お経塚
村人たちは、毎日浜へでては塩を焼いたり、魚や貝をとったり、田や畑で作物を作るなど、貧しい暮らしをしていました。
延宝八年(1680年)8月6日のことです。前の晩から降り続いた雨は、その日になってもやまず。ついに大雨となってしまいました。かぜはゴーゴーとうなりをあげて荒れ狂い、暴風雨になってしまいました。
村人たちは、どうなることかと、不安は増すばかりです。
「津波がこなければいいが・・・。」
「どうか暴風雨がおさまりますように・・・。」
村人は、神や仏にすがるように、祈りました。それでも、その祈りは天にとどきませんでした。雨はますます強く、風はいっこうにやむけはいはありません。ついに大津波となって、いまの南行徳小学校の裏手にある堤防をこわすと、塩田や田畑をのりこえて、民家にまで押し寄せてきました。
(中略)
このありさまをみた、新井村の新井寺の慈たん和尚は、たいへんあわれに思い、心をいためました。
(中略)
「村人の苦しみを、一日も早く救ってやらねば・・・。」
こう堅く心に誓った慈たん和尚は、海辺からはまぐりの貝がらをひろい集めると、その一つ一つに法華経文というありがたい文字を書き、土に埋めて塚を築き、その上で一生けんめいご祈祷をしました。
(省略)
・・・この続きは図書館でお読み下さい
昔話の朗読をMP3ファイルで聞くことができます。ページ上のアイコンをクリックしてください。
このページに掲載されている情報の問い合わせ
市川市教育委員会 教育振興部 図書館課
〒272-0015
千葉県市川市鬼高1丁目1番4号 生涯学習センター内
- 電話
- 047-320-3333(自動応答)
047-320-3346(直通)