
本文
市長 田中 甲
Tanaka Koh
45年経って老朽化した市民プールを取り壊し、新しい場所に移設するという考え方は間違っていないと思う反面、たくさんの思い出を作ってきた市民の気持ちを私は十分に理解していなかったようです。
行く先々で「市民プールを残してください」と言われるなか、私の中で変化が生まれてきました。アメリカンフットボールの競技場と少年ラグビー場の人工芝化に合わせ、予算面にも配慮し、「(仮)東市川ウォーターパーク」と称して、直径50メートルのプールを残し、周りに流れるプールも作る計画を現在立てています。もちろん猛暑が続くという予測の中で、夜間もプールで楽しむことができるようにしたいと考えています。また、小さな子どもたちも楽しめるプールも予定しています。トライアスロンの皆さんにも理解していただけると思っています。
さらに、移転先と考えていた塩浜地域にもできるだけ早く、オーシャンビューのプールを作り、市内の二箇所で市民の皆さんが楽しめる環境を整備したいと検討しています。
「過ちを改むるに如くはなし」若い頃、恩師に教わった言葉です。

▲生成AI作成イメージ図
まだまだ暑さが続く日々ですが、暦の上ではもう秋。
読書の季節がやってきました。
今回のちょこっと伝え隊では、8月6日に発表された第2回永井荷風文学賞受賞作を紹介します。
本市にゆかりのある永井荷風の名を冠した本文学賞は、既刊本を対象とする「文学賞」と公募作品を対象とする「新人賞」から構成されています。
永井荷風文学賞は『声を出して、呼びかけて、話せばいいの』(イ・ラン著、斎藤真理子(さいとうまりこ)・浜辺(はまべ)ふう訳、河出書房新社2025年9月)が受賞作に、新人賞としては『立つ岸辺』(真山 汰一(まやま たいち))が受賞作に、『オートポイエーシスの暮れに』(荒木 明(あらきあきら))及び『「非現実的世界」宝塚―「少年」のロマンティシズム―』(渡部 周子(わたなべ しゅうこ))が佳作に選ばれました。なお、新人賞受賞作・佳作は9月29日(火曜)発刊の文芸雑誌『三田文學』「夏・秋号」に掲載予定です。
問い合わせ=TEL047-320-3334文学ミュージアム
▲『声を出して、呼びかけて、話せばいいの』
イ・ラン著、斎藤真理子・浜辺ふう訳
(河出書房新社)
▲イ・ラン氏
©増永彩子
▲斎藤真理子氏
▲浜辺ふう氏
第2回となる今年度も、多くの魅力的な作品がある中から、枠にとらわれない荷風の名を冠する本文学賞にふさわしい作品が選ばれたと思います。ぜひご一読ください。
市川市長 田中甲
(永井荷風文学賞実行委員会委員長)
受賞作は、生きていることのひりひりとした実感に満ちている。家族と、愛する人と、相棒の猫と、まともにぶつかり合う不器用な作者に、読者は思わず自己投影する。そしていつの間にか癒やされている。そんな作品だ。
三田文学会理事長 荻野アンナ
(同会副委員長)
市長による表彰の他、選考委員からの作品講評や受賞者コメントなど、文学賞ならではのプログラムを予定しています。後日一般観覧者の募集を行います。
日時=11月2日(月曜)午後3時(開場は30分前)〜4時30分
場所・会場=山崎製パン総合クリエイションセンター(市川市市川3-23-27)
今後、永井荷風文学賞にちなんだイベントの開催を予定しています。詳細は決まり次第広報いちかわなどでお知らせします。
問い合わせ=TEL047-320-3334文学課
掲載希望の方は、依頼書を各施設にご提出ください。
詳しくは市公式WebサイトでID6347を検索して確認してください。
問い合わせ=TEL047-712-8632広報広聴課
【短歌選評】
小林さん、象牙のへらが着物を縫うお母様を蘇(よみがえ)らせました。言葉運びにリズムがあり、郷愁を感じる歌です。杉本さん、健気な願いを読み、子を慈しむ作者が浮かびます。上句と下句の時間の経過が良いですね。秋本さん、一時は数を減らした川鵜(かわう)も黒く帯なす繁殖ぶり。下句の表現が力強い作品です。竹内さん、ダンゴムシを夢中で探す姿を恐竜にたとえているのが面白いです。徳永さん、母子の会話を生かした作品。「心がほどける」は家庭の本質、明日への力となったことでしょう。