14 チョウやガ(昆虫 鱗翅類)
14 チョウやガ(昆虫 鱗翅類)
長田谷津(ながたやつ)には、チョウやガのなかまが、たくさんすんでいます。チョウやガは、ようちゅうのえさになる、しょくぶつがおおいところに、たくさんいます。
ながたやつにたくさんいる、キアゲハのようちゅうは、セリというくさをたべます。ミドリシジミという、きれいなチョウのようちゅうは、ハンノキという、きの、はっぱをたべます。クロコノマチョウという、おおきなチョウのようちゅうは、ジュズダマという、くさをたべます。ガのなかまの、オオミズアオやヤママユのようちゅうは、どんぐりのきの、はっぱをたべます。
ながたやつのチョウやガ(ぜんぶじゃないです)
スジグロシロチョウ、ツマキチョウ、キチョウ、アゲハ、キアゲハ、クロアゲハ、ナガサキアゲハ、ウラギンシジミ、ミドリシジミ、ツマグロヒョウモン、クロコノマチョウ、キタテハ、ルリタテハ、キハダカノコ、オオミズアオ、ヤママユ、キアシドクガ
鱗翅類と呼ばれる昆虫のグループには、翅に小さな鱗のような鱗粉があるという特徴があります。鱗翅類は、チョウとガのことです。一部の例外を除くと、鱗翅類はすべて草食です。幼虫は草や木の葉を食べ、成虫は花の蜜や樹液を吸います。特に幼虫は種類によって食べる植物が異なっているので、鱗翅類の種類の多さと植物の種類の多さには関連性があります。
湿地にある程度手を入れてセリを増やすと、キアゲハが増えます。セリの群落を放置するとやがてジュズダマが生え、そうするとキアゲハが減ってクロコノマチョウが増えます。斜面林に手を入れて落葉樹が主体の明るい林にするとサンショウが増え、アゲハやクロアゲハが増えます。サルトリイバラが増えれば、ルリタテハが増えます。フジをつる伐りせずに残せば、ウラギンシジミが増えます。林の遷移が進んで常緑樹が増えると、幼虫の餌ではありませんが、ウラギンシジミやムラサキシジミ、ムラサキツバメなどの越冬場所になります。
林でも湿地でも、植物群落は遷移と言って、少しずつ種類が移り変わっていきます。それに合わせて、鱗翅類も種類が移り変わります。鱗翅類のどの種類が生息するかは、長田谷津の自然環境をどの遷移段階で維持するかの結果だと言えます。