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絶滅危惧種イノカシラフラスコモの保護保全活動を行っています

ページID:0007386 更新日:2025年10月27日 印刷ページ表示

市川市の自然環境の画像

絶滅危惧種イノカシラフラスコモの保護保全

イノカシラフラスコモとは?

イノカシラフラスコモは、昭和32年(1957)に東京都の井の頭公園を源流とする神田川の上流部で発見された車軸藻(しゃじくも)という水草の一種で、日本固有の植物です。藻全体の長さは20から30センチになりますが、主軸(茎)の直径は0.5から0.7ミリと大変細い植物です。

車軸藻の仲間は雌雄同株の多い中で、イノカシラフラスコモは雄株と雌株がそれぞれ別に存在すること(雌雄異株)が特徴です。

イノカシラフラスコモの藻体の画像

その後、生育が見られなくなり、絶滅したと長い間考えられていました。

ところが、昭和61年(1986)に市川市中国分のじゅん菜池緑地にあるジュンサイ育成池において、自生が確認され、唯一自然界で生育する場所となりました。

環境省のレッドリストでは、最も絶滅が危惧される「絶滅危惧1類」として記載され、「千葉県の保護上重要な野生生物-千葉県レッドデータブック-植物編」においても「最重要・重要保護生物」として記載されています。

追記:平成28年(2016)に井の頭公園の井の頭池において、イノカシラフラスコモの発芽が約60年ぶりに確認されました。また、令和元年(2019)には千葉県で新たな産地(場所は保護のため未発表)が発見されました。現在でも自生地は3箇所のみの希少な植物です。

保護保全の検討

イノカシラフラスコモについて、まだ未解明な部分が多い生態学的特性の研究を行うとともに、その保護保全策を検討するために平成12年(2000)に専門家による検討委員会を設置し、平成15年(2003)まで実験と観察の結果について検討しました。

平成12年(2000)に行った検討委員会の中で、イノカシラフラスコモの保護保全策を策定するには、まだよく分かっていない植物自体の生態と、じゅん菜池緑地における生育環境を把握する必要があるという結論に達し、平成13年(2001)早春からの生育シーズンは予備調査としてじゅん菜池緑地におけるイノカシラフラスコモの発生状況と水質等の生育環境の調査を行うことになりました。

平成13年(2001)2月26日の第1回調査から9月5日までの間に計8回の調査を実施しましたが、平成13年は池自体でのイノカシラフラスコモの発芽は確認できませんでした。

しかし、池と同じ敷地内に設置されているジュンサイの苗を育てる大型水槽の中にイノカシラフラスコモが生育しているのが確認されました。

また、6月以降、池で同じ車軸藻類のシャジクモが大きな群落を形成しているのが確認され、泥を採取した調査では、泥の中にイノカシラフラスコモの胞子があることも確認されました。

このため、平成14年(2002)早春からの生育シーズンは、池でのイノカシラフラスコモの発生・生育状況の観察と併せて、池の底泥や供給する水の水質を変えた場合のイノカシラフラスコモの発生・生育状況などの実験を行い、イノカシラフラスコモの生育環境を探る試みを行いました。

その結果、平成14年は市民団体が中心となってジュンサイの栽培作業を実施している池で2月から10月までイノカシラフラスコモが順調に生育したのをはじめ、隣り合う池でも一時期イノカシラフラスコモの生育を観察することができました。また、各種の実験からこれまであまりよく分からなかったことがいくつか明らかになりました。

平成14年(2002)の調査・観察により、実験水槽で育成、増殖が可能となったことから、平成15年(2003)のシーズンでは、越冬した群落のその後を継続して観察すると共に、より自然の状態に近づけた育成実験をおこなうため、隣接する池の下流部に新実験池を造成し栄養生殖で増殖したイノカシラフラスコモを移植しました。

移植したイノカシラフラスコモは平成15年(2003)7月下旬まで順調に生育しましたが、アメリカザリガニによる食害やミドロの影響などで藻体が切れて浮き上がる結果となり、その後も水温が高温であったことにより新たな移植株の生育や池泥からの発芽はありませんでした。

一方、発見された池に自生しているイノカシラフラスコモは多少の消長がありましたが、群落を維持しました。

これまでの調査や実験、観察によって栄養生殖で増殖したイノカシラフラスコモの群落は、ミドロの除去やアメリカザリガニによる害を防ぐことができれば、2年を超えて生育を続けることが可能でした。また、イノカシラフラスコモが生育する池の管理として、水温が低温である時期に池底の干出やミドロの除去などを行う、昔ながらの管理手法が適していると考えられました。

イノカシラフラスコモの種の保存や絶滅回避には、株の維持だけでなく胞子からの発芽に始まり胞子を再生産するまでの世代交代の完結が必要ですが、平成15年(2003)までの観察・実験と検討では、それを解明できませんでした。

現在の保護保全状況

平成18年に策定した市川市自然環境保全再生指針では、生物多様性の保全として「市川市に生息・生育する種に、あらたな絶滅のおそれが生じないように生息環境を保全再生します。」という基本方針を掲げ、絶滅危惧種のイノカシラフラスコモを絶やさないように保護保全に取り組んでいます。

現在は、イノカシラフラスコモが再発見された池に隣接する池の一部で、育成環境を整え、移植した株の育成を続けると共に、胞子からの発芽個体の育成にも成功しています。

しかし、イノカシラフラスコモの生育にかかわる要因が多様に渡ることと、生活史や生理的特性など研究者等の協力による専門的な研究検討が今後も必要です。

育成池での管理

イノカシラフラスコモにかぶさるアオミドロを定期的に除去しています。

育成池での管理の画像1育成池での管理の画像2

育成桶の状態と水中のイノカシラフラスコモ

育成桶の状態の画像水中のイノカシラフラスコモの画像

胞子をつけたイノカシラフラスコモの雌株

市川市では、貴重なイノカシラフラスコモが絶滅することのないよう、今後の保護保全の方向などを慎重に対応していきます。

胞子を着けた雌株の画像

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