中央図書館特集展示2011年
- イベント
中央図書館の特集展示コーナーでは、毎回さまざまなテーマを取りあげて、広く本の紹介を行っています。
それぞれの資料リストは、Webサービスメニューの「特集展示資料一覧」で見ることができます。
2011年を振り返って(12~1月)
2011年
・・・まず思い起こされる出来事は、3・11の大震災ではないでしょうか。
震災は今なお、多くの爪痕を残し、世界経済が混沌とする中、6月には奥州平泉と小笠原諸島が世界遺産に選ばれ、7月にはなでしこジャパンがサッカー・ワールドカップで優勝しました。
そこで、新しい日本に向けて頑張る方々へのメッセージをこめて、「2011年を振り返って」というテーマで資料を集めてみました。
未来に向けての明るいスタートとなりますように・・・。
平泉と世界遺産(11~12月)
平安後期(12世紀)の東北に華開いた奥州藤原氏の栄華の地―平泉。
2011年6月、平泉は、国内で12番目、東北では初の世界文化遺産に登録されました。
そこで、今回の特集展示では、平泉の文化遺産を中心に世界遺産に関する資料を集めてみました。お手に取っていただき、優美な平安仏教文化や義経の悲劇的な最期に思いを馳せていただければ幸いです。
架橋100周年日本橋と五街道(10~11月)
日本橋は江戸幕府開府の1603年(慶長8年)に初代の木造の橋が架けられました。江戸時代にはこの橋の下を多くの船が行き交い、その様子は浮世絵にも度々登場します。それから約400年の間に橋は火災で炎上するなど、何度も架け替えられることになりました。
現在の橋は1911年(明治44年)に20代目として架けられた石造2連のアーチ橋で、関東大震災や戦災にも耐え、今年100周年を迎えました。橋の柱にある「日本橋」の文字は、徳川最後の将軍徳川慶喜の筆によるもので、日本橋は国の重要文化財に指定されています。
また、初代架橋の翌年には、日本橋を基点として東海道、中山道、日光街道、奥州街道、甲州街道の五街道が定められました。明治に入ってからは、日本橋の橋の中央が国内諸街道の起点と定められ、今も橋の中央には、日本国道路元標が埋め込まれています。
※ポスターは、広重の「日本橋 朝之景」(「東海道五拾三次」より)
明治44年日本橋の成るに際し、幸田露伴が「日本橋」の記を作りました。
幸田露伴「日本橋」
「御江戸といへば日本橋を云はざること無く、日本橋と云えば御江戸を思はざること無し。
八百八町の家並の道の筋は、此の橋の上に聚め束ねられて、五十三次の驛路の馬の鈴も、此の橋の袂より振り出す。
(中略)
千住よりするもの、品川よりするもの、六十四州の民、此の橋の塵を踏んで、始めて江戸の土に草鞋を載せたるを思ひ、唐よりするもの、天竺よりするもの、萬國の客、此の橋の埃を浴びて、始めて日本の香を征衣の袖に留めたるを感ず、日本橋とは名づけ得たる哉、日本橋とは名づけ得たる哉。」
出典『露伴全集 32巻』(岩波書店 1979)
人生九十年時代を生きる(9月~10月)
織田信長は、幸若舞『敦盛』の一節「人間五十年~」を好んで演じたと伝えられていますが、日本人の平均寿命が50歳を超えたのは1947年でした。現在の平均寿命はWHOの2009年調査によると、日本は83歳でサンマリノと並び世界一となっています。女性は86歳で単独世界一、男性は80歳でスイス・アイルランドと並び2位と推計されています(厚生労働省作成の『平成21年簡易生命表』による)。
第二次大戦後急速に進んだ日本人の長寿化により、老いを生きることは誰もが通る道となりました。この道を進む羅針盤として、明るく力強く時にはしたたかに年を重ねる人生の達人の言葉に耳を傾けてみませんか。
「涼」-節電避暑地にあわせて-(7月~9月)
猛暑に節電、今年の夏はよりいっそうの暑さ対策が必要な夏となりました。
市川市では、夏季の節電対策として、エアコン等の電気を切って家庭を離れ、商業施設や公共施設で日中の一定時間過ごしていただくことで、家庭での節電を支援するとともに、経済活性化にもつなげていくことを目的に、平成23年7月20日(水曜)から9月30日(金曜)までの期間、「節電避暑地キャンペーン」を実施しています。
中央図書館も「節電避暑地」に指定されており、その活動の一環として、「涼」というテーマで特集展示を行っています。
滝や森の写真集など、視覚的に涼しく感じられるような資料を集めました。
図書館で過ごすひとときに、少しでも涼しさを感じていただけたらと思います。
※ポスターは、喜多川歌麿の「高島おひさ」
化学にふれる、未来をつくる -世界化学年によせて-(7月~8月)
2011年はキュリー夫人のノーベル化学賞受賞から100年目に当たる年で、国際連合総会で「世界化学年」と定められました。
2000年以降、日本人はノーベル化学賞を立て続けに受賞しています。
化学は生命科学等、他の分野とも密接に関連し、将来的に発展が大きく期待される分野です。
化学に親しみ、知り、研究し……さらなるノーベル賞受賞者になることも夢ではないかもしれません。
タワーからツリーへ(6月~7月)
東京タワーは、首都東京のシンボル・観光名所として、あるいは戦後日本の時代の象徴として、ずっと存在し続けてきました。2011年7月から地上デジタル放送が開始され、これまで タワーの果たしてきた 電波塔(テレビ塔)としての役割は、東京スカイツリー へと引き継がれていきます。
そこで、「東京タワーへのオマージュ 」 も 込めて、タワーの登場する本をはじめ、タワーの建った頃から現在までのクロニクル(年代記)など 時代の流れ・世相の移り変わりをテーマにした本、放送に関する本 等々、幅広く集めて展示します。
くらしと水(5月~6月)
水の惑星、地球
地球上の水のほとんどは海水であり、わずか3パーセントに満たない淡水のなかの、凍ったり、汚染されたりしていない1部分だけが人が直接飲める水です。
くらしと水についての理解を深める本を集めました。
山下清がいた街(4月~5月)
「裸の大将」「日本のゴッホ」として親しまれている山下清画伯は、市川市の知的障害者施設「八幡学園」(旧:八幡町大字八幡衣川 現:市川市八幡)でその才能を開花させました。同じ市川市に精神病院を開業していた式場隆三郎博士がその才能に注目、1939(昭和14)年1月大阪朝日記念会館ホールではじめてその作品が公開されました。
学園での在籍期間は長く、そこでの生活に飽きて度々脱走し、放浪の旅へ出かけています。後に『放浪日記』(1956年)としてまとめられたこの旅は1940(昭和15)年から1954(昭和29)年までのことです。
1958(昭和33)年には市川市八幡に居を構えていた水木洋子氏が脚本を描いた映画『裸の大将』が公開されました。
ちょうど40年前の1971(昭和46)年7月12日、脳出血のため忽然と永眠。享年49歳でした。
緊急特集:災害対策(4月~5月)
3月11日の地震発生及び津波、原発事故、この度の「東日本大震災」は、未曽有の災害となりました。
その後の度重なる余震、誘発地震、計画停電の実施等、私たちの生活にも多大な影響を与え続けています。
春になったら(3月~4月)
長く厳しい冬もまもなく終わりを告げ、季節は春へと移り変わってゆきます。
風も水も少しずつ春めいて植物も動物も人間も、新しい季節にむけ次の一歩を踏み出します。
自然のいぶき、春の行事、新生活など「春になったら」起きそうな言葉から連想される本を集めてみました。
仏像(2月~3月)
副題:見る・読む・訪ねる・つくる
「地獄に仏」や「仏の顔も三度まで」などの諺に表現されるように日本人にとって「仏(ほとけ)」は優しさの象徴なのかもしれません。冬から春へと移ろう季節の中に少しずつ優しさが感じられるこの時、仏さまの優しさに心癒されてみてはいかがでしょうか。
今回の特集は、仏像をテーマに、写真集や随筆、仏像を深く知るための本、仏像に会いに行くガイドブック、また仏像をつくるための本と、併せてビデオを集めました。どうぞお手にとってご利用ください。
冬の風景(1月~2月)
冬の風景…というと、皆さまはどのような情景を思い浮かべるでしょうか。
俳句の季語にもありますように、先ずは底冷え・冬の月・寒風・枯野といった寒々しい風景を思い浮かべる方も多いかと思います。
一方で季語には、こたつ・日向ぼっこ・焚き火・熱燗・湯豆腐など、内側に見える暖かい風景もあります。
寒い冬ですが、暖かさを含めた「冬の風景」を探してみました。
冬は寒いから嫌い? 寒いからこそ、熱くなるものを見つけて欲しい、という図書館からのメッセージです。
特集展示アーカイヴ(過去の展示履歴保管庫)
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