生き物の飼育展示
飼育展示
特別展示室やロビーを使って、いろいろな生き物の飼育展示を行っています。家庭でいろいろな生き物を飼うことがむずかしい時代ですので、代わりに博物館で飼育することにしました。
カエルの卵がおたまじゃくしになる成長過程や、イモムシが蝶になる成長過程など、実際に飼育することでしか学べないことがたくさんあります。
また一方で、ご家庭での飼育のヒントになるよう、一般的な飼育ケースや餌などホームセンターで揃う道具で飼育することにもこだわりました。
ありふれた道具での飼育スキルも、お伝えしたいと考えています。
生き物なので、飼育している種類や状態は、日々変化します。
どうしてもこれが見たい! という場合は、ご来館の間近にお問い合わせください。
ニホンアカガエルのたまご

ニホンアカガエルは博物館に隣接する長田谷津(自然観察園)に生息し、
毎年2月ごろに産卵します。
そのたまご(卵塊)を展示室に持ち帰って、おたまじゃくし、
カエルへと飼育していきます。
子ガエルになってからも、一部は手元に残し、
翌年、翌々年くらいまで飼育しています。
オニヤンマの羽化

展示室で飼われている生き物は、日々成長します。
そして、時には開館時間中に羽化したり、脱皮します。
オニヤンマが展示室で羽化してトンボになることも、たびたびあります。
運よく出会えたお客さんは、決定的瞬間をご覧になることができます。
予測は難しいので、出会いは運ですね。
カブトムシの人工蛹室

博物館では、別室で飼育しているカブトムシの幼虫が蛹になるころ、掘り出して
人工蛹室で展示しています。人工蛹室を使うと、前蛹が脱皮して蛹になり、
蛹が羽化して成虫になる過程を自分で見ることができます。
完全変態の昆虫のもっともスペクタクルな蛹の段階こそ、見てほしい場面です。
キアゲハの前蛹

飼育では透明の飼育ケースや水槽を用います。
透明なので、裏側が見えるという利点があります。
アゲハやキアゲハなどの幼虫は、ケースの壁面で蛹になることがあります。
裏側から見ると、たくさんの糸を吐き出して土台を作り、そこに体を固定してから
脱皮して蛹になることが、よくわかります。
ウーパールーパーの上陸型

ペットとして人気があるウーパールーパーは、幼形成熟と言って幼生形態のまま繁殖能力を得たサンショウウオの一種です。
カエルに例えれば、おたまじゃくしの姿で卵を産むということです。
ですが時に変態する場合があり、それをウーパールーパーの上陸型と呼んでいます。
博物館では、数年に一度くらいの頻度で上陸型を発生させています。
追記:死んでしまったので、現在、展示はありません。