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市川市議会では、年4回の各定例会で、会派(結成には3人以上の議員が必要)ごとに市長提出議案等その他市政全般について問う代表質問を行います。6・9・12月定例会における各会派の発言時間は、原則3日間の総会議時間を、会派数及び会派の所属人数に応じて割り振って決定します。今回の6月定例会の代表質問は、市長の所信表明及び市長提出議案等その他市政全般を対象として行いました。質問は総括質問者が行う他、補足質問者を立てることができます。ここでは、各会派が指定した項目の質問・答弁を要約して掲載しました。
※6月定例会の代表質問は6月8日に通告を締め切り、6月15日から3日間の日程で行いました。
※代表質問を行った各会派の所属議員は、代表質問実施時点のものとしています。
6月定例会では、8つの会派が代表質問を行いました。代表質問を行った会派の発言順及び発言時間(答弁含む)は次のとおりです。公明党(166分)、創生市川・自民党(149分)、新しい流れ(115分)、自由民主の会(98分)、未来市川(98分)、いちかわ市民クラブ(81分)、地域政党チームいちかわ(81分)、日本共産党(81分)
中山幸紀、加藤圭一(総括質問者)、細田伸一(補足質問者)、青山ひろかず
問 市には、生まれ育った環境、宗教等が異なる多くの外国人が居住している。そのような中、多様な価値観を認め合うとはどのようなことか。また、外国では日本のように遺体を火葬する国は多くはないため、土葬の文化を持つ外国人が死亡し、親族等が土葬を希望した場合の市の対応を問う。
答 多様な価値観を認め合うとは、全ての価値観に賛同を求めるものではなく、一人ひとりが異なる考え方を持つことを理解し、互いの違いを尊重することと認識している。土葬については、「墓地、埋葬等に関する法律」において、死体を土中に葬ることを「埋葬」と定義し、墓地以外への埋葬を禁止しており、「市川市墓地等の経営の許可等に関する条例」において、市内にある墓地への埋葬を禁止しているため、本市では土葬はできないこととなる。
問 宗教活動を目的とする利用者や宗教法人に対して、公共施設である公園を貸し出すことは、都市公園法第1条の「公共の福祉の増進に資することを目的とする」という趣旨に反すると認識している。市は、集団礼拝を行わないことを条件に公園を貸し出す方針に転換したが、その理由を問う。また、今後、同様の許可申請があった場合、市はどのような対応をするのか。
答 市民からの一部の遊具が利用しがたい等の意見や市議会の議論、報道等の状況を踏まえ申請内容を精査した結果、内容の一部が、市川市都市公園条例第2条第4項の「公衆の公園の利用に支障を及ぼさないと認める場合」に当てはまらないと判断したため、申請者と協議をした。また、申請の審査については、法令を遵守し、施設管理者として適切に判断していく。
丸金ゆきこ(総括質問者)、野口じゅん、冨家薫
問 外国にルーツを持つ児童生徒が言葉の壁により学びから取り残されることなく、自らの可能性を伸ばしていくことは重要である。市川市教育振興大綱具体化パッケージで掲げている日本語指導の充実は、外国籍等の児童生徒への支援のみならず、日本人児童生徒にとっても多様性への理解等を育み、これからの国際社会を生きる上での教育的意義があると考える。そこで、多文化共生教育の意義について、市の認識を問う。また、更なる外国人住民の増加が見込まれる中で、教育や地域政策において、市は共生の視点をどのように位置付け、推進していくのか。
答 学校生活の中で、日本人児童生徒が、身振りや手振り、わかりやすい日本語で話すことにより、外国籍等の児童生徒とコミュニケーションをとる姿を確認している。このことから、外国籍等の児童生徒と共に過ごすことを通じて、多文化共生の意識が育まれていると認識している。また、令和5年度から、市教育委員会は、市川市国際交流協会との情報交換会で日本語指導について話し合いを行い、学校支援に生かしている。一方で、8年1月に国の関係閣僚会議において「外国人の受入れ、秩序ある共生のための総合的対応策」が示されており、これらを踏まえ、今後は外部連携も含めた対応策を検討していく。
中町けい、つちや正順(総括質問者)、石崎ひでゆき
問 本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業において、地上44階建てのビルを建設予定とのことであるが、これまでも本八幡駅周辺ではビル風対策が課題になっており、本事業による更なるビル風の発生を懸念する市民の意見が寄せられている。そこで、ビル風に対する法的規制及び設計段階における対策について、市の見解を問う。また、当該地域周辺に現存するビルの建設前に、風環境調査を行った実績はあるのか。
答 現在、ビル風の発生や風速を制限する基準は、法律上設けられていないが、ビル風が及ぼす影響を未然に防止することは重要であると考える。本事業の施行者である本八幡駅北口駅前地区市街地再開発組合が、コンピューターシミュレーションによる風環境調査を実施した結果、周辺地域の風環境は一般的な住宅街として許容できるものであることを確認している。市は、建物形状の工夫、植栽の配置といった設計上の配慮を本組合に対して求めてきた。今後も、実際の風を模型上に流し、風の流れや風速の変化を測定する風洞実験による検証や、効果的なビル風対策を講ずるよう指導していく。また、過去の調査実績として平成17年度に風環境調査を実施しており、今回の調査結果同様、一般的な住宅街として許容できる結果となっている。
西村敦(補足質問者)、小山田なおと、川畑いつこ、浅野さち(総括質問者)、久保川隆志、中村よしお、宮本均、大場諭
問 市長は所信表明において、新たに第1子の保育料を無償化すると共に、市川こども手当を創設する旨を述べている。物価高騰の中、保護者の経済的な負担の軽減につながり、子育て世帯にとって大変効果的な取り組みになると考えるが、各事業の内容について問う。
答 第1子の保育料無償化は、認可保育施設に通う課税世帯の0歳から2歳児の第1子について、所得階層別に定められている保育料を全て無料とするものである。また、市川こども手当は、生後8週後から小学校就学前の子どもを在宅で育てている世帯に対して、子ども1人につき月額1万5千円を支給するものであり、一時的にファミリー・サポート・センターを利用する世帯や、保育園における一時預かり制度、こども誰でも通園制度を利用している世帯も支給対象とする。
問 県の保健医療計画では、産科及び小児科医師が相対的に不足しており、医師の確保に取り組む必要性が高いとされているが、市は医療体制の現状と課題をどのように認識しているのか。また、所信表明に「持続可能な医療体制を構築していくため、本年1月に『市川市基幹病院会議』を開催し」とあるが、開催内容や今後の方向性について問う。
答 本市でも、高齢化の進行等により、医療需要が増加する一方、物価等の高騰による病院の経営悪化や人材不足など、複合的な課題があると認識している。このような状況を踏まえ、基幹病院会議では、各医療機関の課題や医療体制の整備に向けた連携の必要性等について意見交換を行った。今後も定期的に会議を開催し、医師会や医療機関との連携強化を図り、持続可能な医療体制の構築に努める。
問 市長は健康寿命の延伸を更に加速させるため、健康ポイントAruco等の施策を推進する旨を所信表明で述べている。市は、令和7年5月に包括協定を結んだ市内のフィットネスクラブ5社と連携し、健康増進活動支援事業を行うための補助金を8年6月定例会の補正予算で計上しているが、本事業の対象者、事業概要及び今後の予定を問う。
答 本事業は、小学生50人、20代から40代の女性50人の合計100人を対象に、フィットネスクラブ5社それぞれが提供する多様な運動プログラムを自ら選択して参加し、運動の楽しさ等を実感してもらうことで、日常的な運動習慣の定着につなげることを目指している。今後、8年7月から参加者の募集を開始し、9月頃から運動プログラムを開始できるよう、各フィットネスクラブと調整していく。
問 市長は、令和6年12月定例会の代表質問で「中核市に向けて旗を振る考えはない」と発言していたが、所信表明では「中核市への移行に向けて検討を進める」と述べている。今になって移行を検討するに至った経緯と移行までの期間について問う。また、県からの事務移譲による市民サービスの向上について、市はどのように考えているのか。
答 市が自ら担うことのできる権限や役割を県に委ねたままにするのではなく、50万都市に見合った権限に基づき主体的に責任を果たすため移行を検討していきたい。移行期間は、先行市の多くが、トータルで4年から5年程度を要している。また、権限移譲により災害や感染症対策など素早い対応が求められる場合も現場の判断を生かし、スムーズな対応が可能となる等のサービス向上を見込んでいる。
稲葉健二、つかこしたかのり、石原たかゆき、石原みさ子(総括質問者)、小泉文人、加藤武央、岩井清郎
問 市が中核市へ移行した場合、県から移譲される事務は、保健衛生に関する事務を中心に福祉や教育、環境保全等、広範な分野にわたると考えるが、福祉及び教育分野の移譲事務は、どのようなものがあるか。
答 福祉分野における主な移譲事務としては、がんや慢性腎疾患等、国の指定する特定疾患に罹患(りかん)している児童等の医療費である小児慢性特定疾病医療費の支給事務がある。本事務の移譲を受けた場合、市が従来から実施している母子訪問事業や母子保健相談業務と連携することで、申請手続きのみならず、保健師等による相談支援までを一体的に行うワンストップの支援体制が構築できると考える。また、教育分野の主な移譲事務としては、市立の小中学校や義務教育学校等に勤務する教職員に対する研修の企画・実施に関する事務がある。本事務の移譲を受けた場合、市の教育課題や、地域のニーズに直結した独自の研修プログラムを実施することが可能になる。
問 市内の商店会は、5年間で5団体が解散し、約160会員減少しているとのことだが、会員数の減少に伴って、商店会が管理する商店街灯の電気料金の負担が重くなり、商店会の活動の低下を招いていると考える。商店会への支援と今後の方向性について問う。
答 市は、商店会の負担軽減と、まちの明かりの維持のため、商店街灯1本に対し年間5千円を上限に電気料金を補助しているが、年間電気料の平均を考慮した上で、上限額を8千円に引き上げることを今回の補正予算で提案している。なお、補助金の交付に当たっては、令和8年4月1日に遡り、引き上げ後の上限額を適用予定である。また、6年度に実施した、商店会でICHICOを利用した人に抽選で特典ポイントを付与する商店会歳末ジャンボを更に発展させた取り組みを、8年の秋頃に予定しており、実施に向けた制度設計を進めているところである。今後は、ICHICOを活用することで、商店会の活性化につなげていきたい。
問 教育委員会は、新たに39名のALTを会計年度任用職員として採用し、全小学校に配置する予定とのことである。募集は、既に人員を配置している曽谷小学校と同様に公募で行うとのことだが、採用方法について問う。また、ALTはどのように活用するのか。
答 市は、教育委員会のウェブサイトでALTの募集を行い、職務内容や報酬、社会保険の加入等の要件について掲載する。採用にあたり、大学卒業資格、模擬授業の内容、日本語と英語の応答能力、日本の学校での指導経験の有無等を確認する面接を実施する予定となっている。また、ALTの活用方法としては、児童がALTに質問するインタビュー活動や、ALTによるゲームやアクティビティの進行、母国の文化や習慣等の紹介をすることなど、学年に応じた取り組みを想定している。子どもたちが自分の考えを英語で伝えたい、学びたいという気持ちが続くよう、ALTの指導力向上に努めていく。
竹内清海(総括質問者)、国松ひろき、大久保たかし、堀内しんご
問 市内で最初に下水道整備に着手した菅野・真間地区では、下水道施設の老朽化が進んでいると思われる。そこで、菅野処理区内の下水道施設に対する維持管理及び老朽化対策については、どのように行っているのか。
答 菅野処理区内の下水道施設は、整備から60年が経過し老朽化が進行しており、小規模ではあるが道路陥没が発生している。そこで、道路陥没の前兆をとらえるため、道路表面の変化やマンホール内部の状況確認を行っている。また、国交省からの要請により、設置から30年以上経過した内径2m以上の管路について調査を行った。その結果、原則1年以内に対策が必要な管路が約160m、応急処置を講じた上で5年以内に対策が必要な管路が約280mと判定されたことから、対応すべき箇所については速やかに措置を講じている。
問 幅広い世代に愛されてきた市民プールは、老朽化により令和8年の夏をもって終了し、塩浜への移設を計画している。今後の市民プール整備計画及び市民プール跡地に整備予定の(仮称)東市川スポーツプラザについての検討状況を問う。
答 市民プール整備計画について、塩浜という海辺の特性を生かしたプール整備は、民間事業者のアイデアを導入した多角的な検討が必要と考えており、課題の整理や情報収集を行っていく。また、(仮称)東市川スポーツプラザについては、整備対象の敷地は3.8haの広さを有しており、各種施策の方向性を踏まえた上で、市民目線を持ちつつ、市内のフィットネスクラブとの包括協定や、各種スポーツのトップチームとの連携も考慮するなど、新しいスポーツ施設の整備について検討を進めている。
清水みな子(総括質問者)、やなぎ美智子、廣田徳子
問 市は、行徳モスクの公園利用申請について令和8年3月までの30年にわたり、礼拝を含む公園の利用を認めてきたが、今回の申請では、集団礼拝を認めなかったとのことである。最終的には、礼拝に当たる部分を削除した申請書を再提出させ、文化交流のみの公園利用を許可したとのことだが、このような判断をした経緯について問う。また、これまでの利用にあたり、公園利用者の安全や平穏が阻害されたというような事実は確認されているのか。
答 本件における公園利用申請は、市川市都市公園条例に基づき、公園を催し等で利用する場合等、原則認められていない行為についての許可を求めているものであり、公園利用者の通常の利用に支障を来さない場所及び方法で行われるかなどの審査を行うものである。今回の判断は、市民からの意見や市議会の議論、報道等の状況を踏まえ、改めて申請内容を精査した結果、申請された集団的な礼拝行為による状況が、公衆の公園の利用に支障を及ぼさないと認める場合に該当するとは言えないことや、公園利用者の安全と平穏な利用が阻害されないための措置を講ずる必要があるとも考えたことによるものである。また、これまでの利用に関しては、実際に公園利用者の安全や平穏が阻害された事実は確認できていない。
松永鉄兵、門田直人、沢田あきひと、にしむた勲、石原よしのり(総括質問者)
問 市長は「選べる市川子育てスタイル」として、保育料第1子無償化と市川こども手当を実施するための予算案を提出している。令和元年に国による幼児教育・保育の無償化が実施された際、保育施設の利用希望者数は増加したとも言われており、家庭で保育を希望している人まで保育施設の選択を促すような制度設計は望ましくないと考える。その点、家庭で子育てを行う選択肢に対し実質的に支援する、市川こども手当は良い取り組みと受け止めるが、市は、保育料第1子無償化と共に市川こども手当を創設することでどのような効果を見込んでいるのか。
答 市では、在宅で育児をする世帯を支援することで、当面は在宅で子育てをしながら、一時預かりやこども誰でも通園制度等を活用し、その後、幼稚園に入園するというような選択をする世帯が増えると想定している。二つの施策を併せて実施することで、保育園等を選択するという偏りを抑えると共に、在宅育児や幼稚園等を含めた多様な選択肢を示すことができ、結果として全体のバランスを保つことにもつながると考えている。
問 最近、富士山噴火に関するテレビ番組が放映され、専門家は「いつ噴火しても不思議ではない」と指摘している。市は、平成25年に「市川市富士山噴火による降灰対応計画」を策定し、令和5年に本計画を改定しているが、実施計画としては不十分と考える。そこで、実際に富士山が噴火した場合に備えて、市はどのような準備を進めているのか。
答 市は、本計画に基づき灰の除去に必要なゴーグル、ヘッドライト等の備蓄や、マスク、手袋、スコップ等、災害用備蓄品の流用等の準備を進めている。また、インフラなど都市機能のまひを最小限とする観点から、道路の降灰除去によって集められた灰の保管や処理方法などを更に具体的に検討することも重要と考えている。加えて、健康被害への対策や、降灰時の車の運転自粛など、生活維持のための具体的な行動を市民に示すことも大切であることから、実際に噴火による降灰被害が生じている自治体の対策を研究し、より実践的な対応ができるよう計画の見直しを進めていく。