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市川ゆかりの著作家 楠田匡介

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更新日: 2014年2月26日

楠田匡介(1903-1966)

略歴

楠田匡介(くすだ・きょうすけ)。探偵小説作家。
昭和初期から中期にかけ、機械的トリックメーカーとして名高い本格派。
本名は小松保爾。1903(明治36)年、北海道厚田郡厚田村生まれ。上京後、会社員や郵便局員など、その職を30以上も変えている。
楠田匡介(スケッチ画像)
1931(昭6)年、「乳房を食べる」を「グロテスク」に発表。他、戦前に何編か創作があるが、本格的に作家活動に入ったのは、1948年の入選からとなる。
なおペンネームの由来は雑誌「新青年」に掲載された大下宇陀児らの連作小説「楠田匡介の悪党ぶり」から採ったとされている。
 
1941年頃から市川の真間に住み、市川や千葉県を舞台とした作品も数多く見受けられる。
1948(昭23)年、密室トリックの短篇「雪」が「探偵新聞」(雄鶏社)の懸賞に一等入選。
1948(昭23)年、「探偵小説新人会」を高木彬光、香山滋、山田風太郎、島田一男、岩田賛らと結成している。探偵作家クラブ以外にも、捕物作家クラブ、ユーモア作家クラブ、日本児童文芸家協会などにも所属し、後にエネルギッシュな活動を展開する。
 
1950年代から60年代にかけてもっとも活躍しており、当時の「探偵倶楽部」「宝石」「幻影城」などの雑誌にも、その優れた作品を垣間見ることができる。 市川地区の保護司や少年院の篤志面接院なども勤めており、司法保護司を長く勤めていた経歴(法務大臣から表彰を受けている)を生かし、脱獄トリックも名高い。
推理小説を発表するかたわら『おしのび若様』『べらんめえ浪人』などの時代小説も手掛けている。また簿記関係の著書もある。
 
1966年(昭41)9月22日、国道14号市川消防署前の通りを横断中、ハイヤーにはねられて死去。葬儀には、豪雨にもかかわらず、多くの人が参列して、故人を偲んだ。
その死は「異色の本格派探偵作家、楠田匡介の急逝」として深く惜しまれている。

市川市との関連

「まつなみ」第28号 楠田匡介先生追悼号
昭和36年頃から市川市立図書館の文学散歩に講師として参加。また市川市読書会連絡協議会講師として、読書会活動に助言と協力を惜しまなかった。当時の読書会会員や図書館職員との交流については、「まつなみ第28号:楠田匡介先生追悼号」に詳しい。
 
1949(昭和24)年に司法保護委員に任命され、1964(昭和39)年には、刑務所篤志面接員に任命されている。千葉・小菅・川越・中野の各刑務所ならびに八街少年院などをまわり、受刑者の更正に力を注いだ。市川地区の保護司も勤めており、子供の非行や家庭の在り方、子どもへの愛情の大切さについては、熱心に説かれていた。 


著作リスト

刊行年あとの★:市川市図書館所蔵あり。但し館内閲覧

タイトル名 出版社 刊行年
模型人形殺人事件 白夜書房 1949
べらんめえ大名 和同出版社 1955
べらんめえ浪人 和同出版社 1955
人肉の詩集 あまとりあ社 1956

【内容】六十九殺人事件、ニンフォマニー・マァダー、窃視狂、フレンチ殺人事件、猫と庄造と二人の女、人肉の詩集、乳房を食う男、硝子妻、浴槽の死美人、冷蔵庫の中の屍体、密封された尼僧、依託殺人、屍体の殺人、以上十三編

赤いカナリヤ すずらん文庫・新書 1956
能率的な事務の執り方 弘道閣(パレット文庫) 1956
いつ殺される
(長篇探偵小説全集第12巻)
春陽堂書店 1957
いれずみ若殿 新文芸社 1958 ★
青空若様 新文芸社 1958 ★
地獄の同伴者 春陽堂書店(春陽文庫) 1958
おしのび若様 同光社出版 1958 ★
都会の怪獣
(少年少女最新探偵長編小説集2)
東光出版 1958 ★
若さま浪人江戸姿 同星出版 1958
密室殺人 同光社出版 1959
連続完全殺人 同光社出版 1959
完全犯罪 同光社出版 1959
殺人計画 同光社出版 1959
脱獄囚 同光社出版 1959 ★

【内容】破獄教科書、沼の中の家、法に勝つ者、上げ潮、獄衣の抹殺者、朱色、脱獄を了えて

犯罪の眼 同光社出版 1959 ★
絞首台の下 講談社(ロマンブックス) 1959 ★
狙われた顔 光風社 1959 ★
死の家の記録 光風社 1960
冷たい眼 光風社 1960 ★
【内容】冷たい眼、水母
四枚の壁 雄山閣出版 1961 ★
疑惑の星 青樹社 1963
逃亡者 青樹社(青樹ミステリー) 1963
灰色の視点 青樹社(青樹ミステリー) 1963
犯罪への招待 青樹社 1963
密室殺人 青樹社(青樹ミステリー) 1963
※推理作家協会会報227
「楠田匡介氏追悼」〜中島河太郎
  1966
※まつなみ第28号 楠田匡介先生追悼号 市川市読書会連絡協議会 1966 ★
楠田匡介名作選脱獄囚
(本格ミステリコレクション3)
河出書房新社(河出文庫) 2002/01
【内容】破獄教科書、沼の中の家、法に勝つ者、上げ潮、獄衣の抹殺者、朱色、脱獄を了えて、愛と憎しみと、熔岩、 ある脱獄、脱走者、不良少女、不良娘たち、完全脱獄 著作目録あり
※フランダースの犬(少年少女世界名作全集25) 鶴書房 不明
※フランダースの犬(こども名作全集43) 日本ブック・クラブ 1975
※フランダースの犬 盛光社 1968

短編作品リスト〜アンソロジーより

どの短編作品が頻繁にアンソロジーに収録されているががわかります。

作品名 アンソロジー名/編者/出版社・叢書名/刊行年 初出年
「人肉の詩集」 『死体消滅 戦慄ミステリー傑作選』山村正夫/編
(ベストブック社:1976)
1931
「雪の犯罪」(「雪」と同作品) 『密室殺人傑作選 競作シリーズ3』中島河太郎/編
(サンポウノベルス:1974)
1948
「雪」 『殺意のトリック』鮎川哲也/編(双葉ノベルス:1979) 1948
『七人の警部』山前譲/編(廣済堂出版:1998)
「白薔薇殺人事件4 虹」
連作
『香山滋全集 別巻』(三一書房:1997) 1948
「灯」 『「X」傑作選』ミステリー文学資料館/編
(光文社文庫・甦る推理雑誌3:2002)
1948
「硝子妻」 『妖異百物語 第一夜』鮎川哲也・芦辺拓/編
(出版芸術社「ふしぎ文学館」:1997)
1951
「上げ潮」 『楠田匡介名作選 脱獄囚』日下三蔵/編
(河出文庫本格ミステリコレクション3:2002)
1951
「妖女の足音」 『続・13の密室』渡辺剣次/編(講談社:1976) 1952
「追いつめる」 『探偵小説年鑑 1955年版 探偵小説傑作選』
日本探偵作家クラブ/編 (宝石社:1955)
1954
「恐怖のデッドボール」 『本格ミステリ傑作選 殺人ゲームに挑戦』山村正夫/編
(ソノラマ文庫:1977)
1954
「破小屋」 『探偵くらぶ(中)本格編』日本推理作家協会/編
(光文社ノベルス:1997)
1955
「逃げられる」 『日本推理小説大系9:昭和後期集』(東都書房:1961) 1956
『探偵小説年鑑 1957年版 探偵小説傑作選』
日本探偵作家クラブ/編(宝石社:1957)
「脱獄を了えて」 『楠田匡介名作選 脱獄囚』日下三蔵/編
(河出文庫本格ミステリコレクション3:2002)
1957
『現代の推理小説2 本格派の系譜2』(立風書房:1970)
『現代推理小説大系8』(講談社:1973)
『宝石推理小説傑作選2』(いんなあとりっぷ社:1974)
『探偵小説年鑑 1958年版 探偵小説傑作選』
日本探偵作家クラブ/編(宝石社:1958)
「獄衣の抹殺者」 『楠田匡介名作選 脱獄囚』日下三蔵/編
(河出文庫本格ミステリコレクション3:2002)
1958
『日本探偵小説ベスト集成 戦後編』 中島河太郎/編
(徳間ノベルス:1977)
『日本ミステリーベスト集成2 戦後編』中島河太郎/編
(徳間文庫:1984)
「朱色」 『楠田匡介名作選 脱獄囚』日下三蔵/編
(河出文庫本格ミステリコレクション3:2002)
1958
『日本代表ミステリー選集8 殺意を秘めた天使』
 中島河太郎・権田萬治/編(角川文庫:1976)
「沼の中の家」 『楠田匡介名作選 脱獄囚』日下三蔵/編
(河出文庫本格ミステリコレクション3:2002)
1958
『死神のテクニック ミステリー入門 本格推理編』
山村正夫/編(カイガイ・ノベルス:1976)
『探偵小説年鑑 1959年版 探偵小説傑作選』
日本探偵作家クラブ/編(宝石社:1959)
『楠田匡介名作選 脱獄囚』日下三蔵/編
(河出文庫本格ミステリコレクション3:2002)
「魔王殺人事件 解答編(その三)
 凶器の行方」 
連作 『屍を』(春陽文庫:1994) 1958
「ある脱獄」 『楠田匡介名作選 脱獄囚』日下三蔵/編
(河出文庫本格ミステリコレクション3:2002)
1959
『宝石傑作選集4 異色推理編 死神は見た』
中島河太郎/編(角川文庫:1979)
「愛と憎しみと」 『楠田匡介名作選 脱獄囚』日下三蔵/編
(河出文庫本格ミステリコレクション3:2002)
1959
「影なき射手」推理クイズ 『推理教室』江戸川乱歩/編(河出文庫:1986) 1959
「拳銃の謎」 『12星宮殺人事件 傑作アンソロジー』山前譲/編
(飛天文庫:1993)
1959
「脱走者」 『楠田匡介名作選 脱獄囚』日下三蔵/編
(河出文庫本格ミステリコレクション3:2002)
1959
「破獄教科書」 『楠田匡介名作選 脱獄囚』日下三蔵/編
(河出文庫本格ミステリコレクション3:2002)
1959
「表装」推理クイズ 『推理教室』江戸川乱歩/編(河出文庫:1986) 1959
「不良少女」 『楠田匡介名作選 脱獄囚』日下三蔵/編
(河出文庫本格ミステリコレクション3:2002)
1959
「探偵小説作家」 『「探偵倶楽部」傑作選』ミステリー文学資料館/編
(光文社文庫・甦る推理雑誌7:2003)
1959
「熔岩」 『楠田匡介名作選 脱獄囚』日下三蔵/編
(河出文庫本格ミステリコレクション3:2002)
1959
「完全脱獄」 『楠田匡介名作選 脱獄囚』日下三蔵/編
(河出文庫本格ミステリコレクション3:2002)
1960
「不良娘たち」 『楠田匡介名作選 脱獄囚』日下三蔵/編
(河出文庫本格ミステリコレクション3:2002)
1961
「酒」 『近代作家追悼文集40 江戸川乱歩・谷崎潤一郎・高見順』  
「湯紋」 『津軽ミステリー傑作選』(河出文庫:1987) 1962
『「エロティックミステリー」傑作選』ミステリー文学資料館/編
(光文社文庫・甦る推理雑誌8:2003)

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