。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 青山議員。
○青山ひろかず議員 ありがとうございました。塩浜学園の施設整備についてでありますが、おおむね理解しました。あの校舎を残していろんな施設、障害者施設とかつくっていこうという考えも僕もあったんですけれども、学校の教室をリフォームするのはなかなか大変だというふうに理解します。壊しちゃってどっち側かを有効的に使って、魅力ある小中一貫の施設として利活用していってほしいなというところでございます。また、その校舎の整備をどのように進めていく予定であるのか、これからちょっとお聞きしたいんですけれども、予定とか構想を具体的にお聞かせください。
○中山幸紀議長 生涯学習部長。
○千葉貴一生涯学習部長 塩浜学園の施設整備のこれからの取り組みについての御質問にお答えいたします。
 塩浜学園の今後の整備につきましては、早期に一体化を行うことが原則と考えておりますけれども、そのためには一体化した校舎等の学校施設の設置場所と整備内容を決定する必要がございます。また、本市で初めての小中一貫校の教育効果を担保するため、異学年の交流スペースなどの確保、通常の学校とは異なる小中一貫校に適した校舎づくりについて検討を進める必要もあります。そのため、平成28年度に校舎や附属施設の整備方針を定める塩浜学園校舎等基本構想の策定を行う予定でございます。この基本構想の策定に必要な法律的な課題の確認や電気や上下水道の配管等も含めた技術的な検討、また、小中一貫校として望ましい教室配置の決定などには専門的な知識や能力が求められますことから、策定に当たりましては外部の専門業者の知見を活用しながら、先ほど申し上げました庁内の検討委員会、塩浜運営委員会などに諮りながら基本構想をまとめていく予定におります。
 そこで、今後の整備スケジュールについてでありますが、まず、平成28年度は基本構想の策定終了後、速やかに設計に取りかかり、平成29年度末までに基本設計、実施設計を完了し、その後、平成30年度には整備工事に着手して、平成31年度中の完成を目指してまいりたいと考えております。
 なお、整備に当たりましては、一日も早く同じ校舎で生活できるよう早期の一体化整備を目指してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 青山議員。
○青山ひろかず議員 ありがとうございました。そのように基本的な構想を策定して具体的な方向性を定めていくということで、よくわかりました。そのように進めていっていただきたいというふうに思います。
 では、このことにつきまして1点だけ再質問をさせていただきます。一体化により校舎を整備した場合、一方側については学校施設としては利用しなくなるということでありますが、その残った校舎、あるいは敷地の利活用について、どのように考えているのかを教えてください。
○中山幸紀議長 教育次長。
○石田有記教育次長 塩浜学園の一体化整備後の跡地等の活用に関する再質問にお答えを申し上げます。
 既に生涯学習部長からも御答弁申し上げましたとおり、県内初の義務教育学校として塩浜学園が開校するということでございます。その施設整備につきましては、その教育効果を最大限に高めていく、これを最優先に検討を進めてまいりたいというふうに考えております。具体的には、年齢の大きく異なる児童生徒がさまざまな交流を通して豊かに学び合い、そして安全に教育活動を展開できる広さを十分に確保する必要がある、このように考えております。その上で、御質問のありましたとおり塩浜学園の施設整備を行った際に、校舎、あるいは敷地というものが残ります場合には、その活用のあり方につきまして、地域の方の御意見をいただくとともに、庁内の関係部署と協議を行うなど幅広い視点から検討を進める必要があると、このように考えているところでございます。
 いずれにいたしましても、教育委員会としましては、一日も早く児童生徒が同じ学びやで学校生活を送ることができるように速やかに施設整備に取り組んでまいりたい、このように考えております。
 以上でございます。
○中山幸紀議長 青山議員。
○青山ひろかず議員 ありがとうございました。そうですよね。小学生、中学生が一緒に1つの校舎で学び、また、その連携をとっていくことが大事なことであると。また、初の試みでありますから、必ず成功して、この市川の塩浜学園が全国的に有名になることを期待しておるところでございます。そして、この塩浜学園の一体化整備後の施設の校庭についての活用について伺いましたが、施設の整備に当たっては、まず年齢の異なるさまざまな方が交流をし、豊かに学び合い、そして教育活動を展開できる広さを確保する必要があるという考え方については理解いたしました。その上で、学校以外の用途の利用が可能な広さの敷地が残った場合について、その活用方法の検討をお願いしたいと思います。
 市川は市北東部地域には、今、スポーツタウン基本構想に基づきさまざまなスポーツ施設の整備が今後予定されています。一方、行徳地域には塩浜体育館、福栄スポーツ広場などがありますが、まだまだ行徳地域にはスポーツ施設が不足している状況でございます。これらの利用状況を見ますと、平日にはあいている日があるようでありますが、土曜日、日曜日になりますと施設を利用する希望者が多く、なかなか利用が難しいということが私のところにもいろいろ要望がありまして、学校の運動場をあけてくれとか、フットボール、サッカー、野球、そういったいろんな団体から要望がございます。2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催まで、あと4年弱となります。今後ますますスポーツに対する関心が高まるというふうに思われます。そして、学校の生徒とスポーツの施設にみんなが集まってスポーツを楽しむ、そういうことがこれからの教育にとっては大事ではないかなと思っているところでございます。この地域のスポーツを楽しめるような施設の整備をお願いしたいというふうに思っております。
 学校の教育も、これは大変大事でありますが、同時に地域の方々がスポーツを通じて子供たちを育てていく、このことも大切ではないかというふうに思っております。ですから、この敷地のあいたところに多目的スポーツ広場等をつくっていただければありがたいなと思っております。先ほどの答弁では、敷地、あるいは敷地が残った場合の活用については地元の方々の意見をいただくとともに、庁内の関係部署と協議し、検討していくというふうにお聞きしました。ぜひともこの余った敷地を有効に使ってもらえるように、ひとつ地域の皆さん方と庁内の皆さんと練って、いいものをつくっていってほしいなというふうに思っております。
 時間はまだ6分残っていますけれども、余り時間ぎりぎりまで来ますと緊張しちゃいますから、時間を余らせたぐらいがいいなということで、これで私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○中山幸紀議長 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
午後4時24分散会

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