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悪臭
悪臭について
概況
においの原因となる物質は数十万種以上もあると言われており、また私たちの感じるにおいは、単独の物質のみによる場合は少なく、多くの場合は複数の物質が関わりあって、それぞれの物質単独のにおいとは異なるにおいとなっています。
においの感じ方については、年齢や性別、健康状態などから個人差が大きく、また、同じ種類のにおいを頻繁にかぐと、そのにおいに慣れてしまい、あまりそのにおいが気にならなくなることがあります。さらに、においの影響の多くは一過性で、悪臭については感覚的、心理的被害が中心となっています。
このようなにおいの特性から、悪臭公害はにおいの質、強さ、においを感じる頻度などの外的条件に対して、人の感覚や感情という内的条件が複雑に関わって、苦情として表面化するものと考えられます。
近年の悪臭に係る苦情の発生状況は、生活様式の変化などに伴い、サービス業や家庭生活を発生原因とするケースが増えており、典型七公害の中でも苦情発生件数が上位を占める結果となっています。
発生源
近年の悪臭苦情の発生源は、工場・事業場等の産業活動のほか、農業、商店・飲食店から家庭生活まで多岐にわたっています。
規制
市川市の悪臭の規制
| 法令等 | 規制地域 | 規制対象 | 規制方式(下表参照) |
|---|---|---|---|
| 悪臭防止法 | 市内全域 | 工場・事業場 | 特定悪臭物質(22物質) |
| 市川市環境保全条例 | 市内全域 | 工場・事業場 | 臭気の濃度 |
悪臭防止法に基づく特定悪臭物質及び基準値等
|
特定悪臭物質 |
敷地境界の基準(単位は全てピーピーエム) |
排出口 |
排出水 |
においの種類 |
|---|---|---|---|---|
| アンモニア | 1ピーピーエム |
○ |
し尿臭 | |
| メチルメルカプタン | 0.002ピーピーエム |
○ |
腐った玉ねぎ臭 | |
| 硫化水素 | 0.02ピーピーエム |
○ |
○ |
腐った卵臭 |
| 硫化メチル | 0.01ピーピーエム |
○ |
腐ったキャベツ臭 | |
| 二硫化メチル | 0.009ピーピーエム |
○ |
腐ったキャベツ臭 | |
| トリメチルアミン | 0.005ピーピーエム |
○ |
腐った魚臭 | |
| アセトアルデヒド | 0.05ピーピーエム | 刺激的な青ぐさい臭い | ||
| スチレン | 0.4ピーピーエム | 都市ガス臭 | ||
| プロピオン酸 | 0.03ピーピーエム | 刺激的なすっぱい臭い | ||
| ノルマル酪酸 | 0.001ピーピーエム | 汗くさい臭い | ||
| ノルマル吉草酸 | 0.0009ピーピーエム | むれたくつ下の臭い | ||
| イソ吉草酸 | 0.001ピーピーエム | むれたくつ下の臭い | ||
| プロピオンアルデヒド | 0.05ピーピーエム |
○ |
刺激的な甘酸っぱい焦げ臭 | |
| ノルマルブチルアルデヒド | 0.009ピーピーエム |
○ |
刺激的な甘酸っぱい焦げ臭 | |
| イソブチルアルデヒド | 0.02ピーピーエム |
○ |
刺激的な甘酸っぱい焦げ臭 | |
| ノルマルバレルアルデヒド | 0.009ピーピーエム |
○ |
むせるような甘酸っぱい焦げ臭 | |
| イソバレルアルデヒド | 0.003ピーピーエム |
○ |
むせるような甘酸っぱい焦げ臭 | |
| イソブタノール | 0.9ピーピーエム |
○ |
刺激的な発酵臭 | |
| 酢酸エチル | 3ピーピーエム |
○ |
刺激的なシンナー臭 | |
| メチルイソブチルケトン | 1ピーピーエム |
○ |
刺激的なシンナー臭 | |
| トルエン | 10ピーピーエム |
○ |
ガソリン臭 | |
| キシレン | 1ピーピーエム |
○ |
ガソリン臭 |
(注)表中○は、基準の適用があることを示します。
排出口の基準は、算出式で求められた排出ガスの流量として、排出水の基準は排出水量区分ごとに排出水中の濃度が定められています。
市川市環境保全条例に基づく悪臭の規制基準
|
許容限度 地域区分 |
特定工場の敷地境界線における臭気の濃度 | 特定施設の排出口における臭気の濃度 |
|---|---|---|
|
第一種低層住居専用地域 第二種低層住居専用地域 第一種中高層住居専用地域 第二種中高層住居専用地域 第一種住居地域 第二種住居地域 |
15 | 500 |
|
近隣商業地域 商業地域 準工業地域 用途地域の定めの無い地域 |
20 | 1,000 |
| 工業及び工業専用地域 | 25 | 2,000 |
立入検査
悪臭の防止対策としては、悪臭原因物の発生の少ない原材料を選ぶとともに、製造・加工工程を改良して悪臭の発生を減少させることが望ましいとされています。
また、発生した悪臭原因物は、脱臭装置を設置して除去する必要があります。
脱臭装置の設置にあたっては、発生源や工場周辺の状況等の要素を十分に考慮し、より効果的なものを設置するよう指導しています。
また最近は、物の燃焼に伴い発生する悪臭公害が増加しています。このような問題については、悪臭を発生するプラスチック等の燃焼の自粛や適正な燃焼管理等について指導を行っています。
悪臭の評価方法の改善
「悪臭防止法」では個々の物質の濃度を規制する方法をとっていますが、悪臭公害は個々の物質の濃度については基準以下であっても、複合臭として人の嗅覚に感知される場合が多くあります。
そのため、複合臭でとらえた住民からの苦情に対処するには、個々の物質の測定結果だけで対策を講ずることは不十分です。
そこで、人の嗅覚を用いて悪臭の強さを測定する官能試験法(三点比較式臭袋法)を用い、複合臭として臭気の濃度の調査を行っています。
臭気の濃度は、平成11年4月施行の市川市環境保全条例において、悪臭に係る規制基準として採用されています。





