自然観察週報

自然観察週報は、自然博物館学芸員の観察記録を週単位でまとめたものです。
内容は、観察年月日、観察場所、観察テーマ(生物名など)、観察内容、観察者です。
分野や内容には一貫性はなく、備忘録的な要素を持っています。
あわせて、週ごとの気象の状況も記録しています。
こちらは、あくまで生活実感としての気象の覚え書きです。
気象庁による正式なものとは区別してお考えください。

最新の自然観察週報

3月23日から3月29日の自然観察週報

3月23日3月29日観察日誌週報
嵐のような強風の夜がありました。
咲き始めたばかりの桜は無事でしたが、コブシやハクモクレンはかなり散りました。
日付場所生物名できごと 観察者
25年03月23日(日曜) 動物園 シジュウカラ 2023年度の冬に園内に仕掛けた巣箱に、シジュウカラが来ていました。巣箱の入り口に止まり、中を覗いていました。仕掛けてから一年以上経ってようやく興味をもってくれました。 稲村
25年03月27日(木曜) 長田谷津 ミツガシワ 大池(噴水池)でミツガシワが咲いていました。 稲村
25年03月27日(木曜) 長田谷津 ホソミイトトンボ 斜面林で越冬していたホソミイトトンボの体が、春になりどんどん青色になってきました。 稲村
25年03月27日(木曜) 長田谷津 ホソミオツネントンボ 斜面林ともみじ山でホソミオツネントンボを見ました。どちらも体がかなり青くなっていました。 稲村
25年03月27日(木曜) 長田谷津 クビキリギス 斜面林を歩いていると、クビキリギスを見かけました。成虫で越冬して活動を再開したようです。同じ環境に緑色の個体と褐色の個体がいました。 稲村
25年03月27日(木曜) 坂川旧河口 ノウルシ 今春もノウルシが花を咲かせてくれました。長くボランティアとして作業してくださっている方が整えてくれている場所では、春の花束のようにノウルシが群生して咲いていました。手入れをしていない場所では、他の植物に混じるようにして生えています。それはそれで、たくましい印象です。 金子
25年03月27日(木曜) 坂川旧河口 ウグイス ウグイスのさえずりが聞こえる方を見ると、枝の先端で鳴いていました。しばらく見ていると近くの低木に移ってきて、目の前の枝先でさえずりました。生えている木の中でも高い位置の枝でしたので、まるでモズやホオジロのようでした。 金子
25年03月27日(木曜) 坂川旧河口 コイ 坂川のかつての河道は新しい堤防で分断されています。片方は池のようになり、片方は江戸川に開口した入り江のようになっています。入り江になった旧河道にコイが複数入ってきて、あちこちの浅場でバシャバシャしていました。産卵と思われます。 金子
25年03月28日(金曜) 長田谷津 ツマキチョウ ツマキチョウを確認しました。今シーズン初めての観察です。常連のお客様によると数日前から確認しているそうです。 稲村
25年03月28日(金曜) 長田谷津 アオジ 春になり、アオジのオスの顔が黒くなってきました。観察していると、枝のようなものを咥えたので、双眼鏡でみるとしゃくとりむし(シャクガの仲間の幼虫)でした。写真に収めようとしましたが、間に合いませんでした。 稲村
25年03月28日(金曜) 博物館 クロナガアリ 博物館の壁に、クロナガアリのオスがいました。結婚飛行が行われたようです。 稲村
25年03月28日(金曜) 南八幡 ツバメ ボランティアの方から、本八幡駅南口でツバメを見たと教えていただきました。 稲村

3月30日から4月5の自然観察週報

3月30日4月5日観察日誌週報
雨が降り、真冬の寒さになりました。
桜が入学式までもちそうで、よかったです。
日付場所生物名できごと 観察者
25年03月30日(日曜) 長田谷津 新緑 嵐のような風と雨のあと、晴れて暖かい日になりました。木々の芽吹きが進み、新緑の季節のはじまりが実感できました。 金子
25年03月30日(日曜) 長田谷津 ヒメギス 湿地の草むらに2ミリメートルほどのヒメギスの幼虫がいました。こんな時期から生まれているのですね。 稲村
25年03月30日(日曜) 長田谷津 ニホンカナヘビ 湿地の草むらでニホンカナヘビを見かけました。暖かくなり、活動を再開したようです。 稲村
25年03月30日(日曜) 長田谷津 トラツグミ 斜面林裾の湿地でトラツグミが餌を探していました。 稲村
25年03月30日(日曜) 長田谷津 アオカワモヅク 今シーズン見られていなかった、中央水路の観賞植物園より上流の場所にアオカワモヅクがありました。 稲村
25年04月03日(木曜) 南大野3丁目 キツネ 博物館に来館されたお客様から、3年ほど前の秋ごろに南大野3丁目の住宅地でキツネを見たと教えていただきました。その方を含め、複数の方が複数の日付で見たそうです。キツネはかつて市川市で見られたそうですが、姿を消してしまって数十年経ちます。秋に分散している個体が立ち寄ったのか、ひっそりと暮らしていたのかわかりませんが、とても良いニュースです。 稲村
25年04月04日(金曜) 長田谷津 マツモムシ ボランティアの方が動物園のザリガニ釣り場でマツモムシを見つけてくれました。とても珍しい記録で、動物園、長田谷津を含めた大町公園で学芸員が最後に見たのは、2019年6月でした。長田谷津では一時的に見られるだけで繫殖も確認されていないので、成虫が飛来したものと思われます。マツモムシに合う環境が増えれば、定着してくれるかもしれません。 稲村
25年04月04日(金曜) 長田谷津 ゴマフリドクガ 大池(噴水池)の杭にドクガの仲間の成虫が止まっていました。写真を撮って博物館で調べると、ゴマフリドクガでした。 稲村
25年04月04日(金曜) 長田谷津 ツマキチョウ 湿地の上をツマキチョウが飛んでいました。 稲村
25年04月04日(金曜) 長田谷津 ニリンソウ 林内を抜ける園路に、ニリンソウが植えられていました。突然、出現して、しかも花が咲いていていました。園路に沿った柵沿いに一列に等間隔に並び、そのうちの何株かは植えた直後のようで、しんなりと倒れていました。 金子
25年04月04日(金曜) 長田谷津 スナヤツメの一種 スナヤツメの産卵行動を確認しました。8頭がくぼみに集まって、体を寄せていました。観察に行けるのはほんのひと時で、それ以外の時間は見ていません。運よく見られてよかったという思いと、見ていない時間帯はどうなんだろうという思いの両方があります。 金子
25年04月04日(金曜) 長田谷津 アズマネザサ 斜面林で開花しているアズマネザサを見つけました。 稲村
25年04月05日(土曜) 国分川調節池 スミレ 市民団体の依頼で野草の観察会の講師をしました。調節池のスミレ群落は健在で、以前の場所から移動しながら、同規模の群落を維持していました。ムラサキサギゴケもきれいに咲いていました。 金子

2025年の自然観察週報(エクセルデータ)

2025年の、ここまでの自然観察週報エクセルデータです。
まだ暫定的なものなので、今後、誤字などの修正を加えることがあります。
また、日付データは数式のままです。
週報シートへは関数を使って、気象データを表示させています。
操作時はご注意ください。

2011年から2024年までの自然観察週報(エクセルデータ)

2001年から2010年までの自然観察週報(エクセルデータ)

1998年3月から2000年までの自然観察週報(エクセルデータ)

このページに掲載されている情報の問い合わせ

市川市教育委員会 教育振興部 文化財課 自然博物館

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千葉県市川市大町284 動植物園内

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