3 ふうけい(景観)
3 ふうけい(景観)
長田谷津(ながたやつ)は、たにのしたのところを、あるくことができます。ほそながいたにをあるくと、みぎがわと、ひだりがわは、ななめのさかになっています。さかのところは、きがはえていて、はやしになっています。たにのしたのところは、たいらです。たにのしたのところは、みずがあるばしょや、やわらかいどろのばしょがあります。くさが、たくさんはえています。
谷津の風景は独特です。視界を立体的にさえぎる斜面林の存在が、平坦な場所が多い市川市域においては、他にはない景観を生み出しています。特に、春から秋にかけては左右の斜面林と谷底の植生が一連の存在となり、細い谷に緑色の布団をかけたようになります。この緑の布団こそが、谷津の生態系の本質です。
市川市域の北部には、斜面林が点在します。これらの林も、もとは谷津の斜面林、あるいは台地を縁取る斜面林でした。市街化が進む中で分断され、現在では単独の林のようになってしまいましたが、それらの林は市川市域がもともとどういう環境であったのかを伝える生き証人です。