龍宮さまと大蛇
南行徳駅のあたりに森があって、そこは「龍宮」と呼ばれていました。龍宮さまには、このあたりの塩田や、田んぼを津波などの被害から守るために、海の神さまがまつられていました。
この龍宮さまには、たいそう枝ぶりのいいりっぱな松と、このあたりの主の、黒い大蛇が住んでいました。
大蛇はときどきまっ赤な細長い舌をちょろちょろだして、松の根元でひる寝をしていました。
はじめて大蛇をみる人は、おそろしさに顔をまっ青にして逃げていきますが、この大蛇はとてもおとなしく、人には悪さをしませんでした。
ある日のこと。
植木の好きな金作どんは、きょうもまたこの松を見に龍宮さまにやってきました。金作どんは、きょうで一カ月と十日、こうして毎日松を見にきているのでした。
「見れば見るほど、枝ぶりのいい松だなあ。こんな立派な松はいままで見たことがない。ああ、わしの家の庭に植えて、毎日眺めていたいものだ。ほしいなあ、ほしいなあ。」
見ているうちに金作どんは、松がほしくてほしくてたまらなくなってきました。それにきょうは、どうしたわけか、主の大蛇の姿も見えません。
「龍宮さま、松をもらっていきますよ。どうかおこらないで下さい。」
そういうと、金作どんは松をこっそり堀りおこし、家に持って帰って、庭に植えてしまいました。
西の空に日が沈んで、夜になりました。
ところがその晩から、金作どんは ・・・(省略)・・・
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現在、この「龍宮さま」は、南行徳4丁目の東海面公園にうつされています。
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