10 そのほかの、いきもの
10 そのほかの、いきもの
江戸川放水路(えどがわほうすいろ)の、ひがたの、どろのなかには、ミミズのような、いきものが、たくさんいます。ゴカイなどの、いきものです。いしや、かいがらには、イソギンチャクが、ついています。タテジマイソギンチャクという、しゅるいです。フジツボのなかまも、ついています。みずのなかには、クラゲのなかまも、います。おおきなミズクラゲという、しゅるいは、ひがたに、うちあげられます。そのほかに、かいそうも、はえています。アナアオサや、ハネモです。
海は、無脊椎動物が圧倒的に多い世界です。種類や個体数が多いという点では、陸上における昆虫と同じイメージです。どちらも、生態系の食物連鎖を支える存在です。特に、海の無脊椎動物は多くがプランクトンとして発生するので、まさに、そこから食物連鎖がスタートします(もちろん、植物プランクトンがほんとうの始まりですが)。
わたしたちが海の自然、干潟の自然として目にするのは、食物連鎖の「結果」の部分です。江戸川放水路の干潟に行けば、数えきれないくらいのカニを目にして、自然の豊かさを実感します。でも、もし、それらのカニが生む卵から発生するプランクトンの全体が見えれば、印象は異なったものになるでしょう。夏の田んぼで出会うユスリカの群れのような感じでしょうか?
水族館で見る大きな魚やウミガメ、あるいはテレビで見るクジラやイルカだけでは、海の生態系の本質を知ることにはならないのです。






